JPH0558858U - 2サイクルエンジン - Google Patents

2サイクルエンジン

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Publication number
JPH0558858U
JPH0558858U JP105392U JP105392U JPH0558858U JP H0558858 U JPH0558858 U JP H0558858U JP 105392 U JP105392 U JP 105392U JP 105392 U JP105392 U JP 105392U JP H0558858 U JPH0558858 U JP H0558858U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
hole
scavenging
piston
ring
Prior art date
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Pending
Application number
JP105392U
Other languages
English (en)
Inventor
誠 谷掛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
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Publication of JPH0558858U publication Critical patent/JPH0558858U/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オイルリングによるオイルの掻き落としを確
実に行い、かつブローバイガス量を少なくし、オイルの
持ち出しによる消費量を低減する。 【構成】 ピストン11のスカード部に配置したオイル
リング18の下方位置にオイル落とし穴19を形成する
とともにこのオイル落とし穴19は掃気孔2及び排気孔
3の下部位置を除いた位置に配置し、オイルリング18
にて掻き取られたオイルをオイル落とし穴19から円滑
にクランク室13に戻し、オイルの掻き取りが確実に行
われるようにし、また掃気エアのクランク室側への流出
をオイルリング18にて防止するとともにオイル落とし
穴19を掃気孔2や排気孔3から離れた位置に形成して
このオイル落とし穴19を通って掃気エアがクランク室
13に流出するのを防止し、ブローバイガスの発生を少
なくてして掃気ポンプの仕事効率の悪化を防止し、オイ
ル消費量を低減する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は2サイクルエンジンに関し、特に掃気を外部から掃気ポンプにて強制 供給するようにした掃気系を有する2サイクルエンジンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の自動車エンジンにおける電子制御技術の発達により、例えば実開平3− 35210号公報や実開昭61−157145号公報に開示されているように、 掃気ポンプにて外部から掃気を強制供給するとともに燃料噴射方式で燃料を供給 し、オイルはクランク室の下部に溜めるようにした2サイクルエンジンが実現可 能となっており、バルブ機構のない簡単な構造でしかも自動車に搭載可能な2サ イクルエンジンが開発されてきている。
【0003】 このような2サイクルエンジンにおいては、図6、図7に示すように、ピスト ン11の上部のピストンリング16とは別にピストン11のスカート部にクラン ク室13内のオイルが掃気孔2に流入するのを防止するためのオイルリング18 が配設されている。このオイルリング18は、ピストン11が上死点に位置する 状態で掃気孔2よりも下方位置に形成されたオイルリング溝17に嵌着されてい る。さらにオイルリング溝17の内周からピストン11の内部に貫通するオイル 落とし穴30が形成されており、ピストン11の下動時にオイルリング18にて 掻き取られてその下部に溜まったオイルを円滑にクランク室13内に戻すように 構成されている。すなわち、オイルリング18の下部にオイルが溜まったままピ ストン11が下動するとそのオイル溜まりの圧力が高くなってオイルの掻き取り が不十分になってしまうためである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記のようにオイルリング溝17の内周にオイル落とし穴30が形 成されていると、図7に矢印で示すように、ピストン11の上動時にオイルリン グ18がオイルリング溝17の下側面に当接して上側面との間に隙間が生ずるた め、掃気孔2に向けて供給されている掃気エアの一部が、シリンダ室1の内周と ピストン11の外周の間の隙間を通ってオイルリング溝17内に入り、オイル落 とし穴30を通過し、ピストン11内を経てクランク室13内に流入し、クラン ク室13から多量のブローバイガスとなって外部に排出され、掃気ポンプの仕事 効率の悪化を来すとともに、オイルミストが一緒に持ち出されて排出され、オイ ル消費量が過大となるという問題があった。
【0005】 本考案は、このような従来の問題点に鑑み、オイルリングによるオイルの掻き 落としを確実に行え、かつブローバイガス量を少なくでき、オイルの消費量を減 少できる2サイクルエンジンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案の2サイクルエンジンは、シリンダの掃気孔に掃気ポンプを接続し、ク ランク室下部にオイルを溜め、ピストンのスカート部に掃気孔にオイルが侵入す るのを防止するオイルリングを配設した2サイクルエンジンにおいて、ピストン のオイルリングより下方位置にピストン外周面からピストン内に貫通するオイル 落とし穴を形成し、このオイル落とし穴を掃気孔の下部位置を除いた位置に配置 したことを特徴とする。
【0007】
【作用】
