JPH0344921B2 - - Google Patents
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- JPH0344921B2 JPH0344921B2 JP63079399A JP7939988A JPH0344921B2 JP H0344921 B2 JPH0344921 B2 JP H0344921B2 JP 63079399 A JP63079399 A JP 63079399A JP 7939988 A JP7939988 A JP 7939988A JP H0344921 B2 JPH0344921 B2 JP H0344921B2
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- cord
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Landscapes
- Ropes Or Cables (AREA)
- Tires In General (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
バイアスタイヤでは、カーカスとトレツドとの
間にブレーカと呼ばれるカーカス保護用補強層が
設けられる。ラジアルタイヤでは、カーカスとト
レツドとの間にベルトと呼ばれる補強層が設けら
れ、このベルトがカーカスを半径方向に締付け
る。これら空気タイヤにおいて、ブレーカ又はベ
ルトにスチールコードを埋設してタイヤの耐久性
を向上させることがある。 本発明は、カーカスとトレツドとの間のブレー
カ又はベルトと呼ばれる補強層にスチールコード
を埋設した空気タイヤに関する。 [従来の技術] ブレーカ又はベルトは、複数の層からなる場合
がある。特に空気タイヤの耐カツト性を高くする
必要がある場合には、ブレーカ又はベルトの外層
すなわちトレツド側に伸度が大きいスチールコー
ドを埋設する。 従来のスチールコードでは、次に説明するよう
に、複撚構造を採用することによつて大きい伸度
を実現していた。 第4図及び第5図は、ともに従来の空気タイヤ
に使用されていた複撚スチールコードの断面図で
あり、第4図は「4×4×0.23」の構成のもの
を、第5図は「3×7×0.22」の構成のものをそ
れぞれ示す。 第4図において、スチールコード10は4本の
ストランド16を撚合せたものである。各ストラ
ンド16は4本の素線12を撚合せたものであつ
て、各素線12は直径0.23mmのスチール線であ
る。素線12どおしの撚ピツチは3.5mmであり、
ストランド16どおしの撚ピツチは5.5mmである。 第5図に示すスチールコード10は、3本のス
トランド16を撚合せたものである。各ストラン
ド16は7本の素線12を撚合せたものであつ
て、各素線12は直径0.22mmのスチール線であ
る。素線12どおしの撚ピツチは4.0mmであり、
ストランド16どおしの撚ピツチは7.5mmである。 これらのスチールコード10は低ピツチの複撚
構造であることから、伸度が大きく、柔軟性に富
み、衝撃吸収性が大である。したがつて、これら
のスチールコード10を使用した空気タイヤは耐
カツト性が高い。 [発明が解決しようとする課題] 以上に説明した複撚構造のスチールコードを使
用した従来の空気タイヤには、次のような問題が
あつた。 すなわち、複撚構造のスチールコード10では
断面円形の素線12が互いに密接しているため
に、各ストランド16のほぼ中央に閉じた空〓1
8ができる。したがつて、このスチールコード1
0は、空〓18内にゴムが入りにくい。つまり、
空〓18内にゴムが充填されていないブレーカ又
はベルトができることになる。この場合にトレツ
ドが外傷を受け、この外傷から水が空〓18内に
侵入すると、空〓18内に侵入した水は空〓18
内をスチールコード10に沿つて移動し滞留す
る。したがつて、スチールコード10に錆が生
じ、ゴムとの間の接着力の低下を招く。この接着
力低下が〓進すると、いわゆるセパレーシヨンを
引起す。 また、いわゆる強力の「撚減り」の程度が大き
く、各素線12の強力を有効に利用することがで
きなかつた。したがつて、スチールコード10の
所望の強力を得ようとすると、多数の素線12を
要するため、スチールコード10が重くなる。 さらに、柔軟性が高いスチールコード10を使
