JPH04349890A - モノアセチルポリアミンの製造方法 - Google Patents

モノアセチルポリアミンの製造方法

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JPH04349890A
JPH04349890A JP12134291A JP12134291A JPH04349890A JP H04349890 A JPH04349890 A JP H04349890A JP 12134291 A JP12134291 A JP 12134291A JP 12134291 A JP12134291 A JP 12134291A JP H04349890 A JPH04349890 A JP H04349890A
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JP
Japan
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enzyme
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diacetylpolyamine
diacetyl
culture
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JP12134291A
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Yuzo Sugita
杉田 裕三
Yoshinori Yoshimura
佳典 吉村
Masato Okada
岡田 昌人
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はモノアセチルポリアミン
の生化学的な合成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ジアセチルポリアミンアミドヒドロラー
ゼは、ジアセチルポリアミンを加水分解してモノアセチ
ルポリアミンを生成する酵素で、例えば次の反応を触媒
する酵素である。
【0003】ジアセチルプトレッシン+H2O  → 
 モノアセチルプトレッシン+CH3COOH従来、ジ
アセチルポリアミンに作用するアミドヒドロラーゼに関
する知見はほとんどなく、従って工業的に利用できる技
術は確立されていない。
【0004】ところで、ジアセチルポリアミンからモノ
アセチルポリアミンを有機化学的に合成し、純粋なモノ
アセチルポリアミンを得ようとする際には、更に加水分
解が進んで、アセチル基が結合していない遊離ポリアミ
ンが大量に副成し、分離精製する操作が必要となり、煩
雑である上、収率が低いという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の背景から、ジア
セチルポリアミンに作用し、モノアセチルポリアミンを
生成する酵素、ジアセチルポリアミンアミドヒドロラー
ゼを見い出すことが望まれ、本発明者らが既に提案した
。しかしながら、該酵素を用いたモノアセチルポリアミ
ンの合成方法においては、作用条件によってモノアセチ
ルポリアミンの生成活性が低下したり、目的物であるモ
ノアセチルポリアミンが更に加水分解を受けて遊離ポリ
アミンとなって副生することが判明し、作用条件の選定
が実用上重要であることを見出した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決すべく鋭意研究した結果、ジアセチルポリアミ
ンに作用しモノアセチルポリアミンを生成する酵素であ
るジアセチルポリアミンアミドヒドロラーゼ、或いはそ
の含有物を、特定pH領域下にジアセチルポリアミンに
作用させることにより、選択的にモノアセチルポリアミ
ンを製造し得ることを見い出し、本発明を完成させるに
至った。即ち、本発明は、ジアセチルポリアミンに、ア
ルカリゲネス属、キャンディダ属に属する微生物の培養
物、菌体、または菌体処理物をpH5.5〜8.5の条
件下で作用させて、加水分解することを特徴とするモノ
アセチルポリアミンの製造方法である。
【0007】本発明で使用するジアセチルポリアミンは
、公知なものが特に制限されず用いうる。特に好適に使