本考案によれば、クランク室で撥ね上げられてシリンダ室の内周面に付着した オイルはピストンの下動時にピストンのスカート部に嵌着されたオイルリングに て掻き取られ、かつ掻き取られてオイルリングの下部に溜まったオイルはオイル リングの下方位置に形成されたオイル落とし穴から円滑にクランク室に戻される ため、オイルリング下部のオイル溜まりの圧力が高まってオイルの掻き取りが不 十分になるというようなことはなく、オイルの掻き落としを確実に行え、オイル が掃気孔に侵入するのを確実に防止できる。しかも、掃気エアのクランク室側へ の流出はオイルリング部分で防止され、かつオイル落とし穴が掃気孔から離れた 位置に形成されているので、たとえオイルリング部分から掃気エアが洩れ出そう としてもオイル落とし穴を通ってクランク室に流出するまでの抵抗が大きいため に洩れ出しは少なく、掃気エアのクランク室への流出によるブローバイガスの発 生を少なくでき、掃気ポンプの仕事効率の悪化を来さず、またオイルミストがブ ローバイガスとともに持ち出されてオイル消費量が多くなるというようなことも ない。
【0008】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図1〜図4を参照して説明する。
【0009】 まず、図4により本実施例の2サイクルエンジンの全体システムを説明する。
【0010】 1はシリンダ室で、その周側壁に掃気孔2と排気孔3が設けられ、上壁に点火プ ラグ4と燃料のインジェクタ5が配設されている。掃気孔2には、エアフィルタ 6、掃気ポンプ7、スロットル弁8を備えた掃気系9が接続され、排気孔3はマ フラー10や排気浄化触媒等を介して大気に開放されている。シリンダ室1には ピストン11が上下動自在に嵌合され、コンロッド12を介してクランク室13 内に配設されたクランクシャフト14に連結されている。クランク室13の下部 には潤滑用のオイルが溜められている。
【0011】 図3において、ピストン11の上部外周に形成された上下一対のピストンリン グ溝15にはトップリング16aとセカンドリング16bから成るピストンリン グ16が嵌着されている。又、ピストン11のスカート部には、図1、図2に詳 細を示すように、スカート部外周面に形成されたオイルリング溝17にオイルリ ング18が嵌着され、クランク室13内のオイルが掃気孔2や排気孔3に流入す るのを防止している。そのため、オイルリング溝17はピストン11が上死点に 位置した状態で掃気孔2や排気孔3よりも下方に位置するように形成されている 。また、ピストン11のスカート部におけるオイルリング18よりも下方位置に ピストン外周面からピストン内に貫通するオイル落とし穴19が形成されている 。このオイル落とし穴19は、図2に示すように、掃気孔2及び排気孔3の下部 位置を除いた位置に配置されている。
【0012】 以上の構成において、クランク室13の下部に溜められたオイルはクランクシ ャフト14の回転に伴って撥ね上げられ、オイルミストとして飛散し、シリンダ 室1の内周面にも付着する。このシリンダ室1に付着したオイルは、そのままで はピストン11の上下動にともなって掃気孔2や排気孔3内に侵入することにな るが、ピストン11の下動時にそのスカート部に嵌着されたオイルリング18に て掻き取られることにより、掃気孔2や排気孔3への侵入が防止される。また、 本実施例ではオイルリング18にて掻き取られてオイルリング18の下部に溜ま ったオイルはオイルリング18の下方位置に形成されたオイル落とし穴19から 円滑にクランク室13に戻される。そのため、オイルリング18下部のオイル溜 まりの圧力が高まってオイルの掻き取りが不十分になるというようなことはなく 、オイルの掻き落としを確実に行える。かくして、ピストン11の上動時にオイ ルが掃気孔2に侵入するのを確実に防止できる。
【0013】 さらに、ピストン11の上動時にオイルリング18がオイルリング溝17の下 側面に当接してもオイルリング溝17は閉じられているので、掃気エアのクラン ク室13側への流出はオイルリング18部分で防止される。又、オイル落とし穴 19が掃気孔2及び排気孔3の下部位置以外の位置に配置され、掃気孔2や排気 孔3から離れた位置に形成されているので、たとえオイルリング18部分から掃 気エアが洩れ出そうとしてもオイル落とし穴19を通ってクランク室13に流出 するまでの抵抗が大きく、洩れ出しは少なくて済む。かくして、掃気エアのクラ ンク室13への流出によるブローバイガスの発生が少なくて済み、掃気ポンプの 7の仕事効率の悪化を来さず、またオイルミストがブローバイガスとともに持ち 出されてオイル消費量が多くなるというようなこともない。
【0014】 尚、上記実施例では、ピストン11のスカート部のオイルリング溝17に単一 のオイルリング18を嵌着した例を示したが、図5に示すように、オイルリング 溝17の上部にもうひとつのリング溝20を形成してコンプレッションリング2 1を嵌着したものにおいても、オイルリング18の下部位置にオイル落とし穴1 9を形成することにより、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0015】
【考案の効果】
本考案の2サイクルエンジンによれば、シリンダ室の内周面に付着したオイル をピストンの下動時にピストンのスカート部に嵌着されたオイルリングにて掻き 取ることができ、かつ掻き取られてオイルリングの下部に溜まったオイルはオイ ルリングの下方位置に形成されたオイル落とし穴から円滑にクランク室に戻され るため、オイルリング下部のオイル溜まりの圧力が高まってオイルの掻き取りが 不十分になるというようなことはなく、オイルの掻き落としを確実に行え、オイ ルが掃気孔に侵入するのを確実に防止できる。しかも、掃気エアのクランク室側 への流出はオイルリング部分で防止され、かつオイル落とし穴が掃気孔や排気孔 から離れた位置に形成されているのでオイルリングから洩れ出した掃気エアがこ のオイル落とし穴を通ってクランク室に流出するには抵抗が大きく、かくして掃 気エアのクランク室への流出によるブローバイガスの発生は少なくて済み、掃気 ポンプの仕事効率の悪化を来さず、またオイルミストがブローバイガスとともに 持ち出されることもなく、オイル消費量を低減できる等の効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の2サイクルエンジンの要部
の縦断面図である。
【図2】同実施例の要部の横断平面図である。
【図3】同実施例のピストンの斜視図である。
【図4】同実施例の2サイクルエンジンの全体システム
の構成図である。
【図5】本考案の別の実施例の2サイクルエンジンの要
部の縦断面図である。
【図6】従来例の2サイクルエンジンのピストンの斜視
図である。
【図7】従来例の2サイクルエンジンの要部の要部の縦
断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ室 2 掃気孔 7 掃気ポンプ 11 ピストン 13 クランク室 17 オイルリング溝 18 オイルリング 19 オイル落とし穴

