JPH06255948A - 自走式エレベータ - Google Patents

自走式エレベータ

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Publication number
JPH06255948A
JPH06255948A JP4412793A JP4412793A JPH06255948A JP H06255948 A JPH06255948 A JP H06255948A JP 4412793 A JP4412793 A JP 4412793A JP 4412793 A JP4412793 A JP 4412793A JP H06255948 A JPH06255948 A JP H06255948A
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JP
Japan
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car
linear motor
primary coil
hoistway
power
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Pending
Application number
JP4412793A
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English (en)
Inventor
Katsunori Hakozaki
勝則 箱崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH06255948A publication Critical patent/JPH06255948A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B7/00Other common features of elevators
    • B66B7/02Guideways; Guides
    • B66B7/04Riding means, e.g. Shoes, Rollers, between car and guiding means, e.g. rails, ropes
    • B66B7/046Rollers

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  • Types And Forms Of Lifts (AREA)
  • Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)
  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 万一の停電等によりリニアモータ1次コイル
への電力供給が断たれたり、その他の故障が発生した場
合でも、かごの異常落下を確実に防止することができ、
安全性並びに信頼性の確保が図れる自走式エレベータを
提供することにある。 【構成】 かご1側にリニアモータの1次コイルを設
け、この1次コイルに電力供給することで昇降路2側の
リニアモータの2次導体との間に発生する推力によりか
ご1を走行させるリニアモータ駆動方式の自走式エレベ
ータで、且つかご1の側部に昇降路2内の案内面に転接
するかご案内車輪41を設けると共に、停電等によりリ
ニアモータ推力が低減或いは喪失するとかご案内車輪4
1の回転を止めてかご落下を防止する制動装置43を設
けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はリニアモータを駆動源に
使用した自走式エレベータに関し、特に停電等の異常時
にかごの落下を防止する機能を備えた自走式エレベータ
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、従来の吊りロープを用いて巻上駆
動によりかごを昇降せしめるトラクション式エレベータ
に代えて、リニアモータ駆動により乗りかごを昇降路内
に自走せしめる自走式エレベータが各種提案されて来て
いる。
【0003】この自走式エレベータでは吊りロープを使
用しないので昇降行程に限界がなく、超高層ビルなどに
適用可であると共に、一つの昇降路内に複数台のかごを
走行させることができて輸送力の向上が可能で、しかも
昇降路真上部に機械室が不要となるなどの利点がある。
