JPH0452934B2 - - Google Patents

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JPH0452934B2
JPH0452934B2 JP59078636A JP7863684A JPH0452934B2 JP H0452934 B2 JPH0452934 B2 JP H0452934B2 JP 59078636 A JP59078636 A JP 59078636A JP 7863684 A JP7863684 A JP 7863684A JP H0452934 B2 JPH0452934 B2 JP H0452934B2
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film
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molecules
hydrophilic
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Hiroshi Matsuda
Masahiro Haruta
Yutaka Hirai
Yukio Nishimura
Takeshi Eguchi
Takashi Nakagiri
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    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y10/00Nanotechnology for information processing, storage or transmission, e.g. quantum computing or single electron logic
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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    • G03C1/72Photosensitive compositions not covered by the groups G03C1/005 - G03C1/705
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (1) 技術分野 本発明は、ホスト分子とゲスト分子とからなる
包接錯体の単分子膜または単分子層累積膜を有す
る像形成媒体を用い、このゲスト分子の光に因る
二量化反応を利用して高密度の像を形成する方法
に関する。
(2) 背景技術 従来、有機化合物を像形成層とする像形成媒体
としては種々のものが知られており、種々の表示
媒体や記録媒体が提案されている。
例えば、有機化合物を表示層として用いる表示
媒体としては、酸化還元反応によつて発色する有
機化合物(エレクトロクロミツク材料)や蛍光性
有機化合物等を利用したものなどが知られてい
る。
エレクトロクロミツク材料を用いた表示媒体
は、いくつかの型のものが提案されている(例え
ば特開昭48−71380号公報、同50−32958号公報、
同50−63950号公報、及び同50−136000号公報参
照)。これら従来のものは、いずれもエレクトロ
クロミツク材料としてビオロゲンの誘導体を用
い、これを適当な電解液中に溶解せしめて発色表
示層とし、電圧印加により発色を行なう、いわゆ
る有機EC(エレクトロクロミツク)表示素子に関
するものである。この際の発色パターンは、有機
EC素子を形成している電極の形状に従つたもの
である。しかしながら、上述の有機EC素子にあ
つては、エレクトロクロミツク材料は、電解液中
に溶解しているため自由度が大きく応答性(電圧
印加後の発色若しくは消色にかかる時間)に劣
り、高密度発色表示素子とはなり得ないものであ
つた。又、電極上に析出した着色物質が、再び溶
媒(電解液)に溶けだすため、メモリー時間が短
く、可逆性(発色←→消色のプロセス)に劣るも
