JPH06261986A - 電気かみそり - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】１組みの外刃と内刃のみが設けられた比較的小
型のシェービングヘッドの回動構造に適用しても、シェ
ービングヘッドを支持する本体が大きくなることのない
電気かみそりを提供すること 【構成】把持部兼用の本体２０と、外刃取付台３２及び
外刃３３からドーム状に形成され且つ本体２０に取り付
けられた外刃体と、外刃体の中心線回りに回転自在に前
記外刃体内に配設された内刃取付台３４及び外刃３３の
内面に摺接移動可能に弾接させられた内刃３５からなる
内刃体と、本体２０内に配設固定され且つ出力軸２７Ｃ
が内刃取付台３４に係合して内刃体を回転させるモータ
２７とを備える電気かみそりにおいて、外刃体は中心線
が任意の方向に傾動自在に前記本体に保持され、出力軸
２７Ｃの先端部と内刃体は相対的に任意の方向に傾動可
能に且つ前記出力軸の軸回り方向には連動可能に連結さ
せられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、外刃を有するシェー
ビングヘッドが把持部兼用の本体に任意の方向に傾動可
能に設けられた電気かみそりに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】この種の電気かみそりとしては、例えば
図６，図７に示した様なものが考えられている。

【０００３】この図６に示した電気かみそりでは、把持
部兼用の中空の本体１の一端部に球状の取付壁２が設け
られ、取付壁２の中央に挿通孔３が形成され、この取付
壁２の球状凹部２ａの周囲に位置し本体１と一体のリン
グ状の台受４が設けられている。この取付壁２にはシェ
ービングヘッドＳＨが任意の方向に回動自在に装着され
ている。

【０００４】このシェービングヘッドＳＨは、中空に形
成され且つ基部側の球状部５ａが台受４に支持された刃
取付台５と、この刃取付台５の先端に１２０゜間隔で設
けられた３つの円形外刃６を有する。またシェービング
ヘッドＳＨは、刃取付台５の基部の取付孔５ｂに一端部
が挿通されたはモータ７と、このモータ７の一端に固定
され且つ刃取付台５内に配設した取付板８を有する。こ
のモータ７の他端部は挿通孔３を介して本体１内に挿通
されている。

【０００５】このモータ７の他端部には、保持リング９
の周縁が嵌合されていると共に、ナット１０が螺着され
ている。このナット１０は、保持リング９を取付壁２の
内面に当接させて、この保持リング９と取付板８との間
で刃取付台５を取付壁２に任意の方向に回動自在に保持
させている。

【０００６】尚、シェービングヘッドＳＨは、刃取付台
５内に配設され且つ各円形外刃６に対応して配設された
円形内刃１１と、円形内刃１１と一体に設けられ且つ取
付板８に回転自在に保持された回転軸１２と、回転軸１
２と一体に設けられたギヤ１３と、モータ７の出力軸７
ａに固定され且つギヤ１３に噛合するピニオン１４を有
する。

【０００７】この様な構成の電気かみそりの使用時に
は、モータ７の回転がピニオン１４，ギヤ１３，回転軸
１２を介して円形内刃１１に伝達されて、円形外刃６か
ら刃取付台５内に挿入されるヒゲが円形内刃１１と円形
外刃６との間でカットされることになる。

【０００８】一方、この際には、シェービングヘッドＳ
Ｈが３つの円形外刃６間の中央Ｃを中心に回動させられ
て、円形外刃６が使用者の顔の形状に追従回動すること
になる。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な構成の電気かみそりでは、モータ７が本体１内で回動
変位するため、このモータ７の回動変位を許容するため
に本体１が大きくなるなるものであった。

【００１０】このため、上述の電気かみそりのシェービ
ングヘッドＳＨのヘッド回動構造は、１組みの外刃と内
刃のみが設けられた比較的小型のシェービングヘッドを
有する電気かみそりには適しないものであった。

【００１１】そこで、この発明は、１組みの外刃と内刃
のみが設けられた比較的小型のシェービングヘッドの回
動構造に適用しても、シェービングヘッドを支持する本
体が大きくなることのない電気かみそりを提供すること
を目的とするものである。

【００１２】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明は、把持部兼用の本体と、外刃取付台及び
該外刃取付台に取り付けられた外刃からドーム状に形成
され且つ前記本体に取り付けられた外刃体と、前記外刃
体の中心線回りに回転自在に前記外刃体内に配設された
内刃取付台及び該内刃取付台に取り付けられて前記外刃
の内面に摺接移動可能に弾接させられた内刃からなる内
刃体と、前記本体内に配設固定され且つ出力軸が前記内
刃取付台に係合して内刃体を回転させるモータとを備え
る電気かみそりにおいて、前記外刃体は中心線が任意の
方向に傾動自在に前記本体に保持され、前記出力軸の先
端部と前記内刃体は相対的に任意の方向に傾動可能に且
つ前記出力軸の軸回り方向には連動可能に連結させられ
ている電気かみそりとしたことを特徴とするものであ
る。

