JPH07127509A - 内燃機関のアイドル制御装置 - Google Patents

内燃機関のアイドル制御装置

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Publication number
JPH07127509A
JPH07127509A JP27354693A JP27354693A JPH07127509A JP H07127509 A JPH07127509 A JP H07127509A JP 27354693 A JP27354693 A JP 27354693A JP 27354693 A JP27354693 A JP 27354693A JP H07127509 A JPH07127509 A JP H07127509A
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JP
Japan
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amount
idle
air
fuel ratio
fuel
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Application number
JP27354693A
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English (en)
Inventor
Hachiro Sasakura
八郎 笹倉
Yasuhiro Kato
靖弘 加藤
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンの変更なしで燃焼そのものを改善し
て、低回転であっても安定したアイドル回転を実現でき
る内燃機関のアイドル制御装置を提供すること。 【構成】 S650では、空燃比がリッチからリーンの
状態に変化したと見なされるので、吹き返しガス量を減
少させるために、アイドル速度制御弁12の開度を△F
2だけスキップして増加させる。一方、S660では、
空燃比がリーンからリッチの状態に変化したと見なされ
るので、アイドル速度制御弁12の開度を△F1だけス
キップして減少させる。一方、S670では、空燃比が
切り替えられたタイミングはなく、現在空燃比がリーン
であると見なされるので、S680にて、アイドル速度
制御弁12の開度を減少側に徐変するために、その開度
をDLだけ微減させる処理を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オットーサイクル型内
燃機関(以下エンジンと略す)にマイクロコンピュータ
を用いた電子制御システムに於けるアイドル回転速度の
安定性を改善するアイドル制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジンのアイドル回転速度
(回転数)の制御としては、スロットル弁が全閉時のア
イドル回転速度を、冷却水温や車速信号に応じて予め定
めた目標回転速度と実測のアイドル回転速度を比較し
て、その速度差が所定以上では、アイドル速度制御弁に
よってバイパス通路面積を制御して、目標回転速度に収
束するようにしている。そして、この様なシステムにお
いては、アイドル速度制御弁の制御によりほぼ目標回転
速度に近づいた時点で、アイドル速度制御弁の開度を保
持し、速度差が微小な範囲では、点火時期により補正し
て回転速度の安定性を図っている。
【0003】また、この種のアイドル制御として、下記
〜の様な様々な技術が提案されている。 例えば特開昭57−76238号公報の技術は、酸素
センサを用いて排気ガス中の酸素が濃いか薄いかを識別
し、燃料噴射量を徐々に減少又は増加させ、酸素センサ
の出力が反転した時点から、燃料の制御量を減少から増
加或は増加から減少に切り換える技術である。この技術
では、酸素センサの応答遅れを考慮して、反転後の燃料
制御量をより早く収束させる為に、燃料制御量をスキッ
プ的に増加又は減少させるとともに、アイドル時の回転
変動が大きい時には、スキップ量と増減の変化量(積分
値)を小さくして、空燃比の変化幅を押さえて回転変動
を押さえている。
【0004】また、特開昭51−48021号公報の
技術は、燃料供給に気化器を用いた例であり、酸素セン
サを用いて排気ガス中の酸素が濃いか薄いかを識別し、
燃料供給量、もしくは(燃料供給量は一定のままにし
て)電磁弁のオン/オフの時間比率を徐々に変化させる
ことによって混入する空気量を調節して、空燃比をリッ
チ又はリーンに変化させる技術である。この技術では、
所定回転速度以下では、リッチ又はリーンへの積分回路
時の時定数或は比例増幅回路の増幅度のいずれか一方を
切り換えて、空燃比の制御幅を小さくし、前記と同様
に、リーン側となる領域を減らす様にしている。
【0005】更に、特開平1−257740号公報の
技術は、目標回転速度と実際の回転速度を比較して差が
ある時に、スロットル弁をバイパスする通路の空気制御
弁(アイドル速度制御弁)を制御して回転速度を一致さ
せる構成において、負荷の変動要因に対する回転速度の
変動を打ち消す空気制御弁の制御量を予め記憶してお
