JP5320422B2 - エレベーター制御装置およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レールブレーキ装置を備えたエレベーターの停電時における乗客救出を容易にするエレベーター制御装置およびその制御方法に関するものである。
ロープ式エレベーターには、安全装置の一つとして、通常の停止時のブレーキの他に、(a)常時作動型バックアップブレーキ、(b)待機型バックアップブレーキのいずれかを設ける必要がある。このうち(b)待機型バックアップブレーキとしては、ロープブレーキ装置、レールブレーキ装置などがあり、これらはエレベーターの乗りかごの通常の停止時には作動せず、次のような場合に作動し、乗りかごの昇降動作を停止させるものである。
(1)乗場戸及びかご戸が開いた状態で乗りかごが乗場床面から上または下に特定の距離を越えた場合。
(2)昇降する乗りかごの速度が設定速度以上に加速された場合。
これらの待機型バックアップブレーキは、上記いずれかの異常を検知してその電源を遮断することにより、制動力が生じる構造とする必要があり、安全制御装置が、上記いずれかの異常(1)または(2)を検知した場合、ブレーキ装置への電源を遮断することによって、制動力を生成している。
一方で、停電が発生した場合にもブレーキ装置への電源供給が遮断されるため、特許文献1や特許文献2に示されるように、上記(1),(2)以外でのブレーキ装置の不要動作を防止するため、停電発生時には、バッテリによりブレーキ装置への電源供給を行い、待機状態を保つ構成としている。なお、この場合、停電時における上記(1),(2)の異常を検知するため、安全制御装置にも、同様にバッテリにて電源供給を行う必要がある。
停電発生時、停電時自動着床装置を備えているエレベーターであれば、バッテリによってブレーキ装置へ電源が供給され、ブレーキの待機状態を保っている間に、乗りかごを最寄り階まで運転させ、乗りかご内の乗客を解放することが可能である。
特開2006−193281号公報 WO 2005/105647 A1
しかし、停電時自動着床装置を備えていないエレベーターにおいては、バッテリの電力には限りがあるために停電が長時間継続した場合、バッテリの電圧が低下し、ブレーキ装置が作動してしまう。このとき、乗りかごが階床間の救出不可能な位置した場合には、乗りかごの上に設置されるレールブレーキ装置においては、保守員が来たとしても、停電が復旧するまで乗りかごを動かすことができず、乗客を解放することができない。
また、作動用アーム、作動用ばね、電磁コイル(ソレノイド)などから構成されるレールブレーキ装置は、その起動時(電磁コイルの初期励磁によるブレーキ解放時)と、その後の解放保持時に、異なる電位の電圧が必要となる。このため、停電中にレールブレーキ装置を再起動するためには、比較的高電圧の起動電圧電源もバックアップする必要があるが、この起動電圧電源専用のバッテリ・充電回路を設けると、装置が大型化してしまう。
本発明の目的は、レールブレーキ装置において、停電が長時間継続し、レールブレーキ装置のバックアップ用バッテリの電圧が低下した場合においても、装置を大型化することなく、レールブレーキ装置の起動・保持によるブレーキ解放を可能とすることにより、乗りかご内の乗客を解放できるようにすることである。
本発明はその一面において、乗りかごと、前記乗りかごの昇降を案内するガイドレールと、前記乗りかごに搭載され電磁コイルの励磁が解かれることにより前記ガイドレールを把持して乗りかごを停止させるレールブレーキ装置と、前記乗りかごの昇降の異常を検出して前記レールブレーキ装置の作動を制御するレールブレーキ制御装置と、前記レールブレーキ制御装置からの起動指令に基づいて前記レールブレーキ装置の電磁コイルを第1の電圧で励磁する起動電源と、前記レールブレーキ装置の待機状態を保持するために前記第1の電圧よりも低い第2の電圧で前記電磁コイルを励磁状態に保持する保持電源と、停電時の前記レールブレーキ装置を前記第2の電圧にて待機状態に保持するレールブレーキ用のバックアップ電源と、停電時の前記レールブレーキ制御装置用のバックアップ電源とを備えたエレベーター制御装置において、前記レールブレーキ制御装置用バックアップ電源を、複数のバッテリからなり、これらのバッテリを、前記第1の電圧を出力する状態と、前記第2の電圧を出力する状態とに接続替えして、前記電磁コイルに接続可能に構成したことを特徴とする。
