JPH059219A - ポリプロピレン系樹脂及びその組成物 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂及びその組成物

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JPH059219A
JPH059219A JP3183630A JP18363091A JPH059219A JP H059219 A JPH059219 A JP H059219A JP 3183630 A JP3183630 A JP 3183630A JP 18363091 A JP18363091 A JP 18363091A JP H059219 A JPH059219 A JP H059219A
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JP
Japan
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halogen
propylene
chloride
polymerization
ethyl
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Application number
JP3183630A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Tanaka
明 田中
Hidehito Miyazaki
未人 宮崎
Hideo Kusuyama
英夫 楠山
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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Priority to PCT/JP1992/000807 priority patent/WO1993000375A1/ja
Priority to CA002089818A priority patent/CA2089818C/en
Priority to ES92912913T priority patent/ES2106873T3/es
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Priority to AU21666/92A priority patent/AU649872B2/en
Priority to TW081105498A priority patent/TW253889B/zh
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 極めて高い剛性、耐熱性及び耐衝撃性を有す
るとともに、これらのバランスに優れたポリプロピレン
系樹脂及びその組成物を提供する。 【構成】 本発明のポリプロピレン系樹脂は、プロピ
レン以外のαーオレフィン単位の含有量が4mol%以
下であって、下記特性,及び13 C−NMRで測定したペンタッド分率においてmm
mm分率が96.0%以上 昇温分別法での主溶出ピークの位置(Tmax)が1
18.0℃以上で、かつそのピークの半値幅(σ)が
3.4度未満 極限粘度[η]が0.5dl/g以上、2.0dl/
g以下を有するプロピレン共重合体を含み、かつ 極限粘度[η]が3.0dl/g以上であるようなプ
ロピレン共重合体を含む構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極めて高い剛性、耐熱
性及び耐衝撃性を有するポリプロピレン系樹脂及びその
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】第1段
階でプロピレンの単独重合体または共重合体を製造し、
第2段階でプロピレンと他のα−オレフィンとをランダ
ム共重合した組成物は、一般にはプロピレンブロック共
重合体と称せられている。このようなブロック共重合体
は、ポリプロピレンの特性である優れた剛性,耐熱性を
あまり損なうことなく低温衝撃強度を大幅に改善したも
のである。従来、プロピレンブロック共重合体の製造
は、一般に、高立体規則性触媒を用い、ホモ重合槽にお
ける前段の重合段階でプロピレンの単独重合体又は共重
合体を製造した後、ランダム共重合槽における後段の重
合段階で上記重合体又は共重合体の存在下にプロピレン
と他のα−オレフィンとをランダム共重合することによ
って行なわれている。
【0003】このように、高立体規則性触媒の存在下
に、プロピレン/オレフィン共重合を、逐次行なうこと
で耐衝撃性を向上させる手段がとられているが、共重合
部の増加と共に、剛性が損なわれるため、剛性−耐衝撃
性のバランスは不充分な領域を脱し得なかった。
【0004】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
極めて高い剛性、耐熱性及び耐衝撃性を有するポリプロ
ピレン系樹脂及びその組成物の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
特定の樹脂構造を持つポリプロピレンが著しく樹脂の剛
性及び耐熱性を向上させることを見出しているが、さら
に上記目的を達成するため、か.かる特定の樹脂構造の
プロピレンブロック共重合体について鋭意検討を行なっ
た結果、このポリプロピレンブロック共重合体が、上記
特定樹脂構造のポリプロピレンが有する剛性及び耐熱性
を保持しつつ、剛性と衝撃強度のバランスに優れている
ことをを知見して本発明をなすに至った。
