JP2973095B2 - 車椅子の固定構造 - Google Patents

車椅子の固定構造

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JP2973095B2
JP2973095B2 JP8243803A JP24380396A JP2973095B2 JP 2973095 B2 JP2973095 B2 JP 2973095B2 JP 8243803 A JP8243803 A JP 8243803A JP 24380396 A JP24380396 A JP 24380396A JP 2973095 B2 JP2973095 B2 JP 2973095B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の床面に設け
た係止手段で車椅子を固定して運搬するための車椅子の
固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる車椅子の固定構造は、特開昭52
−37316号公報、特開昭54−142716号公報
により公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
車椅子は車両の床面に設けた係止手段に係止されるロッ
クバーを備えているが、そのロックバーの両端が車椅子
の左右のフレームに固定されているので、不使用時等に
車椅子を折り畳みむことが不可能になって運搬や保管の
際に場所を取る問題があるだけでなく、ロックバーによ
り車椅子の最低地上高が低くなるため、車椅子の通常使
用時における走行性が低下する問題がある。またロック
バーを係止する係止手段は車体後方に開口する単純なフ
ックであるため、車両の振動等に対してロックバーを確
実に固定することが難しいという問題がある。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、車椅子の利便性を損なうことなく該車椅子を車両の
床面に確実に固定することが可能な車椅子の固定構造を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明では、車両の床面に載置した車椅子は、そのフレーム
の前部に設けた被係止部を床面に設けた第1係止手段で
係止され、且つそのフレームの後部に設けたロックバー
を床面に設けた第2係止手段で係止されて固定される。
キャスタの近傍に設けた被係止部を第1係止手段で係止
するので、キャスタの首振りによる車椅子の横ずれを確
実に防止することができる。また被係止部はステップよ
りも高い位置に設けられており、且つロックバーの他端
が上方にはね上げ可能であるため、通常移動時における
車椅子の最低地上高を充分に確保して走行性を高めるこ
とができる。しかもロックバーをはね上げれば、そのロ
ックバーが車椅子の折り畳みの邪魔になることがない。
【0006】請求項2に記載された発明では、被係止部
及びロックバーがフレームに対して着脱自在であるた
め、共通の被係止部及びロックバーを機種の異なる車椅
子の兼用してコストダウンを図ったり、一般の車椅子に
被係止部及びロックバーを装着して車両による運搬が可
能な車椅子に変更することができる。
【0007】請求項3に記載された発明では、ロックバ
ーの中央部の地上高が低くなるため、ロックバーを係止
する第2係止手段の高さを低くすることができ、車両の
床面を他の荷物の運搬に使用する際に邪魔になることが
ない。
【0008】請求項4に記載された発明では、第1係止
手段を車両の床面に対して上下方向及び左右方向に位置
調節し、第2係止手段を車両の床面に対して前後方向に
位置調節すれば、寸法の異なる複数機種の車椅子を固定
することが可能となって汎用性を高めることができる。
【0009】請求項5に記載された発明では、車椅子を
押し下げて主輪を弾性変形させながらロックバーをフッ
クの開口から挿入すると、ロックバーはフックの上壁の
凸部を乗り越えて凹部に係合する。この状態では、弾性
変形した主輪の上向きの弾発力によってロックバーがフ
ックの凹部に押し付けられるため、フックに係止された
ロックバーが車両の振動等で位置ずれするのを確実に防
止することができる。しかもロックバーはフックの凸部
を乗り越えて凹部に係合するので、そのロックバーが不
用意に外れることがない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0011】図1〜図16は本発明の実施例を示すもの
