JPS597971Y2 - 養生用粘着テ−プ付マスキングシ−ト巻体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は建築工事において窓ガラスなどを一時的に覆う
のに用いる養生用粘着テープ付マスキングシートの巻体
に関するものである。

従来、紙、合或樹脂シート等の養生用マスキングシ一ト
の貼付作業をガムテープその他の粘着テープを用いて行
うことは周知であり、さらにはその作業を容易かつ能率
的にできるようにするため、マスキングシ一トを、その
一側縁に貼着テープを備えたものとし、これを粘着テー
プとともに中空の巻芯の周囲に重層的に巻付けてロール
状に巻取った巻体とすることにより、この巻体を手で保
持してマスキングシ一トを繰り出しつつ、その側縁に備
わった粘着テープで粘付していくようにしたものは周知
で広く用いられていたところである。

しかしそのような粘着テープ付マスキングシ一ト巻体は
、マスキングシ一トを別の粘着テープで貼付していくも
のに比して貼付作業の容易性において格段に有利で進歩
的ではあるけれども、そのロー状の巻体形状からして、
これを手で保持して繰り出しながら貼付していくのには
いま一つ困難性が伴ない、それほど操作性が良いとはい
い難いものであった。

そこで本考案は、そのような粘着テープ付マスキングシ
一ト巻体につき、手に保持し易く、操作し易くすべく改
良したもので、その構或要旨は、マスキングシ一トの一
側縁に備わる粘着テープが中空巻芯の開口端部にそって
巻付けられており、この粘着テープが巻付けられた中空
巻芯の開口端部の内周に、指がかかる張り出しフランジ
が設けられているものとしたことにある。

以下本考案を実施例について図面を参照して説明する。

第１図と第２図に示す実施例において、１は紙、合或樹
脂シート等の養生用マスキングシ一トで、適当幅（たと
えば４５ ｃｍ幅）で長尺のものである。

このマスキングシ一ト１の長手側の一側縁には、適当細
幅（たとえば１〜３ｃｎｎ幅）の紙、クロス、合戒樹脂
等からなるペーステープシ一トの片面に粘着性接着剤層
を有してなる粘着テープ２が備えられている。

この粘着テープ付マスキングシート１を、そ幅に対応し
た長さを有し適当な直径（たとえば３ｃｍの直径）を有
する紙等からなる丈夫な横断面円形筒形の薄肉の中空巻
芯３の周囲に、貼着テーブ２の接着剤層側を内側にして
、この粘着テープ２とともに連続重層的に巻付けるよう
にロール状に巻取って巻体を構或してある。

この巻体において、マスキングシート１の一側縁に備わ
る粘着テーブ２を、中空巻芯３の一端側の開口端部にそ
って巻付けてあり、この粘着テープ２を巻付けた中空巻
芯３の開口端部の内周には、指がかかる張り出しフラン
ジ４を設けてある。

このフランジ４は、ここでは、中空巻芯３の内径に適合
する外径を有し、適宜の肉厚（たとえば２〜３ｍｍ程度
の肉厚）を有する長さのごく短い（たとえば１．５〜２
ｃｍの長さ）丈夫な紙等からなる横断面円形筒形の環状
体からなるものとし、これを中空巻芯３の前記した端部
の開口部内に嵌装固着した構或としてある。

しかしてこの構或の巻体によれば、マスキングシ一ト１
を繰り出しながらその一側縁に備わった粘着テープ２で
窓ガラス面等に貼付していく貼付作業を行うに際し、第
２図に示すように、中空巻芯３の粘着テープ２を巻付け
た端部の開口部に指を挿入して、張り出しフランジ４に
指先を引っ掛けることで該部を片手で容易確実に保持す
ることができ、従って保持が容易で操作し易く、もう片
方の手で繰り出していくマスキングシ一ト１の粘着テー
プ２部を持って貼付しながら、上記のように巻体を保持
した手を移動せしめていけば、指先がフランジ４にひっ
かかったままで、この指を軸にして巻体が回転していっ
て粘着テープ２が操り出され、従ってマスキングシ一ト
１が繰り出されていくこととなり、このようにして１人
の作業者で、きわめて容易に能率的にマスキングシ一ト
を繰り出しながら貼付していく作業を行うことができる
ものである。