【0006】したがって、本発明は、 プロピレン以外のαーオレフィン単位の含有量が4m
ol%以下であって、下記特性,及び13 C−NMRで測定したペンタッド分率においてmm
mm分率が96.0%以上 昇温分別法での主溶出ピークの位置(Tmax)が1
18.0℃以上で、かつそのピークの半値幅(σ)が
3.4度未満 極限粘度[η]が0.5dl/g以上、2.0dl/
g以下を有するプロピレン共重合体を含み、かつ 極限粘度[η]が3.0dl/g以上であるようなプ
ロピレン共重合体を含むことを特徴とするポリプロピレ
ン系樹脂を提供する。 また、本発明は、少なくとも上記ポリプロピレン系樹脂
を含み、必要に応じてEPR,EPDM,ポリエチレン
等の他の樹脂を含むポリプロピレン系樹脂組成物であっ
てもよい。
【0007】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
まず、各特性について詳述する。 プロピレン以外のαーオレフィン単位の含有量 本発明のポリプロピレン系樹脂は、プロピレン以外のα
ーオレフィン、すなわち、エチレン及び/又は炭素数4
以上のαーオレフィン単位の含有量が4mol%以下、
好ましくは、0〜2.0mol%である。プロピレン以
外のαーオレフィン単位の含有量が4mol%を超える
と、剛性及び耐熱性が不足する。
【0008】本発明のポリプロピレン系樹脂は、下記特
性,及びを有するプロピレン共重合体を含む。 ペンタッド分率(mmmm分率) 本発明でいうmmmm分率は、13C−NMRにより測定
を行なって得られた値である。本発明のポリプロピレン
系樹脂に含まれるプロピレン共重合体は、13C−NMR
で測定したペンタッド分率が96.0%以上、好ましく
は97.0%以上、更に好ましくは、97.5%以上で
ある。ペンタッド分率の値が96.0%未満であると剛
性、耐熱性が不足する。 昇温分別法による主溶出ピーク位置及びピークの半値
幅 これらの値は、カラム内に試料溶液を導入し、試料を充
填剤に吸着させた後、カラムの温度を昇温させていき、
各温度で溶出したポリマー濃度を検出することにより測
定することができる。ここで、主溶出ピーク位置(Tm
ax)及びピーク半値幅(σ)は、図1に示す分析チャ
ートによって定義される値である。すなわち、Tmax
は最も大きいピークがあらわれたときのピーク位置(温
度)、σはそのピークの高さの半分の高さの位置におけ
るピーク幅である。ポリマーの立体規則性は、溶出温度
に依存するので、昇温分別法によって溶出温度とポリマ
ー濃度との関係を求めることにより、ポリマーの立体規
則性分布を知ることができる。
【0009】本発明のポリプロピレン系樹脂に含まれる
プロピレン共重合体は、昇温分別法で測定した主溶出ピ
ーク(Tmax)が118.0℃以上、好ましくは11
8.5℃以上、更に好ましくは119.0℃以上であ
る。また、主溶出ピークの半値幅(σ)が3.4度未
満、好ましくは、3.2度未満、更に好ましくは、3.
0度未満である。主溶出ピークの位置(Tmax)が1
18.0℃未満であると剛性、耐熱性が低下するのみな
らず、極限粘度を所定の値に限定した効果が発揮されな
い。また、主溶出ピークの半値幅(σ)が3.4度以上
であるとやはり剛性、耐熱性が不足するするのみなら
ず、極限粘度を所定の値に限定した効果が発揮されな
い。
【0010】極限粘度[η] 本発明でいう極限粘度[η]は、135℃のデカリン中
で測定した値である。本発明のポリプロピレン系樹脂に
含まれるプロピレン共重合体は、極限粘度が0.5〜
2.0dl/g、好ましくは、0.7〜1.5dl/
g、更に好ましくは、0.8〜1.2dl/gである。
極限粘度が0.5dl/g分未満であると衝撃強度が不
足し、2.0dl/gを超えると剛性−衝撃強度のバラ
ンスが従来技術並みとなる。
【0011】 本発明のポリプロピレン系樹脂は、上
記特性,及びを有するプロピレン共重合体の他
に、下記極限粘度を有する他のプロピレン共重合体を含
む。ここで、極限粘度[η]は、上記と同様135℃の
デカリン中で測定した値である。上記他のプロピレン共
重合体の極限粘度は3.0dl/g以上、好ましくは、
3.5dl/g以上、更に好ましくは、4.0dl/g
以上である。極限粘度が3.0dl/g分未満であると
衝撃強度が不足する。
【0012】上記特性を有する本発明のポリプロピレン
系樹脂の製造方法は特に制限されないが、高い重合活性
及び立体規則性を発現しうる重合用触媒を用いることが
好ましい。このような重合用触媒及びその重合用触媒を
もちいたポリオレフィンの製造方法としては、たとえ
ば、本願出願人が先になした特願平2-413883号に開示し
た重合用触媒及び製造方法が挙げられる。特願平2-4138
83号に開示の重合用触媒は、金属マグネシウム、アルコ
ール及び特定量のハロゲンを反応させて得た固体生成物
(a)を担体として用いたことを特徴とするものであ
る。そして、かかる固体生成物(a)とチタン化合物
(b)と、場合により電子供与性化合物(c)とを用い
て得られる固体触媒成分(A)と、有機金属化合物
(B)と、場合により電子供与性化合物(C)とを用い
て重合を行なうものである。
【0013】上記固体生成物(a)は、金属マグネシウ
ムとアルコールとハロゲン及び/又はハロゲン含有化合
物とから得る。この場合、金属マグネシウムの形状等は
特に限定されない。従って、任意の粒径の金属マグネシ
ウム、例えば顆粒状、リボン状、粉末状等の金属マグネ
シウムを用いることができる。また、金属マグネシウム
の表面状態も特に限定されないが、表面に酸化マグネシ
