JPH0682891B2 - 混成集積回路 - Google Patents

混成集積回路

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JPH0682891B2
JPH0682891B2 JP62002686A JP268687A JPH0682891B2 JP H0682891 B2 JPH0682891 B2 JP H0682891B2 JP 62002686 A JP62002686 A JP 62002686A JP 268687 A JP268687 A JP 268687A JP H0682891 B2 JPH0682891 B2 JP H0682891B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 本発明は電子機器の回路構成に係り、回路基板の表面と
裏面にアナログ回路とディジタル回路とを別けて実装、
回路構成させ、アナログ回路の高周波の接地側回路とデ
ィジタル回路の接地側回路とを絶縁させ、更に遮蔽接地
用に中間導体層を設けて回路間の影響を遮断するように
した、両面実装の混成集積回路であり、回路基板の小形
化、高密度実装化が図れ、部品の絶縁取り付けも不要と
したものである。
〔産業上の利用分野〕
本発明は電子機器の回路構成に係り、多層回路基板の表
裏面に回路を夫々別にし、間に遮蔽導体層を設けて、ア
ナログ回路とディジタル回路を混在実装させた混成集積
回路に関す。
近年、ディジタル回路の開発が進み、従来アナログ回路
で構成された回路が、小形,経済的な論理集積回路の出
現によりディジタル化されて、部分的に置換されるケー
スが多くなって来た。
例えば、アナログの変調回路は搬送波を伴うが、この発
生をディジタルのタイミング回路と分周,倍周回路を組
合せた簡単な論理集積回路で行う等である。
従って、アナログ伝送装置であっても回路構成は相当デ
ィジタル化されたものとなって来ており、同一回路基板
にアナログ回路とディジタル回路を混在実装するケース
が、小形高密度実装化のために強く要求されている。
〔従来の技術〕
第4図に従来の一例の実装斜視断面図を示す。回路実装
は、プリント配線板を回路基板として片面或いは両面に
部品を取り付け接続を行う、プリント板実装方式が一般
的であり、基板材の開発、高密度配線化および多層回路
構造の開発が強力に推進されている。
周波数分割のアナログ回路信号は、多周波数で構成さ
れ、夫々の周波数成分が時々刻々元信号に応じて連続的
に変化しており、これを忠実に伝送する必要がある。
一方時分割のディジタル回路の信号は、時間的等間隔な
位置にパルス信号の有無のみを判別し、所定間隔内の配
列を解読するもので、アナログ伝送のように周波数成分
は殆ど問題とならない。
従って、アナログ回路には他の信号の周波数成分の混入
を極めて低く抑える必要があり、また、取扱周波数が高
くなるに従い、その影響は受け易くなり、接地や遮蔽は
益々厳重となる。
アナログ回路とディジタル回路を同一回路基板に混在実
装した、従来の一例の回路実装は第4図に示す如く、表
裏二面の導体層81,82を有する回路基板8の両面に、夫
々表面接続型の部品4を実装し、両面回路間をスルーホ
ール72により貫通接続して回路構成させたもので、アナ
ログ回路1とディジタル回路2とは、配線結合による悪
影響を防止するために回路基板8上の区域を区分して実
装し、接地側回路88を除き、回路配線も互いの区域に入
り混まないように行っている。
接地側回路88は、抵抗を少なくするため特に高周波回路
では、出来るだけ回路配線以外の空き面積を接地側回路
88としている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、ディジタル回路2はアナログ回路1に比
べ信号レベルが高く、且つパルスのため高周波成分が多
く、 (1)接地側回路88が共通なため、ディジタル回路2の
帰路による影響が、アナログ回路1への特性不良や特性
劣化等の発生を来す。
(2)この影響除去には、アナログ回路1の一部分の高
周波接地側回路を、回路基板8の共通接地側回路88から
直流的に絶縁する必要がある。
(3)このため、遮蔽ケースに格納されたアナログ回路
部品はケースごと絶縁するために、回路基板8の共通接
地側回路88に対し絶縁シートや絶縁ブッシュ等による絶
縁取り付けが行われ、工数増や、絶縁不良による再特性
劣化を発生する。等の問題点がある。
本発明は、上記の問題の解決を目的とし、表裏面でアナ
ログ回路とディジタル回路を分離実装し、間に遮蔽接地
導体層を設けた多層構造の回路基板を用いる新しい混成
集積回路を提案するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