用しているために、空気タイヤが接地部で大きく
変形し、転動抵抗が大きく燃費が悪くなるという
問題があつた。 本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであ
つて、従来と同等の高い耐カツト性を維持しなが
らセパレーシヨンを防止し、素線強力を有効利用
し、しかもタイヤ剛性を向上させた空気タイヤを
提供することを目的とする。 [課題を解決するための手段] 本発明に係る空気タイヤは、カーカスとトレツ
ドとの間のゴム層が、たがである複数の第1のス
チールコード層と、その径方向外側において最外
層として配した耐カツト保護層である第2のスチ
ールコード層とにより補強されており、前記の第
2のスチールコード層を構成する各コードは、隣
接する素線間における間〓が長手方向のところど
ころに存在するように小さいピツチ長で撚られた
単撚構造であり、且つ、切断時の伸びが4%以上
であることを特徴とする。 [作用] 本発明に係る空気タイヤが有するスチールコー
ドは、トレツド表面に近い最外層において単撚構
造であるにもかかわらず撚ピツチが従来のものよ
り小さい値であつて、切断時の伸びが4%以上の
高伸度で揉軟であるので石等を踏んだとき、変形
して、衝撃を緩和する。したがつて、複撚構造の
場合と同等の高耐カツト性が実現される。また、
撚ピツチが従来のものより小さい値であるから素
線間の空〓がところどころで開放し、この空〓内
へのゴムの侵入を許容する。さらに、スチールコ
ードが単撚構造であるから強力利用率が向上し、
その適度な曲げ硬さのゆえにタイヤ剛性が向上す
る。 また、カーカスに近い内方にあるスチールコー
ド層は「たが」として働く。 [実施例] 第1図は、本発明の実施例であるラジアルタイ
ヤに使用されるスチールコードの断面図である。 このスチールコード10は「1×5×0.38」の
構成の単撚構造である。すなわち、直径0.38mmの
スチール線である素線12を5本撚合せたもので
ある。撚ピツチは6.5mmである。 このスチールコード10は撚ピツチが小さいか
ら、長手方向のところどころで素線12間に少な
くとも0.02mm程度の幅の〓間ができ、素線12間
の空〓14が開放される。したがつて、加硫の際
に素線12間の〓間を通して空〓14内にゴムが
侵入することができ、空〓14内がゴムで充填さ
れる。 第2図は、以上に説明したスチールコード10
が埋設されたベルトを備えるラジアルタイヤの一
部断面図であり、第3図は、そのベルトの一部拡
大断面図である。ただし、第2図ではスチールコ
ード10の図示を省略している。 第2図のラジアルタイヤ2は11R22.5であつ
て、カーカス4とトレツド6との間に4枚のベル
ト8a,8b,8c,8dを有する。カーカス側
の3枚のベルト8a,8b,8cには、「3×
0.20+6×0.35」の構成のスチールコードが埋設
されている。つまり、このスチールコードは、直
径0.20mmの3本のスチール線と直径0.35mmの6本
のスチール線とからなる。コード打込は、2.5cm
当り12本である。これら3枚のベルト8a,8
b,8cは、ポリエステル・プライからなるカー
カス4を半径方向に締付ける。最外層のベルト8
dには、前記のスチールコード10が埋設され
る。すなわち、ベルト8dは、平行に配設したス
チールコード10の両側からゴムをトピングして
ゴム層11とし、このゴム層11にさらに加硫を
施したものである。このベルト8dでもコード打
込は2.5cm当り12本である。なお、全てのスチー
ル線には、ゴムとの接着性を良くするためにしん
ちゆうメツキが施されている。 3枚のベルト8a,8b,8cに使用されたス
チールコードは切断時伸度が小さく、したがつ
て、これらはカーカス4の「たが」として機能す
る。最外層のベルト8dは、以下に説明するよう
にラジアルタイヤ2の高耐カツト性に寄与する。 以上に説明した本発明の実施例に係るラジアル
タイヤ2のスチールコード10の特性と、タイヤ
自体の特性とを第1表に示す。同表には、3つの
比較例についてコードとタイヤとの特性をも示
す。
間にブレーカと呼ばれるカーカス保護用補強層が
設けられる。ラジアルタイヤでは、カーカスとト
レツドとの間にベルトと呼ばれる補強層が設けら
れ、このベルトがカーカスを半径方向に締付け