き、負荷の変化時には記憶してあった制御量を加算して
出力することにより、回転速度の変化を少なくする技術
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年の研究
にて、この従来の技術では、アイドル回転速度の安定性
を満足できない領域がある事がわかってきた。つまり、
近年、地球環境保護の観点から燃料消費を改善する事が
クローズアップされ、走行パターンの比率からアイドル
運転の比重が大きい事から、アイドル回転速度を低下す
る事が課題となっているが、このアイドル回転速度を低
下する事によって、アイドル回転速度が不安定になると
いう新たな問題点が発生する。
【0007】具体的には、アイドル回転速度を低下させ
ると、吸気弁と排気弁が同時に開いている期間(バルブ
オーバーラップ期間)に要する時間が長くなるので、排
気ガスが排気管側から吸気管側に吹き返す量(吹き返し
ガス量)が増加し、そのため、燃焼状態が悪化するの
で、従来の制御だけでは回転速度の安定が維持できなく
なってしまう。特に、この吹き返しガス量は、排気管と
吸気管の圧力差の平方根と時間に比例するので、低回
転,軽負荷ほど多くなり、しかも、混合気の燃焼は、酸
化反応する燃料の持つ発熱量と混合気の持つ熱容量で温
度上昇が決まり、この燃焼に関与しない吹き返しガス量
は、吸熱のみに働いて燃焼を悪化させて有効なトルクを
発生しないので、低回転において、この吹き返しガス量
の問題はより大きくなる。その上、理論空燃比よりリー
ン側では、燃焼に関与しない空気と吹き返しガス量によ
り、一層燃焼が悪化するという問題もある。
【0008】これらの問題を上述した従来技術に当ては
めて見てみると、例えば前記の技術では、原理的に燃
料供給から酸素センサの出力が反転するまでの吸入・圧
縮・燃焼・排気の各行程をへる時間遅れがあり、且つア
イドル時は燃料供給間隔が広くなる為と応答遅れが大き
い為にリーン側へのずれが大きくなるので、先に述べた
如く、排気ガスの吹き返し量が減らない限り燃焼は改善
できない。
【0009】また、前記の技術では、空気通路が気化
器本体内でありスロットル弁の上流であるに為に、空気
量の増減は燃料量に対してであり、エンジンの吸入する
空気量は変化しない。よって、排気ガスの吹き返し量は
減少しないので、この吹き返しガス量が減らない限り燃
焼は改善できない。
【0010】更に、前記の技術では、帰還制御中に負
荷の変化があったとき、回転速度の変化を予測して予め
記憶してあった制御量を加減算することによって回転速
度の変化を最小に押さえようとしているが、負荷の減少
時には空気量を減らす方向に制御しているので、燃焼を
改善できない。
【0011】尚、上述した吹き返しガス量を少なくする
方法として、例えばバルブオーバーラップ期間を小さく
するためバルブの開閉タイミングを変更すると、高回転
におけるエンジンの性能に影響を与えるので可変バルブ
タイミング機構が必要となり、コストの制約から全ての
エンジンには適用できない。
【0012】本発明は、この様な不具合の発生を解決す
るためになされたものであり、エンジンの変更なしで燃
焼そのものを改善して、低回転であっても安定したアイ
ドル回転を実現できる内燃機関のアイドル制御装置を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明は、図1に例示する様に、燃料供給量を補正し
て燃料混合気を所定空燃比にフィードバック制御すると
ともに、アイドル回転速度を目標回転速度にフィードバ
ック制御する内燃機関のアイドル制御装置において、内
燃機関がアイドル状態を含む吹き返しガス量が多い軽負
荷状態であるか否かを判定する運転状態判定手段と、空
燃比がリーン状態に変化したか否かを判定するリーン状
態判定手段と、内燃機関に吸入される吸入空気量を調節
する吸入空気量調節手段と、前記運転状態判定手段によ
って軽負荷状態と判定され、且つリーン状態判定手段に
よってリーン状態に変化したと判定された場合には、前
記吸入空気量調節手段を駆動して、吸入空気量を増加さ
せる吸入空気量制御手段と、を備えたことを特徴とする
内燃機関のアイドル制御装置を要旨とする。
【0014】
【作用】前記目的を達成するための本発明は、運転状態
判定手段によって、例えばアイドル状態の様な吹き返し
ガス量の多い軽負荷状態であるか否かを判定し、リーン
状態判定手段によって、空燃比がリーン状態に変化した
か否かを判定する。そして、運転状態判定手段によって
軽負荷状態と判定され、且つリーン状態判定手段によっ
てリーン状態に変化したと判定された場合には、吸入空
気量制御手段によって、吸入空気量調節手段を駆動して
吸入空気量を増加させる。
【0015】つまり、本発明は、燃焼が排気ガスの吹き
返し量によって影響を受ける事に着眼したものであり、
吹き返しガス量のパラメータである吸気管圧力に影響を
与える運転状態を検出し、燃焼の悪化する領域を判別し
て、吸入空気量を調節することによって、燃焼のよい制
御範囲に管理するものである。
【0016】具体的には、空燃比を理論空燃比付近に制
御するフィードバック時には、リッチ側では燃焼が安定
するので、アイドル時等の軽負荷時の様な吹き返しガス
量が多い領域でも、従来と同様に燃料量の増加にてアイ
