JPH0687356A - エンジンブレーキ力自動制御装置 - Google Patents

エンジンブレーキ力自動制御装置

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Publication number
JPH0687356A
JPH0687356A JP4266655A JP26665592A JPH0687356A JP H0687356 A JPH0687356 A JP H0687356A JP 4266655 A JP4266655 A JP 4266655A JP 26665592 A JP26665592 A JP 26665592A JP H0687356 A JPH0687356 A JP H0687356A
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JP
Japan
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engine
shift
vehicle speed
throttle valve
control
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Application number
JP4266655A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Higashiyama
康彦 東山
Kojiro Kuramochi
耕治郎 倉持
Yasunori Nakawaki
康則 中脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Publication of JPH0687356A publication Critical patent/JPH0687356A/ja
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  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動変速機のダウンシフトおよびスロットル
制御によってエンジンブレーキ力を増大させる自動エン
ジンブレーキ制御において、そのエンジンブレーキ力の
制御範囲を拡大する。 【構成】 自動エンジンブレーキ制御の実行中におい
て、自動変速機の変速段がエンジンブレーキの作動する
最低速段であるとともに、スロットル弁開度θが判断値
θ2より小さい略全閉であり、且つステップSC6以下
の所定の係合許可条件を満足している場合には、ステッ
プSC10でトルクコンバータの直結クラッチを係合さ
せるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンブレーキ力自動
制御装置に係り、特に、ダウンシフトおよびエンジン出
力の低減制御によってエンジンブレーキ力を自動的に増
大させるエンジンブレーキ力自動制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】複数の変速段を有する自動変速機を備え
たオートマチック車両が多用されているが、かかる自動
変速機は一般に、アクセル操作量若しくはスロットル弁
開度と車速とに基づいて変速段が変更されるようになっ
ている。図10は、4つの変速段を有する自動変速機の
変速マップの一例で、アクセル操作量および車速に基づ
いて変速段が切り換えられるようになっており、実線が
アップシフト側の変速マップで破線がダウンシフト側の
変速マップである。このような変速マップは通常、アク
セル操作量が零すなわちOFF状態の場合でも車速に応
じてアップシフトするようになっているため、下り坂で
アクセルペダルを放した場合でも、充分なエンジンブレ
ーキ力が得られずに車速が増加すると、アップシフトし
てエンジンブレーキ力が更に低下するという問題があっ
た。この対策として、アクセルOFF状態で車両の加速
度が負以外であったり車速が一定時間増加し続けたりし
た場合には、自動変速機の変速比を大きくするようにダ
ウンシフトさせてエンジンブレーキ力を増大させること
が、例えば特開昭62−246650号公報や特開昭6
1−103044号公報等に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにダウンシフトによってエンジンブレーキ力を増大さ
せると、ダウンシフトに伴う自動変速機の変速比の変化
に応じてエンジン回転速度が上昇させられ、エンジンブ
レーキ力が急激に大きくなるため、ショックが生じて乗
り心地が良くないとともに、エンジンブレーキが効き過
ぎてアクセル操作が必要になることがあるという問題が
あった。このようなエンジンブレーキ時のアクセル操作
は、運転操作の容易化を目指すオートマチック車両にと
っては好ましくなく、アクセル操作を必要とすることな
く適度なエンジンブレーキ力が得られるようにすること
が望まれる。
【0004】また、急な下り坂などで自動変速機がエン
ジンブレーキの作用する最低速段までダウンシフトして
も十分なエンジンブレーキ力が得られない場合、エンジ
ンブレーキが自動制御されると思っている運転者にエン
ジンブレーキ力の不足感を生じさせるとともにブレーキ
操作が必要となり、この点でも、少しでもブレーキ操作
が少なくて済むようにエンジンブレーキ力の制御範囲を
拡大することが望まれる。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、ダウンシフトに伴う
エンジンブレーキ力の急激な増大によるショックを低減
するとともに、アクセル操作を必要とすることなく適度
なエンジンブレーキ力が得られるようにし、併せてエン
ジンブレーキ力の制御範囲を拡大することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めには、ダウンシフトの前後においてエンジンブレーキ
力が略等しくなるようにするとともに、流体継手と並列
に配設された直結クラッチを係合させてエンジンブレー
キのスリップロスを無くすようにすれば良く、本発明
は、図1のクレーム対応図に示すように、(a)複数の
変速段を有する自動変速機と、(b)流体を介して前記
自動変速機にエンジン出力を伝達する流体継手と、
(c)その流体継手と並列に配設されて前記自動変速機
をエンジンに直結する直結クラッチとを備えた車両にお
いて、アクセルが略OFF状態でも車速が上昇する場合
に予め定められた所定の走行状態となるようにエンジン
ブレーキ力を自動的に増大させるエンジンブレーキ力自
動制御装置であって、(d)エンジン出力が略最低とな
った時に前記自動変速機をエンジンブレーキが作用する
低速段へダウンシフトさせる変速制御手段と、(e)そ
の変速制御手段による前記ダウンシフト時に、ダウンシ
フト前後の駆動力が略同じとなるようにエンジン出力を
増大させるとともに、ダウンシフト終了後にそのエンジ
ン出力を低減させるエンジン出力制御手段と、(f)前
記変速制御手段により前記自動変速機がエンジンブレー
キの作用する最低速段までダウンシフトされるととも
に、前記エンジン出力制御手段によりエンジン出力が略
最低まで低減された場合に、前記直結クラッチを係合さ
せるクラッチ係合手段とを有することを特徴とする。
【0007】
【作用および発明の効果】このようなエンジンブレーキ
力自動制御装置においては、エンジンブレーキ力を増大
させるために変速制御手段によって自動変速機がダウン
シフトされる際に、ダウンシフト前の駆動力とダウンシ
フト後の駆動力とが略等しくなるように、エンジン出力
制御手段によってエンジン出力が増大させられるため、
ダウンシフト前後におけるエンジンブレーキ力が略同じ
とされて、ダウンシフトに伴うエンジンブレーキ力の急
激な増大が防止される。これにより、エンジンブレーキ
力の急激な増大に起因するショックが軽減されて乗り心
地が向上するとともに、その後のエンジン出力の低減制
御でエンジンブレーキ力が増大させられることにより、
アクセル操作を必要とすることなく予め定められた所定
の走行状態となる適度なエンジンブレーキ力が得られる
ようになる。
【0008】一方、急な下り坂などで、上記変速制御手
段により自動変速機がエンジンブレーキの作用する最低
速段までダウンシフトされるとともに、エンジン出力制
御手段によりエンジン出力が略最低まで低減された場合
には、流体継手と並列に配設された直結クラッチがクラ
ッチ係合手段によって係合させられ、自動変速機がエン
ジンに直結される。このため、流体継手によるスリップ
ロスが無くなってその分だけエンジンブレーキ力が増大
させられ、ブレーキ操作が不要なエンジンブレーキ力の
制御範囲が拡大されて運転操作が一層容易になるととも
に、その拡大分だけエンジンブレーキ力の不足感を生じ
させることが少なくなって運転フィーリングが向上す
る。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0010】図2において、ガソリンエンジン10の燃
焼室12内には、エアクリーナ14,エアフローメータ
16,吸気通路18,スロットル弁20,バイパス通路
22,サージタンク24,インテークマニホルド26,
および吸気弁28を介して空気が吸入されるとともに、
その空気には、インテークマニホルド26に設けられた
燃料噴射弁30から噴射される燃料ガスが混合されるよ
うになっている。エアフローメータ16は吸入空気量を
測定するもので、その吸入空気量を表す信号をエンジン
制御用コンピュータ32に出力する。スロットル弁20
はエンジン10に吸入される空気量を連続的に変化させ
るもので、スロットル制御用コンピュータ35から供給
されるスロットル制御信号DTAに従ってスロットル弁
開度θが制御されるようになっているとともに、そのス
ロットル弁20にはスロットルポジションセンサ36が
