JPH06155943A - 溶融転写型インク受像シート - Google Patents
溶融転写型インク受像シートInfo
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- JPH06155943A JPH06155943A JP43A JP31329892A JPH06155943A JP H06155943 A JPH06155943 A JP H06155943A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 31329892 A JP31329892 A JP 31329892A JP H06155943 A JPH06155943 A JP H06155943A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 溶融熱転写インク画像のドットの再現性が良
好で、高い記録濃度を得る溶融転写型インク受像シート
を提供する。 【構成】 シート状支持体の一面上に形成され、かつバ
インダー樹脂および顔料を主成分とするインク受像層を
有し、前記インク受像層のバインダー樹脂が、１２０℃
以下の軟化点を有するロジンエステルを含むことを特徴
とする溶融転写型インク受像シート。
好で、高い記録濃度を得る溶融転写型インク受像シート
を提供する。 【構成】 シート状支持体の一面上に形成され、かつバ
インダー樹脂および顔料を主成分とするインク受像層を
有し、前記インク受像層のバインダー樹脂が、１２０℃
以下の軟化点を有するロジンエステルを含むことを特徴
とする溶融転写型インク受像シート。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融転写型インク受像
シートに関するものである。更に詳しく述べるならば、
本発明は、熱ヘッドを用いる溶融転写型熱転写用プリン
ターに使用された時、ドット再現性が良好で、記録濃度
の高い優れたプリントインク画像を受容し得る溶融転写
型インク受像シートに関するものでる。
シートに関するものである。更に詳しく述べるならば、
本発明は、熱ヘッドを用いる溶融転写型熱転写用プリン
ターに使用された時、ドット再現性が良好で、記録濃度
の高い優れたプリントインク画像を受容し得る溶融転写
型インク受像シートに関するものでる。
【０００２】
【従来の技術】熱転写インクシートとサーマルヘッドと
を利用する熱溶融転写記録方式は、機構が簡単で保守が
容易なため、ワープロやファクシミリ等のプリンターに
広く用いられており、受像シートとしては上質紙が使用
されてきた。しかし近年、熱転写記録のフルカラー化に
伴い、従来より高い階調再現性を得るため、プリンター
においては、１つのドットの大きさを変えずに階調を得
る方法から、各ドットの大きさを変更するドット可変方
式に変わってきており、受像シートにおいては、低い印
加エネルギーから高い印加エネルギーにわたるフルカラ
ー記録において、溶融転写されたインクのドット形状が
忠実に再現されるドット再現性や、十分な量のインクが
転写され、記録濃度が高いことが記録画像の重要な品質
となっている。
を利用する熱溶融転写記録方式は、機構が簡単で保守が
容易なため、ワープロやファクシミリ等のプリンターに
広く用いられており、受像シートとしては上質紙が使用
されてきた。しかし近年、熱転写記録のフルカラー化に
伴い、従来より高い階調再現性を得るため、プリンター
においては、１つのドットの大きさを変えずに階調を得
る方法から、各ドットの大きさを変更するドット可変方
式に変わってきており、受像シートにおいては、低い印
加エネルギーから高い印加エネルギーにわたるフルカラ
ー記録において、溶融転写されたインクのドット形状が
忠実に再現されるドット再現性や、十分な量のインクが
転写され、記録濃度が高いことが記録画像の重要な品質
となっている。
【０００３】上記のような熱転写画像のフルカラー化に
対して受像シートの特性も適切に対応する必要が生じて
いる。すなわち、通常の印刷用の普通紙を用いると、表
面が粗すぎることによりインクが転写されない部分、す
なわちヌケが発生したり、逆に表面が平滑すぎてインク
の投錨効果が働かず、転写されたインクがインクリボン
に逆転写してしまうことによるヌケが発生しやすくな
