JP4400742B2 - 能動型防振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車用のエンジンマウントやボデーマウント等に採用されて、防振すべき振動に対して積極的乃至は相殺的な防振効果を発揮し得る能動型防振装置に係り、特に非圧縮性流体が封入された受圧室の壁部の一部を加振部材で構成し、該加振部材をソレノイド型アクチュエータで加振駆動せしめて受圧室の圧力を制御することによって能動的な防振効果を得るようにした能動型防振装置に関するものである。
従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装される防振連結体や防振支持体としての防振装置の一種として、流体封入式の能動型防振装置が知られている。かかる防振装置は、一般に、第一の取付部材と第二の取付部材を連結する本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室を備えており、この受圧室の壁部の一部を構成する加振部材を、アクチュエータで外部から駆動制御するようになっている。例えば、特開平9−49541号公報(特許文献1)や特開2000−283214号公報(特許文献2)に記載のものがそれである。このような能動型防振装置では、受圧室の圧力を、防振すべき入力振動に応じて調節することにより、入力振動を相殺等して能動的な防振効果を得ることが出来るのである。
ところで、かくの如き流体封入式の能動型防振装置では、有効な防振効果を得るために、受圧室の圧力変動を、入力振動に対して高精度に対応した周波数と位相で制御することが重要となる。
そこで、加振部材に駆動力を及ぼすアクチュエータとしては、上述の特許文献1や特許文献2にも示されているように、ソレノイド型アクチュエータが、好適に採用される。かかるアクチュエータは、一般に、コイルの周囲にヨーク部材を組み付けて固定側磁路を形成した固定子に対して、可動子を軸方向で変位可能に挿入配置せしめた構造となっており、コイルへの通電によって固定子と可動子の間に軸方向の駆動力が生ぜしめられるようになっている。
ところが、このようなソレノイド型アクチュエータを、例えば自動車用エンジンマウント等の防振装置に用いた場合には、アクチュエータひいては防振装置の作動性能に関して、十分な耐久性と信頼性を得難いという問題がある。蓋し、自動車用エンジンマウント等では、数十Hz以上の高周波数域で所定時間に亘って連続した防振性能が、数年以上の長期間に亘って要求されることとなるが、ソレノイド型アクチュエータにおいて、そのような高周波数域での連続的な作動を何年もの長期間に亘って安定して維持することが、難しいからである。
そこで、このような点に鑑み、固定子に案内スリーブを組み付けて、案内スリーブの内周面で摺動性の良好な案内孔を形成することにより、可動子が案内孔の内面に接触した場合の損傷を軽減するようにしたガイド機構が、考えられている。
しかしながら、可動子と案内孔との隙間が、全体に亘って微小な空隙となることから、部品公差や組付け誤差、各部材の経時変化等に起因して、可動子が案内孔内周面に対して接触することが避けられ難い。特に、上述の如き防振装置では、アクチュエータ単体で幾ら高精度であっても、防振装置に組み付けた状態で、固定子と可動子の相対位置を高精度に維持することが極めて困難であり、可動子の案内孔内面への接触は、避けられないのが実情である。
何故なら、防振装置では、一般に、加振部材を変位可能に支持せしめるためにゴム弾性体が採用されているが、ゴム弾性体には成形収縮があり、金具のように高精度に寸法管理することは到底不可能である。それ故、防振装置において、第二の取付部材に固定される固定子と、加振部材に取り付けられる可動子の間では、軸直角方向の位置ずれを避けようがなく、かかる位置ずれに起因して可動子と固定子の接触が発生してしまうこととなるのである。
しかも、可動子と固定子の軸直角方向の接触は、多くの場合、可動子の上端部又は下端部における固定子への点接触として発生する。蓋し、可動子が固定子に対してこじり方向に相対変位して傾くと、可動子の軸方向一端部と他端部が互いに反対側の軸直角方向で固定子に近づく結果、それら両端部に作用する磁力が可動子を更に傾斜させるように働くからである。
このように可動子が傾くことにより、可動子の固定子に対する接触が、多くの場合に軸方向両端部における点接触として発生することとなる。その結果、可動子と固定子の接触部位における接触面圧が大きくなって、接触部位の磨耗が早められ、十分な耐久性や安定した作動特性が得られ難いという問題が発生し易いのである。
また、一般に、可動子と固定子の接触部位には、摺動性能を向上させるために、フッ素樹脂等を用いた摺動用コーティングや、メッキ処理等による防錆用コーティング等各種のコーティングが施されている。そのために、可動子の傾斜によって上述の如き点接触となると、かかるコーティングが、引っ掻かれるようにして剥がれ易いことから、耐久性や作動安定性が一層大きな問題となる。
なお、このような問題に対処するために、特開2002−25820号公報(特許文献3)には、複数の剛球と弾性部材からなる軸受けを設けることによって、可動子の偏りを抑える構造が提案されている。しかし、このような軸受けは、構造が複雑で部品点数が多く、製造上および製造コスト上、採用することが難しい。また、軸受け自体の寸法精度や、軸受けをアクチュエータに組み込む際の組付精度が問題となり易く、それ故、かかる軸受けを採用したとしても、耐久性や作動安定性に関して必ずしも有利な効果を得ることが出来ないのである。
特開平9−49541号公報 特開2000−283214号公報 特開2002−25820号公報
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、ソレノイド型アクチュエータを備えた能動型防振装置において、可動子の安定した作動特性が優れた耐久性のもとに発揮されて、目的とする能動的な防振性能が長期に亘って安定して発揮され得る、新規な構造の能動型防振装置を提供することにある。
以下、前述の如き課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面の記載、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
(本発明の第一の態様)
本発明の第一の態様は、相互に連結されることにより振動伝達系を構成する各一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結せしめて、該本体ゴム弾性体によって壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室を形成すると共に、該受圧室の壁部の別の一部を加振部材で構成する一方、コイルの周囲にヨーク部材を組み付けて中心軸上に案内孔を有する固定側磁路を形成した固定子に対して、該案内孔に可動子を挿入配置せしめて、該コイルへの通電により該固定子と該可動子の間に軸方向の駆動力が生ぜしめられるようにしたソレノイド型アクチュエータを用い、該ソレノイド型アクチュエータの該固定子を該第二の取付部材に固定すると共に、該可動子を該加振部材に取り付けることにより、該加振部材を加振駆動して該受圧室の圧力を能動的に制御し得るようにした能動型防振装置であって前記ソレノイド型アクチュエータにおいて、前記コイルへの通電によって前記可動子と前記固定子の間で軸直角方向に作用せしめられる磁力の合力を軸直角方向一方向に偏倚させる磁力偏倚手段により、該可動子を固定子に対して軸直角方向一方向に付勢する偏倚付勢手段を設けたことを、特徴とする。