設けられて、スロットル弁開度θを表すスロットル弁開
度信号Sθをエンジン制御用コンピュータ32、トラン
スミッション制御用コンピュータ34、およびスロット
ル制御用コンピュータ35に出力する。スロットルポジ
ションセンサ36はアイドルスイッチ機能を備えてお
り、スロットル弁20が略全閉となったことを表すアイ
ドル信号を上記スロットル弁開度信号Sθと共に各コン
ピュータ32,34,35に出力する。バイパス通路2
2はスロットル弁20と並列に配設されているととも
に、そのバイパス通路22にはアイドル回転数制御弁3
8が設けられており、エンジン制御用コンピュータ32
によってアイドル回転数制御弁38の開度が制御される
ことにより、スロットル弁20をバイパスして流れる空
気量が調整されてアイドル時のエンジン回転数が制御さ
れる。燃料噴射弁30も、エンジン制御用コンピュータ
32によってその噴射タイミングや噴射量が制御され
る。なお、上記エアフローメータ16の上流側には吸入
空気の温度を測定する吸気温センサ40が設けられ、そ
の吸気温を表す信号をエンジン制御用コンピュータ32
に出力する。
【0011】エンジン10は、吸気弁28,排気弁4
2,ピストン44,および点火プラグ46を備えて構成
されており、点火プラグ46は、エンジン制御用コンピ
ュータ32によって制御されるイグナイタ48からディ
ストリビュータ50を介して供給される高電圧によって
点火火花を発生し、燃焼室12内の混合ガスを爆発させ
てピストン44を上下動させることによりクランク軸を
回転させる。吸気弁28および排気弁42は、クランク
軸の回転に同期して回転駆動されるカムシャフトにより
開閉されるようになっているとともに、エンジン制御用
コンピュータ32によって制御される図示しない可変バ
ルブタイミング機構により、カムシャフトとクランク軸
との回転位相が変更されて開閉タイミングが調整される
ようになっている。そして、燃焼室12内で燃焼した排
気ガスは、排気弁42からエキゾーストマニホルド5
4,排気通路56,触媒装置58を経て大気に排出され
る。エンジン10にはエンジン冷却水温を測定する水温
センサ60が設けられており、そのエンジン冷却水温を
表す信号をエンジン制御用コンピュータ32に出力する
ようになっているとともに、エキゾーストマニホルド5
4には排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ62
が設けられており、その酸素濃度を表す信号をエンジン
制御用コンピュータ32に出力する。また、ディストリ
ビュータ50にはクランク軸の回転に同期してパルスを
発生する回転角センサ51が設けられており、そのパル
ス信号すなわちエンジン回転速度NEを表すエンジン回
転速度信号SNEをエンジン制御用コンピュータ32お
よびトランスミッション制御用コンピュータ34に出力
する。
【0012】上記エンジン制御用コンピュータ32,ト
ランスミッション制御用コンピュータ34,スロットル
制御用コンピュータ35は、何れもCPU,RAM,R
OM,入出力インタフェース回路,A/Dコンバータ等
を備えて構成されており、RAMの一時記憶機能を利用
しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号
処理を行うもので、トランスミッション制御用コンピュ
ータ34には、上記各信号の他、パターンセレクトスイ
ッチ70から選択パターンを表すパターン信号SP、ブ
レーキランプスイッチ72からブレーキが踏込み操作さ
れたことを表すブレーキ信号SB、オーバードライブス
イッチ74からO/D変速段までの変速許可を表すO/
D信号SO、アクセル操作量センサ76からアクセルペ
ダルの操作量Acを表すアクセル操作量信号SAcがそ
れぞれ供給されるようになっている。アクセル操作量信
号SAcはエンジン制御用コンピュータ32およびスロ
ットル制御用コンピュータ35にも供給される。上記パ
ターンセレクトスイッチ70は、下り坂などで自動的に
エンジンブレーキを増大させる自動エンジンブレーキパ
ターンを少なくとも有するとともに、動力性能を重視し
た変速マップによって自動変速機78の変速制御を行う
パワーパターン、燃費を重視した変速マップによって変
速制御を行うエコノミーパターンなど、予め定められた
複数の走行パターンの中から運転者が好みの走行パター
ンを選択操作するものである。また、ブレーキランプス
イッチ72はブレーキペダルの近傍に配設され、ブレー
キペダルが踏込み操作されたか否かによってON,OF
Fが切り換えられるON−OFFスイッチ等により構成
されている。
【0013】自動変速機78は、例えば図3に示すよう
に第1変速機112および第2変速機114を備えて構
成されており、トルクコンバータ110を介して前記エ
ンジン10に連結されている。トルクコンバータ110
は、流体を介してエンジン出力を伝達する流体継手に相
当するもので、そのトルクコンバータ110のポンプ翼
車は前記エンジン10のクランク軸118に連結されて
いる一方、タービン翼車は入力軸120を介して第1変
速機112のキャリヤ122に連結されている。また、
このトルクコンバータ110には直結クラッチ116が
並列に設けられ、入力軸120をエンジン10のクラン
ク軸118に直結するようになっている。直結クラッチ
116は、油圧制御回路150から供給される作動油の
流通経路が切り換えられることによって係合,解放され
るようになっており、その作動油の流通経路は、トラン
スミッション制御用コンピュータ34によりソレノイド
S4の励磁,非励磁が切り換えられることによって変更
される。
【0014】前記第1変速機112は、サンギヤ12
4,リングギヤ126,およびキャリヤ122に回転可
能に配設されてサンギヤ124,リングギヤ126と噛
み合わされているプラネタリギヤ128から成る遊星歯
車装置を含んで構成されており、サンギヤ124とキャ
リヤ122との間にはクラッチC0 および一方向クラッ
チF0 が並列に設けられ、サンギヤ124とハウジング
130との間にはブレーキB0 が設けられている。第2
変速機114は、サンギヤ132,一対のリングギヤ1
34,136,キャリヤ138に回転可能に配設されて
サンギヤ132,リングギヤ134と噛み合わされてい
るプラネタリギヤ140,およびキャリヤ142に回転
可能に配設されてサンギヤ132,リングギヤ136と
噛み合わされているプラネタリギヤ144とから成る複
合型の遊星歯車装置を含んで構成されており、リングギ
ヤ136と前記第1変速機112のリングギヤ126と
の間にはクラッチC1 が設けられ、サンギヤ132とリ
ングギヤ126との間にはクラッチC2 が設けられ、サ
ンギヤ132とハウジング130との間にはブレーキB
1 と、直列に配設された一方向クラッチF1 およびブレ
ーキB2 とが並列に設けられ、キャリヤ138とハウジ
ング130との間にはブレーキB3 および一方向クラッ
チF2 が並列に設けられている。また、リングギヤ13
4およびキャリヤ142は出力軸146に一体的に連結
されており、その出力軸146は差動歯車装置等を介し
て駆動輪に連結されている。
【0015】上記クラッチC0 〜C2 およびブレーキB
0 〜B3 (以下、特に区別しない場合にはクラッチC,
ブレーキBという)は、多板式のクラッチやバンドブレ
ーキなど油圧アクチュエータによって係合制御される油
圧式摩擦係合装置であり、その油圧アクチュエータに
は、油圧制御回路150から作動油が供給されるように
なっている。油圧制御回路150は多数の切換バルブ等
を備えており、トランスミッション制御用コンピュータ
34からの信号に従ってソレノイドS1,S2,および
S3の励磁,非励磁がそれぞれ切り換えられることによ
り、油圧回路が切り換えられて上記クラッチCおよびブ
レーキBが選択的に係合制御され、図4に示されている
ように前進4段のうちの何れかの変速段が成立させられ
る。かかる図4におけるソレノイドの欄の「○」印は励
磁を意味し、クラッチおよびブレーキの欄の「○」印は
係合を意味する。シフトポジションの「D」,「S」,
「L」は運転席のシフトレバーの操作レンジであり、
「D(ドライブ)」レンジでは1stからO/Dまでの
4段で変速制御が行われ、「S(セカンド)」レンジで
は1stおよび2ndの2段で変速制御が行われ、「L
(ロー)」レンジでは1st変速段に固定される。変速
比(入力軸120の回転速度/出力軸146の回転速
度)は、1stで最も大きく、2nd,3rd,O/D
となるに従って小さくなり、3rdの変速比は1.0で
ある。また、「D」レンジでは、3rdおよびO/Dで
エンジンブレーキが作用し、1stおよび2ndでは一
方向クラッチF2 ,F1 の作用によりエンジンブレーキ
が効かないが、括弧書きで示されている(1st),
(2nd)では、それぞれソレノイドS3が励磁される
ことによりブレーキB3 ,B1 が係合させられてエンジ
ンブレーキが作用するようになる。「S」レンジの2n
dおよび「L」レンジの1stでもエンジンブレーキが
作用するようになっている。なお、図示は省略するが、
シフトレバーが「R(リバース)」レンジへ操作される
と、油圧制御回路150のマニュアルシフトバルブが切
り換えられて後進変速段が成立させられる。
【0016】かかる自動変速機78には、一対の回転速
度センサ80および82が配設されている。回転速度セ
ンサ80は入力軸120すなわちトルクコンバータ11
0のタービン翼車の回転速度NT を検出するもので、回
転速度センサ82は出力軸146の回転速度NO を検出
するものであり、それぞれその回転速度NT ,NO を表
す回転速度信号SNT ,SNO をトランスミッション制
御用コンピュータ34に出力する。また、油圧制御回路
150にはニュートラルスタートスイッチ84が配設さ
れており、シフトレバー操作によって切り換えられるマ
ニュアルシフトバルブの位置から前記「D」,「S」,
