JPH06155944A - 溶融転写型インク受像シート - Google Patents
溶融転写型インク受像シートInfo
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- JPH06155944A JPH06155944A JP43A JP31334492A JPH06155944A JP H06155944 A JPH06155944 A JP H06155944A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 31334492 A JP31334492 A JP 31334492A JP H06155944 A JPH06155944 A JP H06155944A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高い記録濃度が得られる溶融転写型インク受
像シートを提供する。 【構成】 シート状支持体の一面上に形成され、かつバ
インダー樹脂および顔料を主成分とするインク受像層と
を有し、前記インク受像層のバインダー樹脂が酢酸ビニ
ル−エチレン−塩化ビニル共重合体を含むことを特徴と
する溶融転写型インク受像シート。
像シートを提供する。 【構成】 シート状支持体の一面上に形成され、かつバ
インダー樹脂および顔料を主成分とするインク受像層と
を有し、前記インク受像層のバインダー樹脂が酢酸ビニ
ル−エチレン−塩化ビニル共重合体を含むことを特徴と
する溶融転写型インク受像シート。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融転写型インク受像
シートに関するものである。更に詳しく述べるならば、
本発明は、溶融転写型インク画像プリンターに使用され
た時、ドット再現性が良好で、記録濃度の高い優れたプ
リント画像が得られる溶融転写型インク受像シートに関
するものである。
シートに関するものである。更に詳しく述べるならば、
本発明は、溶融転写型インク画像プリンターに使用され
た時、ドット再現性が良好で、記録濃度の高い優れたプ
リント画像が得られる溶融転写型インク受像シートに関
するものである。
【０００２】
【従来の技術】熱転写インクシートとサーマルヘッドを
利用した熱溶融転写記録方式は、機構が簡単で保守が容
易なため、ワープロやファクシミリ等のプリンターに広
く用いられており、インク受像シートとしては上質紙が
使用されてきた。しかし近年、熱転写記録のフルカラー
化に伴い、従来より高い階調再現性を得るため、プリン
ターにおいては、１つのドットの大きさを変えず階調を
得る方法から、各ドットの大きさを変えるドット可変方
式に変更しており、受像シートにおいては、低い印加エ
ネルギーから高い印加エネルギーにわたるフルカラー記
録において、溶融転写されたインク画像のドット形状が
忠実に再現され、ドット再現性がすぐれていること、お
よび十分な量のインクが転写され、記録濃度が高いこと
が重要な記録品質となっている。
利用した熱溶融転写記録方式は、機構が簡単で保守が容
易なため、ワープロやファクシミリ等のプリンターに広
く用いられており、インク受像シートとしては上質紙が
使用されてきた。しかし近年、熱転写記録のフルカラー
化に伴い、従来より高い階調再現性を得るため、プリン
ターにおいては、１つのドットの大きさを変えず階調を
得る方法から、各ドットの大きさを変えるドット可変方
式に変更しており、受像シートにおいては、低い印加エ
ネルギーから高い印加エネルギーにわたるフルカラー記
録において、溶融転写されたインク画像のドット形状が
忠実に再現され、ドット再現性がすぐれていること、お
よび十分な量のインクが転写され、記録濃度が高いこと
が重要な記録品質となっている。
【０００３】上記のような熱転写画像のフルカラー化に
伴い受像紙の特性もこれに対応する必要が生じている。
すなわち、通常の印刷用の普通紙では、表面が粗すぎる
ため、インクが転写されない部分、すなわちヌケが発生
したり、逆に表面が平滑すぎてインクの投錨効果が働か
ず、受像シートに転写されたインク画像がインクリボン
に逆転写されてしまうことによる画像のヌケが発生しや
すくなる。これらはいずれもドット再現性不良の原因で
ある。また、ドット再現性の不良に起因する記録濃度の
低下のほかに、受像層のインク吸収性の低さに起因する
記録濃度の低下も発生することがある。
伴い受像紙の特性もこれに対応する必要が生じている。
すなわち、通常の印刷用の普通紙では、表面が粗すぎる
