JPH07188561A - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物

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JPH07188561A
JPH07188561A JP35184693A JP35184693A JPH07188561A JP H07188561 A JPH07188561 A JP H07188561A JP 35184693 A JP35184693 A JP 35184693A JP 35184693 A JP35184693 A JP 35184693A JP H07188561 A JPH07188561 A JP H07188561A
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博和 山田
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Masatoshi Arai
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Abstract

(57)【要約】 【構成】この室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
は、(A)分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジオルガ
ノポリシロキサン、(B)一分子中にケイ素原子に結合
した加水分解性基を有する有機ケイ素化合物、(C)下
記一般式: 【化1】 〔式中、Rfは、含フッ素基、R1 及びR4 は二価の有機
基、R2 及びR3 は、一価炭化水素基、R5 は水素原子
又はメチル基、Xは加水分解性基、a、c、eは0〜2
の整数、b、d、fは、1〜3の整数である〕で表され
る基を有する含フッ素有機ケイ素化合物及び(D)光重
合開始剤を含有してなる。 【効果】縮合硬化型の室温硬化性オルガノポリシロキサ
ン組成物から形成される硬化物の表面あるいはその近傍
の汚染が有効に防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密閉下では流動性のま
まで安定に保存されるが、大気中においては湿気の作用
により室温で硬化してゴム弾性体の硬化物を形成する室
温硬化性のオルガノポリシロキサン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような室温硬化性オルガノ
ポリシロキサン組成物は、建築産業分野、機械産業分野
あるいは電気産業分野等において、シーリング材、コー
ティング材、接着剤等として広く使用されている。しか
しながら、この組成物から形成されるゴム弾性体硬化物
は、その表面および周囲が汚染し易く、例えば上記のよ
うな用途に使用された場合、建物の美観を損ねるなどの
欠点があり、その改善が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この欠点を改善するた
めに、種々の添加剤が検討され、例えばポリオキシエチ
レン基、ソルビタン残基あるいは二糖類残基等を有する
界面活性剤(特開昭56−76452 号、特開昭56−76453 号
公報参照)、分子中にフッ素原子を少なくとも1個有す
る界面活性剤(特開昭58−167647号公報参照)等を組成
物中に配合する方法や、分子中にフッ素原子を少なくと
も1個有する界面活性剤とアミノ基を有する有機けい素
化合物とを組み合わせて配合する方法(特開昭61−-340
62号公報参照)等が提案されているが、これらは、長期
間にわたって硬化物表面あるいはその近傍の汚染を防止
し得るものではなかった。
【0004】従って本発明の課題は、表面及びその近傍
が長期間にわたって汚染されることのない硬化物を形成
することのできる室温硬化性オルガノポリシロキサン組
成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の室温硬
化性オルガノポリシロキサンに(メタ)アクリル基およ
び(メタ)アクリル基と加水分解性基とを合わせ持つ含
フッ素有機けい素化合物、および光重合開始剤を加える
ことにより、上記の課題を解決することに成功したもの
である。
【0006】即ち、本発明によれば、(A)分子鎖両末
端が水酸基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン、
(B)一分子中にケイ素原子に結合した加水分解性基を
少なくとも3個有する有機ケイ素化合物またはその部分
加水分解物、(C)下記一般式(1)または(2):
【0007】
【化3】
【0008】
【化4】