本態様に従う構造とされた能動型防振装置においては、偏倚付勢手段で可動子が軸直角方向の一方向に付勢されることにより、可動子の固定子に対する傾きを抑えることが出来る。これにより、可動子の上下両端部が軸直角方向反対側に偏倚して固定子の案内孔の内周面に対して点接触するという、従来からの問題が効果的に回避されることとなり、可動子の固定子に対する局部的な接触圧の増大やカジリの発生が防止されて、滑らかな作動を実現されるのである。特に、可動子と固定子の接触面にコーティングが施されている場合でも、コーティング層による低摩擦摺動特性や防錆特性が長期間に亘って安定して発揮され得ることとなる。
さらに、可動子に対して軸直角方向一方向への付勢力を一層積極的に及ぼしめることにより、可動子を固定子に対して全体として軸直角方向に平行移動のように変位せしめて、案内孔内面に対して可動子を軸方向に延びる略線状に当接させることも出来る。このような線当り状態とすれば、固定子に形成された案内孔による可動子に対する案内作用をより有効に利用して、可動子のより安定した軸方向変位を実現することが出来ると共に、可動子の案内孔内周面に対する点接触もより確実に回避することが出来て、安定した作動特性を長期に亘って得ることが出来る。
このことから判るように、可動子の固定子に対する接触を避けることだけを考えて設計されていた従来構造に比して、本発明は、固定子に対する接触方向の力を可動子に積極的に与えるという、謂わば逆転の発想に基づくものである。そして、本発明は、たとえ可動子が固定子に対して接触したとしても、その接触状態を広い範囲で発現させて安定化させることによって、従来から問題となっていた点接触に起因する耐久性の低下や不安定性を、接触を前提としても低減乃至は回避することを可能と為し得るという、新たな技術的思想に基づいて想到されたものなのである。
なお、本態様において固定子における案内孔は、例えば固定子を構成するコイルの筒状ボビンの内周面で構成する他、固定子を構成するヨーク部材に組み付けられて固定子を協働して形成する案内スリーブを採用し、かかる案内スリーブの内周面によって構成すること等も可能である。
また、本態様に従う構造とされた能動型防振装置においては、ソレノイド型アクチュエータにおいて生ぜしめられる磁力を巧く利用して偏倚付勢手段を構成することが出来る。それ故、少ない部品点数と簡単な構造で、目的とする偏倚付勢手段が有利に実現可能となる。
なお、可動子に及ぼされる軸直角方向の磁力作用の合力を軸直角方向一方向に生ぜしめる磁力偏倚手段は、各種の構造をもって実現することが可能である。例えば、固定子の磁極形成部位に対する可動子の配設位置を軸直角方向で偏らせて、固定子に生ぜしめられる磁極と可動子との距離を可動子の周方向で不均一とすることによって実現したり、或いは可動子に貫通孔や切欠きを設けたり、可動子の内部に非磁性材料を埋め込む等して、可動子の内部を通過する磁力線の本数を周方向において異ならせることによって実現することも可能であるし、また、そのような貫通孔や切欠き乃至は非磁性材料を固定子側に設ける等、各種の構造が適宜に採用可能である。より具体的には、例えば、次の(A)又は(B)の構成によって、有利に実現され得る。
(A)
前記固定子において磁極を生ぜしめる磁極形成部位と、前記可動子において該固定子の該磁極による磁力作用が及ぼしめられる磁力作用部位との離隔距離を、周方向において異ならせることによって、前記磁力偏倚手段を実現せしめた構成。
(B)
前記固定子及び/又は前記可動子の内部を流れる磁力線の数を周方向において異ならせることによって、前記磁力偏倚手段を実現せしめた構成。
前者の(A)の構成においては、磁極形成部位と、可動子において磁力作用が及ぼされる磁力作用部位との距離を周方向で不均一として、可動子の周方向において磁極形成部位に近い部位と、磁極形成部位から遠い部位を設けることによって、簡易な構造をもって磁力偏倚手段を構成することが出来る。即ち、磁力作用が磁極との距離に対応することを利用して、固定子の磁極形成部位に近い部位を積極的に吸引せしめることによって可動子の傾きを軽減することが出来る。
ここにおいて、離隔距離を異ならせる態様としては、例えば可動子及び固定子の何れか一方乃至は両方に切欠きを形成したり、固定子に対する可動子の配設位置を軸直角方向で偏らせることが考えられる。このような態様によれば、何等特別な部材を別途用意することなく、磁力偏倚手段が実現可能となる。
なお、磁極形成部位と磁力作用部位との離隔距離とは、固定子の磁極から出て可動子に入る、或いは可動子から出て固定子の磁極に入る磁力線の長さに対応するものであり、固定子と可動子の具体的な形状や配設構造に応じて、軸方向、軸直角方向、傾斜方向等、各種方向での対向部間距離となる。多くの場合、固定子における磁極形成部位と可動子における磁力作用部位との、最も近接位置する点間の距離として認識される。
後者の(B)の構成は、例えば固定側磁路上で、その一部の透磁量を制限することで実現できる。それ故、可動子の外周面や案内孔の内周面の形状を特別なものにすることなく、例えばコイルの外周側に位置せしめられるヨーク部材の形状を適当に設定すること等によって、磁力偏倚手段が実現可能となる。従って、案内孔の内周面による可動子の案内作用を有利に得ることが出来、高性能なガイド機構が併せて実現可能となる。
なお、磁力線の数を周方向に異ならせるための、より具体的な構造としては、例えば、周方向での単位長さにおける飽和磁束の量を周上で異ならせることによって実現され得る。具体的には、固定子及び可動子の何れか一方乃至は両方に貫通孔や溝等の空所を設けて、磁力線が通過する部位の肉厚寸法を周方向において不均一とすることによって、周方向における磁力線の数を不均一にしても良いし、それら固定子及び可動子に非磁性材料を埋め込むことによって、磁力線の通過できる部位を周方向において不均一とすること等が可能である。なお、このような構造を用いることによって可動子の重量バランスが変化するような場合には、バランスを保つために空所に詰め物を埋め込んでも良い。
(本発明の第の態様)
本発明の第の態様は、前記第一の態様に係る能動型防振装置であって、前記案内孔の内面において、前記可動子が軸方向に駆動変位せしめられる際に該可動子が摺接せしめられる摺接面を、軸方向の所定長さに亘る部分に設けたことを、特徴とする。
本態様に従う構造とされた能動型防振装置においては、軸方向に延びる線当たり面を、摺接面として積極的に設けることにより、少なくとも加振部材の加振駆動状態下では、可動子が固定子の案内孔内周面に対して、軸方向に延びる線当り状態で摺接変位せしめられることとなる。これにより、可動子と固定子の繰り返しの当接と離隔を回避することが出来、可動子の軸方向変位を更に安定化させることが出来る。また、可動子と固定子の打ち当たりに起因する瞬間的な当接力の増大も回避することが可能となる。
なお、可動子は、固定子の案内孔の内周面に対して、駆動時だけ線当り状態となるように当接されていても良いし、或いは、非駆動時においても当初から線当たり状態となるように当接されていても良い。
(本発明の第の態様)
