JPH0625591A - 含ふっ素樹脂組成物 - Google Patents

含ふっ素樹脂組成物

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JPH0625591A
JPH0625591A JP17547692A JP17547692A JPH0625591A JP H0625591 A JPH0625591 A JP H0625591A JP 17547692 A JP17547692 A JP 17547692A JP 17547692 A JP17547692 A JP 17547692A JP H0625591 A JPH0625591 A JP H0625591A
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vinyl
fluorine
group
various
oxo
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JP17547692A
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Hiroo Tanaka
博夫 田中
Noboru Ishikawa
昇 石川
Katsuhiko Okada
勝彦 岡田
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Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ふっ化ビニル、テトラフルオロエチレン、ク
ロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルロロプロピレン
またはアルキル基がC1 〜C18なるパーフルオロアルキ
ル・トリフルオロビニルエーテル類などに代表される含
ふっ素ビニル系単量体類と、2−オキソ−1,3−ジオ
キソラン基含有ビニル系単量体類と、共重合可能なるそ
の他のビニル系単量体類とを必須の単量体成分とする単
量体類を共重合せしめて得られる含ふっ素ビニル系重合
体類と、一分子中に少なくとも2個のカルボキシル基を
有する化合物とを含有することから成る、含ふっ素樹脂
組成物。 【効果】 とりわけ、耐候性ならびに耐薬品性などに優
れる、極めて有用なる皮膜を与えるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規にして有用なる含ふ
っ素樹脂組成物に関する。さらに詳細には、本発明は必
須の成分として、含ふっ素ビニル単量体、2−オキソ−
1,3 −ジオキソラン基含有ビニル単量体および共重
合可能なるその他のビニル単量体からなる単量体類を共
重合せしめて得られる、特定の含ふっ素ビニル系重合体
と、一分子中に少なくとも2個のカルボキシル基を有す
る化合物(B)とを含有することから成る、とりわけ、
耐候性ならびに耐薬品性などに優れる含ふっ素樹脂組成
物に関する。
【0002】そして、本発明のこうした含ふっ素樹脂組
成物は、自動車の車体をはじめとする金属類への塗装な
どのように、従来において、主として、ふっ素樹脂/メ
ラミン樹脂系塗料や、アクリル樹脂/メラミン樹脂系塗
料などが用いられていた分野などに利用されるものであ
る。
【0003】
【従来の技術】これまでにも、自動車車体などの上塗り
塗装方法としては、メラミン/アルキド樹脂およびメラ
ミン/アクリル樹脂などを用いた形の上塗り塗料が、用
いられて来ている。しかし、これらの上塗り塗料を塗装
して得られる塗膜は、長期間の使用に及ぶと、光沢が低
下したり、色落ちなどが発生する。
【0004】このような問題点を解消するものとして
は、上塗り塗料として、ふっ素樹脂を用いる方法も提案
されている。(特開昭61−197074号公報または
同63−264175号公報)
【0005】この方法によれば、極めて長期の耐候性に
優れた塗膜こそ得られるものの、耐酸性が、未だ、充分
であるとは言い得ない。そこへもって来て、近年、大気
中に放出された硫黄酸化物や、窒素酸化物などに基因す
ると考えられる、酸性雨による塗膜損傷が問題となって
おり、耐酸性の改良が、今こそ、強く、求められている
時代は無い。
【0006】ところが、酸性雨による外観の低下など
の、いわゆる塗膜外観の保持という問題に対して、現行
のふっ素樹脂やアクリル樹脂などと、メラミン樹脂なる
硬化剤との組み合わせになる塗料では、もはや、こうし
た要求性能を満足させることが出来なくなって来てい
る。
【0007】こうした動きの中で、ポリオール型樹脂と
イソシアネート・プレポリマーとの組み合わせや、シラ
ノール基含有樹脂とエポキシ基含有樹脂との組み合わせ
や、トリアルコキシシリル基による湿気硬化や、水酸基
含有樹脂と酸無水基含有樹脂との組み合わせによる硬化
系などの、各種の塗料が、漸次、開発・検討されてい
る。
【0008】しかしながら、こうした塗料系のうち、ポ
リオール型樹脂/イソシアネートプレポリマー系は、ポ
ットライフが短く、作業性の面で、大きな欠点を有する
ものである。
【0009】また、シラノール基含有樹脂とエポキシ基
含有樹脂との硬化系、あるいはトリアルコキシシリル基
の湿気硬化系は、塗装ならびに焼き付け条件による硬化
性の差が生じるし、外観も満足の行くものではない。加
えて、こうした塗料系は、洗車時に、塗膜に擦り傷が生
じ、著しく、塗膜外観を損ねるものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】さらに、このような長
期の貯蔵安定性や塗膜外観などに加えて、自動車工業界
を中心に、酸性雨にも耐える塗膜を得ることが出来る、
極めて有用なる硬化系についての早急なる開発が、強く
要望されるようになって来ているというのが現状であ
る。
【0011】そこで、本発明者らは、上述した如き従来