ウム等の被膜が生成されていないものが好ましい。
【0014】アルコールとしては任意のものを用いるこ
とができるが、炭素原子数1〜6の低級アルコールを用
いることが好ましい。特に、エタノールを用いると、触
媒性能の発現を著しく向上させる固体生成物が得られる
ので好ましい。アルコールの純度及び含水量も限られな
いが、含水量の多いアルコールを用いると金属マグネシ
ウム表面に水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]が生
成されるので、含水量が1%以下、特に2000ppm
以下のアルコールを用いることが好ましい。更に、より
良好なモルフォロジーを有する固体生成物(a)を得る
ためには、水分は少なければ少ないほど好ましく、一般
的には200ppm以下が望ましい。
【0015】ハロゲンの種類については特に制限されな
いが、塩素、臭素又はヨウ素、特にヨウ素が好適に使用
される。ハロゲン含有化合物の種類に限定はなく、ハロ
ゲン原子をその化学式中に含む化合物であればいずれの
ものでも使用できる。この場合、ハロゲン原子の種類に
ついては特に制限されないが、塩素、臭素又はヨウ素で
あることが好ましい。また、ハロゲン含有化合物の中で
はハロゲン含有金属化合物が特に好ましい。ハロゲン含
有化合物として、具体的には、MgCl2,MgI2,M
g(OEt)Cl,Mg(OEt)I,MgBr2,C
aCl2,NaCl,KBr等を好適に使用できる。こ
れらの中では、特にMgCl2,MgI2が好ましい。こ
れらの状態、形状、粒度等は特に限定されず、任意のも
のでよく、例えばアルコール系溶媒(例えば、エタノー
ル)中の溶液の形で用いることができる。
【0016】アルコールの量については問わないが、金
属マグネシウム1モルに対して好ましくは2〜100モ
ル、特に好ましくは5〜50モルである。アルコール量
が多すぎる場合、モルフォロジーの良好な固体生成物
(a)の収率が低下するおそれがあり、少なすぎる場合
は、反応槽での攪拌がスムーズに行なわれなくなるおそ
れがある。しかし、そのモル比に限定されるものではな
い。
【0017】ハロゲンの使用量は、金属マグネシウム1
グラム原子に対して、0.0001グラム原子以上、好
ましくは0.0005グラム原子以上、更に好ましくは
0.001グラム原子以上である。また、ハロゲン含有
化合物は、金属マグネシウム1グラム原子に対して、ハ
ロゲン含有化合物中のハロゲン原子が0.0001グラ
ム原子以上、好ましくは0.0005グラム原子以上、
更に好ましくは0.001グラム原子以上となるように
使用する。0.0001グラム原子未満の場合、ハロゲ
ンを反応開始剤として用いる量と大差なく、所望の粒径
のものを得るためには固体生成物の粉砕分級処理が不可
欠なものとなる。
【0018】ハロゲン及びハロゲン含有化合物はそれぞ
れ1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。また、ハロゲンとハロゲン含有化合物とを併用して
もよい。このようにハロゲンとハロゲン含有化合物とを
併用する場合、全ハロゲン原子の量を金属マグネシウム
1グラム原子に対して、0.0001グラム原子以上、
好ましくは0.0005グラム原子以上、更に好ましく
は0.001グラム原子以上とする。ハロゲン及び/又
はハロゲン含有化合物の使用量の上限について特に定め
はなく、目的とする固体生成物が得られる範囲で適宜選
択すればよいが、一般的には全ハロゲン原子の量を金属
マグネシウム1グラム原子に対して0.06グラム原子
未満とすることが好ましい。この場合、ハロゲン及び/
又はハロゲン含有化合物の使用量を適宜選択することに
より、固体生成物の粒径を自由にコントロールすること
が可能である。
【0019】金属マグネシウムとアルコールとハロゲン
及び/又はハロゲン含有化合物との反応それ自体は、公
知の方法と同様に実施することができる。例えば、金属
マグネシウムとアルコールとハロゲン及び/又はハロゲ
ン含有化合物とを、還流下(約79℃)で、水素ガスの
発生が認められなくなるまで(通常、約20〜30時
間)反応させて、固体生成物を得る方法である。具体的
には、例えばハロゲンとしてヨウ素を用いる場合、金属
マグネシウム、アルコール中に固体状のヨウ素を投入
し、しかる後に加熱し還流する方法、金属マグネシウ
ム、アルコール中にヨウ素のアルコール溶液を滴下投入
後加熱し還流する方法、金属マグネシウム、アルコール
溶液を加熱しつつヨウ素のアルコール溶液を滴下する方
法などが挙げられる。いずれの方法も、不活性ガス(例
えば、窒素ガス、アルゴンガス)雰囲気下で、場合によ
り不活性有機溶媒(例えば、n−ヘキサン等の飽和炭化
水素)を用いて行なうことが好ましい。
【0020】金属マグネシウム、アルコール、ハロゲン
及び/又はハロゲン含有化合物の投入については、最初
から各々全量を反応槽に投入しておく必要はなく、分割
して投入してもよい。特に好ましい形態は、アルコール
を最初から全量投入しておき、金属マグネシウムを数回
に分割して投入する方法である。このようにした場合、
水素ガスの一時的な大量発生を防ぐことができ、安全面
から非常に望ましい。また、反応槽も小型化することが
可能となる。更には、水素ガスの一時的な大量発生によ
り引き起こされるアルコールやハロゲン及び/又はハロ
ゲン含有化合物の飛沫同伴を防ぐことも可能となる。分
割する回数は、反応槽の規模を勘案して決めればよく、
特に問わないが、操作の煩雑さを考えると通常5〜10
回が好適である。
【0021】また、反応自体は、バッチ式、連続式のい