本発明の第の態様は、相互に連結されることにより振動伝達系を構成する各一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結せしめて、該本体ゴム弾性体によって壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室を形成すると共に、該受圧室の壁部の別の一部を加振部材で構成する一方、コイルの周囲にヨーク部材を組み付けて中心軸上に案内孔を有する固定側磁路を形成した固定子に対して、該案内孔に可動子を挿入配置せしめて、該コイルへの通電により該固定子と該可動子の間に軸方向の駆動力が生ぜしめられるようにしたソレノイド型アクチュエータを用い、該ソレノイド型アクチュエータの該固定子を該第二の取付部材に固定すると共に、該可動子を該加振部材に取り付けることにより、該加振部材を加振駆動して該受圧室の圧力を能動的に制御し得るようにした能動型防振装置において、前記可動子を前記固定子に対して軸直角方向一方向に付勢する偏倚付勢手段を設けると共に、前記ソレノイド型アクチュエータにおける前記可動子と、該可動子が取り付けられる前記加振部材との間において、それら可動子と加振部材の軸直角方向での相対変位を許容する軸直角方向変位許容手段を設けたことを、特徴とする。
本態様に従う構造とされた能動型防振装置においては、可動子の軸直角方向の変位が、加振部材の軸直角方向位置による拘束を受けることなく、或いは加振部材の軸直角方向位置による拘束を低減せしめられた状態で、許容されることとなる。それ故、加振部材の位置精度等による悪影響が回避され得て、アクチュエータにおける可動子と固定子との軸直角方向一方向への偏倚が実現され得ることとなり、例えば上述の如き線当たり状態が有利に発現可能となる。
(本発明の第の態様)
本発明の第の態様は、前記第の態様に係る能動型防振装置において、前記加振部材から前記可動子に向かって突出する連結ロッドを設ける一方、該可動子において該連結ロッドの突出先端部分が挿通される係合孔を該連結ロッドの外周面よりも一回り大きな内周面をもって形成して、該係合孔に挿通せしめた該連結ロッドを該可動子に対して軸方向で位置決めして取り付けて、該連結ロッドの該係合孔内での軸直角方向の変位を許容することによって、前記軸直角方向変位許容手段を構成したことを、特徴とする。
本態様に従えば、前述の第の態様に係る軸直角方向変位許容手段が、有利に実現可能となる。なお、本態様において、連結ロッドを可動子に対して、軸直角方向の変位を許容しつつ軸方向で位置決めして取り付けるためには、例えば、連結ロッドに外挿した摺動性に優れた一対の当接部材によって可動子を軸方向で挟み込み、それら当接部材を連結ロッドに対して付勢ゴム等で軸方向で弾性的に位置決めすると共に、かかる付勢ゴム等の付勢力を利用して、かかる一対の当接部材を可動子に対して押し付けることによって有利に実現され得る。このような構成においては、一対の当接部材と、それによって挟み込まれた可動部材との当接面間における摺動によって、連結ロッドの可動子に対する軸直角方向の相対変位が許容されることとなる。
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた能動型防振装置においては、可動子の傾きが抑えられて可動子の固定子に対する点当たりが回避されることから、可動子が案内孔の内面に対して局部的に大きな当接圧で接触したり引っ掻かれるように擦れたりすることが防止される。それ故、可動子が案内孔により、長期間に亘って安定して軸方向に案内されて駆動変位せしめられることとなり、可動子の駆動変位が加振部材に作用せしめられることによって、目的とする能動的な防振性能が長期間に亘って安定して発揮され得るのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1には、本発明の第一の実施形態としての自動車用エンジンマウント10が示されている。このエンジンマウント10は、第一の取付部材としての第一の取付金具12と第二の取付部材としての第二の取付金具14が、互いに離隔して対向配置されていると共に、それらの間に介装された本体ゴム弾性体16によって弾性的に連結されたマウント本体18が、ストッパ金具20に嵌め込まれて構成されている。そして、エンジンマウント10は、第一の取付金具12が図示しないパワーユニットに取り付けられる一方、第二の取付金具14が図示しない自動車ボデーに取り付けられることにより、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。また、そのような装着状態下、かかるエンジンマウント10には、図1中の上下方向となるマウント中心軸方向で第一の取付金具12と第二の取付金具14の間にパワーユニットの分担荷重が及ぼされることにより、第一の取付金具12と第二の取付金具14が相互に接近する方向に本体ゴム弾性体16が弾性変形せしめられるようになっている。更に、それら第一の取付金具12と第二の取付金具14の間には、両取付金具12,14が相互に接近/離隔する方向に、防振すべき主たる振動が入力されるようになっている。なお、以下の説明中、上下方向とは、原則として図1中の上下方向を言うものとする。
より詳細には、第一の取付金具12は、逆向きの円錐台形状を有している。また、第一の取付金具12の大径側端部には、外周面上に突出する円環板状のストッパ部22が一体形成されている。更に、大径側端部から軸方向上方に向かって固定軸24が一体的に突設されており、この固定軸24には、上端面に開口する固定用ねじ穴26が形成されている。そして、この固定用ねじ穴26に螺着される図示しない固定ボルトによって、第一の取付金具12が、図示しない自動車のパワーユニットに取り付けられるようになっている。
また一方、第二の取付金具14は、大径の略円筒形状を有している。また、第二の取付金具14の軸方向中間部分には、段部28が形成されており、この段部28を挟んで軸方向上側が大径部30とされている一方、軸方向下側が小径部32とされている。なお、大径部30の内周面には、薄肉のシールゴム層34が被着形成されている。更に、小径部32の下側開口端部付近には、可撓性膜としての薄肉のゴム膜からなるダイヤフラム36が配設されており、かかるダイヤフラム36の外周縁部が第二の取付金具14の小径部32の内周面に加硫接着されることで、第二の取付金具14の軸方向下側開口部が流体密に覆蓋されている。また、ダイヤフラム36の中央部分には、連結金具38が加硫接着されている。
そして、第二の取付金具14の軸方向上方に離隔して、第一の取付金具12が位置せしめられており、これら第一の取付金具12と第二の取付金具14が、本体ゴム弾性体16で弾性的に連結されている。
本体ゴム弾性体16は、全体として略円錐台形状を有しており、大径側端面にはすり鉢状の凹状面40が形成されている。また、本体ゴム弾性体16の小径側端面には、第一の取付金具12が、軸方向に差し入れられた状態で加硫接着されている。なお、第一の取付金具12のストッパ部22は、本体ゴム弾性体16の小径側端面に重ね合わされて、本体ゴム弾性体16に覆われるようにして加硫接着されていると共に、ストッパ部22から上方に突出する当接ゴム42が、本体ゴム弾性体16と一体的に形成されて、当接ゴム42の内方には凹溝44が形成されている。また、本体ゴム弾性体16の大径側外周面には、連結スリーブ46が加硫接着されている。