「L」,「R」等のシフトレンジを検出して、そのシフ
トレンジを表すシフトレンジ信号SRをトランスミッシ
ョン制御用コンピュータ34に出力する。油圧制御回路
150にはまた、作動油の油温(A/T油温)THOを
検出する油温センサ86が設けられ、そのA/T油温T
HOを表す油温信号STHOをトランスミッション制御
用コンピュータ34に出力するようになっている。
【0017】なお、上記制御用コンピュータ32,3
4,35間では必要な情報が授受されるようになってお
り、前記スロットル弁開度信号Sθやエンジン回転速度
信号SNE,アクセル操作量信号SAcは、少なくとも
何れかの制御用コンピュータ32,34,または35に
供給されるようになっておれば良い。また、例えばステ
アリングホイールの操舵角、路面の勾配、排気温度な
ど、自動車の運転状態を表す他の種々の信号を取り込ん
で、エンジン制御や自動変速機78の変速制御,スロッ
トル制御、および直結クラッチ116の係合解放制御に
利用することも可能である。
【0018】そして、上記エンジン制御用コンピュータ
32は、前記吸入空気量やスロットル弁開度θ,エンジ
ン回転速度NE,エンジン10の冷却水温度,吸入空気
温度,排気通路56内の酸素濃度,アクセル操作量Ac
などに応じて、例えば必要なエンジン出力を確保しつつ
燃費や有害排出ガスを低減するように予め定められたデ
ータマップや演算式などに基づいて、前記燃料噴射弁3
0による燃料ガスの噴射量や噴射タイミング、イグナイ
タ48による点火時期、アイドル回転数制御弁38によ
るアイドル回転数、および可変バルブタイミング機構に
よる吸排気弁28,42の開閉タイミングなどを制御す
る。トランスミッション制御用コンピュータ34は、ス
ロットル弁開度θ,エンジン回転速度NE,パターン信
号SPが表す選択パターン,ブレーキ信号SBが表すブ
レーキ操作の有無,O/D信号SOが表すO/D変速段
への変速の可否,アクセル操作量Ac,自動変速機78
の出力軸回転速度NO すなわち車速Vなどに基づいて、
ソレノイドS1,S2,およびS3の励磁,非励磁をそ
れぞれ切り換えることにより自動変速機78の変速段を
切換制御する。トランスミッション制御用コンピュータ
34はまた、前記ソレノイドS4の励磁,非励磁を切り
換えて直結クラッチ116の係合,解放制御を行うよう
になっているとともに、スロットル弁20のスロットル
弁開度θをアクセル操作量Acに応じて制御したり、ア
クセル操作量Acが零の場合にスロットル弁開度θを調
整してエンジンブレーキ力を制御したりするため、スロ
ットル制御用コンピュータ35にスロットル指令信号S
Qを出力するようになっている。スロットル制御用コン
ピュータ35は、基本的に上記スロットル指令信号SQ
に従ってスロットル弁開度θを制御するためのスロット
ル制御信号DTAを出力するようになっている。
【0019】以下、上記トランスミッション制御用コン
ピュータ34による変速制御およびスロットル制御等に
ついて、図5〜図9のフローチャートを参照しつつ具体
的に説明する。図5および図6のフローチャートは自動
変速機78の変速段を切り換える変速制御に関するもの
で、図7〜図9のフローチャートはスロットル制御に関
するものである。なお、以下の制御は、前進4段で変速
を行う「D(ドライブ)」レンジが選択されている場合
のものであり、8〜32msec程度のサイクルタイムで繰
り返し実行される。
【0020】図5のステップS1以下は、自動変速機7
8の変速段を切り換えるか否かの変速判断を行う部分
で、ステップS40がNOの場合、すなわちフラグF3
が「1」でない場合に実行される。フラグF3は、図7
のステップSS1〜SS5の条件を総て満足して自動エ
ンジンブレーキ制御が実行される場合に図8のステップ
SS14またはSS19において「1」とされ、ステッ
プSS1〜SS5の条件の何れか1つでも満たさない場
合にはステップSS6において「0」とされるもので、
ステップS1以下は自動エンジンブレーキ制御を行って
いない通常の変速制御の場合に実行される。
【0021】ステップS1では、前記O/D信号SOに
基づいてO/D変速段までの変速が可能か否かを判断
し、O/D信号SOがOFFすなわちO/D変速段が禁
止されている場合には、ステップS2において現在O/
D変速段か否かを判断する。現在の変速段は、前記ソレ
ノイドS1,S2,S3を励磁する励磁信号の出力状態
によって判断されるようになっている。ここで、現在O
/D変速段であることは、O/D変速段で走行中にオー
バードライブスイッチ74がOFF操作されたことを意
味し、この場合にはステップS14においてフラグF2
を「1」とした後、ステップS15において次変速段と
して「3rd」を設定する。上記ステップS1の判断が
NOすなわちO/D変速段が許容されている場合、或い
はステップS1の判断がYESであっても現在O/D変
速段でなくステップS2の判断がNOで且つ現在3rd
でもなくステップS3の判断がNOの場合には、続いて
ステップS4を実行する。ステップS4では、現在の変
速段がO/D変速段であるか否かを判断し、O/D変速
段でない場合には、ステップS5以下を実行してアップ
シフトを行うか否かを判断する。
【0022】ステップS5では、予め定められたアップ
シフトマップをサーチし、シフトアップ車速Vuを求め
る。アップシフトマップは、図10において実線で示さ
れているように、アクセル操作量Acおよび車速Vに基
づいて変速の種類毎に予め定められており、アクセル操
作量Acが小さく車速Vが大きくなる程高速段側へアッ
プシフトするようになっている。シフトアップ車速Vu
は、アクセル操作量Acに基づいてアップシフトマップ
に従って求められ、次のステップS6において、前記回
転速度信号SNO が表す出力軸回転速度NO に対応する
現在の車速Vと上記シフトアップ車速Vuとを比較し、
アップシフトを行うか否かを判断する。すなわち、V≦
Vuであればアップシフトを行う必要はなく、ステップ
S8において現在の変速段が1stであるか否かを判断
し、1stであればステップS9においてフラグF1を
「0」として一連の変速判断を終了するが、V>Vuの
場合には、ステップS7においてフラグF1を「1」と
した後、ステップS15において次変速段として現在の
変速段よりも高速段側の変速段を設定する。この場合
に、現在の変速段が例えば2ndであっても、3rdへ
の変速判断が為された後実際に3rdへの変速段の切換
えが行われる前にアクセル操作量Acが急激に小さくな
るなどして「3→O/D」アップシフト線を超えた場合
には、O/D変速段が設定される。ステップS5では現
在のアクセル操作量Acから総てのアップシフト線に関
するシフトアップ車速Vuを求め、ステップS6ではそ
の各々のシフトアップ車速Vuと現在の車速Vとを比較
してアップシフトの変速判断を行うのである。
【0023】前記ステップS3の判断がYESの場合、
ステップS4の判断がYESの場合、或いはステップS
8の判断がNOの場合には、ステップS10以下を実行
してダウンシフトを行うか否かを判断する。ステップS
10では、予め定められたダウンシフトマップをサーチ
し、シフトダウン車速Vdを求める。ダウンシフトマッ
プは、図10において破線で示されているように、アク
セル操作量Acおよび車速Vに基づいて変速の種類毎に
予め定められており、アクセル操作量Acが大きく車速
Vが小さくなる程低速段側へダウンシフトするようにな
っている。シフトダウン車速Vdは、アクセル操作量A
cに基づいてダウンシフトマップに従って求められ、次
のステップS11において、出力軸回転速度NO に対応
する現在の車速Vと上記シフトダウン車速Vdとを比較
し、ダウンシフトを行うか否かを判断する。すなわち、
V>Vdであればダウンシフトを行う必要はなく、ステ
ップS13においてフラグF2を「0」として一連の変
速判断を終了するが、V≦Vdの場合には、ステップS
12においてフラグF2を「1」とした後、ステップS
15において次変速段として現在の変速段よりも低速段
側の変速段を設定する。この場合に、現在の変速段が例
えばO/Dであっても、3rdへの変速判断が為された
後実際に3rdへの変速段の切換えが行われる前にアク
セル操作量Acが急激に大きくなるなどして「2←3」
ダウンシフト線を超えた場合には、2nd変速段が設定
される。ステップS10では現在のアクセル操作量Ac
から総てのダウンシフト線に関するシフトダウン車速V
dを求め、ステップS11ではその各々のシフトダウン
車速Vdと現在の車速Vとを比較してダウンシフトの変
速判断を行うのである。
【0024】前記ステップS40がYESの場合、すな
わち自動エンジンブレーキ制御が実行されている場合に
は、ステップS40に続いてステップS41を実行し、
フラグF5が「0」か否かを判断する。フラグF5は、
図7のステップSS1〜SS5の条件を総て満足して自
動エンジンブレーキ制御が実行され、且つブレーキが踏
み込まれている場合に、図8のステップSS23におい
て「1」とされ、そうでない場合にはステップSS6ま
たはSS12において「0」とされるもので、フラグF
5=0の場合にはステップS42を実行し、フラグF5
=1の場合にはステップS45を実行する。ブレーキ踏
込み時に実行されるステップS45では、予め定められ
たエンジンブレーキ時のダウンシフトマップをサーチ
し、エンジンブレーキ時のシフトダウン車速Vedを求
める。このエンジンブレーキ時のダウンシフトマップ
は、前記図10において破線で示されている通常のダウ
ンシフトマップと同様に、アクセル操作量Acおよび車
速Vに基づいて変速の種類毎に予め定められているが、
通常のダウンシフトマップよりも高車速側へずれていて
ダウンシフトし易くなっている。シフトダウン車速Ve
dは、アクセル操作量Acに基づいてそのエンジンブレ
ーキ時のダウンシフトマップに従って求められ、次のス
