JPH0360730B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は台紙からラベルを剥離し、被貼付物品
に該ラベルを貼付けるラベル貼付装置に関する。

〔従来技術〕

従来、重量、価格等各種のデータを印字したラ
ベルを台紙から剥離し、物品に自動的に貼付する
ラベル貼付装置は、数多く提案されている。その
一例として台紙から剥離したラベルを圧縮空気で
吹き付けて貼付ける方式のものがある。この方式
では台紙とラベルが完全に剥離されないと、ラベ
ル吹き付けに際し貼付け位置がかたよつたり、貼
付けが不完全になつたりするという欠点があつ
た。この問題を解決するため、真空を用いて台紙
よりラベルを吸着剥離するラベル吸着体のラベル
吸着面を傾斜状あるいは円弧状に形成したもの
〔実願昭55−159965（実開昭57−86916号公報）
号〕。あるいは、ラベル吸着体にラベルが吸着さ
れたときにその吸着面をラベル吹付方向に移動さ
せるようにしたもの〔特願昭53−104753（特公昭
59−13377号公報）号〕、さらに発行されたラベル
をサブノズルにより吸着面に吹付けて、吸着面の
形状により台紙からラベルか完全に剥離するよう
にしたもの等が提案されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記の解決策を取入れたラベル
貼付装置はその構造が複雑となる上、ラベルの条
件、特に湿度の変化によりラベルの弾力性に変化
が生じ、台紙とラベルの分離が完全にできなくな
るという欠点があつた。

本発明は上述の点にかんがみてなされたもの
で、構造が簡単で、しかもラベルの台紙からの分
離が完全にでき、正確にラベルを物品に貼付ける
ことができるラベル貼付装置を提供することにあ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明はラベル貼付装置を、ラベルの貼付けら
れた台紙を剥離板により鋭角に折り曲げることに
よりラベルを台紙から剥離する剥離部と、該剥離
部の前方に位置し剥離部により剥離されたラベル
を一時的に吸引し所定のタイミングで圧縮空気を
吹き付け、ラベルを吹き飛ばす吸引吹付部とを具
備し、吸引吹付部はラベル接触面から内部に連通
する複数の吸引吹付用穴を有し、該吸引吹付用穴
の先端をラベル接触面に設けたラベル接触面の両
端に通ずる溝で接続した特徴とする。

また、剥離部の剥離板の上面は平面以外の面形
状としたことを特徴とする。

また、ラベルの貼付装置は吸引口と送風口とを
有し吸引と送風とを同時に行なうウエスコ形ポン
プと同一の原理を気体に適用するブロワーと、吸
引吹付部とブロワーの吸引及び送風口を接続する
パイプに設けられた該吸引吹付部とブロワーの吸
引口又は送風口とを所定のタイミングで接続する
回転弁を具備することを特徴とする。

〔作用〕

本発明に係るラベル貼付装置は、台紙を剥離板
により鋭角に折り曲げることによりラベルが台紙
から剥離し、該剥離されたラベルを吸引吹付部で
一時的に吸引し所定のタイミングで吹付けること
により、ラベルを正確に物品面に貼付ることがで
きる。

また、吸引吹付部の吸引吹付用穴の先端をラベ
ル接触面に設けたラベル接触面の両端に通ずる溝
で接続するので、ラベルに吸引を与える空気をこ
の溝を通して流すことにより、ウエスコ形ポンプ
と同一の原理を気体に適当する強い吸引力のブロ
ワーを用いても、その吸引力を緩和することがで
きる。

また、剥離部の剥離板の上面は平面以外の面形
状、例えば円弧の突出した面とすることにより、
ラベルと台紙の分離に有効に作用する。

また、吸引吹付部とウエスコ形ポンプと同一の
原理を気体に適用するブロワーの吸引引口又は送
風口とを回転弁で所定のタイミングで接続するこ
とにより、１個の簡単な構造のブロワーで吸引と
吹き付けを行うことができる。

〔実施例〕

以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図〜第７図は本発明に係るラベル貼付装置
の構造を示す図で、第１図はラベル貼付部の側断
面図、第２図はラベル貼付装置の全体側面図、第
３図は第２図の矢印Ａ方向から見た断面図、第４
図は吸引吹付部のラベル接触面を示す図、第５図
は第２図の矢印Ｂ方向から見た図、第６図は第２
図の矢印Ｃ方向から見た図、第７図は剥離部の剥
離板の形状を示す正断面図である。