【００１３】

【作用】この様な構成によれば、モータは本体内に固定
されて動かずに、内刃体及び外刃体のみがモータの出力
軸に対し任意の方向に傾動して、外刃が使用者の顔の形
状に追従回動することになる。

【００１４】

【実施例】以下、この発明の一実施例を図１〜図５に基
づいて説明する。

【００１５】図１(a)，(b)において、２０は電気かみそ
りの本体、３０は本体２０に装着されたシェービングヘ
ッドである。

【００１６】本体２０は、半割ケース２１，２２同士を
互いに合わせてビス固定することにより、中空に形成さ
れている。この半割ケース２１，２２は、半円筒部２１
ａ，２２ａと、この半円筒部２１ａ，２２ａの一端に直
角に設けられ且つ一端が閉成された円筒部２１ｂ，２２
ｂを有する。そして、半円筒部２１ａ，２２ａは握り部
兼用で図示しない制御回路等を収納している回路収納部
２３を形成し、円筒部２１ｂ，２２ｂはモータ収納部２
４を形成している。

【００１７】円筒部２１ｂの閉成端には内側に突出する
半球状の取付壁２５が形成され、円筒部２２ｂの閉成端
には底壁２６が設けられている。この取付壁２５の内面
中央部には保持凹部２５ａが形成され、底壁２６の内面
中央には保持筒部２６ａが形成されている。しかも、駆
動モータ２７は、保持凹部２５ａ及び保持筒部２６ａに
両端の軸受筒部２７ａ，２７ｂが嵌合された状態で、取
付壁２５と保持筒部２６との間に挟持固定されている。
２７ｃは駆動モータ２７の出力軸である。

【００１８】また、取付壁２５の外側に位置する半球状
凹部２５ｂの周縁には環状突起２５ｃが形成され、取付
壁２５の周縁部には１２０゜の間隔をおいて半球状凹部
２５ｂに開口するコロ受凹部２８が形成され、取付壁２
５の中央には保持凹部２５ａに連通し且つ半球状凹部２
５ｂ側に突出する小径筒部２５ｄが一体に設けられてい
る。２５ｅは小径筒部２５ｄに設けられた係止凹部であ
る。

【００１９】コロ受凹部２８は図３のごとく半径方向に
延びていて、このコロ受凹部２８の両側面には軸受凹部
２８ａ，２８ａが形成され、この各軸受凹部２８ａには
図１(a)のごとくコロ受凹部２８内に配設した球状コロ
２９と一体の軸部２９ａが回転自在に保持されている。
尚、コロ受凹部２８の中心を通る半径と軸部２９ａは直
交している。

【００２０】シェービングヘッド３０は、半球状部３１
ａ及びネジ部３１ｂを有する基台３１と、ネジ部３１ｂ
に螺着されたリング状の外刃取付台３２と、外刃取付台
３２に一体に設けられた編目状でドーム状の外刃３３
と、外刃３３内に配設した内刃取付台３４と、内刃取付
台３４に装着された内刃３５を有する。基台３１の半球
状凹部３１ａの中央に設けた挿通孔３１ｃには小径筒部
２５ｄが挿通され、コロ２９にはこの半球状凹部３１ａ
が当接係合させられている。尚、外刃取付台３２と外刃
３３は外刃体を構成し、基台３１，内刃取付台３４及び
内刃３５は内刃体を構成している。

【００２１】また、小径筒部２５ｄ外周には押え板３６
の中央に設けた挿通孔３６ａが嵌合され、押え板３６に
突設した係止爪３６ｂが小径筒部２５ｄの係止凹部２５
ｅに係合させられている。これにより、押え板３６は小
径筒部２５ｄの固定されている。この押え板３６には、
各コロ受凹部２８に対応して半球状部３１ａ側に開放す
る筒部３６ｃが１２０゜間隔で形成されている。各筒部
３６ｃの保持穴３６ｄ内には、スプリング３７及びこの
スプリング３７で半球状部３１ａに圧接された押えピン
３８が配設されている。このスプリング３７及び押えピ
ン３８は、半球状部３１ａをコロ２９に圧接して、基台
３１及び外刃３３をこれらの中心線Ｏが任意の方向に傾
動可能に取付壁２５に保持している。