で、図1は車椅子運搬車両の後部側面図、図2は図1の
2方向矢視図、図3は図1の3方向矢視図、図4は図1
の4方向矢視図、図5は図2の5部分解斜視図、図6は
図2の6−6線拡大断面図、図7は図2の7−7線拡大
断面図、図8はアタッチメント着脱部の別実施例を示す
図、図9は図3の9部分解斜視図、図10は図3の10
−10線拡大断面図、図11は図4の11−11線拡大
断面図、図12は図11の12方向矢視図、図13は図
4の13−13線拡大断面図、図14は図13の14−
14線断面図、図15は図13に対応する作用説明図、
図16は車椅子の折り畳み時の作用説明図である。
【0012】図1に示すように、車椅子運搬車両Vは荷
箱1の後部開口部2にテールゲート3を備えており、図
示せぬリフターで後部開口部2から荷箱1の床面4に搬
入された車椅子Cは、後述する車椅子固定装置で荷箱1
の床面4に固定される。
【0013】図2及び図3に示すように、車椅子Cは複
数のパイプ材を溶接してなる左右一対のフレーム11,
11を備えており、両フレーム11,11はその後部に
設けたリンク機構12により相互に接近/離反可能に連
結される。また両フレーム11,11間には、後から詳
述する着脱自在なロックバー13が掛け渡される。更に
両フレーム11,11は、着座者の背中を支持する背も
たれ14と、腰を支持する座部15と、脚の後面を支持
する脚支持部16とによって連結されるが、それらは柔
軟な布等で形成されているために両フレーム11,11
の接近/離反を妨げることはない。
【0014】また両フレーム11,11には、左右一対
の主輪17,17と、介護者が握る左右一対のハンドル
18,18と、着座者の肘を支持する左右一対の肘掛け
19,19と、左右一対のアタッチメント20,20と
が設けられる。各アタッチメント20はフレーム11に
対して着脱自在であり、それぞれキャスタユニット21
と、ステップユニット22と、キャスタユニット21及
びステップユニット22を連結するストライカユニット
23とを備える。
【0015】次に、図5〜図7に基づいてアタッチメン
ト20の構造を説明する。
【0016】アタッチメント20のストライカユニット
23は、連結パイプ24と、連結パイプ24の中間部に
溶接されたコ字状のストライカ25と、連結パイプ24
の前端に溶接されたジョイント26と、連結パイプ24
の後端に溶接された取付ブラケット27とから構成され
る。
【0017】キャスタユニット21は、キャスタ28
と、キャスタ28を回転自在に支持するフォーク29
と、フォーク29に対して回転自在に支持されたキャス
タ軸30とを備えている。キャスタ軸30の上部は、ス
トライカユニット23の取付ブラケット27の孔2
1 、カラー31及びゴムブッシュ32を貫通し、その
上端の雄ねじ部301 がナット33に螺合する。
【0018】キャスタ軸30に支持したカラー31、ゴ
ムブッシュ32及びナット33を、フレーム11に溶接
した第1パイプ34の内部に挿入すると、取付ブラケッ
ト27が第1パイプ34の下端とキャスタ軸30に一体
に形成した六角部302 との間に挟まれるとともに、ナ
ット33が第1パイプ34の四角断面部341 に係合し
て回り止めされる。この状態でキャスタ軸30の六角部
302 を回転させて雄ねじ部301 をナット33にねじ
込むと、カラー31及びナット33間に挟まれて軸方向
に圧縮されたゴムブッシュ32が半径方向に膨らむた
め、そのゴムブッシュ32と第1パイプ34の内周面と
の間に作用する摩擦力でストライカユニット23の後端
とキャスタユニット21とが第1パイプ34に固定され
る。
【0019】ステップユニット22は、ステップ35
(図1参照)に固定した筒部36を回転自在に支持する
軸部37と、軸部37に溶接された第1ロック部材38
と、第1ロック部材38にボルト39を介して結合され
る第2ロック部材40とを備える。第1ロック部材38
の中心には、ワッシャ41を介して挿入されたボルト3
9が緩く嵌合するボルト孔381 が形成され、また第2
ロック部材40の中心にはボルト39の先端の雄ねじ部
391 が螺合する雌ねじ部401 が形成される。第1ロ
ック部材38及び第2ロック部材40の対向部には相互
に接触する傾斜面382 ,402 が形成される。
【0020】従って、フレーム11の第2パイプ42の
下端にストライカユニット23のジョイント26を位置
決めした状態で、ステップユニット22の第1ロック部
材38及び第2ロック部材40をジョイント26及び第
2パイプ42に下方から挿入してボルト39を締め付け
