JPH0616940A - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物及びその硬化物 - Google Patents

室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物及びその硬化物

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JPH0616940A
JPH0616940A JP5091990A JP9199093A JPH0616940A JP H0616940 A JPH0616940 A JP H0616940A JP 5091990 A JP5091990 A JP 5091990A JP 9199093 A JP9199093 A JP 9199093A JP H0616940 A JPH0616940 A JP H0616940A
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俊雄 鷹合
Shinichi Sato
伸一 佐藤
Hitoshi Kinami
齊 木南
Hirokazu Yamada
博和 山田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A) 分子鎖両末端水酸基封鎖ジオルガノポリ
シロキサン 100重量部、(B) 1分子中にけい素原子に結
合した加水分解性基を少なくとも3個有する有機けい素
化合物又はその部分加水分解物 0.5〜30重量部、及び
(C) 一般式 : 【化1】 (R1 及びR2 は1価炭化水素基、R3 はアミド結合
(-CONH-)又はエーテル性酸素を含有可能な2価炭化水
素基、Rfは2価パーフルオロアルキレン基又はパーフル
オロポリエーテル基、nは1〜3の整数)で示されるア
ルコキシシラン 0.1〜15重量部を含有してなる室温硬化
性オルガノポリシロキサン組成物。 【効果】 硬化物の表面又はその周囲の汚染が低減さ
れ、発生したかびを容易に除去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は湿気の作用により容易に
硬化する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び
その硬化物に関するものであり、特に屋外で使用した際
にその表面又はその周囲を汚染せず、表面にかびが発生
しても容易に除去可能な組成物及びその硬化物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、密閉下では流動性を保持したまま
で安定に保存されるが、大気中においては湿気の作用に
より室温で硬化してゴム状弾性体となるいわゆる室温硬
化性オルガノポリシロキサン組成物が公知であり、建築
産業分野、機械産業分野あるいは電気産業分野において
シーリング材、コーティング材、接着材として広く利用
されている。
【0003】しかし、これら室温硬化性オルガノポリシ
ロキサン組成物はシーリング材、コーティング材として
使用した場合その表面及び周囲が汚染し、建物の美観を
損ね易いという欠点を有している。この汚染を低減ない
しは防止するために、種々の添加剤が検討され、例えば
ポリオキシエチレン基、ソルビタン残基あるいは二糖類
残基等を有する界面活性剤を用いる方法(特開昭56−76
452 、特開昭56−76453 公報参照)、分子中にフッ素原
子を少なくとも1個有する界面活性剤を用いる方法(特
開昭58−167647公報参照)及び分子中にフッ素原子を少
なくとも1個有する界面活性剤とアミノ基を有する有機
ケイ素化合物を併用する方法(特開昭61−34062 公報参
照)等が知られているが、これらの防汚性は持続性が低
く長期間にわたる汚染に対してはほとんど効果がないも
のであった。
【0004】また、従来公知の室温硬化性オルガノポリ
シロキサン組成物から得られる硬化弾性体は施工当初に
おいては美観を呈しているが、浴室、台所、洗面所等に
適用された場合には種々の異物(人あか、洗剤、食物な
ど)により汚染されやすく、湿気が多い場合にはかびが
発生して美観が損なわれ易いという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで防かび性を付与