ため、インクが転写されない部分、すなわちヌケが発生
したり、逆に表面が平滑すぎてインクの投錨効果が働か
ず、受像シートに転写されたインク画像がインクリボン
に逆転写されてしまうことによる画像のヌケが発生しや
すくなる。これらはいずれもドット再現性不良の原因で
ある。また、ドット再現性の不良に起因する記録濃度の
低下のほかに、受像層のインク吸収性の低さに起因する
記録濃度の低下も発生することがある。
【０００４】インク受像層のインクの転写性、および吸
収性を向上させるために、ポリアミド樹脂やポリウレタ
ン樹脂を他の添加剤とともに親水性有機溶剤に溶解し、
この塗布液を支持体表面に塗布し、次いで湿式方式で成
膜してインク吸収性の高い受像層を形成することが知ら
れている（特開昭６２−７９２３７号）。しかしながら
この方法は、湿式成膜であるため、浸漬、洗浄、溶剤回
収等の諸工程が必要であり、非常にコスト高であるとい
う問題を有している。
収性を向上させるために、ポリアミド樹脂やポリウレタ
ン樹脂を他の添加剤とともに親水性有機溶剤に溶解し、
この塗布液を支持体表面に塗布し、次いで湿式方式で成
膜してインク吸収性の高い受像層を形成することが知ら
れている（特開昭６２−７９２３７号）。しかしながら
この方法は、湿式成膜であるため、浸漬、洗浄、溶剤回
収等の諸工程が必要であり、非常にコスト高であるとい
う問題を有している。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
欠点を解消し、熱転写カラープリンターに使用した場合
に、インク画像のドット再現性が良好で、記録濃度の高
い良好な記録が得られる溶融転写型インク受像シートを
提供しようとするものである。
欠点を解消し、熱転写カラープリンターに使用した場合
に、インク画像のドット再現性が良好で、記録濃度の高
い良好な記録が得られる溶融転写型インク受像シートを
提供しようとするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意検討した結果、インク受像層のバイ
ンダー樹脂として特定の三元共重合体を用いることによ
り上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成し
た。
的を達成すべく鋭意検討した結果、インク受像層のバイ
ンダー樹脂として特定の三元共重合体を用いることによ
り上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成し
た。
【０００７】すなわち本発明の溶融転写型インク受像シ
ートは、シート状支持体と、この支持体の一面上に形成
され、かつバインダー樹脂および顔料を主成分として含
有するインク受像層とを有し、前記インク受像層のバイ
ンダー樹脂が酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合
体を含むことを特徴とするものである。
ートは、シート状支持体と、この支持体の一面上に形成
され、かつバインダー樹脂および顔料を主成分として含
有するインク受像層とを有し、前記インク受像層のバイ
ンダー樹脂が酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合
体を含むことを特徴とするものである。
【０００８】
【作用】溶融型熱転写プリンターによる記録において、
本発明の溶融熱転写型インク受像シートを用いることに
より、従来の樹脂成分のみからなる熱転写用インク受像
紙よりも高濃度で鮮明な記録が実現できる。本発明にお
いて得られる記録画像の記録濃度が高い理由は、十分に
は明らかでないが、本発明において用いられる受像層中
の酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル三元共重合体が、
インクに対し、良好な親和性を有しているためと考えら
れる。
本発明の溶融熱転写型インク受像シートを用いることに
より、従来の樹脂成分のみからなる熱転写用インク受像
紙よりも高濃度で鮮明な記録が実現できる。本発明にお
いて得られる記録画像の記録濃度が高い理由は、十分に
は明らかでないが、本発明において用いられる受像層中
の酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル三元共重合体が、
インクに対し、良好な親和性を有しているためと考えら
れる。
【０００９】本発明においてインク受像層のバインダー