のであつた。かかる従来例の欠点を解消するため
には、上述のエレクトロクロミツク材料が表示素
子を構成するパターン状電極上に高度の秩序性を
持つて付着していることが必要である。
又、蛍光性有機化合物を用いた発光表示素子と
しても、いくつかの型のものが提案されている
(例えば特開昭52−35587号公報及び同58−172891
公報参照)。これら従来のものはいずれもエレク
トロルミネツセンスを示す化合物を発光表示層と
し、電圧印加により発行を行なういわゆるEL(エ
レクトロルミネツセンス)発光表示素子に関する
ものである。特に特開昭52−35587号公報に開示
された素子はアントラセン、ピレンまたはペリレ
ンの適当な位置に親水性基および疎水性基を導入
した誘導体の単分子膜またはその累積膜を電極板
上に形成し、次いで第二の電極をかかる薄膜に沈
着させることにより構成されている。この際、高
解像度の表示素子を得るには膜内の発光性分子の
分子分布が高い秩序性を保持することが望ましい
が、上記のアントラセン等の誘導体では単分子膜
又はその累積膜を高い秩序性をもつて製造するた
めには注意深い複雑な操作が要求されるという欠
点があつた。また、上記単分子膜またはその累積
膜の構成分子であるアントラセン等の誘導体を合
成するに当つても、相当複雑な操作を要求される
(Thin Solid Film 99巻 71頁〜79頁 1983年)
という欠点があつた。
また、有機化合物を薄膜にして記録層として用
いる光記録媒体については、例えば特開昭56−
16948号公報、特開昭58−125246号公報にも開示
されている。いずれも有機色素を記録層とし、レ
ーザビームにより記録再生を行なうレーザ記録場
位置に関するものである。特に、特開昭58−
125246号公報に開示された媒体は、 一般式() で表わされるシアニン系色素の薄膜を記録層とす
るものである。()式で表わされるシアニン系
色素溶液を回転塗布機などを用いて、1000Å以下
の厚さ、例えば約300Åの厚さにプラスチツク基
板上に塗布し薄膜を形成する。膜内の分子分布配
向がランダムであると、光照射に伴つて膜内で光
の散乱が生じ、微視的にみた場合各光照射の度に
生ずる化学反応の度合が異なつてくる。そこで記
録媒体としては、膜内の分子分布、配向が一様に
なつていることが望ましく、またできる限り膜厚
が薄いことが、記録の高密度化のために要請され
る。しかしなばら、塗布法による場合、膜厚にお
いては300Å程度が限界であり、膜内の分子分布、
配向がランダムであることは解決しがたいことで
あつた。
レジスト材料の一つとして光量子効率が大でか
つ優れた解像力を有するものとして提案されてい
たジアセチレン化合物累積膜が、レジスト材料の
みならず、薄膜電気−光学デバイス、電気−音響
デバイス、圧・焦電デバイス等にも応用されるこ
とが、特開昭56−42229号公報、特開昭56−43220
号公報などに示されている。
近時においては、ジアセチレン化合物累積膜の
製造方法の改良について特開昭58−111029号公報
に示されている。かかる発明にて製造された基板
上のジアセチレン化合物累積膜は紫外線を照射す
ることにより重合させてジアセチレン化合物重合
体膜を作り、或はマスキングして紫外線を照射し
部分的に重合させ、未重合部分を除去して図形を
作り、薄膜光学デバイスや集積回路素子として使
用される。
しかし、これらはいずれもジアセチレン化合物
に限るものであり、薄膜光学デバイスとして使用
するときに、一度記録したものの消去の可能性に
ついては述べられていない。
一方、上述欠点を解決すべく、分子内に親水
基、疎水基及び少なくとも1個の不飽和結合を有
する1種類の光重合性のモノマーの単分子膜又は
単分子層累積膜を基板上に形成して記録層とした
ことを特徴とする。反復使用可能な光記録媒体が
特願昭58−190932号の光記録媒体に示されてい
る。
これらのジアセチレン化合物累積膜にしても、
光重合性オレフインモノマーの単分子膜若しくは
単分子層累積膜にしても、光反応性化合物に親水