ドル回転速度を制御すればよいが、リーン側への移行時
には、排気ガスの吹き返しと過剰空気により燃焼が悪化
するので、(例えば燃料量による制御を控えて)吸入空
気量の増加によって排気ガスの吹き返し量を減少させ
て、アイドル回転速度を安定化させる。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。図2は第1実施例のアイドル制御装置のシステム構
成を示す概略構成図であるが、本実施例では6気筒の内
燃機関を例にとってある。
【0018】(第1実施例)図2に本実施例のアイドル
制御装置を示す様に、内燃機関(エンジン)2の吸気管
4には、その上流側より、吸入空気量を検出するエアフ
ロメータ6,吸入空気量を制御するスロットル弁8,ス
ロットル弁8の開度を検出するスロットル開度センサ
9,スロットル弁8をバイパスするバイパス通路10,
バイパス通路10に設けられたアイドル速度制御弁1
2,燃料を吸気ポート2aに噴射する燃料噴射弁13が
備えてある。また、気筒本体側には、プラグ14によっ
て点火を行なう点火装置16,冷却水温を検出する水温
センサ18,エンジン2の回転角を検出する回転角セン
サ19が備えてある。更に、下流側の排気管21には、
排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ23,排気
ガスを浄化する三元触媒25が備えてある。
【0019】このうち、アイドル速度制御弁12は、ス
ロットル弁8の全閉時に、バイパス通路10の断面積を
変更することによって吸入空気量を変えて、アイドル回
転速度(回転数)を調節するものである。回転角センサ
19は、図示しないクランクシャフトに連動するロータ
の回転毎に回転角に応じた信号電圧を発生するものであ
り、この信号を用いて後述する電子制御装置(ECU)
30にて、現在のクランク角度位置と(入力間隔時間か
ら)回転速度を検出する。
【0020】燃料噴射弁13は、図示しない燃料タンク
内部に取り付けてある燃料ポンプから燃料を圧送し、E
CU30で演算された噴射量に相当する電気信号に応じ
て開閉し、エンジン2の吸気ポート2aへ燃料を噴射す
る。点火装置16は、図示しないイグニションコイルと
パワートランジスタからなり、ECU30で演算された
点火時期までにコイルに電気エネルギを蓄積するよう通
電信号を伝達し、点火時期で遮断することによって高電
圧を発生し火花放電を発生させる。
【0021】また、上述したECU30は、周知のCP
U40,ROM42,RAM44,入力ポート46,出
力ポート48,バスライン49等からなるコンピュータ
として構成されており、エンジン回転速度検出等の演算
や、燃料噴射制御,点火信号制御,アイドル回転制御等
の各種の制御を行なう。このECU30の入力ポート4
6には、前記エアフロメータ6,スロットル開度センサ
9,水温センサ18,回転角センサ19,酸素センサ2
3等のセンサが接続され、一方、出力ポート48には、
アイドル速度制御弁12,燃料噴射弁13,点火装置1
6等が接続されている。
【0022】ここで、本実施例のアイドル制御装置の行
なうアイドル制御の概要を、アイドル時以外の制御と比
較して、図3に基づいて簡単に説明する。 本実施例では、スロットル開度センサ9の出力が所定
値以下の時に全閉状態を検出し、車速がない時にアイド
ル状態と判定し、その時の回転速度を予め各スイッチ
(例えばエアコンのスイッチ)の状態に応じて定めた目
標回転速度に一致する様に、アイドル速度制御弁12を
通過する吸入空気量をフィードバック制御する。それと
ともに、目標回転速度との速度差が微小な範囲では、速
度差に応じて、点火時期を回転上昇時には遅角し低下時
には進角補正して、回転速度が一致する様に制御する。
【0023】更に、図3(a)に示す様に、酸素センサ
19の出力をモニタしながら、空燃比が理論空燃比にな
る様に、目標回転速度における気筒当たり吸入空気量に
対応した燃料噴射量を、希薄側(リーン)空燃比と過濃
側(リッチ)空燃比とに交互に徐変する様に制御する。
特に本実施例では、アイドル時に空燃比がリーン側に変
化したとき(空燃比の切り替え時)、アイドル速度制御
弁12の開度を所定値△F2だけ余分に開いて、吸入空
気量を増して吹き返しガス量を減少させた上で、リーン
状態が続く間は、その増加させた吸入空気量(吸気制御
量)を徐々に減少させる。一方、リッチ側に変化したと
き(空燃比の切り替え時)は、燃焼は安定するので、ア
イドル速度制御弁12の開度を所定値△F1だけ閉じ、
吸入空気量を減らして回転速度を低く保つよう制御す
る。
【0024】尚、後述する様に、4気筒以上の吸気管が
スロットル弁8の下流で互いに連通している場合には、
アイドル速度制御弁12の制御タイミングを、各気筒の
吸気行程がラップしない角度位置に同期して行なう事に
より空燃比が徐変する様に設定する。
【0025】一方、アイドル時以外の場合には、図3
(b)に示す様に、空燃比がリーン側に変化した場合に
は、燃料噴射量を増加しているが、アイドル速度制御弁
12の開度は△aと一定のままである。以下、本実施例
のアイドル速度制御における詳細な処理を、図4〜図8
のフローチャートに基づいて説明する。
【0026】図4に示すメインルーチンは、燃料噴射量