樹脂として用いられる酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニ
ル三元共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共重合体のな
かで弾性にすぐれたエラストマーを幹ポリマーとし、こ
れに塩化ビニルをグラフト重合させたものであって、エ
チレン５〜２０％、酢酸ビニル４０〜８５％、および塩
化ビニル１０〜３５％の組成で共重合させて得られるも
のであることが好ましく、また、０℃〜２０℃のガラス
転移点（Ｔｇ）を有するものが好ましい。Ｔｇが０℃未
満のときは、得られる塗膜の強度が不十分になり、イン
クリボンに接触したとき、インク受像層の一部が剥ぎ取
られ記録不良を生ずることがある。また、Ｔｇが２０℃
をこえるときは、インクの転写が不良になり、転写画像
にヌケを生じやすくなる。
樹脂として用いられる酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニ
ル三元共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共重合体のな
かで弾性にすぐれたエラストマーを幹ポリマーとし、こ
れに塩化ビニルをグラフト重合させたものであって、エ
チレン５〜２０％、酢酸ビニル４０〜８５％、および塩
化ビニル１０〜３５％の組成で共重合させて得られるも
のであることが好ましく、また、０℃〜２０℃のガラス
転移点（Ｔｇ）を有するものが好ましい。Ｔｇが０℃未
満のときは、得られる塗膜の強度が不十分になり、イン
クリボンに接触したとき、インク受像層の一部が剥ぎ取
られ記録不良を生ずることがある。また、Ｔｇが２０℃
をこえるときは、インクの転写が不良になり、転写画像
にヌケを生じやすくなる。
【００１０】本発明のインク受像層の形成に際し、酢酸
ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合体は、水性エマル
ジョンとして用いられる。
ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合体は、水性エマル
ジョンとして用いられる。
【００１１】本発明において、受像層の形成に用いられ
るバインダー樹脂は、前記酢酸ビニル−エチレン−塩化
ビニル共重合体に加えて、従来既知のバインダー樹脂を
混合して使用することができる。これらのバインダー樹
脂としては、ポリビニルアルコール、酸化でんぷん、エ
ーテル化でんぷん、メトキシセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイ
ン、ゼラチン、大豆タンパク、ポリビニルピロリドン、
ポリアクリルアミド、およびポリアクリル酸などの水溶
性樹脂、並びに塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−塩
化ビニリデン共重合体樹脂、アクリル酸エステル共重合
樹脂、メタクリル酸エステル共重合樹脂、ブチラール樹
脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ化ビニリデ
ン樹脂、ニトロセルロース樹脂、スチレン樹脂、スチレ
ン−アクリル共重合体樹脂、スチレン−ブタジエン共重
合体などのような非水溶性樹脂を用いることができる。
インク受像層の形成に際し、上記水溶性樹脂は水溶液と
して用いられ、また上記非水溶性樹脂は水性エマルジョ
ン、又はラテックスとして用いられる。これらの水性樹
脂は、単独で、又は２種類以上混合して使用し得る。
るバインダー樹脂は、前記酢酸ビニル−エチレン−塩化
ビニル共重合体に加えて、従来既知のバインダー樹脂を
混合して使用することができる。これらのバインダー樹
脂としては、ポリビニルアルコール、酸化でんぷん、エ
ーテル化でんぷん、メトキシセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイ
ン、ゼラチン、大豆タンパク、ポリビニルピロリドン、
ポリアクリルアミド、およびポリアクリル酸などの水溶
性樹脂、並びに塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−塩
化ビニリデン共重合体樹脂、アクリル酸エステル共重合
樹脂、メタクリル酸エステル共重合樹脂、ブチラール樹
脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ化ビニリデ
ン樹脂、ニトロセルロース樹脂、スチレン樹脂、スチレ