る。これら空気タイヤにおいて、ブレーカ又はベ
ルトにスチールコードを埋設してタイヤの耐久性
を向上させることがある。 本発明は、カーカスとトレツドとの間のブレー
カ又はベルトと呼ばれる補強層にスチールコード
を埋設した空気タイヤに関する。 [従来の技術] ブレーカ又はベルトは、複数の層からなる場合
がある。特に空気タイヤの耐カツト性を高くする
必要がある場合には、ブレーカ又はベルトの外層
すなわちトレツド側に伸度が大きいスチールコー
ドを埋設する。 従来のスチールコードでは、次に説明するよう
に、複撚構造を採用することによつて大きい伸度
を実現していた。 第4図及び第5図は、ともに従来の空気タイヤ
に使用されていた複撚スチールコードの断面図で
あり、第4図は「4×4×0.23」の構成のもの
を、第5図は「3×7×0.22」の構成のものをそ
れぞれ示す。 第4図において、スチールコード10は4本の
ストランド16を撚合せたものである。各ストラ
ンド16は4本の素線12を撚合せたものであつ
て、各素線12は直径0.23mmのスチール線であ
る。素線12どおしの撚ピツチは3.5mmであり、
ストランド16どおしの撚ピツチは5.5mmである。 第5図に示すスチールコード10は、3本のス
トランド16を撚合せたものである。各ストラン
ド16は7本の素線12を撚合せたものであつ
て、各素線12は直径0.22mmのスチール線であ
る。素線12どおしの撚ピツチは4.0mmであり、
ストランド16どおしの撚ピツチは7.5mmである。 これらのスチールコード10は低ピツチの複撚
構造であることから、伸度が大きく、柔軟性に富
み、衝撃吸収性が大である。したがつて、これら
のスチールコード10を使用した空気タイヤは耐
カツト性が高い。 [発明が解決しようとする課題] 以上に説明した複撚構造のスチールコードを使
用した従来の空気タイヤには、次のような問題が
あつた。 すなわち、複撚構造のスチールコード10では
断面円形の素線12が互いに密接しているため
に、各ストランド16のほぼ中央に閉じた空〓1
8ができる。したがつて、このスチールコード1
0は、空〓18内にゴムが入りにくい。つまり、
空〓18内にゴムが充填されていないブレーカ又
はベルトができることになる。この場合にトレツ
ドが外傷を受け、この外傷から水が空〓18内に
侵入すると、空〓18内に侵入した水は空〓18
内をスチールコード10に沿つて移動し滞留す
る。したがつて、スチールコード10に錆が生
じ、ゴムとの間の接着力の低下を招く。この接着
力低下が〓進すると、いわゆるセパレーシヨンを
引起す。 また、いわゆる強力の「撚減り」の程度が大き
く、各素線12の強力を有効に利用することがで
きなかつた。したがつて、スチールコード10の
所望の強力を得ようとすると、多数の素線12を
要するため、スチールコード10が重くなる。 さらに、柔軟性が高いスチールコード10を使
用しているために、空気タイヤが接地部で大きく
変形し、転動抵抗が大きく燃費が悪くなるという
問題があつた。 本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであ
つて、従来と同等の高い耐カツト性を維持しなが
らセパレーシヨンを防止し、素線強力を有効利用
し、しかもタイヤ剛性を向上させた空気タイヤを
提供することを目的とする。 [課題を解決するための手段] 本発明に係る空気タイヤは、カーカスとトレツ
ドとの間のゴム層が、たがである複数の第1のス
チールコード層と、その径方向外側において最外
層として配した耐カツト保護層である第2のスチ
ールコード層とにより補強されており、前記の第
2のスチールコード層を構成する各コードは、隣
接する素線間における間〓が長手方向のところど
ころに存在するように小さいピツチ長で撚られた
単撚構造であり、且つ、切断時の伸びが4%以上
であることを特徴とする。 [作用] 本発明に係る空気タイヤが有するスチールコー
ドは、トレツド表面に近い最外層において単撚構
造であるにもかかわらず撚ピツチが従来のものよ
り小さい値であつて、切断時の伸びが4%以上の
高伸度で揉軟であるので石等を踏んだとき、変形
して、衝撃を緩和する。したがつて、複撚構造の
場合と同等の高耐カツト性が実現される。また、
撚ピツチが従来のものより小さい値であるから素