するために、特開昭54−43260 では湿気硬化型室温硬化
性オルガノポリシロキサン組成物中にベンズイミダゾリ
ル−アルキル−カーバメートを添加することを開示し、
特開昭57−18758 ではテトラオルガノグアニジル基を有
する有機ケイ素化合物の添加を開示している。
【0006】しかし、これらの防かび性を付与した組成
物は水により防かび剤が流出するため防かび性を長期間
維持することは困難である。
【0007】従って、本発明の課題は、上記のような不
利を解決することができ、とくに屋外で使用した際に、
その硬化物表面及びその周囲を汚染せず、しかもその表
面にかびが発生しても容易に除去可能な組成物及びその
硬化物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(A) 分子鎖両末端が水酸基で封鎖された
ジオルガノポリシロキサン 100重量部、(B) 1分子中に
ケイ素原子に結合した加水分解性基を少なくとも3個有
する有機ケイ素化合物又はその部分加水分解物 0.5〜30
重量部、及び(C) 一般式 (1) :
【化2】 (式中、R1 及びR2 は非置換又は置換の炭素原子数1
〜8の1価炭化水素基であり、R3 はアミド結合(-CON
H-)又はエーテル性酸素を含有してもよい炭素原子数1
〜8の2価炭化水素基であり、Rfは2価パーフルオロア
ルキレン基又は2価パーフルオロポリエーテル基であ
り、nは1〜3の整数である)で示されるアルコキシシ
ラン 0.1〜15重量部を含有してなる室温硬化性オルガノ
ポリシロキサン組成物を提供する。
【0009】また、本発明は、上記組成物を硬化するこ
とにより得られる硬化物を提供する。
【0010】成分 (A) この成分(A) としての分子鎖両末端が水酸基で封鎖され
たジオルガノポリシロキサンは一般式 (2) :
【化3】 (式中のR′、R″はメチル基、エチル基、プロピル基
などのアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロアル
キル基、ビニル基、アリル基などのアルケニル基、フェ
ニル基、トリル基などのアリール基あるいはこれらの基
の水素原子が部分的にハロゲン原子などで置換された基
であり、R′、R″は同一の基でも異種の基であっても
よい;nは10以上の整数であり、好ましくはこのジオル
ガノポリシロキサンの25℃における粘度が25〜500000cS
t の範囲、さらに好ましくは1000〜100000cSt の範囲と
なる整数である。)で示される。
【0011】成分 (B) 本発明の組成物の成分(B) を構成する1分子中にケイ素
原子に結合した加水分解性基を少なくとも3個有する有
機ケイ素化合物及びその部分加水分解物は、本発明の組
成物が湿気(水分)の存在下、室温で硬化するために必
須とされる成分である。該加水分解性基としてはアルコ
キシ基、ケトオキシム基、アシルオキシ基、アミノ基、
アミド基、アミノキシ基あるいはアルケニルオキシ基な
どがあげられる。この有機ケイ素化合物はシラン及びシ
ロキサン化合物のいずれでもよく、具体的には下記に示
すような化合物が例示される。
【0012】メチルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリエトキシシランなどのアル
コキシシラン、メチルトリス(ジメチルケトオキシム)
シラン、メチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シ
ラン、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラ
ン、テトラ(メチルエチルケトオキシム)シランなどの
ケトオキシムシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メ
チルトリアセトキシシラン、フェニルトリアセトキシシ
ランなどのアシルオキシシラン、フェニルトリス(N−
メチルアセトアミド)シラン、ビニルトリス(N−メチ
ルアセトアミド)シランなどのアミドシラン、ビニルト
リス(N−ブチルアミノ)シラン、フェニルトリス
(N,N−ジエチルアミノ)シランなどのアミノシラ
ン、メチルトリス(N,N−ジメチルアミノキシ)シラ
ン、ビニルトリス(N,N−ジエチルアミノキシ)シラ