テップS46において、出力軸回転速度NO に対応する
現在の車速Vと上記シフトダウン車速Vedとを比較
し、ダウンシフトを行うか否かを判断する。すなわち、
V>Vedであればダウンシフトを行う必要はなく、ス
テップS44においてフラグF2を「0」として変速判
断を終了するが、V≦Vedの場合には、ステップS4
7においてフラグF2を「1」とした後、ステップS4
8において次変速段として現在の変速段よりも低速段側
の変速段を設定する。ここで設定する変速段はエンジン
ブレーキが作用するもので、2ndまたは1stでは図
4において括弧付きで示されている変速段が設定され
る。この場合に、現在の変速段が例えばO/Dであって
も、3rdへの変速判断が為された後実際に3rdへの
変速段の切換えが行われる前に車速Vが急激に減少して
「2←3」ダウンシフト線を超えた場合には、2nd変
速段が設定される。ステップS45では現在のアクセル
操作量Acから総てのダウンシフト線に関するシフトダ
ウン車速Vedを求め、ステップS46ではその各々の
シフトダウン車速Vedと現在の車速Vとを比較してダ
ウンシフトの変速判断を行うのである。
【0025】ブレーキが踏込み操作されていない場合に
実行されるステップS42では、フラグF4が「1」か
否かを判断する。フラグF4は、自動エンジンブレーキ
制御においてエンジンブレーキ力を増大するためにダウ
ンシフトを行う場合に図9のステップR11で「1」と
され、そのダウンシフトの変速出力が為された場合に図
6のステップS31で「0」とされるもので、F4=0
であればステップS44においてフラグF2を「0」と
して変速判断を終了し、F4=1であればステップS4
3を実行する。ステップS43では、次変速段としてエ
ンジンブレーキが作用する次の低速段、すなわち2nd
または1stの場合には図4において括弧付きで示され
ている変速段を設定する。
【0026】そして、上記ステップS15,S43,ま
たはS48において次変速段が設定されると、ステップ
S16において変速タイミング時間T1が設定される。
この変速タイミング時間T1は、変速判断が為された後
実際に変速段を切り換えるために変速出力を行う(ステ
ップS30)までの遅れ時間で、短時間で複数段の変速
が行われること(多重変速)を防止するとともに、下り
坂でエンジンブレーキを効かせるためにアクセルペダル
が速やかに放された場合にO/D変速段へのアップシフ
ト判断が為されても、実際にアップシフトを行う前にア
クセル操作量Acが略零となった時には、O/D変速段
へのアップシフトを禁止するために設けられたもので、
予め一定値が設定されても良いが、アップシフトかダウ
ンシフトか、或いは自動エンジンブレーキ制御における
ダウンシフトか等の変速の種類に応じてそれぞれ異なる
時間が設定されるようにしても良い。また、変速判断時
のアクセル操作量Acや車速V、変速段などに応じてマ
ップや演算式等により設定されるようにすることもでき
る。
【0027】次に、実際に変速段を切り換える図6のフ
ローチャートについて説明する。かかる図6は、図5の
変速判断に従ってアップシフトおよびエンジンブレーキ
力を増大するためのダウンシフトを実行する部分で、ス
テップS20では前記フラグF1が「1」か否か、すな
わちアップシフトの変速判断が為されたか否かを判断す
る。フラグF1が「1」の場合にはステップS21以下
の各ステップを実行するが、そうでない場合にはステッ
プS33を実行する。ステップS33ではフラグF4が
「1」か否か、すなわちエンジンブレーキ力増大のため
のダウンシフトか否かを判断し、フラグF4が「1」の
場合にはステップS21以下の各ステップを実行する
が、そうでない場合には直ちにステップS32を実行
し、タイマTaをリセットして終了する。
【0028】ステップS21ではシフトレンジ信号SR
が表すシフトレンジが「D(ドライブ)」であるか否か
を判断し、ステップS22では前記パターン信号SPが
表す走行パターンが「自動エンジンブレーキパターン」
であるか否かを判断し、ステップS23では回転速度信
号SNO が表す出力軸回転速度NO に対応する車速Vが
予め定められた下限車速V1より大きいか否かを判断
し、ステップS24では上記車速Vが予め定められた上
限車速V2以下か否かを判断し、ステップS25ではア
クセルがOFFすなわちアクセル操作量信号SAcが表
すアクセル操作量Acが略零か否か、具体的には検出誤
差などを考慮して1.5%程度以下か否かを判断し、ス
テップS26では前記ステップS15で設定された次変
速段がO/D変速段か否かを判断する。上記下限車速V
1および上限車速V2は、エンジンブレーキのための特
別な制御を行う車速範囲を定めたもので、下限車速V1
は例えば20km/h程度に設定され、上限車速V2は
例えば110km/h程度に設定される。そして、上記
ステップS21〜S26のうち1つでもNOの場合に
は、ステップS28において、前記ステップS15で設
定された次変速段のステップS27による変更を無しと
するが、ステップS21〜S26の判断が総てYESの
場合には、ステップS27において次変速段を「3r
d」に変更する。なお、上記ステップS26は、ステッ
プS15で設定された次変速段がO/Dか否かを判断す
るもので、ステップS27で次変速段がO/Dから3r
dに変更された後のサイクルでも、ステップS26の判
断はYESとなる。
【0029】ステップS29では、タイマTaの計時内
容が前記変速タイミング時間T1以上か否かを判断す
る。変速タイミング時間T1となるまでは上記ステップ
S20以下を繰り返すが、変速タイミング時間T1に達
するとステップS30を実行し、前記ソレノイドS1,
S2,およびS3の励磁,非励磁を切り換えて自動変速
機78の変速段を前記ステップS15またはS43で設
定された次変速段、或いはステップS27で変更された
3rd変速段に切り換える。その後、ステップS31に
おいてフラグF1を「0」とするとともにフラグF4を
「0」とし、ステップS32においてタイマTaをリセ
ットする。このタイマTaは、アップシフト判断が為さ
れてフラグF1が「1」とされたか、或いはエンジンブ
レーキ力を増大するためのダウンシフト判断が為されて
フラグF4が「1」とされた後の経過時間を計測するも
のである。
【0030】ここで、前記ステップS6においてO/D
変速段へのアップシフト判断が為されても、ステップS
30において実際に変速段が切り換えられるまでの間、
すなわち変速判断が為されてから変速タイミング時間T
1が経過するまでの間に、アクセルOFFを含むステッ
プS21〜S26の条件を総て満足した場合には、次変
速段が3rdに変更されるため、下り坂などでこれ以上
の増速を嫌って運転者がアクセルを放した場合には、ア
クセル操作量Acの減少に伴ってアップシフトの変速判
断が為されてもO/D変速段への実際の変速が防止さ
れ、O/D変速段への変速に伴うエンジンブレーキ力の
低下が良好に回避される。例えば、図10の点Aの状態
で2nd走行の場合に運転者がアクセルを放すと、「2
→3」アップシフト線および「3→O/D」アップシフ
ト線をよぎってアクセル操作量Acは零となるため、ス
テップS6では最終的に2ndからO/Dへの変速判断
が為されるとともに、ステップS15では次変速段とし
てO/D変速段が設定されるが、「2→3」アップシフ
ト判断が為されてから変速タイミング時間T1を経過す
る前にアクセル操作量Acが零になると、「3→O/
D」アップシフト線をよぎって次変速段がO/Dとなっ
ても、ステップS27において次変速段が3rdに変更
されるため、O/D変速段までアップシフトされること
はないのである。
【0031】なお、アクセルが一旦OFFとなっても、
変速タイミング時間T1に達する前に再び踏込み操作さ
れた場合には、ステップS25の判断がNOとなり、ス
テップS28において次変速段がステップS15で設定
されたO/Dとされるが、このようにアクセルが踏込み
操作される場合には、運転者はそれ程エンジンブレーキ
力を必要としているわけではないので、O/D変速段ま
でアップシフトしても差支えない。ステップS29の判
断をステップS20とS21との間に挿入し、変速タイ
ミング時間T1を経過した時の運転状態に基づいてステ
ップS21以下の判断を実行し、変速段の切換えが行わ
れるようにしても良い。
【0032】また、アクセルの戻し速度が比較的遅く、
変速タイミング時間T1内にアクセルOFFとならない
場合にも、ステップS15で設定された通りの変速が実
行されるが、この場合も運転者はそれ程エンジンブレー
キ力を必要としていないと考えられるので、O/D変速
段までアップシフトしても問題はない。言い換えれば、
運転者がエンジンブレーキ力を必要とする場合には、ア
クセルペダルを速やかに放すようにすれば良く、エンジ
ンブレーキ力をそれ程必要としない惰性走行等を希望す
る場合にはアクセルペダルをゆっくりと放せば良いので
ある。
【0033】次に、図7〜図9のスロットル制御につい
て説明すると、先ず、図7のステップSS1〜SS5に
おいてシフトレンジ,走行パターン,車速V,およびア
クセル操作量Acに関し前記ステップS21〜S25と
同じ判断を行い、総ての条件を満たす場合にはステップ
SS8以下の自動エンジンブレーキ制御を実行するが、
何れか1つでもNOの場合には、図8のステップSS6
においてフラグF3、フラグF5、およびフラグF7を
それぞれ「0」とし、ステップSS7において通常のス
ロットル制御を行う。ステップSS7の通常のスロット
ル制御は、アクセル操作量信号SAcが表すアクセル操
作量Acに基づいて、予め定められたマップまたは演算
式からスロットル弁開度TA(Ac)を求め、そのスロ
ットル弁開度TA(Ac)を目標スロットル弁開度TA
* に設定するとともに、その目標スロットル弁開度TA
* を表すスロットル指令信号SQをスロットル制御用コ