る。これらはいずれもドット再現性不良の原因となる。
上記のようなドット再現性の不良に起因する記録濃度の
低下のほかに、受像層のインク吸収性の低さに起因する
記録濃度の低下も発生することがある。
対して受像シートの特性も適切に対応する必要が生じて
いる。すなわち、通常の印刷用の普通紙を用いると、表
面が粗すぎることによりインクが転写されない部分、す
なわちヌケが発生したり、逆に表面が平滑すぎてインク
の投錨効果が働かず、転写されたインクがインクリボン
に逆転写してしまうことによるヌケが発生しやすくな
る。これらはいずれもドット再現性不良の原因となる。
上記のようなドット再現性の不良に起因する記録濃度の
低下のほかに、受像層のインク吸収性の低さに起因する
記録濃度の低下も発生することがある。
【０００４】受像層におけるインクの転写性、および吸
収性を向上させるために、ポリアミド樹脂やポリウレタ
ン樹脂を他の添加剤とともに親水性有機溶剤に溶解し、
この受像層用塗布液を支持体表面に塗布し、この塗布液
層を湿式方式により固化成膜してインク吸収性の高い受
像層を形成することも知られている（特開昭６２−７９
２３７号）。しかしながらこの方法では湿式成膜が採用
されているため、浸漬、洗浄、溶剤回収等の諸工程が必
要であり、非常にコスト高になるという問題を有してい
る。
収性を向上させるために、ポリアミド樹脂やポリウレタ
ン樹脂を他の添加剤とともに親水性有機溶剤に溶解し、
この受像層用塗布液を支持体表面に塗布し、この塗布液
層を湿式方式により固化成膜してインク吸収性の高い受
像層を形成することも知られている（特開昭６２−７９
２３７号）。しかしながらこの方法では湿式成膜が採用
されているため、浸漬、洗浄、溶剤回収等の諸工程が必
要であり、非常にコスト高になるという問題を有してい
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
欠点を解消し、熱転写カラープリンターに使用した場合
でもドット再現性が良好で、記録濃度の高い良好なイン
ク画像記録が得られる溶融転写型インク受像シートを提
供しようとするものである。
欠点を解消し、熱転写カラープリンターに使用した場合
でもドット再現性が良好で、記録濃度の高い良好なイン
ク画像記録が得られる溶融転写型インク受像シートを提
供しようとするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意検討した結果、受像層のバインダー
樹脂として、特殊ロジンエステルを用いることにより上
記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
的を達成すべく鋭意検討した結果、受像層のバインダー
樹脂として、特殊ロジンエステルを用いることにより上
記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
【０００７】すなわち本発明の溶融転写型インク受像シ
ートは、シート状支持体と、このシート状支持体の一面
上に形成され、かつバインダー樹脂および顔料を主成分
として含むインク受像層とを有し、前記インク受像層の
バインダー樹脂が、１２０℃以下の軟化点を有するロジ
ンエステルを含むことを特徴とするものである。
ートは、シート状支持体と、このシート状支持体の一面
上に形成され、かつバインダー樹脂および顔料を主成分
として含むインク受像層とを有し、前記インク受像層の
バインダー樹脂が、１２０℃以下の軟化点を有するロジ
ンエステルを含むことを特徴とするものである。
【０００８】
【作用】溶融型熱転写プリンターによる記録において、
本発明における特定受像層、すなわち、１２０℃以下、
好ましくは５０〜１２０℃の軟化点を有するロジンエス
テルをバインダー樹脂として含む受像層を用いると、従
来の樹脂成分のみからなる熱転写用インク受像層よりも
ドット再現性が良好となり、高濃度記録が実現できる。
本発明における特定受像層、すなわち、１２０℃以下、
好ましくは５０〜１２０℃の軟化点を有するロジンエス
テルをバインダー樹脂として含む受像層を用いると、従
来の樹脂成分のみからなる熱転写用インク受像層よりも
ドット再現性が良好となり、高濃度記録が実現できる。
【０００９】本発明に用いられるロジンエステルは、ア
ビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、テトラアビエチン
酸などからなるロジンを、水素化して安定化した後これ
をエステル化することによって製造されるものであっ
て、具体的にはロジンのメチルエステル、エチルエステ
ル、グリセリンエステル（エステルガム）、ジエチレン
グリコールエステル、ペンタエリトリットエステルなど
を包含する。一般にロジンエステルの分子量が増大する
と、その軟化点も高温になる。
ビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、テトラアビエチン
酸などからなるロジンを、水素化して安定化した後これ
をエステル化することによって製造されるものであっ
て、具体的にはロジンのメチルエステル、エチルエステ
ル、グリセリンエステル（エステルガム）、ジエチレン
グリコールエステル、ペンタエリトリットエステルなど
を包含する。一般にロジンエステルの分子量が増大する
と、その軟化点も高温になる。
【００１０】ロジンエステルの使用により記録画像の色
濃度が高くなる理由として、一つには、ロジンエステル
の熱転写用インクに対する高い接着性により、インクの
転写性および保持性が向上し、ドットの再現性が良好と
なるためと推測され、また、一つにはロジンエステルと
インクとの相溶性が良好であるためインク転写量が増加
し、記録される画像の色濃度が向上するためと推測され
る。
濃度が高くなる理由として、一つには、ロジンエステル
の熱転写用インクに対する高い接着性により、インクの
転写性および保持性が向上し、ドットの再現性が良好と
なるためと推測され、また、一つにはロジンエステルと
インクとの相溶性が良好であるためインク転写量が増加
し、記録される画像の色濃度が向上するためと推測され
る。
【００１１】１２０℃を越える軟化点を有するロジンエ
ステルを受像層に適用した場合は、受像層と支持体との
接着性が不良になり、インクが受像層に転写されたとき
に受像層がインクリボンに剥ぎ取られる現象を生じて記
録不良が発生し、また、記録濃度が向上しないという不
都合を生ずる。
ステルを受像層に適用した場合は、受像層と支持体との
接着性が不良になり、インクが受像層に転写されたとき
に受像層がインクリボンに剥ぎ取られる現象を生じて記
録不良が発生し、また、記録濃度が向上しないという不
都合を生ずる。
【００１２】本発明において、受像層は、前述のごと
く、バインダー樹脂として、軟化点１２０℃以下のロジ
ンエステルを含むものであるが、これは受像層形成の際
に、エマルジョンとしてシート状支持体に塗布される。
本発明の受像層には、ロジンエステルに加えて公知の樹
脂が混合使用されていてもよい。これらの樹脂として
は、ポリビニルアルコール、酸化でんぷん、エーテル化
でんぷん、メトキシセルロース、カルボキシメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、ゼラ
チン、大豆タンパク、ポリビニルピロリドン、ポリアク
リルアミド、およびポリアクリル酸などのような水溶性
樹脂、並びに塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−塩化
ビニリデン共重合体樹脂、アクリル酸エステル共重合樹
脂、メタクリル酸エステル共重合樹脂、ブチラール樹
脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ化ビニリデ
ン樹脂、ニトロセルロース樹脂、スチレン樹脂、スチレ
ン−アクリル共重合体樹脂、スチレン−ブタジエン共重
合体などのような非水溶性樹脂が用いられる。受像層形
成の際には、水溶性樹脂は水溶液として用いられ、非水
溶性樹脂は、水性エマルジョン、又はラテックスとして
用いられる。これらの水系樹脂は、単独に、又は２種類
以上混合して使用できる。
く、バインダー樹脂として、軟化点１２０℃以下のロジ
ンエステルを含むものであるが、これは受像層形成の際
に、エマルジョンとしてシート状支持体に塗布される。
本発明の受像層には、ロジンエステルに加えて公知の樹
脂が混合使用されていてもよい。これらの樹脂として
は、ポリビニルアルコール、酸化でんぷん、エーテル化
でんぷん、メトキシセルロース、カルボキシメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、ゼラ