線間の空〓がところどころで開放し、この空〓内
へのゴムの侵入を許容する。さらに、スチールコ
ードが単撚構造であるから強力利用率が向上し、
その適度な曲げ硬さのゆえにタイヤ剛性が向上す
る。 また、カーカスに近い内方にあるスチールコー
ド層は「たが」として働く。 [実施例] 第1図は、本発明の実施例であるラジアルタイ
ヤに使用されるスチールコードの断面図である。 このスチールコード10は「1×5×0.38」の
構成の単撚構造である。すなわち、直径0.38mmの
スチール線である素線12を5本撚合せたもので
ある。撚ピツチは6.5mmである。 このスチールコード10は撚ピツチが小さいか
ら、長手方向のところどころで素線12間に少な
くとも0.02mm程度の幅の〓間ができ、素線12間
の空〓14が開放される。したがつて、加硫の際
に素線12間の〓間を通して空〓14内にゴムが
侵入することができ、空〓14内がゴムで充填さ
れる。 第2図は、以上に説明したスチールコード10
が埋設されたベルトを備えるラジアルタイヤの一
部断面図であり、第3図は、そのベルトの一部拡
大断面図である。ただし、第2図ではスチールコ
ード10の図示を省略している。 第2図のラジアルタイヤ2は11R22.5であつ
て、カーカス4とトレツド6との間に4枚のベル
ト8a,8b,8c,8dを有する。カーカス側
の3枚のベルト8a,8b,8cには、「3×
0.20+6×0.35」の構成のスチールコードが埋設
されている。つまり、このスチールコードは、直
径0.20mmの3本のスチール線と直径0.35mmの6本
のスチール線とからなる。コード打込は、2.5cm
当り12本である。これら3枚のベルト8a,8
b,8cは、ポリエステル・プライからなるカー
カス4を半径方向に締付ける。最外層のベルト8
dには、前記のスチールコード10が埋設され
る。すなわち、ベルト8dは、平行に配設したス
チールコード10の両側からゴムをトピングして
ゴム層11とし、このゴム層11にさらに加硫を
施したものである。このベルト8dでもコード打
込は2.5cm当り12本である。なお、全てのスチー
ル線には、ゴムとの接着性を良くするためにしん
ちゆうメツキが施されている。 3枚のベルト8a,8b,8cに使用されたス
チールコードは切断時伸度が小さく、したがつ
て、これらはカーカス4の「たが」として機能す
る。最外層のベルト8dは、以下に説明するよう
にラジアルタイヤ2の高耐カツト性に寄与する。 以上に説明した本発明の実施例に係るラジアル
タイヤ2のスチールコード10の特性と、タイヤ
自体の特性とを第1表に示す。同表には、3つの
比較例についてコードとタイヤとの特性をも示
す。
【表】
比較例1は第4図に断面を示した「4×4×
0.23」の複撚構造のスチールコードを使用したも
の、比較例2は第5図に断面を示した「3×7×
0.22」の複撚構造のスチールコードを使用したも
のである。比較例3は「1×5×0.38」の単撚構
造のスチールコードを使用したものであるが、撚
ピツチが従来品程度の18.0mmと大きい。したがつ
て、比較例3のスチールコード10は、第6図に
示すように素線12間に複撚構造の場合と同様の
閉じた空〓18ができている。各比較例の空気タ
イヤも実施例と同じ11R22.5のラジアルタイヤで
あつて、カーカス4及び3枚のベルト8a,8
b,8cは同一である。最外層のベルト8dに
は、各比較例特有の前記のスチールコードが埋設
される。 第1表からわかるように、本実施例のスチール
コード10は、単撚構造であるにもかかわらず撚
ピツチが6.5mmを小さいから、切断時の伸びが6.5
%となり、比較例1,2と同等の高伸度が得られ
る。また、シヤルピー試験の結果、同表に示すよ
うに、比較例1,2と同等の衝撃吸収性が得られ
る。したがつて、本実施例では複撚構造の場合と
同等の耐カツト性能が期待されるが、実際に各ラ
ジアルタイヤを大型ダンプカーに装着して行なつ
た砕石場内での3万Kmの悪路走行テストの結果で
も比較例1,2と同等の耐カツト性能が得られて
いる。耐カツト性能の測定は、次のようにして行
なつた。すなわち、トレツド6を貫通してベルト
8dに至るカツトが生じても、このベルトに埋設
されたスチールコード10の切断が生じる場合と
生じない場合とがある。コード切れ率は、全カツ
ト数に対するコード切れ数である。なお、比較例