ずれでもよいことは言うまでもない。さらには、変法と
して、最初から全量投入したアルコール中に金属マグネ
シウムを先ず少量投入し、反応により生成した生成物を
別の槽に分離して除去した後、再び金属マグネシウムを
少量投入するという操作を繰り返すということも可能で
ある。こうして得た固体生成物(a)を、次の固体触媒
成分の合成に用いる場合、乾燥させたものを用いてもよ
く、また瀘別後ヘプタン等の不活性溶媒で洗浄したもの
を用いてもよい。いずれの場合においても、得られた固
体生成物(a)は、粉砕あるいは粒度分布をそろえるた
めの分級操作をすることなく以下の工程に用いることが
できる。
【0022】また、固体生成物(a)は球状に近く、し
かも粒径分布がシャープである。さらには、粒子一つ一
つをとってみても、球形度のばらつきは非常に小さい。
この場合、下記(1)式で表わされる球形度(S)が
1.60未満、特に1.40未満であり、かつ下記
(2)式で表わされる粒径分布指数(P)が5.0未
満、特に4.0未満であることが好ましい。 S=(E1/E2)2 ・・・(1) (ここで、E1は粒子の投影の輪郭長、E2は粒子の投
影面積に等しい円の周長を示す。) P=D90/D10 ・・・(2) (ここで、D90とは重量累積分率が90%に対応する
粒子径をいう。即ちD90であらわされる粒子径より小
さい粒子群の重量和が全粒子総重量和の90%であるこ
とを示している。D10も同様である。)
【0023】上記固体触媒成分(A)におけるチタン化
合物(b)としては、例えば、一般式 TiX1n(OR14-n (式中、X1はハロゲン原子、特に塩素原子であり、R1
は炭素原子数1〜10の炭化水素基、特に直鎖又は分岐
鎖のアルキル基であり、基R1が複数存在する場合には
それらは互に同じでも異なっていてもよい。nは0〜4
の整数である。)で表わされるチタン化合物が挙げられ
る。具体的には、Ti(O−i−C374、Ti(O
−C494、TiCl(O−C253、TiCl(O
−i−C373、TiCl(O−C493、TiCl
2(O−C492、TiCl2(O−i−C372、T
iCl4等を挙げることができる。
【0024】上記固体触媒成分(A)では、必要に応じ
て任意の電子供与性化合物(c)を用いることができ
る。それらの電子供与性化合物(c)は、通常は、酸
素、窒素、リンあるいは硫黄を含有する有機化合物であ
る。具体的には、アミン類、アミド類、ケトン類、ニト
リル類、ホスフィン類、ホスミルアミド類、エステル
類、エーテル類、チオエーテル類、アルコール類、チオ
エステル類、酸無水物類、酸ハライド類、アルデヒド
類、有機酸類、Si−O−C結合を有する有機ケイ素化
合物等を挙げることができ、より具体的には下記のもの
を挙げることができる。
【0025】芳香族カルボン酸、例えば、安息香酸、p
−オキシ安息香酸;酸無水物、例えば、無水コハク酸、
無水安息香酸、無水p−トルイル酸;炭素原子数3〜1
5のケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾ
フェノン、ベンゾキノン;炭素原子数2〜15のアルデ
ヒド類、例えば、アセトアルデヒド、プロピオンアルデ
ヒド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデド、ナフトア
ルデヒド;炭素原子数2〜18のエステル類、例えば、
ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘ
キシル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチ
ル、吉草酸エチル、クロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エ
チル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチル、ピバリ
ン酸エチル、マレイン酸ジメチル、シクロヘキサンカル
ボン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息
香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安
息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベ
ンジル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トルイ
ル酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチル、
アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エチル、p−ブトキ
シ安息香酸エチル、o−クロル安息香酸エチル、ナフト
エ酸エチル、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクト
ン、クマリン、フタリド、炭酸エチレン;
【0026】芳香族ジカルボン酸のモノ及びジエステ
ル、例えばフタル酸のモノエステル及びジエステルが好
ましく、例えば、モノメチルフタレート、ジメチルフタ
レート、モノメチルテレフタレート、ジメチルテレフタ
レート、モノエチルフタレート、ジエチルフタレート、
モノエチルテレフタレート、ジエチルテレフタレート、
モノプロピルフタレート、ジプロピルフタレート、モノ
プロピルテレフタレート、ジプロピルテレフタレート、
モノブチルフタレート、ジブチルフタレート、モノブチ
