JPH0675813U - 低床バスのサスペンション装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】バスの低床化に有効なサスペンション装置を提
供することを目的とする。 【構成】パラレルリンク式エアサスペンション機構のラ
ジアスロッドのうちのＶロッド６の一端部をバスの車体
に取り付けると共に、他端部をフロントアクスル１中央
部に取り付け、ラジアスロッドのうちのストレートロッ
ド８の一端部を車体に取り付けると共に、他端部をフロ
ントアクスル１端部に取り付け、Ｖロッド６をロア側
に、ストレートロッド８を車体のフレーム１０外側面に
沿ってアッパ側に配する一方、エアサスペンション機構
のベローズ１１をバスのフェンダ内部に配設して、フロ
ントアクスル１から立ち上がったブラケット５とフェン
ダ内壁との間に介装連結した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、バスのサスペンション装置に関し、特に、低床バスの実現に有効な サスペンション装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、バスの乗降性を向上する等の理由から、バスの低床化を図ることが行わ れている。 例えば、最近開発された低床バスとして、ワンステップ式で床面地上高５６０ ｍｍを確保したものがある。

【０００３】 この低床バスにおいては、使用するアクスルをトラックのものと流用したため 、リーフスプリングをアクスル下面に取り付けたアンダースラング方式である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来の低床バスにあっては、上記のように、リーフスプリ ングをアクスル下面に取り付けたアンダースラング方式であるため、リーフスプ リングの地上高が１２０ｍｍと低くなり、走行中にリーフスプリングが路面と干 渉を引き起こし、実用的ではない。

【０００５】 尚、本出願人は、先に車両のエアサスペンション技術として、実願平４−３２ ９５２号に示されたものを提案している。 本考案は以上のような従来の問題点に鑑み、バスの低床化に有効なサスペンシ ョン装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

このため、本考案は、パラレルリンク式エアサスペンション機構のラジアスロ ッドのうちのＶロッドの一端部をバスの車体に取り付けると共に、他端部をアク スル中央部に取り付け、ラジアスロッドのうちのストレートロッドの一端部を車 体に取り付けると共に、他端部をアクスル端部に取り付け、前記Ｖロッドをロア 側に、前記ストレートロッドを車体のフレーム外側面に沿ってアッパ側に配する 一方、前記エアサスペンション機構のベローズをバスのフェンダ内部に配設して 、アクスルから立ち上がったブラケットとフェンダ内壁との間に介装連結した。

【０００７】

【作用】

かかる構成において、Ｖロッドをアクスル中央部に取り付けてロア側に配し、 ストレートロッドをフレーム外側面に沿ってアッパ側に配したことにより、フレ ーム内側の床下部に配管、配線、配索のスペースを確保でき、低床バスの実現に 有効となる。

【０００８】

【実施例】

以下、添付された図面を参照して本考案を詳述する。 図１及び図２において、バスのフロントアクスル１は、センタードロップパイ プ２と、該パイプ２の両端部に溶接等により固着取付された鍛造からなるキング ピンエンド３とから構成される。ステアリングアーム４はキングピンエンド３周 りに回転するナックルスピンドルに固定されている。

【０００９】 センタードロップパイプ２には後述するエアサスペンション機構取付用のブラ ケット５が固定取付されている。 かかるフロントアクスル１は、そのセンタードロップパイプ２の部分が、通常 の鍛造一体型のＩ−ビームからなるアクスルより８０〜１００ｍｍ低い位置とな るように設計される。

【００１０】 一方、パラレルリンク式エアサスペンション機構が設けられている。 このエアサスペンション機構のラジアスロッドのうちのＶロッド６の一端部は 、車体の図示しない取付部に取り付けられると共に、他端部は、車両後方に斜め に伸びてフロントアクスル１の中央部に設けられた取付部７に取り付けられる。 又、ラジアスロッドのうちのストレートロッド８の一端部は、車体の取付部９ に取り付けられると共に、他端部は、車両後方に伸びてフロントアクスル１の端 部の図示しない取付部に取り付けられる。

【００１１】 前記Ｖロッド６はロア側に配設されて、ロアラジアスロッドとして機能し、前 記ストレートロッド８は車体のフレーム１０外側面に沿ってアッパ側に配設され て、アッパラジアスロッドとして機能する。 更に、エアサスペンション機構のベローズ１１は、フェンダ１２内部に配設さ れ、フロントアクスル１の端部に固定取付されて立ち上がったブラケット５とフ ェンダ１２内壁との間に介装連結される。

【００１２】 かかる構成によると、Ｖロッド６をフロントアクスル１中央部に取り付けてロ ア側に配し、ストレートロッド８をフレーム１０外側面に沿ってアッパ側に配し たことにより、フレーム１０内側の床１４下部に配管、配線、配索（１３）のス ペースを確保でき、低床バスの実現に有効となる。 又、低床化を図りつつ、車両の最低地上高ｈを従来よりも高くすることができ （例えば、最低地上高ｈ１６５ｍｍ）、従来のように走行中にリーフスプリング が路面と干渉を引き起こすといった問題がなく、走破性に優れ、実用的である。

【００１３】 特に、本実施例によると、フロントアクスル１のセンタードロップパイプ２の 部分を、通常の鍛造一体型のＩ−ビームからなるアクスルより８０〜１００ｍｍ 低い位置となるようにしたから、床面を例えば地上高Ｈが５５０ｍｍの低床にす ることが容易となる。 尚、上記実施例においては、フロントアクスル１を、センタードロップパイプ ２と、キングピンエンド３とから構成したが、通常の鍛造一体型のＩ−ビームか らなるアクスルを適用しても良い。

【００１４】 以上のように、特定の実施例を参照して本考案を説明したが、本考案はこれに 限定されるものではなく、当該技術分野における熟練者等により、本考案に添付 された実用新案登録請求の範囲から逸脱することなく、種々の変更及び修正が可 能であるとの点に留意すべきである。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の低床バスのサスペンション装置は、パラレルリ ンク式エアサスペンション機構を採用し、該エアサスペンション機構のラジアス ロッドのうちのＶロッドをアクスル中央部に取り付けてロア側に配し、ストレー トロッドをフレーム外側面に沿ってアッパ側に配したことにより、フレーム内側 の床下部に配管、配線、配索のスペースを確保でき、低床バスの実現に有効とな り、ししも、低床化を図りつつ、車両の最低地上高を高くすることができ、走破 性に優れるいう利点がある実用的効果大なるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係る低床バスのサスペンション装置
の一実施例を示す平面図

【図２】 その正面図

【符号の説明】

１ フロントアクスル ６ Ｖロッド ７ 取付部 ８ ストレートロッド １０ フレーム １１ ベローズ １２ フェンダ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】パラレルリンク式エアサスペンション機構
   のラジアスロッドのうちのＶロッドの一端部をバスの車
   体に取り付けると共に、他端部をアクスル中央部に取り
   付け、ラジアスロッドのうちのストレートロッドの一端
   部を車体に取り付けると共に、他端部をアクスル端部に
   取り付け、前記Ｖロッドをロア側に、前記ストレートロ
   ッドを車体のフレーム側面に沿ってアッパ側に配する一
   方、前記エアサスペンション機構のベローズをバスのフ
   ェンダ内部に配設して、アクスルから立ち上がったブラ
   ケットとフェンダ内壁との間に介装連結したことを特徴
   とする低床バスのサスペンション装置。