用されるものを具体的に例示すれば、ジアセチル−1,
2−ジアミノエタン、ジアセチル − 1,3−ジアミ
ノプロパン、ジアセチルプトレッシン、ジアセチルカダ
ベリン、ジアセチル−1,6−ジアミノヘキサン、ジア
セチル−1,8−ジアミノオクタン、ジアセチルスペル
ミジン、ジアセチルスペルミン等が挙げられる。
【0008】本発明で好適に用いられるジアセチルポリ
アミンアミドヒドロラーゼ生産能を有する微生物として
は、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、ま
たはキャンディダ(Candida)属に属する微生物
があげられる。
【0009】これらの微生物の菌株としては、例えば、
アルカリゲネス・フェカリス  (Alcaligen
es faecalis IFO 14479) アルカリゲネス・フェカリス  (Alcaligen
es faecalisIFO 13111) アルカリゲネス・スピーシーズ (Alcaligen
es SP. IFO 14130) キャンディダ・トロピカリス   (Candida 
tropicalis IFO  0007) キャンディダ・ギラモンジ     (Candida
 guilliermondii IFO 0454) 等があげられる。これらの菌株のうちアルカリゲネス・
フェカリス(Alcaligenes faecali
s IFO 14479)、キャンディダ・ギラモンジ
(Candida guilliermondiiIF
O 0454)等が好ましく用いられる。
【0010】上記の各微生物を培養するにあたって使用
する培地としては、公知のものが使用される。例えばグ
ルコース、糖蜜、可溶性でんぷん等の炭素源、肉エキス
、酵母エキス、ポリペプトン等の窒素源、及びリン酸第
一カリウム、リン酸第二カリウム、塩化ナトリウム、硫
酸マグネシウム等の無機塩類を含有するものであれば特
に限定されないが、これらの成分の他にジアセチルプト
レッシン、ジアセチルカダベリン等のジアセチルポリア
ミンやモノアセチルプトレッシン、モノアセチル−1,
6−ジアミノヘキサン等のモノアセチルポリアミンを含
有させることは好ましい態様である。
【0011】ジアセチルポリアミン、又はモノアセチル
ポリアミンは最初から培地に加えておいてもよいし、培
養途中で添加してもよい。培地の形態は液体、固体のい
ずれでもよい。また培養の方法は静置培養、振トウ培養
、通気攪拌培養のいずれでもよいが、大量培養には通気
攪拌による液体培養が適している。
【0012】培養温度は、15〜40℃。好ましくは2
0〜35℃で行う。
【0013】本発明を実施するには、上記のようにして
得られる培養液、該培養液から採取した菌体または該菌
体の処理物、例えば洗浄菌体、乾燥菌体、菌体磨砕物、
菌体の自己消化物、菌体の超音波処理物、菌体抽出物、
あるいは精製酵素を、水性溶媒中pH5.5〜8.5の
条件下でジアセチルポリアミンに作用させることにより
モノアセチルポリアミンを効率良く生成させることがで
きる。
【0014】加水分解時のpHが5.5より低い場合は
、モノアセチルポリアミンそのものの生成活性が極度に
低下し、モノアセチルポリアミンの合成条件として好ま
しくない。また、pHが8.5より高い場合は、更に加
水分解を受けて遊離ポリアミンの生成が始まり、一旦生
成したモノアセチルポリアミンの生成量が減少すると共
に生成物中のモノアセチルポリアミンの純度が悪くなっ
て、分離精製操作が必要になる。
【0015】また、上記菌体、粗酵素抽出液、あるいは
精製酵素を、通常用いられる菌体、酵素の固定化方法に
より固定化して用いることも可能である。
【0016】ジアセチルポリアミンの添加濃度は約10
mM以上で、反応を阻害しない範囲であれば特に制限は
ない。
【0017】作用させる温度は酵素の死活しない温度で
あればよく、通常約10〜約50℃、好ましくは約25
〜約40℃である。
【0018】培養液に、ジアセチルポリアミンを添加す
る場合は、対数増殖期または静止期に添加することが好
ましい。添加する濃度は約10mM以上で反応を阻害し
ない濃度であればよい。
【0019】また菌体を用いる場合は、上記培地で培養
した対数増殖期及び静止期の菌体を遠心分離により集め
、生理食塩水等で洗浄後、50mMリン酸緩衝液  (