本発明の望ましい実施態様においては、前記レールブレーキ制御装置用バックアップ電源は、平常時に、複数の単位バッテリの直列体が複数組並列接続され、前記電磁コイルに接続する際には、すべての前記単位バッテリの直列接続による前記第1の電圧相当値を出力する状態と、少数の前記単位バッテリから前記第2の電圧相当値を出力する状態とに接続替えして、前記電磁コイルに接続可能に構成される。
本発明のさらに望ましい実施態様においては、複数の単位バッテリの正負端子をそれぞれ接続可能な複数の入力側端子に接続したとき、出力側端子には、複数の単位バッテリの直列体が複数組並列接続された状態での電圧を出力するように構成された第1の端子台と、複数の単位バッテリの正負端子をそれぞれ接続可能な複数の入力側端子に接続したとき、出力側端子には、全ての前記単位バッテリが直列接続された状態での前記第1の電圧相当値を出力する第1の出力側端子と、少数の前記単位バッテリから前記第2の電圧相当値を出力する第2の出力側端子を備えた第2の端子台を備える。
本発明は他の一面において、乗りかごと、前記乗りかごの昇降を案内するガイドレールと、前記乗りかごに搭載され電磁コイルの励磁が解かれることにより前記ガイドレールを把持して乗りかごを停止させるレールブレーキ装置と、前記乗りかごの昇降の異常を検出して前記レールブレーキ装置を作動させるレールブレーキ制御装置と、前記レールブレーキ制御装置からの起動指令に基づいて前記レールブレーキ装置の電磁コイルを第1の電圧で励磁する起動電源と、前記レールブレーキ装置の待機状態を保持するために前記第1の電圧よりも低い第2の電圧で前記電磁コイルを励磁状態に保持する保持電源と、停電時の前記レールブレーキ装置を前記第2の電圧にて待機状態に保持するレールブレーキ用のバックアップ電源と、停電時の前記レールブレーキ制御装置への給電を保持するレールブレーキ制御装置用バックアップ電源とを備えたエレベーター制御装置の制御方法において、停電が発生し、前記電磁コイルの励磁を、前記保持電源から前記レールブレーキ用バックアップ電源に切り替えたのち、停電が長時間継続し、前記レールブレーキ用バックアップ電源の電力が低下し、前記レールブレーキ装置が作動状態になった場合に、前記制御装置用バックアップ電源の複数の単位バッテリの接続構成を組み替え、前記電磁コイルに前記第1の電圧を印加して再起動させる再起動ステップと、その後、前記電磁コイルに前記第2の電圧を印加して前記レールブレーキ装置の待機状態を保持する待機保持ステップを備えたことを特徴とする。
本発明の望ましい実施態様によれば、装置を大型化することなく、停電が長時間継続した場合のレールブレーキ装置の作動状態を待機状態に復旧でき、乗りかご内の乗客を解放することができる。
本発明の一実施形態によるエレベーターの全体構造を示す概略図で、乗りかご、釣合い重り、制御装置、レールブレーキ装置などの相関関係を示した図である。 本発明に適用できるレールブレーキ装置の作動状態(かご停止時)図である。 同じくレールブレーキ装置の待機(開放)状態を示した図である。 同じく乗りかご上昇時のレールブレーキ装置の制動状態を示した図である。 同じく乗りかご下降時のレールブレーキ装置の制動状態を示した図である。 本発明の一実施形態によるエレベーター制御装置におけるレールブレーキ装置及び安全制御判定部の電源回路構成図である。 同じく本発明の一実施形態によるエレベーター制御装置におけるバッテリの組み換え後のレールブレーキ装置の起動・保持を可能とする電源回路図である。 図6に代わる本発明の他の実施形態によるエレベーター制御装置におけるレールブレーキ装置及び安全制御判定部の電源回路構成図である。 図7に代わる本発明の他の実施形態によるバッテリの組み換え後のレールブレーキ装置の起動・保持を可能とする電源回路図である。 図6−図9の実施形態に採用可能な配線接続用コネクタの正常時における構成図である。 同じく図6−図9の実施形態に採用可能な配線接続用コネクタの停電時における構成図である。