第1図の本発明の原理図に示す如く、 (1)アナログ回路とディジタル回路とを同一回路基板
に構成する混成集積回路であって、表裏面の導体層51,5
2と、内部に2個の略外形全面にわたる中間導体層53,54
とを夫々絶縁して設けた回路基板5と、高周波の接地側
回路11が表面に近い第一中間導体層53に接続され、回路
電源の接地側がこの中間導体層53には接続されず絶縁し
て浮かせ、表面導体層51に構成されるアナログ回路1
と、回路の接地側回路21と回路電源の接地側とが共に第
二中間導体層54に接続され、裏面導体層52に構成される
ディジタル回路2と、から構成し、中間導体層53,54間
の絶縁層55により生じる容量を選択設定して、低周波に
おける回路間相互影響を選択的に抑制してなる。
(2)表裏面の導体層61,62と、内部に1個の略外形全
面にわたる中間導体層63とを夫々絶縁して設けた回路基
板6と、高周波の接地側回路11が中間導体層63に接続さ
れ、回路電源の接地側が中間導体層63には接続されず絶
縁して浮かせ、表面導体層61に構成されるアナログ回路
1と、回路の接地側回路21と回路電源の接地側とが共に
裏面導体層62に設けた接地パターンに接続され、裏面導
体層62に構成されるディジタル回路2と、から構成し、
中間導体層63と裏面導体層62との間の絶縁層64により生
じる容量を選択設定して、低周波における回路間相互影
響を選択的に抑圧してなる。
ことを備えた、本発明の混成集積回路により解決され
る。
〔作用〕
即ち、ディジタル回路の帰路がアナログ回路の高周波帰
路の接地側回路を通らず、且つ両配線回路間に同面積の
遮蔽層を設けるので、両回路間の影響の発生を防止する
ことになり、目的が達成される。
これを図示すれば、第1図の原理図のように、アナログ
回路1は遮蔽体3で回路全体を遮蔽して、高周波帰路も
この遮蔽体3に接続して高周波接地側回路11の抵抗を下
げるようにし、更にこの遮蔽体3は、一端が接地された
供給電源B1から直流的に浮かしてある。
ディジタル回路2は一端が接地された供給電源B2に直結
し、帰路の接地側回路21は接地してある。
これにより、ディジタル回路2の帰路の接地側回路21
は、アナログ回路1の接地側回路11には流入せず、電磁
誘導は遮蔽体3により防がれ、アナログ回路1はディジ
タル回路2の影響を遮断することが出来る。
また、アナログ回路1の接地は、絶縁体により直流的に
浮かせた遮蔽体3が、高周波的には抵抗が無視される容
量Cによってなされている。
更に、この容量Cを適切に設定することにより、ディジ
タル回路2からの低周波の誘導を抑圧することが出来
る。
このことを回路基板について行えば、表面導体層と裏面
導体層とに別けて、アナログ回路1とディジタル回路2
との実装を行い、中間導体層を二層設け、第一層はアナ
ログ回路1の遮蔽体3として用い、第二層をディジタル
回路2の接地として用い、第一層と第二層との絶縁層で
主の容量Cを構成させた両面実装の混成集積回路とな
る。
また、中間導体層を一層とし、アナログ回路1の遮蔽体
3として用い、ディジタル回路2の面との絶縁層が主の
容量Cとさせたものでも同様の効果を得ることが出来
る。
これにより、アナログ回路とディジタル回路を特性的に
影響無く混在実装させ、回路基板の小形化、高密度実装
化が図れ、部品の絶縁取り付けも必要とすることが出来
る。
〔実施例〕
以下図面に示す実施例によって本発明を具体的に説明す
る。
全図を通し同一符合は同一対称物を示す。
第2図に本発明の第一実施例の断面図、第3図に本発明
の第二実施例の断面図を示す。
第一実施例は、セラミック板の片面を遮蔽導体層とし、
他面に回路パターンを設けた印刷配線板の2個を、回路
パターン面を外側にして間隔を設定して接着した四層構
造の回路基板5を用いて、アナログ回路1とディジタル
回路2を混在実装させたものである。
第2図に示す如く、回路基板5の表面導体層51の表面接
続型の部品4を実装してアナログ回路1のみを構成させ
る。この時、高周波の接地側回路11は接地抵抗を逓減さ
せるために、回路パターンを除き特性の劣化を来さない
範囲の導体を凡て接地側回路11とし、電源供給回路は接
地側極もこの接地側回路11から絶縁して設けてある。
回路基板5の裏面導体層52には、同様に表面実装してデ
ィジタル回路2を構成している。しかし、ディジタル回
路2では接地側回路21と電源供給回路の接地側極とは絶
縁することは不可能であり、同一となっている。
二層の中間導体層53,54は、何れも周辺部を除き全面を
導体とした遮蔽体で、表面に近い第一中間導体層53はア
ナログ回路1の接地側回路11と中間接続のスルーホール
71により接続してあり、第二中間導体層54は同様にディ
ジタル回路2の接地側回路21と接続してある。
勿論、アナログ回路1とディジタル回路2とを回路接続
する配線は、全層を貫通させたスルーホール72により行