ラベル貼付装置の全体構造、第２図に示すよう
に装置枠体１内に、供給リール２、巻取りリール
３、印字部４、ラベル剥離部５およびラベル貼付
部６を収納した構造である。供給リール２には、
台紙に所定間隔を置いてラベルが貼付けられたラ
ベル帯が巻かれており、該供給リール２から供給
されるラベル帯のラベルに印字部４で、物品の重
量、価格等の各種データを印字する。次にラベル
剥離部５で前記印字されたラベルを台紙から剥離
し、該剥離されたラベルをラベル貼付部６で物品
面に貼付ける。

ラベル貼付部６は、剥離されたラベル吸引保持
し、所定のタイミングで吹付ける吸引吹付部７を
有している。該吸引吹付部７には、箱型の本体８
の上部に筒状の吸引送風口９が設けられており、
該吸引送風口９はパイプ１０により、後述のブロ
ワーに接続される。本体８の下部には、ラベルを
吸引し吹付ける吸引吹付体１１が設けられてい
る。

該吸引吹付体１の構造は、ラベルの搬入口側を
ほぼ45度にカツトした傾斜面１１ａと、その頂点
から搬出側へゆるやかに傾斜させた傾斜面１１ｂ
とから構成されるラベル接触面を形成している。
また、該ラベル接触面は幅方向に円弧状に突出し
ており（第３図参照）、該ラベル接触面から本体
８内に通じる複数の吸引吹付用の穴１２が形成さ
れている。該複数の穴１２を通して空気を吸引し
てラベルを吸着し、圧縮空気を送つてラベルを吹
付ける。この時ラベル接触面が円弧状に突出して
いることが、ラベル吸着時にラベルと台紙の分離
に効果的に作用する。また、ラベル接触面は、第
４図に示すように吸引吹付用の穴１２を接続し、
両端に通ずる溝１３が複数本設けられている。こ
のような複数の溝１３は、ラベルがブロワーから
の強すぎる吸引力を溝１３から吸込まれる空気で
緩和する。また、吸引吹付体１１のラベル接触面
は、のりが付きにくくするためテフロン加工が施
されている。

吸引吹付部７の本体８の上部後端両側面には、
Ｌ字状に折り曲げられた部材１４および１５が固
定されており、該部材１４および１５には、吸引
吹付部の高さを調整する調整ネジ１６および１７
が係合している。

吸引吹付部７の後端には、ラベルが台紙から分
離するのを補助する剥離補助部材１９が設けられ
ている。該剥離補助部材１９は、板状体からでき
ており、その先端が前記吸引吹付体１１の後端と
前記ラベル剥離部５の剥離板２０の先端との間を
上下動する押圧部１９ａとなつている。押圧部１
９ａの先端は、その中心より両側に上がつてなる
傾斜状となつており、両端は摩擦係数の少ない樹
脂材からなるガイド部材２１により吸引吹付体１
１と剥離板２０との間に位置するように案内され
る。剥離補助部材１９に上下に駆動させる駆動機
構２２は、略Ｌ字状の形成された駆動棒２３と、
該駆動棒２３を枢支軸２４を中心に時計方向に可
動させるソレノイド２５と、駆動棒２３を枢支軸
２４を中心に反時計方向に付勢するスプリング２
６とから構成される。ソレノイド２５はＬ型部材
２７を介して装置枠体１に固定された取付板２８
に固定される。駆動棒２３中心部には、長穴２９
が形成されており、該長穴２９には、前記剥離補
助部材１９の上部中心に固定されたピン３０が係
合している。ソレノイド２５を励磁すると駆動棒
２３が枢支軸２４を中心に時計方向に回動し、剥
離補助部材１９を下降させ、励磁を解除するとス
プリング２６により枢支軸２４を中心に反時計方
向に回動し剥離補助部材１９を上昇させる。

ラベル剥離部５は、先端が鋭角に形成された剥
離板２０とプラテンローラ３１とで構成され、該
剥離板２０の先端でラベルと台紙が分離され、ラ
ベルは、前記吸引吹付体１１のラベル接触面へと
送られる。剥離板２０の上面形状は、第７図にそ
の正面断図を示すように、中心から上端に上昇す
る２つの傾斜面で形成されている。このように剥
離板２０の上面を形成することにより、ラベルの
両側部より中心部が早く剥離されるので、ラベル
３２と台紙３３の剥離性が良くなる。また、上面
の形状は平面以外であれば複数面により形成され
ても曲面でもよい。なお、剥離板２０の上面と吸
引吹付体１１のラベル接触面は、後者が前者と若
干低くなるように配置される。この微妙な調整
は、調整ネジ１６，１７を調節して行なう。

