JPH06235438A - 振動減衰器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 往復運動している機械部分のためのアクティ
ブ型振動減衰器であって、往復運動方向に移動可能な慣
性質量体と、機械部分に固定可能な保持板とを有し、慣
性質量体と保持板とがばね部材によって互いに結合され
ている形式のものを改良して、ほぼ線形の運転特性と簡
単な構造を有するようにすること。 【構成】 慣性質量体とばね部材とから形成されている
振動系の固有周波数が最高でも、往復する運動の周波数
と同じ大きさであり、慣性質量体が保持板に相対的に動
かないように固定されたプランジャコイルにより運動可
能であり、ばね部材がプランジャコイルによって変形可
能であり、慣性質量体が鉢形磁石によって形成され、該
鉢形磁石がプランジャコイルを半径方向内方と外方で少
なくとも部分的に同心的に取囲んでおり、鉢形磁石が案
内によってプランジャコイルの軸線に対して平行に案内
されていること。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は往復運動している機械部
分のためのアクティブ型振動減衰器であって、往復運動
方向に移動可能な慣性質量体と、機械部分に固定可能な
保持板とを有し、慣性質量体と保持板とがばね部材によ
って互いに結合されている形式のものに関する。

【０００２】

【従来技術】このような振動減衰器は前の出願、すなわ
ちＤＥ−Ｐ４１３８４０５．９によって公知である。こ
の振動減衰器は磁化可能な材料から成る振動する部体に
配属されている。該部体は慣性質量体を運動させる磁石
の磁気的な帰還接続を形成している。磁石と前記部体は
どの運転状態においても互いに相対運動可能である。振
動減衰質量の少なくとも１部を形成する磁石は、振動す
る前記部体と共に、エラストマ材料から成るばね部材を
介在させて、導入された振動の方向に対してほぼ横方向
に延在するギャップを制限している。この振動減衰器の
構造は製作技術的及び経済的な観点から特に好ましい
が、帰還接続板と磁石との間のギャップが、規定に応じ
た使用の間に常に変化し、したがって振動減衰器に前も
って規定することが困難である非線形の使用特性をもた
らすことが考慮されなければならない。

【０００３】

【発明の課題】本発明の課題は冒頭に述べた形式の振動
減衰器を改良して、ほぼ線形の運動特性と簡単な構造と
が得られるようにすることである。

【０００４】

【課題を解決する手段】本発明の課題は冒頭に述べた形
式の振動減衰器において慣性質量体とばね部材とから形
成されている振動系の固有周波数が最高でも、往復する
運動の周波数と同じ大きさであり、慣性質量体が保持板
に相対的に動かないように固定されたプランジャコイル
により運動可能であり、ばね部材がプランジャコイルに
よって変形可能であり、慣性質量体が鉢形磁石によって
形成され、該鉢形磁石がプランジャコイルを半径方向内
方と外方で少なくとも部分的に同心的に取囲んでおり、
鉢形磁石が案内によってプランジャコイルの軸線に対し
て平行に案内されていることによって解決された。有利
な実施態様は請求項２以下に記載されている。