チン、大豆タンパク、ポリビニルピロリドン、ポリアク
リルアミド、およびポリアクリル酸などのような水溶性
樹脂、並びに塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−塩化
ビニリデン共重合体樹脂、アクリル酸エステル共重合樹
脂、メタクリル酸エステル共重合樹脂、ブチラール樹
脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ化ビニリデ
ン樹脂、ニトロセルロース樹脂、スチレン樹脂、スチレ
ン−アクリル共重合体樹脂、スチレン−ブタジエン共重
合体などのような非水溶性樹脂が用いられる。受像層形
成の際には、水溶性樹脂は水溶液として用いられ、非水
溶性樹脂は、水性エマルジョン、又はラテックスとして
用いられる。これらの水系樹脂は、単独に、又は２種類
以上混合して使用できる。
【００１３】受像層の形成にバインダー樹脂と共に用い
る顔料としては、例えば酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カ
ルシウム、けい酸、けい酸塩、クレー、タルク、マイ
カ、焼成クレー、水酸化アルミ、硫酸バリウム、リトポ
ン、二酸化チタン、および酸化亜鉛、などの無機顔料、
並びにポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、スチレ
ン−アクリル共重合体、セルロース、およびデンプンな
どの有機重合体の粉末、ビーズ、マイクロスフェアー、
および中空粒子などがあり、これらは単独に、または２
種以上混合して使用できる。一般に、受像層とインクリ
ボンの密着性を良好にし、転写不良を起こさないために
も、受像層に使用される顔料の平均粒径は５μｍ以下で
あることが好ましい。
る顔料としては、例えば酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カ
ルシウム、けい酸、けい酸塩、クレー、タルク、マイ
カ、焼成クレー、水酸化アルミ、硫酸バリウム、リトポ
ン、二酸化チタン、および酸化亜鉛、などの無機顔料、
並びにポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、スチレ
ン−アクリル共重合体、セルロース、およびデンプンな
どの有機重合体の粉末、ビーズ、マイクロスフェアー、
および中空粒子などがあり、これらは単独に、または２
種以上混合して使用できる。一般に、受像層とインクリ
ボンの密着性を良好にし、転写不良を起こさないために
も、受像層に使用される顔料の平均粒径は５μｍ以下で
あることが好ましい。
【００１４】本発明における受像層に使用されるバイン
ダー樹脂の合計量は、全塗料固形分の１５〜８０重量％
の範囲内にあることが好ましく、顔料の合計量は８５〜
２０重量％の範囲内にあることが好ましい。全バインダ
ー樹脂の使用量が１５重量％より少ないと、得られる受
像層塗膜の強度が不十分になり、このため、インクリボ
ンに受像層の一部が剥ぎ取られて記録不良を発生するこ
とがある。また全バインダー樹脂の使用量が８０％より
多いと受像層表面が平滑になり過ぎてインクの投錨効果
が働かず、画像にヌケが発生しやすくなることがある。
ダー樹脂の合計量は、全塗料固形分の１５〜８０重量％
の範囲内にあることが好ましく、顔料の合計量は８５〜
２０重量％の範囲内にあることが好ましい。全バインダ
ー樹脂の使用量が１５重量％より少ないと、得られる受
像層塗膜の強度が不十分になり、このため、インクリボ
ンに受像層の一部が剥ぎ取られて記録不良を発生するこ
とがある。また全バインダー樹脂の使用量が８０％より
多いと受像層表面が平滑になり過ぎてインクの投錨効果
が働かず、画像にヌケが発生しやすくなることがある。
【００１５】また、全バインダー樹脂中の軟化点１２０
℃以下のロジンエステルと、その他の水系樹脂との固形
分重量割合は、前者が１０〜１００重量％、後者は９０
〜１０重量％であることが好ましい。ロジンエステルの
割合が１０重量％より少ないと得られる画像のドット再
現性の向上および、記録濃度の増加が不十分になる。
℃以下のロジンエステルと、その他の水系樹脂との固形
分重量割合は、前者が１０〜１００重量％、後者は９０
〜１０重量％であることが好ましい。ロジンエステルの