演算処理と点火時期演算処理等を行なうルーチンであ
り、各種の割り込み処理等や、図示しないアナログ−デ
ジタル変換器を一定時間周期毎に実行するADルーチン
で取り込んだアナログセンサの情報やデジタル信号の変
化に応じて、条件分岐しながら繰り返し実行される処理
である。
【0027】まず、燃料噴射量演算処理では、S100
にて、他のルーチンで予め演算して求めた回転速度とエ
アフロメータ6の出力から求めた吸入空気量とに基づい
て、所定のマップより基本噴射量を補間して求める。S
110では、水温センサ18の出力に基づいて、冷却水
温に応じた水温補正噴射量を所定のマップより補間して
求める。
【0028】S120では、空燃比のフィードバック
(F/B)制御の実行中であるか否かを判定し、実行中
であれば下記S130に進んで、フィードバック補正噴
射量(後述するスキップ制御量や徐変制御量)を算出
し、一方実行中でなければフィードバック補正噴射量の
算出をパスし、S190に進む。
【0029】S130では、リッチフラグ(リッチ側へ
の制御を行なう場合は「1」)と酸素センサフラグ(リ
ーンである場合は「1」)とのエクスクルシーブオア
(EXOR)をとった結果が「1」に設定されているか
(セット状態か)否か、即ち、リッチフラグが「1」で
酸素フラグが「0」か、或はリッチフラグが「0」で酸
素フラグが「1」の様な、燃料噴射の補正方向と酸素セ
ンサ23の出力が逆を示した場合であるか否かを判定す
る。ここで肯定判断されると、空燃比が切り替わったと
見なしてS150に進み、一方否定判断されると、空燃
比は切り替わっていないと見なしてS140に進む。つ
まり、この処理は、空燃比がリーン又はリッチに切り替
わったことを検出するための処理である。
【0030】S140では、空燃比が切り替わっていな
いので、吸入空気量に応じて燃料の徐変制御を行なう。
つまり、空燃比がリーンであれば、燃料を増加させる徐
変制御量を算出し、リッチであれば燃料を減少させる徐
変制御量を算出する処理を行なって、S190に進む。
【0031】一方、S150では、空燃比が切り替わっ
ているので、現在アイドル状態であるか否かを、アイド
ルフラグがセットされているか否かによって判定する。
ここで、アイドル状態であると判断されるとS160に
進み、一方否定判断されるとS180に進む。
【0032】S180では、現在アイドル状態ではない
ので、通常の空燃比の切換時の制御として、燃料をスキ
ップして増加させるためのスキップ制御量(図3(b)
の△b)を算出する燃料量スキップ制御を行ない、S1
90に進む。一方、S160では、現在アイドル状態で
あるので、後述するアイドル速度制御弁12の制御に使
用するISCスキップフラグをセットする。
【0033】続くS170では、アイドル時の燃料量ス
キップ制御を行なうためのスキップ制御量を算出する。
尚、本実施例では、リッチからリーンに切り替わる時に
燃料をスキップ制御量△cだけ増やすが、リーンからリ
ッチに切り替わる時には、このスキップ制御量△cは零
に設定する。
【0034】続くS190では、上述した基本噴射量に
水温補正噴射量及び各制御量を加味して、実際に噴射さ
れる出力噴射量を算出する。次に、点火時期演算処理で
は、図5に示す様に、まず、S200にて、現在アイド
ル状態であるか否かを、アイドルフラグによって判定
し、ここで否定判断されれば、S210に進み、一方肯
定判断されれば、S230に進む。
【0035】S210では、非アイドル状態に対応した
基本点火時期を算出し、続くS220では、非アイドル
状態における水温に対応した水温点火時期補正量を算出
し、S250に進む。一方、S230では、アイドル状
態に対応した基本点火時期を算出し、続くS220で
は、アイドル状態における水温に対応した水温点火時期
補正量を算出し、S250に進む。
【0036】S250では、前記S210〜S240で
求めた各基本点火時期及び補正量を用いて、実際の点火
時期である出力点火時期を演算して、一旦本処理を終了
する。つまり、上述したS100〜S250の処理は、
空燃比の状態やアイドル状態に応じて、燃料噴射量及び
点火時期を設定するための処理である。
【0037】次に、図6に基づいて、アイドル判定処理
とエンジン回転速度のフィードバック処理について説明
する。尚、図6に示すルーチンは、一定時間の周期毎に
実行される時間同期ルーチンである。まず、アイドル判
定処理では、S300にて、スロットル開度センサ9の
出力値から全閉位置か否かを判定し、全閉以外であれば
アイドル状態ではないので、S330にて、アイドルフ
ラグを「0」に設定(リセット)して以降の処理をパス
する。
【0038】一方、全閉であればアイドル状態であるの
で、S310にて、アイドルフラグをセットした後に、
S320にて、車速が2km以下であることを確認し、そ
の場合のみ、以下の回転速度のフィードバック処理には
いる。この回転速度のフィードバック処理では、まず、
S400にて、冷却水温の値に応じた目標回転速度をマ
ップから補間して求める。
【0039】続くS410では、その目標回転速度が直
前に算出した回転速度(実回転速度に不感帯HSを加え
た値)以上であるか否かを判定する。ここで肯定判断さ
