JPH0623547Y2 - 粘着テープ巻重体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、粘着テープの巻重体に関し，詳細には一条の
粘着テープを紙管に巻重ねてなる粘着テープ巻重体に関
する。

（従来の技術） 粘着テープは，紙，プラスチックフィルム，布などの基
材に粘着剤層を設けたもので，医療，封緘，包装，梱
包，結束などの広く用いられている。これらの粘着テー
プは，通常，使用目的に合った任意の幅に切断され，粘
着テープと同じ幅の紙管に厚さ方向に巻き重ねた形態で
使用されている。この巻重体を手または適当なテープカ
ッターなどで使用する長さだけ引き出し切断して使用し
ている。特に産業用としてはこの粘着テープの巻重体を
テープホルダーに装着して使用するが，一巻使用すると
その都度新しい粘着テープ巻きに交換しなければなら
ず，作業性の点で問題点があった。

そこで，粘着テープの長尺巻きが要求され，粘着テープ
の幅と同じ幅の紙管に粘着テープの厚さ方向に多層に積
層して巻かれた長尺巻きが使用されている。

しかし，このような粘着テープの長尺巻きは，使用する
際のスペースの問題や，粘着テープの製造工程での巻取
装置の制約などから，自ずと巻外径に限界が生じ，ある
程度の長尺巻きが限度である。また，粘着テープの幅の
狭いものでは粘着テープの巻き形態の形が歪んだりする
などの不具合が生じやすく，使用できなくなるなとの欠
点がある。

（本考案が解決しようとする課題） 本考案は，非常に長い粘着テープを紙管上に巻重ねるこ
とにより，産業上粘着テープを使用する上で省力化を図
るものである。

さらに本考案は，紙管上に多量の粘着テープの量を巻重
ねることで粘着テープにかいする紙管の使用量を低減す
ることの可能な粘着テープ巻重体を提供するものであ
る。

（課題を解決するための手段） すなわち，本考案は所定幅の一条の粘着テープを該粘着
テープの幅に対して十分に広幅の紙管にスパイラル状に
巻き重ねてなる粘着テープ巻重体である。

以下，本考案を図面に基づいて説明する。

図において，所定幅の粘着テープ１は，紙管２にスパイ
ラル状に巻重ねられ巻重体を形成している。

粘着テープ１は，基材と粘着剤層あるいはさらに剥離ラ
イナーを積層することによって構成されるものである。
紙管２は粘着テープ１の幅より広い任意の幅のものが選
択できるが，粘着テープ１の幅に対して５倍以上，好ま
しくは１０倍以上である。

本考案にいう紙管２は通常使用されている紙製のものだ
けでなく，粘着テープを巻取るために使用される別の素
材，例えば，金属製，プラスチック製のものを含み，さ
らに粘着テープの巻き状態を改良するために工夫された
紙管であってもよい。

第２図は，隣り合う粘着テープ１の端面が所定の間隙を
もってしかも厚さ方向の粘着テープの一部が互いに重な
り合うように巻重ねたものである。第３図は第２図とは
異なり，隣り合う粘着テープを互いに重なり合うように
して巻重ねた巻重体である。このように粘着テープの端
面を隣接する粘着テープの端面と接触しないようにする
ことにより，粘着テープ使用時のトラブルを防ぐことが
できるという利点がある。

（考案の効果） 本考案の粘着テープは，従来の粘着テープの巻重体に比
較して飛躍的に長尺化ができる。例えば，５mm幅の粘着
テープが粘着テープと同一幅の紙管に巻重ねられた場合
約５００ｍの長さが限度であったのに対し，本考案の巻
重体においては１５０mmの紙管を使用して２０００ｍの
長さの粘着テープを巻くことができる。

本考案の粘着テープ巻重体は，巻き形態の歪みが生ずる
ことなく長尺の粘着テープを巻重ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の粘着テープ巻重体の斜視図を示したも
のであり，第２図は第１図の断面図，第３図は別の実施
態様を示す巻重体の断面図である。 図において数字は以下のとおりである。 １……粘着テープ ２……紙管 ３……粘着テープ巻重体

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】所定幅の一条の粘着テープを該粘着テープ
   の幅に対して十分に広幅の紙管にスパイラル状に巻き重
   ねてなる粘着テープ巻重体。
2. 【請求項２】隣り合う粘着テープの端面を所定の間隙を
   もってしかも厚さ方向の粘着テープの一部が互いに重な
   り合うように巻重ねた請求項１記載の粘着テープ巻重
   体。
3. 【請求項３】隣り合う粘着テープの一部が重なるように
   巻重ねた請求項１記載の粘着テープ巻重体。