ン−アクリル共重合体樹脂、スチレン−ブタジエン共重
合体などのような非水溶性樹脂を用いることができる。
インク受像層の形成に際し、上記水溶性樹脂は水溶液と
して用いられ、また上記非水溶性樹脂は水性エマルジョ
ン、又はラテックスとして用いられる。これらの水性樹
脂は、単独で、又は２種類以上混合して使用し得る。
【００１２】受像層の形成に、バインダー樹脂とともに
用いる顔料としては、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カル
シウム、けい酸、けい酸塩、クレー、タルク、マイカ、
焼成クレー、水酸化アルミ、硫酸バリウム、リトポン、
二酸化チタン、酸化亜鉛、などの無機顔料、並びにポリ
スチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹
脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、スチレン−アクリ
ル共重合体、でんぷん、セルロースなどの無機重合体の
粉末、ビーズ、マイクロスフェアー、および中空粒子な
どが単独または併用して使用できる。一般に受像層とイ
ンクリボンの密着性を良好にし、転写不良を起こさない
ようにするためにも受像層に使用される顔料の平均粒径
は５μｍ以下であることが好ましい。
用いる顔料としては、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カル
シウム、けい酸、けい酸塩、クレー、タルク、マイカ、
焼成クレー、水酸化アルミ、硫酸バリウム、リトポン、
二酸化チタン、酸化亜鉛、などの無機顔料、並びにポリ
スチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹
脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、スチレン−アクリ
ル共重合体、でんぷん、セルロースなどの無機重合体の
粉末、ビーズ、マイクロスフェアー、および中空粒子な
どが単独または併用して使用できる。一般に受像層とイ
ンクリボンの密着性を良好にし、転写不良を起こさない
ようにするためにも受像層に使用される顔料の平均粒径
は５μｍ以下であることが好ましい。
【００１３】本発明におけるインク受像層に使用される
バインダー樹脂の合計量は、全塗料固形分重量の１５〜
８０重量％の範囲内にあることが好ましく、顔料の合計
量は８５〜２０重量％の範囲内にあることが好ましい。
全バインダー樹脂の割合が１５重量％より少ないと、得
られる受像層塗膜の強度が不十分になり、熱転写の際に
インクリボンに受像層の一部が剥ぎ取られて記録不良を
発生することがある。また全バインダー樹脂の使用量が
８０重量％より多いと、受像層表面が平滑になり過ぎ
て、インクの投錨効果が働かず、転写インク画像にヌケ
が発生することがある。
バインダー樹脂の合計量は、全塗料固形分重量の１５〜
８０重量％の範囲内にあることが好ましく、顔料の合計
量は８５〜２０重量％の範囲内にあることが好ましい。
全バインダー樹脂の割合が１５重量％より少ないと、得
られる受像層塗膜の強度が不十分になり、熱転写の際に
インクリボンに受像層の一部が剥ぎ取られて記録不良を
発生することがある。また全バインダー樹脂の使用量が
８０重量％より多いと、受像層表面が平滑になり過ぎ
て、インクの投錨効果が働かず、転写インク画像にヌケ
が発生することがある。
【００１４】また、全バインダー樹脂中の酢酸ビニル−
エチレン−塩化ビニル共重合体と、その他の水系樹脂と
の割合は、前者が１０〜１００重量％、後者は９０〜１
０重量％であることが好ましい。酢酸ビニル−エチレン
−塩化ビニル共重合体の含有量が１０重量％より少ない
と、記録濃度が不十分になることがある。
エチレン−塩化ビニル共重合体と、その他の水系樹脂と
の割合は、前者が１０〜１００重量％、後者は９０〜１
０重量％であることが好ましい。酢酸ビニル−エチレン
−塩化ビニル共重合体の含有量が１０重量％より少ない
と、記録濃度が不十分になることがある。
【００１５】上記酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共
重合体、およびそれ以外の樹脂および顔料は、すでに工
業化されている方法で分散、塗料化できる。すなわち、
酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合体のエマルジ
ョン、それ以外の水系樹脂と顔料または顔料分散物を所