【０００５】

【発明の効果】本発明の利点は振動が導入された場合
に、互いに相対的に運動する部分の平行な案内と、運動
方向に対してほぼ平行に延びる磁石ギャップとによっ
て、常に変化しないギャップ幅が維持され、これによっ
て振動減衰器が線形の運転特性を有することである。磁
界は空隙内を半径方向に延び、ひいてはばね部材に、予
定されている運動方向の静的なバイアスを生ぜしめな
い。ばね部材が静的な磁力で静的に負荷されないことに
より、使用期間が増大してもばね部材が永久的に据え込
まれることはなくなる。振動減衰器は導入された振動を
アクティブに減衰することを可能にする。振動減衰器は
目的に合わせて振動を励起させ、隣接する構成部分にお
ける振動の周波数及び振動強さを所望の形式で変化させ
ることができる。磁石ケーシングと磁石とから成る鉢形
磁石はプランジャコイルの軸線に対して平行に延びる地
震学的な質量を形成する。向流がプランジャコイルに流
されると、鉢形磁石と、機械部分に固定された保持板と
の間に、一方では鉢形磁石の慣性質量にかつ他方では振
動する構成部分に支えられる力が生ぜしめられる。この
ような構成では、プランジャコイルが別個に取付けられ
た保持体によって振動する構成部分に固定されていなけ
ればならないということが重要な意味を持つ。長い使用
期間に亘って良好な使用特性を達成し、制御可能なアク
ティブな振動減衰器を種々の組込み状態で使用できるよ
うにするためにはプランジャコイル保持体を形成する保
持板と鉢形磁石との間にばね部材の形をした弾性的な懸
架装置が設けられている。この懸架装置は鉢形磁石を規
定された空間的零位置に保持する。案内はプランジャコ
イルに対して鉢形磁石を、鉢形磁石に横力が作用した場
合でも、不都合な摩擦又は力作用が磁石とコイルとの間
に発生しないように案内する。

【０００６】本発明の有利な構成によれば、ばね部材は
エラストマ材料から成っていることができる。この場合
に有利であることは振動減衰器の構造が複雑ではなく、
部品の数が少ないことである。鉢形磁石の慣性複合体質
量と減衰しようとする振動とに関連してばね部材のばね
剛さは適当な材料の選択で調整することができる。ばね
部材は有利には０．０３から０．２までの損失ファクタ
を有している。損失ファクタｔａｎδは使用されたエラ
ストマ材料の損失及び蓄力モジュール間の比である。

【０００７】別の構成によればばね部材は保持板と鉢形
磁石とにより制限されたエアクッションであることがで
きる。この場合に有利であることは、保持板と鉢形磁石
とによって形成されている互いに相対的に運動する部分
がシールされている場合にばねの弛緩現象がほぼ回避で
きることである。もちろんエアクッションのシールは周
囲に対する付加的なシールを必要とする。

【０００８】鉢形磁石は磁石と磁石ケーシングとから成
っていることができる。この場合、磁石は相対的に不動
に磁石ケーシングに固定される。磁石ケーシングと磁石
はあらかじめ組立て可能なユニットとして構成され、こ
れによって振動減衰器の組立てが著しく簡易化される。
この場合には振動減衰器は主として、鉢形磁石とプラン
ジャコイルが固定されている保持板とによって形成され
た２つの部分だけから構成されることになる。

【０００９】第１の構成によれば磁石は永久的に磁化さ
れたリング磁石から成り、半径方向で磁化されているこ
とができる。永久磁石とプランジャコイルは相対的に可
動に配置されている。規定に応じた使用の間に永久磁石
は半径方向で空隙を介して延びる磁気流を生ぜしめる。
プランジャコイルの助けで、静的な磁気流には可変な磁
気流が重畳されるので、運転上の条件に基づき導入され
る振動の運動方向に対して平行に延びる空隙において
は、力の交番成分が発生する。この力は一方では慣性質
量体にかつ他方では緩衝しようとする機械部分に支えら
れる。このために必要な交流は例えばセンサの助けを借
りて緩衝しようとする振動に相応して調整される供給ユ
ニットからプランジャコイルに供給される。

【００１０】前記構成とは異なった構成によれば、磁石
は軸方向に磁化された永久磁石によって形成されてお
り、該永久磁石が磁石ケーシングにより空隙を形成して
少なくとも部分的に取囲まれている。この場合、磁石ケ
ーシングは永久磁石に運動の方向で両側に隣接して配属
されている２つの磁石体から成っている。磁石体はそれ
ぞれ金属製の材料から成るばね部材によって形成され、
保持板の、軸方向に延びる、円筒状の突起と弾性的に可
撓的に結合されている。この場合、突起は案内スリーブ
として構成され、磁石体を案内スリーブに対して相対的
に運動可能に案内されている。このような構成は、経済
的に特に好ましく製造できる円板状の永久磁石を使用で
きるという利点を有する。突起は例えば多部分から構成
できる。この場合、軸方向で互いに隣接する、中空円筒
状のリング部材はばね部材を介在させて互いに緊締可能
である。鉢形磁石と案内スリーブとの間に２つのばね部
材を用いることは、運転の条件によって場合によっては
発生する半径方向の負荷がばね部材によって吸収される
という利点をもたらす。金属製の材料から成るばね部材
は例えば金属製ダイヤフラムから形成することができ
る。この金属製ダイヤフラムは特に良好で、摩擦のない
半径方向の支持と軸方向の案内を可能にする。鉢形磁石
と案内スリーブとの間の滑り案内はこれによって不要に
なる。