【0004】図11乃至図13は本出願人が先に提唱し
たリニアモータ駆動の自走式エレベータシステムの概要
図で、図中1はかごドア装置1aを備えた複数台のかご
を示し、2は各階に乗場出入口ドア装置2aを備えた昇
降路を示す。
【0005】各かご1の左右側面前後上下部に昇降路2
の左右壁面に沿って転動する操舵機能付きかご案内車輪
3(図12及び図13参照)をそれぞれ設けると共に、
そのかご1の左右側面にリニアモータ1次コイル4を取
り付け、これらと対向するように昇降路2内の左右壁部
にはリニアモータの永久磁石等よりなる2次導体5を取
り付けている。
【0006】前記左右4個ずつのかご案内車輪3が昇降
路2内の左右壁面に転接してかご1の案内を行うこと
で、このかご1の左右のリニアモータの1次コイル4が
昇降路2の左右壁面のリニアモータの2次導体5と一定
の間隔A(2〜3mm程度)を保持して対向し、この状態
でかご1側に設けた集電装置6を介して左右の1次コイ
ル4に給電することで、この1次コイル4と2次導体5
との間に作用する吸引・反発力を利用してかご1が推力
を得て昇降路2内を該2次導体5に沿って走行する。
【0007】また、昇降路2はかご1を同時に複数台走
行させて輸送能力の向上を図るべく、昇り用専用路21
と下り専用路22とを左右に並列配置すると共に、この
両者を上下端で連絡する横行路23,24を備えて、か
ご1が循環走行できるようにしている。更に、その昇り
用専用路21と下り専用路22は、それぞれ最前部から
奥行き方向に並列して乗降用路線21a,22aと、か
ご走行用路線21b,22bと、かご追い越し用路線2
1c,22cとを備えると共に、これら前後路線相互を
かご1が昇降途中で行き来できるように傾斜状態の複数
の連絡路25を有している。こうした昇降路2の昇り用
専用路21と下り専用路22との各路線21a,21
b,21c,22a,22b,22c並びに各連絡路2
2の左右壁面に前記リニアモータの2次導体5を付設し
ている。これら各路線や連絡路をかご1が案内車輪3に
よる操舵案内と前述したリニアモータ駆動による推力と
により選択走行するようになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうしたリ
ニアモータ駆動の自走式エレベータでは、昇降路2内の
空間を移動したり静止するために、かご1の重力を上回
る推力をリニアモータより発生するが、万一停電等で1
次コイル4への電力供給が断たれた場合、かご1が落下
する危険がある。こうのために、そのかご1の落下を防
止するための安全対策が重要課題である。
【0009】本発明は前記事情に鑑みなされ、その目的
とするところは、万一の停電等によりリニアモータ1次
コイルへの電力供給が断たれたり、その他の故障が発生
した場合でも、かごの異常落下を確実に防止することが
でき、安全性並びに信頼性の確保が図れる自走式エレベ
ータを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段と作用】第1の発明は、前
記目的を達成するために、リニアモータ駆動による推力
でかごが昇降路内空間を移動する自走式エレベータにお
いて、かごの側部に昇降路内の案内面に転接するかご案
内車輪を設けると共に、停電等によりリニアモータ推力
が低減或いは喪失すると前記かご案内車輪の回転を止め
てかご落下を防止する制動装置を設けたことを特徴とす
る。
【0011】こうした構成により、万一、停電等により
リニアモータ推力が低減或いは喪失すると、かごが落下
しようとするが、その際、制動装置が働いてかご案内車
輪にブレーキをかける如くその回転を止める。これでそ
のかご案内車輪と昇降路内の案内面との間に摩擦力が生
じてかごを制止し、そのかごの落下を防止するようにな
る。
【0012】第2の発明は、前記目的を達成するため
に、リニアモータ駆動による推力でかごが昇降路内空間
を移動する自走式エレベータにおいて、かごが昇降路の
乗場階に着床停止すると昇降路内方に進出動作して該か
ごを受止め保持すると共にそのかごの発進時には後退動
作してかご保持を解除する保持装置を、昇降路の各階の
乗場出入口付近に備えたことを特徴とする。
【0013】こうした構成により、乗客の乗降に際し、
かごが昇降路の乗場階に着床停止すると、その乗場出入
口付近に設けた保持装置が昇降路内方に爪の如く進出動
作して該かごを受止め保持する。これでかごの着床停止