3のスチールコード10は、撚ピツチが従来品程
度の18.0mmと大きいために伸度が2.5%程度の小
さい値であつて、た耐カツト性が劣る。 また、本実施例のものでは素線12間の空〓1
4内にゴムが円滑に侵入するため、3つの比較例
とは違つてベルト8dのセパレーシヨン発生は皆
無であつた。 さらに、実施例の素線強力利用率は、比較例3
ほど高くないものの、比較例1,2より向上して
いる。したがつて、スチールコード10の所望の
強力を得るためのコードの総重量が比較例1,2
より小さく、タイヤ重量を減少させることができ
る。また、本実施例では、スチールコード10の
適度な曲げ硬さのゆえにタイヤ剛性が比較例1,
2より向上し、転動抵抗が小さくなる。したがつ
て、本実施例によれば、燃費が良くなることが期
待される。 なお、以上は最外層のベルト8dにのみ6.5mm
の小さい撚ピツチの単撚構造からなるスチールコ
ード10を埋設した場合について説明したが、こ
のスチールコード10を埋設するベルトの数は必
要に応じて適宜増やしてもよい。例えばトレツド
側の2枚のベルト8c,8dとする。また、以上
はラジアルタイヤについて説明したが、本発明は
バイアスタイヤにおいてブレーカに適用すること
もできる。 [発明の効果] 以上に説明したように、本発明に係る空気タイ
ヤは、カーカスとトレツドとの間の補強層すなわ
ちブレーカ又はベルトが、最外層において、切断
時4%以上の伸びを有する単撚構造からなるスチ
ールコードで補強されており、スチールコードが
単撚構造であるにもかかわらず高伸度である。し
たがつて、複撚構造の場合と同等の高耐カツト性
が実現される。 また、撚ピツチが従来のものより小さい値であ
るから素線間の空隙がところどころで開放し、こ
の空〓内へのゴムの侵入を許容する。したがつ
て、ブレーカやベルトのセパレーシヨンを防止す
ることができる。 さらに、スチールコードが単撚構造であるか
ら、素線の強力利用率が向上する。したがつて、
スチールコードが総重量を低減してもこのコード
の所望の強力を得ることができ、軽いタイヤを実
現することができる。 また、カーカスに近い内方にあるスチールコー
ド層はたがとして働いてカーカスを保護する。 また、本発明によれば、スチールコードの適度
な曲げ硬さのためにタイヤの剛性が向上する。し
たがつて、タイヤの変形が小さくなつて転動抵抗
が小さくなり、燃費が向上する。
0.23」の複撚構造のスチールコードを使用したも
の、比較例2は第5図に断面を示した「3×7×
0.22」の複撚構造のスチールコードを使用したも
のである。比較例3は「1×5×0.38」の単撚構
造のスチールコードを使用したものであるが、撚
ピツチが従来品程度の18.0mmと大きい。したがつ
て、比較例3のスチールコード10は、第6図に
示すように素線12間に複撚構造の場合と同様の
閉じた空〓18ができている。各比較例の空気タ
イヤも実施例と同じ11R22.5のラジアルタイヤで
あつて、カーカス4及び3枚のベルト8a,8
b,8cは同一である。最外層のベルト8dに
は、各比較例特有の前記のスチールコードが埋設
される。 第1表からわかるように、本実施例のスチール
コード10は、単撚構造であるにもかかわらず撚
ピツチが6.5mmを小さいから、切断時の伸びが6.5
%となり、比較例1,2と同等の高伸度が得られ
る。また、シヤルピー試験の結果、同表に示すよ
うに、比較例1,2と同等の衝撃吸収性が得られ
る。したがつて、本実施例では複撚構造の場合と
同等の耐カツト性能が期待されるが、実際に各ラ
ジアルタイヤを大型ダンプカーに装着して行なつ
た砕石場内での3万Kmの悪路走行テストの結果で
も比較例1,2と同等の耐カツト性能が得られて
いる。耐カツト性能の測定は、次のようにして行
なつた。すなわち、トレツド6を貫通してベルト
8dに至るカツトが生じても、このベルトに埋設
されたスチールコード10の切断が生じる場合と
生じない場合とがある。コード切れ率は、全カツ
ト数に対するコード切れ数である。なお、比較例
3のスチールコード10は、撚ピツチが従来品程
度の18.0mmと大きいために伸度が2.5%程度の小
さい値であつて、た耐カツト性が劣る。 また、本実施例のものでは素線12間の空〓1
4内にゴムが円滑に侵入するため、3つの比較例
とは違つてベルト8dのセパレーシヨン発生は皆