以下、本発明の実施形態について、図1〜図11を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるエレベーターの全体構造を示す概略図で、乗りかご、釣合い重り、制御装置、レールブレーキ装置などの相関関係を示した図である。
エレベーターは、駆動シーブ1と反らせシーブ2とに巻きかけられた主ロープ3を有し、主ロープ3の一端に乗りかご4を吊り下げ支持され、主ロープ3の他端に釣合い重り5が吊り下げ支持されている。駆動シーブ1には、巻上機(図示せず)が連結され、巻上機から伝達される駆動力により駆動シーブ1が回転駆動される。駆動シーブ1が回転駆動されることにより、主ロープ3と駆動シーブ1との間の摩擦力によって主ロープ3が昇降し、乗りかご4が昇降駆動される。乗りかご4の昇降移動は、ガイドレール6(61,62)によって案内される。
レールブレーキ装置7(71,72)は、乗りかご4の上に設置され、ガイドレール6を把持することで制動力を生成する。巻上機は、エレベーター制御装置8により駆動され、レールブレーキ装置7は、テールコード9を経由してエレベーター制御装置8により制御される。
図2〜5は、本発明に適用できるレールブレーキ装置の構造を示す説明図であり、各図において(a)は平面図、(b)は側面図である。
レールブレーキ装置7は、電磁コイル10、作動用ばね11、作動用アーム12、支持軸13、ウェッジ14からなる作動機構部と、制動用ばね15、制動用アーム16、支持軸13、ウェッジ14からなる制動機構部により構成される。支持軸13とウェッジ14は共用している。作動用アーム12と制動用アーム16はそれぞれ対向するように各2個あり、支持軸13にて回転可能に支持されている。制動用アーム16のガイドレール側先端は作動用アーム12の上下に枝分かれしており、後述するように、乗りかご4の上昇時には下側、乗りかご4の下降時には上側のアームが機能する。
制動用アーム16のガイドレール側先端およびウェッジ14の反ガイドレール側は楔効果を得るための勾配を有しており(図2(b)参照)、ウェッジ14の安定したかみ込み動作と制動に必要な制動ばね15のたわみを発生する。
図2は、乗りかごの停止時におけるレールブレーキ装置7の作動状態を示す。
図に示すように、作動用ばね11のばね力にてウェッジ14がガイドレール6を把持しており、乗りかご4は静止状態に保持されている。
この状態において、エレベーター制御装置8(図1)から、電磁コイル10に起動電圧が印加され、励磁される。電磁コイル10が励磁されることで、電磁コイル10が電磁力を生成し、吸引動作を行う。電磁コイル10の吸引動作により作動用アーム12は支持軸13を中心に回転する。作動用アーム12のガイドレール側端部はガイドレール6と離れる方向に動作する。この結果を図3に示す。
図3は、レールブレーキ装置の待機(開放)状態を示した図である。電磁コイル10が励磁されており、その吸引力が作動用ばね11の反力より大きく、作動用アーム12のガイドレール側先端は開いた状態を保持する。このため、ウェッジ14とガイドレール6の間は間隙を有し、制動力は生じない。
この状態になったとき、電磁コイル状態確認手段(図示せず)により電磁コイル10が吸引状態になって図3の状態になったことを検出し、エレベーター制御装置8にて保持電圧への切替えを行う。この保持電圧は、作動用アーム12のガイドレール側先端を開いた状態を保持できればよいので、起動電圧に比べると低い電圧でよい。例えば、起動電圧:96[V]、保持電圧:24[V]などである。
