JPH06263586A - 半導体単結晶製造装置 - Google Patents

半導体単結晶製造装置

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JPH06263586A
JPH06263586A JP8022293A JP8022293A JPH06263586A JP H06263586 A JPH06263586 A JP H06263586A JP 8022293 A JP8022293 A JP 8022293A JP 8022293 A JP8022293 A JP 8022293A JP H06263586 A JPH06263586 A JP H06263586A
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Yoshinobu Hiraishi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リチャージ法による単結晶の製造において、
プルチャンバの開放回数を減らして単結晶の生産性なら
びに良品率を向上させることができるようにする。 【構成】 上下動可能な多結晶素材用ワイヤ10に多結
晶素材22を釣支し、単結晶20をプルチャンバ1内に
引き上げた後、油圧シリンダ15により上部移動部材1
2、下部移動部材13を滑動させ、前記多結晶素材22
がるつぼ28の回転中心軸にほぼ一致する位置に移動さ
せる。次に多結晶素材22を融液30に浸漬して溶解
し、リチャージ完了後引き上げて単結晶20とともにプ
ルチャンバ1から取り出す。本製造装置の利用によりプ
ルチャンバ開放回数は従来の1/2となり、単結晶の冷
却時間とプルチャンバ内を低圧Arガスで置換する時間
との合計分だけサイクルタイムが短縮されるとともに、
単結晶が汚染される機会が大幅に低減して良品率が向上
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリコン等の単結晶の製
造装置に係り、特にリチャージ法を適用する単結晶の製
造に好適な半導体単結晶製造装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の基本材料であるシリコ
ン単結晶の製造方法の一つとして、るつぼ内の原料融液
から円柱状の単結晶を引き上げるチョクラルスキー法
(以下CZ法という)が用いられている。CZ法におい
ては、単結晶製造装置のメインチャンバ内に設置した石
英るつぼに高純度の多結晶シリコンを充填し、前記るつ
ぼの外周に設けたヒータによって多結晶シリコンを加熱
溶解した上、種子結晶保持器に取り付けた種子結晶を融
液に浸漬し、種子結晶保持器およびるつぼを同方向また
は逆方向に回転しつつ種子結晶保持器を引き上げてシリ
コン単結晶を成長させる。図8は、CZ法による従来の
一般的なシリコン単結晶製造装置の概略構成を模式的に
示したもので、1はプルチャンバ、2は単結晶引き上げ
ワイヤ巻き取りドラム3を駆動するモータ、4は単結晶
引き上げワイヤ巻き取りドラム3を含む真空容器5に回
転運動を与えるモータであり、単結晶引き上げワイヤ9
の回転を通じて最終的には種子結晶から成長した単結晶
に回転運動を与える。25はメインチャンバ、27は種
子結晶保持器、29はるつぼ内の多結晶シリコン材料を
加熱溶解する黒鉛ヒータ、30は融液、32は断熱筒、
33はるつぼペディスタルを介してるつぼに回転運動を
与えるモータ、34はるつぼを上下動するモータであ
る。シリコン単結晶の引き上げに当たり、前記融液30
とシリコン単結晶との境界に発生するメニスカスリング
がテレビカメラ35によって撮影され、得られた映像信
号はカメラコントロールユニット36を介して幅計測ユ
ニット37に入力され、メニスカスリングを横切る単結
晶の直径が算出される。そして、直径制御装置38によ
り種子結晶の引き上げ速度および融液温度を制御して、
引き上げ単結晶の直径を設定値に近づける。なお、39
