JPH068171B2 - アルミナゾル組成物 - Google Patents

アルミナゾル組成物

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JPH068171B2
JPH068171B2 JP60093372A JP9337285A JPH068171B2 JP H068171 B2 JPH068171 B2 JP H068171B2 JP 60093372 A JP60093372 A JP 60093372A JP 9337285 A JP9337285 A JP 9337285A JP H068171 B2 JPH068171 B2 JP H068171B2
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alumina sol
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aliphatic amino
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昌行 依藤
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Asahi Kagaku Kogyo Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Asahi Kagaku Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、所望の粘度に調製が容易で、かつその安定性
に優れるアルミナゾル組成物関するものであり、更に詳
細にはアルミナゾルに特定の物質を添加することにより
容易に所望の粘度に調製が可能であり、かつその経時安
定性に秀でたアルミナゾル組成物に関するものである。
アルミナゾルは、耐火物、触媒、繊維工業、塗料、電気
・電子工業、化粧品、その他多方面に有用な用途を有す
るが、その用途によっては数CPの低粘度のものから数
万CP以上の高粘度のものまで、しかも経時的に粘度が
不変のもの、又制御された範囲で増粘化するもの等その
用途によって種々要望される。唯いずれにせよ貯蔵上、
および利用上、急激に粘度が変化してしまうものは嫌わ
れている。
一方、アルミナゾルの粘度、および経時安定性はその製
造方法により大いに異なるため、任意に用途に応じた性
状のアルミナゾルを取得することが難しく、多くの用途
を期待されながら必ずしも大々的に使用されていないの
が現状である。
例えばAl濃度約10%の市販のアルミナゾルを
入手し、その粘度と経時変化を調査してみるに、初期粘
度が50〜3000CPと種々であり、保存中の経時変
化もまちまちで経時増粘化してしまう。一方、本発明者
らもアルミナゾルの製造方法として特開昭54−116
398号公報、特開昭55−23034号公報、特開昭
55−27824号公報、特公昭57−60289号公
報等に開示した方法を発明し、初期粘度の調製には成功
しているが、それらの製造方法において得られる製品ゾ
ルも例えばAl濃度10%の製品で初期粘度が凡
そ20CPを上廻るようになると経時的に増粘化する傾
向は避け得なかった。
かかる状況下において本発明者らは、使途に適合する粘
度に幅広く調製が可能で、しかもその粘度が経時的に不
変のものから、例え増粘化が起こってもその程度は著し
く抑制された程度であるアルミナゾルを任意に取得すべ
く鋭意研究を行った結果、任意のアルミナゾルに水溶性
中性脂肪族アミノ酸或いはそれらの誘導体であるラクタ
ム類を添加することによりかかる目的が達成されること
を見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、水溶性中性脂肪族アミノ酸或いは
その誘導体であるラクタム類を添加してなる粘度調製、
安定性に優れるアルミナゾル組成物を提供するにある。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の対象となるアルミナゾルとしては、その製造方
法は特に制約されず、塩酸、硝酸、酢酸等の一価の無機
酸、有機酸および塩化アルミニウム、酢酸アルミニウ
ム、Al(OH)Cl3n-m等の前記酸の金属塩類を
分散媒体とするアルミナゾル等いかなる製法のものでも
よい。例えば金属アルミニウムと酢酸との反応、或いは
アルミニウム塩の中和により得られたアルミナゲルを硝
酸の存在下に加圧又は常圧で処理したもの等が使用され
る。
又水溶性中性脂肪族アミノ酸或いはその誘導体であるラ
クタム類としては、例えばアミノ酢酸、ザルコシン、ア