ると、傾斜面382 ,402 においてスリップした第1
ロック部材38及び第2ロック部材40が図7の矢印A
方向及び矢印B方向に移動し、それぞれジョイント26
の内周面及び第2パイプ42の内周面に押し付けられて
摩擦力で固定される。このとき、ボルト39が第1ロッ
ク部材38のボルト孔381 に緩く嵌まっているため、
第1ロック部材38及び第2ロック部材40の前記移動
が妨げられることがない。
【0021】図8はストライカユニット23の別実施例
を示すものである。この実施例は連結パイプ24とジョ
イント26とが別部材で構成されており、連結パイプ2
4及びジョイント26はボルト45及びナット46で角
度調節自在に結合される。またジョイント26は第2パ
イプ42の下端外周に嵌合し、押しねじ47により固定
される。この実施例によれば、共通のストライカユニッ
ト23を第2パイプ42の傾斜角度が異なる複数機種に
適用することが可能となって、コストダウンに寄与する
ことができる。
【0022】次に、図3、図9及び図10に基づいてロ
ックバー13の構造と、その取付構造とを説明する。
【0023】ロックバー13は中央部が低くなるように
屈曲しており、その左端に円筒状の回動支持部61が溶
接されるとともに、その右端に下面が開放した半割円筒
状の係合部62が溶接される。前記回動支持部61は左
側のフレーム11の第3パイプ63の後端外周に回動自
在に嵌合し、またストッパフランジ64を有する円筒状
の受け部材65が右側のフレーム11の第3パイプ63
の後端外周に嵌合する。
【0024】図5及び図7で説明した第1ロック部材3
8、ボルト39、第2ロック部材40及びワッシャ41
から構成されるロック機構と同一構造のロック機構が左
右の第3パイプ63,63の後端内周に装着されてお
り、そのワッシャ41,41により受け部材65の後方
への抜け止めと、ロックバー13の回動支持部61の後
方への抜け止めとが行われる。
【0025】上記構成により、リンク機構12を介して
左右のフレーム11,11を相互に離反させた状態で、
ロックバー13を回動支持部61を中心として下方に回
動し、その係合部62を受け部材65に係合させれば、
左右のフレーム11,11間にロックバー13が掛け渡
される。また図16に示すように、ロックバー13を回
動支持部61を中心として上方に回動させれば、ロック
バー13により車椅子Cの最低地上高が低くなるのを防
止して走行性を高めることができるだけでなく、左右の
フレーム11,11を相互に接近させて車椅子Cを折り
畳むとができる。このとき、背もたれ部14に一端を縫
い付けた面ファスナー66により、上方に回動したロッ
クバー13の先端を固定することができる。
【0026】このようにして、キャスタユニット21、
ステップユニット22及びストライカユニット23を左
右のフレーム11,11に取り付けたとき、ストライカ
25,25の高さはステップ35,35の高さよりも高
くなる。つまり、ロックバー13を上方にはね上げた状
態では、車椅子Cの最低地上高はステップ35,35に
より決まることになり、ストライカ25,25を設けた
ことにより車椅子Cの走行性が低下することはない。
【0027】しかもキャスタユニット21、ステップユ
ニット22、ストライカユニット23及びロックバー2
3はフレーム11,11に対して着脱自在であるため、
それらの部品を複数機種の車椅子Cに共用してコストダ
ウンを図ることができるばかりか、通常の車椅子Cにス
トライカユニット23及びロックバー13を装着するだ
けで車椅子運搬車両Vにより運搬可能な車椅子Cに変更
することができる。
【0028】図4に示すように、車椅子運搬車両Vの荷
箱1の床面4には、車椅子Cの左右のストライカ25,
25に係合する左右一対の第1係止手段67,67と、
車椅子Cのロックバー13に係合する第2係止手段68
とが設けられる。
【0029】左右の第1係止手段67,67は実質的に
同一の構造(但し鏡面対称)を有しているため、車体左
側の第1係止手段67を例に取って構造を説明する。第
1係止手段67は棒材を折り曲げてなるフレーム69を
備えており、そのフレーム69の両端に溶接した取付ブ
ラケット70,71に、車体左右方向に延びる各2個の
長孔701 ,701 ,711 ,711 が形成される。こ
れら長孔701 ,70 1 ,711 ,711 を貫通するボ
ルト72(図4に1本だけ図示)を荷箱1の床面4に羅
着することにより、取付ブラケット70,71の固定位
置を車体左右方向に調節することができる。