割合が１０重量％より少ないと得られる画像のドット再
現性の向上および、記録濃度の増加が不十分になる。
【００１６】上記軟化点１２０℃以下のロジンエステル
およびその他の水系樹脂および顔料は、すでに工業化さ
れている方法で分散し、塗料化することができる。すな
わち、軟化点１２０℃以下のロジンエステルをエマルジ
ョン化し、これと、それ以外の水系樹脂と顔料または顔
料分散物とを所定の比率で混合し、分散媒とともに攪拌
機、サンドグラインダなど適当な分散機を用いて混合、
分散し、その濃度、液状などを調整することができる。
およびその他の水系樹脂および顔料は、すでに工業化さ
れている方法で分散し、塗料化することができる。すな
わち、軟化点１２０℃以下のロジンエステルをエマルジ
ョン化し、これと、それ以外の水系樹脂と顔料または顔
料分散物とを所定の比率で混合し、分散媒とともに攪拌
機、サンドグラインダなど適当な分散機を用いて混合、
分散し、その濃度、液状などを調整することができる。
【００１７】受像層を支持体上に形成するには、通常の
塗工方式、すなわちメイヤーバー方式、グラビアロール
方式、リバースロール方式、ブレード方式、エアーナイ
フ方式、スリットダイ方式等による塗布工程、および乾
燥固化工程を用いればよい。
塗工方式、すなわちメイヤーバー方式、グラビアロール
方式、リバースロール方式、ブレード方式、エアーナイ
フ方式、スリットダイ方式等による塗布工程、および乾
燥固化工程を用いればよい。
【００１８】受像層の表面粗さは、王研式平滑度で７０
０秒以上１３００秒以下が最適である。受像層の平滑度
が７００秒に満たないと、インクリボンと受像層との密
着性が不良になり転写不良による画像の転写ヌケが発生
しやすくなる。また受像層の平滑度が１３００秒を越え
ると、表面が平滑すぎてインクの投錨効果が働かず、受
像層に転写されたインクがインクリボンに逆転写して画
像にヌケが発生しやすくなる。
０秒以上１３００秒以下が最適である。受像層の平滑度
が７００秒に満たないと、インクリボンと受像層との密
着性が不良になり転写不良による画像の転写ヌケが発生
しやすくなる。また受像層の平滑度が１３００秒を越え
ると、表面が平滑すぎてインクの投錨効果が働かず、受
像層に転写されたインクがインクリボンに逆転写して画
像にヌケが発生しやすくなる。
【００１９】本発明に用いられるシート状支持体は、上
質紙、塗工紙などの紙、織布、不織布、ポリエステルフ
ィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィル
ム、酢酸セルロースフィルムなどのプラスチックフィル
ム、合成紙などから選ぶことができる。
質紙、塗工紙などの紙、織布、不織布、ポリエステルフ
ィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィル
ム、酢酸セルロースフィルムなどのプラスチックフィル
ム、合成紙などから選ぶことができる。
【００２０】支持体は、断熱性の良好なものほど同一印
画エネルギーでドット再現性が良好であり、かつ、記録
濃度の増加が期待できる。また、断熱性の良好な支持体
ほど同じ濃度、記録品質を得るために必要なエネルギー
量が少なくて済み、省エネルギーに有効である。支持体
の断熱性は一般的に、クリアフィルム＜上質紙＜合成紙
の順に良好となる。
画エネルギーでドット再現性が良好であり、かつ、記録
濃度の増加が期待できる。また、断熱性の良好な支持体
ほど同じ濃度、記録品質を得るために必要なエネルギー
量が少なくて済み、省エネルギーに有効である。支持体
の断熱性は一般的に、クリアフィルム＜上質紙＜合成紙
の順に良好となる。
【００２１】上質紙の、受像層側の面の凹凸を少なく
し、かつその断熱性を向上させるために、その一面上に
アンダーコート層を設け、その上に受像層を設けること
もできる。アンダーコート層の断熱性を向上させるため
に、アンダーコート層中に多孔質の無機顔料や中空顔料
を合有させてもよい。
し、かつその断熱性を向上させるために、その一面上に
アンダーコート層を設け、その上に受像層を設けること
もできる。アンダーコート層の断熱性を向上させるため
に、アンダーコート層中に多孔質の無機顔料や中空顔料
を合有させてもよい。
【００２２】上記の条件を満たす受像紙は、感熱カラー