はモニタテレビである。
【0003】上記シリコン単結晶製造装置によって成長
した単結晶は、プルチャンバに引き上げられて冷却され
る。通常は、前記単結晶の成長終了までにるつぼ内のシ
リコン融液の90%以上を単結晶化してしまうため、黒
鉛ヒータによる加熱を停止して炉内を冷却し、次の単結
晶引き上げ準備を始める。
【0004】ところで近年は、半導体ウェーハの直径が
大型化し、6インチを超える大径ウェーハが要求される
ようになり、単結晶の直径も6インチ以上のものが主流
になりつつある。このため単結晶製造装置も大型化し、
1サイクル当たりの処理量も増大する傾向にある。この
ような最近の状況下では製造する単結晶の生産性が低下
する傾向にあり、この点が問題になっている。すなわ
ち、製造装置の大型化によって単結晶成長工程における
所要時間が長くなるとともに、その前後工程、たとえば
メインチャンバ、プルチャンバ内を低圧Ar雰囲気に置
換するための時間や、原料を加熱溶解する時間、あるい
は結晶成長後、メインチャンバ内に配設された黒鉛製炉
内部品を大気中で清掃可能な常温付近まで冷却する時
間、前記炉内部品やチャンバ内面を清掃する時間等も著
しく増大している。その結果、サイクルタイムの増加
と、結晶成長を行っている時間のサイクルタイム中に占
める割合の低下とが起こり、これらが単結晶の生産性低
下を引き起こす一つの原因となっている。
【0005】単結晶の生産性低下のもう一つの原因は、
歩留りの低下である。CZ法により単結晶を製造する場
合、単結晶の成長に伴って融液中のドーパント濃度が増
大し、単結晶の抵抗率が減少する。6インチ以上の単結
晶の主な用途は高集積度のメモリ用であり、比較的抵抗
率範囲の狭いウェーハに需要が集中するため、1本の単
結晶インゴットから製品として使用できる部分が限定さ
れてしまう。その結果、歩留りが低下する。
【0006】単結晶の生産性低下を解決する手段として
従来から知られている方法にリチャージ法がある。この
方法は図5に示すように、るつぼ内に全量の1/2〜1
/3程度の融液30を残して単結晶20の成長を終了さ
せ、ゲートバルブ24を閉じてプルチャンバ1内で単結
晶20を冷却した後、扉31を開いて単結晶20を取り
出す。次に、保持器21を用いて棒状の多結晶素材22
を単結晶引き上げワイヤ9に吊り下げ、扉31を閉めて
プルチャンバ1内を真空引きし、Ar置換する。それか
ら図6に示すようにゲートバルブ24を開き、前記多結
晶素材22を下降させて融液30に浸漬し、徐々に溶解
する。多結晶素材22を必要量溶解した後、図7に示す
ように残った多結晶素材22をプルチャンバ1内に引き
上げ、ゲートバルブ24を閉じてプルチャンバ1内で多
結晶素材22を冷却する。その後、扉31を開いて多結
晶素材22を取り出す。そして、種子結晶を取り付けた
種子結晶保持器27を単結晶引き上げワイヤ9に取り付
け、扉31を閉めてプルチャンバ1内を真空引きし、A
r置換した後ゲートバルブ24を開き、最初の結晶成長
と同様に種子結晶から単結晶を成長させる。
【0007】上記リチャージ法は炉内部品の冷却時間や
チャンバ清掃時間等を0.5〜1バッチ分省略すること
ができる。また、抵抗率の高い素材を補給するため融液
中のドーパント濃度が低下し、最初に引き上げた単結晶
と同じ抵抗率範囲の単結晶を再度製造することができ
る。従って、総合的な歩留りが向上する。更に、通常は
1本の単結晶インゴットを引き上げるたびに1個必要と
する石英るつぼも、単結晶インゴット1.5〜2本程度
に1個の割合となるので、製造コストが低減する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、リチャ
ージ法は単結晶の生産性向上に有効な手段であるが、更
に改善すべき点がある。すなわち、 (1)図5において、単結晶が取り出し可能な温度に下
がるまでに長時間を要することである。この時間は結晶
の大径化に伴って増加し、6インチ結晶でも2〜3時間