うが、第一中間導体層53ではこれら配線とは接続せず絶
縁しておく。
また、電源供給回路が共通の場合も、前記と同様にスル
ーホール72により接続し、ディジタル回路2側からアナ
ログ回路1に供給する。
第二実施例は、セラミック板の片面を遮蔽導体層とし、
他面に回路パターンを設けた印刷配線板と、同遮蔽導体
層の無いものとを、回路パターン面を外側にして間隔を
設定して接着した三層構造の回路基板6を用いて、アナ
ログ回路1とディジタル回路2を混在実装させたもので
ある。
第3図に示す如く、第一実施例と同様に、回路基板6の
表面導体層61と裏面導体層62とに別けて、アナログ回路
1とディジタル回路2を構成させ、中間導体層63を全面
遮蔽体とし、アナログ回路1の高周波の接地側回路11と
中間接続のスルーホール71により接続してある。
更に、アナログ回路1とディジタル回路2との回路接続
や電源供給接続も前記と同じに行う。
かくして、アナログ回路1とディジタル回路2とは中間
導体層53,54,63により全面が遮蔽され、アナログ回路1
の高周波の接地側回路11は直流的に接地されず、ディジ
タル回路2の接地側回路21とは切り離され、ディジタル
回路2からアナログ回路1への電流による影響を遮断
し、更に、第一実施例では両中間導体層53,54間の絶縁
層55、第二実施例では中間導体層63と裏面導体層62間の
絶縁層64の容量により高周波的には接地され、この絶縁
層55,64の厚みを選択設定することにより、ディジタル
回路2からの低周波の影響も選択的に抑圧することが出
来、高周波の電磁誘導は中間導体層53,54,63の遮蔽効果
により防止出来る。
以上により、回路基板の両面にアナログ回路とディジタ
ル回路を混在実装した混成集積回路が完成されるが、回
路基板の材料、寸法、製造方法は問わない。
〔発明の効果〕
以上の如く、アナログ回路とディジタル回路を特性的に
影響悪く混在させた混成集積回路が得られ、回路基板の
小形化、高密度実装化が図れ、部品の絶縁取り付けも不
要とした効果は大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理図、 第2図は本発明の第一実施例の断面図、 第3図は本発明の第二実施例の断面図、 第4図は従来の一例の斜視断面図である。 図において、 1はアナログ回路、2はディジタル回路、 3は遮蔽体、4は部品、 5,6,8は回路基板、11,21,88は接地側回路、 51,61,81は表面導体層、 52,62,82は裏面導体層、 53は第一中間導体層、54は第二中間導体層、 63は中間導体層、55,64は絶縁層、 71,72はスルーホールである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アナログ回路とディジタル回路とを同一回
    路基板に構成する混成集積回路であって、 表裏面の導体層(51,52)と、内部に2個の略外形全面
    にわたる中間導体層(53,54)とを夫々絶縁して設けた
    回路基板(5)と、 高周波の接地側回路(11)が表面に近い第一中間導体層
    (53)に接続され、回路電源の接地側が該第一中間導体
    層(53)には接続されず絶縁して浮かせ、表面導体層
    (51)に構成されるアナログ回路(1)と、 回路の接地側回路(21)と回路電源の接地側とが共に第
    二中間導体層(54)に接続され、裏面導体層(52)に構
    成されるディジタル回路(2)と、から構成し、 該中間導体層(53,54)間の絶縁層(55)により生じる
    容量を選択設定して、低周波における回路間相互影響を
    選択的に抑圧してなることを特徴とする混成集積回路。
  2. 【請求項2】アナログ回路とディジタル回路とを同一回
    路基板に構成する混成集積回路であって、 表裏面の導体層(61,62)と、内部に1個の略外形全面
    にわたる中間導体層(63)とを夫々絶縁して設けた回路
    基板(6)と、 高周波の接地側回路(11)が該中間導体層(63)に接続
    され、回路電源の接地側が該中間導体層(63)には接続
    されず絶縁して浮かせ、表面導体層(61)に構成される
    アナログ回路(1)と、 回路の接地側回路(21)と回路電源の接地側とが共に裏
    面導体層(62)に設けた接地パターンに接続され、該裏
    面導体層(62)に構成されるディジタル回路(2)と、
    から構成し、 該中間導体層(63)と該裏面導体層(62)との間の絶縁
    層(64)により生じる容量を選択設定して、低周波にお
    ける回路間相互影響を選択的に抑圧してなることを特徴
    とする混成集積回路。
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