ミノプロピオン酸、アミノカプロン酸等のモノアミノモ
ノカルボン酸類、アミノオキシプロピオン酸、アミノオ
キシ酪酸等のモノアミノオキシモノカルボン酸類、或い
はこれらの誘導体であるカプロラクタム等のラクタム類
(以下これらを総称して「中性脂肪族アミノ酸」と称す
ることもある。)であり、好適には炭素数が2〜12の
モノアミノモノカルボン酸が使用される。
これに対し、酸性或いは塩基性のアミノ酸を用いた場合
には逆に経時増粘化を促進し、本発明の目的とする性状
のアルミナゾル組成物を得ることはできない。
これらの中性脂肪族アミノ酸は単独又は混合物としてア
ルミナゾルに添加されるが、通常は撹拌下、加熱熟成さ
れる。かかる処理によりアルミナゾルの粘度は上昇す
る。加熱温度が50℃を下廻る条件では粘性付与効果は
低く、相当の長時間の熟成が必要となるため通常は約5
0〜150℃の温度条件、好ましくは70〜130℃の
温度条件下に目的の粘度が達成されるまで熟成される。
熟成時間は前述の如く熟成温度により異なり、更にはア
ミノ酸の種類とその添加量によっても大いに異なるため
特定し難いが、一般には温度がより高く、中性脂肪族ア
ミノ酸の添加量が増えるに従い短時間で目的とする粘度
に到達させることが可能である。例えば常温で8CPの
アルミナゾル(10%Al)に0.5%のα−ア
ミノプロピオン酸を添加し、100℃の温度条件下5時
間の熟成を行い、その後冷却したものの粘度は僅かに1
2CPにしか上昇しないが、添加量、熟成温度および時
間がおのおの2%、120℃、4時間の場合その粘度は
約300CPとなり、或いは同じアルミナゾルにβ−ア
ミノプロピオン酸をそれぞれ0.5および1%添加し、
100℃の温度で3時間熟成した場合前者では約300
0CP、後者では約8万CPにも達した。但しアルミナ
濃度が十数%を越えるような高濃度アルミナゾルの場合
には20〜30℃という低温処理でも粘度の調製が可能
である。
尚、アルミナゾルに中性脂肪族アミノ酸を添加する方法
として中性脂肪族アミノ酸の存在下にアルミナゾルを合
成する方法と、アルミナゾルの合成後中性脂肪族アミノ
酸を添加する方法があり、経済的見地からは前者の方法
が有利ではあるが、未反応物が存在する場合粘度上昇に
より濾過が困難となる場合があるため後者の方法、即ち
アルミナゾル合成後一旦不溶解残渣を濾過した後中性脂
肪族アミノ酸を添加するのが望ましい場合もある。しか
し、前述の如く経験上粘度の予測が可能であるため、目
的とする粘度により添加、混合方法を選択すればよい。
以上の如くして目的の粘度にまで達したアルミナゾル組
成物は冷却される。冷却後のアルミナゾル組成物の粘度
経時安定性はアルミナゾルの性状に多少は影響される
が、原材料のゾルが経時的に粘度が不変であれば中性脂
肪族アミノ酸の添加熟成により如何なる粘度に調製して
も再び加熱しない限りその粘度は長期間殆ど不変で、安
定保持され、又原材料が増粘化の傾向を有するものの場
合には、ゾルの種類により異なるが、中性脂肪族アミノ
酸の添加熟成後においては粘度の経時変化は実質的にな
いか、または例え増粘化しても極限られた程度の範囲で
増粘化傾向が観察されるに過ぎない。
更に本発明において特筆すべき点は、一般的な10%A
濃度はもとより、更に高濃度の例えば17%A
濃度以上の高濃度ゾルでさえ所望の粘度で経時
安定性の優れたアルミナゾルを任意に取得でき、使用上
の利益は絶大である。又本発明のアルミナゾル組成物と
中性脂肪族アミノ酸にて熟成処理されていない従前のア
ルミナゾルを混合しても何等特性に悪影響を及ぼさず、
それぞれ適宜混合することにより、所望のアルミナゾル
の性状範囲を容易に拡大することが可能であり、大きな
利点となる。
以上の如く、本発明は10数CPから従来は成しえなか
った数万CP以上の粘度を有し、且つ経時安定性に優れ
る所望のアルミナゾルを任意に、しかも容易に取得する
ことを可能としたもので、その工業的価値は頗る大なる
ものである。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本
発明はかかる実施例により限定されるものではない。
なお、明細書中の%は特に断らない限り重量%を表す。
実施例1 塩化アルミニウム水溶液と炭酸ソーダ水溶液との中和反
応により析出せしめた水酸化アルミニウムゲルを洗浄、
乾燥し、続いて硝酸の存在下に温度100℃にて7時間
撹拌処理し、Al濃度10.5%、粘度8CP
(20℃)のアルミナゾルを得た。次いで得られたゾル
を各フラスコに分取し、第1表に示した中性脂肪族アミ
ノ酸を添加、第1表に示した条件で撹拌熟成した。
得られた調製アルミナゾル組成物の粘度は第1表に合わ