【００１１】別の構成によれば磁石は電磁石として構成
されていることができる。この電磁石は直流によってコ
ンスタントな磁界を電磁石のリングギャップに生ぜしめ
る。直流を変化させることによりプランジャコイル内を
流れる交流によって生ぜしめられた交番力が変化させら
れかつ機械部分の振動強さに適合させられるこのような
構成は振動減衰器を使用例のそのつどの所与条件に対す
る良好な調節可能性をもたらす。鉢形磁石は円形リング
状でかつそれ自体閉じられて構成することができる。こ
の構成は比較的に製作費用を安価にする。

【００１２】別の構成では鉢形磁石は周方向に分配され
たセグメントから成っていることができる。セグメント
化された磁石は振動減衰器の構成にあたって形態的に大
きな自由度を可能にする。これは例えば案内ピンが磁石
セグメントの間に取付けられるか又は磁石セグメントの
間にケーブルが敷設できるということによって実地にお
ける利点をもたらす。

【００１３】プランジャコイルを電流で負荷した場合に
振動減衰器にできるだけ良好な応働特性を得るために
は、案内は有利には相対的に不動に保持板に対して配置
されている。この場合、案内は磁石ケーシングに滑り面
で接触する。滑り面は例えば滑り性の材料、例えばＰＴ
ＦＥから成る被覆層によって形成されていることができ
る。この場合には磁石鉢形体が動きやすい運動性を有す
るという利点がある。特にこの構成は方向転換と付着摩
擦から滑り摩擦への移行に際して有利である。

【００１４】振動減衰器の軽い運動性は、案内が周方向
に均一に分配された少なくとも２つの案内ピンによって
形成されていることで一層大きくなる。該案内ピンはプ
ランジャコイルの軸線に対して平行に延びる、磁石ケー
シングの中空円筒状の切欠きによって取囲まれている。
案内ピンは表面に潤滑ポケットを備えているか又は自己
潤滑性のポリマ材料から成っていることができる。導入
された振動の方向に比較的に大きな寸法を有する案内ピ
ンによって、互いに相対的に運動する両方の部分がロッ
クする現象はほぼ回避できる。

【００１５】案内を形成する少なくとも１つの部分は摩
擦を軽減する表面被覆層を備えていることができる。

【００１６】さらに別の構成によれば、ばね部材は案内
兼緩衝ボックスとして構成され、半径方向で磁石ケーシ
ングと、保持板に設けられた、軸方向に延びる、中空円
筒状の突起との間に配置されている。このばね部材はこ
のような構成では振動減衰器の共振の緩衝を行ない、大
きな振幅の振動が導入された場合に保持板と鉢形磁石と
の間での衝突を回避する。運転上の振動に重畳される衝
撃的な負荷が発生する場合には、この構成はきわめて有
利である。