【0009】式中、Meは、メチル基、Rf1 は、パーフ
ルオロアルキル基又はパーフルオロオキシアルキル基、
Rf2 は、パーフルオロアルキレン基又はパーフルオロオ
キシアルキレン基、R1 及びR4 は、同一でも異なって
いてもよく、二価の有機基であり、R2 及びR3 は、同
一でも異なっていてもよく、非置換又は置換の一価炭化
水素基、R5 は、水素原子又はメチル基、Xは、加水分
解性基 a、c、eは、それぞれ0〜2の整数、b、d、fは、
それぞれ1〜3の整数であり、a+b、c+d、e+f
はそれぞれ3以下である、で表される含フッ素有機ケイ
素化合物、(D)光重合開始剤、を含有してなる室温硬
化性オルガノポリシロキサン組成物が提供される。
【0010】本発明の組成物は、空気中の水分により硬
化してゴム弾性体の硬化物が形成されるが、該硬化物中
に含まれている成分(C)の含フッ素有機ケイ素化合物
が、(メタ)アクリル基を有しているため、光硬化性を
有している。従って、本発明の組成物をシーリング材等
として屋外で使用した場合、硬化物表面に分布している
成分(C)が太陽光により硬化し、先に形成されている
ゴム弾性体の硬化物を被覆し、未硬化成分等の汚染物質
が内部からしみ出ることが防止され、これにより、例え
ばシーラント表面またはその周囲の汚染を防止すること
が可能となるものである。
【0011】(A)成分 (A)成分のジオルガノポリシロキサンは、分子鎖両末
端が水酸基で封鎖されているものであり、これは、室温
硬化性のオルガノポリシロキサン組成物のベース成分と
して従来から使用されているものである。即ち、このポ
リシロキサンの分子末端の水酸基が、後述する成分
(B)に含まれている加水分解性基と縮合してゴム状弾
性体の硬化物が形成される。
【0012】かかるジオルガノポリシロキサンは、例え
ば下記一般式(3):
【化5】 式中、R6 及びR7 は、同一でも異なっていてもよく、
非置換または置換の一価炭化水素基であり、nは、正の
整数である、で表される。
【0013】上記一般式(3)において、R6 及びR7
の一価炭化水素基の例としては、メチル基、エチル基、
プロピル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシク
ロアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;
フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フ
ェニルエチル基等のアラルキル基;及びこれらの基の水
素原子の少なくとも一部をハロゲン原子などで置換した
基、例えばクロロメチル基、3,3,3−トリフロロプ
ロピル基等を挙げることができる。
【0014】また、このジオルガノポリシロキサンは、
25℃での粘度が 1,000〜10,000cStの範囲にあることが
好ましく、したがって前記一般式(3)中のnは、10
以上の整数であることが好ましい。
【0015】(B)成分 (B)成分の有機ケイ素化合物は、1分子中にケイ素原
子に結合した加水分解性基を少なくとも3個有するも
の、もしくはその部分加水分解物であり、先にも説明し
た通り、架橋剤として作用する成分である。即ち、水分
(例えば空気中に含まれる湿気)の存在下において、該
加水分解性基と上述した(A)成分中の水酸基とが縮合
して硬化物を形成する。この加水分解性基としては、例
えばアルコキシ基、ケトオキシム基、アシルオキシ基、
アミド基、アミノキシ基、アルケニルオキシ基等を挙げ
ることができる。
【0016】本発明において、この有機ケイ素化合物
は、シランおよびシロキサン化合物のいずれでもよく、
具体的には下記に示すような化合物を、単独または2種
以上を組み合わせて使用することができる。メチルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−クロ
ロプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン。
メチルトリス(ジメチルケトオキシム)シラン、メチル
トリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、ビニルト
リス(メチルエチルケトオキシム)シラン、テトラ(メ
チルエチルケトオキシム)シラン等のケトオキシムシラ
ン。ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリアセトキ
シシラン、フェニルトリアセトキシシラン等のアシルオ
キシシラン。フェニルトリス(N−メチルアセトアミ
ド)シラン、ビニルトリス(N−メチルアセトアミド)
シラン等のアミドシラン。メチルトリス(N,N−ジメ
チルアミノキシ)シラン、ビニルトリス(N,N−ジエ