【0030】フレーム69の側面に溶接されたプレート
73にロックハウジング74が固定される。ロックハウ
ジング74は上下一対のフランジ75,75を備えてお
り、これらフランジに形成した上下方向に延びる長孔7
1 ,751 を貫通するボルト76,76とナット7
7,77とにより、ロックハウジング74が上下位置調
節自在に固定される。ロックハウジング74に2本のピ
ン78,79を介して第1フック80及び第2フック8
1が回動自在に支持されており、第1フック80はスプ
リング82で時計方向に付勢され、第2フック81はス
プリング83で反時計方向に付勢される。
【0031】第1フック80はロックハウジング74に
形成したガイド溝741 に臨む係止溝801 と、係止溝
801 に連なるロック面802 と、ロック面802 に連
なるガイド面803 とを備える。一方、第2フック81
は、第1フック80のロック面802 に係合可能なロッ
ク面811 と、ロック面811 の一端側に連なるガイド
面812 と、ロック面811 の他端側に連なる解除レバ
ー部813 とを備える。ロックハウジング74には、第
1フック80の時計方向の回動端を規制するストッパ8
4が設けられる。
【0032】図4及び図14から明らかなように、前記
プレート73にはロックハウジング74の後側に位置す
るようにストッパラバー92が張り付けられる。
【0033】次に、図4、図11及び図12に基づいて
第2係止手段68の構造を説明する。第2係止手段68
は車体前後方向に延びる4個のボルト孔851 …を形成
した取付フランジ85を備えており、床面4に設けた4
個の長孔41 …から上方に延びる4本のボルト86…が
前記4個のボルト孔851 …を貫通してナット87に螺
合する。取付フランジ85から起立するフック88は、
取付フランジ85と一体の中央部材89と、この中央部
材89の左右両側に重ね合わされて左右各2本のビス9
0…で固定される側部部材91,91とから構成され
る。
【0034】図11から明らかなように、床面4に対向
するフック88の上壁下面は、後ろ側に形成された下向
きの凸部881 と、その前側に連なる上向きの凹部88
2 とを概略S字状に連続させた形状を有しており、前記
凹部882 はロックバー13が隙間なく係合する曲率半
径に形成される。尚、ナイロン製の側部部材91,91
の上壁下面は金属製の中央部材89の上壁下面に対して
下方に突出しており、従ってロックバー13をフック8
8に係合させたとき、ロックバー13は金属製の中央部
材89に接触せずにナイロン製の側部部材91,91に
接触する。また凸部881 及び凹部882 は必ずしも曲
線的に連なっている必要はなく、両者の間にエッジが存
在していても良い。
【0035】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用について説明する。
【0036】図示せぬリフターで車椅子運搬車両Vの荷
箱1の床面4に移載した車椅子Cを前方に移動させる
と、車椅子Cの左右前部に設けた一対のストライカ2
5,25が床面4に設けた一対の第1係止手段67,6
7に接近し、それらストライカ25,25がロックハウ
ジング74,74のガイド溝741 ,741 に進入す
る。このとき、図15(a)に示すように、第1フック
80はストッパ84に当たって停止しており、また第2
フック81はガイド面812 が第1フック80のガイド
面803 に当たって停止している。この状態で車椅子C
を前進させると、ストライカ25が第1フック80のロ
ック面802 に当たって前方に押圧する。
【0037】すると、図15(b)に示すように、スト
ライカ25にロック面802 を押圧された第1フック8
0がスプリング82に抗して反時計方向に回転し、スト
ライカ25はロック面802 から係止溝801 内に進入
する。一方、第1フック80のガイド面803 にガイド
面812 を押圧された第2フック81は、スプリング8
3の弾発力に抗して時計方向に僅かに回転する。
【0038】ストライカ25が更に前進すると、図13
に示すように、ストライカ25が第1フック80のロッ
ク溝801 に完全に係合し、且つ第1フック80のロッ
ク面802 が第2フック81のロック面811 に係合し
て両フック80,81が回転不能にロックされる。この
状態では、ストライカ25が第1フック80のロック溝
801 とロックハウジング74のガイド溝741 とに囲
まれて移動不能に固定され、車椅子Cの左右前部が左右
