JPH0423747Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、自動車のフエンダパネルの上縁部を
覆うガーニツシユの取付構造に関するものであ
る。

（従来技術） 一般的な自動車のフエンダパネルとしては、例
えば実開昭59−136381号公報に示されるようなも
のがなる。ところが最近、装飾を主な目的とし
て、このようなフエンダパネルの上縁部を覆うよ
うにフエンダ部の上部にガーニツシユを設けるこ
とが考えられている。このようなガーニツシユを
取付ける際に、簡単な機構で容易に位置決めが行
え、しかも外観を損うことのない構造が望まれて
いた。

（考案の目的） 本考案は上記要望に応え、自動車のフエンダパ
ネルの上縁を覆うガーニツシユを取付ける際に、
簡単な機構で容易に位置決めが行え、しかも外観
を損うことのない取付構造を提供することを目的
とする。

（考案の構成） 本考案は、自動車のフエンダ部の上部にフエン
ダパネルの上端を覆うガーニツシユを取付ける構
造であつて、上記ガーニツシユの内面に、車体の
前後方向に延び、かつ車体の内側に突出する係合
基部を一体に形成し、この係合基部の一部を他の
部分よりもさらに車体の内側に突出させて係合部
を形成するとともに、上記ガーニツシユの内面
に、車体の上下方向に延び、かつ車体の内側に向
かつて突出する取付片を一体に形成する一方、上
記フエンダパネルの上端部に、車体の略幅方向に
開口して上記係合部が挿入可能な係止部材と、上
記取付片が固定される固定部とを設けたものであ
る。

このような構成によれば、上記ガーニツシユの
取付時において、上記フエンダパネルに取付けた
係止部材の係止孔に上記ガーニツシユの係合部を
車体の略幅方向に挿入することにより容易にガー
ニツシユの位置決めを行うことができる。しか
も、上記係合部はガーニツシユの内面に形成して
いるため外観には影響しない。また、取付後にお
いても上記係合部により取付強度が向上する。

（実施例） 本考案の実施例を図面により説明する。

第１図において１はボンネツトであり、２はフ
ロントガラスである。このフロントガラス２側の
上記ボンネツト１の端部に、その全域に亘つて樹
脂製のボンネツトガーニツシユ３を配設してい
る。

上記ボンネツト１の両側には、フロントホイー
ル４の上部を覆う形状を有するフエンダパネル５
を設けており、このフエンダパネル５の下部は、
複数個のボルトおよびナツトを用いて車体に固定
させている。さらに、上記ボンネツトガーニツシ
ユ３の端部３ａに合致するように、フエンダ部の
上部にこのフエンダパネル５の上縁を覆う樹脂製
のフエンダガーニツシユ６を配設している。

第２図は上記フエンダパネル５およびフエンダ
ガーニツシユ６の平面図であり、第３図はフエン
ダガーニツシユ６を裏側から見た分解斜視図であ
る。

フエンダパネル５は、その後部上端において上
方に立直する壁５１を有している。この壁５１の
後部上端には、フエンダパネル５の取付部として
取付溝５１ａを設けており、この取付溝５１ａの
前方には貫通孔５１ｂを設けている。また、壁５
１の前方におけるフエンダパネル５の上面は車体
の内側に延出させており、この部分にフエンダパ
ネル５の取付部としての取付溝５ａ、および後記
係止部材７のための２個の取付孔を設けている。

上記フエンダガーニツシユ６は、前方が車体の
内側に向くように全体を形成している。その内面
の後端には、取付孔６１ａを有し内側に向かつて
突出する取付片６１を形成しており、この取付片
６１の前方には、フエンダパネル５への取付時に
上記貫通孔５１ｂに対向する位置に、内側へ向か
つて突出する取付部６２を形成している。この取
付部６２は、後記クリツプ１１を挿入するための
後方へ開口する開口部６２ａを有しており、さら
にこのクリツプ１１を案内する溝６２ｂおよび固
定させる固定孔６２ｃを有している。

また、このフエンダガーニツシユ６の内面の略
中央の下部には、車体の前後方向に延び、かつ車
体の内側へ向かつて突出する係合基部６０を形成
し、この係合基部６０の一部をさらに車体の内側
へ向かつて突出させて舌片（係合部）６３を形成
しており、同じく内面の前端には貫通孔６４を設
けている。さらに下端全域に亘つて、第４〜７図
に示すようにゴム製の装飾用のモール６５を取付
けている。

上記フエンダパネル５の上縁部およびフエンダ
ガーニツシユ６の取付構造を、まず第２図の−
線上について第４図により説明する。フエンダ
パネル５の上面に、上記２個の取付孔を利用して
ビス８（第３図）により係止部材７を固定してい
る。この係止部材７は下部に上記ビス８の挿入部
７ａを有しており、ビス８を挿入することにより
この挿入部７ｂがフエンダパネル５の裏側で広が
つて固定されるようになつている。

係止部材７は、上記フエンダガーニツシユ６の
舌片６３を挿入できる係止孔７ａを有しており、
この係止孔７ａは車体の幅方向に開口している。
従つて、この係止孔７ａに上記舌片６３を挿入す
ることによりフエンダガーニツシユ６を係止でき
るようになつている。