れるとS440に進み、アイドル速度制御弁12の開度
をdだけ減じ、S450にてその記憶値を更新した後
に、S460にてその開度を出力する。
【0040】一方、前記S410にて否定判断されて進
むS420では、目標回転速度が直前に算出した回転速
度(実回転速度から不感帯HSを引いた値)未満である
か否かを判定する。ここで、否定判断されると、実回転
速度と不感帯を加えた値より目標回転速度が小さく且つ
実回転速度から不感帯を引いた値より目標開度が大きい
ことになるので、即ち実回転速度は不感帯の間にあるの
で、S450にて、アイドル速度制御弁12の開度を同
じ値に更新した後に、前記と同じくS460に進む。
【0041】一方、前記S420にて肯定判断される
と、実回転速度と不感帯を加えた値より目標回転速度が
小さく且つ実回転速度から不感帯を引いた値より目標開
度が小さいことになるので、S430にて、アイドル速
度制御弁12の開度をdだけ増加させ、前記と同じくS
450にてその記録値を更新した後に、S460に進ん
で、一旦本処理を終了する。
【0042】つまり、前記S400〜S460の処理
は、アイドル速度制御弁12の開度を調節することによ
って、実回転速度を目標回転速度と不感帯の範囲に制御
する処理である。次に、図7のフローチャートに基づい
て、角度同期で実行するルーチンであるクランク角度判
別処理及び噴射実行処理について説明する。尚、本処理
は、回転角センサ19の信号がCPU40に入力される
毎に角度同期の処理を実行するものである。
【0043】まず、回転速度算出処理では、S500に
て、回転角センサ信号の入力によって起動された処理の
先頭で、入力した瞬間にラッチされたフリーランニング
タイマの値と先回のタイマの値の差から、周期時間を算
出し記憶する。尚、この一定角度間の周期時間を用いて
回転速度を演算することが出来る。
【0044】次にS510では、基準位置の情報から角
度信号の入力回数をカウントし、その数値から現在のク
ランク角度を判別し、続くS520では、クランク角度
から燃料噴射の開始タイミングか否かを判定する。ここ
で、肯定判断されれば、噴射実行処理に入り、一方否定
判断されれば、一旦本処理を終了する。
【0045】噴射実行処理では、まず、S530にて、
メインルーチンで算出した出力噴射量をレジスタ上に呼
び出した後に、S540にて、フューエルカットフラグ
がセットされているか否かを判定する。ここで、フュー
エルカットフラグがセットされている場合、即ちスロッ
トル開度が全閉で且つ車速が所定値以上の減速状態で
は、フューエルカットを行なうので、以下の燃料噴射処
理をパスして噴射を実行しない。
【0046】一方、フューエルカットフラグがセットさ
れていない場合は、次のS550にて、噴射の出力ポー
トをON(出力側)とし、続くS560では、噴射時間
をタイマーに設定すると共に、続くS570にて、タイ
マーに設定した時間経過後に出力ポートをOFF(出力
停止側)になるよう命令を設定し、一旦本処理を終了す
る。
【0047】次に、図8のフローチャートに基づいて、
角度同期で実行するルーチンであるアイドル速度制御弁
開度設定処理について説明する。まず、S600にて、
割り込みの先頭で燃料噴射の終了により割り込みを確認
し、他の要因の場合は処理せずにパスし、一方燃料噴射
の終了であれば、S610にて、フィードバックフラグ
をチェックする。
【0048】ここで、フィードバックフラグがセットさ
れていなければパスし、一方セットされている場合は、
S620にて、ISCスキップフラグがセットされてい
るか否かを判定する。ここで、セットされている場合は
S630に進み、一方セットされていない場合はS67
0に進む。
【0049】S630では、ISCスキップフラグをリ
セットし、続くS640にて、リッチフラグがセットさ
れているか否かを判定し、ここで肯定判断されるとS6
50に進み、一方、否定判断されるとS660に進む。
S650では、前記S610,S620,S640の判
定によって空燃比がリッチからリーンの状態に変化した
と見なされるので、即ち、アイドル回転が不安定になる
恐れがあるので、吹き返しガス量を減少させるために、
アイドル速度制御弁12の開度を△F2だけスキップし
て増加させる。尚、このスキップして燃料量を増加させ
るのは制御遅れを解消するためである。
【0050】一方、S660では、前記S610,S6
20,S640の判定によって空燃比がリーンからリッ
チの状態に変化したと見なされるので、即ち、アイドル
回転が安定に向かうので、前記S650の処理より吹き
返しガス量を増加させるために、アイドル速度制御弁1
2の開度を△F1だけスキップして減少させる。
【0051】そして、続くS690では、前記S65
0,S660にて算出したアイドル速度制御弁12の開
度を出力して、一旦本処理を終了する。一方、前記S6
20にてISCスキップフラグがセットされていないと
判断されて進むS670では、空燃比が切り替えられた
タイミングはないので、現在空燃比がリーンか否かを、
リッチフラグがセットされているか否かによって判定す
る。
【0052】ここで肯定判断されると、現在空燃比がリ
ーンであるので、S680にて、図3(a)に示す様に
