JPH03171042A - 写真用支持体用紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （Ａ）産業上の利用分野 本発明は強度が強く且つ、平滑性が高く、写真適性のあ
る写真用支持体に関する。

（Ｂ）従来技術 写真用支持体は写真印画紙として用いられる際、現像時
のプロセッサー内の搬送に強い強度が必要とされている
。このため、現在強い強度を得る為に、カチオン性高分
子電解質及びアニオン性高分子電解質のような強度剤を
多く内添又は表面サイズすることが知られている。しか
しながら、カチオン性高分子電解質を多く内添した場合
、写真印画紙に必須の写真性をはじめ、均一に平滑な地
合及び面シボが得られなかったり、ワイヤー上での脱水
が悪く、乾燥に時間がかかり、抄造スピードが上がらな
い等の不利な点がでてくる。また、カチオン化デンプン
のような強度剤を多く内添又は表面サイズするとコスト
アップとなり不利である。

特に、写真性に関しては、置換度の高いカチオン化変性
デンプン、あるいは多量のカチオン化変性デンプンを表
面サイズに用いると写真カブリを生じる。

特開昭６０−１８５８９４号公報には、紙力を強めるた
めに置換度が０．０３５〜０．０７０の第３級アミンで
んぷん誘導体及び有機ケテンニ量体を内添した中性紙に
ア二オン性スチレンーアクリル系共重合体の水溶液を表
面サイズする中性紙の製造方法が開示されているが、こ
の方法でつくられた紙については、平滑性、写真適性と
いった写真印画紙ｊこ必要な写真適応性についての開示
はされていない。

特開昭５２−６５４２３号公報にはカチオン性高分子電
解質とそれを中和するに足るアニオン性物質を併用した
写真用紙が記載されている。特開昭５７−１５７２４０
号公報にはアニオン性ポリアクリルアミドとカチオン性
澱粉を併用した印画紙用支持体が開示されているが、カ
チオン化の置換度についての記載はなく、発明の目的も
写真用紙の強度、平滑性、写真性を同時に満足する記載
はない。

（Ｃ）発明が解決しようとする課題 本発明の目的は、カチオン化変性デンプンの内添量かつ
／または表面サイズ量を多くすることなく、プロセッサ
ー中での紙切れを防止できる強度を有し、写真印画紙に
適した平滑性があり、写真性の良好な写真用支持体用紙
を提供することにある。

（Ｄ）問題点を解決するための手段 即ち、本発明はカチオン化変性デンプンの内添量かつ又
は表面サイズ量を多《することなく写真用支持体用紙の
強度を上げ、平滑性、写真性を良好な写真用支持体用紙
を得るために、カチオン化の置換度が０．０１以上０．
０３５未満であるカチオン化変性デンプンを内添かつ／
または表面サイズ剤として使用された写真用支持体用紙
である。

更にデンプンのカチオン化変性剤は３−クロロ●２−ヒ
ドロキシプ口ピルトリメチルアンモニウムクロライドで
ある。

また、カチオン化変性における反応温度が４２〜４８℃
更に好ましくは４６〜４８℃であり、反応ｐＨが１１〜
１２で変性されたカチオン化変性デンプンを用いた写真
用支持体用紙である。そのパルプに対する添加量は０．
５〜１０％である写真用支持体用紙である。

以上本発明を詳しく説明する。

本発明におけるカチオン化変性デンプンにおける置換度
は０．０１以上０．０３５未満が好ましい。置換度が０
．０１未満ではカチオン化変性されたカチオン化デンプ
ンのパルプへの吸着率が悪くなり、また、その他のアニ
オン性薬品を使用する場合、パルプへの吸着も悪くなる
。置換度を０．０３５以上にする場合カチオン化変性反
応において添加するカチオン化剤を増量する必要がある
が、カチオン化剤を増量する割に置換度が上がらず、ま
た、遊離のカチオン化剤が不純物となり、写真性に悪影
響を及ぼし、本願発明の目的にかなったカチオン化変性
デンプンが得られなかったりする。

また、紙に添加した場合、置換度が０．０３５以上では
できた写真用支持体用紙の強度も大差なくあまり効果が
ないばかりか、抄紙機のワイヤーパートでの水引けが悪
くなり写真印画紙として要求される表面の平滑性が低下
する。

デンプンのカチオン化変性剤は４級アンモニウム塩誘導
体である３−クロロ●２−ヒドロキシプロピルトリメチ
ルアンモニウムクロライドが好ましい。カチオン化剤の
置換度を見た場合、三級アミンを使用した方が少量で高
い置換度が得られるが、三級アミンは製造コストが高く
、置換度と製造コストを総合して見た場合、３−クロロ
ー２ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロラ
イドが好ましい。

カチオン化変性における反応温度は４２〜４８℃が好ま
しく、更に好ましくは４６〜４８℃である。反応温度が
４２℃より低いと反応時間が長くかかりすぎて不利にな
る。また、４８℃より高温度ではデンプンが糊化してし
まい糊化した部分の方がカチオン化されやすいため、カ
チオン化が均一に行なわれない。