pH7.0)等に菌体を懸濁し、ジアセチルポリアミン
を約10mM以上で反応を阻害しない濃度で添加すれば
よい。
【0020】このようにして得た培養液あるいは、反応
液からのモノアセチルポリアミンの回収は、イオン交換
カラムクロマログラフィー、結晶化等の公知の方法で行
うことができる。
【0021】以上の諸方法のうち、ジアセチルポリアミ
ンの存在下に培養して得た菌体を分離し、超音波等によ
り細胞を破砕し得られた粗酵素抽出液を硫安分画、透析
、カラムクロマトグラフィー、ゲル濾過等により精製し
た酵素標品を用いるのが好ましい。このような標品の中
でアルカリゲネス・フェカリス(Alcaligene
s faecalis IFO 14479)、および
キャンディダ・ギラモンジ(Candida guil
lierm−ondiiIFO 0454)、が生産し
たジアセチルポリアミンアミドヒドロラーゼを後記実施
例3、または同6に従って精製した酵素標品について以
下に具体的に示す。
【0022】ジアセチルプトレッシン 0.2%を含む
培地にアルカリゲネス・フェカリス(Alcalige
nes faeca−lis IFO 14479)ま
たはキャンディダ・ギラモンジ(Candida gu
illiermondii IFO 0454)を接種
し 20Lジャーファーメンターにて 28℃で、24
〜48時間培養した後、培養液から菌体を分離し、超音
波破砕機、またはダイノミルにて菌体を破砕し得られた
粗酵素抽出液を、イオン交換カラムクロマトグラフィー
、ゲル濾過、疎水性カラムクロマトグラフィー等により
精製したジアセチルポリアミンアミドヒドロラーゼの理
化学的性質は次の通りである。
【0023】[アルカリゲネス属由来ジアセチルポリア
ミンアミドヒドロラーゼ] 1.作用 ジアセチルポリアミンを加水分解して、モノアセチルポ
リアミンを生成する。すなわち以下の反応を触媒する。
【0024】   シ゛アセチルホ゜リアミン  +  H2O   
 →     モノアセチルホ゜リアミン  +  C
H3COOH   2.基質特異性 10mMの濃度における各基質に対する本酵素の相対活
性は、ジアセチルプトレッシンに対する活性を100と
して表示すると表1のようになる。
【0025】 *N1−アセチルスペルミジン生成 3.至適pH:pH8.5〜9.5  (図1)4.p
H安定性 30℃で 30分間保存した時、pH7.0〜9.0に
おいて90%以上の残存活性を有する(図2)。
【0026】5.至適温度 pH9.0、15分間の反応において37〜42℃であ
る。(図3)6.温度安定性 pH7.5、30分間の処理条件下において、53℃ま
での温度で 90%以上の残存活性を有し、67℃、 
30分間の処理で完全に失活する(図4)。
【0027】[キャンディダ属由来ジアセチルポリアミ
ンアミドヒドロラーゼ] 1.作用 ジアセチルポリアミンを加水分解して、モノアセチルポ
リアミンを生成する。すなわち以下の反応を触媒する。
【0028】   シ゛アセチルホ゜リアミン  +  H2O  →
       モノアセチルホ゜リアミン  +  C
H3COOH 2.基質特異性 10mMの濃度における各基質に対する本酵素の相対活
性は、ジアセチルプトレッシンに対する活性を100と
して表示すると表2のようになる。
【0029】3.至適pH:pH7.0〜8.0 (図
5)4.pH安定性 30℃で 30分間保存した時、pH6.0〜11.4
において90%以上の残存活性を有する(図6)。
【0030】 *N1−アセチルスペルミジン生成 5.至適温度 pH7.5、15分間の反応において37〜42℃であ
る。
【0031】(図7) 6.温度安定性 pH7.5、30分間の処理条件下において、32℃ま
での温度で 90%以上の残存活性を有し、55℃、3
0分間の処理で完全に失活する(図8)。
【0032】本発明におけるジアセチルポリアミンアミ
ドヒドロラーゼの酵素活性測定方法及び、酵素活性の表
示方法は以下の通りである。
【0033】[モノアセチルプトレッシン生成活性]2
0mMのジアセチルプトレッシン1.0mlと、アシル
ポリアミンアミドヒドロラーゼ(特公昭59−7435
)6.8ユニット、プトレッシンオキシダーゼ 0.2
8ユニット、パーオキシダーゼ 0.9ユニット、2.