第２図の−線上の構造を第５図により説明
する。第５図において９は車体のフロントグピラ
ーであり、このフロントピラー９はアウタピラー
９１およびインナピラー９２により形成してい
る。アウタピラー９１には、上記フエンダパネル
５の壁５１に対向する位置に、外側へ若干***し
かつ垂直に延びる取付面９１ａを形成しており、
この取付面９１ａにタツプ孔９１ｂを設けてい
る。このタツプ孔９１ｂに、上記フエンダパネル
５の壁５１に設けた取付溝５１ａを貫通させたボ
ルト１０を螺合させて、フエンダパネル５の上縁
部をフロントピラー７に固定している。

上記と同様にして、フエンダパネル５の上面に
設けた取付溝５ａにもボルト１０を貫通させてフ
エンダパネル５の上面を車体に固定している。

第２図の−線上の構造を第６図により説明
する。プラスチツク等の弾性を有する材料で形成
した係止部１１ａを有するクリツプ１１を、その
側方から上記フエンダガーニツシユ６の取付部６
２に挿入し、溝６２ｂを通して固定孔６２ｃに嵌
合させて固定している。これに対してフロントピ
ラー９には、上記取付面９１ａ上に取付孔９１ｃ
を設けている。そして、上記クリツプ１１の係止
部１１ａを上記フエンダパネル５の貫通孔５１ｂ
に貫通させてから上記取付孔９１ｃに差し込むこ
とにより、フエンダパネル５を間に挟んでフエン
ダガーニツシユ６を車体に固定している。

第２図の−線上の構造を第７図により説明
する。同図において、１３はフロントホイールエ
プロンであり、このフロントホイールエプロン１
３にスクリユーグロメツト１４を上方から嵌入し
ている。このスクリユーグロメツト１４を利用し
て、ビス８によりＬ字状のブラケツト１５をフロ
ントホイールエプロン１３に固定している。ブラ
ケツト１５の上端には車体の外側に突出する突起
１５ａを設けており、この突起１５ａの先端にお
いてさらに下方に突出する凸部１５ｂを形成して
いる。そして、上記突起１５ａを上記フエンダガ
ーニツシユ６の取付孔６４に挿入し、この取付孔
６４の下辺に上記凸部１５ｂを引掛けてフエンダ
ガーニツシユ６を係止している。

また、フエンダパネル５の後端においては、第
３図に示すように、壁５１の後方からスクリユー
グロメツト（固定部）１６を差込むようにして取
付け、このスクリユーグロメツト１６に、上記フ
エンダガーニツシユ６の取付片６１における取付
孔６１ａを貫通させたビス８を挿入して、フエン
ダガーニツシユ６を固定している。

以上のような構成によれば、フエンダガーニツ
シユ６の取付時において、上記係止部材７の係止
孔７ａにフエンダガーニツシユ６の舌片６３を挿
入するだけで容易にフエンダガーニツシユ６の位
置決めを行うことができ、作業をより楽なものに
することができる。しかも、上記舌片６３はフエ
ンダガーニツシユ６の内面に形成しているので、
外観を損うことがない。

また、フエンダガーニツシユ６の取付後におい
ても、上記係止部材７でフエンダガーニツシユ６
を係止しているため、取付強度が向上している。

なお、上記係止部材７の係止孔７ａは、舌片６
３が貫通するように両側が開口したものでも、あ
るいは片側だけが開口したものでも構わない。ま
た係合部（上記実施例では舌片６３）の形状も問
わない。係止部材７の取付位置に関しても、フエ
ンダガーニツシユ６で覆われている領域におい
て、適宜設定すればよい。

（考案の効果） 以上のように本考案は、ガーニツシユの内側に
形成した係合部をフエンダパネルの上縁部に取付
けた係止部材の係止孔に挿入するだけの簡単な構
造で、容易にガーニツシユの位置決めを行うこと
ができ、ガーニツシユ取付時に作業性を向上させ
ることができる。しかも、上記係合部はガーニツ
シユの内面に取付けているので外部からは見え
ず、外観を損うことがない。またガーニツシユ取
付後においても、上記係止部材によりガーニツシ
ユを係止しているので、取付強度を向上させるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における自動車前部
を示す斜視図、第２図は同実施例におけるフエン
ダパネルおよびフエンダガーニツシユの平面図、
第３図は同実施例におけるフエンダガーニツシユ
の取付に関する分解斜視図、第４図は第２図の
−線断面図、第５図は第２図の−線断面
図、第６図は第２図の−線断面図、第７図は
第２図の−線断面図である。 ５……フエンダパネル、６……フエンダガーニ
ツシユ、７……係止部材、７ａ……係止孔、１６
……スクリユーグロメツト（固定部）、６０……
係合基部、６３……舌片（係合部）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 自動車のフエンダ部の上部にフエンダパネル
   の上端を覆うガーニツシユを取付ける構造であ
   つて、上記ガーニツシユの内面に、車体の前後
   方向に延び、かつ車体の内側に向かつて突出す
   る係合基部を一体に形成し、この係合基部の一
   部を他の部分よりもさらに車体の内側に向かつ
   て突出させて係合部を形成するとともに、上記
   ガーニツシユの内面に、車体の上下方向に延
   び、かつ車体の内側に向かつて突出する取付片
   を一体に形成する一方、上記フエンダパネルの
   上端部に、車体の略幅方向に開口して上記係合
   部が挿入可能な係止部材と、上記取付片が固定
   される固定部とを設けたことを特徴とする自動
   車のガーニツシユの取付構造。 ２ 上記取付片がガーニツシユの後端部に形成さ
   れていることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の自動車のガーニツシユの取付
   構造。