ルテレフタレート、ジブチルテフタレート、モノイソブ
チルフタレート、ジイソブチルフタレート、モノアミル
フタレート、ジアミルフタレート、モノイソアミルフタ
レート、ジイソアミルフタレート、エチルブチルフタレ
ート、エチルイソブチルフタレート、エチルプロピルフ
タレート;
【0027】炭素原子数2〜20の酸ハロゲン化物類、
この酸ハロゲン化物の酸部分(アシル基部分)として
は、炭素数2〜20程度の脂肪族(脂環族等の環を有す
るものも含む)系の一塩基性、二塩基性又は三塩基性酸
からそれぞれの水酸基を引き抜いた1価〜3価のアシル
酸、あるいは炭素数7〜20程度の芳香族(アルカリ−
ル型やアラルキル型のものも含む。)系の一塩基性、二
塩基性又は三塩基性酸からそれぞれの水酸基を引き抜い
た1価〜3価のアシル基などが好ましい。また、前記酸
ハロゲン化物中のハロゲン原子としては、塩素原子、臭
素原子などが好ましく、特に塩素原子が好ましい。
【0028】好適に使用することのできる酸ハロゲン化
物としては、例えば、アセチルクロリド、アセチルブロ
ミド、プロピオニルクロリド、ブチリルクロリド、イソ
ブチリルクロリド、2−メチルプロピオニルクロリド、
バレリルクロリド、イソバレリルクロリド、ヘキサノイ
ルクロリド、メチルヘキサノイルクロリド、2−エチル
ヘキサノイルクロリド、オクタノイルクロリド、デカノ
イルクロリド、ウンデカノイルクロリド、ヘキサデカノ
イルクロリド、オクタデカノイルクロリド、ベンジルカ
ルボニルクロリド、シクロヘキサンカルボニルクロリ
ド、マロニルジクロリド、スクシニルジクロリド、ペン
タンジオイルジクロリド、ヘキサンジオイルジクロリ
ド、シクロヘキサンジカルボニルジクロリド、ベンゾイ
ルクロリド、ベンゾイルブロミド、メチルベンゾイルク
ロリド、フタロイルクロリド、イソフタロイルクロリ
ド、テレフタロイルクロリド、ベンゼン−1,2,4−
トリカルボニルトリクロリドなどを挙げることができ
る。これらの中でも、特にフタロイルクロリド、イソフ
タロイルクロリド、テレフタロイルクロリドなどが好ま
しく、特にフタロイルクロリドが好ましい。なお、これ
らの酸ハロゲン化物は、一種を単独で使用してもよい
し、二種以上を併用してもよい。
【0029】炭素原子数2〜20のエーテル類、例え
ば、メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロピルエ
ーテル、n−ブチルエーテル、アミルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエーテル、エチ
レングリコールブチルエーテル;酸アミド、例えば、酢
酸アミド、安息香酸アミド、トルイル酸アミド;アミン
類、例えば、トリブチルアミン、N、N’−ジメチルピ
ペラジン、トリベンジルアミン、アニリン、ピリジン、
ピロリン、テトラメチルエチレンジアミン;ニトリル
類、例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル、トルニ
トリル;テトラメチル尿素、ニトロベンゼン、リチウム
ブチレート;
【0030】Si−O−C結合を有する有機ケイ素化合
物、例えば、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエ
トキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジ
エトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチル
フェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、γ−クロルプロピル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ブ
チルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、クロルト
リエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、
ビニルトリブトキシシラン、イソプロピルシクロヘキシ
ルジメトキシシラン、イソブチルシクロヘキシルジメト
キシシラン、tert−ブチルシクロヘキシルジメトキシシ
ラン、イソプロピルシクロヘキシルジエトキシシラン、
イソブチルシクロヘキシルジエトキシシラン、tert−ブ
チルシクロヘキシルジエトキシシラン、メチルシクロヘ
キシルジメトキシシラン、ケイ酸エチル、ケイ酸ブチ
ル、トリメチルフェノキシシラン、メチルトリアリロキ
シシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラ
ン、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルテトラエト
キシジシロキサン等を挙げることができる。これらのう
ち、好ましいものは、エステル類、エーテル類、ケトン
類、酸無水物等である。
【0031】固体触媒成分(A)は、(a)固体生成物
と、(b)チタン化合物と、必要に応じて(c)電子供
与性化合物とを用い、公知の方法で調製することができ
る。例えば、固体生成物(a)と電子供与性化合物
(c)とを接触させた後、チタン化合物(b)と接触さ
せるのが好ましい。固体生成物(a)に電子供与性化合
物(c)を接触させる際の条件には特に制限はなく、各
種の事情に応じて適宜定めればよい。通常は、マグネシ
ウム原子換算で固体生成物(a)1モルに対して電子供
与性化合物(c)0.01〜10モル、好ましくは0.