状態時のリニアモータへの電力供給や微妙な推力コント
ロールが不要となり、異常なかご落下発生を防止できる
と共に消費電力の低減も図れるようになる。なお、乗客
の乗降後にかごがドア閉じして次の目的階に発進すると
きには、保持装置が後退動作してかご保持を解除するよ
うになる。
【0014】第3の発明は、前記目的を達成するため
に、リニアモータ駆動による推力でかごが昇降路内空間
を移動する自走式エレベータにおいて、かご側に設けた
リニアモータ1次コイルに対する集電装置を介した電力
供給が停電等により断たれると、電源回路を切り替えて
該リニアモータ1次コイルに別な電力を供給するバッテ
リーのような非常用電源装置をかごに搭載したことを特
徴とする。
【0015】こうした構成により、万一、停電等により
かご側に設けたリニアモータ1次コイルに対する電力供
給が断たれると、これをかごに搭載された非常用電源装
置が検知して電源回路を切り替えて該リニアモータ1次
コイルに別な電力を供給するようになり、これでかご側
のリニアモータ1次コイルが継続して電力供給を受け、
この1次コイルと昇降路側のリニアモータ2次導体との
間で推力を得て、かごの落下を防止すると共に、そのか
ごを非常運転して最寄りの乗場階に移動できるようにな
る。
【0016】第4の発明は、前記目的を達成するため
に、リニアモータ駆動による推力でかごが昇降路内空間
を移動する自走式エレベータにおいて、かご側にリニア
モータ1次コイルとして、常用の主1次コイルと非常用
の副1次コイルとを、それぞれが別系統の電源より集電
装置を介して昇降路側から給電可能に設けると共に、平
時はその主1次コイルに電力供給し、その主1次コイル
への電力供給が停電等により断たれると、別系統の電源
より副1次コイルに電力供給せしめる制御回路を備えた
ことを特徴とする。
【0017】こうした構成により、万一、停電等により
かご側に設けたリニアモータの常用の主1次コイルに対
する電力供給が断たれると、これを制御回路が検知して
別系統の電源よりリニアモータの副1次コイルに電力供
給するようになる。これでかごがその副1次コイルと昇
降路側のリニアモータ2次導体との間で推力を得て、か
ごの落下を防止すると共に、そのかごを非常運転して最
寄りの乗場階に移動できるようになる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1乃至図10によ
り説明する。なお、図中前述の図11乃至図13に示し
た構成と重複するものには同一符号を付して説明の簡略
化を図ると共に、昇降路2の全体構成は図11乃至図1
3で示しと同様であるので図示省略する。
【0019】まず、本発明の第1の実施例を図1及び図
2に示す。図1は自走式エレベータの昇降路2内に配す
るかご1の正面図、図2(a)(b)は図1の要部の平
面図及び側面図である。
【0020】かご1は、図12及び図13で示したよう
に、左右側面にリニアモータの1次コイル4と、この1
次コイル4に昇降路2内壁より給電できる集電装置6と
を備えている。この左右両側のリニアモータ1次コイル
4と昇降路2内の左右壁面に全長に亘り設けたリニアモ
ータの2次導体5とで推力を得て該かご1が昇降路2内
を昇降移動するようになっている。
【0021】こうしたリニアモータ駆動の自走式エレベ
ータのかご1の落下防止対策として、まず、かご1の左
右両側の上下前後部にそれぞれかご案内操舵装置40が
設けられている。これらかご案内操舵装置40は、かご
1の側面部にかご案内車輪41を取付アーム42を介し
操舵機能を持たせて取付けた構成で、これら左右のかご
案内車輪41が昇降路2の左右案内面(壁面)30,3
0に突っ張るようにして転接するようになっている。こ
れら左右のかご案内車輪41が昇降路2内に沿ってかご
1を昇降案内すると共に、操舵機能を働いてかご1を横
行させるようになっている。
【0022】この各かご案内操舵装置40には、万一の
異常発生時に各々のかご案内車輪41の回転を止める制
動装置43が設けられている。この制動装置43は、ブ
レーキシュー44と、このブレーキシュー44をかご案
内車輪41の周面に押し付ける圧縮コイルばね45と、
ブレーキ解除用電磁石46とを備えてなる。
【0023】そのブレーキ解除用電磁石46は、平時は
リニアモータ1次コイル4と同期して通電されて励磁
し、前記ブレーキシュー44を圧縮コイルばね45に抗
してかご案内車輪41から離すようにかご1側に引き寄
せ保持し、停電等の異常発生により通電が断たれると消