さて、図3に示す待機状態において、電磁コイル10への電源供給が遮断されると、作動用ばね11のばね力により作動用アーム12が回転し、ウェッジ14がガイドレール6を把持する。エレベーターの乗りかご4が停止中の場合には、図2の状態となる。
一方、乗りかご4が走行中に電磁コイル10への電源供給が遮断されると、ウェッジ14がガイドレール6を把持し、ガイドレール6とウェッジ14の間に摩擦力が発生し、この摩擦力と乗りかご4の昇降動作により、ウェッジ14を作動用アーム12から上下の制動用アーム側へ移動させる。
図4は、乗りかご4の上昇時におけるレールブレーキ装置の制動状態を示す。
乗りかご4が上昇方向に走行しているため、押し当てられたウェッジ14がガイドレール6との摩擦力により作動時の位置に留まろうとするため、乗りかご4から見るとウェッジ14は下方向に移動し、図4の状態となる。制動用アーム16の下側の傾斜と、ガイドレール6との間の狭まった隙間にウェッジ14が噛み込み、制動用ばね15が圧縮される。このときの制動用ばね15の反力により、ウェッジ14とガイドレール6両面との間に大きな制動力が生じ、乗りかご4を減速停止させる。
図5は、乗りかご4の下降時におけるレールブレーキ装置の制動状態を示す。
乗りかご4が下降方向に走行しているため、押し当てられたウェッジ14がガイドレール6との摩擦力により作動時の位置に留まろうとするため、乗りかご4から見るとウェッジ14は上方向に移動し、図5の状態となる。制動用アーム16の上側の傾斜と、ガイドレール6との間の狭まった隙間にウェッジ14が噛み込み、制動用ばね15が圧縮される。このときの制動用ばね15の反力により、ウェッジ14とガイドレール6両面との間に大きな制動力が生じ、乗りかご4を減速停止させる。
図6は、本発明の一実施形態によるエレベーター制御装置におけるレールブレーキ装置及び安全制御判定部の電源回路構成図である。
商用電源17からの交流電圧は、起動電圧電源18、保持電圧電源19および制御電源20にて、それぞれ適切な電圧に変換され、接続される装置に電源を供給する。
起動電圧電源18及び保持電圧電源19は、レールブレーキ装置7の電磁コイル(ソレノイド)10にそれぞれ起動電圧(例えば96[V])、保持電圧(例えば24[V])を印加する電源である。起動電圧と保持電圧は、電磁コイル状態確認手段(図示せず)にて検出した電磁コイル10の状態に応じて、起動・保持電圧切替手段22の投入及び遮断によって、切替えられる。この実施形態では、バックアップ電源29へ切替えるための停電時回路切替手段31の接点311は、電源が生きている限り図示の状態のままとする。この状態で、起動・保持電圧切替手段22の投入によって、電磁コイル10に、起動のための高い電圧を供給し、レールブレーキ装置7が図3の待機状態になったことを確認して、起動・保持電圧切替手段22を遮断し、待機状態を保持できるだけの低い保持電圧に切替える。
制御電源20は、安全制御判定部21に電源(例えば、電圧48[V])を供給する。
待機型バックアップブレーキであるレールブレーキ装置7は、次の(1),(2)の場合に作動し、乗りかご4の昇降動作を停止させるものである。
(1)乗場戸及びかご戸が開いた状態で乗りかごが乗場床面から上または下に特定の距離を越えた場合。
(2)昇降する乗りかごの速度が設定速度以上に加速された場合。
安全制御判定部21は、かご位置検出手段23,乗場戸検出手段24,かご戸検出手段25,並びにかご速度検出手段26からの信号によって、上記(1),(2)の状態を検出する。いずれかの状態を検出した場合、電磁コイル電源遮断手段27により、電磁コイル10への電源供給を直ちに遮断し、レールブレーキ装置7により乗りかご4の昇降動作を停止させる。この結果、レールブレーキ装置7は、エレベーター乗りかごの運転方向に応じて、図4または図5の制動状態となる。