ンピュータ35に出力する。スロットル制御用コンピュ
ータ35は、フィードバック制御等によりスロットル弁
20の実際のスロットル弁開度θを上記スロットル指令
信号SQが表す目標スロットル弁開度TA* 、すなわち
TA(Ac)と一致させるように、スロットル制御信号
DTAをスロットル弁20に出力する。
【0034】上記ステップSS1〜SS5の条件を総て
満足する場合に実行するステップSS8では、フラグF
3が「1」であるか否かを判断するが、このフラグF3
は前記ステップSS6において「0」とされるため、ス
テップSS8が最初に実行される時には「0」であり、
続いてステップSS10を実行し、その時の車速Vを目
標車速Vmに設定する。フラグF3は、図8のステップ
SS14またはSS19において「1」とされるため、
以後のサイクルではステップSS8の判断はYESとな
り、ステップSS9を実行する。ステップSS9では、
目標車速Vmから予め定められた一定値Vfを差し引い
た車速(Vm−Vf)とその時の車速Vとを比較し、V
>(Vm−Vf)であれば図8のステップSS11以下
を実行するが、V≦(Vm−Vf)であれば再びステッ
プSS10を実行し、目標車速Vmをその時の車速Vに
変更した後ステップSS11以下を実行する。上記一定
値Vfは、図9のステップR4およびR6におけるスロ
ットル弁開度θのフィードバック制御による車速Vの変
動を考慮して、そのスロットル制御に伴う車速Vの変動
によってはステップSS9の判断がNOとなることはな
いが、ブレーキの踏込み操作によって車速Vが比較的大
きく低下した場合にはステップSS9の判断がNOとな
り、ステップSS10で目標車速Vmが変更されるよう
に定められている。
【0035】図8のステップSS11では、前記ブレー
キ信号SBに基づいてブレーキが踏込み操作されている
か否かを判断し、ブレーキOFFすなわち踏込み操作さ
れていない場合にはステップSS12以下を実行する
が、運転者が更に減速を希望してブレーキが踏込み操作
されるとステップSS11の判断はNOとなり、ステッ
プSS22およびSS23を実行する。ステップSS2
2では、エンジンブレーキ力を増大させるために目標ス
ロットル弁開度TA* を0とし、その目標スロットル弁
開度TA* を表すスロットル指令信号SQをスロットル
制御用コンピュータ35に出力することにより、スロッ
トル弁20を全閉とする。また、ステップSS23では
フラグF5を「1」とし、前記図5のステップS45以
下が実行されるようにする。自動エンジンブレーキ制御
の開始当初、すなわちアクセルOFFとなった最初のサ
イクルでは通常ブレーキOFFであり、ステップSS1
1の判断はYESとなってステップSS14またはSS
19においてフラグF3が「1」とされ、前記図5にお
いてはステップS41以下のエンジンブレーキ時の各ス
テップが実行される。
【0036】ブレーキOFF時に実行するステップSS
12ではフラグF5を「0」とし、ステップSS13で
はフラグF1が「1」か否か、すなわち前記ステップS
6でアップシフトの変速判断が為されたか否かを判断す
る。フラグF1=1の場合には、ステップSS14にお
いてフラグF3を「1」とした後、ステップSS15に
おいて、前記ステップSS7と同様の通常のスロットル
制御を行う。また、アップシフトの変速判断が為されて
いない場合や、アップシフトの変速出力が為されて前記
図6のステップS31でフラグF1が「0」とされた場
合には、ステップSS13の判断はNOとなり、ステッ
プSS16においてフラグF6が「0」か否かを判断す
る。フラグF6は、エンジンブレーキ力を増大するため
にダウンシフトを行う際に図9のステップR11におい
て「1」とされるもので、フラグF6=0の場合には、
ステップSS17においてフラグF3が既に「1」であ
るか否かを判断する。
【0037】自動エンジンブレーキ制御の最初のサイク
ルでフラグF3が「1」でなく、ステップSS17の判
断がNOの場合には、ステップSS19においてフラグ
F3を「1」とした後ステップSS20を実行し、前記
ステップSS7と同様の通常のスロットル制御を行う。
また、フラグF3=1の場合には、ステップSS18に
おいて変速中でないか否かを、例えば次式(1)を満足
するか否かによって判断する。すなわち、前記図6のス
テップS30で変速出力が為されてソレノイドS1,S
2,S3の励磁,非励磁が切り換えられると、自動変速
機78のクラッチCやブレーキBに滑りが生じ始め、タ
ービン回転速度NT および出力軸回転速度NO の回転速
度比が変速後、すなわち変速出力後の現在の変速段の変
速比iと略一致することにより変速は終了するため、そ
れ等の回転速度NT ,NO ,および現変速段の変速比i
が次式(1)を満足する場合には変速中ではなく、次式
(1)を満足しない場合には変速中である。そして、ス
テップSS18の判断がYESの場合、すなわち変速中
でない場合にはステップSS21の自動エンジンブレー
キスロットル処理ルーチンを実行するが、変速中の場合
にはステップSS20を実行する。なお、上記(1)式
は、回転速度NT ,NO の検出誤差等を考慮して所定の
幅を持って満足するように定められている。また、エン
ジンブレーキ力を増大するためのダウンシフト時には、
ステップSS16に続いてステップSS24以下が実行
されるため、上記ステップSS18では実質的にアップ
シフト時の変速中か否かが判断される。
【0038】
【数1】 NT ≒NO ×i ・・・(1)
【0039】ステップSS21の自動エンジンブレーキ
スロットル処理ルーチンは、実際の車速Vが前記図7の
ステップSS10で設定された目標車速Vmを超えない
ように、この実施例では車速Vが目標車速Vmと略一致
するようにスロットル弁開度θをフィードバック制御す
るもので、具体的には図9のフローチャートに従って実
行される。かかる図9のステップR1では、スロットル
弁開度信号Sθが表す実際のスロットル弁開度θが予め
定められた判断値θ1より小さいか否かを判断する。判
断値θ1は1.5%程度以下の小さな値で、スロットル
弁開度θが略全閉であることを表すアイドル信号等を用
いて判断することもできる。そして、θ≧θ1の場合、
すなわちスロットル弁開度θを閉じることによりエンジ
ンブレーキ力を増大させることができる場合には、ステ
ップR2でタイマTcをリセットするとともにステップ
R3でフラグF7を「1」とした後、ステップR4を実
行する。ステップR4においては、目標車速Vmと現在
の車速Vとの偏差に応じて、車速Vを目標車速Vmと略
一致させるためのスロットル弁開度TA1(%)をフィ
ードバック制御の演算式に従って算出する。
【0040】次のステップR5では、現在の変速段およ
び目標車速Vmに基づいて、平坦地走行であれば目標車
速Vmを維持できるスロットル弁開度、すなわち走行抵
抗を見込んだ駆動力が零となるスロットル弁開度TAm
(%)を、例えば図11に示されているような予め記憶
されたデータマップからマップ補間により算出し、上記
スロットル弁開度TA1がスロットル弁開度TAmより
も小さいか否かを判断する。上記図11のデータマップ
は、予め実験的に求められた図12に示すようなデータ
に基づいて、駆動力が走行抵抗と一致するスロットル弁
開度を変速段および車速毎に求めたものである。図12
のデータは、図13に示す出力特性を有するエンジンを
備えた車両において、自動変速機78の変速段がO/D
(トータルギヤレシオ=2.8905)、ギヤ伝達効率
が0.855、タイヤ有効半径が0.306mの場合の
もので、例えば車速が80km/hの場合のスロットル
弁開度TAm(%)は、平坦地における走行抵抗と一致
する点Bのスロットル弁開度(角度)が約7.4゜であ
るから、これを全開の80゜に対して%に換算すると、
(7.4/80)×100=9.3となる。すなわち、
図11のデータマップにおいて、O/D変速段で車速8
0km/hの場合のスロットル弁開度TA45は、具体的
には9.3%であり、このようにしてO/D変速段にお
ける各車速のスロットル弁開度TA41〜TA47は求めら
れている。3rd変速段およびエンジンブレーキが作用
する2nd変速段,1st変速段についても、上記O/
D変速段の場合と同様にしてスロットル弁開度TA31
TA37,TA21〜TA27,TA11〜TA17が求められて
いる。このスロットル弁開度TAmは、図12のデータ
から明らかなように車速が大きい程大きくなり、同じ車
速であれば変速比が大きい低速の変速段程大きくなる。
【0041】そして、TA1<TAmであれば、ステッ
プR6においてスロットル弁開度TA1を目標スロット
ル弁開度TA* に設定し、その目標スロットル弁開度T
*を表すスロットル指令信号SQをスロットル制御用
コンピュータ35に出力することにより、スロットル弁
20の実際のスロットル弁開度θがスロットル弁開度T
A1となるように制御する。これ等のステップR4,R
5,R6が繰り返し実行されることにより、車速Vが目
標車速Vmと略一致するようにスロットル弁開度θが速
やかに制御され、アクセルOFF時の目標車速Vmまた
はブレーキ踏込み操作による車速Vの低下に伴って変更
された目標車速Vmで車両が走行するエンジンブレーキ
力が得られる。この実施例では、車速Vを目標車速Vm
と略一致させるようにスロットル弁開度θをフィードバ
ック制御しているため、路面勾配の変化に拘らず車速V
が目標車速Vmと略一致するようにエンジンブレーキ力
が増減させられ、急勾配から緩い勾配となった場合にエ
ンジンブレーキの効きすぎで車速Vが運転者の意に反し
て低下することが防止される。
【0042】一方、TA1≧TAmの場合にはステップ
R5の判断はNOとなり、ステップR7においてスロッ
トル弁開度TAmを目標スロットル弁開度TA* に設定
し、その目標スロットル弁開度TA* を表すスロットル
指令信号SQをスロットル制御用コンピュータ35に出