ンなどのアミノオキシシラン、ビニルトリイソプロペノ
キシシラン、メチルトリイソブテノキシシラン、フェニ
ルトリシクロヘキサノキシシランなどのアルケニルオキ
シシラン及びこれらの一種又は二種以上の部分加水分解
物。これらの有機ケイ素化合物及びその部分加水分解物
は1種単独でも2種以上を組合せても使用することがで
きる。
【0013】この成分(B) の配合量は成分(A) 100 重量
部当り 0.5〜30重量部に設定する必要がある。成分(B)
の配合量が 0.5重量部より少ない場合、この組成物製造
時あるいは保存中にゲル化を起こしたり、得られる弾性
体に目的とする物性が発現しないという不利益がある。
一方、この配合量が30重量部より多い場合、組成物の硬
化時の収縮率が過大となり、硬化物の弾性も低下してし
まう。さらに好ましくは、成分(B) の配合量を3〜15重
量部とする。
【0014】成分 (C) 本発明の組成物の成分(C) を構成する前記一般式(1) の
アルコキシシランは、表面被覆剤として作用する。
【0015】一般式 (1) :
【化4】 において、R1 及びR2 により表される置換もしくは非
置換の炭素原子数1〜8の1価炭化水素基は、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキ
ル基、ビニル基、アリル基などのアルケニル基、フェニ
ル基、トリル基などのアリール基あるいはこれらの基の
水素原子が部分的にハロゲン原子などで置換された基で
ある。また、R3 により表される2価炭化水素基は、例
えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などのア
ルキレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基
などのシクロアルキレン基、フェニレン基などのアリー
レン基、− R4 OR5 −、又は− R4 CONH R5 −(ここ
で、R4 、R5 は、同一でも異なってもよく、メチレン
基、エチレン基、プロピレン基などのアルキレン基、シ
クロペンチレン基、シクロヘキシレン基などのシクロア
ルキレン基、フェニレン基などのアリーレン基であ
る。)で示される2価の基である。
【0016】また、上記一般式(1) 中、Rfは2価パーフ
ルオロアルキレン基又は2価パーフルオロポリエーテル
基である。具体的には、例えば、一般式(3) :
【化5】
【0017】(式中、e及びiは同一でも異なってもよ
く0又は1であり、f及びhは同一でも異なってもよく
0〜30の整数であり、gは0〜8の整数である。但し、
前記のe、f、g、h及びiは、(e+f+g+h+
i)≧1の整数である。また、複数のYは同一でも異な
ってもよくフッ素原子又は−CF3 で表される基であ
る。)で表される基、一般式(4) :
【0018】
【化6】
【0019】(式中、mは0〜10の整数であり、nは2
〜50の整数である。また、複数のXは同一でも異なって
もよくフッ素原子又は−CF3 で表される基である。)で
表される基、及び一般式(5) :
【0020】
【化7】 (式中、kは1〜100 の整数である。)で表される基が
挙げられる。
【0021】上記のRfの代表的な例としては、
【化8】 等が挙げられる。
【0022】上記一般式(1) で表される化合物として
は、具体的には以下のものが挙げられる。
【0023】
【化9】
【0024】成分(C) は成分(A) 100 重量部に対して
0.1〜15重量部、好ましくは 0.5〜5重量部の範囲で添
加される。この成分(C) が 0.1重量部より少ない場合に
は、ゴム硬化物表面に充分な被覆層が形成されず、また
15重量部より多い場合には、得られるゴム状弾性体の物
性が低下するほか経済的に不利になる。
【0025】組成物の調製 本発明の組成物は上記した成分 (A)〜(C) の所定量を乾
燥雰囲気中で均一に混合することにより1液型の室温硬
化性組成物として得られる。成分(A) 及び成分(C) の均
一混合物と成分(B) とを別包装とし、使用時にこれらを
混合する2液型のものとしてもよい。
【0026】この組成物は空気中に暴露すると空気中の
湿分によって架橋反応が進行し、ゴム状弾性体に硬化す
るが、これにはこの種の反応を促進する公知の触媒、例
えば、アミン化合物、第4級アンモニウム塩類、有機金