一方で、停電時には、電磁コイル電源遮断手段27の動作に関わらず、通常の電源からの電磁コイル10への電源供給が途絶えるため、レールブレーキ装置7が作動するおそれがある。この不要動作を防止するため、停電検出手段28を備え、その停電検出信号によって、停電時回路切替手段31の接点311を切替えて、電磁コイル保持用バッテリ29から、電磁コイル10に給電させる。電磁コイル10には、図示するようにダイオード101と抵抗102の直列体が接続されており、停電時に、接点311の投入に若干の遅れがあっても、電磁コイル10は保持状態を保つことができる。
また、安全制御判定部21は、安全制御判定部用のバックアップバッテリ30から、停電時回路切替手段31の接点312を介して給電を継続される。電磁コイル保持用バッテリ29及び安全制御判定部用バッテリ30は、それぞれ、図示しない充電回路を有しているものとする。
このようにして、停電時にも、レールブレーキ装置7を保持(開放)状態に保つことができる。
ところが、停電が長引くと、電磁コイル保持用バッテリ29の電圧が低下し、レールブレーキ装置7は、図2の作動状態となってしまう。レールブレーキ装置7が作動状態となったままでは、保守員によっても、乗りかごを最寄り階に着床させることが困難である。
このような場合に備えて、安全制御判定部用バッテリ30の構成条件を、以下のようにする。
(1)レールブレーキ装置の保持電圧(電圧B:例えば24[V])を出力できる。
(2)レールブレーキ装置の起動電圧(電圧A:例えば96[V])を出力できる。
このため、安全制御判定部バッテリ30は、図6に示すように、電圧B(例えば24[V])のバッテリユニットを2直列2並列接続し、電圧C(例えば48[V])を出力する構成としておく。なお、このバッテリは、レールブレーキ装置7の不要動作を防ぐため、電磁コイル保持用バッテリ29よりも長い時間バックアップ可能となる電力容量を選定する。
これにより、停電が長時間継続し、電磁コイル保持用バッテリ29の電圧が低下した場合において、図7に示すように、安全制御判定部バッテリ30を装置から取り外し、別に用意したスイッチ装置32を介して、電磁コイル10に接続する。これにより、スイッチ装置32を操作することにより、電磁コイル10に起動電圧(DC96V)及び保持電圧(DC24V)を切替え印加できるので、レールブレーキ装置7を待機状態にすることが可能である。
その結果、停電が長時間継続した場合においても、乗りかご4を動かすことが可能となり、乗りかご4内の乗客を速やかに解放することができる。
本実施例によれば、停電時におけるレールブレーキ装置7の起動に必要なバックアップバッテリを専用に設ける必要がないため、装置を大型化することなく構成することが可能となる。
図8は、本発明の他の実施形態によるエレベーター制御装置におけるレールブレーキ装置及び安全制御判定部の電源回路構成図で、図6に電圧低下検出手段及び放電停止手段を追加したものであり、同一構成物には同一符号をつけて説明を省略する。
図8に示すように、電磁コイル保持用バッテリ29の電圧低下検出手段33と、安全制御判定部バッテリ30の放電停止手段34を設けることで、電圧低下検出手段33により電磁コイル保持用バッテリ29の電圧低下を検出した時点で、放電停止手段34により、安全制御判定部バッテリ30の放電を停止させる。これにより、長時間停電時にも、レールブレーキ装置7の起動・保持用のバッテリ電力を確保することが可能となる。
図9は、本発明の他の実施形態によるバッテリの組み換え後のレールブレーキ装置の起動・保持を可能とする電源回路図で、図7にかご位置検出手段及び警報装置を追加したものである。
図9に示すように、報知装置35と、かご位置検出手段23を組み合わせることにより、停電中に、保守員による乗客救出中に、乗りかご4がドアゾーンの内外のどちらにあるかを知らせることが可能となる。