技術における、種々の欠点ないしは問題点の解消ないし
は解決を図り、加えて、上述した如き要望に添うべく、
鋭意、研究に着手した。
【0012】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、貯蔵安定性に優れる一液型塗料用樹脂組成物に用
いるものであって、しかも、耐酸性ならびに耐候性など
に優れる、極めて有用なる塗料用樹脂組成物に用いる、
含ふっ素樹脂組成物を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
主として、上述した如き発明が解決しようとする課題に
添って、鋭意、検討を重ねた結果、必須の成分として、
含ふっ素ビニル単量体、2−オキソ−1,3 −ジオキ
ソラン基含有ビニル単量体および共重合可能なるその他
のビニル単量体からなる単量体類を共重合せしめること
によって得られる、含ふっ素ビニル系重合体と、一分子
中に少なくとも2個のカルボキシル基を有する化合物
(B)とを含有する含ふっ素樹脂組成物を提供しようと
するものである。
【0014】すなわち、本発明は必須の成分として、含
ふっ素ビニル単量体(a)、一般式
【0015】
【化2】
【0016】[ただし、式中のR1 はアルキル基、置換
アルキル基、シクロアルキル基、置換ジシクロアルキル
基または芳香族残基を表すものとし、R2 は水素原子ま
たはアルキル基、置換アルキル基、シクロアルキル基、
置換ジシクロアルキル基もしくは芳香族残基を表わすも
のとし、また、nは0または1なる整数であるものとす
る。]で示される2−オキソ−1,3−ジオキソラン基
含有ビニル単量体(b)および共重合可能なるその他の
ビニル単量体(c)を必須の成分とする単量体類を共重
合せしめて得られる、特定の含ふっ素ビニル系重合体
(A)と、一分子中に少なくとも2個のカルボキシル基
を有する化合物(B)とを含有することから成る、とり
わけ、耐候性ならびに耐薬品性などに優れる、極めて実
用性の高い含ふっ素樹脂組成物を提供しようとするもの
である。
【0017】ここにおいて、 かかる上記の含ふっ素ビ
ニル単量体(a)としては、公知慣用のものであれば、
いずれも使用しうるが、そのうちでも特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、ふっ化ビニル、ふっ化ビ
ニリデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチ
レン、クロロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオ
ロエチレン、ペンタフルオロプロピレンもしくは、ヘキ
サフルオロプロピレンの如き、各種のふっ素含有−α−
オレフィン類;
【0018】またはトリフルオロメチルトリフルオロビ
ニルエーテル、ペンタフルオロエチルトリフルオロビニ
ルエーテルもしくはヘプタフルオロプロピルトリフルオ
ロビニルエーテルの如き、アルキル基がC1 〜C18なる
パーフルオロアルキル・パーフルオロビニルエーテル、
アルキル基がC1 〜C18なるパーフルオロアルキルビニ
ルエーテルなどの、ふっ素原子含有ビニルエーテル類が
あるが、就中、ふっ化ビニル、テトラフルオロエチレ
ン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロ
ピレン、またはアルキル基がC1 〜C18なるパーフルオ
ロアルキル・トリフルオロビニルエーテルの使用が望ま
しい。
【0019】これら上掲の含ふっ素ビニル単量体類は、
単独使用でも2種以上の併用でもよいことは、勿論であ
る。
【0020】ここで言う、一般式
【0021】
【化3】
【0022】[ただし、式中のR1 はアルキル基、置換
アルキル基、シクロアルキル基、置換ジシクロアルキル
基または芳香族残基を表すものとし、R2 は水素原子ま
たはアルキル基、置換アルキル基、シクロアルキル基、
置換ジシクロアルキル基もしくは芳香族残基を表わすも
のとし、また、nは0または1なる整数であるものとす
る。]で示される2−オキソ−1,3−ジオキソラン基
含有ビニル単量体(b)として特に代表的なものを例示
するにとどめれば、4−ビニルオキシカルボニルメチル
−2−オキソ−1,3−ジオキソラン、4−メチル4−
ビニルオキシカルボニルメチル−2−オキソ−1,3−
ジオキソラン、4−(1−プロペニル)オキシカルボニ
ルメチル−2−オキソ−1,3−ジオキソラン、4−メ
チル−4−(1−プロペニル)オキシカルボニルメチル
−2−オキソ−1,3−ジオキソラン、4−ビニルオキ
シメチル−2−オキソ−1,3−ジオキソラン、4−メ
チル−4−ビニルオキシメチル−2−オキソ−1,3−
ジオキソラン、4−(1−プロペニル)オキシメチル−
2−オキソ−1,3−ジオキソラン、4−メチル−4−
(1−プロペニル)オキシメチル−2−オキソ−1,3
−ジオキソランなどである。
【0023】これら上掲の2−オキソ−1,3−ジオキ
ソラン基含有ビニル単量体類は、単独使用でも2種以上
の併用でもよいことは、勿論である。
【0024】本発明において用いられる、前記した含ふ
っ素ビニル重合体(A)を調製するに当たって、前掲し
た種々の単量体成分のほかに、これらの単量体成分と共
重合せしめることの出来る、その他の単量体類をも使用
することが出来る。
【0025】かかる共重合可能なるその他の単量体類
(c)としては、そのうちでも特に代表的なもののみを
例示するにとどめれば、2−ヒドロキシエチルビニルエ
ーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−
ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブ
チルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエー
テル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエー
テル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテルもしくは
6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテルの如き、各種の
水酸基含有ビニルエーテル類;
【0026】これら上掲の各種のビニルエーテル類と、
ε−カプロラクトンとの付加反応生成物;2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アリルエーテル、3−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アリルエーテル、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アリルエーテル、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アリルエーテル、3−ヒドロキシブチル(メタ)ア
リルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル
(メタ)アリルエーテル、5−ヒドロキシペンチル(メ
タ)アリルエーテルもしくは6−ヒドロキシヘキシル
(メタ)アリルエーテルの如き、各種の水酸基含有アリ
ルエーテル類と、ε−カプロラクトンとの付加反応生成
物;
【0027】メチルビニルエーテル、エチルビニルエー
テル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニ
ルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビ
ニルエーテル、tert−ブチルブニルエーテル、n−
ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテ
ル、n−オクチルビニルエーテル、2−エチルヘキシル
ビニルエーテル、クロロメチルビニルエーテル、クロロ
エチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテルもしく
はフェニルエチルビニルエーテルの如き、各種のアルキ
ルビニルエーテル類ないしは置換アルキルビニルエーテ
ル類;
【0028】シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘ
キシルビニルエーテルもしくはメチルシクロヘキシルビ
ニルエーテルの如き、各種のシクロアルキルビニルエー
テル類;ビニル−2,2−ジメチルプロパノエート、ビ
ニル− 2,2−ジメチルブタノエート、ビニル−2,
2−ジメチルペンタノエート、ビニル−2,2−ジメチ
ルヘキサノエート、ビニル−2−エチル−2−メチルブ
タノエート、ビニル−2−エチル−2−メチルペンタノ
エート、ビニル−3−クロロ−2,2−ジメチルプロパ
ノエート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニ
ル、イソ酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビ
ニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、C9 なる
分岐脂肪族カルボン酸ビニル、C10なる分岐脂肪族カル
ボン酸ビニル、C11なる分岐脂肪族カルボン酸ビニルも
しくはステアリン酸ビニルの如き、各種の脂肪族カルボ
ン酸ビニル類;
【0029】シクロヘキサンカルボン酸ビニル、メチル
シクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニルもし
くはp−tert−ブチル安息香酸ビニルの如き、環状
構造を有する各種のカルボン酸のビニルエステル類;メ
チルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリ
レートもしくはシクロヘキシルアクリレートの如き、各
種のアクリル酸エステル類;メチルメタクリレート、エ
チルメタクリレート、ブチルメタクリレート、シクロヘ
キシルメタクリレートもしくはベンジルメタクリレート
の如き、各種のメタクリル酸エステル類;
【0030】エチレン、プロピレンもしくはブテン−1
の如き、各種のα−オレフィン類;塩化ビニルもしくは
塩化ビニリデンの如き、フルオロオレフィンを除く各種
のハロゲン化オレフィン類;スチレン、α−メチルスチ
レンもしくはビニルトルエンの如き、各種の脂肪族ビニ
ル化合物類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルメ
チルジエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエ
トキシ)シラン、アリルトリメトキシシラン、トリメト
キシシリルエチルビニルエーテル、トリエトキシシリル
エチルビニルエーテル、メチルジメトキシシリルエチル
ビニルエーテル、トリメトキシシリルプロピルビニルエ
ーテル、トリエトキシシリルプロピルビニルエーテル、
メチルジエトキシシリルプロピルビニルエーテル、γ−
(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエト
キシシランもしくはγ−(メタ)アクリロイルオキシプ
ロピルメチルジメトキシシランの如き、各種の加水分解
性シリル基含有単量体類;
【0031】N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリル
アミド、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリル
アミドもしくはN−ジエチルアミノプロピル(メタ)ア
クリルアミドの如き、各種のアミノ基含有アミド系不飽
和単量体類;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
トもしくはジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート
の如き、各種のジアルキルアミノアルキル(メタ)アク
リレート類;tert−ブチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、tert−ビチルアミノプロピル(メタ)
アクリレート、アジリジニルエチル(メタ)アクリレー
ト、ピロリジニルエチル(メタ)アクリレートもしくは
ピペリジニルエチル(メタ)アクリレートの如き、各種
のアミノ基含有単量体類;または(メタ)アクリル酸、
クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸もしくはフマル酸
の如き、各種のカルボキシル基含有単量体などである。
【0032】就中、当該含ふっ素ビニル系重合体(A)
それ自体の重合収率を高めるという観点からすれば、ア
ルキルビニルエーテル類、シクロアルキルビニルエーテ
ル類、水酸基含有ビニルエーテル類およびカルボン酸ビ
ニルエステル類の使用が望ましい。
【0033】当該含ふっ素ビニル系重合体(A)を調製
するには、公知慣用のラジカル重合開始剤を用いて、乳
化重合、懸濁重合、塊状重合または溶液重合などの、公
知慣用の技術を駆使して、重合反応を行なえばよく、か
かる上記ラジカル重合開始剤として特に代表的なものの
みを例示するにとどめれば、アセチルパーオキサイドも
しくはベンゾイルパーオキサイドの如き、各種のジアシ
ルパーオキサイド類;
【0034】メチルエチルケトンパーオキサイドもしく
はシクロヘキサノンパーオキサイドの如き、各種のケト
ンパーオキサイド類;過酸化水素、t−ブチルハイドロ
パーオキサイドもしくはクメンハイドロパーオキサイド
の如き、各種のハイドロパーオキサイド類;ジ−t−ブ
チルパーオキサイドもしくはジクミルパーオキサイドの
如き、各種のジアルキルパーオキサイド類;
【0035】t−ブチルパーオキシアセテートもしくは
t−ブチルパーオキシピバレートの如き、各種のアルキ
ルパーオキシエステル類;アゾビスイソブチロニトリル
もしくはアゾビスイソバレロニトリルの如き、各種のア
ゾ系化合物類;または過硫酸カリウムもしくは過硫酸ア
ンモニウムの如き、各種の過硫酸塩類などである。
【0036】重合反応方法としては、前記した如き、公
知慣用の各種の方法があるが、そのうちでも、塊状重合
や溶液重合によるのが望ましく、さらには、得られる共
重合体を、そのままの形態で、たとえば、溶液型塗料用
の樹脂組成物として使用できるという面からすれば、溶
液重合方法によるのが、特に望ましい。
【0037】溶液重合法によって、当該含ふっ素ビニル
系重合体(A)を調製するにさいして用いられる有機溶
剤類として特に代表的なもののみを例示するにとどめれ
ば、ベンゼン、トルエンもしくはキシレンの如き、各種
の芳香族炭化水素類;n−ペンタン、n−ヘキサンもし
くはn−オクタンの如き、各種の脂肪族炭化水素類;シ
クロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン
もしくはエチルシクロヘキサンの如き、各種の脂環族炭
化水素類;ミネラルスピリットの如き、各種の混合炭化
水素類;
【0038】メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノー
ル、tert−ブタノール、n−ペンタノール、イソペ
ンタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、2
−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエー
テル、プロピレングリコールモノメチルエーテルもしく
はプロピレングリコールモノエチルエーテルの如き、各
種のアルコール類;
【0039】ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、ジイソプロピルエーテルもしくはジ−n−
ブチルエーテルの如き、各種のエーテル類;アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソ
ブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン
もしくはイソホロンの如き、各種のケトン類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピ
ル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブ
チル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、エチレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコール
モノエチルエーテルアセテートもしくはエチレングリコ
ールモノブチルエーテルアセテートの如き、各種のエス
テル類;
【0040】またはクロロホルム、メチレンクロライ
ド、四塩化炭素、トリクロルエタンもしくはテトラクロ
ルエタンの如き、各種の塩素化炭化水素類などをはじ
め、さらには、N−メチルピロリドン、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミドまたはエチレンカーボネ
ートなどである。かかる有機溶剤類は、単独使用でも2
種以上の併用でも良いことは、勿論である。