4−ジクロロフェノール 0.75mg、4−アミノア
ンチピリン 0.06mgを含む 0.1Mトリス塩酸
緩衝液(pH8.0) 1.0mlと、ジアシルポリア
ミンアミドヒドロラーゼを含有する被検体 50μlを
混合し、30℃で 1時間反応させた後、510nmに
おける吸光度を測定することによって行われる。
【0034】[プトレッシン生成活性]基質として20
mMのモノアセチルプトレッシン1.0mlを用いるこ
と、アシルポリアミンアミドヒドロラーゼを用いないこ
と以外は、モノアセルプトレッシン生成活性の測定方法
と全く同様にして行われる。酵素活性値は、1分間当り
 1μmoleのモノアセチルプトレッシンまたはプト
レッシンを生成させる酵素量を 1ユニット(μmol
e/min)として表示する。
【0035】
【発明の効果】本発明により、医農薬中間体として有用
なモノアセチルポリアミンを、温和な条件で選択性及び
収率共に良く合成することができる。従って、煩雑な分
離精製操作を必要としない。また、ジアセチルポリアミ
ンに作用するアミドヒドロラーゼを工業的に利用できる
技術を提供する。
【0036】
【実施例】実施例により本発明をさらに具体的に以下に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0037】実施例 1 0.5%ポリペプトン、0.01%酵母エキス、0.1
%食塩、0.05%リン酸第一カリウム、0.15%リ
ン酸第二カリウム、0.2%ジアセチルプトレッシン、
  0.02%消泡剤を含む培地(pH 7.0)0.
5Lを 2Lの三角フラスコに入れ 120℃で 20
分間オートクレーブした後、アルカリゲネス・フェカリ
ス(Alcalig−enes faecalis I
FO 14479)を植菌した。28℃で  48時間
振とう培養を行った後、この培養液を予め上記と同様の
組成を有する培地 20Lを仕込み滅菌しておいたジャ
ーファメンターに加えて本培養を行った。培養条件は 
28℃、攪拌回転数 100rpm、通気 20L/m
inで48時間培養の後培養液 0.05mlを用いて
前記の酵素活性の測定方法により、活性測定をおこなっ
た。モノアセチルプトレッシン生成活性値は、0.05
4ユニット/mlであり、30℃ 1時間、培養液 0
.05mlでモノアセチルプトレッシン0.16μ  
moleを生成したことになる。尚、プトレッシン生成
活性は認められなかった。
【0038】実施例 2 実施例 1で得られた培養液を遠心分離機にかけて菌体
を採取した。得られた菌体の約200g(湿菌体重量)
を 10mM リン酸緩衝液(pH 7.5)1Lに懸
濁し、その懸濁液を超音波破砕機により菌体破砕を行っ
た(220w,  80min)。 その破砕液を遠心分離機を使用して遠心分離し、粗酵素
抽出液を得、前記の酵素活性の測定法により、活性測定
を行った。その結果、粗酵素抽出液のモノセチルプトレ
ッシン生成活性は、0.71ユニット/mlであり、3
0℃ 1時間、粗酵素抽出液 0.05mlでモノアセ
チルプトレッシン 2.1μmoleを生成したことに
なる。尚、プトレッシン生成活性は認められなかった。
【0039】実施例 3 実施例 2で得られた粗酵素抽出液を、予め20mMリ
ン酸緩衝液(pH 7.5)で平衡化したDEAE−セ
ルロースカラム(600ml)に吸着させ、食塩(0.