基、疎水基を導入して、直接基板上に担持させる
製法を採用している。従つて、種々の機能性膜を
簡単に作製することが困難なのに加えて、親水
基、疎水基の導入に伴う光反応性の低下の恐れが
あつた。更には、非常に高度な高密度記録を行う
際に重要となる。膜面内の分子配向の制御につい
ても、極めて複雑な操作が要求される問題があつ
た。
かかる従来例の欠点を解消し、1)各種の機能
性膜を比較的簡単に作製する方法、2)その際、
機能性分子の持つ各種機能が、薄膜化した場合に
於いても、損失若しくは低下されることなく発現
する様に膜化する方法、更には、3)上記の薄膜
化に於いて、特別な操作を行うことなしに、膜構
成分子が膜面内方向に対して、高度の秩序構造を
持つて配向される方法を種々検討した結果、本発
明を成すに至つた。又、かる成膜法を用いて、高
感度、高解像度の像形成媒体を、安易にかつ高品
質に提供できるに至つた。
(3) 発明の開示 本発明の目的は、光に因り分子単位での反応を
起こして高密度の像を得るための像形成方法を提
供することにある。また、この様な分子単位での
高密度像形成を行うに際して重要な因子となる媒
体面内での分子配向が従来例よりも秀逸な像形成
媒体を用いることによつて、良好に高密度の像を
形成する方法を提供することにある。更には、上
述の像形成媒体を製造するに当つて、比較的簡単
な操作変更による様々な性質を有する媒体を提供
し、これを用いることによつて様々な高密度の像
を形成し得る方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の本発明によつて達
成される。
()(A) 分子内に親水性部位、疎水性部位及び
包接部位を有し、下記一般式a〜cで表
わされる化合物から成る群より選ばれるホス
ト分子と、 (上記式a〜c中、R1およびR2は何れ
か一方が親水性部位を有し他方が疎水性部位
を有する基であるか、又は双方ともに親水性
部位を有する基であるか、又は双方ともに疎
水性部位を有する基を表わし、XはHまたは
フエニル基を表わす)。
(B) 該ホスト分子に包接され且つ光に因り二量
化反応を起こすゲスト分子と からなる包接錯体の単分子膜又は単分子層累積膜
を担体上に形成して像形成層とした光に因る高密
度像形成を行うための像形成媒体を用意する工程
と、 () 像形成媒体に光を照射してゲスト分子の
二量化反応により像を形成する工程と を有することを特徴とする像形成方法。
また本発明の上記目的は、下記のもう一つの本
発明によつても達成できる。
() 上述のものと同じ像形成媒体を用意する
工程と、 () 該像形成媒体の全面に第1の光を照射し
てゲスト分子を二量化せしめる工程と、 () 該像形成媒体に第2の光を照射して二量
化したゲスト分子の解重合により像を形成する
工程と、 を有することを特徴とする像形成方法。
本発明の像形成層を構成する物質は、分子内に
親水性部材、疎水性部位及び他分子との包接が可
能な部位を少なく共1ケ所有する分子(これをホ
スト分子と呼ぶ)と該ホスト分子に包接される別
種の分子(これをゲスト分子と呼ぶ)の二種の分
子からなる。かかるホスト分子とゲスト分子とか
らなる包接錯体の単分子膜、乃至単分子層累積膜
を担体上に形成することにより、本発明の像形成
媒体が形成される。但し、これら二種類の分子の
内、ゲスト分子は光に因り二量化反応を起こすこ
とが必要である。即ち本発明においては、このゲ
スト分子の光に因る二量化反応を利用して像形成
を行なう。
本発明に用いられるホスト分子としては、上述
の如く、分子内の適当な位置に親水性部位、疎水
性部位及び少なく共1ケ所の他種分子との包接錯
体を形成可能な部位を有する分子であつて一般式
(a)〜(c)で表わされるものであれば広
く使用することができる。分子内に親水性部位や
疎水性部位を形成し得る構成要素としては、一般
に広く知られている各種の親水基や疎水基等が代
表的なものとして挙げられる。他種分子との包接
錯体を形成し得る部位は、水酸基、カルボニル
基、カルボキシル持ち、エステル基、アミノ基、