チルアミノキシ)シラン等のアミノオキシシラン。ビニ
ルトリイソプロペノキシシラン、メチルトリイソブテノ
キシシラン、フェニルトリシクロヘキサノキシシラン等
のアルケニルオキシシラン。前記シランの一種または2
種以上の部分加水分解物。
【0017】かかる(B)成分は、通常、前記(A)成
分100重量部当たり0.5〜30重量部の量で配合され
る。この配合量が0.5重量部未満であると、この組成物
の製造時あるいは保存中にゲル化を起こしたり、得られ
る弾性体硬化物が目的とする物性を示さなくなることが
あり、30重量部よりも多量に配合すると、この組成物
の硬化時の収縮率が大きくなり、得られる硬化物の弾性
も低下することがある。
【0018】(C)成分 (C)成分の含フッ素有機ケイ素化合物は、前記一般式
(1)または(2)で表されるものであり、光照射によ
り硬化する性質の化合物である。
【0019】該一般式(1)及び(2)中、R1 及びR
4 は、二価の有機基であり、具体的には、メチレン基、
エチレン基、プロピレン基等のアルキレン基、シクロペ
ンチレン基、シクロヘキシレン基等のシクロアルキレン
基、フェニレン基等のアリーレン基、−ROR−,−R
SR−等のエーテル結合含有基、−RCO2 R−、−R
SO3 R−等のエステル結合含有基、−RCOR−など
のケトン結合含有基、−RCON(R’)R−、−RS
2 N(R’)R−等のアミド結合含有基を例示するこ
とができる。尚、上記において、Rは二価の炭化水素
基、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基など
のアルキレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレ
ン基などのシクロアルキレン基、フェニレン基などのア
リーレン基であり、R’は一価炭化水素基、例えばメチ
ル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基、シクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル
基、ビニル基、アリル基などのアルケニル基、フェニル
基、トリル基などのアリール基、及びこれらの基の水素
原子の少なくとも一部がハロゲン原子などで置換された
基である。
【0020】またR2 及びR3 は、非置換または置換の
一価炭化水素基であり、例えばメチル基、エチル基、プ
ロピル基等アルキル基;シクロヘキシル基等のシクロア
ルキル基;ビニル基、アリル基、イソプロペノキシ基等
のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール
基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基;
及びこれらの基の水素原子の原子の一部がハロゲン原子
等で置換された基、例えば3,3,3−トリフルオロプ
ロピル基、6,6,6,5,5,4,4,3,3−ノナ
フルオロヘキシル基、クロロメチル基、3−クロロプロ
ピル基等である。
【0021】またR5 は水素原子またはメチル基であ
り、Xは加水分解性基である。この加水分解性基は、前
記(B)成分における加水分解性基について例示したも
のと同様の基であるが、具体的には、下記式で示される
ものを挙げることができる。
【0022】
【化6】
【0023】上記の式中、R8 及びR9 は、水素原子ま
たは一価炭化水素基である。この一価炭化水素基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキ
ル基、フェニル基、トリル基等のアリール基を例示する
ことができる。
【0024】さらに、一般式(1)中、Rf1 は一価の含
フッ素基であり、パーフロロアルキル基またはパーフロ
ロオキシアルキル基である。パーフロロアルキル基とし
ては、例えば下記式(1a): Cn 2n+1− (1a) 式中、nは正の整数であり、好ましくは1〜16の整数
である、で表されるものを例示することができる。
【0025】パーフロロオキシアルキル基としては、下
記式(1b)〜(1d):
【化7】 式中、Yは、FまたはCF3 であり、p,q,r及びs
は、それぞれ正の整数である、で表されるものを例示す
ることができる。ここで、pは1〜30、qは1〜1
5、rは1〜20、sは1〜20の範囲の整数であるこ
とが望ましい。
【0026】また一般式(2)中、Rf2 は二価の含フッ
素基であり、パーフロロアルキレン基またはパーフロロ
オキシアルキレン基である。
【0027】パーフロロアルキレン基としては、例えば
下記式(2a): −Cm 2m− (2a) 式中、mは正の整数であり、好ましくは1〜16の整数