を必要とする。 (2)冷却した単結晶を取り出す際、プルチャンバが大
気に開放されるため、多結晶素材をワイヤに吊り下げた
後、プルチャンバ内をAr置換しなければならないが、
この作業に時間と工数がかかる。これは、プルチャンバ
内に大気が僅かでも残留していると、ゲートバルブを開
いたとき融液表面や黒鉛製炉内部品が酸化され、単結晶
化を阻害するため、プルチャンバ内の真空引きとAr充
填とを慎重に繰り返す必要があるからである。
【0009】このように、従来の単結晶製造装置にリチ
ャージ法を適用した場合、リチャージを1回行うごとに
図5および図7に示したようにプルチャンバを2回開放
しなければならず、引き上げた単結晶の冷却やAr置換
に多大の時間を要するとともに、単結晶化を阻害にする
要因が存在するという問題点がある。本発明は上記従来
の問題点に着目してなされたもので、リチャージ法の欠
点を解消し、プルチャンバ内に引き上げられた単結晶の
冷却時間を有効に活用するとともに、プルチャンバの開
放回数を減らしてAr置換所要時間を低減させることに
よって、単結晶の生産性ならびに良品率を向上させるこ
とができるような半導体単結晶製造装置を提供すること
を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る半導体単結晶製造装置は、成長する単
結晶を回転させつつ引き上げるケーブル方式の単結晶引
き上げ機構を備えた単結晶製造装置において、釣支した
多結晶素材をチャンバ内で上下動させるワイヤ巻き上げ
機構と、前記単結晶を釣支する引き上げワイヤの下端部
分および多結晶素材を釣支するワイヤの下端部分を、前
記チャンバの気密状態を維持したままチャンバ内で水平
方向に移動させるワイヤ移動機構とを設ける構成とし、
このような構成において、ワイヤ移動機構は、多結晶素
材を釣支するワイヤの下端部分の中心軸がるつぼ回転軸
にほぼ一致する位置まで前記ワイヤの下端部分と引き上
げワイヤの下端部分とを同時に移動させることができる
ものとし、具体的には、単結晶を釣支する引き上げワイ
ヤを挟むように単結晶引き上げワイヤ巻き取りドラムの
直下に設けられ、前記引き上げワイヤを垂直に保持する
一対のガイドローラと、多結晶素材を釣支するワイヤを
挟むように多結晶素材用ワイヤ巻き取りドラムの直下に
設けられ、前記多結晶素材用ワイヤを垂直に保持する一
対のガイドローラとを配設した固定部材と、前記単結晶
引き上げワイヤおよび多結晶素材用ワイヤをそれぞれ挟
むように設けられた各一対のガイドローラを有し、プル
チャンバ内を水平方向に滑動する移動部材と、前記移動
部材を駆動する手段とからなるものである。また本単結
晶製造装置は、単結晶引き上げ機構の回転中心軸と、多
結晶素材を釣支するワイヤの中心軸との距離が少なくと
も単結晶の直径より大きいことを特徴としている。
【0011】
【作用】上記構成によれば、ケーブル方式の単結晶引き
上げ機構を備えた単結晶製造装置に、多結晶素材を釣支
するワイヤ巻き上げ機構と、単結晶引き上げワイヤおよ
び多結晶素材を釣支するワイヤのそれぞれ下端部分をプ
ルチャンバ内で横方向に移動させるワイヤ移動機構とを
設け、前記多結晶素材用ワイヤの下端部分をるつぼ回転
軸にほぼ一致する位置まで移動可能としたので、多結晶
素材用ワイヤを用いて多結晶素材をプルチャンバ内にあ
らかじめ釣支しておけば、成長した単結晶をプルチャン
バ内に引き上げた後、直ちにリチャージを行うことがで
きる。図に基づいて説明すると、図1は成長した単結晶
20をプルチャンバ1内に引き上げた状態を示し、多結
晶素材用ワイヤ10にはあらかじめ棒状の多結晶素材2
2が釣支されている。ここでワイヤ移動機構を駆動する
と、図3に示すように多結晶素材22がるつぼ回転中心
軸にほぼ一致する位置まで移動し、単結晶20は高温の
融液30からの輻射熱を直接には受けない位置に移動す
ることになる。この状態で多結晶素材用ワイヤ巻き取り
ドラム7を駆動して多結晶素材22を融液30内に吊り