属化合物、チタンキレート化合物、グアニジル基含有化
合物などを添加してもよい。また目的とするゴム状弾性
体の物性を調整するための無機質充填剤、例えば公知の
粉末充填剤としての煙霧質シリカ、沈降性シリカ、二酸
化チタン、酸化アルミニウム、石英粉末、タルク及びベ
ントナイトなどの補強剤、アスベスト、ガラス繊維及び
有機繊維などの繊維質充填剤、メタクリル酸カリウムな
どの対油性向上剤、着色剤、ベンガラ及び酸化セリウム
などの耐熱性向上剤、耐寒性向上剤、ポリエーテルなど
のチクソトロピー剤、脱水剤、γ−アミノプロピルトリ
エトキシシランなどの接着性向上剤などを添加してもよ
く、これらは必要に応じてその所定量を添加すればよ
い。
【0027】用途 この組成物は非汚染性で、かび等を容易に除去可能であ
ることより、建築物外装のシーリング材、コーティング
材又は浴室、台所などのかびの発生しやすい箇所のシー
リング材、コーティング材などに有用なものである。
【0028】
【作用】上記の成分(A) と成分(B) とは室温硬化性シリ
コーンゴム組成物の成分として公知のものであり、本発
明の組成物は成分(A) 中の水酸基と成分(B) 中の加水分
解性基との縮合によりゴム状弾性体となる。
【0029】成分(C) の作用により、本発明の組成物は
シーリング材、コーティング材に使用した場合にその硬
化物表面及び周囲が汚染せず、また浴室、台所あるいは
洗面所などのように通気性に劣り、湿度が高く、人あ
か、洗剤あるいは食物などの異物により汚染されやす
く、かびが発生しやすいような環境下で使用しても、発
生したかびは容易に除去できるものとなる。
【0030】
【実施例】つぎに本発明の実施例をあげるが、例中の部
はいずれも重量部を示したものであり、粘度は25℃での
測定値を示したものである。
【0031】実施例1〜3;比較例1 粘度が 20200cSt である分子鎖両末端が水酸基で封鎖さ
れたジメチルポリシロキサン 100部に、表面をヘキサメ
チルジシラザンで処理した比表面積が 150m2/gのヒ
ューウムドシリカ12部及び二酸化チタン 1.5部を混合し
た。得られた混合物を三本ロールミルに1回通した後、
更に、該混合物にメチルトリブタノキシムシラン7部及
びジブチルスズジオクトエート 0.1部を無水の状態で脱
泡混合することにより組成物Iを得た。
【0032】次に、上記の組成物Iに下記構造式:
【化10】 で表されるパーフルオロポリエーテルシランを 1.0部、
3.0部及び 5.0部添加したものを、それぞれ組成物II、
組成物III 及び組成物IVとした。
【0033】機械的特性 上記の組成物I、II、III 及びIVを、それぞれ厚さ2mm
のシートに成形し、温度20℃、相対湿度55%の雰囲気下
で7日間放置したところ、各シートは硬化してゴム状弾
性体となった。また、上記の組成物I、II、III 及びIV
は密封状態では室温で6か月以上安定であり、この6か
月経過後の組成物I、II、III 及びIVをそれぞれ厚さ2
mmのシートに成形し、上記と同様な条件で硬化させたと
ころ各シートはゴム状弾性体となった。上記の初期及び
6か月経過後の各組成物を成形し、硬化することにより
得られたゴム状弾性体について、それぞれ、ゴム物性を
JIS C 2123の方法に準じて測定した。その結果を表1及
び表2に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】接着性 次に、図1に示したように、上記の組成物Iからなるシ
ール材2を、寸法 100×25×10mmの被着材1の片面端部
に25×10mmの面積でを塗布し、シール材を挟んだ位置に
厚さ1mmのテフロン板をスペーサー3、3'として載置し
た後、この上に上記と同様の被着材1'を重ね、 500gの
重錘4を載せた。その状態で20℃,55%RHの雰囲気下で
7日間放置してシール材を硬化させ、試験体を作成し
た。また、組成物II、III 及びIVについても上記の組成
物Iと同様にして試験体を作成した。上記の被着材1と
しては、ガラス、アルミニウム、鉄及びエポキシ樹脂製
のものを用いた。得られた試験体について、それぞれの
試験体の両端部を反対方向に引張ることにより剪断接着
力を測定した。その結果を表3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】接触角 協和界面科学株式会社製接触角計を用いて、組成物I、