【００１７】

【実施例】図１から図５までには往復運動可能な機械部
分３に固定されるアクティブ型の振動減衰器１の１実施
例がそれぞれ示されている。振動減衰器１は機械部分３
と結合された保持板４を有している。図示された実施例
においては機械部分３と保持板４は互いにねじ結合され
ている。振動減衰器の慣性質量体は鉢形磁石７によって
形成されている。この場合、鉢形磁石７は磁石１１と磁
石ケーシング１２とを有している。慣性質量体は磁石ケ
ーシング１２の重量を変えることにより変化可能であ
る。これによりかつ同様に変化可能に構成されたばね部
材５によって、振動減衰器１の固有振動は所望の値に規
定される。鉢形磁石はプランジャコイル６を半径方向内
側及び外側で取囲んでいる。この場合、プランジャコイ
ル６は相対的に不動に保持板４に固定されている。プラ
ンジャコイル６はそれぞれ図示されていない接続部を備
え、供給ユニットによって交流で負荷可能である。プラ
ンジャコイル６は機械部分３の運動２の方向に対して平
行に配置されている。この場合、鉢形磁石７はばね部材
５によって保持板４に振動可能に固定されている。プラ
ンジャコイル６を制御することにより、機械部分３に導
入された振動は減衰されるか又は対抗振動を導入するこ
とで消される。機械部分３の振動に関連して交流がプラ
ンジャコイル６に流されるので、鉢形磁石７と保持板４
との間には、軸方向で、互いに隣接する、振動可能に互
いに懸架された部分に支えられる力が発生する。

【００１８】図１においては鉢形磁石７は磁石ケーシン
グ１２と、半径方向で磁化されたリング磁石１３として
構成された磁石１１とから成っている。磁石ケーシング
１２は外周範囲でプレス嵌め２０により保持板４の縁範
囲２１と結合されている。この場合、保持板４と縁範囲
２１はエラストマ材料から成るばね部材５によって互い
に結合されている。鉢形磁石７は内周の範囲で軸方向の
突起１９によって案内されている。この突起１９は管状
に構成され、相対的に不動に保持板４に固定されてい
る。突起１９は外周範囲に摩擦を減少する表面被覆層１
８を備え、交流が導入された場合に振動減衰器１の応働
特性が改善されている。

【００１９】図２においては、案内８が周方向に均一に
分配された案内ピン６によって形成されている。この案
内ピンは保持板４と結合され、それぞれ磁石ケーシング
１２の切欠き１７内で案内されている。案内ピン１６は
この実施例の場合、適当な合金から成り、鉢形磁石７が
機械部分３に対して相対運動する場合に摩擦を減少させ
るために二次的な潤滑剤を必要としない。この実施例に
おいては磁石１１は半径方向に磁化されたリング磁石１
３によって形成されている。この実施例は図１に示され
た実施例とは作用的には異ならない。

【００２０】図３に示された振動減衰器１の実施例にお
いては、ばね部材５はエラストマ材料から成っており、
突起１９の外周範囲に配置されている。半径方向外側で
はばね部材５は鉢形磁石７の磁石ケーシング１２により
周面側で取囲まれている。この場合、ばね部材５は突起
１９と磁石ケーシング１２との間のギャップ内に付着力
又は摩擦力で配置されている。このように配置されたば
ね部材５は保持板４に対する鉢形磁石７の弾性的な支持
に加えて、磁石１１とプランジャコイル６との間の相対
運動の緩衝を行なう。したがってこの場合には共振範囲
を通過する際に許容できない共振過振は発生しない。磁
石ケーシング１２が軸方向で隣接する保持板４に衝突す
ることはこれによって確実に回避される。この実施例に
おいては磁石１１は電磁石１４によって構成され、プラ
ンジャコイル６を外周側で取囲んでいる。電磁石１４は
プランジャコイル６と同様に、図示されていない供給ユ
ニットによって制御される。図１と図２に示した永久磁
石を有する振動減衰器の比較的に簡単でかつコスト的に
有利な構造に対して、電磁石を使用した場合には振動減
衰器１によって生ぜしめられた対抗力を、機械部分３の
減衰しようとするそのつどの振動に一層良好に適合させ
ることができるという利点がある。