ニトリル基、チオアルコール基、イミノ基等の導
入によつて形成される。本発明においてホスト分
子は、以下に示す一般式(a)〜(c)で表
わされる化合物であり、これら式からも分かる様
に水酸基を有する分子である。
(ここで、X=HまたはC6H5である。) すなわち、分子内に親水性部位および疎水性部
位を有するとは、例えば上式に於いてR1部及び
R2部の何れか一方に親水性部位が存在し、他方
に疎水性部位が存在するか、R1部及びR2が両部
以外の残りの部との関係に於いて共に親水性、若
しくは疎水性を示すことを言う。R1部及び、R2
部の構造に関して、疎水性部位を導入する場合に
は特に炭素原子数5〜30の長鎖アルキル基が、又
親水性部位を導入する場合には特に炭素原子数1
〜30の脂肪酸が望ましい。
本発明に於けるホスト分子を更に具体的に示せ
ば、例えば以下に列挙するアレチレンジオール誘
導体(No.1〜No.6,No.16〜No.21)、ジアセチレン
ジオール誘導体(No.7〜No.12,No.22〜No.27)、ハ
イドロキノン誘導体(No.13〜No.15,No.28〜No.30)
等が利用し得るものとして挙げられる。尚、以下
の例におけるm,nは、正の整数を、zは、−
CH3または−COOHを、Phは、−C6H5を示すも
のとする。
以上挙げた化合物はホスト分子に長鎖アルキル
基や長鎖カルボン酸等を置換させて親水性や疎水
性を導入した点を除けばそれ自体既知の化合物で
あり、又、長鎖アルキル基等で修飾されていない
ホスト分子が、種々のゲスト分子と結晶性の包接
錯体を形成する点に関しても、日本化学会誌No.2
239頁−242頁(1983年)に述べられている。
これらホスト部位と包接錯体を作り得るゲスト
分子としては、一般に、ホスト分子と強い水素結
合を形成し得る分子が望ましい。従つて、先に述
べた如く、ホスト分子が包接部位として水酸基を
有する場合には、ゲスト分子として、アルデヒ
ド、ケトン、アミン、スルフオキシド等を挙げる
ことができる。また、ゲスト分子としては他に、
各種ハロゲン化合物、或いはπ−電子系化合物、
即ちアルケン、アルキン、及びアレーン等を選ぶ
事もできる。何れにせよ、形成される包接錯体が
所望の像形成機能を示す構造を有する分子が選ば
れる。
このようなホスト分子およびゲスト分子から成
る包接錯体の単分子膜または単分子層累積膜を作
成する方法としては、例えばI.Langumuirらの開
発したラングミユア・ブロジエツト法(LB法)
を用いる。ラングミユア・ブロジツト法は、例え
ば分子内に親水基と疎水基を有する構造の分子に
おいて、両者のバランス(両親媒性のバランス)
が適度に保たれているとき、分子は水面上で親水
基を下に向けて単分子の層になることを利用して
単分子膜または単分子層の累積膜を作成する方法
である。水面上の単分子層は二次元系の特徴をも
つ。分子がまばらに散開しているときは、一分子
当り面積Aと表面圧との間に二次元理想機体の
式、 A=kT が成り立ち、“気体膜”となる。ここに、kはボ
ルツマン定数、Tは絶対温度である。Aを十分小
さくすれば分子間相互作用が強まり二次元固体の
“凝縮膜(または固体膜)”になる。凝縮膜はガラ
ス基板などの種々の材質や形状を有する担体の表
面へ一層ずつ移すことができる。この方法を用い
て、本発明のゲスト分子を包接するホスト分子の
単分子膜(これを単錯体分子膜と呼ぶことにす
る)、若しくは単錯体分子層累積膜の具体的な製
法としては、例えば以下に示すA〜Eの5法を挙
げることができる。
[A] 目的とする包接錯体のホスト分子とゲス
ト分子とを溶剤に溶解し、これを水相上展開さ
せて包接錯体を膜上に析出させる。この場合、
ホスト分子の構造がNo.1−No.15に示したよう
に、分子の両端に親水性部位(カルボキシル
基)と疎水性部位(アルキル基)を併有するも
のであれば、水相上に析出する包接錯体はゲス
ト分子の親水性および疎水性のいかんにかかわ
らず、ホスト分子の親水性部位を水相に向けた
状態で水相上に展開する。一方、ホスト分子が
No.16−No.30に示した構造をとる場合、分子の両