アイドル速度制御弁12の開度を減少側に徐変するため
に、その開度をDLだけ微減させる処理を行なう。一
方、否定判断されると、現在空燃比がリッチであるの
で、図3(a)に示す様にアイドル速度制御弁12の開
度を増減せずに所定値△aのままとし、そのままS69
0に進んで、一旦本処理を終了する。
【0053】つまり、本処理は、空燃比が切り替えられ
た場合には、アイドル速度制御弁12の開度を増加或は
減少方向にスキップさせて制御し、一方、空燃比が切り
替えされていない場合には、アイドル速度制御弁12の
開度を微減させるか、所定値△aのままとする処理であ
る。
【0054】この様に、本実施例では、まず、制御時点
で空燃比がリッチ側にある時は、燃料量を徐々に減少側
に補正すると共に、アイドル速度制御弁12の開度は所
定値△aと一定に保っている。そして、空燃比がリッチ
からリーンに切り替わった場合には、燃料量をスキップ
して増加させるとともに、吹き返しガス量を低減するた
めに、アイドル速度制御弁12の開度もスキップして△
F2だけ増加させる。その後、制御時点で空燃比がリー
ン側にある時は、燃料量を徐々に増加させるとともに、
アイドル速度制御弁12の開度を徐々に減少させる。次
に、空燃比がリーンからリッチに切り替わった場合に
は、アイドル速度制御弁12の開度をスキップして△F
1だけ減少させるが、燃料量は徐々に減少側に補正す
る。
【0055】つまり、本実施例では、アイドル時に空燃
比がリーン側に変化した場合には、燃料量を徐々に増加
側に補正するとともに、アイドル速度制御弁12の開度
を増加させて排気ガスの吹き返し量を減らすので、リー
ン領域であっても良好な燃焼が確保でき、よってアイド
ル回転が安定するという顕著な効果を奏する。特に本実
施例では、スキップして吸入空気量を増加させるので制
御遅れを改善でき、その後徐々に吸入空気量を減少させ
るので、適度に吹き返しガス量を抑えることができ、好
適な燃焼を実現できる。
【0056】ここで、多気筒(6気筒)である本実施例
のエンジンにおけるアイドル速度制御弁12の開度の更
新タイミングについて、図9に基づいて説明するが、図
9における噴射量及びアイドル速度制御弁12の開度を
示すグラフは、図3のグラフを拡大したものに相当する
ものである。尚、ここでは、アイドル速度制御弁12の
通常の回転速度フィードバックは、単位時間毎に開度を
更新して大雑把に回転速度を近づけるが、空燃比のフィ
ードバックは、燃焼サイクル毎に追従させる必要がある
ので、開度の制御タイミングを燃料噴射直後とし、燃料
と空気が同時に吸入されるようにしてある。
【0057】図9に示す様に、燃料噴射のタイミング
は、各気筒の吸入行程の直前に設定されているが、アイ
ドル速度制御弁12の開度の更新タイミングは、各気筒
の吸入行程おいて他の気筒の吸入行程と重ならない様
に、他の気筒の吸入行程が終了したタイミングに一致す
る様に設定されている。つまり、ある気筒(#5)を例
にとって示すと、その気筒の吸入行程のうち、前の気筒
(#1)の吸入行程が終了した時点t1で、アイドル速
度制御弁12の開度を変更し、当該気筒(#5)の吸入
行程の終了時点t2で、次の開度の変更タイミングとな
る様にしている。これは、開度の変更のタイミングを一
定とすることによって制御の安定を図るためと、できる
だけ他の気筒の燃焼に影響を及ぼすことを防ぐためであ
り、これによって、各気筒に対して適切に吹き返しガス
量の低減が図れることになるので、アイドル制御を安定
して行えることになる。
【0058】尚、各気筒の吸入行程が重ならない場合エ
ンジンにおいては、前記アイドル速度制御弁12の開度
の更新タイミングは、上述した制約を受けないので、吸
入行程の開始のタイミング又は吸入行程における任意の
タイミングで、アイドル速度制御弁12の開度の制御を
行なうことができる。
【0059】(第2実施例)次に、第2実施例について
説明する。本実施例のアイドル制御装置は、そのハード
構成等は前記第1実施例と同様であり、一部の制御のみ
が異なるので、その異なる制御処理について説明する。
【0060】ここで、本実施例のアイドル制御装置の行
なうアイドル制御の概要を、図10に基づいて簡単に説
明する。本実施例では、所定の空燃比になる様に、目標
回転速度における気筒当たり吸入空気量に対応した燃料
噴射量を、空燃比がリーンとリッチとに交互に徐変する
様に制御する。そして、アイドル時には、この空燃比が
リーン側に変化したとき、アイドル速度制御弁12の開
度を所定値△F3だけ余分に開いて、吸入空気量を増加
させ、それによって吹き返しガス量を減少させた上で、
その開度を保つ。一方、リッチ側に変化したときは、ア
イドル速度制御弁12の開度を同じ所定値△F3だけ閉
じて、吸入空気量を減らして回転速度を低く保つよう制
御する。
【0061】以下、本実施例のアイドル速度制御におけ
る詳細な処理を、図11〜図12のフローチャートに基
づいて説明する。図11に示すメインルーチンは、燃料
噴射量演算処理と点火時期演算処理等を行なうルーチン
である。
【0062】まず、燃料噴射量演算処理では、S700
にて、回転速度と吸入空気量とに基づいて、所定のマッ
プより基本噴射量を補間して求め、S710では、冷却
水温に応じた水温補正噴射量を所定のマップより補間し