である、で表されるものを例示することができる。
【0028】パーフロロオキシアルキレン基としては、
下記式(2b)〜(2d):
【化8】 式中、Yは、FまたはCF3 であり、p,q,r,s及
びtは、それぞれ正の整数である、で表されるものを例
示することができる。ここで、pは1〜30、qは1〜
15、rは1〜8、sは1〜20、tは1〜20の範囲
の整数であることが望ましい。
【0029】また一般式(1)及び(2)において、a
〜fは、a+b、c+d、e+fがそれぞれ3以下であ
るという条件の下に、a、c、eは、それぞれ0〜2の
整数、b、d、fは、それぞれ1〜3の整数である。従
って、(C)成分の含フッ素有機ケイ素化合物中は、必
ず加水分解性基Xを有しているというものではないが、
加水分解性基Xを有している場合には、該化合物も縮合
硬化性を有するので、(C)成分が硬化物中に取り込ま
れて保持されるので、安定した光硬化による汚染の防止
効果が安定して発現するという利点がある。
【0030】上述した(C)成分において、一般式
(1)または(2)で表される含フッ素有機ケイ素化合
物は、それぞれ単独で使用されてもよいし、2種以上を
組み合わせて使用されてもよい。またこの成分(C)
は、通常、成分(A)100重量部当り、0.5〜5重量
部の量で配合される。この配合量が0.1重量部未満であ
ると、縮合硬化物に光があたった場合にも、その表面に
充分な被覆層が形成されず、有効に汚染防止を行うこと
ができない。また15重量部よりも多量に配合すると、
得られる弾性体硬化物の物性が低下するばかりか、経済
的にも不利である。
【0031】尚、一般式(1)で表される含フッ素有機
ケイ素化合物は、下記式(4):
【化9】 式中、Rf1 、R1 、R2 、X及びaは、前記一般式
(1)で示した通り、で表される加水分解性シラン化合
物と、例えば下記一般式(5):
【化10】 で表されるシラン化合物とを縮合触媒存在下にて反応さ
せることにより、製造することができる。
【0032】また、一般式(2)で表される含フッ素有
機ケイ素化合物は、下記式(6):
【化11】 式中、R1 ,R2 ,Rf2 ,X及びc,eは、前記一般式
(2)で示した通り、で表される加水分解性シラン化合
物を、例えば前記一般式(5)で表されるシラン化合物
と縮合触媒存在下にて反応させることにより、製造する
ことができる。
【0033】上述した方法にしたがって一般式(1)又
は(2)で表される含フッ素有機ケイ素化合物を製造す
る場合、加水分解性基Xが全く残存しないようにするに
は、一般式(5)で表されるシラン化合物を、一般式
(4)或いは(6)で表される加水分解性シラン化合物
に対して過剰に使用すればよい。
【0034】また上記の縮合反応は、何れも室温〜80℃
程度、常圧あるいは減圧下(例えば20mmHg〜200mmHg )
で行うことが好適である。また縮合反応は、縮合触媒を
用いて行われるが、かかる触媒としては公知のものを使
用すればよく、例えば鉛−2−エチルオクトエート、ジ
ブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、
ブチルスズトリ−2−エチルヘキソエート、鉄−2−エ
チルヘキソエート、コバルト−2−エチルヘキソエー
ト、マンガン−2−エチルヘキソエート、亜鉛−2−エ
チルヘキソエート、カプリル酸第1スズ、ナフテン酸ス
ズ、オレイン酸スズ、ブチル酸スズ、ナフテン酸チタ
ン、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ステアリン
酸亜鉛などの有機カルボン酸の金属塩;テトラブチルチ
タネート、テトラ−2−エチルヘキシルチタネート、ト
リエタノールアミンチタネート、テトラ(イソプロペニ
ルオキシ)チタネートなどの有機チタン酸エステル;オ
ルガノシロキシチタン、β−カルボニルチタンなどの有
機チタン化合物;酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、シュ
ウ酸リチウムなどのアルカリ金属の低級脂肪酸;ジメチ
ルヒドロキシアミン、ジエチルヒドロキシルアミンなど
のジアルキルヒドロキシルアミン;テトラメチルグアニ
ジン、及び下記式(7),(8)などのグアニジル基含
有シランもしくはシロキサン等のグアニジル化合物など
を、1種単独または2種以上の組み合わせで使用するこ
とができる。これら縮合触媒の添加量は、一般式(4)
または(6)の加水分解性シラン化合物100重量部当
り、0.001〜5.0 重量部程度の量で使用される。
【0035】
【化12】
【0036】(D)成分 成分(D)の光重合開始剤は、アクリル基の光重合を促
進させるためのものであり、成分(C)の含フッ素有機
ケイ素化合物の光重合を促進させるために配合されるも