かかる本体ゴム弾性体16の大径側外周面に加硫接着された連結スリーブ46が、第二の取付金具14の大径部30に嵌め込まれて、大径部30が縮径加工されることにより、本体ゴム弾性体16が第二の取付金具14に対して流体密に嵌着固定される。これにより、第二の取付金具14の軸方向上側開口部が、本体ゴム弾性体16によって流体密に覆蓋されることとなり、以て、第二の取付金具14の内部には、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム36との対向面間において、外部空間から流体密に遮断された封入領域としての液室48が形成されて、その液室48に非圧縮性流体が封入されている。
なお、封入される非圧縮性流体としては、例えば、水やアルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、シリコーン油等が何れも採用可能であり、特に、流体の共振作用に基づく防振効果を有効に得るために、粘度が0.1Pa・s以下の低粘性流体が好適に採用される。
さらに、第二の取付金具14には、仕切部材50とオリフィス部材52が組み込まれており、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム36との対向面間に配設されている。
仕切部材50は、所定厚さをもって広がる支持ゴム弾性体54を有しており、この支持ゴム弾性体54の中央部分に加振部材としての加振板56が加硫接着されている。加振板56は、浅底の略逆カップ形状を有しており、その外周縁部が、支持ゴム弾性体54の内周縁部に加硫接着されている。なお、加振板56の上部には、支持ゴム弾性体54が回り込んで肉厚とされた緩衝部58が形成されている。
また、支持ゴム弾性体54の外周縁部には、円環形状の外周金具60が加硫接着されており、かかる外周金具60には、周方向に所定長さで延びる周溝62が形成されている。そして、この外周金具60の軸方向上側開口部が、径方向外方に広がるフランジ状部64とされて、フランジ状部64が第二の取付金具14の段部28に重ね合わされて、段部28と連結スリーブ46の間で挟圧固定されている。これにより、仕切部材50は、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム36の対向面間の中間部分で軸直角方向に広がって配設されており、第二の取付金具14の内部を軸方向両側に二分せしめている。以て、仕切部材50を挟んで、上側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成されて振動入力時に本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づく圧力変動が生ぜしめられる振動作用室としての作用流体室66が形成されている。一方、仕切部材50の下側には、壁部の一部がダイヤフラム36で構成されて容積変化が容易に許容される平衡室68が形成されている。
また、オリフィス部材52は、上下の薄肉プレート53a,53bが互いに重ね合わされることによって構成されており、その外周縁部が、外周金具60のフランジ状部64に重ね合わされて、フランジ状部64と本体ゴム弾性体16の大径側端部内周縁部との間で挟持されることにより、外周金具60を介して第二の取付金具14によって固定的に支持されている。これにより、オリフィス部材52は、本体ゴム弾性体16と仕切部材50との対向面間の中間部分で軸直角方向に広がって配設されており、作用流体室66を軸方向両側に二分せしめている。以て、オリフィス部材52を挟んで、上側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成された受圧室70が形成されている。一方、オリフィス部材52の下側には、壁部の一部が加振板56で構成された加振室72が形成されている。
また、オリフィス部材52の外周縁部には、上下の薄肉プレート53a,53bの重ね合わせ面間を周方向に連続して延びる周方向通路74が形成されている。この周方向通路74の一方の端部が受圧室70に接続されていると共に、他方の端部が加振室72に接続されている。これにより、受圧室70と加振室72を相互に連通せしめる第一のオリフィス通路76が形成されている。なお、第一のオリフィス通路76は、例えば、30〜40Hz程度のアイドリング振動等の中周波数域にチューニングされる。
更にまた、オリフィス部材52の外周縁部は、仕切部材50の外周縁部に重ね合わせられており、外周金具60の外周縁部に形成された周溝62が覆蓋されることによって第二のオリフィス通路78が形成されている。この第二のオリフィス通路78は、一方の端部が加振室72と第一のオリフィス通路76を通じて受圧室70に接続されていると共に、他方の端部が平衡室68に接続されている。これにより、受圧室70と平衡室68を相互に連通せしめる第二のオリフィス通路78が形成されている。なお、第二のオリフィス通路78は、例えば10Hz前後のエンジンシェイク等の低周波数域にチューニングされる。
なお、オリフィス通路の具体的形態やチューニングは何等限定されるものでなく、上述のような態様の他、例えば、オリフィス部材52の中央部分を貫通して受圧室70と加振室72を直接に連通せしめる透孔形態の第一のオリフィス通路を形成して、該第一のオリフィス通路を50〜150Hz程度のこもり音等の高周波数域にチューニングする一方、オリフィス部材52の周方向通路74と外周金具60の周溝62を直接に直列的に接続することによって第二のオリフィス通路を形成するようにしても良い。
さらに、上述の如き構造とされたマウント本体18は、第二の取付金具14がストッパ金具20に嵌め込まれており、このストッパ金具20を介して、図示しない自動車のボデーに取り付けられるようになっている。
ストッパ金具20は大径の段付円筒形状とされて、その下側の方が上側よりも大径とされており、マウント本体18が下側開口部から挿し入れられて、係止段差部80で係止されて圧入固定されている。一方、上側開口部には内方に延び出す当接部82が形成されており、かかる当接部82に第一の取付金具12のストッパ部22が当接ゴム42を介して当接することで、リバウンド方向のストッパ機能が発揮される。なお、当接部82には挿通孔84が貫設されて、第一の取付金具12の固定軸24との間に適当な間隙が保たれており、第一の取付金具12の軸直角方向の相対変位が許容されている。また、第一の取付金具12の固定軸24には、ストッパ金具20の挿通孔84を覆うように広がる傘上の庇部材86が装着せしめられている。
そして、ストッパ金具20に嵌め込まれた第二の取付金具14は、ストッパ金具20の係止段差部80で係止されて圧入固定されることで、抜け出し不能に固定されている。また、ストッパ金具20には、外周面上に突出して下方に延び出す複数の脚部88が固着されており、これら脚部88が図示しない自動車のボデーに載置され、固定ボルトで固定されることによってエンジンマウント10が自動車のボデーに装着される。
また、マウント本体18においては、仕切部材50に設けられた加振板56がダイヤフラム36に設けられた連結金具38に対して密着状態で重ね合わされて固定されている。そして、これら加振板56と連結金具38に対して連結ロッド乃至はインナロッドとしての駆動ロッド90が固着されて、かかる駆動ロッド90が加振板56および連結金具38から軸方向下方に突出せしめられている。