無であつた。 さらに、実施例の素線強力利用率は、比較例3
ほど高くないものの、比較例1,2より向上して
いる。したがつて、スチールコード10の所望の
強力を得るためのコードの総重量が比較例1,2
より小さく、タイヤ重量を減少させることができ
る。また、本実施例では、スチールコード10の
適度な曲げ硬さのゆえにタイヤ剛性が比較例1,
2より向上し、転動抵抗が小さくなる。したがつ
て、本実施例によれば、燃費が良くなることが期
待される。 なお、以上は最外層のベルト8dにのみ6.5mm
の小さい撚ピツチの単撚構造からなるスチールコ
ード10を埋設した場合について説明したが、こ
のスチールコード10を埋設するベルトの数は必
要に応じて適宜増やしてもよい。例えばトレツド
側の2枚のベルト8c,8dとする。また、以上
はラジアルタイヤについて説明したが、本発明は
バイアスタイヤにおいてブレーカに適用すること
もできる。 [発明の効果] 以上に説明したように、本発明に係る空気タイ
ヤは、カーカスとトレツドとの間の補強層すなわ
ちブレーカ又はベルトが、最外層において、切断
時4%以上の伸びを有する単撚構造からなるスチ
ールコードで補強されており、スチールコードが
単撚構造であるにもかかわらず高伸度である。し
たがつて、複撚構造の場合と同等の高耐カツト性
が実現される。 また、撚ピツチが従来のものより小さい値であ
るから素線間の空隙がところどころで開放し、こ
の空〓内へのゴムの侵入を許容する。したがつ
て、ブレーカやベルトのセパレーシヨンを防止す
ることができる。 さらに、スチールコードが単撚構造であるか
ら、素線の強力利用率が向上する。したがつて、
スチールコードが総重量を低減してもこのコード
の所望の強力を得ることができ、軽いタイヤを実
現することができる。 また、カーカスに近い内方にあるスチールコー
ド層はたがとして働いてカーカスを保護する。 また、本発明によれば、スチールコードの適度
な曲げ硬さのためにタイヤの剛性が向上する。し
たがつて、タイヤの変形が小さくなつて転動抵抗
が小さくなり、燃費が向上する。
第1図は、本発明の実施例であるラジアルタイ
ヤに使用されるスチールコードの断面図、第2図
は、前図のスチールコードが埋設されたベルトを
備えるラジアルタイヤの一部断面図、第3図は、
第1図のスチールコードが埋設されたベルトの一
部拡大断面図、第4図は、従来の空気タイヤに使
用されていた複撚構造のスチールコードの断面
図、第5図は、従来の空気タイヤに使用されてい
た他の構成の複撚構造スチールコードの断面図、
第6図は、第1図のスチールコードの比較例であ
る単撚構造のスチールコードであつて、撚ピツチ
が大きいものを示す断面図である。 符号の説明、2……ラジアルタイヤ、4……カ
ーカス、6……トレツド、8a,8b,8c,8
d……ベルト、10……スチールコード、11…
…ゴム層、12……素線、16……ストランド。
ヤに使用されるスチールコードの断面図、第2図
は、前図のスチールコードが埋設されたベルトを
備えるラジアルタイヤの一部断面図、第3図は、
第1図のスチールコードが埋設されたベルトの一
部拡大断面図、第4図は、従来の空気タイヤに使
用されていた複撚構造のスチールコードの断面
図、第5図は、従来の空気タイヤに使用されてい
た他の構成の複撚構造スチールコードの断面図、
第6図は、第1図のスチールコードの比較例であ
る単撚構造のスチールコードであつて、撚ピツチ
が大きいものを示す断面図である。 符号の説明、2……ラジアルタイヤ、4……カ
ーカス、6……トレツド、8a,8b,8c,8
d……ベルト、10……スチールコード、11…
…ゴム層、12……素線、16……ストランド。
Claims (1)
- 1 カーカスとトレツドとの間のゴム層が、たが
である複数の第1のスチールコード層と、その径
方向外側において最外層として配した耐カツト保
護層である第2のスチールコード層とにより補強
されており、前記の第2のスチールコード層を構
成する各コードは、隣接する素線間における間〓
が長手方向のところどころに存在するように小さ
いピツチ長で撚られた単撚構造であり、且つ、切
断時の伸びが4%以上であることを特徴とする空
気タイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63079399A JPH01250483A (ja) | 1988-03-30 | 1988-03-30 | 空気タイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63079399A JPH01250483A (ja) | 1988-03-30 | 1988-03-30 | 空気タイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01250483A JPH01250483A (ja) | 1989-10-05 |
JPH0344921B2 true JPH0344921B2 (ja) | 1991-07-09 |
Family
ID=13688775
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63079399A Granted JPH01250483A (ja) | 1988-03-30 | 1988-03-30 | 空気タイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01250483A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2156914C (en) * | 1993-12-27 | 1999-01-05 | Kazuo Matsumaru | Steel cords and radial tire using same as reinforcing members |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58221703A (ja) * | 1982-06-18 | 1983-12-23 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 競技用タイヤ |
JPS6061306A (ja) * | 1983-09-14 | 1985-04-09 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気タイヤ |
JPS60116504A (ja) * | 1983-11-28 | 1985-06-24 | Bridgestone Corp | 悪路用大型ラジアルタイヤ |
JPS6296104A (ja) * | 1985-10-23 | 1987-05-02 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気タイヤ |
JPH0178198U (ja) * | 1987-11-10 | 1989-05-25 |
-
1988
- 1988-03-30 JP JP63079399A patent/JPH01250483A/ja active Granted
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58221703A (ja) * | 1982-06-18 | 1983-12-23 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 競技用タイヤ |
JPS6061306A (ja) * | 1983-09-14 | 1985-04-09 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気タイヤ |
JPS60116504A (ja) * | 1983-11-28 | 1985-06-24 | Bridgestone Corp | 悪路用大型ラジアルタイヤ |
JPS6296104A (ja) * | 1985-10-23 | 1987-05-02 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気タイヤ |
JPH0178198U (ja) * | 1987-11-10 | 1989-05-25 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01250483A (ja) | 1989-10-05 |
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