のである。この光重合開始剤としては、従来から使用さ
れている公知の化合物を使用することができる。例え
ば、アセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノ
ン、キサントール、フルオレイン、ベンズアルデヒド、
アンスラキノン、トリフェニルアミン、4−メチルアセ
トフェノン、3−ペンチルアセトフェノン、4−メトキ
シアセトフェノン、3−ブロモアセトフェノン、4−ア
リルアセトフェノン、p−ジアセチルベンゼン、3−メ
トキシベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4
−クロロベンゾフェノン、4,4−ジメトキシベンゾフ
ェノン、4−クロロ−4−ベンジルベンゾフェノン、3
−クロロキサントーン、3,9−ジクロロキサントー
ン、3−クロロ−8−ノニルキサントーン、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエー
テル、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、ベ
ンジルメトキシケタール、2−クロロチオキサントー
ン、ジエチルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘ
キシルフェニルケトン、2−メチル〔4−(メチルチ
オ)フェニル〕2−モルフォリノ−1−プロパノン、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ジ
エトキシアセトフェノンなどが例示される。
【0037】この成分(D)の配合量は、(A)成分の
オルガノポリシロキサン100重量部当り、0.01〜10重
量部、特に0.1〜5重量部の範囲であることが望まし
い。この配合量が0.01重量部未満であると、成分(C)
の光重合が有効に進行せず、また10重量部よりも多量で
あると、得られる弾性体硬化物の強度が低いものとなる
等の傾向がある。
【0038】その他の配合成分 本発明においては、硬化物表面あるいはその周囲の汚染
を防止するという目的が損なわれない限りにおいて、上
述した(A)〜(D)の必須成分以外にも、それ自体公
知の添加剤を適宜配合することができる。例えば、前記
(A)成分中の水酸基と(B)成分中の加水分解性基と
の縮合硬化反応を促進させるために、有機金属化合物、
チタンキレート化合物、グアニジル基含有化合物等の縮
合触媒(具体的には、成分(C)の製造用の縮合触媒と
同じものでよい)を用いることができる。また目的とす
るゴム状弾性体の物性を調整するために、煙霧質シリ
カ、沈降性シリカ、二酸化チタン、酸化アルミニウム、
石英粉末、タルクおよびベントナイトなどの補強剤、ア
スベスト、ガラス繊維および有機繊維などの繊維質充填
剤等を使用することができる。その他にも、メタクリル
酸カリウムなどの耐油性向上剤;着色剤;ベンガラおよ
び酸化セリウムなどの耐熱性向上剤;耐寒性向上剤;ポ
リエーテルなどのチクソトロピー剤;脱水剤;接着性向
上剤;などを、その目的に応じて配合することができ
る。
【0039】室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 本発明の組成物は、上述した各成分を、乾燥雰囲気中で
均一に混合することにより一液型の室温硬化性組成物と
して得られる。この組成物は、空気中に暴露すると空気
中の湿分によって架橋反応が進行し、ゴム弾性体に硬化
し、また屋外放置等により、硬化物に光が当たると、硬
化物表面に成分(C)の硬化による保護被覆が形成さ
れ、硬化物内部からの未反応成分の滲み出し等による汚
染が有効に防止される。従って、硬化物が非汚染性であ
ることから、本発明の組成物は、特に建築物外装のシー
リング材、コーティング材等の用途に極めて有効に使用
される。
【0040】
【実施例】以下の例において、「部」は、特記しない限
り「重量部」を意味し、また粘度は25℃での測定値を示
したものである。
【0041】実施例1〜3、比較例1 分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジメチルポリシロキサン (粘度:20,200cSt ) 100部、 表面をヘキサメチルジシラザンで処理したヒュームドシリカ (比表面積:150m2 /g) 12部、 二酸化チタン 1.5部、 を混合し、三本ロールに1回通してから、さらに、 メチルトリブタノキシムシラン 7部、 ジブチルスズジオクトエート 0.1部、 を無水の状態で脱泡混合することにより、ベースの組成
物(比較例1)を得た。
【0042】このベース組成物に、下記式:
【化13】 で表される含フッ素有機ケイ素化合物を、それぞれ、1.