II、III 及びIVの硬化シート上の純水とシリコーンオイ
ル (10cSt)の接触角をそれぞれ測定した。その結果を表
4に示す。
【0039】
【表4】
【0040】耐汚染性 厚さ15mmで正方形状の2枚のみかげ石 (寸法 300× 300
×15mm) を、正方形状の面を下にして平らなベース上に
それぞれの 300×15mmの一端面が並行になるように置
き、両端面間に形成された15mmの隙間部に組成物I、I
I、III 及びIVをそれぞれ充填した後(充填寸法 300×1
5×15mm)、組成物を硬化させて試験体を作成した。
【0041】上記で得られた試験体を、屋外に、3か月
間、6か月間、12か月間放置し、硬化物表面及びその周
辺の汚れの発生状況を調べた。その結果を表5に示す。
【0042】
【表5】 A:汚れの発生みられず B:わずかに汚れ発生 C:かなり汚れ発生
【0043】かび抵抗性 機械特性試験と同様にして作成した組成物I、II、III
及びIVの硬化シートを、それぞれ直径30mmの円形に打ち
抜き、JIS Z 2911「かび抵抗性試験方法」に準じてかび
抵抗性を測定した。また、各硬化シートの裏面に付着し
たかびの除去性を評価した。その結果を表6に示す。
【0044】
【表6】 注: かびの抵抗性の評価基準: −:試験片上にかびの発生なし +:試験片上に1/3以下の面積でかびが発生 かびの除去性の評価基準:かびの付着した硬化シートを
ティッシュペーパーによりふきとる。 A:容易に除去可能:1度ふきとるだけでほとんど除去
可能 B:除去可能 :数回ふきとることにより除去可能 C:除去困難 :数回ふきとっても除去できない
【0045】実施例4〜6,比較例2 粘度が20500cStである分子鎖両末端が水酸基で封鎖され
たジメチルポリシロキサン 100部に、表面をヘキサメチ
ルジシラザンで処理した比表面積が 150m2 /gのヒュ
ームドシリカ12部及び二酸化チタン 1.5部を混合した。
得られた混合物を三本ロールに1回通した後、更に、該
混合物にビニルトリイソプロペノキシシラン6部及び下
記構造式:
【化11】 で表されるグアニジル含有シラン 0.5部を無水の状態で
脱泡混合することにより組成物Vを得た。
【0046】次に、上記の組成物Vに下記構造式:
【化12】 で表されるパーフルオロポリエーテルシランを 1.0部、
3.0部及び 5.0部添加したものを、それぞれ組成物VI、
組成物 VII及び組成物VIIIとした。
【0047】機械的特性 上記の組成物V、VI、VII 及びVIIIを、それぞれ厚さ2
mmのシートに成形し、温度20℃、相対湿度55%の雰囲気
下で7日間放置したところ、各シートは硬化してゴム状
弾性体となった。また、上記の組成物V、VI、VII 及び
VIIIは密封状態では室温で6か月以上安定であり、この
6か月経過後の組成物V、VI、VII 及びVIIIを、それぞ
れ厚さ2mmのシートに成形し、上記と同様な条件で硬化
させたところ、各シートは硬化してゴム状弾性体となっ
た。上記の初期及び6か月経過後の各組成物を成形して
硬化することにより得られるゴム状弾性体についてゴム
物性をJIS C 2123の方法に準じて測定した。その結果を
表7及び表8に示す。
【0048】
【表7】
【0049】
【表8】
【0050】接着性 上記実施例1と同様に、各組成物について図1に示した
試験体を作成し、同様の条件で塗布面を硬化させた試験
体の剪断接着力を測定した。その結果を表9に示す。
【0051】
【表9】
【0052】接触角 協和界面科学株式会社製接触角計を用いて組成物V、V
I、VII 及びVIIIの硬化シート上の純水とシリコーンオ
イル (10cSt)の接触角をそれぞれ測定した。その結果を
表10に示す。
【0053】
【表10】
【0054】耐汚染性 厚さ15mmで正方形状の2枚のみかげ石 (寸法 300× 300
×15mm) を、正方形状の面を下にして平らなベース上に
それぞれの 300×15mmの一端面が並行になるように置
き、両端面間に形成された15mmの隙間部に、組成物V、
VI、VII 及びVIIIをそれぞれ充填した後(充填寸法 300
× 300×15mm)、組成物を硬化させて試験体を作成し
た。
【0055】上記で得られた試験体を、屋外に3か月