下ろし、溶解させる。このように、単結晶の冷却と多結
晶の溶解とを同時に行うことが可能となる。所定量の融
解が完了した後、図4に示すように多結晶素材22の残
部をプルチャンバ1内に引き上げ、ゲートバルブ24を
閉じる。そして、前記多結晶素材の残部を冷却した後、
プルチャンバ1から前記単結晶20と多結晶素材22の
残部とを取り出し、単結晶引き上げワイヤ9に新しい種
子結晶を取り付ける。また、リチャージを2回行う場合
は多結晶素材用ワイヤ10に新しい多結晶素材を取り付
ける。
【0012】
【実施例】以下に、本発明に係る半導体単結晶製造装置
の実施例について、図面を参照して説明する。図1は、
半導体単結晶製造装置のプルチャンバおよび結晶引き上
げ機構に重点をおいた模式的断面図で、1本目の単結晶
をプルチャンバに引き上げた状態を示す。同図におい
て、1はプルチャンバ、2は単結晶引き上げワイヤ巻き
取りドラム3を駆動するモータ、4は単結晶引き上げワ
イヤ巻き取りドラム3を含む真空容器5に回転運動を与
えるモータ、6は多結晶素材用ワイヤ巻き取りドラム7
を駆動するモータである。8は単結晶引き上げワイヤ9
および多結晶素材用ワイヤ10をそれぞれ挟むように配
設された回動自在の各一対のステンレス鋼製ガイドロー
ラで、これらのガイドローラ8はプルチャンバ1内の上
部に設けられた固定部材11にそれぞれ軸着されてい
る。
【0013】12はプルチャンバ1を水平方向に貫通す
る上部移動部材、13は同じく下部移動部材で、プルチ
ャンバ1の外部に突出する前記各部材の両端部分は図示
しないダイナミックベローズによって被覆されているた
め、上部移動部材12、下部移動部材13はプルチャン
バ1内の気密を保ったまま水平移動することができる。
これらの部材12,13の一端はそれぞれ垂直部材14
に連結され、垂直部材14には油圧シリンダ15のロッ
ド端部が連結されている。16はプルチャンバ1の外部
に水平に設けられたレールで、前記油圧シリンダ15の
伸縮に伴って垂直部材14がレール16上を滑動するこ
とにより、上部移動部材12、下部移動部材13がプル
チャンバ1内を水平に移動する。前記上部移動部材12
には、単結晶引き上げワイヤ9および多結晶素材用ワイ
ヤ10をそれぞれ挟むように配設された回動自在の各一
対のステンレス鋼製ガイドローラ17が配設されてい
る。また前記下部移動部材13には、両端に設けられた
ハンドル18の操作によって図2に示すように90°変
位する2本の揺れ止め棒19が、単結晶引き上げワイヤ
9に釣支された単結晶20と多結晶素材用ワイヤ10に
保持器21を介して釣支された棒状の多結晶素材22と
を挟む位置に垂直に取着されている。23は前記ハンド
ル18を所望の位置に固定する止めねじである。24は
プルチャンバ1とメインチャンバ25との接続部近傍に
設けられたゲートバルブで、ハンドル26を操作して開
放した状態を示している。
【0014】次に、この半導体単結晶製造装置を用いる
場合のリチャージについて説明する。単結晶引き上げワ
イヤ9の先端に種子結晶保持器27を介して種子結晶を
取着し、多結晶素材用ワイヤ10の先端に保持器21を
介して棒状の多結晶素材22を釣支した上、図示しない
プルチャンバ1の正面扉を閉めてプルチャンバ1および
メインチャンバ25内を気密状態とし、低圧Ar雰囲気
に置換する。るつぼ28に充填した多結晶素材が黒鉛ヒ
ータ29により加熱、溶解された後、前記種子結晶をる
つぼ28内の融液30に浸漬し、単結晶引き上げワイヤ
9を巻き上げつつ単結晶を成長させる。所定の寸法に成
長した単結晶20をプルチャンバ1内に引き上げた後、
ハンドル18を90°回転させて図2に示すように2本
の揺れ止め棒19を水平方向に設置し、揺れ止め棒19
を単結晶20、多結晶素材22の外周にそれぞれ当接さ
せた後、止めねじ23により前記揺れ止め棒19の位置
を固定する。
【0015】上記の操作が終わったら油圧シリンダ15
をロッド引込み側に駆動し、垂直部材14を介して上部