の第1係止手段67,67に固定される。この状態にお
いて、左右のストライカ25,25がプレート73,7
3に設けたストッパラバー92,92に弾発的に接触す
るため、車椅子Cの左右方向のガタを確実に防止するこ
とができる。
【0039】ストライカ25を開放するには、第2フッ
ク81の解除レバー部813 を図13の矢印方向に回転
させれば良い。これにより、第1フック80のロック面
80 2 と第2フック81のロック面811 との係合が外
れ、第1フック80がスプリング82の弾発力で時計方
向に回転するため、図16(a)のロック解除状態に復
帰することができる。
【0040】このように、ストライカ25,25を第1
係止手段67,67で固定することにより、車椅子Cの
前部の左右方向及び上下方向の移動を規制し、特に車椅
子運搬車両Vの急発進時における車椅子Cの前部の浮き
上がりを確実に阻止することができる。また車椅子Cの
前部はキャスターよりなる左右のキャスタ28,28に
より支持されているため、左右方向に首を振って位置決
めが難しいという問題があるが、前記キャスタ28,2
8の近傍を第1係止手段67,67で固定することによ
り、車椅子Cの前部の左右への首振りを阻止することが
できる。
【0041】また車椅子Cが前進すると、その後部に設
けたロックバー13の中央部が床面4に設けた第2係止
手段68に接近する。そのとき、介護者が車椅子Cのハ
ンドル18,18を押し下げると、主輪17,17のタ
イヤの接地部が凹んでロックバー13の高さが下がるた
め、そのロックバー13が第2係止手段68のフック8
8の凸部881 を乗り越えて凹部882 に係合する。こ
のようにしてロックバー13がフック88の凹部882
に係合すると、車椅子Cの後部が前後方向及び上下方向
に位置決めされる。また凹んだタイヤの復元力でロック
バー13が上向きに付勢されてフック88の凹部882
に押し付けられるため、車体の振動等でロックバー13
がフック88から外れる虞はない。特に、フック88は
ロックバー13の前方及び上方への移動を規制するた
め、車椅子運搬車両Vが急制動を行っても車椅子Cが前
方に移動したり前方に倒れたりする虞がない。
【0042】ロックバー13の他端の係合部62は受け
部材65に上方から係合しているだけなので、この状態
でロックバー13はフレーム11,11の剛性向上には
殆ど寄与していない。しかしながら、凹んだタイヤの復
元力でロックバー13がフック88の凹部882 に押し
付けられた状態では、ロックバー13の係合部62と受
け部材65とが強く押し付けられて一体化するため、ロ
ックバー13によって連結された両フレーム11,11
の剛性が向上する。
【0043】ロックバー13は滑りの良いナイロン製の
側部部材91,91に対してスライドするため、フック
88に対するロックバー13が係合或いは係合解除をス
ムーズに行うことができる。またロックバー13の中央
部を床面4に近づくように屈曲させたので、第2係止手
段68の高さを低く抑えて床面4からの突出量を減少さ
せることができ、床面4に荷物を積み込む際に邪魔にな
ることがない。
【0044】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0045】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、被係止部がステップよりも高い位置に設けら
れており、且つロックバーの他端が上方にはね上げ可能
であるため、車椅子の通常移動時に被係止部やロックバ
ーが路面の凹凸と干渉するのを回避して走行性を確保す
ることができるだけでなく、ロックバーによって車椅子
の折り畳みが阻害されることがない。またキャスタの近
傍に設けた被係止部を第1係止手段で係止するので、キ
ャスタの首振りによる車椅子の横ずれを確実に防止する
ことができる。
【0046】また請求項2に記載された発明によれば、
被係止部及びロックバーがフレームに対して着脱自在で
あるため、被係止部及びロックバーを機種の異なる車椅
子の共用してコストダウンを図ることができる。しかも
一般の車椅子に被係止部及びロックバーを装着するだけ
で、車両による運搬が可能な車椅子に変更することがで
きる。
【0047】また請求項3に記載された発明によれば、
ロックバーを中央部が両端部よりも低くなるように屈曲
させたので、ロックバーを係止する第2係止手段の高さ
を低くすることができ、車両の床面を他の荷物の運搬に
使用する際に邪魔になることがない。
【0048】また請求項4に記載された発明によれば、