磁して引き寄せ力を解除する構成である。このブレーキ
解除用電磁石46の引き寄せ力解除により圧縮コイルば
ね45がブレーキシュー44をかご案内車輪41に強く
押し付けて、そのかご案内車輪41の回転を止める構成
である。
【0024】こうした構成の自走式エレベータであれ
ば、万一、エレベータ運転中に停電や故障が発生してリ
ニアモータ推力が低減或いは喪失すると言った異常が起
きると、かご1が落下しようとするが、その際、各かご
案内操舵装置40の制動装置43のブレーキ解除用電磁
石46への通電も断たれることで、そのブレーキ解除用
電磁石46が消磁して引き寄せ力を解除し、圧縮コイル
ばね45の付勢でブレーキシュー44がかご案内車輪4
1に押し付けられ、そのかご案内車輪41の回転を止め
る。これでそれら各かご案内車輪41と昇降路2内の左
右案内面30との間に摩擦力が生じて、かご1を制動し
て自由落下を防止し、乗客の安全を確保するようにな
る。
【0025】次に、本発明の第2の実施例を図3及び図
4に示す。図3は自走式エレベータのかご1の斜視図、
図4(a)(b)は図3の要部の側面図である。この例
でもかご1は、図12及び図13で示したように、左右
側面にリニアモータの1次コイル4と、この1次コイル
4に昇降路2内壁より給電できる集電装置6とを備えて
いる。この左右両側のリニアモータ1次コイル4と昇降
路2内の左右壁面に全長に亘り設けたリニアモータの2
次導体5とで推力を得て該かご1が昇降路2内を昇降移
動するようになっている。
【0026】こうしたリニアモータ駆動の自走式エレベ
ータのかご1の落下防止対策として、前述同様に、かご
1の左右両側の上下前後部にそれぞれかご案内操舵装置
40として、かご案内車輪41が取付アーム42を介し
操舵機能を持たせて取付けられて、これら左右のかご案
内車輪41が昇降路2の左右案内面(壁面)30,30
に突っ張るようにして転接するようになっている。
【0027】この各かご案内操舵装置40のかご案内車
輪41の回転を万一の異常発生時に止める制動装置47
がかご1に設けられている。この制動装置47は、かご
案内車輪41の回転速度を検出する調速機48と、この
調速機48からの指令により進出動作するエアシリンダ
等のくさび駆動器49と、このくさび駆動器49から延
出したロッド50の先端に支持されたL字形のくさび5
1とを備えてなる。このくさび51は略L字状をなし、
その先端立上がり部が三角形状とされて、くさび駆動器
49によりかご案内車輪41と昇降路2の案内面30と
の間に下側から押し込められる構成である。
【0028】こうした構成の自走式エレベータであれ
ば、万一、エレベータ運転中に停電や故障が発生してリ
ニアモータ推力が低減或いは喪失すると言った異常が起
きると、かご1が落下を始めるが、そのかご落下に伴い
各かご案内操舵装置40のかご案内車輪41の回転速度
が規定値以上に速くなると、これを制動装置47の調速
機48が検出し、くさび駆動器49に動作指令を出す。
これでそのくさび駆動器49がロッド50を介しくさび
51を図4(a)の状態から同図(b)の状態に押し出
して、そのくさび51をかご案内車輪41と昇降路2の
案内面30との間に下側から押し込める。これにて、そ
のくさび51がかご落下により更にかご案内車輪41と
昇降路2の案内面30との間に食い込むようになって、
そのかご案内車輪41の回転を止め、そのくさび51と
かご案内車輪41と昇降路2の案内面30との間に摩擦
力が生じて、かご1を制動して自由落下を防止し、乗客
の安全を確保するようになる。
【0029】図5及び図6は本発明の第3の実施例を示
す。図5(a)(b)は自走式エレベータの昇降路2の
乗場出入口付近とかご1との斜視図、図6(a)(b)
は図5の要部の側面図である。この例でもかご1は、図
12及び図13で示したように、左右側面にリニアモー
タの1次コイル4と、この1次コイル4に昇降路2内壁
より給電できる集電装置6とを備え、この左右両側のリ
ニアモータ1次コイル4と昇降路2内の左右壁面に全長
に亘り設けたリニアモータの2次導体5とで推力を得て
該かご1が昇降路2内を昇降移動するようになってい
る。また、かご1の左右両側の上下前後部にそれぞれか
ご案内操舵装置40が設けられている。
【0030】こうしたリニアモータ駆動の自走式エレベ
ータの昇降路2の乗場出入口ドア装置2aの上部付近
に、かご保持装置60が設けられている。このかご保持