反応ｐＨは１１〜１２の範囲が好ましい。ｐＨが１１よ
り低いとカチオン化剤が活性化（エボキシ化）せず反応
がスムーズに行なわれない。また、ｐＨを１２より高く
してもカチオン化剤の活性化はあまり変わらず、ｐＨを
１２より高くする必要性はない。

カチオン化変性デンプンのバルプに対する添加量は０．
５％〜ｌＯ％が好ましい。より好ましくは１．０％〜６
．５％である。添加量が０．５％より低いと必要とする
引張り強度や剛度が得られない。

また、１０％より多いと、強い強度は得られるが、ワイ
ヤー上での脱水が悪くなり、プレスパートでの搾水量が
多くなり、写真印画紙に供し得る十分な平滑性は失われ
る。その分抄造スピードは下がってしまう。また、ワイ
ヤー及びプレスドライヤーを汚してしまい、原紙の欠点
（異物、型）の原因となってしまう。

本発明における写真用支持体用紙は針葉樹パルプ、広葉
樹パルプ、針葉樹広葉樹混合パルプの木材パルプを主成
分とする天然パルプ紙が有利に用いられる。

本発明の実施に有利に用いられる天然パルプを主成分と
する基紙には、本発明にかかわるカチオン化変性デンプ
ンの他に一般に製紙で用いられている石鹸、アルキルケ
テンダイマー等の内添サイズ剤、硫酸バンド、塩化アル
ミニウム、ポリアミドボリアミンエビクロルヒドリン樹
脂等の定着剤、メラミン樹脂、尿素樹脂、エボキシ化ポ
リアミド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂等の紙力増強剤
、酸化チタン、カオリン、クレー、炭酸カルシウム等の
填料、無機および有機の導電剤、蛍光増白剤、染料、顔
料等の添加剤が配合される。

また、表面サイズ剤としては、本発明にかかわるカチオ
ン化変性デンプンの他に上記内添サイズ剤として用いら
れた添加剤を使用することもできるが、カゼイン、ゼラ
チン、ボバール、変性ボバールやＳＢＲ，ＮＢＲラテッ
クスを併用することができる。これらの中で本発明の目
的にかなったものとしてポバール、または変性ボバール
単独かまたは本発明にかかわるカチオン性変性との組合
せが最もより表面サイズ効果を示す。

本発明の写真用支持体用紙の厚みに関しては特に制限は
無いが、紙を抄造後カレンダーにて圧力を印加して圧縮
するなどした平滑性の良いものが好ましく、その坪量は
４０ｇ／ｄ〜２５０ｇ／ｒｒｆが好ましい。

本発明により製造される写真用支持体用紙には、加熱溶
融した樹脂を流延し被覆する所謂押出コーティング法に
より製造される。

被覆用樹脂としてはポリオレフィン樹脂が好ましく、ポ
リオレフィン樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密
度ポリエチレン、ポリプロピレン、ボリブテン、ポリペ
ンテン等のホモボリマーまたはエチレン、プロピレン共
重合体のオレフィンの２つ以上からなる共重合体あるい
はエチレンとαオレフィンとの共重合体である直線状低
密度ポリエチレンおよびこれらの混合物であり、各種の
密度およびメルトインデックスのものを単独あるいはそ
れらを混合して使用できる。本発明においては、低密度
ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン及びエチレン・プロピレン共重合体等を単独にあるい
はそれらを混合して用いるのが好ましい。

また、本発明における被覆用の樹脂中には、酸化チタン
、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウム、等の白色顔料、
ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミド等の脂肪酸ア
ミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ス
テアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、
バルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、バルミチン酸カ
ルシウム等の脂肪酸金属塩、ヒンダードフェノール、ヒ
ンダードアミン、リン系、硫黄系等の各種酸化防止剤、
コバルトプルー、群青、セルリアンプルーフタロシアニ
ンブルー等のブルー顔料や染料、コバルトバイオレット
、ファストバイオレット、マンガンバイオレット等のマ
ゼンタの顔料や染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤等の各
種の添加剤を適宜組み合わせて添加するのが好ましい。

（Ｅ）作用 置換度０．Ｏｌ以上０．０３５未満でカチオン化変性さ
れたデンプンをパルプスラリー中に添加、かつ／または
表面サイズすることにより、パルプ繊維と均一に且つ、
強く吸着保持されるので通常のデンプン添加量より剛度
を主とした紙力が増強され、プロセッサー中での折れ、
シワがなくなり、搬送性が向上する。しかも表面の平滑
性及び写真性に適した写真用支持体用紙ができる。

（Ｆ）実施例 以下に本発明の具体的な実施例及び比較例を説明する。

実施例１（実験恥２．　　３．　　４，　　６．　　８
）及び比較例１（実験磁１．　　５．　７．　９）恒温
槽中に４０℃の温水を入れ、これに糊化防止剤として無
水硫酸ナトリウムをコーンスターチに対して２．０％、
反応開始剤として水酸化ナトリウムをコーンスターチに
対して１．７％、表１記載のカチオン化剤を表１記載の
カチオン化度になるように添加し、コーンスターチ（ロ
ーコンス；日本食品化工社製）を水に対し３０％添加し
、再度反応開始剤及びｐＨ調成剤として水酸化ナトリウ
ムをｐＨ１１になるように添加した。