第1係止手段は車両の床面に対して上下方向及び左右方
向に位置調節自在であり、第2係止手段は車両の床面に
対して前後方向に位置調節自在であるため、機種の異な
る車椅子に対する汎用性を高めることができる。
【0049】また請求項5に記載された発明によれば、
車両の床面に後方に向けて開口するフックを設け、車両
の床面に対向するフックの上壁に下向きの凸部と上向き
の凹部とを形成し、前記凸部を乗り越したロックバーを
主輪の弾性で前記凹部に弾発的に係合させるので、フッ
クに対するロックバーの係脱が容易であるばかりか、フ
ックに係止されたロックバーが車両の振動等で位置ずれ
するのを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車椅子運搬車両の後部側面図
【図2】図1の2方向矢視図
【図3】図1の3方向矢視図
【図4】図1の4方向矢視図
【図5】図2の5部分解斜視図
【図6】図2の6−6線拡大断面図
【図7】図2の7−7線拡大断面図
【図8】アタッチメント着脱部の別実施例を示す図
【図9】図3の9部分解斜視図
【図10】図3の10−10線拡大断面図
【図11】図4の11−11線拡大断面図
【図12】図11の12方向矢視図
【図13】図4の13−13線拡大断面図
【図14】図13の14−14線断面図
【図15】図13に対応する作用説明図
【図16】車椅子の折り畳み時の作用説明図
【符号の説明】
4 床面 11 フレーム 13 ロックバー 17 主輪 25 ストライカ(被係止部) 28 キャスタ 35 ステップ 67 第1係止手段 68 第2係止手段 88 フック 881 凸部 882 凹部 C 車椅子 V 車椅子運搬車両(車両)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60P 3/06 A61G 3/00 503 B60P 3/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレーム(11)の前部に左右一対のキ
    ャスタ(28)とステップ(35)とを備え、フレーム
    (11)の後部に左右一対の主輪(17)を備えた車椅
    子(C)を車両(V)の床面(4)に固定する車椅子の
    固定構造において、 前記キャスタ(28)の近傍のフレーム(11)に前記
    ステップ(35)よりも高い位置に左右一対の被係止部
    (25)を設け、これら被係止部(25)を車両(V)
    の床面(4)に設けた左右一対の第1係止手段(67)
    で係止するとともに、左右一端がフレーム(11)の後
    部に回転自在に支持され、左右他端がフレーム(11)
    の後部に係脱自在であるロックバー(13)の左右方向
    中央部を、車両(V)の床面(4)に設けた第2係止手
    段(68)で係止することを特徴とする車椅子の固定構
    造。
  2. 【請求項2】 前記被係止部(25)及び前記ロックバ
    ー(13)がフレーム(11)に対して着脱自在である
    ことを特徴とする、請求項1記載の車椅子の固定構造。
  3. 【請求項3】 前記ロックバー(13)を中央部が両端
    部よりも低くなるように屈曲させたことを特徴とする、
    請求項1記載の車椅子の固定構造。
  4. 【請求項4】 前記第1係止手段(67)は車両(V)
    の床面(4)に対して上下方向及び左右方向に位置調節
    自在であり、前記第2係止手段(68)は車両(V)の
    床面(4)に対して前後方向に位置調節自在であること
    を特徴とする、請求項1記載の車椅子の固定構造。
  5. 【請求項5】 フレーム(11)の後部に弾性を有する
    左右一対の主輪(17)を備え、且つフレーム(11)
    の後部にロックバー(13)を左右方向に架設した車椅
    子(C)を車両(V)の床面(4)に固定する車椅子の
    固定構造において、 車両(V)の床面(4)に後方に向けて開口するフック
    (88)を設け、車両(V)の床面(4)に対向する前
    記フック(88)の上壁に下向きの凸部(88 1 )と上
    向きの凹部(882 )とを形成し、前記凸部(881
    を乗り越した前記ロックバー(13)を前記主輪(1
    7)の弾性で前記凹部(882 )に弾発的に係合させる
    ことを特徴とする車椅子の固定構造。
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