定の比率で混合し、分散媒とともに攪拌機、サンドグラ
インダーなどのような適当な分散機で混合、分散し、固
形分濃度や液状などを調整することができる。
重合体、およびそれ以外の樹脂および顔料は、すでに工
業化されている方法で分散、塗料化できる。すなわち、
酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合体のエマルジ
ョン、それ以外の水系樹脂と顔料または顔料分散物を所
定の比率で混合し、分散媒とともに攪拌機、サンドグラ
インダーなどのような適当な分散機で混合、分散し、固
形分濃度や液状などを調整することができる。
【００１６】受像層を支持体上に形成するには、通常の
塗工方式、すなわちメイヤーバー方式、グラビアロール
方式、リバースロール方式、ブレード方式、エアーナイ
フ方式、スリットダイ方式等が利用できる。
塗工方式、すなわちメイヤーバー方式、グラビアロール
方式、リバースロール方式、ブレード方式、エアーナイ
フ方式、スリットダイ方式等が利用できる。
【００１７】受像層の表面粗さは、王研式平滑度で７０
０秒以上１３００秒以下が最適である。受像層平滑度が
７００秒に満たないと、インクリボンと受像層との密着
性が不良になり転写不良によるヌケが発生することがあ
る。また受像層平滑度が１３００秒を越えると、表面が
平滑すぎてインクの投錨効果が働かず、受像層に転写さ
れたインク画像がインクリボンに逆転写してしまい、イ
ンク画像にヌケが発生することがある。
０秒以上１３００秒以下が最適である。受像層平滑度が
７００秒に満たないと、インクリボンと受像層との密着
性が不良になり転写不良によるヌケが発生することがあ
る。また受像層平滑度が１３００秒を越えると、表面が
平滑すぎてインクの投錨効果が働かず、受像層に転写さ
れたインク画像がインクリボンに逆転写してしまい、イ
ンク画像にヌケが発生することがある。
【００１８】受像層を支持するシート状支持体は、上質
紙、塗工紙などの紙、織布、不織布、ポリエステルフィ
ルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィル
ム、酢酸セルロースフィルムなどのプラスチックフィル
ム、合成紙などから選ぶことができる。
紙、塗工紙などの紙、織布、不織布、ポリエステルフィ
ルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィル
ム、酢酸セルロースフィルムなどのプラスチックフィル
ム、合成紙などから選ぶことができる。
【００１９】支持体は断熱性の良好なものほど同一印画
エネルギーでドット再現性が良好であり、かつ、記録濃
度の増加が期待できる。また、断熱性の良好な支持体ほ
ど同じ濃度、記録品質を得るために必要なエネルギー量
が少なくて済み、省エネルギーを達成できる。支持体の
断熱性は、一般的に、クリアフィルム＜上質紙＜合成紙
の順に良好となる。
エネルギーでドット再現性が良好であり、かつ、記録濃
度の増加が期待できる。また、断熱性の良好な支持体ほ
ど同じ濃度、記録品質を得るために必要なエネルギー量
が少なくて済み、省エネルギーを達成できる。支持体の
断熱性は、一般的に、クリアフィルム＜上質紙＜合成紙
の順に良好となる。
【００２０】上質紙の、受像層形成面の凹凸を少なくす
るとともに、断熱性を向上させるために、上質紙にアン
ダーコート層を設け、その上に受像層を設けてもよい。
アンダーコート層の断熱性を向上させるために、それに
多孔質の無機顔料や中空顔料を含有させてもよい。
るとともに、断熱性を向上させるために、上質紙にアン
ダーコート層を設け、その上に受像層を設けてもよい。
アンダーコート層の断熱性を向上させるために、それに
多孔質の無機顔料や中空顔料を含有させてもよい。
【００２１】上記の条件を満たすインク受像シートは、
感熱カラープリンターによる記録において、従来の樹脂
成分のみからなる熱転写用インク受像シートよりも、記
録画像の濃度が高く、かつ鮮明である。
感熱カラープリンターによる記録において、従来の樹脂
成分のみからなる熱転写用インク受像シートよりも、記
録画像の濃度が高く、かつ鮮明である。
【００２２】
【実施例】下記実施例によって本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれによって制限されるものでは
ない。なお、実施例および比較例中の「部」はすべて
「重量部」である。
説明するが、本発明はこれによって制限されるものでは
ない。なお、実施例および比較例中の「部」はすべて
「重量部」である。