05〜5モルを加え、0〜200℃にて5分〜10時間
の条件、好ましくは30〜150℃にて30分〜3時間
の条件で接触反応を行なえばよい。なお、この反応系に
は、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン又はオクタン等の不
活性炭化水素を溶媒として加えることもできる。
【0032】固体生成物(a)に、又はそれと電子供与
性化合物(c)との接触生成物に、チタン化合物(b)
を接触させる際の条件には特に制限はないが、通常は生
成物中のマグネシウム1モルに対して、チタン化合物
(b)を1〜50モル、好ましくは2〜20モルの範囲
で加え、0〜200℃にて5分〜10時間、好ましくは
30〜150℃にて30分〜5時間反応させる。チタン
化合物(b)との接触は、液体状のチタン化合物(例え
ば、四塩化チタン)はそれ単独で、それ以外のチタン化
合物は任意の不活性炭化水素溶媒(例えば、ヘキサン、
ヘプタン、灯油)に溶解させた状態で行なうことができ
る。また、前記の固体生成物(a)とチタン化合物
(b)と、必要に応じて電子供与性化合物(c)との前
記の接触の前に、例えば、ハロゲン化炭化水素、ハロゲ
ン含有ケイ素化合物、ハロゲンガス、塩化水素、ヨウ化
水素等を固体生成物(a)に接触させることもできる。
なお、反応終了後は、不活性炭化水素(例えば、n−ヘ
キサン、n−ヘプタン)で、生成物を洗浄するのが好ま
しい。
【0033】前記有機金属化合物(B)としては、周期
率表第1族〜第3族の金属を含む任意の有機化合物を好
適に用いることができる。この周期率表第1族〜第3族
の金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリ
ウム、亜鉛、カドミウム、アルミニウム等を挙げること
ができ、特にアルミニウムが好ましい。有機金属化合物
(B)の具体例を示せば、アルキルリチウム、例えば、
メチルリチウム、エチルリチウム、プロピルリチウム又
はブチルリチウム;ジアルキル亜鉛、例えば、ジメチル
亜鉛、ジエチル亜鉛、ジプロピル亜鉛又はジブチル亜鉛
等がある。
【0034】また、有機アルミニウム化合物としては、
一般式 AlR2 m2 3-m (式中、R2は炭素原子数1〜10のアルキル基、シク
ロアルキル基又はアリール基であり、mは1〜3の整数
であり、X2はハロゲン原子例えば塩素原子又は臭素原
子である)で表わされる化合物が広く用いられる。具体
的には、トリアルキルアルミニウム化合物、例えば、ト
リメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ
イソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム又はトリオクチルアルミニウム;あるいは、ジアルキ
ルアルミニウムモノハライド化合物、例えば、ジエチル
アルミニウムモノクロリド、ジプロピルアルミニウムモ
ノクロリド又はジオクチルアルミニウムモノクロリド等
を挙げることができる。
【0035】前記電子供与性化合物(C)は、必要に応
じて併用することができる。この場合、電子供与性化合
物(C)としては、前記の固体触媒成分(A)の調製の
際に用いた電子供与性化合物(c)と同様のものを用い
ることができる。この際、電子供与性化合物(C)は、
前記の固体触媒成分(A)の調製の際に用いた電子供与
性化合物(c)と同じものであっても、異なるものであ
ってもよい。
【0036】本発明のポリプロピレン系樹脂の製造方法
(重合条件)は特に制限されないが、例えば、前述した
高立体規則性触媒を用い、ホモ重合槽における前段の重
合段階でプロピレンの結晶性単独重合体又は共重合体を
製造した後、ランダム共重合槽における後段の重合段階
で上記重合体又は共重合体の存在下にプロピレンと他の
α−オレフィンとをランダム共重合して製造できる(特
願平3-106318号参照)。
【0037】この場合、前段階においてプロピレンの結
晶性重合体もしくは共重合体を製造するが、この段階に
おいて重合を二以上の工程に分けて行なってもよい。ま
た、本格的な重合に先立って、触媒活性の向上、嵩密度
の向上、流動性の改善などの目的のために、触媒を予め
少量のプロピレンと接触させる前重合処理を行なっても
よい。前重合処理の一例としては、例えば特公昭57-452
44号に示されている処理を例示できる。前段階の重合
は、不活性溶媒の存在下又は不存在下、液相又は気相で
行なうことができる。各触媒成分の好適な使用量は、そ
の種類等によって適当に選択できる。前段階の重合で
は、剛性の高いブロック共重合体を得るため、プロピレ
ンの結晶性重合体もしくは共重合体を製造する。共重合
体を製造する場合の共重合成分としては、プロピレン以
外のα−オレフィン、例えばエチレン、1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−オクテン、1−デセンなどの炭素数2ないし1
0のものを例示できる。
【0038】該重合体を製造するときの重合温度は、適
宜に選択することができ、例えば約50〜約100℃、
好ましくは約60〜約90℃を例示できる。また、重合
圧力も適当に選択でき、例えば約1〜約200Kg/cm
2G、好ましくは約1〜約100Kg/cm2Gの重合圧力