て求める。S720では、空燃比のフィードバック制御
の実行中であるか否かを判定し、実行中であれば下記S
730に進んで、フィードバック補正噴射量を算出し、
一方実行中でなければフィードバック補正噴射量の算出
をパスし、S770に進む。
【0063】S730では、リッチフラグと酸素センサ
フラグとのエクスクルシーブオアをとった結果がセット
状態か否か、即ち、燃料噴射の補正方向と酸素センサ2
3の出力が逆を示した場合であるか否かを判定する。こ
こで肯定判断されると、空燃比が切り替わったと見なし
てS740に進み、一方否定判断されると、空燃比は切
り替わっていないと見なしてS770に進む。つまり、
この処理は、空燃比がリーン又はリッチに切り替わった
ことを検出するための処理である。
【0064】S770では、空燃比が切り替わっていな
いので、図10に示す様に、現在の空燃比の状態に応じ
て、燃料量を徐々に変化(増加又は減少)させるための
徐変制御量を算出する燃料量徐変制御を行なって、S7
70に進む。一方、S740では、空燃比が切り替わっ
たので、まず、現在アイドル状態であるか否かを判定
し、ここで肯定判断されるとS750に進み、一方否定
判断されるとS780に進む。
【0065】S750では、空燃比が切り替わったこと
を示すISCスキップフラグをセットし、続くS760
では、空燃比の切り替え時の制御として、その切り換え
方向及びアイドル状態に応じて、燃料をスキップして変
化(増加又は減少)させるためのスキップ制御量(図1
0の△d)を算出する燃料量スキップ制御を行ない、S
790に進む。
【0066】一方、S780では、同様に空燃比の切り
替え時の制御として、その切り換え方向及び非アイドル
状態に応じて、燃料をスキップして変化させるためのス
キップ制御量を算出する燃料量スキップ制御を行ない、
S790に進む。続くS790では、上述した基本噴射
量に水温補正噴射量及び各制御量を加味して、実際に噴
射される出力噴射量を算出し、次に点火時期演算処理等
を行なって、一旦本処理を終了する。
【0067】つまり、上述したS700〜S790の処
理は、空燃比の状態に応じて、燃料噴射量等を設定する
ための処理である。次に、図12のフローチャートに基
づいて、角度同期で実行するルーチンであるアイドル速
度制御弁開度設定処理について説明する。
【0068】まず、S800にて、割り込みの先頭で燃
料噴射の終了により割り込みを確認し、他の要因の場合
は処理せずにパスし、一方燃料噴射の終了であれば、S
810にて、フィードバックフラグをチェックする。こ
こで、フィードバックフラグがセットされていなければ
パスし、一方セットされている場合は、S820にて、
ISCスキップフラグがセットされているか否かを判定
する。ここで、セットされている場合はS830に進
み、一方セットされていない場合はパスする。
【0069】S830では、ISCスキップフラグをリ
セットし、続くS840にて、リッチフラグがセットさ
れているか否かを判定し、ここで肯定判断されるとS8
50に進み、一方、否定判断されるとS860に進む。
S850では、前記S810,S820,S840の判
定によって空燃比がリッチからリーンの状態に変化した
と見なされるので、吹き返しガス量を減少させるため
に、アイドル速度制御弁12の開度を△F3だけスキッ
プして増加させる。
【0070】一方、S860では、前記S810,S8
20,S840の判定によって空燃比がリーンからリッ
チの状態に変化したと見なされるので、前記S850の
処理より吹き返しガス量を増加させるために、アイドル
速度制御弁12の開度を△F3だけスキップして減少さ
せる。
【0071】そして、続くS870では、前記S85
0,S860にて算出したアイドル速度制御弁12の開
度を出力して、一旦本処理を終了する。この様に、本実
施例では、制御時点で空燃比がリッチ側にある時は、燃
料量を徐々に減少側に補正すると共に、アイドル速度制
御弁12の開度は所定値△aと一定に保っている。次
に、空燃比がリッチからリーンに切り換えられた場合に
は、燃料量をスキップして増加させるとともに、アイド
ル速度制御弁12の開度をスキップして△F3だけ増加
させる。また、制御時点で空燃比がリーン側にある時
は、燃料量を徐々に増加させるとともに、アイドル速度
制御弁12の開度は前記△F3だけ増加させた状態を保
つ。次に、空燃比がリーンからリッチに切り換えられた
場合には、燃料量をスキップして減少させるとともに、
アイドル速度制御弁12の開度をスキップして前記△F
3だけ減少させる。
【0072】つまり、本実施例では、前記実施例と同様
に、アイドル時に空燃比がリーン側に変化した場合に
は、燃料量を増加側に補正するとともに、アイドル速度
制御弁12の開度を増加させて排気ガスの吹き返し量を
減らすので、リーン領域であっても良好な燃焼が確保で
き、よってアイドル回転が安定するという効果を奏する
が、特に本実施例では、制御時点で空燃比がリーン側の
場合には、アイドル速度制御弁12の開度を増加させた
状態で一定に保つので、その分だけ開度の演算が簡易化
されて、処理の負担が軽減するという利点がある。尚、
本実施例は、多気筒の場合でも好適に適用できる。