【0041】前掲された如き、各種の単量体成分から、
当該含ふっ素ビニル系重合体(A)を、溶液重合法によ
り調製するには、全単量体類、重合開始剤類および溶剤
類を、反応容器に一括仕込みして、重合させるとか、含
ふっ素ビニル単量体類(a)および溶剤類を仕込んだ反
応容器に、この含ふっ素ビニル単量体類(a)以外の単
量体類および重合開始剤類を、それぞれ、連続的に、あ
るいは分割して添加して、重合させるとか、さらには、
溶剤のみを仕込んだ反応容器に、全単量体類および重合
開始剤類を、それぞれ、連続的に、あるいは分割して添
加して、重合させるなどの、種々の方法を適用すること
が出来る。
【0042】以上においては、溶剤可溶型の含ふっ素ビ
ニル系重合体を中心に記述して来たが、勿論、当該重合
体としては、溶剤類に分散せしめた、いわゆる非水ディ
スパージョンの形でもよいし、あるいは、部分的にゲル
化した粒子を含むものでも良い。
【0043】次いで、前記した一分子中に少なくとも2
個以上のカルボキシル基を有する化合物(B)として
は、カルボキシル基を有するビニル系共重合体類、ポリ
エステル樹脂類およびポリエステル系低分子化合物より
なる群から選ばれる、少なくとも1種の化合物などが、
特に代表的な例である。
【0044】すなわち、まず、上記したカルボキシル基
含有ビニル系共重合体としては、後掲する如き、種々の
カルボキシル基含有単量体と、前掲した如き、共重合可
能なるその他の単量体類とを共重合せしめて得られるも
のであり、就中、後掲する如き、種々のカルボキシル基
含有単量体と、それぞれ、前掲した如き水酸基含有単量
体および共重合可能なるその他の単量体類とを共重合せ
しめて得られるものなどである。
【0045】かかるカルボキシル基含有単量体類として
特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、(メ
タ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸もしくはイタコ
ン酸の如き、各種のα,β−エチレン性不飽和モノ−な
いしはジカルボン酸類;マレインジエチル、マレイン酸
ジブチル、フマル酸ジブチルもしくはイタコン酸ジエチ
ルの如き、各種のα,β−エチレン性不飽和ジカルボン
酸と、炭素数が1〜4なる1価アルコール類とのエステ
ル化物;または2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ートの如き、各種の水酸基含有ビニル単量体に、無水フ
タル酸の如き、各種の酸無水物類を付加せしめて得られ
るものなどである。
【0046】また、酸無水物類ないしは酸無水基含有単
量体類として特に代表的なもののみを例示するにとどめ
れば、無水マレイン酸や無水イタコン酸などに代表され
る、酸無水基および不飽和結合を併せ有するようなもの
である。
【0047】カルボキシル基含有ポリエステル樹脂とし
ては、酸成分を多価アルコール成分に対して過剰に反応
せしめて得られるようなものとか、あるいは、水酸基含
有ポリエステル樹脂中の水酸基に対して、酸無水基を反
応せしめて得られるようなものなどがある。
【0048】ここで言うポリエステル樹脂とは、特別な
ものではなく、フタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、
マレイン酸またはダイマー酸の如き、各種の多価カルボ
ン酸類と、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコールまたはトリメチロールプロ
パンの如き、各種のポリオール類とを、公知慣用の方法
によって縮合せしめて得られるような化合物などであ
る。
【0049】より具体的には、ポリオール成分が過剰と
なるような条件で以て反応せしめて得られる水酸基末端
ポリエステル類に、トリメリット酸の如き、各種の酸無
水基含有化合物類を付加せしめることによって得られる
化合物とか、あるいは、最初から多価カルボン酸類が過
剰となるような条件で以て反応せしめて得られる化合物
とか言った形の、カルボキシル基末端ポリエステル樹脂
類などが挙げられる。
【0050】さらに、エポキシ化合物を付加させること
によっても、水酸基を導入せしめることが出来るのは、
勿論である。
【0051】また、本発明で言うカルボキシル基含有低
分子化合物類としては、アジピン酸、フタール酸、イソ
フタル酸またはダイマー酸などを挙げることが出来る。
勿論、p−オキシ安息香酸(パラヒドロキシ安息香酸)
の如き、各種のオキシカルボン酸などをも用いることが
出来る。
【0052】次いで、本発明の含ふっ素樹脂組成物に
は、硬化触媒類を用いることが好ましく、かかる硬化触
媒類として特に代表的なもののみを例示するにとどめれ
ば、テトラメチルアンモニウムブロマイド、トリメチル
ベンジルアンモニウムハイドロオキサイド、2−ヒドロ
キシピリジン、トリメチルベンジルアンモニウムメトキ
サイド、フェニルトリメチルアンモニウムクロライド、
フェニルトリメチルアンモニウムブロマイド、フェニル
トリメチルアンモニウムハイドロオキサイド、フェニル
トリメチルアンモニウムヨーダイド、フェニルトリメチ
ルアンモニウムトリブロマイド、ホスホコリンクロライ
ドナトリウム塩、
【0053】ステアリルアンモニウムブロマイド、テト
ラ−n−アミルアンモニウムヨーダイド、テトラ−n−
ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルア
ンモニウムハイドロオキサイド、テトラ−n−ブチルア
ンモニウムホスフェート、テトラ−n−デシルアンモニ
ウムトリクロライド、テトラエチルアンモニウムハイド
ロオキサイド、テトラエチルアンモニウムテトラフルオ
ロボレート、アセチルコリンブロマイド、アルキルジメ
チルベンジルアンモニウムクロライド、ベンジルコリン