図10は、図6−図9の実施形態に採用可能な配線接続用コネクタの正常時における構成図である。配線接続用の右半分のコネクタ36は8個の入力端子を備え、それらの入力端子に、4個のバッテリユニットを繋ぎっ放しであり、左半分のコネクタ37の同数の出力端子にプラグイン式にワンタッチで接続できる。左半分のコネクタ37の出力端子は、図10に示すように、基準電位と電圧C(例えば48[V])の電源端子となる。このように、正常時においては、図6や図8における安全制御判定部21用のバッテリ30として必要な、例えば48[V]の電源を構成している。
図11は、図6−図9の実施形態に採用可能な配線接続用コネクタの停電時における構成図である。配線接続用の右半分のコネクタ36は、8個の入力端子に4個のバッテリユニットを繋ぎっ放しのままで、第2の左半分のコネクタ38の同数の出力端子にプラグイン式にワンタッチで接続される。左半分のコネクタ38は、図示するように、基準電位と電圧A(例えば96[V])、電圧B(例えば24[V])および電圧C(例えば48[V])の電源端子となる。このように、停電時においては、図7に示したように、電磁コイル10の起動電圧A(DC96V)及び保持電圧B(DC24V)を切替え印加できるようにし、必要に応じて、図9に示した報知装置35に給電するために必要な、例えば48[V]の電源をも構成している。
以上の実施例によれば、通常使用しているバッテリを活用することで、装置を大型化することなく、停電が長時間継続した場合のレールブレーキ装置の作動状態を待機状態に復旧でき、乗りかご内の乗客を解放することができる。
1:駆動シーブ、2:反らせシーブ、3:主ロープ、4:乗りかご、5:釣合い重り、6(61,62):ガイドレール、7(71,72):レールブレーキ装置、8:エレベーター制御装置、9:テールコード、10:電磁コイル(ソレノイド)、11:作動用ばね、12:作動用アーム、13:支持軸、14:ウェッジ、15:制動用ばね、16:制動用アーム、17:商用電源、18:起動電圧電源、19:保持電圧電源、20:制御電源、21:安全制御判定部、22:起動・保持電圧切替手段、23:かご位置検出手段、24:乗場戸検出手段、25:かご戸検出手段、26:かご速度検出手段、27:電磁コイル電源遮断手段、28:停電検出手段、29:電磁コイル保持用バッテリ、30:安全制御判定部用バッテリ、31(311,312):停電時回路切替手段、32:スイッチ装置、33:電圧低下検出手段、34:放電停止手段、35:報知装置、36:配線接続用のコネクタ(右半分)、37:第1の配線接続用のコネクタ(左半分)、38:第2の配線接続用のコネクタ(左半分)。

Claims (8)

  1. 乗りかごと、前記乗りかごの昇降を案内するガイドレールと、前記乗りかごに搭載され電磁コイルの励磁が解かれることにより前記ガイドレールを把持して乗りかごを停止させるレールブレーキ装置と、前記乗りかごの昇降の異常を検出して前記レールブレーキ装置の作動を制御するレールブレーキ制御装置と、前記レールブレーキ制御装置からの起動指令に基づいて前記レールブレーキ装置の電磁コイルを第1の電圧で励磁する起動電源と、前記レールブレーキ装置の待機状態を保持するために前記第1の電圧よりも低い第2の電圧で前記電磁コイルを励磁状態に保持する保持電源と、停電時の前記レールブレーキ装置を前記第2の電圧にて待機状態に保持するレールブレーキ用のバックアップ電源と、停電時の前記レールブレーキ制御装置用のバックアップ電源とを備えたエレベーター制御装置において、
    前記レールブレーキ制御装置用バックアップ電源を、複数のバッテリからなり、これらのバッテリを、前記第1の電圧を出力する状態と、前記第2の電圧を出力する状態とに接続替えして、前記電磁コイルに接続可能に構成したことを特徴とするエレベーター制御装置。
  2. 請求項1において、前記レールブレーキ制御装置用バックアップ電源は、平常時に、複数の単位バッテリの直列体が複数組並列接続され、前記電磁コイルに接続する際には、すべての前記単位バッテリの直列接続による前記第1の電圧相当値を出力する状態と、少数の前記単位バッテリから前記第2の電圧相当値を出力する状態とに接続替えして、前記電磁コイルに接続可能に構成したことを特徴とするエレベーター制御装置。