【0073】尚、前記本発明の実施例について説明した
が、本発明はこの様な実施例に何等限定されるものでは
なく、各種の態様で実施できることは勿論である。例え
ば、前記実施例では、アイドル時全てにアイドル速度制
御弁からリーン側で開度を補正して空気量を増加して、
吹き返しガス量を減らすようにしたが、エンジンの排気
量によっては、電気負荷や空調器の稼働状態によって空
気量を増加して運転される為軽負荷でなくなる場合もあ
り、この場合は負荷を検出する手段を設け、アイドル状
態で且つ無負荷の時のみアイドル速度制御弁からリーン
側で開度を補正する構成とすることができる。
【0074】また、エアコン等の負荷に応じて、アイド
ル速度制御弁のスキップ制御量や徐変制御量の大きさを
変更する様に調節してもよい。尚、前記実施例では、エ
アフロメータを用いて吸入空気量を求めたが、吸気圧セ
ンサを用いて吸気圧を測定し、この吸気圧に基づいて吸
入空気量を算出する様にしてもよい。
【0075】
【発明の効果】以上詳述した様に、本発明は、運転状態
がアイドル状態の様な軽負荷状態であり、且つ空燃比が
リーン状態に変化した場合には、吸入空気量を増加させ
るので、好適に排気ガスの吹き返し量を減少させること
ができる。よって、例えばアイドル時等にリーン状態に
なった場合でも、リーン状態での燃焼を安定して行なう
ことができるので、エンジン回転速度を安定して制御で
きるという顕著な効果を奏する。更に、本発明では、可
変バルブタイミング機構を採用しなくとも、燃焼そのも
のを改善して、低回転であっても安定したアイドル回転
を低コストで実現できるという利点がある。
【0076】また、例えば吸入空気量をスキップして増
加させた後に徐々に減少する様に制御する場合には、制
御遅れを解消するとともに、好適に吹き返しガス量を調
節して、燃焼を改善することができる。更に、各気筒に
おける吸入行程の開始タイミングに同期して吸入空気量
を増加させる様に制御する場合には、制御開始のタイミ
ングが統一されて、安定して燃焼を改善することができ
る。
【0077】特に、多数気筒で2以上の気筒が同時に吸
入行程となる場合は、1つの気筒のみ吸入行程となる開
始タイミングに同期して吸入空気量を増加させる様に制
御することにより、他の気筒に対して悪影響を及ぼすこ
となく、好適に各気筒における燃焼を改善して、アイド
ル回転速度の安定化を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を例示する概略構成図である。
【図2】 第1実施例のシステム構成を示すブロック図
である。
【図3】 第1実施例の空燃比フィードバック制御を示
すタイムチャートである。
【図4】 第1実施例のメインルーチンのうち燃料噴射
量演算処理を示すフローチャートである。
【図5】 第1実施例のメインルーチンのうち点火時期
演算処理を示すフローチャートである。
【図6】 第1実施例のアイドル判定処理及び回転F/
B処理を示すフローチャートである。
【図7】 第1実施例のクランク角度判別処理及び噴射
実行処理を示すフローチャートである。
【図8】 第1実施例のアイドル速度制御弁開度設定処
理を示すフローチャートである。
【図9】 多気筒でのアイドル速度制御弁の開度の変更
タイミングを示す説明図である。
【図10】 第2実施例の空燃比フィードバック制御を
示すタイムチャートである。
【図11】 第2実施例の燃料噴射量演算処理を示すフ
ローチャートである。
【図12】 第2実施例のアイドル速度制御弁開度設定
処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2…内燃機関(エンジン) 6…エアフロメータ 8…スロットル弁 9…スロットル開度
センサ 12…アイドル速度制御弁 13…燃料噴射弁 15…水温センサ 19…回転角センサ 23…酸素センサ 30…電子制御装置
(ECU)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料供給量を補正して燃料混合気を所定
    空燃比にフィードバック制御するとともに、アイドル回
    転速度を目標回転速度にフィードバック制御する内燃機
    関のアイドル制御装置において、 内燃機関がアイドル状態を含む吹き返しガス量が多い軽
    負荷状態であるか否かを判定する運転状態判定手段と、 空燃比がリーン状態に変化したか否かを判定するリーン
    状態判定手段と、 内燃機関に吸入される吸入空気量を調節する吸入空気量
    調節手段と、 前記運転状態判定手段によって軽負荷状態と判定され、
    且つリーン状態判定手段によってリーン状態に変化した
    と判定された場合には、前記吸入空気量調節手段を駆動
    して、吸入空気量を増加させる吸入空気量制御手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関のアイドル制御装
    置。
JP27354693A 1993-11-01 1993-11-01 内燃機関のアイドル制御装置 Pending JPH07127509A (ja)

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