ブロマイド、ベンジル−n−ブチルアンモニウムブロマ
イド、ベタイン、ブチリルクロライド、ビス(テトラ−
n−ブチルアンモニウム)ジクロメートもしくはトリメ
チルビニルアンモニウムブロマイドの如き、各種の四級
アンモニウム塩類;
【0054】アリルトリフェニルホスホニウムクロライ
ド、n−アミルトリフェニルホスホニウムブロマイド、
ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、ブロモ
メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、2−ジメ
チルアミノエチルトリフェニルホスホニウムブロマイ
ド、エトキシカルボニルホスホニウムブロマイド、n−
ヘプチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、メチル
トリフェニルホスホニウムブロマイド、テトラキス(ヒ
ドロキシメチル)ホスホニウムサルフェートもしくはテ
トラフェニルホスホニウムブロマイドの如き、各種のホ
スホニウム塩類;燐酸、p−トルエンスルホン酸もしく
はジメチル硫酸の如き、各種の酸触媒類;または炭酸カ
ルシウムの如き、各種の炭酸塩類などである。
【0055】当該硬化触媒類の使用量としては、前述の
含ふっ素ビニル系共重合体(A)の固形分重量100部
に対して、0.01〜5重量部なる範囲内が適切であ
る。また、本発明の含ふっ素樹脂組成物には、その他の
アミノ樹脂(アミノプラスト)、ポリイソシアネート化
合物、ブロック化ポリイソシアネート化合物の如き、水
酸基と反応し得る、各種の硬化剤類を併用することも可
能である。
【0056】本発明の含ふっ素樹脂組成物は、そのまま
で使用することも出来るが、使用目的に応じて、さら
に、各種の樹脂類、着色剤類または各種の添加剤成分を
混合し配合した形で用いることも出来る。
【0057】かかる着色剤類としては、染料類、有機顔
料類、無機顔料類または金属顔料類などが挙げられる
し、樹脂類としては、アクリル樹脂、本発明における含
ふっ素ビニル系共重合体(A)以外の含ふっ素ビニル樹
脂、ニトロセルロースもしくはセルロースアセテートブ
チレートの如き、各種の繊維素系樹脂、塩化ビニル・酢
酸ビニル共重合樹脂、石油樹脂、ケトン樹脂、シリコン
樹脂、オイルフリーアルキド樹脂またはエポキシ樹脂な
どが挙げられる。
【0058】添加剤成分としては流動調整剤類、色分れ
防止剤類、酸化防止剤類、紫外線吸収剤類、光安定剤類
またはシランカップリング剤類の如き、公知慣用の各種
の添加剤類を加えることが出来る。
【0059】以上のようにして得られる、本発明の含ふ
っ素素樹脂組成物は、自動車の車体をはじめとする、各
種の金属類への塗装などのように、従来のおいて、主と
して、ふっ素樹脂/メラミン樹脂系塗料や、アクリル樹
脂/メラミン樹脂系塗料などが用いられていた、種々の
分野などに利用されるものである。
【0060】
【実施例】次に、本発明を参考例、実施例および比較例
により、一層、具体的に説明するが、以下において、部
および%は特に断りの無い限り、すべて重量基準である
ものとする。
【0061】参考例 1[含ふっ素ビニル系共重合体
(A)の調製例] 窒素ガスで充分に置換された、1リットルのステンレス
製オートクレーブに、エチルビニルエーテルの85部、
4−(1−プロペニル)オキシメチル−2−オキソ−
1,3−ジオキソランの100部、4−ヒドロキシブチ
ルビニルエーテルの50部、メチルエチルケトンの20
0部、tert−ブチルパーオキシオクトエートの5
部、アゾビスイソバレロニトリルの5部および 1,
2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンの1.5部を
仕込んだ。
【0062】次いで、液化採取したクロロトリフルオロ
エチレンの265部を圧入し、60℃まで昇温した。し
かるのち、60℃に15時間のあいだ保持してから、メ
チルエチルケトンの300部を加えて、さらに、同温度
で2時間、反応を続行せしめて、目的共重合体の溶液を
得た。以下、これをA−1と略称する。
【0063】参考例 2〜4(同上) 用いた単量体類を、第1表に示されるように変更した以
外は、実施例1と同様にして、目的共重合体の溶液を得
た。
【0064】
【表1】
【0065】《第1表の脚注》 *1) クロロトリフルオロエチレン *2) ヘキサフルオロプロピレン *3) 4−(1−プロペニル)オキシメチル−2−オ
キソ−1,3−ジオキソラン *4) 4−ビニルオキシメチル−2−オキソ−1,3
−ジオキソラン *5) 4−(1−プロペニル)オキシカルボニルメチ
ル−2−オキソ−1,3−ジオキソラン *6) エチルビニルエーテル *7) ブチルビニルエーテル *8) 4−ヒドロキシブチルビニルエーテル *9) 「ベオバ 9」(オランダ国シェル社製の、C
8 なるアルキル基を有するカルボン酸ビニルエステル
類) *10)クロトン酸
【0066】参考例 5(分子中にカルボン酸基を有す
る化合物の調製例) 温度計、撹拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた
四ツ口フラスコに、キシレンの500部およびn−ブタ
ノールの300部を仕込んで、120℃に昇温した処
へ、単量体混合物としての、それぞれ、アクリル酸の3
00部、メチルメタクリレートの100部およびn−ブ
チルメタクリレートの600部からなる混合物と、開始
剤としての、それぞれ、アゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)の15部と、tert−ブチルパーオキシ
2−エチルヘキサノエートの70部との混合物とを、同
温度で5時間かけて滴下し、滴下終了後も、同温度に、
7時間のあいだ保持して反応を続行せしめて、不揮発分