端が疎水性部位のみで構成されるZ=−CH3
は、水相上に析出する包接錯体は、ゲスト分子
の親水性部位を水相に向けた第4図に示すよう
な状態で水相上に展開する。又、分子の両端が
親水性部位のみで構成されるZ=−COOHで
は水相上に形成される包接錯体は、ホスト分子
の親水性部位を水相に向けた第5図に示すよう
な状態で水相上に展開する。
次にこの析出物が水相上を自由に拡散して広
がりすぎないように仕切板(または浮子)を設
けて展開面積を制限して膜物質の集合状態を制
御し、その集合状態に比例した表面圧を得
る。この仕切板を動かし、展開面積を縮少して
膜物質の集合状態を制御し、表面圧を徐々に上
昇させ、累積膜の製造に適する表面圧を設定
することができる。この表面圧を維持しながら
静かに清浄な担体を垂直に上下させることによ
り単錯体分子膜が担体上に移しとられる。単錯
体分子膜は以上で製造されるが、単錯体分子層
累積膜は前記の操作を繰り返すことにより所望
の累積度の単錯体分子層累積膜が形成される。
単錯体分子層を担体上に移すには、上述した
垂直浸せき法の他、水平付着法、回転円筒法な
どの方法による。水平付着法は担体を水面に水
平に接触させて移しとる方法で、回転円筒法
は、円筒型の担体を水面上を回転させて単錯体
分子層を担体表面に移しとる方法である。前述
した垂直浸せき法では、表面が親水性である担
体を水面に横切る方向に水中から引き上げると
ホスト分子の親水基が担体側に向いた単錯体分
子層が担体上に形成される。前述のように担体
を上下させると、各工程ごとに1枚ずつ単錯体
分子層が積み重なつていく。成膜分子の向きが
引上げ行程と浸せき行程で逆になるので、この
方法によると各層間はホスト分子の親水基と親
水基、ホスト分子の疎水基と疎水基が向かい合
うY型膜が形成される。それに対し、水平付着
法は、担体を水面に水平に接触させて移しとる
方法で、ホスト分子の疎水基が担体側に向いた
単錯体分子層が担体上に形成される。この方法
では、累積しても、成膜分子の向きの交代はな
く全ての層において、疎水基が担体側に向いた
X型膜が形成される。反対に全ての層において
親水基が担体側に向いた累積膜はZ型膜と呼ば
れる。
回転円筒法は、円筒型の担体を水面上を回転
させて単分子層を担体表面に移しとる方法であ
る。単分子層を担体上に移す方法は、これらに
限定されるわけではなく、大面積担体を用いる
時には、担体ロールから水相中に担体を押し出
していく方法などもとり得る。また、前述した
親水基、疎水基の担体への向きは原則であり、
担体の表面処理等によつて変えることもでき
る。
以上の成膜過程に於いて膜物質の面内方向の
配向性制御は従来、主として表面圧の制御に依
つて成されていた分けであるが、膜物質が余程
単純な構造の化合物、例えば直鎖脂肪酸等の場
合を除き、高い秩序性を得ることは極めて困難
であつた。然るに本発明に於いては、包接錯体
を膜物質に用いるので、高い秩序性を持つ膜を
比較的簡単に得ることができる。即ち、水相上
に包接錯体が膜状に析出した時点で、水素結合
やフアン・デル・ワールス力等に因つてホスト
分子−ゲスト分子間、ホスト分子−ホスト分子
間、ゲスト分子−ゲスト分子の立体的配置は固
定され、各ホスト分子及びゲスト分子は結晶格
子的秩序性を持つて配列する。又、ゲスト分子
のみが機能性を持つ場合には、このゲスト分子
への化学的修飾、即ち、疎水基や親水基の導入
を行わないので、膜化に伴う機能の低下は生じ
ない。
[B] 水溶性を示すゲスト分子を水相に溶解さ
せる。次にホスト分子を溶剤に溶解せしめてこ
れを水相上に展開させる。この時同時にホスト
分子−ゲスト分子間で包接錯体形成が行われて
膜状に析出する。ホスト分子とゲスト分子の組
み合わせ及び以下の成膜操作については[A]
に示した方法に順ずる。
[C] 水溶性を示すゲスト分子を水相に溶解さ
せる。次に、目的とする包接錯体のホスト分子
とゲスト分子とを溶剤に溶解し、これを水相上
に展開させて包接錯体を膜状に析出させる。ホ
スト分子とゲスト分子の組み合わせ及び以下の