【００２１】図４においては本発明の振動減衰器１の第
４実施例が示されている。この場合には、ばね部材５は
エアクッションとして構成されている。エアクッション
１０を維持しかつほこり又は湿気が侵入することを回避
するためにはシールが必要である。このシールは保持板
４の縁範囲２１と突起１９とを、半径方向に磁化された
永久磁石１３と磁石ケーシング１２とから成る、相対運
動可能な鉢形磁石７に対してシールする。シールはこの
実施例の場合、概略的に示され、２つのＯリングシール
２２によって形成されている。これらのＯリングシール
２２は軸方向の縁範囲２１と突起１９の外周においてシ
ール溝内に配置されている。磁石ケーシング１２の隣接
する表面は、Ｏリングシール２２が規定に応じた使用中
にできるだけわずかな摩耗にしか晒されないように形成
されている。

【００２２】図５には第５実施例が示されている。この
場合には鉢形磁石７は磁石１１と磁石ケーシング１２と
から成っている。磁石１１は軸方向で磁化された永久磁
石として構成されている。この場合、磁石ケーシング１
２は２つの磁石体１２．１と１２．２とから成ってい
る。円板状の永久磁石は経済的な観点から特に安価に製
造できる。この実施例ではばね部材５は２つの金属製ダ
イヤフラム５．１，５．２から成っている。金属ダイヤ
フラム５．１，５．２はそれぞれ一方の磁石体１２．
１，１２．２と結合され、軸方向で多部分から成る突起
１９内に締込まれている。両方の金属ダイヤフラム５．
１，５．２を使用する利点は場合によっては運転条件に
よって発生する半径方向の負荷がばね部材５によって吸
収されることである。金属ダイヤフラム５．１，５．２
は特に良好で摩擦の少ない半径方向の支持と軸方向の案
内を可能にするので、鉢形磁石７と突起１９との間に付
加的な滑り面は不要になる。

【００２３】減衰作用を高めるためには図１から図５ま
でに示された鉢形磁石７におけるギャップを粘性の媒体
で充たし、プランジャコイル６と鉢形磁石７との間の相
対運動に際して粘性減衰作用が生じるようにすることが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の振動減衰器の第１実施例を示した図。
鉢形磁石の磁石は永久磁石として構成されている。

【図２】案内が保持板と結合された案内ピンによって構
成されている第２実施例を示した図。

【図３】ばね体が導入された振動の方向に延びかつ緩衝
ボックスとして構成された第３実施例を示した図。

【図４】ばね体がエアクッションによって形成されてい
る第４実施例を示した図。

【図５】ばねが２つの金属製ダイヤフラムにより構成さ
れ、磁石が軸方向に磁化された円板として構成され、磁
石ギャップが液体で充たされている、第５実施例を示し
た図。

【符号の説明】

１ 振動減衰器、 ２ 運動、 ３ 機械部分、 ４
保持板、 ５ ばね部材、 ６ プランジャコイル、
７ 鉢形磁石、 ８ 案内、 １０ エアクッション、
１１ 磁石、 １２ 磁石ケーシング、 １３ リン
グ磁石、 １４電磁石、 １７ 切欠き、 １８ 表面
被覆層、 １９ 突起、 ２０ プレス嵌め、 ２１
縁範囲、 ２２ Ｏリングシール

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マルクス ライバッハ ドイツ連邦共和国 ヘムスバッハ ハイン リッヒ−ランツ−シュトラーセ 16