【００２３】実施例１ 坪量８０ｇ／m2の上質紙の片面に、下記組成の混合物を
攪拌機で混合した受像層塗料（１）を、乾燥後の塗工量
が８ｇ／m2となるように塗布乾燥し、これにスーパーカ
レンダーによる平滑処理を施し、１０００％の王研式平
滑度を有するインク受像層を形成して、溶融熱転写型イ
ンク受像紙を作製した。
攪拌機で混合した受像層塗料（１）を、乾燥後の塗工量
が８ｇ／m2となるように塗布乾燥し、これにスーパーカ
レンダーによる平滑処理を施し、１０００％の王研式平
滑度を有するインク受像層を形成して、溶融熱転写型イ
ンク受像紙を作製した。
【００２４】 受像層塗料（１） 成分 重量部 酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合体エマルジョン ４６ （商標：スミカフレックスＳ−８７０、 住友化学工業社製、固形分５５％） 焼成クレー分散液（商標：アンシレックス９３、 １５０ エンゲルハード社製、固形分５０％） 水 ２０４
【００２５】実施例２ 坪量８０ｇ／m2の上質紙の片面に、下記組成のアンダー
コート層塗料を、乾燥後の塗布量が８ｇ／m2となるよう
に塗布乾燥してアンダーコート層を形成した。
コート層塗料を、乾燥後の塗布量が８ｇ／m2となるよう
に塗布乾燥してアンダーコート層を形成した。
【００２６】 アンダーコート層塗料 成分 重量部 スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン ６３ （商標：Ｌ−１８７６、旭化成工業製、固形分４８％） 中空球状プラスチック顔料分散液 １６５ （商標：ローペイクＯＰ−８４Ｊ、 ロームアンドハース社製、固形分４２．５％）
【００２７】上記支持体のアンダーコート層上に、実施
例１と同じ受容層塗料（１）を、乾燥後の塗工量が４ｇ
／m2となるように塗布し乾燥し、これにスーパーカレン
ダーによる平滑処理を施し、１０００秒の王研式平滑度
を有する受像層を形成して、溶融熱転写型インク受像シ
ートを作製した。
例１と同じ受容層塗料（１）を、乾燥後の塗工量が４ｇ
／m2となるように塗布し乾燥し、これにスーパーカレン
ダーによる平滑処理を施し、１０００秒の王研式平滑度
を有する受像層を形成して、溶融熱転写型インク受像シ
ートを作製した。
【００２８】実施例３ 厚さ１１０μｍの合成紙（商標：ユポＦＰＧ−１１０、
王子油化合成紙社製）の片面に、実施例１と同じ受容層
塗料（１）を、乾燥後の塗工量が４ｇ／m2となるように
塗布し乾燥し、これにスーパーカレンダーによる平滑処
理を施し、１０００秒の王研式平滑度を有するインク受
像層を形成して、溶融熱転写型インク受像紙を作製し
た。
王子油化合成紙社製）の片面に、実施例１と同じ受容層
塗料（１）を、乾燥後の塗工量が４ｇ／m2となるように
塗布し乾燥し、これにスーパーカレンダーによる平滑処
理を施し、１０００秒の王研式平滑度を有するインク受
像層を形成して、溶融熱転写型インク受像紙を作製し
た。
【００２９】比較例１ 実施例１と同じ支持体の片面に、下記組成の混合物を攪
拌機で混合して調製した受像層塗料（２）を、乾燥後の
塗工量が８ｇ／m2となるように塗布乾燥し、これにスー
パーカレンダーによる平滑処理を施し、１０００秒の王
研式平滑度を有するインク受像層を形成して、溶融熱転
写型受像紙を作製した。
拌機で混合して調製した受像層塗料（２）を、乾燥後の
塗工量が８ｇ／m2となるように塗布乾燥し、これにスー
パーカレンダーによる平滑処理を施し、１０００秒の王
研式平滑度を有するインク受像層を形成して、溶融熱転
写型受像紙を作製した。
【００３０】 受容層塗料（２） 成分 重量部 スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン ５２ （商標：Ｌ−１８７６、旭化成工業社製、固形分４８％） 焼成クレー分散液（商標：アンシレックス９３、 １５０ エンゲルハード社製、固形分５０％） 水 １９８
【００３１】比較例２ 実施例２と同じ支持体のアンダーコート層上に、比較例
１と同じ受容層塗料（２）を乾燥後の塗工量が４ｇ／m2
となるように塗布乾燥し、これにスーパーカレンダーに
よる平滑処理を施し、王研式平滑度が１０００秒の受像
層を形成して、溶融熱転写型インク受像紙を作製した。
１と同じ受容層塗料（２）を乾燥後の塗工量が４ｇ／m2
となるように塗布乾燥し、これにスーパーカレンダーに
よる平滑処理を施し、王研式平滑度が１０００秒の受像
層を形成して、溶融熱転写型インク受像紙を作製した。