1〜  0.7M)の直線濃度勾配溶出を行った。活性
画分を集め限外濾過により脱塩した後、硫酸アンモニウ
ムを 20%となるように添加し、次いで予め 20%
の硫酸アンモニウムを含む 20mMリン酸緩衝液  
 (pH 7.5)で平衡したブチルトヨパール 65
0M   (東ソー社製)カラム(100ml)に吸着
させ、硫酸アンモニウム(20〜0%)の逆濃度直線勾
配溶出を行った。活性画分を集め、限外濾過により脱塩
した後、次いでセファクリル S−300(ファルマシ
ア社製)カラム(1.8L)のゲル濾過を行った。活性
画分を集め、次いで予め 20mMリン酸緩衝液(pH
 7.5)で平衡化した EAH−セファロース(ファ
ルマシア社製)カラム(40ml)に吸着させ、食塩(
0〜0.6M)の直線濃度勾配溶出を行った。活性画分
を集め、限外濾過により脱塩した後、次いで予め  2
0mMリン酸緩衝液(pH 7.5)で平衡化したDE
AE−トヨパール 650S(東ソー社製)カラム(7
0ml)に吸着させ、食塩(0〜0.35M)の直線濃
度勾配溶出を行った。活性画分を集め、限外濾過により
脱塩した後、硫酸アンモニウムを 15%となるように
添加し、次いで予め 15%の硫酸アンモニウムを含む
 20mMリン酸緩衝液(pH 7.5)で平衡化した
フェニル ー セファロース 4B(ファルマシア社製
)カラム(100ml)に吸着させ、硫酸アンモニウム
(15〜0%)の逆直線濃度勾配溶出を行った。活性画
分を集め、限外濾過により脱塩を行い、タンパク質  
38.5mgを含む精製酵素溶液37mlを得た。この
精製酵素溶液を希釈して用いた以外は、実施例 1と全
く同様にジアセチルプトレッシンの加水分解反応を行っ
た。その結果、精製酵素溶液のモノアセチルプトレッシ
ン生成活性は 13.0ユニット/ml、比活性は、1
2.5ユニット/mg−タンパクであった。またモノア
セチルプトレッシン生成活性値より、30℃ 1時間、
精製酵素溶液 0.05mlで、モノアセチルプトレッ
シン39μmole生成したことになる。尚、プトレッ
シン生成活性は認められなかった。
【0040】実施例 4 キャンディダ・ギラモンジ(Candida guil
lie−rmondii IFO 0454)を植菌す
ること、培養時間が24時間であること以外は、実施例
 1と全く同様に培養液を得、酵素活性の測定を行った
。その結果モノアセチルプトレッシン生成活性は、0.
011ユニット/mlであり、30℃ 1時間、培養液
 0.05mlでモノアセチルプトレッシン 0.03
3μmole生成したことになる。尚、プトレッシン生
成活性は認められなかった。
【0041】実施例 5 実施例 4で得られた培養液を遠心分離機にかけて菌体
を採取した。
【0042】得られた菌体の約460g(湿菌体重量)
を 10mM リン酸緩衝液(pH 7.5)1Lに懸
濁し、その懸濁液をダイノミル破砕機により菌体破砕を
行った。その破砕液を遠心分離機を使用して遠心分離し
、粗酵素抽出液を得、実施例 1と同様に酵素活性の測
定を行った。その結果、粗酵素抽出液のモノセチルプト
レッシン生成活性は、0.22ユニット/mlであり、
30℃ 1時間、粗酵素抽出液 0.05mlでモノア
セチルプトレッシン 0.66μmoleを生成したこ
とになる。尚、プトレッシン生成活性は認められなかっ
た。
【0043】実施例 6 実施例 5で得られた粗酵素抽出液を予め 20mMリ
ン酸緩衝液(pH 7.5)で平衡化した DEAE−
セルロースカラム(1.5L)に吸着させ、食塩(0〜
0.5M)の直線濃度勾配溶出を行った。活性画分を集
め限外濾過により脱塩した後、硫酸アンモニウムを 2
5%となるように添加し、次いで予め 25%の硫酸ア
ンモニウムを含む 20mMリン酸緩衝液(pH 7.