を例示できる。液相重合を行なう場合には、プロピレン
を液媒に用いてもよく、あるいは不活性溶媒を液媒に用
いてもよい。このような不活性溶媒の例としては、例え
ばプロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、デカン、灯油などを代表例として示すことが
できる。
【0039】後の重合段階においては、前段階で得られ
る触媒含有のプロピレン結晶性重合体又は共重合体の共
存下、プロピレンと他のα−オレフィンとのランダム共
重合を行なう。このランダム共重合は、通常、前段階の
プロピレンの結晶性重合体又は共重合体を製造する重合
段階に引続いて行なわれる。ランダム共重合も液相もし
くは気相で行なうことができる。特に気相重合を採用す
れば、共重合体が全てブロック共重合体中に採り込まれ
るので、消費オレフィンに対する収率が高く、工業上有
利である。ランダム共重合に使用される他のα−オレフ
ィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、
1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテ
ン、1−デセンなどが例示できる。好ましくはエチレン
又はエチレンとC4 〜C5のα−オレフィンとの組合せ
である。
【0040】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物に
は、必要に応じてEPR,EPDM,ポリエチレン,E
BR,ポリブテン−1等を含んでもよい。また、本発明
のポリプロピレン系樹脂組成物には、各種安定剤,顔
料,分散剤,造核剤等の添加剤を必要に応じて配合して
もよい。
【0041】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明を具体
的に示すが、本発明は下記実施例に限定されるものでは
ない。なお、以下の実施例、比較例においては、下記の
試薬を用いた。 金属マグネシウム:顆粒状(平均粒度350μm) エタノール:和光純薬(株)製、試薬特級 ヨウ素:和光純薬(株)製、試薬特級
【0042】実施例1〜3及び比較例1〜2 (1)固体生成物の調製 攪拌機付きのガラス製反応器(内容積約6リットル)を
窒素ガスで充分に置換し、エタノール約2430g、ヨ
ウ素16g及び金属マグネシウム160gを投入し、攪
拌しながら還流条件下で系内から水素ガスの発生がなく
なるまで、加熱下で反応させ、固体状反応生成物を得
た。この固体状生成物を含む反応液を減圧下乾燥させる
ことにより、固体生成物(a)を得た。得られた固体生
成物(a)の球形度(S)は1.20、粒径分布指数
(P)は1.8であった。
【0043】(2)固体触媒成分の調製 窒素ガスで充分に置換したガラス製三ツ口フラスコ(内
容積500ml)に、前記固体生成物(a)(粉砕して
いないもの)16g、精製ヘプタン80ml、四塩化ケ
イ素2.4ml及びフタル酸ジエチル2.3mlを加え
た。系内を90℃に保ち、攪拌しながら四塩化チタン7
7mlを投入して110℃で2時間反応させた後、固体
成分を分離して80℃の精製ヘプタンで洗浄した。さら
に、四塩化チタン122mlを加え、110℃で2時間
反応させた後、精製ヘプタンで充分に洗浄し、固体触媒
成分(A)を得た。
【0044】(3)プロピレンの重合 スチレンスチール製オートクレーブ(内容積約5リット
ル)に、ポリプロピレンパウダーを30g投入し、系内
を窒素ガスで充分置換した後、トリエチルアルミニウム
2.0ミリモル、ジフェニルジメトキシシラン0.5ミ
リモル及び前記固体触媒成分(A)をチタン原子換算で
0.01ミリモル投入し、水素0.7Kg/cm2G及
びプロピレン27.3Kg/cm2Gを導入し、全圧2
8.0Kg/cm2、70℃において1時間重合を行な
った。引続き、系内の反応ガスをパージした後、エチレ
ンとプロピレンを同容積比でフィードし、表1に示した
極限粘度になるように水素量を調節し、55℃、全圧1
0.0Kg/cm2で、重合時間を変化させて、表1に
示した共重合部比に調節してポリプロピレン系樹脂を得
た。
【0045】比較例3 (1)固体触媒成分の調製 無水塩化マグネシウム30g、精製したn−ヘプタン1
50ml及び塩化マグネシウムに対し6倍molのエタ
ノールを窒素ガスで充分置換された攪拌機付きガラス製
反応器に導入し、還流条件下で2時間加熱攪拌した。次
いで、この反応液を−20℃に冷却した四塩化チタン1
500mlの入った攪拌機付きガラス製反応器に圧送
し、攪拌しながら徐々に室温まで昇温した後、ジ−n−
ブチルフタレート160mlを添加して、110℃で2
時間加熱攪拌した。生成した固体成分を分離し、さらに
150mlの四塩化チタン中で再度110℃において2
時間の加熱攪拌を行なった後、精製したn−ヘプタンで
充分洗浄して固体触媒成分を得た。 (2)プロピレンの重合 得られた固体触媒成分を用いて実施例1と同様にして重
合を行ない、ポリプロピレン系樹脂を得た。
【0046】上記実施例1〜3及び比較例1〜3で得ら
れたポリプロピレン系樹脂を用い、ペンタッド分率(m
mmm%)、昇温分別法による主溶出ピーク位置(Tm
ax)(℃)及び主溶出ピークの半値幅(σ)(度)、
極限粘度[η](dl/g)を、それぞれ下記の測定方