なお、連結金具38には、ダイヤフラム36と一体形成された挟圧ゴム層92が、略全周に亘って被着せしめられており、これによって、加振板56との重ね合わせ面間が流体密にシールされている。また、加振板56と連結金具38は、それぞれ中央の各上底部において重ね合わせられており、それら中央部分において、駆動ロッド90の上端部に一体形成されたかしめ部94が挿通されている。かかるかしめ部94によって、加振板56と連結金具38は密着状態でかしめ固定されており、駆動ロッド90が、加振板56から連結金具38を貫通して外方に向かって軸方向下方に突出せしめられていると共に、加振板56と連結金具38が一体とされて、後述するアーマチャ112に向かって開口する凹所96が形成されている。また、凹所96の周壁部98付近には、周壁部98を覆う形で緩衝ゴム部100がダイヤフラム36と一体形成されている。
さらに、駆動ロッド90が突出せしめられた第二の取付金具14の軸方向下方、即ち、加振板56と連結金具38を挟んで作用流体室66と反対側には、ソレノイド型アクチュエータとしての電磁加振器102が配設されており、第二の取付金具14に支持せしめられている。
図2に、電磁加振器102の断面図を示し、平面図を図3に示す。電磁加振器102は、ソレノイド104と、ソレノイド104を収容状態で支持するハウジング106から構成されている。より詳細には、ソレノイド104は、コイル部材108を備える磁極形成部材110を含んで構成された固定子と、コイル部材108に対して軸方向相対変位可能に配設された可動子としてのアーマチャ112から構成されている。なお、特に本実施形態においては、ハウジングとして別個に独立した部材を設けること無しに、磁極形成部材110の一部を構成する下ヨーク116がハウジング106とされている。
そして、磁極形成部材110は、コイル部材108と、コイル部材108の周囲に組み付けられた上ヨーク114及び下ヨーク116から構成されており、更にコイル部材108は、ボビン118に巻回されたコイル120に対して、非磁性材料からなるカバー部材122がコイル120の外周を覆うようにして設けられている。かかるカバー部材122は、例えば、ボビン118にコイル120を巻回した後に、樹脂成形される。また、カバー部材122には下ヨーク116に貫設された開口部124から外部に突出する給電口126が一体形成されており、かかる給電口126の内部に設けられた端子を通じてコイル120に対して電源が供給されるようになっている。なお、コイル120に対して供給される周波数成分を有する駆動電圧としては、交流のみならず脈流等でも良いし、アナログ的なもののみならずデジタル的に制御されたものでも良い。
一方、ハウジング106としての下ヨーク116は、その中央部分に下透孔128が貫設されると共に、コイル部材108の外周面と下端面を囲むようにしてL字状断面で略全周に亘って延びるように形成されている。また、コイル部材108の上端面には、上ヨーク114が設けられている。上ヨーク114は、下ヨーク116の下透孔128と略等しい径寸法をもって貫設された上透孔130を有する略円板形状をもって形成されており、その内周側端部がやや肉厚に形成される一方、その外周側端部が下ヨーク116の上端部と接触した状態でコイル部材108を覆うように配設されている。そして、これら上ヨーク114及び下ヨーク116がそれぞれ強磁性体で形成されたヨーク部材とされており、コイル120への通電によって生じる磁束が流れる固定側磁路とされて、上透孔130及び下透孔128の内周側端縁部がそれぞれ、コイル120への通電に磁極が形成される磁極形成部位としての上側磁極132及び下側磁極134とされている。
なお、固定子を構成するコイル120の中心孔内には、上ヨーク114および下ヨーク116によって形成される上下の内周端縁部の開口を覆蓋するようにして案内スリーブ136が組み付けられている。本実施形態では、この案内スリーブ136を含んで固定子が構成されており、案内スリーブ136の中心孔によって案内孔としての筒状案内面138が構成されている。即ち、案内スリーブ136の筒状案内面138は、上ヨーク114および下ヨーク116の磁極内面より僅かに小径の円筒形状面とされており、それら上下のヨーク114,116の磁極内面よりも僅かに径方向内方に位置せしめられている。また、この筒状案内面138は、例えばポリエチレンやポリテトラフルオロエチレン等の低摩擦性材料で形成されることが望ましい。なお、案内スリーブ136は、上下ヨーク114,116に対して固定されていても良いし、弾性支持されていても良いし、或いは多少の隙間(ガタツキ)をもって組み付けられていても良い。即ち、案内スリーブ136は、アーマチャ112を、上下ヨーク114,116等に対する干渉を防止しつつ、軸方向にスムーズに案内し得るようになっていれば良い。
一方、ハウジング106の外周縁部には、係合溝140が刻設されており、係合溝140に対して第二の取付金具14の下端縁部に形成された係止片142が嵌め入れられて係止されることで、電磁加振器102の磁極形成部材110が第二の取付金具14の下端開口部を覆蓋するようにして取り付けられている。このように、本実施形態においては、電磁加振器102は、ブラケットなどの別体を介することなく、第二の取付金具14に直接に固定されていることから、加振板56とコイル120の中心軸との組付け時の位置ずれが軽減されている。なお、電磁加振器102のハウジング106と第二の取付金具14との間には、ダイヤフラム36が下方に延び出して形成された挟圧ゴム144が挟圧されていることによって、電磁加振器102のガタツキが防止されている。これにより、コイル120の中心軸が、マウント本体18の中心軸と略一致せしめられて、第二の取付金具14や加振板56の中心軸と位置合わせされる。また、ハウジング106の下方には蓋部材146がボルト固定されており、ハウジング106の下透孔128に粉塵等が侵入するのを防止している。
そして、コイル120が組み付けられたハウジング106の下透孔128内には、アーマチャ112が組み付けられている。アーマチャ112は全体として略円形ブロック形状の強磁性体によって形成されており、案内スリーブ136の内径寸法よりも僅かに小さい外径寸法とされて、案内スリーブ136に嵌め込まれて、コイル120と略同一中心軸上で軸方向に相対変位可能に組み付けられている。更にアーマチャ112は、上下側磁極132,134に跨る軸方向長さ寸法を有していると共に、その上側磁極132の近くには、外周面上に開口する周溝147が形成されている。そして、アーマチャ112における軸方向上端部150と下端面152が磁力作用部位とされており、例えば、図示されている如き、上端部150と上ヨーク114の上側磁極132との間、およびアーマチャ112の下端面152と下ヨーク116の下側磁極134の間に、それぞれ有効な磁気吸引力が作用せしめられる磁気ギャップが位置調節されて形成されるようになっている。また、アーマチャ112の外周面には、各種公知のコーティング剤による低摩擦処理や防錆処理が施されている。
ここにおいて、アーマチャ112には、周方向の一部において軸方向の全長に亘って切り欠かれた偏倚付勢手段(磁力偏倚手段)としての平坦面148が形成されている。図4に示すように、平坦面148が形成されていることによって、平坦面148と上下ヨーク114,116の内周面との軸直角方向対向面間距離:B1と、アーマチャ112における平坦面148以外の外周面と上下ヨーク114,116の内周面との軸直角方向対向面間距離:B2の大きさが異ならされており、B1の方がB2に比して大きくされている。これにより、コイル120への通電によって磁力作用が及ぼしめられることとなる上側磁極132とアーマチャ112の上端部150との軸直角方向での対向面間距離、及び下側磁極134とアーマチャ112の下端面152との軸直角方向での対向面間距離が、それぞれ平坦面148上における距離:B1とそれ以外の部位における距離:B2で異ならされており、以て磁力作用部位としての上端面150、下端面152の上下側磁極132,134に対向する離隔距離がアーマチャ112の周方向において不均一とされている。