が50.2%なる目的硬化剤、つまり、カルボキシル基
含有ビニル共重合体の溶液を得た。以下、これを硬化剤
(B−1)と略称する。
【0067】参考例 6(分子中に無水カルボン酸基を
有する化合物の調製例) 温度計、撹拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた
四ツ口フラスコに、キシレンの500部および酢酸ブチ
ルの300部を仕込んで、120℃に昇温した処へ、単
量体混合物としての、それぞれ、無水イタコン酸の30
0部、メチルメタクリレートの100部およびn−ブチ
ルメタクリレートの600部からなる混合物と、開始剤
としての、それぞれ、AIBNの15部と、tert−
ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエートの70部と
の混合物とを、同温度で5時間かけて滴下し、滴下終了
後も、同温度に、7時間のあいだ保持して反応を続行せ
しめて、不揮発分が50.3%なる目的硬化剤、つま
り、無水カルボン酸基含有ビニル共重合体の溶液を得
た。以下、これを硬化剤(B−2)と略称する。
【0068】比較例として、在来の市販品たる「アクリ
ディック 52−748」〔大日本インキ化学工業
(株)製のアクリル樹脂〕と「ス−パ−ベッカミン L
−117−60」(同上社製のメラミン樹脂)とを、7
0/30(固形分重量比)なる配合組成比で以て配合せ
しめた形の、対照用アクリル樹脂/メラミン樹脂系樹脂
組成物を調製した。
【0069】実施例 1〜4ならびに比較例 1 参考例1〜4ならびに参考例5および6で得られた、各
種の含ふっ素ビニル系共重合体類および硬化剤類を用い
て、第2表に示されるような配合割合の通りに配合せし
めて、各種の樹脂組成物を得た。
【0070】なお、比較例1としては、在来の市販品た
る「アクリディック 52−748」〔大日本インキ化
学工業(株)製のアクリル樹脂〕と、「ス−パ−ベッカ
ミンL−117−60」(同上社製のメラミン樹脂)と
を、70/30(固形分重量比)なる配合組成比で以て
配合せしめた形の、対照用アクリル樹脂/メラミン樹脂
系樹脂組成物を調製した。
【0071】かくして得られた、それぞれの本発明の樹
脂組成物ならびに対照用アクリル樹脂/メラミン樹脂系
樹脂組成物について、キシレン/「ソルベッソ 10
0」(アメリカ国エクソン社製の石油系溶剤)/N−ブ
チルアルコール/セロソルブアセテート=20/40/
20/20(重量混合比)なる混合溶剤にて、フォード
・カップ No.4で以て、23秒になるように希釈せ
しめて、上塗り塗料と為した。
【0072】これらの各種の上塗り塗料について、貯蔵
安定性の評価検討を行った。さらに、下記の如き比率に
なるように、通常の塗料製造法で配合したものを、希釈
用溶剤にてフォード・カップ No.4で以て、13〜
14秒となるように粘度を調整せしめて、下塗り塗料と
為した。
【0073】 「アクリディック 47−712」〔大日本インキ化学工 160部 業(株)製の水酸基 含有アクリル樹脂; 不揮発分=50%〕 「ス−パ−ベッカミン L−117−60」 33部 「アルペースト 1860YL」〔東洋アルミ(株)製の 23部 アルミニウム・ペース ト;不揮発分=65%〕 「ファーストゲンブルー NK」〔大日本インキ化学工業 2部 (株)製のシアニンブ ルー〕 ────────────────────────────────── 218部
【0074】次いで、軟鋼板に、カチオン電着塗膜と、
ポリエステル/メラミン系サーフェーサーとを施した上
に、前記の下塗り塗料を、エアー・スプレーにより、乾
燥膜厚が20ミクロン(μm)となるように塗装した。
【0075】しかるのち、5分間のセッテングを行って
から、前記した含ふっ素ビニル系共重合体を用いて得ら
れた上塗り塗料を、エアー・スプレーにより、乾燥膜厚
が35μmとなるように塗り重ねた。
【0076】20分間のあいだ室温に放置してから、1
50℃で30分間、焼付け乾燥させた。かくして得られ
た、それぞれの試料塗膜について、耐酸性ならびに耐候
性の評価を行った。併せて、対照用アクリル樹脂/メラ
ミン樹脂系樹脂組成物についても、同様に評価検討を行
った。それらの結果は、まとめて、同表に示す。
【0077】
【表2】
【0078】《第1表の脚注》 配合は、すべて、不揮発分で以て表示した。 *1) 前出の「スーパーベッカミン L−117−6
0」を使用 *2) トリメチルベンジルアンモニウムハイドロオキ
サイド *3) 「チヌビン 900」(スイス国チバ・ガイギ
−社製品)を使用 *4) 「チヌビン 292」(同上)を使用 *5) 60℃の、1%硫酸水溶液中に、試料を、24
時間のあいだ浸漬したのちの塗面の状態を、目視により
判定した。
【0079】*6) 上記の塗料組成物を、50℃に1
カ 月間のあいだ保存貯蔵したのちの塗装適性を判定し
た。 *7) サンシャインウェザーオメーターにより、3,
000時間の曝露を行ったの塗面の光沢の変化、つま
り、光沢保持率を以て比較検討した。
【0080】
【表3】
【0081】
【発明の効果】本発明の含ふっ素樹脂組成物は、とりわ
け、耐候性ならびに耐薬品性などに極めて優れた塗膜を
与えるものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 〔ただし、式中のR1 は2価の有機基を表わすものと
し、R2 およびR3 は、それぞれ、同一でも異なってい
てもよい、水素原子またはアルキル基、置換アルキル
基、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基もしくは
芳香族残基を表わすものとし、また、nは0または1な
る整数であるものとする。〕で示される2−オキソ−
1,3−ジオキソラン基含有ビニル単量体(b)、およ