成膜操作については[A]に示した方法に順ず
る。
[D] ホスト分子を溶剤に溶解しこれを水相中
に展開させる。その後、密閉系の装置を用いて
気相側、即ち装置内の空間をゲスト分子ガス雰
囲気とする。この時、同時に気相側のゲスト分
子を包接錯体し、包接錯体が膜状に析出する。
この方法はゲスト分子が低沸点で気化し易い性
質を持つ化、例えばアセトン等の場合、特に有
効である。ホスト分子とゲスト分子の組み合わ
せ及び以下の成膜操作については[A]に示し
た方法に順ずる。
[E] 密閉系の装置を用いて気相側、即ち装置
内の空間をゲスト分子ガス雰囲気とする。次に
目的とする包接錯体のホスト分子とゲスト分子
とを溶剤に溶解し、これを水相上に展開させて
包接錯体を膜状に析出させる。ホスト分子とゲ
スト分子の組み合わせ及び以下の成膜操作につ
いては、[A]に示した方法に順ずる。
叙上の方法によつて担体上に形成される単錯体
分子膜及び単錯体分子層累積膜は高密度でしかも
高度の秩序性を有しており、これら膜で像形成層
を構成することによつて、包接錯体の機能に応じ
て光像形成の可能な高密度で高解像度の像形成機
能を有する像形成媒体を得ることができる。ま
た、これら成膜方法はその原理からも分る通り、
非常に簡易な方法であり、上記のような優れた像
形成機能を有する像形成媒体を低コストで提供す
ることができる。
以上述べた、本発明における単錯体分子膜また
は単錯体分子累積膜を形成する担体は特に限定さ
れないが、担体表面に界面活性物質が付着してい
ると、単錯体分子層を水面から移しとる時に、単
錯体分子膜が乱れ良好な単錯体分子膜または単錯
体分子層累積膜ができないので担体表面が清浄な
ものを使用する必要がある。使用することのでき
る担体の例としては、ガラス、アルミニウムなど
の金属、プラスチツク、セラミツクなどが挙げら
れる。
担体上の単錯体分子膜または単錯体分子層累積
膜は、十分に強く固定されており担体からの剥
離、剥落を生じることはほとんどないが、付着力
を強化する目的で担体と単錯体分子膜または単錯
体分子層累積膜の間に接着層を設けることもでき
る。さらに単錯体分子層形成条件例えば水相の水
素イオン濃度、イオン種、水温、担体上げ下げ速
度あるいは表面圧の選択等によつて付着力を強化
することもできる。
単分子膜または単分子層累積膜の上に保護膜を
設けることは、単分子膜または単分子層累積膜の
化学的安定性を向上させるためには、好ましいこ
であるが、成膜分子の選択によつて保護膜は設け
なくてもよい。以下に本発明の実施例を示して更
に具体的に説明する。
実施例 1 ジアセチレンジオール と、ジスチリルピラジン とを 、モル比1:1の割合でクロロホルムに溶
かした後、PH=6.5、塩化カドミウム濃度4×104
mol/の水相上に展開させた。溶媒のクロロホ
ルムを蒸発除去した後、表面圧を高めて
35dynes/cmとし、包接錯体を膜状に析出させ
た。この後、表面が十分に清浄で親水性となつて
いるガラス基板を、水面を横切る方向に静かに上
下させ(上下速度7cm/min)単錯体分子膜を基
板上に移し取り、単錯体分子膜及び3,5,9,
15,21層に累積した単錯体分子層膜を像形成層と
する光像形成媒体を作成した。この累積行程に於
いて、基板を引き上げる都度に30分間以上放置し
て、基板5上に付着している水分を蒸発除去し
た。尚、成膜装置としては、英国Joyce社製の
Langmuir−Trough4を使用した。
作成した光像形成媒体に情報パターンに従つて
X線照射を行ない、式()に従うゲスト分子の
二量化反応を行ない情報を記録した(第1図参
照)。
この情報の記録は、分子オーダーの密度で行な
え、高密度記録が可能であることを確かめた。記
録像の再生は、ゲスト分子の二量化に伴う波長
385nm付近の吸収変化(吸光度の減少)を読み取
ることによつて行なつた(第2図参照)。次いで
赤外線を30秒間照射したところ、開環反応が起つ
て元のジスチリルプラジンが再生され、記録の消
去が可能であることを確かめた。(第3図参照)。
ゲスト分子として上記ジスチリルピラジンの他