間、6か月間、12か月間放置し、硬化物表面及びその周
辺の汚れの発生状況を調べた。その結果を表11に示す。
【0056】
【表11】 A:汚れの発生みられず B:わずかに汚れ発生 C:かなり汚れ発生
【0057】かび抵抗性 組成物V、VI、VII 及びVIIIの硬化シートを、それぞれ
直径30mmの円形に打ち抜き、JIS Z 2911「かび抵抗性試
験方法」に準じてかび抵抗性を測定した。また、各硬化
シートの裏面に付着したかびの除去性について実施例1
と同様にして測定した。その結果を表12に示す。
【0058】
【表12】 注: かびの抵抗性の評価基準: −:試験片上にかびの発生なし +:試験片上に1/3以下の面積でかびが発生 かびの除去性の評価基準:かびの付着した硬化シートを
ティッシュペーパーによりふきとる。 A:容易に除去可能:1度ふきとるだけでほとんど除去
可能 B:除去可能 :数回ふきとることにより除去可能 C:除去困難 :数回ふきとっても除去できない
【0059】実施例7〜9,比較例3 粘度が21200cStである分子鎖両末端が水酸基で封鎖され
たジメチルポリシロキサン 100部に、表面をヘキサメチ
ルジシラザンで処理した比表面積が 120m2 /gのヒュ
ームドシリカ12部及び二酸化チタン 1.5部を混合した。
得られた混合物を三本ロールに1回通した後、該混合物
にメチルトリブタノキシムシラン7部及びジブチルスズ
ジオクトエート 0.1部を無水の状態で脱泡混合すること
により組成物Aを得た。
【0060】次に、この組成物Aに下記式:
【化13】 で表されるパーフルオロポリエーテルシランを、それぞ
れ3部添加して、組成物IX、組成物X、組成物XI及び組
成物XII とした。
【0061】上記の組成物IX、X、XI及びXII を用い
て、実施例1と同様に屋外暴露試験及びかび抵抗性試験
を行った。その結果を表13、表14に示す。
【0062】
【表13】 A:汚れの発生みられず B:わずかに汚れ発生 C:かなり汚れ発生
【0063】
【表14】 −:試験片上にかびの発生なし A:
容易に除去可能 +:試験片上に1/3以下の面積でかびが発生 B:
除去可能 C:除去困難
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、例えば、シーリング
材、コーティング材に使用した場合、その表面及び周囲
の汚染を著しく低減することができる。また、浴室、台
所あるいは洗面所などのように通気性に劣り、湿度が高
く、かつ人あか、洗剤、食物などの異物により汚染され
やすく、かびが発生しやすいような環境下で使用して
も、発生したかびを容易に除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例において剪断接着力の測定に使
用した試験体を表す斜視図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木南 齊 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 山田 博和 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジ
    オルガノポリシロキサン 100重量部、 (B) 1分子中にケイ素原子に結合した加水分解性基を少
    なくとも3個有する有機ケイ素化合物又はその部分加水
    分解物 0.5〜30重量部、及び (C) 一般式 (1) : 【化1】 (式中、R1 及びR2 は非置換又は置換の炭素原子数1
    〜8の1価炭化水素基であり、R3 はアミド結合(-CON
    H-)又はエーテル性酸素を含有してもよい炭素原子数1
    〜8の2価炭化水素基であり、Rfは2価パーフルオロア
    ルキレン基又は2価パーフルオロポリエーテル基であ
    り、nは1〜3の整数である)で示されるアルコキシシ
    ラン 0.1〜15重量部を含有してなる室温硬化性オルガノ
    ポリシロキサン組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の組成物を硬化すること
    により得られる硬化物。
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