次に上記ラベル剥離部５およびラベル貼付部６
の動作を第８図〜第１２図に基づいて説明する。
台紙３３の上に所定間隔を置いてラベル３２を貼
付されたラベル帯は、第８図に示すようにプラテ
ンローラ３１と印字部４との間を通つて、剥離板
２０の先端に達し、該剥離板２０の先端から台紙
３３は巻取りリールに向う。剥離板２０の先端で
台紙３３から剥離されたラベル３２は、第９図に
示すように、吸引吹付体１１に吸引され、ラベル
接触面に沿つて前進する。ラベル３２の後端が、
第１０図に示すように剥離板２０の先端に達した
ら、このことを適当な手段で検出し、ラベル付台
紙の移送を停止させる。この時ラベルの後端は吸
引吹付体１１の接触面の形状により剥離板２０の
下部に回り込んだ位置で台紙とくつついた状態に
あり、ソレノイド２５を励磁する。ソレノイド２
５の励磁により駆動棒２３を介して剥離補助部材
１９が下降し、第１１図に示すようにその先端に
形成された押圧部１９ａを吸引吹付体１１の後端
と剥離板２０の先端との間に下降させる。これに
よりラベル３２は完全に台紙３３から分離するこ
とになる。ラベル３２が台紙から完全に分離され
た状態で、第１２図に示すように、後の詳述する
ようなブロワーから吸引吹付部７に圧縮空気を送
り、吸引吹付体１１の吸引吹付用の穴からラベル
３２に該圧縮空気を吹付け、ラベル３２を物品の
上に吹き飛ばして貼付ける。

第１３図および第１４図は、ラベル貼付部６か
ら空気を吸引したり、該ラベル貼付部６に圧縮空
気を送つたりするブロワーの空気系統を示す図で
あり、第１３図は圧縮空気を送る状態を示し、第
１４図は吸引状態を示す。３４はブロワーで、該
ブロワー３４は、吸引口３５と送風口３６を備え
た、ウエスコ形ポンプ（再生ポンプ）と同一の原
理を気体に適用したもので、吸引と送風を同時に
行ない、その静圧はほぼ同程度のブロワーであ
る。３７は前記ブロワー３４に接続される切替弁
であり、該切替弁３７は、４個の開口部３８〜４
１を備え、内部に軸４２を中心に回転する弁４３
を備えた構造のものである。該弁４３は、ロータ
リーソレノイドからなる切替装置（図示せず）で
回動されるようになつている。該切替装置は、弁
４３を切替えることによつて、１ケ所の開口部３
８を共通の開口部とし、他の２ケ所の開口部３
９，４１がそれぞれ前記共通の開口部３８に共通
するようにする。該共通の開口部３８をパイプ１
０を介して吸引吹付部７の本体８の吸引放出口９
接続する。また、開口部３９と、ブロワー３４の
送風口３６とをパイプ４４を介して接続し、開口
部４１とブロワー３４の吸引口３５とはパイプ４
５を介して接続する。残りの開口部４０は大気に
開放する。

弁４３を第１３図のようにすると、ブロワー３
４から圧縮空気が送風口３６、切替弁３７の開口
部３９，３８を通つて吸引吹付部７に送られ、吸
引吹付体１１に設けられた複数の穴１２から外部
に放出される。この圧縮空気により、吸引吹付体
１１のラベル接触面に吸引されていたラベル３２
は吹飛ばされる。一方、切替弁３７の開口部４０
からは、ブロワー３４に送られる空気が取り入れ
られ、開口部４０、開口部４１を通つてブロワー
３４の吸引口３５に送られる。

弁３４を第１４図のように切替えると、ブロワ
ー３４の吸引口３５と吸引吹付部７の吸引吹付体
１１の穴１２とは、吸引口３５、切替弁３７の開
口部４１，３８を通して接続され、穴１２から空
気が吸引される。この吸引により、吸引吹付体１
１のラベル接触面に達したラベル３２は吸引され
る。この時ブロワー３４の送風口３６から送られ
る圧縮空気は切替弁３７の開口部４０から大気に
放出される。

上記第１３図、第１４図の空気系統図の動作を
第８図〜第１２図に示すラベル貼付部の動作に合
せて説明すると、第８図〜第１１図までの動作を
第１４図の吸引状態にし、第１１図の動作を第１
３図の排気状態にする。