移動部材12、下部移動部材13を図1の右方向に移動
させると、多結晶素材用ワイヤ10の中心軸がるつぼ2
8の回転軸にほぼ一致する。このとき、図3に示すよう
に単結晶引き上げワイヤ9および多結晶素材用ワイヤ1
0はそれぞれガイドローラ8およびガイドローラ17の
片側に当接し、これらのガイドローラを回転させつつ単
結晶20および多結晶素材22の位置が上昇する。この
上昇量hは、ガイドローラ8とガイドローラ17との垂
直距離をa、ガイドローラ17の水平移動量をbとする
と、 h≒(a2 +b2 1/2 −a で表すことができる。本実施例ではa=300mm,b
=200mmとしたので、上昇量hは約60mmであ
る。従って、上部移動部材12の下端と種子結晶保持器
27上端との垂直距離および上部移動部材12の下端と
保持器21上端との垂直距離は、それぞれ少なくとも1
00mm程度に保っておく必要がある。また、油圧シリ
ンダ15の駆動速度を大きくすると移動中に単結晶20
が揺れ、甚だしい場合は落下することもある。本実施例
では油圧シリンダ15を40mm/分で駆動したので、
揺れ止め棒19を単結晶20および多結晶素材22に僅
かに押し気味に当接させるだけで横揺れを抑止すること
ができた。単結晶20および多結晶素材22に対する揺
れ止め棒19の接触状況は、プルチャンバ1の正面扉に
設けられた覗き窓から確認することができる。単結晶2
0および多結晶素材22の移動が終わったら、ハンドル
18を操作して揺れ止め棒19をもとの位置に戻す。
【0016】次に、多結晶素材22を下降させ、るつぼ
28に残留する融液30に浸漬させて溶解する。この
間、単結晶20はプルチャンバ1内で冷却される。リチ
ャージ完了後、多結晶素材22の残部をプルチャンバ1
に引き上げ、ゲートバルブ24を閉鎖してプルチャンバ
1にArガスを導入し、プルチャンバ1内を大気圧に戻
した後、正面扉を開いて単結晶20と多結晶素材22の
残部とを取り出す。その後、種子結晶保持器27に新し
い種子結晶を取り付ける。リチャージを2回行う場合は
保持器21に新しい多結晶素材を取り付ける。そして、
ワイヤ移動機構を駆動して上部移動部材12、下部移動
部材13を初期位置に戻した後、正面扉を閉じてプルチ
ャンバ1内を低圧Ar雰囲気に置換し、ゲートバルブ2
4を開いて1本目と同様に単結晶の成長を行う。
【0017】本実施例では、従来のリチャージ法を用い
た場合と比較して、リチャージ1回で5%、リチャージ
2回で7%のサイクルタイム短縮を達成することがで
き、生産性向上に大きく寄与することができた。また、
プルチャンバの大気開放回数が従来の装置の1/2にな
ることに伴い、融液表面から発生するアモルファスダス
トのゲートバルブ内面への付着量が減った。このため、
単結晶の成長時に前記アモルファスダストが剥離して融
液に落下し、単結晶化を阻害するという問題を軽減させ
ることができ、リチャージ後の単結晶成長において10
0%単結晶化する割合は、従来の単結晶製造装置では引
き上げ本数比で80%程度に対し、本発明による装置で
は90%を超えた。
【0018】本実施例ではワイヤ移動機構の移動部材駆
動手段として油圧シリンダを用いたが、これに限るもの
ではなく、たとえばモータとボールねじとを使用しても
よく、その場合スロースタートを行うようにするならば
単結晶の揺れ抑止機構は特に必要としない。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、気
密状態のプルチャンバ内に引き上げられた成長単結晶
と、前記プルチャンバ内にあらかじめ釣支しておいた棒
状の多結晶素材とを外部から移動操作可能とし、単結晶
引き上げ位置に前記多結晶素材を移動させてリチャージ
することができる単結晶製造装置としたので、前記単結
晶の冷却と多結晶素材の溶解とを同時に行うことができ
る。このため、従来の単結晶製造装置と比較して単結晶
の冷却時間とプルチャンバ内を低圧Arガスで置換する
時間との合計分だけサイクルタイムを短縮することが可