5)で平衡化したフェニル−セファロース 4B(ファ
ルマシア社製)カラム(100ml)に吸着させ、硫酸
アンモニウム(25〜0%)の逆濃度直線勾配溶出を行
った。活性画分を集め、限外濾過により脱塩した後、次
いでセファクリル S−300(ファルマシア社製)カ
ラム(1.8L)のゲル濾過を行った。活性画分を集め
、次いで予め 20mMリン酸緩衝液(pH 7.5)
で平衡化した EAH−セファロース(ファマルシア社
製)カラム(40ml)に吸着させ、食塩(0〜0.2
5M)の直線濃度勾配溶出を行った。 活性画分を集め、限外濾過により脱塩した後、次いで予
め 20mMリン酸緩衝液(pH 7.5)で平衡化し
た DEAE−トヨパール650S(東ソー社製)カラ
ム(10ml)に吸着させ、食塩(0〜0.2M)の直
線勾配溶出を行った。活性画分を集め、限外濾過により
脱塩した後、次いで予め 10mMリン酸緩衝液(pH
 7.5)で平衡化した、 DEAE−セルロースカラ
ム(20ml)に吸着させ、食塩(0〜0.2M)の直
線濃度勾配溶出を行った。活性画分を集め、限外濾過に
より脱塩を行い、タンパク質 1.9mgを含む精製酵
素溶液 7.0mlを得た。この精製酵素溶液を希釈し
て用いた以外は、実施例 1と全く同様にジアセチルプ
トレッシンの加水分解反応を行った。その結果、精製酵
素溶液のモノアセチルプトレッシン生成活性は 3.6
ユニット/ml、比活性は 13.2ユニット/mg−
タンパクであった。またモノアセチルプトレッシン生成
活性値より、30℃ 1時間、精製酵素溶液 0.05
mlで、モノアセチルプトレッシン11μmole生成
したことになる。尚、プトレッシン生成活性は認められ
なかった。
【0044】実施例 7 実施例2、5で得られた各菌体0.5gを、10mMリ
ン酸緩衝液(pH7.5)10mlに懸濁させて菌体懸
濁液とした。これらの菌体懸濁液各0.1mlを、10
0mMジアセチルプトレッシン溶液0.1ml、0.1
Mリン酸緩衝液(pH7.5)0.5ml、水0.3m
lから成る反応液にそれぞれ添加し、30℃で30分間
反応させた。50%トリクロロ酢酸0.1mlを添加し
て反応を停止させた後、生成したモノアセチルプトレッ
シンを高速液体クロマトグラフィーにより定量した。結
果を表3に示した。尚、プトレッシンの生成は、認めら
れなかった。
【0045】 実施例 8 実施例3で得られた精製酵素の、10mMリン酸緩衝液
(pH7.5)による10倍希釈液0.05mlを、1
0mMのジアセチルプトレッシンまたはモノアセチルプ
トレッシンを含む0.1Mブリットン−ロビンソン広域
緩衝液(pH5.5、6.1、7.0、8.0、8.5
、8.8、9.1、 9.4、 9.7、10.2、1
0.7、11.0、11.5)0.95mlに添加混合
し、37℃で15分間反応を行った。この反応液に50
%トリクロロ酢酸水溶液0.1mlを添加して反応を停
止させた後、生成したモノアセチルプトレッシンおよび
プトレッシンを高速液体クロマトグラフィーにより定量
し、それぞれの酵素活性値を算出した。以上の操作の後
最高の酵素活性を100%とした相対活性を算出し、グ
ラフ化して図9を得た。図9から明かなように、本酵素
はpH5.5〜8.5においてプトレッシン生成活性は
認められない。
【0046】実施例 9 基質としてジアセチルカダベリンまたはモノアセチルカ
ダベリンを用いること、0.1Mブリットン−ロビンソ
ン広域緩衝液のpHが、5.5、6.5、7.1、8.