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダの掃気孔に掃気ポンプを接続
    し、クランク室下部にオイルを溜め、ピストンのスカー
    ト部に掃気孔にオイルが侵入するのを防止するオイルリ
    ングを配設した2サイクルエンジンにおいて、ピストン
    のオイルリングより下方位置にピストン外周面からピス
    トン内に貫通するオイル落とし穴を形成し、このオイル
    落とし穴を掃気孔の下部位置を除いた位置に配置したこ
    とを特徴とする2サイクルエンジン。
JP105392U 1992-01-16 1992-01-16 2サイクルエンジン Pending JPH0558858U (ja)

Priority Applications (1)

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JP105392U JPH0558858U (ja) 1992-01-16 1992-01-16 2サイクルエンジン

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JP105392U JPH0558858U (ja) 1992-01-16 1992-01-16 2サイクルエンジン

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JPH0558858U true JPH0558858U (ja) 1993-08-03

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20130136942A (ko) * 2012-06-05 2013-12-13 베르트질레 슈바이츠 악티엔게젤샤프트 윤활제 수집 장치
WO2016163637A1 (ko) * 2015-04-08 2016-10-13 삼영기계(주) 다기능 링을 구비한 내연기관 피스톤 조립체
WO2020162702A3 (ko) * 2019-02-07 2020-10-01 삼영기계 (주) 내연기관용 오일링 및 이를 포함하는 피스톤결합체

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