次に第３図は上記実施例の変形実施例を示すものであり
、中空巻芯３を、マスキングシ一ト１の全幅にわたる長
さの筒形とせずに、そのような筒形のものから、内周に
張り出しフランジ４を設けた粘着テープ２の巻付け端部
付近のみを筒形のままにのこして、それ以外の大部分の
側面を他端部にかけて縦半割り、あるいはそれ以上の比
率で切除したような形状のものとし、しかも全長を少し
短かくしたものである。

このような構戒においては、巻芯３は、たとえば、マス
キングシ一トの幅に対応した長さの一本の筒形のものか
ら、これを一端付近と他端付近にかけて縦斜めに切断し
て分割するような方法によって２本分作戒するといった
ようなことができ、巻芯材料の量的節約による製造コス
トの低減に有利であると共に、巻芯の軽量化によって巻
体が軽量化されることにより操作性の向上に有益である
。

この構威では、巻芯全体がマスキングシ一トの全幅に対
応した長さの筒形であるもに比して、マスキングシート
の巻付状態の保型性に少し弱点はあるが、巻芯の長さに
よってその長さ方向の保型性があるので、マスキングシ
一トが剛直性に乏しく相当に薄い柔軟なものであろうと
、ほとんどのどのような種類のものであっても適用は可
能である。

次に第４図はさらなる変形実施例を示すもので、中空巻
芯３を極端に短かくして、粘着テープの幅と同じくらい
の環状体となし、これを貼着テープ２の巻付部にのみ存
在せしめたものであり、これにより巻芯と張り出しフラ
ンジとか゛区別なく同体で、この巻芯３自体が張り出し
フランジ４を構或するものであることとしたものである
。

この構或では、先にも増して巻芯材料の節約と軽量性に
おいて有利である。

しかしこの構戊は、マスキングシ一ト１の巻状態の保型
性に相当劣るので、マスキングシ一ト１が紙などのよう
に比較的剛直性があって、自体で巻形状の保型性の良い
ものである場合に適用するのが好ましい。

なおこの場合、巻芯３の長さは、接着テープ２の幅寸法
によって、その幅寸法と同等にしたり、それより多少長
くしたり短くしたり適宜にしてよいことはもちろんであ
る。

以上のようにして本考案の養生用粘着テープ付マスキン
グシ一ト巻体によれば、マスキングシートの一側縁に備
わる粘着テープが中空巻芯の開口端部にそって巻付けら
れ、この粘着テープが巻付けられた中空巻芯の開口端部
の内周に、指がかかる張り出しフランジが設けられるこ
とによって、そのフランジの部分に指をかけて粘着テー
プの巻付け部分を容易確実に片手で保持することができ
て、マスキングシ一トの繰り出しながらの貼付作業をき
わめて容易に能率的にでき、従来のこの種巻体の貼付作
業に際する操作性の面での困難性の問題が解決されたも
のである。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案になるマスキングシ一ト巻体の一実施例
を示す部分斜視図、第２図はその縦断面図、第３図は別
の実施例を示す縦断面図、第４図はさらに別の実施例を
示す縦断面図である。 １・・・・・・マスキングシート、２・・・・・・粘着
テープ、３・・・・・・中空巻芯、４・・・・・・張り
出しフランジ。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）粘着テープを一側縁に備えた養生用マスキングシ
   一トを、前記粘着テープと共に中空巻芯の周囲に重層的
   に巻付けるようにしてロール状に巻取った養生用粘着テ
   ープ付マスキングシ一ト巻体において、前記粘着テープ
   が前記中空巻芯の開口端部にそって巻付けられており、
   この粘着テープが巻付けられた中空巻芯の開口端部の内
   周に、指がかかる張り出しフランジが設けられているこ
   とを特徴とする養生用粘着テープ付マスキングシ一ト巻
   体。
2. （２）前記中空巻芯が、筒の一部側面を切除した形状を
   とることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に
   記載の養生用粘着テープ付マスキングシ一ト巻体。
3. （３）前記中空巻芯が、前記粘着テープの巻付部にのみ
   存在する環状体であって、自体が前記張り出しフランジ
   であることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   に記載の養生用粘着テープ付マスキングシ一ト巻体。