0、8.5、9.3、10.4、11.2であること以
外は、実施例8と全く同様にして酵素活性を測定し、図
10を得た。図10から明かなように、本酵素は pH
5.5〜8.5においてカダベリン生成活性は認められ
ない。  実施例 10 基質としてジアセチル−1,6−ジアミノヘキサンまた
はモノアセチル−1,6−ジアミノヘキサンを用いるこ
と以外は、実施例9と全く同様にして酵素活性を測定し
、図11を得た。図11から明かなように本酵素はpH
5.5〜8.5において1,6−ジアミノヘキサン生成
活性は認められない。
【0047】実施例 11 実施例6で得られた精製酵素の、10mMリン酸緩衝液
(pH7.5)による5倍希釈液0.05mlを用いる
こと、0.1Mブリットン−ロビンソン広域緩衝液のp
Hが、5.5、6.3、6.7、7.1、7.6、8.
0、8.5、9.4、9.7、10.4、11.0、1
1.3、11.5、11.7であること以外は実施例8
と全く同様にして酵素活性を測定し、図 12を得た。 図12から明かなように本酵素はpH5.5〜8.5に
おいてプトレッシン生成活性は認められない。  実施
例 12 基質としてジアセチルカダベリンまたはモノアセチルカ
ダベリンを用いること、0.1Mブリットン−ロビンソ
ン広域緩衝液のpHが、5.5、6.5、7.1、8.
0、8.5、9.3、10.4、11.2であること以
外は、実施例11と全く同様にして酵素活性を測定し、
図13を得た。図13から明かなように、本酵素はpH
5.5〜8.5においてカダベリン生成活性は認められ
ない。
【0048】実施例 13 基質としてジアセチル−1,6−ジアミノヘキサンまた
はモノアセチル−1,6−ジアミノヘキサンを用いるこ
と以外は、実施例12と全く同様にして酵素活性を測定
し、図14を得た。図14から明かなように本酵素はp
H5.5〜8.5において1,6−ジアミノヘキサン生
成活性は認められない。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルカリゲネス属由来ジアセチルポリアミンア
ミドヒドロラーゼのpH活性曲線を示す図である。
【図2】同酵素のpH安定性を示す図である。
【図3】同酵素の温度活性曲線を示す図である。
【図4】同酵素の温度安定性を示す図である。
【図5】キャンディダ属由来ジアセチルポリアミンアミ
ドヒドロラーゼのpH活性曲線を示す図である。
【図6】同酵素のpH安定性を示す図である。
【図7】同酵素の温度活性曲線を示す図である。
【図8】同酵素の温度安定性を示す図である。
【図9】アルカリゲネス属由来ジアセチルポリアミンア
ミドヒドロラーゼの、pH活性曲線(○:モノアセチル
プトレッシン生成活性、△:プトレッシン生成活性)を
示す図である。
【図10】同酵素の、pH活性曲線(○:モノアセチル
カダベリン生成活性、△:カダベリン生成活性)を示す
図である。
【図11】同酵素の、pH活性曲線(○:モノアセチル
−1,6−ジアミノヘキサン生成活性、△:1,6−ジ
アミノヘキサン生成活性)を示す図である。
【図12】キャンディダ属由来ジアセチルポリアミンア
ミドヒドロラーゼのpH活性曲線(○:モノアセチルプ
トレッシン生成活性、△:プトレッシン生成活性)を示
す図である。
【図13】同酵素の、pH活性曲線(○:モノアセチル
カダベリン生成活性、△:カダベリン生成活性)を示す
図である。
【図14】同酵素の、pH活性曲線(○:モノアセチル
−1,6−ジアミノヘキサン生成活性、△:1,6−ジ
アミノヘキサン生成活性)を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ジアセチルポリアミンに、アルカリゲ
    ネス(Alcaligenes)属、またはキャンディ
    ダ(Candida)属に属する微生物の培養物、菌体
    、または菌体処理物をpH5.5〜8.5で作用させて
    、加水分解することを特徴とするモノアセチルポリアミ
    ンの製造方法。
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