また、アーマチャ112には、中心軸上を貫通する係合孔としての挿通孔154が形成されている。この挿通孔154の軸方向中間部分には、内方突出部156が形成されており、挿通孔154は、内方突出部156を挟んで軸方向上側が小径部158とされると共に、軸方向下側が大径部160とされている。
そして、アーマチャ112の挿通孔154には、駆動ロッド90が隙間を持った遊挿状態で挿し入れられており、その下端部がアーマチャ112の内方突出部156よりも下方に突出せしめられている。かかる駆動ロッド90の突出した下端部には、内方突出部156の内径寸法よりやや大きな外径寸法を有する円環状の支持部材157が外挿されており、駆動ロッド90の先端に螺着されたボルト159によって駆動ロッド90から抜け出し不能に支持されている。この支持部材157がアーマチャ112の内方突出部156に対して下面から係止されることによって、アーマチャ112が支持部材157から軸方向下方に抜け出し不能に係止されている。
また、駆動ロッド90における内方突出部156を挟んで支持部材157の反対側には、内方突出部156の内径寸法よりも大きな外径寸法を有する円環状の押さえ部材161が外挿されており、押さえ部材161が内方突出部156の上面に重ね合わされている。更に、押さえ部材161は、駆動ロッド90の軸方向中間部分に形成された段差面162と押さえ部材161の上面との間に挟圧状態で駆動ロッド90に外挿されたゴムリング164の弾性によって軸方向下方への付勢力が及ぼされている。このゴムリング164には、ボルト159の締付力が段差面162と押さえ部材161との間で作用せしめられている。それにより、ゴムリング164は、アーマチャ112から駆動ロッド90に対して及ぼされる程度の軸方向の駆動力に対しては殆ど変形しない程度のばね剛性を発揮するようになっている。
このように、アーマチャ112の内方突出部156に対して押さえ部材161と支持部材157が上下から重ね合わされて、ゴムリング164の弾性で当接状態に保持されており、アーマチャ112が軸方向で略固定的に位置決めされている。而して、駆動ロッド90とアーマチャ112はゴムリング164の弾性によって軸方向で相対的に位置決めされた状態で連結されており、コイル120への通電によってアーマチャ112に作用せしめられる駆動力が駆動ロッド90に対して軸方向に及ぼされるようになっている。そして、アーマチャ112と加振板56が駆動ロッド90を介して連結されることによって、加振板56が、ソレノイド型アクチュエータとしての電磁加振器102の加振部材とされている。
また、これら支持部材157、押さえ部材161及び駆動ロッド90は、それらの外周面とアーマチャ112の内周面との軸直角方向対向面間に所定の空隙が形成されている。そして、支持部材157と押さえ部材161のゴムリング164の弾性による内方突出部156に対する当接力を調節することによって、これら支持部材157及び押さえ部材161と内方突出部156との間に生ずる静止摩擦力を超える軸直角方向の外力がアーマチャ112に及ぼされた場合には、駆動ロッド90に対するアーマチャ112の軸直角方向の相対的な滑り変位が許容されるようになっており、これら内方突出部156、支持部材157、押さえ部材161及びゴムリング164によってアーマチャ112と駆動ロッド90の軸直角方向相対変位を可能に連結する相対変位許容連結手段が構成されていると共に、アーマチャ112をコイル部材108に対して軸直角方向の相対変位を許容する軸直角方向変位許容手段が構成されている。これにより、各部材の製造上の寸法誤差や組み付け時の位置決め誤差等に起因する駆動ロッド90とアーマチャ112との相対的な位置ずれを有利に吸収することが出来て、アーマチャ112をコイル120に対して軸直角方向にも安定して位置決めすることが出来ると共に、アクチュエータ作動時における一時的な軸ずれも有利に吸収されることとなって、安定した作動特性を得ることが出来る。
なお、駆動ロッド90に対するアーマチャ112の軸直角方向の相対変位量は、支持部材157、押さえ部材161乃至は駆動ロッド90の外周端縁部とアーマチャ112の内周面との対向面間距離によって規定されるが、許容変位量としては、0.2mm〜3mmの範囲が好適に採用される。また、アーマチャ112の滑り変位をより良好に実現するために、例えばポリエチレンやポリテトラフルオロエチレン等の低摩擦性材料による摺動部材をこれらの摺動面に組み込んだり、低摩擦処理を施す等しても良い。
上述の如き構造とされたエンジンマウント10は、図示はされていないが、コイル120への通電を制御することが可能であり、例えば、パワーユニットのエンジン点火信号を参照信号とすると共に、防振すべき部材の振動検出信号をエラー信号として、適応制御等のフィードバック制御を行なうことによって、或いは予め設定された制御データに基づくマップ制御を利用すること等によって通電制御することが出来る。これにより、アーマチャ112に磁力を作用せしめて軸方向下方に加振駆動せしめると共に、コイル120への通電を停止して支持ゴム弾性体54の復元力を作用せしめることで、加振板56に対して、防振すべき振動に対応した駆動力を作用せしめ、以て作用流体室66の内圧制御による能動的防振効果を得ることが出来るのである。
そこにおいて、本実施形態のエンジンマウント10では、ソレノイド型アクチュエータとしての電磁加振器102におけるアーマチャ112に平坦面148が切欠き形成されていることによって、コイル120への通電によるアーマチャ112の軸方向加振駆動時における傾きを抑えることが出来る。即ち、アーマチャ112の周方向において平坦面148と上下側磁極132,134との距離が周方向における他の部位に比して大きくされていることから、平坦面148が形成された部位に及ぼされる磁気作用力が、それ以外の部位に及ぼされる磁気作用力よりも小さくされることによって、アーマチャ112に及ぼされる磁気作用力の軸直角方向に働く磁力成分の合力が、軸直角方向における平坦面148と反対側(図1中、左側)の一方向に生ぜしめられることとなる。
これにより、アーマチャ112の上下端部のそれぞれに対して同一の方向に磁力作用を及ぼしめて、アーマチャ112の傾きを軽減することが出来るのである。そして、アーマチャ112の傾きを軽減することによって、アーマチャ112の上下ヨーク114,116や案内スリーブ136に対する点接触を回避乃至は軽減せしめて、作動安定性を向上せしめると共に、アーマチャ112に施されたコーティング層を保護することが出来て、コーティング層による低摩擦摺動特性や防錆特性を長期間に亘って安定して発揮することが出来るのである。
更に本実施形態においては、軸直角方向変位許容手段を構成する支持部材157によって駆動ロッド90とアーマチャ112との軸直角方向の相対変位が可能とされていることから、コイル120への通電によってアーマチャ112に対して軸直角方向一方向の磁気作用力が及ぼされて、アーマチャ112が軸直角方向に変位せしめられる際にも、アーマチャ112のみが変位出来ることによって、駆動ロッド90に影響を及ぼすことが回避されている。また、かかる軸直角方向変位許容手段によって、アーマチャ112に軸直角方向一方向の磁気作用力が及ぼされた際には、アーマチャ112のみが軸直角方向に移動することが可能とされていることによって、アーマチャ112の傾きを迅速に軽減することも可能となるのである。