0部(実施例1)、3.0部(実施例2)、5.0部(実施
例3)、配合し、さらに、 ジエトキシアセトフェノン 2.0部、 を添加して室温硬化性組成物を調製した。
【0043】次に、正方形の2枚のみかげ石(寸法 300
×300 ×15mm)を15mmの隙間をおいて対面する様に配置
し、この隙間部に、上記で調製した実施例1〜3の各硬
化性組成物を充填した後(充填寸法 300×300 ×15m
m)、該組成物を硬化させて試験体を作成した。また、
比較例1として、上記の含フッ素有機ケイ素化合物が配
合されていないベースの組成物のみを用いて、同様にし
て試験体を作成した。
【0044】上記で得られた試験体を、屋外に、3か月
間、6か月間、12か月間放置し、該硬化物表面およびそ
の周辺の汚れの発生状況を調べたところ、表1に示す結
果が得られた。
【0045】実施例4、比較例2 分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジメチルポリシロキサン (粘度:20,500cSt ) 100部、 表面をヘキサメチルジシラザンで処理したヒュームドシリカ (比表面積:150m2 /g) 12部、 二酸化チタン 1.5部、 を混合し、三本ロールに1回通してから、さらに、 ビニルトリイソプロペノキシシラン 6部、 前記式(7)で示されるグアニジル含有シラン 0.5部、 を無水の状態で脱泡混合することにより、ベースの組成
物(比較例2)を調製した。
【0046】このベース組成物に、下記式:
【化14】 で表される含フッ素有機ケイ素化合物 3.0部、 ジエトキシアセトフェノン 2.0部、 を添加して室温硬化性組成物を調製した(実施例4)。
【0047】この硬化性組成物を用いて、実施例1と同
様にして試験体を作成し、汚れの発生状況を調べた。ま
た、上記のベース組成物(比較例2)についても、同様
にして汚れの発生状況を調べた。結果を表1に示す。
【0048】実施例5 含フッ素有機ケイ素化合物として、下記式:
【化15】 で表されるものを3.0部使用した以外は、実施例4と全
く同様にして室温硬化性組成物を調製し、且つ試験体を
作成して汚れの発生状況を調べた。結果を表1に示す。
【0049】実施例6 含フッ素有機ケイ素化合物として、下記式:
【化16】 で表されるものを3.0部使用した以外は、実施例4と全
く同様にして室温硬化性組成物を調製し、且つ試験体を
作成して汚れの発生状況を調べた。結果を表1に示す。
【0050】実施例7 分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジメチルポリシロキサン (粘度:21,200cSt ) 100部、 表面をヘキサメチルジシラザンで処理したヒュームドシリカ (比表面積:120m2 /g) 12部、 二酸化チタン 1.5部、 を混合し、三本ロールに1回通してから、さらに、 メチルトリブタノキシムシラン 7部、 ジブチルスズジオクトエート 0.1部、 を無水の状態で脱泡混合することにより、ベースの組成
物を調製した。
【0051】このベース組成物に、下記式:
【化17】 で表される含フッ素有機ケイ素化合物 3.0部、 ジエトキシアセトフェノン 2.0部、 を添加して室温硬化性組成物を調製した。
【0052】この硬化性組成物を用いて、実施例1と同
様にして試験体を作成し、屋外暴露試験により汚れの発
生状況を調べた。結果を表1に示す。
【0053】実施例8 含フッ素有機ケイ素化合物として、実施例7で用いたも
のと、下記式:
【化18】 で表される化合物との1:1混合物を、3.0部用いた以
外は、実施例7と同様にして室温硬化性組成物を調製
し、試験体を作成し、屋外暴露試験により汚れの発生状
況を調べた。結果を表1に示す。
【0054】
【表1】 ○:汚れの発生みられず △:わずかな汚れ発生 ×:かなり汚れ発生
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、縮合硬化型の室温硬化
性オルガノポリシロキサン組成物から形成される硬化物
の表面あるいはその近傍の汚染が有効に防止される。従
って、この組成物は、特に建築関係におけるシーリング
剤や接着剤として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/54 (72)発明者 松田 高至 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 山田 博和 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 木村 恒雄 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 荒井 正俊 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)分子鎖両末端が水酸基で封鎖され
    たジオルガノポリシロキサン、 (B)一分子中にケイ素原子に結合した加水分解性基を
    少なくとも3個有する有機ケイ素化合物またはその部分
    加水分解物、 (C)下記一般式(1)または(2): 【化1】 【化2】 式中、Meは、メチル基、 Rf1 は、パーフルオロアルキル基又はパーフルオロオキ
    シアルキル基、 Rf2 は、パーフルオロアルキレン基又はパーフルオロオ
    キシアルキレン基、 R1 及びR4 は、同一でも異なっていてもよく、二価の
    有機基であり、 R2 及びR3 は、同一でも異なっていてもよく、非置換
    又は置換の一価炭化水素基、 R5 は、水素原子又はメチル基、 Xは、加水分解性基 a、c、eは、それぞれ0〜2の整数、 b、d、fは、それぞれ1〜3の整数であり、 a+b、c+d、e+fはそれぞれ3以下である、で表
    される含フッ素有機ケイ素化合物、 (D)光重合開始剤、を含有してなる室温硬化性オルガ
    ノポリシロキサン組成物。
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