  3. 請求項1において、
    複数の単位バッテリの正負端子をそれぞれ接続可能な複数の入力端子に接続したとき、出力端子には、複数の単位バッテリの直列体が複数組並列接続された状態での電圧を出力するように構成された第1のコネクタと、
    複数の単位バッテリの正負端子をそれぞれ接続可能な複数の入力側端子に接続したとき、出力端子には、全ての前記単位バッテリが直列接続された状態での前記第1の電圧相当値を出力する第1の出力端子と、少数の前記単位バッテリから前記第2の電圧相当値を出力する第2の出力端子を備えた第2のコネクタ
    を備えたことを特徴とするエレベーター制御装置。
  4. 請求項1において、前記レールブレーキ用のバックアップ電源の電力が低下したことを検知するバックアップ電力低下検知手段と、前記バックアップ電力低下検知手段の出力に応じて前記レールブレーキ制御装置用のバックアップ電源の放電を停止させる放電阻止手段を設けたことを特徴とするエレベーター制御装置。
  5. 請求項1において、前記乗りかごの位置が、ドアゾーンの内外のどちらにあるかを検出する乗りかご位置検出手段と、前記レールブレーキ制御装置用バックアップ電源により給電された場合に、前記乗りかご位置検出手段の出力に応じて、前記乗りかごの位置がドアゾーンの内外のどちらにあるかを報知する報知装置を備えたことを特徴とするエレベーター制御装置。
  6. 乗りかごと、前記乗りかごの昇降を案内するガイドレールと、前記乗りかごに搭載され電磁コイルの励磁が解かれることにより前記ガイドレールを把持して乗りかごを停止させるレールブレーキ装置と、前記乗りかごの昇降の異常を検出して前記レールブレーキ装置を作動させるレールブレーキ制御装置と、前記レールブレーキ制御装置からの起動指令に基づいて前記レールブレーキ装置の電磁コイルを第1の電圧で励磁する起動電源と、前記レールブレーキ装置の待機状態を保持するために前記第1の電圧よりも低い第2の電圧で前記電磁コイルを励磁状態に保持する保持電源と、停電時の前記レールブレーキ装置を前記第2の電圧にて待機状態に保持するレールブレーキ用のバックアップ電源と、停電時の前記レールブレーキ制御装置への給電を保持するレールブレーキ制御装置用バックアップ電源とを備えたエレベーター制御装置の制御方法において、
    停電が発生し、前記電磁コイルの励磁を、前記保持電源から前記レールブレーキ用バックアップ電源に切り替えたのち、停電が長時間継続し、前記レールブレーキ用バックアップ電源の電力が低下し、前記レールブレーキ装置が作動状態になった場合に、前記制御装置用バックアップ電源の複数の単位バッテリの接続構成を組み替え、前記電磁コイルに前記第1の電圧を印加して再起動させる再起動ステップと、その後、前記電磁コイルに前記第2の電圧を印加して前記レールブレーキ装置の待機状態を保持する待機保持ステップを備えたことを特徴とするエレベーター制御装置の制御方法。
  7. 請求項6において、前記レールブレーキ用のバックアップ電源の電力が低下したことを検知するバックアップ電力低下検知ステップと、前記バックアップ電力低下検知出力に応じて前記レールブレーキ制御装置用バックアップ電源の放電を停止させる放電阻止ステップを備えたことを特徴とするエレベーター制御装置の制御方法。
  8. 請求項6において、前記乗りかごの位置が、ドアゾーンの内外のどちらにあるかを検出する乗りかご位置検出ステップと、前記レールブレーキ制御装置用バックアップ電源により給電された場合に、前記乗りかご位置検出出力に応じて、前記乗りかごの位置がドアゾーンの内外のどちらにあるかを報知する報知ステップを備えたことを特徴とするエレベーター制御装置の制御方法。
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