力することにより、スロットル弁20の実際のスロット
ル弁開度θがスロットル弁開度TAmとなるように制御
する。これは、上記のように路面勾配の変化に拘らず車
速Vが目標車速Vmと略一致するようにエンジンブレー
キ力が増減させられるため、下り坂から登り坂となった
場合でもスロットル弁開度θが開かれて車速Vが目標車
速Vmに維持されるが、このようなエンジンブレーキ制
御では、運転者は登り坂では車速Vが低下するものと思
っているのが普通であり、平坦地走行であれば目標車速
Vmを維持できるスロットル弁開度TAmをフィードバ
ック制御によるスロットル弁開度TA1の上限としたの
である。これにより、下り坂および平坦地では目標車速
Vmが維持されるが、登り坂ではその勾配に応じて車速
Vは目標車速Vmよりも低下することとなり、運転者の
意図通りの走行制御が為されるようになる。
【0043】スロットル弁20が略全閉となり、上記ス
ロットル制御ではエンジンブレーキ力を増大させること
ができなくなると、前記ステップR1の判断はYESと
なってステップR8を実行し、フラグF7が「1」であ
るか否かを判断する。フラグF7が「1」でない場合、
すなわちアクセルOFF状態となった最初のサイクルで
ステップR1に続いてステップR8が実行された場合に
は、前記ステップR2以下を実行してタイマTcをリセ
ットするとともにフラグF7を「1」とする。また、次
のステップR9では、タイマTcの計時内容すなわちス
ロットル弁20が略全閉となってからの経過時間が予め
定められた遅延時間T3を超えたか否かを判断する。遅
延時間T3は、スロットル弁20が略全閉であっても充
分なエンジンブレーキ力が得られず、前記ステップR4
〜R6によるフィードバック制御でスロットル弁20が
全閉の状態に維持されるか否かを判断するためのもの
で、予め一定値が設定されても良いが、変速の種類や車
速Vなどをパラメータとするデータマップやファジー推
論などによって設定されるようにしても良い。そして、
Tc<T3の場合は前記ステップR3以下を実行する
が、Tc≧T3である場合は続くステップR10におい
て、現在の変速段がエンジンブレーキ作用を得ることが
可能な最低速段、すなわちこの実施例ではソレノイドS
3が励磁された1st変速段であるか否かを判断し、1
st変速段である場合にはダウンシフトができないので
前記ステップR3以下の実行を繰り返す。変速段が1s
t以外である場合にはステップR11以下を実行し、エ
ンジンブレーキ力を増大させるためにダウンシフトを指
示するフラグF4を「1」とするとともに、そのダウン
シフト時のスロットル制御を表すフラグF6を「1」と
する。フラグF4が「1」とされることにより前記図5
のステップS43が実行されるようになり、フラグF6
が「1」とされることにより前記図8のステップSS2
4以下が実行されるようになる。
【0044】次のステップR12では、ダウンシフトす
る変速の種類および現在の車速Vに基づいて、ダウンシ
フトの変速の前後において略同じ駆動力が得られるスロ
ットル弁開度TA2(%)を、例えば図14に示されて
いるような予め定められたデータマップからマップ補間
により算出する。図14のデータマップは、予め実験的
に求められた前記図12に示す駆動力データに基づい
て、ダウンシフト前の変速段においてスロットル弁20
が全閉の時の駆動力(この場合には制動力として作用す
る)と同じか少し小さい駆動力、言い換えればエンジン
ブレーキ力が同じか少し大きくなる駆動力が、ダウンシ
フト後においても得られるスロットル弁開度TA2
(%)を、変速の種類および車速毎に求めたものであ
る。例えばO/D変速段で車速が80km/hの場合の
アクセルOFF時における駆動力は、図12において点
Cで示すように−300N程度であるから、O/D変速
段から3rd変速段へダウンシフトされる場合には、3
rdの場合の図12に相当するデータにおいて車速が8
0km/hで上記駆動力、すなわち−300Nと同じか
少し小さい駆動力が得られるスロットル弁開度の値がス
ロットル弁開度TA2となる。図14の「O/D→3r
d」変速時のスロットル弁開度TA231〜TA23nは、
このようにして車速V1 〜Vn 毎に定められており、
「3rd→2nd(S3ON)」変速時のスロットル弁
開度TA221〜TA22nや、「2nd→1st(S3
ON)」変速時のスロットル弁開度TA211〜TA21n
も、2nd変速段,1st変速段の駆動力データを用い
て上記と同様に定められている。このスロットル弁開度
TA2は、同じ変速の種類では車速が大きい程大きくな
り、同じ車速であれば高速段側におけるダウンシフトの
場合より低速段側におけるダウンシフトの場合の方が大
きくなる。
【0045】また、続くステップR13では、スロット
ル弁開度θの変更タイミング時間T2を設定する。この
スロットル弁開度変更タイミング時間T2は、前記ステ
ップS30においてダウンシフトの変速出力が為されて
からスロットル弁20を開き制御するまでの遅れ時間で
あり、ダウンシフトの際に解放される高速段側のクラッ
チCやブレーキBに滑りが生じ始めるタイミングに合わ
せてエンジン回転速度NEが上昇するように、現在のエ
ンジン回転速度NEおよびA/T油温THOをパラメー
タとして予め実験やシミュレーション等によって設定さ
れた図15のデータマップからマップ補間により算出さ
れる。この場合に、A/T油温THOが高い程作動油の
粘性抵抗は低くなり、ドレーンやサプライに要する時間
が短くなるとともに、変速出力が為されたのち高速段側
のクラッチCやブレーキBに滑りが生じ始めるまでの遅
れ時間は短くなるため、スロットル弁開度変更タイミン
グ時間T2はA/T油温THOが高い程小さな値とな
る。また、エンジン回転速度NEが高い程、スロットル
弁20を開き制御したのち実際にエンジン10が吹き上
がるまでの遅れ時間は長くなるため、スロットル弁開度
変更タイミング時間T2はエンジン回転速度NEが高い
程小さな値となる。
【0046】ステップR11でフラグF6が「1」とさ
れると、以後のサイクルでは図8におけるステップSS
16の判断がNOとなり、ステップSS24を実行す
る。ステップSS24では、前記ステップS30におい
てダウンシフトのための変速出力が為されて次のステッ
プS31におていフラグF4が「0」とされたか否かを
判断し、F4=0となるまではステップSS25におい
てタイマTbをリセットし、F4=0になるとステップ
SS26以下を実行する。ステップSS25においてタ
イマTbがリセットされることにより、タイマTbはフ
ラグF4が「0」とされた時、言い換えればダウンシフ
トの変速出力が為された時を起点として経過時間を計測
することになり、ステップSS26では、そのタイマT
bの計時内容が前記スロットル弁開度変更タイミング時
間T2以上となったか否かを判断する。そして、タイマ
Tbの計時内容が変更タイミング時間T2に達すると、
ステップSS27においてスロットル弁開度TA2を目
標スロットル弁開度TA* に設定し、その目標スロット
ル弁開度TA* を表すスロットル指令信号SQをスロッ
トル制御用コンピュータ35に出力することにより、ス
ロットル弁20の実際のスロットル弁開度θがスロット
ル弁開度TA2となるように制御する。また、次のステ
ップSS28では、ダウンシフトの変速出力が為された
後の現在の変速段の変速比i、および回転速度NT ,N
O に基づいて前記(1)式から変速が終了したか否かを
判断し、変速が終了するとステップSS29においてフ
ラグF6を「0」とする。これにより、以後のサイクル
ではステップSS16に続いてステップSS17以下が
実行されるようになる。
【0047】このように本実施例では、エンジンブレー
キ力を増大するためにアクセルOFF状態時にダウンシ
フトが行われる際に、ダウンシフト後の駆動力がダウン
シフト前の駆動力と同じか少し小さくなるスロットル弁
開度TA2までスロットル弁20が開き制御されるた
め、ダウンシフト後もダウンシフト前と略同じエンジン
ブレーキ力が作用させられるようになり、エンジンブレ
ーキ力の急激な増大に起因するショックが軽減されて乗
り心地が向上する。特に、本実施例では、ダウンシフト
後においてステップR4以下が実行されることにより、
車速Vが目標車速Vmと一致するようにスロットル弁2
0がフィードバック制御されるため、適度なエンジンブ
レーキ力が得られるようになり、ダウンシフトによりエ
ンジンブレーキ力が過大になってアクセル操作が必要に
なるなどの不都合がなく、運転操作が極めて容易とな
る。この実施例では、上記目標車速Vmで走行する状態
が予め定められた所定の走行状態である。
【0048】また、本実施例では、ダウンシフトによっ
て解放される高速段側のクラッチCやブレーキBに滑り
が生じ始めるタイミングに合わせてエンジン回転速度N
Eが上昇するように、上記スロットル弁20を開き制御
するタイミングが定められているため、クラッチCやブ
レーキBの係合切換が行われる変速過程においても、エ
ンジン10等のイナーシャトルクによる一時的な制動力
増大が抑制されるとともに、駆動輪側からのトルク伝達
と相俟ってエンジン回転速度NEが速やかに上昇させら
れ、変速時間が短縮されてクラッチCやブレーキBの摩
擦材の寿命が向上する。
【0049】図16は、本実施例の自動エンジンブレー
キ制御により、8%の下り坂において車速55km/h
の時に3rd変速段から2nd変速段へダウンシフトが
行われた場合の各部の回転速度変化や駆動トルク変化等
を示すタイムチャートであり、変速時間すなわち高速段
側の摩擦係合装置(クラッチC2 )に滑りが生じ始めて
から低速段側の摩擦係合装置(ブレーキB1 )が完全係
合するまでの時間は約0.69secである。
【0050】なお、前記油圧制御回路150のライン油
圧は一般にスロットル弁開度θに応じて制御されるよう
になっており、上記のようにスロットル弁20が開き制