プリンターによる記録において、公知の樹脂成分のみか
らなる熱転写用受像紙よりも、画像のドット再現性が良
好で、記録濃度が高くなる。
プリンターによる記録において、公知の樹脂成分のみか
らなる熱転写用受像紙よりも、画像のドット再現性が良
好で、記録濃度が高くなる。
【００２３】
【実施例】下記実施例によって本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれによって制限されるものでは
ない。なお、実施例および比較例中の「部」はすべて
「重量部」である。
説明するが、本発明はこれによって制限されるものでは
ない。なお、実施例および比較例中の「部」はすべて
「重量部」である。
【００２４】実施例１ 坪量８０ｇ／ｍ2 の上質紙の片面に、下記に示す組成を
有する混合物を攪拌機で混合して得られた受像層塗料
（１）を、乾燥後の塗工量が８ｇ／ｍ2 となるように塗
布し、乾燥・固化し、これにスーパーカレンダーによる
平滑処理を施し、受像層の王研式平滑度が１０００秒と
なるようにした。溶融熱転写型受像紙が得られた。
有する混合物を攪拌機で混合して得られた受像層塗料
（１）を、乾燥後の塗工量が８ｇ／ｍ2 となるように塗
布し、乾燥・固化し、これにスーパーカレンダーによる
平滑処理を施し、受像層の王研式平滑度が１０００秒と
なるようにした。溶融熱転写型受像紙が得られた。
【００２５】 受像層塗料（１） 成 分 重量部 ロジンエステルエマルジョン（商標：スーパーエステル ４０ Ｅ−７２０、荒川化学工業社製、軟化点１００℃、 固形分５０％） スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン（商標： １０ Ｌ−１８７６、旭化成工業社製、固形分４８％） 焼成クレー分散物（商標：アンシレックス９３、 １５０ エンゲルハード社製、固形分５０％） 水 ２００
【００２６】実施例２ 坪量８０ｇ／ｍ2 の上質紙の片面に、下記組成を有する
アンダーコート層塗料を、乾燥後の塗布量が８ｇ／ｍ2
となるように塗布してアンダーコート層を形成した。 アンダーコート層塗料 成 分 重量部 スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン（商標： ６３ Ｌ−１８７６、旭化成工業社製、固形分４８％） 中空球状プラスチック顔料分散液（商標：ローペイク １６５ ＯＰ−８４Ｊ、ロームアンドハース製、固形分 ４２．５％） 上記支持体のアンダーコート層上に、実施例１と同じ受
容層塗料を、乾燥後の塗工量が４ｇ／ｍ2 となるように
塗布し、この受像層にスーパーカレンダーで平滑処理を
施して、王研式平滑度が１０００秒の受容層表面を形成
し、溶融熱転写型受像紙を作製した。
アンダーコート層塗料を、乾燥後の塗布量が８ｇ／ｍ2
となるように塗布してアンダーコート層を形成した。 アンダーコート層塗料 成 分 重量部 スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン（商標： ６３ Ｌ−１８７６、旭化成工業社製、固形分４８％） 中空球状プラスチック顔料分散液（商標：ローペイク １６５ ＯＰ−８４Ｊ、ロームアンドハース製、固形分 ４２．５％） 上記支持体のアンダーコート層上に、実施例１と同じ受
容層塗料を、乾燥後の塗工量が４ｇ／ｍ2 となるように
塗布し、この受像層にスーパーカレンダーで平滑処理を
施して、王研式平滑度が１０００秒の受容層表面を形成
し、溶融熱転写型受像紙を作製した。
【００２７】実施例３ 厚さ１１０μｍの合成紙（商標：ユポＦＰＧ−１１０、
王子油化合成紙製）の片面に実施例１と同じ受容層塗料
を、乾燥後の塗工量が４ｇ／ｍ2 となるように塗布し、
これに、スーパーカレンダーによる平滑処理を施し、受
容層の王研式平滑度が１０００秒となるようにして、溶
融熱転写型受像紙を作製した。
王子油化合成紙製）の片面に実施例１と同じ受容層塗料
を、乾燥後の塗工量が４ｇ／ｍ2 となるように塗布し、
これに、スーパーカレンダーによる平滑処理を施し、受
容層の王研式平滑度が１０００秒となるようにして、溶
融熱転写型受像紙を作製した。
【００２８】比較例１ 実施例１と同じ支持体の片面に、下記組成の混合物を攪
拌機で混合して得られた受容層塗料（２）を、乾燥後の
塗工量が８ｇ／ｍ2 となるように塗布し、これにスーパ