装置60は、当該乗場階に着床停止したかご1を次の階
への発進時まで保持しておくもので、左右一対のし字形
爪61と、これらを回転力により昇降路内方に進出した
り後退したりする爪進退駆動機構62と、その爪進退駆
動機構62を制御する制御器(図示せず)とを備えてな
る。なお、そのかご保持装置60の左右の爪61が昇降
路内方に進出することで係合できる爪係合部63がかご
1のかごドア装置1a上部付近の左右箇所に設けられて
いる。この爪係合部63は凹状部内に横バー64を備え
た構成である。
【0031】こうした構成の自走式エレベータであれ
ば、乗客の乗降に際し、かご1が昇降路2の乗場階に着
床停止すると、当該乗場階の乗場出入口ドア装置2a付
近に設けたかご保持装置60の制御器が該かご着床停止
或いはドア開動作を検知して爪進退駆動機構62に進出
指令を出し、これでその爪進退機構62が回転動作して
左右の爪61を昇降路2内方に進出移動させる。これで
その左右の爪61が図6(b)に示す如くかご1の左右
の爪係合部63の横バー64にこれを救い上げるように
係合して、該かご1を受止め保持する。
【0032】これで、かご1は乗場階に着床した状態に
確実に保持されてリニアモータの推力に関係なく安定し
た静止状態を保つ。そして、乗客の乗降後にかご1がド
ア閉じして次の目的階にリニアモータの推力で発進する
ときには、そのドア閉じ動作を前記制御器が検知して爪
進退駆動機構62に後退指令を出し、これで爪進退機構
62が前回と逆に回転動作して左右の爪61を横バー6
4から離して後退せしめ、かご保持を解除する。これで
かご1が支障なくリニアモータ駆動の推力で次の目的階
に発進移動するようになる。
【0033】こうすることで、従来のものではかご1が
着床停止状態時でも、この重力に見合うリニアモータ駆
動による推力コントロールで該かご1の静止状態を保つ
なければならず、その状態でもかご走行中に匹敵する電
力を消費するが、前述の如くかご保持装置60により機
械的にかご1を着床位置に保持するので、リニアモータ
への電力供給や微妙な推力コントロールが不要となり、
異常なかご落下発生を確実に防止できて安全性・信頼性
が向上すると共に消費電力の低減が図れるようになる。
【0034】図7及び図8は本発明の第4の実施例を示
す。図7は自走式エレベータのかご1の斜視図、図8は
電源制御装置のブロック図である。この例においても、
かご1は、図12及び図13で示したように、左右側面
にリニアモータの1次コイル4と、この1次コイル4に
昇降路2内壁より給電できる集電装置6とを備え、この
左右両側のリニアモータ1次コイル4と昇降路2内の左
右壁面に全長に亘り設けたリニアモータの2次導体5と
で推力を得て該かご1が昇降路2内を昇降移動するよう
になっている。また、かご1の左右両側の上下前後部に
それぞれかご案内操舵装置40が設けられている。
【0035】なお、そのかご1のリニアモータ駆動並び
にその他のドア開閉駆動等のかご機器への通常の電源供
給系統は図8に示す通りで、図示しない昇降路内壁の給
電線から常用電力が前述した集電装置6を介しリニアモ
ータ駆動主回路70に供給され、これからかご1側のリ
ニアモータ1次コイル4に通電され、その1次コイル4
が励磁して昇降路2内のリニアモータ2次導体5とで推
力を得ることで該かご1が昇降路2内を昇降移動する。
一方、その他のかご機器(ドア開閉駆動やかご照明等)
71への電力供給も同系統で行っている。なお、それら
の制御装置72として、かご走行運転制御回路73と、
モータ制御回路74と、ドア制御回路75などが備えら
れている。
【0036】こうしたリニアモータ駆動の自走式エレベ
ータの万一の停電等の異常発生時のかご1の落下防止対
策として、かご1の上部に非常用電源装置76が搭載さ
れている。この非常用電源装置76は、バッテリー77
と、万一の停電や故障等による前記常用電力の欠損を検
出する常用電力検出回路78と、この検出回路78によ
る常用電力欠損検出信号により動作する電源切替機構7
9とを備えてなる。この電源切替機構79の動作により
前記バッテリー77から前記通常の電源供給系統に電力
が供給されるようになっている。
【0037】こうした構成の自走式エレベータであれ
ば、万一、停電や故障等により集電装置6を介しかご1
側に設けたリニアモータ1次コイル4に対する常用電力
の供給が断たれると、これをかご1に搭載した非常用電
源装置76の常用電力検出回路78で検出して、即座に