第１５図は、本発明に係る他のラベル貼付装置
の構成を示す図である。同図において、第１図〜
第１２図と同一符号を付した部分は同一または相
当部分を示す。吸引吹付部７は、取付部材５１お
よび５２により装置枠体１に固定される。剥離補
助部材１９は、板状体からなりその先端中央部に
は吸引吹付体１１に嵌合する形状の穴５３が設け
られており、該穴５３の先端部がラベル３２の後
端部を押圧する押圧部１９ａとなつている。ソレ
ノイド２５は、取付部材５４でラベル貼付部６の
枠体に固定され、該ソレノイド２５を励磁すると
剥離補助部材１９は、枢支軸５５を中心に時計方
向に可動し、押圧部１９ａを剥離板２０の先端と
吸引吹付体１１の後端との間に下降させ、ラベル
３２を台紙から完全に分離する。ソレノイド２５
の励磁を解除すると作動桿２５ａは、図示しない
スプリングにより、剥離補助部材１９は枢支軸５
５を中心に反時計方向に可動し、押圧部１９ａを
上昇させる。なお、ブロワーおよび吸引、排気の
空気系統は、第１３図および第１４図に示すもの
と同一のものを用いる。上記実施例によれば、た
とえば自動包装装置等から供給される包装物品を
自動計量器でその重量を測定し、重量測定の完了
した包装物品を順次プツシヤーコンベヤー等でラ
ベル貼付装置のラベル貼付部６に送り、重量、価
格等の各種データを印字したラベルを自動的に貼
付けるようなシステムにおいて、物品のラベル貼
付位置に正確にラベルを貼付けることができ、従
来のようにラベルの条件、特に湿気等によりラベ
ルが台紙から完全に分離せず、ラベルの貼付位置
がずれたり、貼付が不可能になるということは全
くなくなる。

また、ラベル接触面の形状は上記実施例のよう
にすると、効果が極めて大きいが剥離補助部材１
９の効果だけなら、ラベル接触面の形状を平坦と
し剥離板２０の上面とほぼ同一線上に位置するよ
うにしてもよい。

［発明の効果］ 以上説明したように、特許請求の範囲第１項に
記載された発明によれば、吸引吹付部の吸引吹付
用穴の先端をラベル接触面に設けたラベル接触面
の両端に通ずる溝で接続するので、例えば、ウエ
スコ形ポンプの同一の原理を気体に適用する吸引
力に強いブロワーを使用しても、この溝を通して
空気を流すから、吸引力を緩和することができ、
ラベルの変形等の不具合がなく、且つラベルの吹
き飛ばしもスムーズに行ことができるという優れ
た効果が得られる。

また、特許請求の範囲第２項に記載したものに
よれば、剥離部の剥離板の上面は平面以外の面形
状、例えば円弧状に突出した面とすることによ
り、ラベルと台紙の分離が効果的に行える。

また、特許請求の範囲第３項に記載したものに
よれば、吸引吹付部とウエスコ形ポンプと同一の
原理を気体に適用するブロワーの吸引口又は送風
口とを回転弁で所定のタイミングで接続すること
により、１個の簡単な構造のブロワーで吸引の吹
き付けを行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第７図は本発明に係るラベル貼付装置
の構造を示す図で、第１図はラベル貼付部の側断
面図、第２図はラベル貼付装置の全体側面図、第
３図は第２図の矢印Ａ方向から見た断面図、第４
図は吸引吹付部のラベル接触面を示す図、第５図
は第２図の矢印Ｂ方向から見た図、第６図は第２
図の矢印Ｃ方向から見図、第７図は剥離部剥離板
の形状を示す正断面図、第８図〜第１２図はラベ
ル貼付装置の動作を示す一部側断面図、第１３図
および第１４図はそれぞれ吸引および送風の空気
系統を示す図、第１５図は本発明に係る他のラベ
ル貼付装置の構造を示す側断面図である。 図中、１……装置本体、２……供給リール、３
……巻取りリール、４……印字部、５……ラベル
剥離部、６……ラベル貼付部、７……吸引吹付
部、１１……吸引吹付体、１９……剥離補助部
材、２０……剥離板、３４……ブロワー、３７…
…切替弁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ラベルの貼付けられた台紙を剥離板により鋭
   角に折り曲げることによりラベルを台紙から剥離
   する剥離部と、該剥離部の前方に位置し剥離部に
   より剥離されたラベルを一時的に吸引し所定のタ
   イミングで圧縮空気を吹付け、ラベルを吹き飛ば
   す吸引吹付部とを具備し、前記吸引吹付部はラベ
   ル接触面から内部に連通する複数の吸引吹付用穴
   を有し、該吸引吹付用穴の先端をラベル接触面に
   設けた前記ラベル接触面の両端に通ずる溝で接続
   した構成であることを特徴とするラベル貼付装
   置。 ２ 前記剥離部の剥離板の上面を平面以外の面形
   状としたことを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載のラベル貼付装置。 ３ 前記ラベルの貼付装置は吸引口と送風口とを
   有し吸引と送風とを同時に行なうウエスコ形ポン
   プと同一の原理を気体に適用するブロワーと、前
   記吸引吹付部と前記ブロワーの吸引及び送風口を
   接続するパイプに設けられた該吸引吹付部と前記
   ブロワーの吸引口又は送風口とを所定のタイミン
   グで接続する回転弁を具備することを特徴とする
   特許請求の範囲第１又は２項記載のラベル貼付装
   置。