御されるとライン油圧が高められ、それに伴ってクラッ
チCやブレーキBの係合油圧も高くなるため、低速段側
のクラッチCやブレーキBが急激に完全係合させられる
ことにより、変速時間が一層短くなる。しかし、その場
合には大きな変速ショックを生じ易いため、本実施例で
は前記ステップSS27におけるスロットル弁20の開
き制御時には、スロットル弁20が全閉の場合の低油圧
にライン油圧を制御するようになっている。
【0051】本実施例では、トランスミッション制御用
コンピュータ34による一連の信号処理のうちステップ
S30,S42,S43,R11を実行する部分が変速
制御手段に相当し、ステップR4,R6,R12,R1
3,SS27を実行する部分が、スロットル制御用コン
ピュータ35,スロットル弁20と共にエンジン出力制
御手段を構成している。
【0052】上記トランスミッション制御用コンピュー
タ34はまた、トルクコンバータ110の直結クラッチ
116の係合,解放制御も同時に行うが、本実施例では
前記変速制御およびスロットル制御に関連して、ダウン
シフトおよびエンジン出力の低減制御によっては最早エ
ンジンブレーキ力を増大できない状態となった場合に、
直結クラッチ116を係合させることによりエンジンブ
レーキ力を増大させるようになっている。かかるクラッ
チ係合制御は、例えば図17のフローチャートに従って
行われ、前記変速制御およびスロットル制御と同じサイ
クルタイムで繰り返し実行されるようになっている。
【0053】図17のステップSC1では、現在自動エ
ンジンブレーキ制御を実行中であるか否かを、前記スロ
ットル制御におけるフラグF3が「1」であるか否かに
よって判断する。そして、自動エンジンブレーキ制御を
実行中でない場合には、ステップSC2において通常の
直結クラッチ制御が行われる。通常の直結クラッチ制御
は、基本的には車速Vとスロットル弁開度θとに基づい
て例えば図18に示すような予め定められた直結クラッ
チの係合解放線図(ロックアップ線図)に従って、車両
の走行状態が解放領域にあるか係合領域にあるかを判断
し、前記ソレノイドS4を適宜駆動して直結クラッチ1
16を係合或いは解放させる。図18の実線は解放状態
から係合状態とする係合判断線で、破線は係合状態から
解放状態とする解放判断線であり、ハンチングを防止す
るために所定のヒステリシスが与えられている。
【0054】一方、自動エンジンブレーキ制御を実行中
である場合には、ステップSC3において、前記ステッ
プR10と同様に現在の変速段がエンジンブレーキ作用
を得ることが可能な最低速段、すなわちこの実施例では
ソレノイドS3が励磁された1st変速段であるか否か
を判断する。1st変速段でない場合は、エンジンブレ
ーキを増大するためのダウンシフトが可能であるため、
直結クラッチ116を係合させる必要はなく、ステップ
SC4を実行して直結クラッチ116を解放状態とす
る。しかし、上記1st変速段である場合には、次のス
テップSC5において、前記スロットル制御においてエ
ンジン出力が略最低まで低減させられていることを判断
するために、スロットル弁開度θが予め定められた判断
値θ2より小さいか否かを判断する。判断値θ2は前記
判断値θ1と同様に極小さい値であり、θ1と同一であ
る場合には前記アイドル信号によって判断することもで
きる。θ>θ2である場合はスロットル制御によりエン
ジン出力を低減させてエンジンブレーキ力を増大させる
ことが可能であるため、前記ステップSC4を実行する
が、θ≦θ2である場合は、ステップSC6以下におい
てその他の条件をそれぞれ満足するか否かを判断する。
【0055】先ずステップSC6では、車両の加速度d
V/dtが零以上、すなわち車速Vが略等速か或いは増
加傾向にあるか否かを判断する。加速度dV/dtが負
で車両が減速状態である場合は、それ以上エンジンブレ
ーキ力を増大させる必要がないためステップSC4を実
行するが、車両が等速状態または加速状態である場合
は、ステップSC7以下を実行する。加速状態の場合
は、未だエンジンブレーキ力が不足しているため、直結
クラッチ116を係合してエンジンブレーキ力を増大さ
せることが望ましく、等速状態の場合は、走行状態が安
定しているため直結クラッチ116を係合してもショッ
クが小さい。ステップSC7では車速Vが前記目標車速
Vm以上であるか否かを判断し、V<Vmである場合は
ステップSC4を実行するが、V≧Vmである場合はス
テップSC8を実行する。ステップSC8では、現在の
車速Vが解放車速Vcf以上か否かを判断し、V<Vcfで
ある場合はステップSC4を実行するが、V≧Vcfであ
る場合はステップSC9を実行する。解放車速Vcfは、
前記図18の係合解放線図における解放判断線(破線)
において、スロットル弁開度θが略零の場合の車速であ
る。ステップSC9では、現在の車速Vおよび変速段
(1st)において直結クラッチ116を係合した場合
のエンジン回転速度NEaを車速Vおよびギヤ比から算
出し、そのエンジン回転速度NEaが、エンジン10が
オーバーランする上限回転速度NE2以下か否かを判断
する。そして、NEa>NE2の場合はステップSC4
を実行するが、NEa≦NE2の場合にはステップSC
10を実行して直結クラッチ116を係合させる。
【0056】ステップSC3およびSC5の基本条件に
対し、ステップSC6,SC7,SC8,SC9におけ
る4つの付加条件は、直結クラッチ116を安全に係合
させることができる状態か否かなど、係合の是非を判別
するためのもので、それらを含めたすべての条件を満足
する場合には直結クラッチ116が係合させられるが、
それらのうちのいずれか1つでも否定された場合には、
直結クラッチ116は係合させられないことになる。本
実施例では、トランスミッション制御用コンピュータ3
4による一連の信号処理のうち、上記ステップSC3,
SC5,およびSC10を実行する部分が、油圧制御回
路150と共にクラッチ係合手段を構成している。
【0057】本実施例では、上記のように自動エンジン
ブレーキ制御の実行中においても直結クラッチ116の
係合制御が行われ、急な下り坂などで前記変速制御およ
びスロットル制御だけでは充分なエンジンブレーキ力が
得られず、且つ所定の係合条件を満足した場合には、ト
ルクコンバータ110に設けられた直結クラッチ116
が係合させられて自動変速機78とエンジン10とが直
結される。これにより、トルクコンバータ110におけ
るスリップロスが取り除かれてその分だけエンジンブレ
ーキ力が増大させられ、ブレーキ操作が不要なエンジン
ブレーキ力の制御範囲が拡大されて運転操作が一層容易
になるとともに、その拡大分だけエンジンブレーキ力の
不足感を生じさせることが少なくなって運転フィーリン
グが向上するのである。
【0058】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0059】例えば、前記実施例ではスロットル弁20
の開き制御によってエンジン出力を増大および低減させ
るようになっていたが、オルタネータなどのエンジン補
機を利用したりアイドル回転数制御弁38を開き制御し
たりしてエンジン出力を増大および低減させることもで
きる。
【0060】また、前記実施例ではスロットル弁開度θ
がスロットル制御用コンピュータ35によって制御され
る車両について説明したが、スロットル弁20がアクセ
ルペダルに機械的に連結されて開閉される車両にも本発
明は適用可能である。自動変速機78の構成や変速段の
数についても適宜変更できる。
【0061】また、前記実施例ではソレノイドS3を励
磁することにより1st変速段でもエンジンブレーキを
作用させることができるようになっているが、エンジン
ブレーキが作用する最低速段が2nd、或いは3rd等
でも、本発明は同様に適用され得る。
【0062】また、前記実施例では変速の種類および車
速Vに基づいてスロットル弁開度TA2が設定されるよ
うになっていたが、EGR(排気ガス再循環装置)の作
動状態やエンジン冷却水温によるエンジンフリクション
トルク変化によりエンジン出力は変化するし、A/T油
温THOによるオイルポンプ駆動トルクやトルクコンバ
ータ110,入力軸120のフリクショントルクの変
化、エアコン,オルタネータ等の補機駆動トルク変化な
どにより、スロットル弁開度θが同じであっても入力軸
120の回転吹上げに要するトルクは変化するため、こ
れ等の作動状態も考慮して上記スロットル弁開度TA2
が設定されるようにすることもできる。
【0063】また、前記実施例ではダウンシフトの際に
解放される高速段側の摩擦係合装置の滑り始めと略同時
にエンジン回転速度NEが上昇するようにスロットル弁
開度変更タイミング時間T2が定められていたが、少な
くとも上記滑り始めから低速段側の摩擦係合装置の完全
係合時までの間にエンジン出力が増大するように定めら
れておれば良く、その低速段側の摩擦係合装置の完全係
合時すなわち変速完了時において変速前後の駆動力が略
等しくなるようにエンジン出力の増大制御が行われるよ
うになっておれば良い。例えば、高速段側の摩擦係合装
置が滑り始めた変速初期には、クランク軸118やトル
クコンバータ110等のイナーシャ分を考慮して、前記
スロットル弁開度TA2に所定値ΔTAを加算してスロ
ットル弁20の開き制御を行ったり、エンジン回転が吹
き上がるまでは一時的にスロットル弁20を大きく開く
ようにしたりすることも可能である。
【0064】また、前記実施例ではステップS30の変
速出力時を計測開始時点としてタイマTbが経過時間を
計測するようになっていたが、ステップR11などダウ
ンシフトを行う旨の判断時を計測開始時点として経過時
間を計測するようにしても良いことは勿論、高速段側の
摩擦係合装置の滑りを回転速度センサや油圧センサ等に
より検出してスロットル弁20の開き制御を開始するよ
うにしても良い。
【0065】また、前記実施例ではパターンセレクトス