これを４７℃まで昇温し、５時間反応させた。

反応終了後反応停止剤及び中和剤として硫酸を添加した
。上記反応により得られたスラリーに４０℃の温水を加
え、８％に濃度調整し、クッカー（王子ナショナル製）
を用いて糊化を行ない、温水を加えて３％の濃度のカチ
オン化変性デンプンの内添剤を調整した。

一方、広葉樹材晒クラフトパルプ（Ｌ　Ｂ　Ｋ　Ｐ）と
針葉樹晒サルファイトパルプ（Ｎ　Ｂ　Ｓ　Ｐ）の１＝
１混合物をカナディアンスタンダードフリーネスで３　
０　０　ｍｌなるまで叩解し、これとサイズ剤としてア
ルキルケテンダイマー（ＤＨＣ社製アコーペル２４）を
対パルプ０．５重量％、強度剤としてポリアクリルアミ
ド（星光化学社製スターガム八一１５）を対パルプｌ．
０重量％、ポリアミドエピクロルヒドリン（ＤＨＣ社製
エビノックスＰ一１３０１）を対バルプ０．５重量％添
加したパルプスラリーに固形分量で２．０％添加した。

これを希釈後１％スラリーにした。このスラリーを長網
抄紙機で坪量１７０ｇ／ｎｆになるように抄造し、カチ
オン化変性デンプンと変性ポバール１：５の混合液で固
形分２ｇ／ａｉの表面サイズを行い、ポリオレフィン樹
脂被覆紙の基紙となる写真用支持体用紙とした。

抄造した写真用支持体用紙の表面に、密度０．９１８ｇ
／ａｎ”の低密度ポリエチレン１００重量％に対して１
０重量％のアナターゼ型酸化チタンを均一に分散したポ
リエチレン樹脂組成物を３２０℃で溶融し、厚さ３０μ
なるように押し出しコーティングした。また、もう一方
の面（裏面）には密度０．　　９　６　２　ｇ／ａｎ”
の高密度ポリエチレンと密度０．　　９　１　８　ｇ／
ａｎ’の低密度ポリエチレン樹脂を５０　：　５０で混
練し、同様に３２０℃で溶融し厚さ３０μになるように
押し出しコーティングして写真用支持体を作製した。こ
の作製した写真用支持体の剛度をテーバー剛直度測定器
にて、強度を引っ張り測定器にて測定した。さらにこの
写真用支持体の表面にカラーハロゲン化銀乳剤を塗布し
、カラー印画紙を作成し、ボチやカプリなどの写真性及
び乳剤層の平滑性を評価した。平滑性の評価は４段階に
分けた。◎は優れている、○は改良が認められる、△は
実用上問題ない、×は使用できない。

表１に評価結果を示す。

（以下余白） 表−１ ＮＴ２１Ｓ；三菱瓦斯化学■製　３−クロロ・２−ヒド
ロキシブロピルトリメチルアンモニウムクロライド（第
四級アンモニウム塩）ＤＥＡＣ　　．ダイヤ化学■製　
ジエチルアミノエチルクロライド（第三級アミン） 実施例２ 実施例１の中で表−２記載の条件以外実施例１の実験恥
４に従って、カチオン化変性デンブンを得た。

カチオン化剤ＮＴ−２１３の添加量は対コーンスターチ
４．０％添加した。その結果を表２に示す。

表−２ 魚７は一部糊化しカチオン化が不均一であった。

実施例３及び比較例２（実験Ｎα６） 実施例１の実験Ｎα３にもとづいてカチオン化変性デン
プンのパルプ当りの添加量を変えて表３に示す写真用支
持体用紙を得た。

更に実施例１に記載された写真印画紙としての評価を行
い表３に示す。

（以下余白） 表−３ （Ｇ）発明の効果 本発明の写真用支持体用紙において、置換度が０．０１
以上０．０３５未満のカチオン化変性デンブンを内添か
つ／または表面サイズとして用いることにより、写真用
支持体用しとしての剛度、及び引張強度が向上し、しか
も写真印画紙に必要なカブリ等の写真性をそこなうこと
なく、且つ平滑性も得られた。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、置換度が０．０１以上０．０３５未満であるカチオ
   ン化変性デンプンを用いて内添かつ／または表面サイズ
   された写真用支持体用紙。 ２、パルプに対し、カチオン化変性デンプンが０．５％
   〜１０％含まれる請求項１記載の写真用支持体用紙。 ３、ポバールを含む表面サイズである請求項１記載の写
   真用支持体用紙。 ４、カチオン化変性デンプンが３−クロロ・２−ヒドロ
   キシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドをカチ
   オン化剤に用いてカチオン化変性された請求項１記載の
   写真用支持体用紙。 ５、置換反応温度が４２〜４８℃で、かつｐＨが１１〜
   １２で置換されたカチオン化変性デンプンである請求項
   １、２又は４記載の写真用支持体用紙。