なお、かかる電磁加振器102において、アーマチャ112の平坦面148の切欠き量や、上下磁極132,134とアーマチャ112との相対位置を調節することによって、アーマチャ112に対してより積極的な軸直角方向一方向の磁気吸引力を生ぜしめて、アーマチャ112の外周面を案内スリーブ136の筒状案内面138に線接触状態とすることも可能である。このように筒状案内面138を摺接面として、筒状案内面138に対する線接触状態を生ぜしめることによって、筒状案内面138による案内作用を積極的に利用して、より安定した軸方向加振駆動を実現することも出来る。
以上、本発明の一実施形態を例示してきたが、偏倚手段の具体的な態様としては各種の態様が採用可能である。以下に、偏倚手段を備えたアクチュエータとしての幾つかの好ましい構造を例示するが、本発明における偏倚手段が以下の態様に限定されるものではない。なお、以下に記載のアクチュエータにおいて、前述の第一の実施形態と同様な構造とされた部材及び部位については、それぞれ、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
先ず、図5及び図6に、本発明の第二の実施形態としての電磁加振器180を示す。電磁加振器180は、アーマチャ182の周方向の一部において磁力偏倚手段としての上部凹溝184及び下部凹溝186が形成されている。即ち、電磁加振器180においては、アーマチャ182に上下部凹溝184,186を形成することによって、磁力線が通過出来る領域をアーマチャ182の周方向において異ならせることが出来る。これにより、アーマチャ182を流れる磁力線の数を周方向において不均一として、軸直角方向の磁力成分の合力を周方向における一方向に生ぜしめることが出来る。なお、上下溝154,156の具体的形状は何等限定されるものでなく、本実施形態に示すような溝形状のみならず、貫通孔を形成する等しても良いし、そのような溝や貫通孔を複数形成することも勿論可能である。また、このような溝や貫通孔を形成したことによってアーマチャ182の重量バランスが変化するようであれば、詰め物によってバランスを保つ等しても良い。
次に、図7及び図8には、本発明の第三の実施形態としての電磁加振器200を示す。電磁加振器200は、磁路を形成する上ヨーク202及び下ヨーク204それぞれの中央に貫設されている透孔206,208において、周方向において重なり合う一部の径寸法が大きくされた拡径部210,212が形成されている。また、電磁加振器200におけるアーマチャ214は、略円筒形状をもって形成されている。これにより、アーマチャ214と拡径部210、212に形成される磁極132,134との距離が大きくされており、アーマチャ214に及ぼされる磁気作用力を周方向において異ならせることが出来る。このような態様によれば、アーマチャ214に切欠きや溝を設けることによって重量バランスを変化せしめたり、外径寸法を変化せしめることがないことから、案内スリーブ136による案内作用を有効に利用することが出来る。
さらに、図9及び図10に、本発明の第四の実施形態としての電磁加振器220を示す。かかる電磁加振器220においては、アーマチャ222の挿通孔154を、偏心した部位に形成することによって、アーマチャ222を流れる磁力線の数を周方向において異ならせることが出来る。このような電磁加振器220においては、アーマチャ222における挿通孔154を偏心部位に形成するという簡素な構成によって、アーマチャ222の傾きを軽減することが可能となる。
また、図11及び図12には、本発明の第五の実施形態としての電磁加振器240を示す。なお、図11におけるアーマチャ242は、その外形を示すものである。かかる電磁加振器240においては、アーマチャ242における周溝246の溝寸法が周方向において異ならされていると共に、その下端部において、周方向において高さ寸法が異ならされた段部250が形成されており、下端面152の高さ寸法が周方向において異ならされている。なお、これら周溝246と段部250の傾きは、周方向において重なり合う部位において同様の傾きをもって形成されている。そして、これら傾斜した周溝246及び段部250によって、上側磁極132及び下側磁極134とアーマチャ242との離隔距離が周方向において異ならされているのである。特に本実施形態では、上下磁極132,134とアーマチャ242が最も接近位置して発生磁力に対して支配的となる、上下磁極132,134の各上端内周縁角部とアーマチャ242の上下磁極(上端部150と下端面152)の各下端外周縁角部との、軸方向での離隔距離が周方向で異ならされていることによって、それら両角部の対向間距離が周方向で変化せしめられている。なお、この両角部の軸方向の離隔距離の変化は、周方向で360度の周期とされており、両角部が最も近接した部分と、両角部が最も離隔した部分とが、軸直角方向で対向位置せしめられている。また、上側磁極132とアーマチャ242の上端部150の対向間距離と、下側磁極134とアーマチャ242の下端面152の対向間距離は、周方向で互いに同位相で変化するように設定されている。
さらに、このような形状のアーマチャ242を採用することによって、アーマチャ242が駆動変位(アーマチャ242の上下ヨーク114,116に対する軸方向位置の相対変化)せしめられた際の、上下磁極132,134とアーマチャ242における離隔距離の変化が、実質的に抑えられる。即ち、発生磁力(磁気吸引力)に対して支配的となる、上下磁極132,134の各上端内周縁角部とアーマチャ242の上下磁極(上端部150と下端面152)の各下端外周縁角部との最も近接した位置が、アーマチャ242の軸方向変位に際して周方向で次第に変化するにしても、それら上下磁極132,134の各上端内周縁角部とアーマチャ242の上下磁極の各下端外周縁角部との間の距離は、少なくともアーマチャ242の上下磁極の各下端外周縁角部における軸方向の振幅領域において、実質的に略一定に保たれることとなる。これにより、アーマチャ242の駆動変位に際して、アーマチャ242に及ぼされる磁気作用力が急激に変化するようなことも抑えることが出来る。それ故、製造誤差やアーマチャ242を支持する支持ゴム弾性体54の経時変化などに起因して、アーマチャ242と上下側磁極132,134との離隔距離に変化が生じたような場合にも、磁気作用力の急激な変化を抑えることが出来て、安定した防振特性を長期に亘って得る事が出来る。
更にまた、図13に、本発明の第六の実施形態としての電磁加振器260を示す。なお、図13におけるアーマチャ112は、その外形を示すものであり、電磁加振器260の平面形状は、図12に示した電磁加振器240と同様の形状となる。かかる電磁加振器260においては、上ヨーク262及び下ヨーク264に形成される上側磁極266及び下側磁極268の高さ寸法が周方向において異ならされている。また、これら上側磁極266及び下側磁極268の傾きについても、周方向で重なり合う部位において同様の傾きとされている。そして、上下側磁極266,268のアーマチャ112に対する相対位置が周方向で異ならされていることによって、アーマチャ112に及ぼされる磁気作用力を周方向において異ならせることが出来る。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでない。