能となる。また、従来の単結晶製造装置では1回のリチ
ャージに対して、単結晶を取り出す際と、多結晶素材の
残部を取り外して種子結晶に交換する際の計2回必要と
していたプルチャンバの大気開放を、本発明による装置
では1回とすることができる。更に、ゲートバルブ開閉
回数の半減により、前記ゲートバルブの内面に付着する
アモルファスダスト量が少なくなり、単結晶が多結晶化
する確率の増大や大気中のダストによる汚染機会の増大
を大幅に低減させることができるので、良品率が向上
し、併せて単結晶の生産性向上に大きく寄与する。これ
らの効果はリチャージの回数を多くする程顕著に現れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体単結晶製造装置の模式的断面図である。
【図2】下部移動部材に設けた揺れ止め棒の説明図であ
る。
【図3】引き上げ単結晶および多結晶素材をプルチャン
バ内で移動させた状態を示す説明図である。
【図4】溶解した多結晶素材の残部をプルチャンバ内に
引き上げ中の状態を示す説明図である。
【図5】従来の単結晶製造装置において、成長単結晶を
取り出し、多結晶素材を取り付ける状態を示す説明図で
ある。
【図6】図5の多結晶素材を溶解する状態を示す説明図
である。
【図7】図6で溶解した多結晶素材の残部を種子結晶に
交換する状態を示す説明図である。
【図8】従来の単結晶製造装置の概略構成を示す模式図
である。
【符号の説明】
1 プルチャンバ 3 単結晶引き上げワイヤ巻き取りドラム 7 多結晶素材用ワイヤ巻き取りドラム 8,17 ガイドローラ 9 単結晶引き上げワイヤ 10 多結晶素材用ワイヤ 11 固定部材 12 上部移動部材 13 下部移動部材 20 単結晶 22 多結晶素材 25 メインチャンバ 28 るつぼ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成長する単結晶を回転させつつ引き上げ
    るケーブル方式の単結晶引き上げ機構を備えた単結晶製
    造装置において、釣支した多結晶素材をチャンバ内で上
    下動させるワイヤ巻き上げ機構と、前記単結晶を釣支す
    る引き上げワイヤの下端部分および多結晶素材を釣支す
    るワイヤの下端部分を、前記チャンバの気密状態を維持
    したままチャンバ内で水平方向に移動させるワイヤ移動
    機構とを設けたことを特徴とする半導体単結晶製造装
    置。
  2. 【請求項2】 ワイヤ移動機構は、多結晶素材を釣支す
    るワイヤの下端部分の中心軸がるつぼ回転軸にほぼ一致
    する位置まで前記ワイヤの下端部分と引き上げワイヤの
    下端部分とを同時に移動させることができるものである
    ことを特徴とする請求項1の半導体単結晶製造装置。
  3. 【請求項3】 単結晶を釣支する引き上げワイヤを挟む
    ように単結晶引き上げワイヤ巻き取りドラムの直下に設
    けられ、前記引き上げワイヤを垂直に保持する一対のガ
    イドローラと、多結晶素材を釣支するワイヤを挟むよう
    に多結晶素材用ワイヤ巻き取りドラムの直下に設けら
    れ、前記多結晶素材用ワイヤを垂直に保持する一対のガ
    イドローラとを配設した固定部材と、 前記単結晶引き上げワイヤおよび多結晶素材用ワイヤを
    それぞれ挟むように設けられた各一対のガイドローラを
    有し、プルチャンバ内を水平方向に滑動する移動部材
    と、 前記移動部材を駆動する手段とからなるワイヤ移動機構
    を備えていることを特徴とする請求項2の半導体単結晶
    製造装置。
  4. 【請求項4】 単結晶引き上げ機構の回転中心軸と、多
    結晶素材を釣支するワイヤの中心軸との距離が少なくと
    も単結晶の直径より大きいことを特徴とする請求項1の
    半導体単結晶製造装置。
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