び共重合可能なるその他のビニル単量体(c)とを必須
の成分とする単量体類を共重合せしめて得られる含ふっ
素ビニル系共重合体(A)と、一分子中に少なくとも2
個のカルボキシル基を有する化合物(B)とを含有する
ことを特徴とする、含ふっ素樹脂組成物。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】
【化2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】〔ただし、式中のR1 は2価の有機基を表
わすものとし、R2 およびR3 は、それぞれ、同一でも
異なっていてもよい、水素原子またはアルキル基、置換
アルキル基、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基
もしくは芳香族残基を表わすものとし、また、nは0ま
たは1なる整数であるものとする。〕で示される2−オ
キソ−1,3−ジオキソラン基含有ビニル単量体
(b)、および共重合可能なるその他のビニル単量体
(c)とを必須の成分とする単量体類を共重合せしめて
得られる、特定の含ふっ素ビニル系共重合体(A)と、
一分子中に少なくとも2個のカルボキシル基を有する化
合物(B)とを含有することから成る、とりわけ、耐候
性ならびに耐薬品性などに優れる、極めて実用性の高い
含ふっ素樹脂組成物を提供しようとするものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】
【化3】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】〔ただし、式中のR1 は2価の有機基を表
わすものとし、R2 およびR3 は、それぞれ、同一でも
異なっていてもよい、水素原子またはアルキル基、置換
アルキル基、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基
もしくは芳香族残基を表わすものとし、また、nは0ま
たは1なる整数であるものとする。〕で示される2−オ
キソ−1,3−ジオキソラン基含有ビニル単量体(b)
として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、
4−ビニルオキシカルボニルメチル−2−オキソ−1,
3−ジオキソラン、4−メチル−4−ビニルオキシカル
ボニルメチル−2−オキソ−1,3−ジオキソラン、4
−(1−プロペニル)オキシカルボニルメチル−2−オ
キソ−1,3−ジオキソラン、4−メチル−4−(1−
プロペニル)オキシカルボニルメチル−2−オキソ−
1,3−ジオキソラン、4−ビニルオキシメチル−2−
オキソ−1,3−ジオキソラン、4−メチル−4−ビニ
ルオキシメチル−2−オキソ−1,3−ジオキソラン、
4−(1−プロペニル)オキシメチル−2−オキソ−
1,3−ジオキソランまたは4−メチル−4−(1−プ
ロペニル)オキシカルボニルメチル−2−オキソ−1,
3−ジオキソランなどである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08F 214/18 MKK 9166−4J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含ふっ素ビニル単量体(a)、一般式 【化1】 [ただし、式中のR1 はアルキル基、置換アルキル基、
    シクロアルキル基、置換ジシクロアルキル基または芳香
    族残基を表すものとし、R2 は水素原子またはアルキル
    基、置換アルキル基、シクロアルキル基、置換ジシクロ
    アルキル基もしくは芳香族残基を表わすものとし、ま
    た、nは0または1なる整数であるものとする。]で示
    される2−オキソ−1,3−ジオキソラン基含有ビニル
    単量体(b)および共重合可能なるその他のビニル単量
    体(c)を必須の成分とする単量体類を共重合せしめて
    得られる、含ふっ素ビニル系重合体(A)と、一分子中
    に少なくとも2個のカルボキシル基を有する化合物
    (B)とを含有することを特徴とする、含ふっ素樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 前記した含ふっ素ビニル単量体(a)
    が、ふっ化ビニル、ふっ化ビニリデン、トリフルオロエ
    チレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロ
    ピレン、クロロトリフルオロエチレン、ペンタフルオロ
    プロピレン、および(パー)フルオロアルキル基の炭素
    数が1〜18なる(パー)フルオロアルキルビニルエー
    テルよりなる群から選ばれる、少なくとも1種の化合物
    である、請求項1に記載の含ふっ素樹脂組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007072826A1 (ja) * 2005-12-20 2007-06-28 Asahi Glass Company, Limited 含フッ素共重合体溶液および塗料用組成物
US8809209B2 (en) 2010-12-17 2014-08-19 E I Du Pont De Nemours And Company Fluorinated copolymers
US20140295347A1 (en) * 2013-03-30 2014-10-02 Rohm And Haas Electronic Materials, Llc Acid generators and photoresists comprising same

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