電源切替機構79を動作させて電源回路を切り替え、バ
ッテリー77から非常用電力を常用の電源供給系統に供
給する。つまり、その非常用電力がかご1側のリニアモ
ータ1次コイル4やその他のかご機器71に供給され
る。これで、かご1側のリニアモータ1次コイル4が継
続して電力供給を受け、この1次コイルと昇降路側のリ
ニアモータ2次導体との間で推力を得て、かごの落下を
防止すると共に、そのかご1を非常運転して最寄りの乗
場階に移動できるようになる。
【0038】図9及び図10は本発明の第5の実施例を
示す。図9は自走式エレベータのかご1の斜視図、図1
0は電源制御装置のブロック図である。この実施例で
は、リニアモータ駆動による推力でかご1が昇降路内空
間を移動する自走式エレベータであるが、かご1の左右
側面にリニアモータ1次コイルとして、常用の主1次コ
イル81と、非常用の副1次コイル82とが上下に分割
配置して設けられている。
【0039】その常用の主1次コイル81は、正常運転
時にかご推進駆動力を生み出すもので、主集電装置83
を介して昇降路側の常用主電源から電力供給を受ける。
非常用の副1次コイル82は、前記主1次コイル81と
は全く別系統の副集電装置84を介して昇降路側の非常
用副電源から電力供給を受ける構成である。
【0040】また、平時は前記主1次コイル81に常用
電力を供給させ、その主1次コイル81への常用電力供
給が万一の停電や該主1次コイル自体の断線などの故障
等により断たれると、この異常を検出して別系統の非常
用副電源から副1次コイル82に電力供給せしめる制御
回路として、常用主電力検出回路85と、この検出回路
85による常用主電力欠損検出信号により動作する電源
切替機構86とを備えている。この電源切替機構86の
動作により前記主1次コイル81とは全く別系統の昇降
路側の非常用副電源から副集電装置84を介してかご側
の副1次コイル82に電力供給が行ない得るようになっ
ている。なお、その他の構成は前記第4の実施例のもの
と同様であるので、図中に同一符号を付して説明を省略
する。
【0041】こうした構成の自走式エレベータであれ
ば、エレベータ運転中に、万一、停電や何等からの故障
等によりかご1側に設けたリニアモータの常用の主1次
コイル81に対する主電力供給が断たれると、これを制
御回路の常用主電力検出回路85で検出し、この常用主
電力欠損検出信号により電源切替機構86が動作し、前
記主1次コイル81とは全く別系統の昇降路側の非常用
副電源から副集電装置84を介してかご1側の副1次コ
イル82に即座に電力供給を行うようになる。
【0042】これでかご1がその副1次コイル82と昇
降路側のリニアモータ2次導体との間で推力を得て、か
ごの落下を防止し、安全にかご運行を継続して最寄りの
乗場階に移動できるようになる。
【0043】
【発明の効果】本発明の自走式エレベータは、前述の如
く構成したので、万一の停電等によりリニアモータ1次
コイルへの電力供給が断たれたり、その他の故障が発生
した場合でも、かごの異常落下を確実に防止することが
でき、安全性並びに信頼性の確保が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自走式エレベータの第1の実施例を示
す昇降路内に配するかごの正面図。
【図2】(a)(b)は図1の要部の平面図及び側面
図。
【図3】本発明の自走式エレベータの第2の実施例を示
すかごの斜視図。(a)(b)は図3の要部の側面図
【図4】(a)(b)は図3の要部の側面図。
【図5】本発明の自走式エレベータの第3の実施例を示
し、(a)昇降路の乗場出入口付近の斜視図、(b)は
かごの斜視図。
【図6】(a)(b)は図5の要部の側面図。
【図7】本発明の自走式エレベータの第4の実施例を示
すかごの斜視図。
【図8】同上第4の実施例の電源制御装置のブロック
図。
【図9】本発明の自走式エレベータの第5の実施例を示
すかごの斜視図。
【図10】同上第5の実施例の電源制御装置のブロック
図。
【図11】従来例を示す自走式エレベータの一部省略し
た概略構成図。
【図12】同上従来例の一部拡大した概略構成図。
【図13】同上従来例の水平断面図。
【符号の説明】
1…かご、1a…かごドア装置、2…昇降路、2a…乗
場出入口ドア装置、4…1次コイル(リニアモータ部
材)、5…2次導体(リニアモータ部材)、6…集電装
置、30…案内面、40…かご案内操舵装置、41…か
ご案内車輪、43…取付アーム、43…制動装置、44