法及び測定条件に基づいて求めた。結果を表1に示す。
【0047】ペンタッド分率 測定機器として日本電子社製のJNM−EX400(13
C核共鳴周波数100MHZ)を用い、次の条件で測定
した。 測定モード : スカラーデカップリング法 パルス幅 : 9.0μs(45°) パルス繰り返し時間: 4s 積算回数 : 10000回 溶媒 : 1,2,4−トリクロロベンゼ
ン/重ベンゼンの混合溶媒(90/10容量%) 試料濃度 : 200mg/3.0ml溶媒 測定温度 : 130℃ この場合、ペンタッド分率は13C−NMRスペクトルの
メチル基領域における***ピークの測定により求めた。
また、メチル基領域のピークの帰属は、「Macromolecul
es, 13(2), 267(1980)(A.Zambelli ら)」によった。
【0048】Tmax及びσ 次の条件で測定した。 溶媒 : オルトジクロルベンゼン 流速 : 2ml/min 昇温速度 : 20℃/hr 検出器 : 液クロ用赤外検出器 測定波数 : 3.41μm カラム : 1.07cmφ×30cm 充填剤 : クロモソルブP 濃度 : 7.5mg/20ml 注入量 : 2ml カラム温度分布: ±0.2℃以内 この場合、カラム内に試料溶液を135℃条件下で導入
した後、2℃/hrで除冷してポリマーを充填剤に吸着
させ、室温まで冷却した後、カラム温度を上記条件で昇
温させることにより、各温度で溶出したポリマー濃度を
赤外検出器で検出した。
【0049】また、得られた樹脂にフェノール系酸化防
止剤0.1%、ステアリン酸カルシウム0.1%を添加
し、20mm単軸造粒機にてペレット化した後、プレス
板成形(成形温度220℃、冷却温度30℃)を行な
い、物性測定用のサンプルを作製し、物性の測定を行な
った。物性の測定は、引張弾性率(Kg/cm2)、熱
変形温度(荷重たわみ温度)(HDT)(℃)及びIZ
OD衝撃強度(−20℃)について行なった。結果を表
1に示す。なお、各物性の評価は以下の方法によって行
なった。
【0050】引張弾性率 JIS−K7113に準拠して測定した。HDT JIS−K7207に準拠して測定した。なお、測定サ
ンプルはアニールを行なわずに用い、サンプルに負荷す
る曲げ応力は4.6Kg/cm2とした。IZOD衝撃強度 JIS−K7110に準拠して測定した。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のポリプロ
ピレン樹脂及びその組成物は、極めて高い剛性、耐熱性
及び耐衝撃性を有するとともに、これらのバランスに優
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】昇温分別法による主溶出ピーク位置(Tma
x)及びピークの半値幅(σ)を示した分析チャートで
ある。
【符号の説明】
Tmax…主溶出ピーク位置 σ…ピークの半値幅

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロピレン以外のαーオレフィン単位
    の含有量が4mol%以下 であって、下記特性,及び13 C−NMRで測定したペンタッド分率においてmm
    mm分率が96.0%以上 昇温分別法での主溶出ピークの位置(Tmax)が1
    18.0℃以上で、かつそのピークの半値幅(σ)が
    3.4度未満 極限粘度[η]が0.5dl/g以上、2.0dl/
    g以下 を有するプロピレン共重合体を含み、かつ 極限粘度[η]が3.0dl/g以上であるようなプ
    ロピレン共重合体を含むことを特徴とするポリプロピレ
    ン系樹脂。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリプロピレン系樹脂を
    含有することを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成
    物。
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DE69222005T DE69222005T2 (de) 1991-06-27 1992-06-25 Polypropylen-harz und zusammensetzung daraus
US07/974,591 US5332789A (en) 1991-06-27 1992-06-25 Polypropylene block copolymer resin and compositions
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009507099A (ja) * 2005-09-02 2009-02-19 トータル・ペトロケミカルズ・リサーチ・フエリユイ 単一反応装置で製造した耐衝撃性コポリマー

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JP2009507099A (ja) * 2005-09-02 2009-02-19 トータル・ペトロケミカルズ・リサーチ・フエリユイ 単一反応装置で製造した耐衝撃性コポリマー

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