イッチ70により自動エンジンブレーキパターンが選択
されていることを条件としてステップSS8以下の自動
エンジンブレーキ制御が実行されるようになっている
が、パワーパターンなど他の走行パターンが選択された
場合に自動エンジンブレーキ制御を行うようにしたり、
走行パターンの種類に拘らず自動エンジンブレーキ制御
が実行されるようにしたりすることもできる。エンジン
ブレーキ制御用のスイッチを、パターンセレクトスイッ
チ70とは別に独立に配設することも勿論可能である。
【0066】また、前記実施例では自動エンジンブレー
キ制御を行う条件としてステップSS3およびSS4の
車速制限が設けられていたが、かかる車速制限は必ずし
も必須でないとともに、車速制限の範囲は適宜定められ
る。自動エンジンブレーキ制御を行う条件として別の条
件が加えられても良い。
【0067】また、前記実施例では車速Vの低下に伴っ
てステップSS9の判断がNOとなる毎にステップSS
10が実行され、目標車速Vmがその時の車速Vに従っ
て順次変更されるようになっていたが、上記ステップS
S9を省略し、ブレーキ解除時の車速Vによって目標車
速Vmを変更するようにしたり、ブレーキON時に目標
車速Vmを車速Vに基づいて逐次更新するようにしたり
しても差支えない。
【0068】また、前記実施例では図6のステップS2
7において次変速段が3rdに変更されても、変速タイ
ミング時間T1に達する前にアクセルが踏込み操作され
ると、ステップS28で次変速段がO/Dに戻される
が、ステップS27で次変速段が3rdに変更された場
合には、変速タイミング時間T1に達する前でも直ちに
ステップS30を実行して変速出力するようにしても良
い。
【0069】また、前記実施例ではアクセルOFF時や
ブレーキ解除時の車速Vがそのまま目標車速Vmとされ
るようになっていたが、目標車速Vmは完全に車速Vと
一致させる必要はなく、測定誤差等を考慮して車速Vに
所定値を加算或いは減算するなどして目標車速Vmが設
定されるようにしても良い。
【0070】また、前記実施例では車速Vを目標車速V
mに一致させるようにスロットル弁開度θをフィードバ
ック制御していたが、スロットル弁開度θを予め定めら
れた一定量ΔTAずつ増減させるようにしたり、車速V
が目標車速Vmを超えないようにスロットル弁開度θを
一定量ΔTAずつ小さくするようにしたりするなど、他
の制御方法を用いることも可能である。前記ステップS
S9の一定値Vfは、このスロットル弁開度θの制御に
伴う車速Vの変動等を考慮して定められる。加速度が負
となるようにダウンシフトを行ってエンジンブレーキ力
を増大制御するなど、他の自動エンジンブレーキ制御に
も本発明は同様に適用され得る。
【0071】また、前記実施例では、トルク増幅を行う
トルクコンバータ110に直結クラッチ116が配設さ
れていたが、流体継手としてトルク増幅を行わないフル
ードカップリングが用いられるとともに、そのフルード
カップリングに直結クラッチが配設される場合であって
も良い。
【0072】また、前記実施例では、ステップSC3,
SC5の基本条件に対し、ステップSC6〜SC9の4
つの条件が直結クラッチ116を安全に作動させる得る
状態か否かなどを判断するための付加条件として加えら
れていたが、これらの条件は本発明において必須ではな
く、各条件は適宜変更され得るとともに、4条件から抜
粋して用いられたり、或いは他の条件が追加されたりし
ても良い。
【0073】また、前記実施例では、直結クラッチ11
6が係合か解放かの何れかに制御される場合であった
が、リニアソレノイド弁等を用いて油圧制御することに
より直結クラッチ116をスリップ係合させることが可
能な場合においては、ステップSC1,SC3,および
SC5〜SC9の条件を満足した際に直結クラッチ11
6をスリップ係合させるようにしても、本発明の効果を
得ることが可能である。
【0074】また、前記実施例ではエンジン制御用コン
ピュータ32,トランスミッション制御用コンピュータ
34,およびスロットル制御用コンピュータ35が別体
に構成されていたが、それ等を単一のコンピュータにて
構成することも可能である。
【0075】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】本発明の一実施例であるエンジンブレーキ力制
御装置を備えた車両の自動変速機およびエンジン部分の
構成を説明する図である。
【図3】図2の自動変速機の構成を説明する図である。
【図4】図3の自動変速機の変速段とそれを成立させる
ためのソレノイドの励磁、クラッチおよびブレーキの係
合作動を示す図である。
【図5】図2の自動変速機の変速段を切り換えるか否か
の変速判断の作動を説明するフローチャートである。
【図6】図2の自動変速機の変速段を切り換える変速制
御の作動を説明するフローチャートである。
【図7】図8と共に図2のエンジンのスロットル弁開度
を制御する作動を説明するフローチャートである。
【図8】図7と共に図2のエンジンのスロットル弁開度
を制御する作動を説明するフローチャートである。
【図9】図8の自動エンジンブレーキスロットル処理ル
ーチンの内容を説明するフローチャートである。
【図10】図2の自動変速機の変速段を切り換える変速
マップの一例である。
【図11】図9のステップR5においてスロットル弁開
度TAmを求める際に用いられるデータマップの一例で
ある。
【図12】図11のデータマップを作成するための基本
データである。
【図13】図12の基本データを得るために用いたエン
ジンの出力特性を示すデータである。
【図14】図9のステップR12においてスロットル弁
開度TA2を求める際に用いられるデータマップの一例
である。
【図15】図9のステップR13においてスロットル弁
開度変更タイミング時間T2を求める際に用いられるデ
ータマップの一例である。
【図16】図2の実施例において3rd変速段から2n
d変速段へダウンシフトが行われる際の各部の回転速度
や駆動トルク等の変化を示すタイムチャートである。
【図17】図2の実施例における直結クラッチの係合制
御の作動を説明するフローチャートである。
【図18】図17のステップSC2において通常の直結
クラッチ制御を行う際に用いられる直結クラッチ用係合
解放線図の一例である。
【符号の説明】 10:エンジン 20:スロットル弁 34:トランスミッション制御用コンピュータ 35:スロットル制御用コンピュータ 78:自動変速機 110:トルクコンバータ(流体継手) 116:直結クラッチ 150:油圧制御回路 ステップS30,S42,S43,R11:変速制御手
段 ステップSS27,R4,R6,R12,R13:エン
ジン出力制御手段 ステップSC3,SC5,SC10:クラッチ係合手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16H 61/14 E 8917−3J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の変速段を有する自動変速機と、流
    体を介して該自動変速機にエンジン出力を伝達する流体
    継手と、該流体継手と並列に配設されて前記自動変速機
    をエンジンに直結する直結クラッチとを備えた車両にお
    いて、アクセルが略OFF状態でも車速が上昇する場合
    に予め定められた所定の走行状態となるようにエンジン
    ブレーキ力を自動的に増大させるエンジンブレーキ力自
    動制御装置であって、 エンジン出力が略最低となった時に前記自動変速機をエ
    ンジンブレーキが作用する低速段へダウンシフトさせる
    変速制御手段と、 該変速制御手段による前記ダウンシフト時に、ダウンシ
    フト前後の駆動力が略同じとなるようにエンジン出力を
    増大させるとともに、ダウンシフト終了後に該エンジン
    出力を低減させるエンジン出力制御手段と、 前記変速制御手段により前記自動変速機がエンジンブレ
    ーキの作用する最低速段までダウンシフトされるととも
    に、前記エンジン出力制御手段によりエンジン出力が略
    最低まで低減された場合に、前記直結クラッチを係合さ
    せるクラッチ係合手段とを有することを特徴とするエン
    ジンブレーキ力自動制御装置。
JP4266655A 1992-09-09 1992-09-09 エンジンブレーキ力自動制御装置 Pending JPH0687356A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6151542A (en) * 1998-09-07 2000-11-21 Nissan Motor Co., Ltd. Engine transmission control system
US6560522B2 (en) 2000-12-26 2003-05-06 Nissan Motor, Co., Ltd. Driving force control apparatus
US7100720B2 (en) 2002-03-15 2006-09-05 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaish Driving power control devices for hybrid vehicle
JP2010535981A (ja) * 2007-08-11 2010-11-25 ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト ガス交換弁作動装置
CN113828418A (zh) * 2021-09-30 2021-12-24 广西美斯达工程机械设备有限公司 一种柴油机并联发电机和液力耦合器电气控制***

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