Claims (17)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 往復運動している機械部分のためのアク
   ティブ型振動減衰器であって、往復運動方向に移動可能
   な慣性質量体と、機械部分に固定可能な保持板とを有
   し、慣性質量体と保持板とがばね部材によって互いに結
   合されている形式のものにおいて、慣性質量体とばね部
   材（５）とから形成されている振動系の固有周波数が最
   高でも、往復する運動(２)の周波数と同じ大きさであ
   り、慣性質量体が保持板(４)に相対的に動かないように
   固定されたプランジャコイル（６）により運動可能であ
   り、ばね部材（５）がプランジャコイル（６）によって
   変形可能であり、慣性質量体が鉢形磁石（７）によって
   形成され、該鉢形磁石（７）がプランジャコイル（６）
   を半径方向内方と外方で少なくとも部分的に同心的に取
   囲んでおり、鉢形磁石（７）が案内（８）によってプラ
   ンジャコイル（６）の軸線（９）に対して平行に案内さ
   れていることを特徴とする、振動減衰器。
2. 【請求項２】 ばね部材（５）がエラストマ材料から成
   っている、請求項１記載の振動減衰器。
3. 【請求項３】 ばね部材（５）がエアクッション（１
   ０）により形成されており、該エアクッション（１０）
   が保持板（４）と鉢形磁石（７）で取囲まれている、請
   求項１記載の振動減衰器。
4. 【請求項４】 鉢形磁石（７）と軸方向に相対的に運動
   可能な保持板（４）とが互いにシールされている、請求
   項３記載の振動減衰器。
5. 【請求項５】 鉢形磁石（７）が磁石（１１）と磁石ケ
   ーシング（１２）とから成り、磁石（１１）が相対的に
   不動に磁石ケーシング（１２）に固定されている、請求
   項１から４までのいずれか１項記載の振動減衰器。
6. 【請求項６】 磁石（１１）が永久的に磁化されたリン
   グ磁石（１３）として構成され、リング磁石（１３）が
   半径方向で磁化されている、請求項５記載の振動減衰
   器。
7. 【請求項７】 磁石（１１）が軸方向に磁化された永久
   磁石によって形成され、該永久磁石が磁石ケーシング
   （１２）により、空隙を形成して少なくとも部分的に取
   囲まれており、磁石ケーシング（１２）が２つの磁石体
   （１２．１，１２．２）により成り、該磁石体（１２．
   １，１２．２）が永久磁石に運動（２）の方向で両側で
   隣接して配属されている、請求項５記載の振動減衰器。
8. 【請求項８】 磁石体（１２．１，１２．２）が金属製
   の材料から成るばね部材（５）によって保持板（４）
   の、軸方向に延びる円筒状の突起（１９）と弾性的に可
   撓的に結合されている、請求項７記載の振動減衰器。
9. 【請求項９】 突起（１９）が案内スリーブとして構成
   され、磁石体（１２．１，１２．２）が案内スリーブの
   上に相対的に可動に支えられている、請求項８記載の振
   動減衰器。
10. 【請求項１０】 磁石（１１）が電磁石（１４）として
    構成されている、請求項５記載の振動減衰器。
11. 【請求項１１】 鉢形磁石(７)が円形リング状であっ
    て、それ自体閉じられて構成されている、請求項１から
    １０までのいずれか１項記載の振動減衰器。
12. 【請求項１２】 鉢形磁石（７）が周方向に分配された
    セグメントから成っている、請求項１から１０までのい
    ずれか１項記載の振動減衰器。
13. 【請求項１３】 案内（８）が保持板（４）に対して相
    対的に不動に配置されており、磁石ケーシング（１２）
    に滑り面（１５）で接触している、請求項１記載の振動
    減衰器。
14. 【請求項１４】 案内（８）が周方向に均一に分配され
    た２つの案内ピン(１６）により形成されており、該案
    内ピンが磁石ケーシング（１２）における中空円筒状の
    切欠き（１７）によって取囲まれ、この切欠き（１７）
    がプランジャコイル（６）の軸線（９）に対して平行に
    延びている、請求項１３記載の振動減衰器。
15. 【請求項１５】 案内（８）を形成する部分の少なくと
    も１つが摩擦を減少させる表面被覆層（１８）を備えて
    いる、請求項１３又は１４記載の振動減衰器。
16. 【請求項１６】 ばね部材（５）が案内兼緩衝ボックス
    として構成され、半径方向で磁石ケーシング（１２）
    と、保持板の、軸方向に延びる中空円筒状の突起（１
    ９）との間に配置されている、請求項１から１５までの
    いずれか１項記載の振動減衰器。
17. 【請求項１７】 鉢形磁石（７）がプランジャコイル
    （６）を取囲む範囲において粘性の媒体（２３）で充た
    され、該媒体（２３）が鉢形磁石（７）内にシールされ
    て保持されている、請求項１から１６までのいずれか１
    項記載の振動減衰器。