【００３２】比較例３ 実施例３と同じ支持体の片面に、比較例１と同じ受容層
塗料（２）を乾燥後の塗工量が４ｇ／m2となるように塗
布乾燥し、これにスーパーカレンダーによる平滑処理を
施し、王研式平滑度が１０００秒の受像層を形成して、
溶融熱転写型インク受像紙を作製した。
塗料（２）を乾燥後の塗工量が４ｇ／m2となるように塗
布乾燥し、これにスーパーカレンダーによる平滑処理を
施し、王研式平滑度が１０００秒の受像層を形成して、
溶融熱転写型インク受像紙を作製した。
【００３３】性能テスト 上記実施例１〜３および比較例１〜３のインク受像シー
トを、２０℃、６５％ＲＨの環境で２時間調湿後、市販
の熱転写カラープリンター（商標：ＪＸ−５６０、シャ
ープ社製）によりインク画像を記録した結果を表１に示
す。
トを、２０℃、６５％ＲＨの環境で２時間調湿後、市販
の熱転写カラープリンター（商標：ＪＸ−５６０、シャ
ープ社製）によりインク画像を記録した結果を表１に示
す。
【００３４】
【表１】
【００３５】
【発明の効果】本発明により、高い記録濃度を有する鮮
明なインク画像を記録する溶融転写型インク受像シート
の実用が作成可能となり、産業界に寄与するところが大
である。
明なインク画像を記録する溶融転写型インク受像シート
の実用が作成可能となり、産業界に寄与するところが大
である。
Claims (1)
- 【請求項１】 シート状支持体と、この支持体の一面上
に形成され、かつバインダー樹脂および顔料を主成分と
して含有するインク受像層とを有し、前記受像層がバイ
ンダー樹脂が酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合
体を含むことを特徴とする溶融転写型インク受像シー
ト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP43A JPH06155944A (ja) | 1992-11-24 | 1992-11-24 | 溶融転写型インク受像シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP43A JPH06155944A (ja) | 1992-11-24 | 1992-11-24 | 溶融転写型インク受像シート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06155944A true JPH06155944A (ja) | 1994-06-03 |
Family
ID=18040124
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP43A Pending JPH06155944A (ja) | 1992-11-24 | 1992-11-24 | 溶融転写型インク受像シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06155944A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006264086A (ja) * | 2005-03-23 | 2006-10-05 | Dainippon Printing Co Ltd | 熱転写受像シート |
| JP2008006752A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-01-17 | Fujifilm Corp | 感熱転写受像シート |
-
1992
- 1992-11-24 JP JP43A patent/JPH06155944A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006264086A (ja) * | 2005-03-23 | 2006-10-05 | Dainippon Printing Co Ltd | 熱転写受像シート |
| JP4540517B2 (ja) * | 2005-03-23 | 2010-09-08 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写受像シート |
| JP2008006752A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-01-17 | Fujifilm Corp | 感熱転写受像シート |
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