例えば、偏倚付勢手段として、磁極との距離を周方向において変化せしめる磁力偏倚手段に加えて、アーマチャを通過する磁力線の本数を周方向で異ならせる磁力偏倚手段を組み合わせて用いることも可能である。即ち、第一の実施形態におけるアーマチャ112に対して、図5に示した第二の実施形態の如き貫通孔や溝を設けることによって、磁極との距離を周方向において異ならせると共に、アーマチャ112を流れる磁力線の本数を周方向において異ならせる等しても良い。
また、磁力偏倚手段を可動子と固定子の両方に設けること等も勿論可能である。例えば、前記第一の実施形態における上下側磁極132,134の位置を周方向において異ならせることによって、アーマチャ112と上下側磁極132,134との距離を周方向においてより大きく異ならせることも出来る。
更に、磁力偏倚手段としては、前述の態様に限定されるものではなく、その他の態様としては例えば、透磁率の異なる材料を組み合わせて可動子を形成することによって、可動子に及ぼされる磁気作用力を周方向において異ならせる等しても良い。
また、アーマチャ112と駆動ロッド90乃至はコイル部材108との軸直角方向の相対変位を許容する軸直角方向変位許容手段の具体的態様は、前述の態様に限定されるものではない。例えば、ゴムリング164の代わりにコイルスプリングを用いて、駆動ロッド90の段差面162と押さえ部材161の上端面との間に圧縮状態で配設することによって、アーマチャ112をより積極的に支持部材157側に付勢しても良いし、更に押さえ部材161を用いることなく、駆動ロッド90の段差面162とアーマチャ112の内方突出部156の上端面との間にコイルスプリングを圧縮状態で配設する等しても良い。また、アーマチャ112を駆動ロッド90から軸方向下方に抜け出し不可能に支持する手段としては例えば、駆動ロッド90の先端部分に雄ねじを形成して、支持部材157の代わりに支持部材157の如き外径寸法を有するナット部材を螺着することによって、アーマチャ112を支持すること等も可能である。
加えて、本発明は、自動車用のボデーマウントやメンバマウント等、或いは自動車以外の各種装置におけるマウントや制振器などの防振装置等に対して、同様に適用可能である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
本発明の第一の実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面図である。 図1におけるエンジンマウントに用いられるソレノイド型アクチュエータを示す断面図である。 図2に示したソレノイド型アクチュエータの平面図である。 図2に示したソレノイド型アクチュエータの要部拡大断面図である。 本発明における第二の実施形態としてのソレノイド型アクチュエータを示す断面図である。 図5に示したソレノイド型アクチュエータの平面図である。 本発明における第三の実施形態としてのソレノイド型アクチュエータを示す断面図である。 図7に示したソレノイド型アクチュエータの平面図である。 本発明における第四の実施形態としてのソレノイド型アクチュエータを示す断面図である。 図9に示したソレノイド型アクチュエータの平面図である。 本発明における第五の実施形態としてのソレノイド型アクチュエータを示す断面図である。 図11に示したソレノイド型アクチュエータの平面図である。 本発明における第六の実施形態としてのソレノイド型アクチュエータを示す断面図である。
10 エンジンマウント
12 第一の取付金具
14 第二の取付金具
16 本体ゴム弾性体
102 電磁加振器
112 アーマチャ
114 上ヨーク
116 下ヨーク
136 案内スリーブ
148 平坦面

Claims (4)

  1. 相互に連結されることにより振動伝達系を構成する各一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結せしめて、該本体ゴム弾性体によって壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室を形成すると共に、該受圧室の壁部の別の一部を加振部材で構成する一方、
    コイルの周囲にヨーク部材を組み付けて中心軸上に案内孔を有する固定側磁路を形成した固定子に対して、該案内孔に可動子を挿入配置せしめて、該コイルへの通電により該固定子と該可動子の間に軸方向の駆動力が生ぜしめられるようにしたソレノイド型アクチュエータを用い、
    該ソレノイド型アクチュエータの該固定子を該第二の取付部材に固定すると共に、該可動子を該加振部材に取り付けることにより、該加振部材を加振駆動して該受圧室の圧力を能動的に制御し得るようにした能動型防振装置であって
    前記ソレノイド型アクチュエータにおいて、前記コイルへの通電によって前記可動子と前記固定子の間で軸直角方向に作用せしめられる磁力の合力を軸直角方向一方向に偏倚させる磁力偏倚手段により、該可動子を固定子に対して軸直角方向一方向に付勢する偏倚付勢手段を設けたことを特徴とする能動型防振装置。
  2. 前記案内孔の内面において、前記可動子が軸方向に駆動変位せしめられる際に該可動子が摺接せしめられる摺接面を、軸方向の所定長さに亘る部分に設けた請求項1に記載の能動型防振装置。
  3. 相互に連結されることにより振動伝達系を構成する各一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結せしめて、該本体ゴム弾性体によって壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室を形成すると共に、該受圧室の壁部の別の一部を加振部材で構成する一方、
    コイルの周囲にヨーク部材を組み付けて中心軸上に案内孔を有する固定側磁路を形成した固定子に対して、該案内孔に可動子を挿入配置せしめて、該コイルへの通電により該固定子と該可動子の間に軸方向の駆動力が生ぜしめられるようにしたソレノイド型アクチュエータを用い、
    該ソレノイド型アクチュエータの該固定子を該第二の取付部材に固定すると共に、該可動子を該加振部材に取り付けることにより、該加振部材を加振駆動して該受圧室の圧力を能動的に制御し得るようにした能動型防振装置において、
    前記可動子を前記固定子に対して軸直角方向一方向に付勢する偏倚付勢手段を設けると共に、
    前記ソレノイド型アクチュエータにおける前記可動子と、該可動子が取り付けられる前記加振部材との間において、それら可動子と加振部材の軸直角方向での相対変位を許容する軸直角方向変位許容手段を設けたことを特徴とする能動型防振装置。
  4. 前記加振部材から前記可動子に向かって突出する連結ロッドを設ける一方、該可動子において該連結ロッドの突出先端部分が挿通される係合孔を該連結ロッドの外周面よりも一回り大きな内周面をもって形成して、該係合孔に挿通せしめた該連結ロッドを該可動子に対して軸方向で位置決めして取り付けて、該連結ロッドの該係合孔内での軸直角方向の変位を許容することによって、前記軸直角方向変位許容手段を構成した請求項に記載の能動型防振装置。
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