せて示すが、いずれも3ケ月以上経時増粘化を呈しなか
った。なお、本調製用に供した原材料のアルミナゾルの
粘度は8CPで、経時増粘化傾向は見られなかった。
実施例2 実施例1で得た乾燥アルミナゲルと硝酸および塩基性塩
化アルミニウムをそれぞれ同じ割合で投入した各フラス
コにアミノ酢酸またはβ−アミノプロピオン酸を添加、
また比較のために無添加のものそれぞれを100℃の温
度にて3時間撹拌熟成処理し、アルミナゾルを得た。得
られたゾルの経時安定性は第2表に示す如く比較品に比
べ高粘度となるもののその経時増粘化は著しく少なく、
比較品は1ケ月でゲル化してしまった。
実施例3 実施例1で得た乾燥アルミナゲルと硝酸およびアミノ酢
酸5%を添加、又比較のため無添加品をそれぞれ100
℃の温度で5時間撹拌、熟成処理し、Al濃度が
約15%のアルミナゾルを得た。その結果本発明品は比
較品に比べ100倍余りの粘度に達しながら、経時的に
は僅かに増粘化するのみで、比較品は凡そ1ケ月でゲル
化してしまった。得られた結果を第3表に示す。
実施例4 実施例1で用いた乾燥アルミナゲルと硝酸の混合スラリ
ーを加圧下、130℃の温度において3時間撹拌するこ
とによりAl濃度17.5%、濃度3,500C
P(20℃)のアルミナゾルを得た。しかる後分取した
アルミナゾルにβ−アミノプロピオン酸0.3%を添加
し、100℃及び25℃の温度でそれぞれ5時間撹拌後
冷却し、おのおの約90,000CPと5,000CP
の粘度を有するアルミナゾル組成物に調製した。その結
果本発明品は3ケ月以上経時増粘化を呈しなかったが中
性脂肪族アミノ酸を添加しなかった比較品は徐々に増粘
化した。その結果を第4表に示す。
実施例5 金属アルミニウムを出発物質とし、塩酸を分散媒体とす
る製造後数年を経たゲル状のアルミナゾル(Al
濃度約10%)にアミノ酢酸を6%添加し、100℃の
温度において6時間撹拌後冷却し、約900CPのアル
ミナゾル組成物に調製した。一方比較のためアミノ酢酸
と同量の水を加えて同一アルミナ濃度に調製後6時間撹
拌した結果アミノ酢酸を添加したものの粘度は比較品の
数倍に達したが、経時増粘化は極僅かであり、比較品は
急激に増粘化した。得られた結果を第5表に示す。
実施例6 金属アルミニウムを出発物質とし、酢酸を分散媒体とす
る製造後数年を経た粘度約3万CPのアルミナゾル(A
濃度約10%)を水で9%に希釈した後、0.
5%のγ−アミノ酪酸を添加し、又比較のため添加せず
して両者とも100℃の温度にて6時間撹拌した。その
結果両者とも経時増粘化を呈さず安定であったが、本発
明品の粘度は360CP、比較品の粘度は75CPであ
った。
実施例7 実施例1で得た試料No10(粘度62,000CP)と
アミノ酸が無添加のアルミナゾル(粘度8CP)適宜混
合し、試料No1〔粘度(CP/20℃)96CP、以
下同様)、試料No2(粘度550)、試料No3(粘
度1,100)、試料No4(粘度5,200)、試料
No5(粘度10,600)及び試料No6(粘度4
9,600)の所望粘度に調製されたアルミナゾル組成
物を得た。これらの製品はいずれも3ケ月以上わたって
経時増粘化を呈さず安定であった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−3020(JP,A) 特公 昭39−1004(JP,B1)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性中性脂肪族アミノ酸或いはその誘導
    体であるラクタム類を添加してなる粘度調製、安定性に
    優れるアルミナゾル組成物。
  2. 【請求項2】水溶性中性脂肪族アミノ酸が炭素数2〜1
    2のモノアミノモノカルボン酸である特許請求の範囲第
    1項記載のアルミナゾル組成物
  3. 【請求項3】水溶性中性脂肪族アミノ酸或いはその誘導
    体であるラクタム類を添加、加熱熟成してなる特許請求
    の範囲第1項記載のアルミナゾル組成物。
  4. 【請求項4】加熱温度が約50〜150℃で熟成してな
    る特許請求の範囲第3項記載のアルミナゾル組成物。
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US5928127A (en) * 1995-04-03 1999-07-27 Asahi Glass Company Ltd. Alumina sol and recording sheet
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