【００２２】上述の内刃３５は、外刃３３に対して進退
自在に内刃取付台３４に線細工バネ３９で保持されてい
ると共に、この線細工バネ３９で外刃３３の内面に摺接
移動可能に弾接されている。この内刃取付台３４の中央
には、駆動モータ２７側に突出する筒部３４ａが一体に
設けられていると共に、筒部３４ａ内に開口する球受部
３４ｂと、筒部３４ａの内側面に開口し且つ筒部３４ａ
の中心線に沿う方向に延びる係合溝３４ｃを有する。

【００２３】この内刃取付台３４は、駆動モータ２７の
出力軸２７ｃに球継手４０を介して相対的に任意の方向
に傾動可能に係合させられている。この球継手４０は、
上述の球受部３４ｂと、一端部内の取付穴４２ａに駆動
モータ２７の出力軸２７ｃが軽圧入固定された連結軸４
２と、連結軸４２の他端に設けられ且つ球状凹部４１に
回動自在に係合する球状体４２ｂを有する。また、連結
軸４２には筒部３４ａの係合溝３４ｃに遊挿された係合
羽根４２ｃが一体に設けられている。これにより、内刃
取付台３４と連結軸４２とが連結軸４２及び出力軸２７
ｃの軸線回り方向に僅かに相対回動可能に、且つ、係合
羽根４２ｃが係合溝３４ｃに当接後は内刃取付台３４と
連結軸４２とが連動可能に設けられている。

【００２４】次に、この様な構成の電気かみそりの作用
を説明する。

【００２５】この様な構成においては、駆動モータ２７
を作動させて出力軸２７ｃを回転させると、この出力軸
２７ｃの回転が連結軸４２，係合羽根４２ｃ，係合溝３
４ｃを介して内刃取付台３４に伝達されて、内刃３５が
内刃取付台３４と一体に出力軸２７ｃの軸線回り方向に
回転させられることになる。この回転に伴い、使用者が
外刃３５を頬等に当てて移動させると、頬のヒゲが外刃
３３から内部に入って内刃３５と外刃３３によりカット
されることになる。

【００２６】この移動に際して、駆動モータ２７は本体
２０内に固定されて動かずに、内刃３５及び外刃３３の
みが駆動モータ２７の出力軸２７ｃに対し任意の方向に
球継手４０を中心に傾動して、外刃３３が使用者の顔の
形状に追従回動することになる。

【００２７】

【効果】この様な構成によれば、把持部兼用の本体と、
該本体に取り付けられた編目状でドーム状の外刃と、前
記外刃の中心線回りに回転自在に前記外刃内に配設され
且つ前記外刃の内面に摺接移動可能に弾接させられた内
刃と、前記本体内に配設固定され且つ出力軸が前記内刃
に連動するモータとを備える電気かみそりにおいて、前
記外刃は中心線が任意の方向に傾動自在に前記本体に保
持され、前記出力軸の先端部と前記内刃は相対的に任意
の方向に傾動可能に且つ前記出力軸の軸回り方向には連
動可能に連結させられている構成としたので、１組みの
外刃と内刃のみが設けられた比較的小型のシェービング
ヘッドの回動構造に適用しても、シェービングヘッドを
支持する本体が大きくなることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】(a)は(b)に示した本発明にかかる電気かみそり
のＡ−Ａ線に沿う断面図、(b)は(a)の構造を備える電気
かみそりの概略側面図である。

【図２】(a)，(b)は図１に示した電気かみそりの作動説
明図である。

【図３】図１に示した電気かみそりの分解斜視図であ
る。

【図４】図１(a)，図３に示した押え板及び関連部品を
裏面側から見た斜視図である。

【図５】図１(a)，図３に示した内刃取付台を裏面側か
ら見た斜視図である。

【図６】従来の電気かみそりの要部断面図である。

【図７】図６の外刃取付台の正面図である。

【符号の説明】

２０…本体 ２７…駆動モータ ２７Ｃ…出力軸 ３１…外刃取付台 ３３…外刃 ３４…内刃取付台 ３５…内刃

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 把持部兼用の本体と、外刃取付台及び該
   外刃取付台に取り付けられた外刃からドーム状に形成さ
   れ且つ前記本体に取り付けられた外刃体と、前記外刃体
   の中心線回りに回転自在に前記外刃体内に配設された内
   刃取付台及び該内刃取付台に取り付けられて前記外刃の
   内面に摺接移動可能に弾接させられた内刃からなる内刃
   体と、前記本体内に配設固定され且つ出力軸が前記内刃
   取付台に係合して内刃体を回転させるモータとを備える
   電気かみそりにおいて、 前記外刃体は中心線が任意の方向に傾動自在に前記本体
   に保持され、 前記出力軸の先端部と前記内刃体は相対的に任意の方向
   に傾動可能に且つ前記出力軸の軸回り方向には連動可能
   に連結させられていることを特徴とする電気かみそり。