…ブレーキシュー、45…圧縮コイルばね、46…ブレ
ーキ解除用電磁石、47…制動装置、48…調速機、4
9…くさび駆動器、50…ロッド、51…くさび、60
…かご保持装置、61…爪、62…爪進退駆動機構、6
3…爪係合部、64…横バー、70…リニアモータ駆動
主回路、71…かご機器、72…制御装置、73…かご
走行運転制御回路、74…モータ制御回路、75…ドア
制御回路、76…非常用電源装置、77…バッテリー、
78…常用電力検出回路、79…電源切替機構、81…
リニアモータの主1次コイル、82…リニアモータの副
1次コイル、83…主集電装置、84…副集電装置、8
5,86…制御回路(85…常用主電力検出回路、86
…電源切替機構)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 かご側にリニアモータの1次コイルと2
    次導体とのいずれか一方の部材を設け、このかごを走行
    させる昇降路側にリニアモータの1次コイルと2次導体
    とのいずれか他方の部材を前記かご側のリニアモータ部
    材と対向する状態に設け、そのかご側のリニアモータ部
    材と昇降路側のリニアモータ部材との間に発生する推力
    によりかごを走行させるリニアモータ駆動方式の自走式
    エレベータにおいて、前記かごの側部に昇降路内の案内
    面に転接するかご案内車輪を設けると共に、停電等によ
    りリニアモータ推力が低減或いは喪失すると前記かご案
    内車輪の回転を止めてかご落下を防止する制動装置を設
    けたことを特徴とする自走式エレベータ。
  2. 【請求項2】 かご側にリニアモータの1次コイルと2
    次導体とのいずれか一方の部材を設け、このかごを走行
    させる昇降路側にリニアモータの1次コイルと2次導体
    とのいずれか他方の部材を前記かご側のリニアモータ部
    材と対向する状態に設け、そのかご側のリニアモータ部
    材と昇降路側のリニアモータ部材との間に発生する推力
    によりかごを走行させるリニアモータ駆動方式の自走式
    エレベータにおいて、前記かごが昇降路の乗場階に着床
    停止すると昇降路内方に進出動作して該かごを受止め保
    持すると共にそのかごの発進時には後退動作してかご保
    持を解除するかご保持装置を、昇降路の各階の乗場出入
    口ドア装置付近に備えたことを特徴とする自走式エレベ
    ータ。
  3. 【請求項3】 かご側にリニアモータ1次コイルを設け
    ると共に、このリニアモータ1次コイルに昇降路側から
    給電するための集電装置を設け、このかごが走行する昇
    降路側にリニアモータ2次導体を前記かご側のリニアモ
    ータ1次コイルと対向する状態に設け、そのかご側のリ
    ニアモータ1次コイルへの給電により昇降路側のリニア
    モータ2次導体との間に発生する推力でもってかごを走
    行させるリニアモータ駆動方式の自走式エレベータにお
    いて、停電等により前記かご側の集電装置を介したリニ
    アモータ1次コイルへの給電が断たれると電源回路を切
    り替えて該リニアモータ1次コイルに別な電力を供給す
    る非常用電源装置をかごに搭載したことを特徴とする自
    走式エレベータ。
  4. 【請求項4】 かご側にリニアモータ1次コイルを設け
    ると共に、このリニアモータ1次コイルに昇降路側から
    給電するための集電装置を設け、このかごが走行する昇
    降路側にリニアモータ2次導体を前記かご側のリニアモ
    ータ1次コイルと対向する状態に設け、そのかご側のリ
    ニアモータ1次コイルへの給電により昇降路側のリニア
    モータ2次導体との間に発生する推力でもってかごを走
    行させるリニアモータ駆動方式の自走式エレベータにお
    いて、前記かご側にリニアモータ1次コイルとして、常
    用の主1次コイルと非常用の副1次コイルとを、それぞ
    れが別系統の電源より集電装置を介して昇降路側から給
    電可能に設けると共に、平時はその主1次コイルに給電
    し、その主1次コイルへの給電が停電等により断たれる
    と、別系統の電源より副1次コイルに給電せしめる制御
    回路を備えたことを特徴とする自走式エレベータ。
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