に、 等のジオレフイン化合物を用いた場合も同様の結
果を得た。また、上述の各種ゲスト分子を用い、
ホスト分子をハイドロキノン誘導担体、とした場
合に も、上述例と同様にして光に因る高密度像形成
(記録)、再生、更には像(記録)の消去が可能で
あつた。
実施例 2 実施例1で述べた各光像形成媒体を、先ず、高
圧水銀灯或いはキセノン光等で前面露光して、す
べてのゲスト分子を二量化せしめた。かかる媒体
に情報パターンに従つて赤外レーザー光を照射
し、二量化していたゲスト分子をパターン状に解
重合させることにより、像形成(情報の記録)を
行なつた。この情報の記録は、分子オーダーの密
度で行なえ、高密度記録が可能であることを確か
めた。記録像の再生は、ゲスト分子の解重合に伴
う波長385nm付近の吸収変化(吸光度の増加)を
読み取ることにより行なつた。記録像の消去は、
高圧水銀灯若しくはキセノン光等を、再度、上記
光像形成媒体に全面露光し、全てのゲスト分子を
二量化することにより行なつた。
以上に説明した如く、本発明によつて、高密度
で高解像度の像を低コストで形成することが可能
となつた。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は、本発明に係る像形成媒体の
実施例を説明する縦断面図であり、各々、第1図
は像形成(記録)過程、第2図は再生過程、第3
図は消去過程を示しており、第4図〜第5図は本
発明に係る包接錯体の水相上に於ける状態を説明
する説明図である。 1……ホスト分子、2……ゲスト分子、3……
親水性部位、4……長鎖アルキル部位、5……基
板、6……X線、7……二量化部位、8……可視
光、9……赤外線、10,11……包接部位、1
2,13……被包接部位、14……長鎖脂肪酸部
位、15……疎水性部位、16……水相。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ()(A) 分子内に親水性部位、疎水性部位
    及び包接部位を有し、下記一般式a〜c
    で表わされる化合物から成る群より選ばれる
    ホスト分子と、 (上記式a〜c中、R1およびR2は何れ
    か一方が親水性部位を有し他方が疎水性部位
    を有する基であるか、又は双方ともに親水性
    部位を有する基であるか、又は双方ともに疎
    水性部位を有する基を表わし、XはHまたは
    フエニル基を表わす)。 (B) 該ホスト分子に包接され且つ光に因り二量
    化反応を起こすゲスト分子と からなる包接錯体の単分子膜又は単分子層累積膜
    を担体上に形成して像形成層とした光に因る高密
    度像形成を行うための像形成媒体を用意する工程
    と、 () 該像形成媒体に光を照射してゲスト分子
    の二量化反応により像を形成する工程と を有することを特徴とする像形成方法。 2 ()(A) 分子内に親水性部位、疎水性部位
    及び包接部位を有し、下記一般式a〜c
    で表わされる化合物から成る群より選ばれる
    ホスト分子と、 (上記式a〜c中、R1およびR2は何れ
    か一方が親水性部位を有し他方が疎水性部位
    を有する基であるか、又は双方ともに親水性
    部位を有する基であるか、又は双方ともに疎
    水性部位を有する基を表わし、XはHまたは
    フエニル基を表わす。) (B) 該ホスト分子に包接され且つ光に因り二量
    化反応を起こすゲスト分子と からなる包接錯体の単分子膜又は単分子層累
    積膜を担体上に形成して像形成層とした光に
    因る高密度像形成を行うための像形成媒体を
    用意する工程と、 () 該像形成媒体の前面に第1の光を照射し
    てゲスト分子を二量化せしめる工程と、 () 該像形成媒体に第2の光を照射して二量
    化したゲスト分子の解重合により像を形成する
    工程と を有することを特徴とする像形成方法。
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