JPH04115941U - センターシートの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】自動車用のセンターシートにおいて、シートバ
ックをシートクッション上に前倒して折畳んだ状態にお
いてシートバックのガタ付きを防止することである。 【構成】シートクッションとシートバックとに渉って、
シートバックを前倒し方向に付勢するトーションスプリ
ング（１）を設けてなるものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はトラックなどに装着するセンターシート（座席）に関するものである 。

【０００２】

【従来の技術とその課題】

この種のセンターシートは図４に示すように、シートバック（ＳＢ）を前倒し てシートクッション（ＳＣ）上に折畳む機会が多い。 その際、自動車の走行中における振動等によってシートクッション（ＳＣ）上 に折り畳んだシートバック（ＳＢ）が上下方向に揺動（ガタ付く）する。 斯かる不具合を除去するため、従来品はシートバック（ＳＢ）に設けたベルト （５）をシートクッション（ＳＣ）に掛止して、シートバック（ＳＢ）の揺動を 防止している。

【０００３】 ところが、このセンターシートは前述の如く、その性質上、シートバック（Ｓ Ｂ）をシートクッション（ＳＣ）上に折り畳んだり、或いは、折り畳んだシート バック（ＳＢ）を起立させてシートとして使用する動作を繰り返すことが多いの で、その都度、ベルトを掛止したり、或いは、外す必要があり、その操作が煩わ しい不具合があった。 そこで、本考案は斯様な従来品の不具合を除去することを目的とする。

【０００４】 以上の目的を達成するための本考案は、シートクッションとシートバックとに 渉って、シートバックを前倒し方向に付勢するトーションスプリングと、シート バックを起立状態に保持するロック装置とを設けてなることを特徴とするもので ある。

【０００５】

【作用】

シートバックはトーションスプリングによって前倒方向に付勢されていたため 、ロックを解除すると、トーションスプリングの弾性によってシートバックは前 倒しされる。そして、この前倒し状態はトーションスプリングの弾性によって保 持されるため、シートバックは走行中の振動によって揺動することがない。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図１乃至図３に基づいて説明する。 図１は、本考案に係るセンターシートのフレーム構造体を示し、図中（１）は トーションスプリング、（２）はロック装置、（３）はシートクッションのクッ ションフレーム、（４）はシートバックのバックフレームを夫々示す。

【０００７】 以上のクッションフレーム（３）に対してバックフレーム（４）はヒンヂによ って前倒し可能に連結され、クッションフレーム（３）は金属製パイプを枠状に 折曲して形成され、車床に取付脚（３１）（３１）を介して固定されている。図 中（３ａ）はクッションフレーム（３）の後枠部材を示す。

【０００８】 バックフレーム（４）はクッションフレーム（３）と同様に金属製パイプを略 逆Ｕ字状に折曲したものであり、その両遊端には、クッションフレーム（３）の ロアブラケット（２３）（２３）に回動自在に枢着するアッパーブラケット（２ ２）（２２）が一体に締結され、この左右のアッパーブラケット（２２）（２２ ）間に、板状の補強プレート（４１）が一体に架設されている。

【０００９】 補強プレート（４１）は図２に示すように、中央部（４１ｃ）が前方に突設す るように左右両端部に折曲部（４１ｂ）（４１ｂ）が設けてある。また、この補 強プレート（４１）の中央部（４１ｃ）における左右には係止爪（４１ａ）（４ １ａ）が形成されている。 以上の補強プレート（４１）における一方の折曲部（４１ｂ）と左右両係止爪 （４１ａ）（４１ａ）に前記トーションスプリング（１）が掛止される。

【００１０】 トーションスプリング（１）は図２に示すようにその一端（１１）がクッショ ンフレーム（３）の後枠部材（３ａ）に、他端（１２）が補強プレート（４１） の折曲部（４１ｂ）に夫々掛止され、且つ中央が係止爪（４１ａ）（４１ａ）に 係止されている。そして、以上のトーションスプリング（１）の両端部（１１） （１２）は、前記アッパーブラケット（２２）をロアブラケット（２３）に回動 可能にヒンヂ結合する枢支ピン（２４）の延長線の上下に渉って配設されている 。

【００１１】 図３はロック装置（２）の一例を示し、前記一方のアッパーブラケット（２２ ）の下端には係止切欠（２２ａ）が形成され、この係止切欠（２２ａ）にクッシ ョンフレーム（３）側にピン（２１ｂ）によって回動可能に枢着した操作レバー （２１）の係止ピン（２１ａ）が係合することにより、バックフレーム（４）は 起立状態を保持する構造である。 なお、操作レバー（２１）の係止ピン（２１ａ）は係止切欠（２２ａ）の係合 方向にばね（不図示）によって付勢されている。 従って、操作レバー（２１）を矢印方向に回動操作すると、バックフレーム（ ４）はトーションスプリング（１）の弾性によって矢印方向に前倒しされる。

【００１２】 シートクッション上に前倒しされたシートバックは、トーションスプリング（ １）の弾性によって、前倒し状態が保持され上下に揺動（ガタ付き）することが ない。 また、シートバックを起立させるには、トーションスプリング（１）の弾性に 抗してシートバックを起立させると、係止ピン（２１ａ）が係止切欠（２２ａ） に係合して一定の傾斜角度でロックされる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案はセンターシートにおいて、そのシートバックとシートクッションとの 間に渉ってトーションスプリングを配設することにより、そのトーションスプリ ングの弾性によりシートバックを自動的に前倒し、且つシートバックの前倒状態 を保持し、シートクッション上に折畳み状態のシートバックの走行中におけるガ タ付きを防止できる。そのため、前記従来の如く、シートバックを前倒しする都 度、或いは、シートバックを前倒し状態から起立状態にする都度、ベルトを脱着 する必要がない。 また、前倒し状態のシートバックを起立させる際、トーションスプリングの弾 性が適度の抵抗感となって働くため、シートバックを後方に倒したりすることな く、元の起立状態に復帰し易くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図である。

【図２】本考案の要部を示す平面図である。

【図３】本考案のロック装置の一例を示す正面図であ
る。

【図４】従来のセンターシートの折畳み状態を示す斜視
図である。

【符号の説明】

１ トーションスプリング ２ ロック装置 ３ シートクッションのクッションフレーム ４ シートバックのバックフレーム

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シートクッションに対してシートバック
   を前倒し可能に連結してなるセンターシートにおいて、
   前記シートクッションとシートバックとに渉って、シー
   トバックを前倒し方向に付勢するトーションスプリング
   と、シートバックを起立状態に保持するロック装置とを
   設けてなるセンターシートの構造。