ーカレンダーによる平滑処理を施し、受像層の王研式平
滑度が１０００秒となるようにした。溶融熱転写型受像
紙が得られた。
拌機で混合して得られた受容層塗料（２）を、乾燥後の
塗工量が８ｇ／ｍ2 となるように塗布し、これにスーパ
ーカレンダーによる平滑処理を施し、受像層の王研式平
滑度が１０００秒となるようにした。溶融熱転写型受像
紙が得られた。
【００２９】 受容層塗料（２） 成 分 重量部 スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン（商標： ５２ Ｌ−１８７６、旭化成工業社製、固形分４８％） 焼成クレー分散物（商標：アンシレックス９３、 １５０ エンゲルハード社製、固形分５０％） 水 １９８
【００３０】比較例２ 実施例２と同じ支持体のアンダーコート層上に、比較例
１と同じ受容層塗料（２）を、乾燥後の塗工量が４ｇ／
ｍ2 となるように塗布し、これにスーパーカレンダーに
よる平滑処理を施し、１０００秒の王研式平滑度を有す
る受像層を形成して、溶融熱転写型受像紙を作製した。
１と同じ受容層塗料（２）を、乾燥後の塗工量が４ｇ／
ｍ2 となるように塗布し、これにスーパーカレンダーに
よる平滑処理を施し、１０００秒の王研式平滑度を有す
る受像層を形成して、溶融熱転写型受像紙を作製した。
【００３１】比較例３ 実施例３と同じ支持体の片面に、比較例１と同じ受容層
塗料（２）を、乾燥後の塗工量が４ｇ／ｍ2 となるよう
に塗布し、これにスーパーカレンダーによる平滑処理を
施し、１０００秒の王研式平滑度を有する受像層を形成
して、溶融熱転写型受像紙を作製した。
塗料（２）を、乾燥後の塗工量が４ｇ／ｍ2 となるよう
に塗布し、これにスーパーカレンダーによる平滑処理を
施し、１０００秒の王研式平滑度を有する受像層を形成
して、溶融熱転写型受像紙を作製した。
【００３２】比較例４ 実施例３と同じ支持体の片面に、下記組成の混合物を攪
拌機で混合して得られた受像層塗料（３）を、乾燥後の
塗工量が８ｇ／ｍ2 となるように塗布し、これにスーパ
ーカレンダーによる平滑処理を施し、１０００秒の王研
式平滑度を有する受像層を形成して、溶融熱転写型受像
紙を作製した。
拌機で混合して得られた受像層塗料（３）を、乾燥後の
塗工量が８ｇ／ｍ2 となるように塗布し、これにスーパ
ーカレンダーによる平滑処理を施し、１０００秒の王研
式平滑度を有する受像層を形成して、溶融熱転写型受像
紙を作製した。
【００３３】 受容層塗料（３） 成 分 重量部 ロジンエステルエマルジョン（商標：スーパーエステル ４０ Ｅ−６５０、荒川化学工業社製、軟化点１５０℃、 固形分５０％） スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン（商標： １０ Ｌ−１８７６、旭化成工業社製、固形分４８％） 焼成クレー分散物（商標：アンシレックス９３、 １５０ エンゲルハード社製、固形分５０％） 水 ２００
【００３４】テスト 上記実施例１〜３および比較例１〜４の受像シートを２
０℃、６５％ＲＨの環境で２時間調湿後、市販の熱転写
カラープリンター（商標：ＪＸ−５６０、シャープ社
製）により、インク画像を溶融熱転写記録した結果を表
１に示す。
０℃、６５％ＲＨの環境で２時間調湿後、市販の熱転写
カラープリンター（商標：ＪＸ−５６０、シャープ社
製）により、インク画像を溶融熱転写記録した結果を表
１に示す。
【００３５】
【表１】
【００３６】
【発明の効果】本発明により、溶融熱転写インク画像の
ドット再現製が良好で、高い記録濃度を得られる溶融転
写型インク受像シートを実用することが可能となり、産
業界に寄与するところが大である。
ドット再現製が良好で、高い記録濃度を得られる溶融転
写型インク受像シートを実用することが可能となり、産
業界に寄与するところが大である。
Claims (1)
- 【請求項１】 シート状支持体と、このシート状支持体
の一面上に形成され、かつバインダー樹脂および顔料を
主成分として含むインク受像層とを有し、前記インク受
像層のバインダー樹脂が１２０℃以下の軟化点を有する
ロジンエステルを含むことを特徴とする溶融転写型受像
シート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP43A JPH06155943A (ja) | 1992-11-24 | 1992-11-24 | 溶融転写型インク受像シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP43A JPH06155943A (ja) | 1992-11-24 | 1992-11-24 | 溶融転写型インク受像シート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06155943A true JPH06155943A (ja) | 1994-06-03 |
Family
ID=18039543
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP43A Pending JPH06155943A (ja) | 1992-11-24 | 1992-11-24 | 溶融転写型インク受像シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06155943A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0665120A2 (en) * | 1994-01-28 | 1995-08-02 | New Oji Paper Co., Ltd. | Hot melt ink-thermal transfer recording material |
| WO2006038711A1 (ja) * | 2004-10-06 | 2006-04-13 | Oji Paper Co., Ltd. | 熱転写受容シート |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6154981A (ja) * | 1984-08-27 | 1986-03-19 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | 感熱転写記録方法及び受像要素 |
| JPS6154982A (ja) * | 1984-08-27 | 1986-03-19 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | 感熱転写記録方法及び受像要素 |
| JPS6154990A (ja) * | 1984-08-27 | 1986-03-19 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | 感熱転写記録方法及び受像要素 |
-
1992
- 1992-11-24 JP JP43A patent/JPH06155943A/ja active Pending
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6154981A (ja) * | 1984-08-27 | 1986-03-19 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | 感熱転写記録方法及び受像要素 |
| JPS6154982A (ja) * | 1984-08-27 | 1986-03-19 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | 感熱転写記録方法及び受像要素 |
| JPS6154990A (ja) * | 1984-08-27 | 1986-03-19 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | 感熱転写記録方法及び受像要素 |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0665120A2 (en) * | 1994-01-28 | 1995-08-02 | New Oji Paper Co., Ltd. | Hot melt ink-thermal transfer recording material |
| WO2006038711A1 (ja) * | 2004-10-06 | 2006-04-13 | Oji Paper Co., Ltd. | 熱転写受容シート |
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