JP2671154B2 - 写真印画紙用支持体 - Google Patents
写真印画紙用支持体Info
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Description
を改良した写真印画紙用支持体に関する。
酸バリウムを主体とするバライタ層を被覆した所謂バラ
イタ紙が使用されていたが、現像処理の自動化と迅速化
を図るために原紙の両面を疏水性のポリオレフィン層で
被覆した防水印画紙が使用されるようになり現在ではそ
の大半を占めるに至っている。
て硫酸バンドを添加するところの、酸性系抄紙方法によ
って製造されたそのpHが酸性である、所謂、従来の酸性
紙は強度保存性が悪く、数10年〜数100年という長期間
の使用には耐えられず、保存中に強度が著しく低下する
ことが明らかになっていることから、その保存性の改良
が望まれている。
ポリオレフィン被覆印画紙においても、ポリオレフィン
よりも原紙の方が印画紙の強度を担っていることから、
原紙強度の低下時にはそれに伴って印画紙の強度が低下
することが避けられない。
あるためにパルプを構成する高分子化合物であるセルロ
ースが酸加水分解を受ける結果、その分子量(重合度)
が低下することにあるものと考えられている。係る観点
から、紙のpHを上げることによって酸加水分解による重
合度低下を小さく抑える中性紙化の方法が、紙の強度保
存性向上対策として知られ一般に行われている。
場合に比べて小さくすることができるものの、やはり長
期間の使用には耐えられず、保存するうちに、酸性紙と
同様に重合度低下を起こし強度が低下することも又明ら
かになっている。
ず、従ってその対策も完全なものではなく紙の保存性を
更に改善する方策が望まれている。
細な実験、検討を加えた結果、パルプ重合度が800以上
のパルプを使用し抄紙後の紙面pHが6.0以上、且つ内部
結合力が2.0(kg f・cm)以下の原紙を使用した場合に
は、強度保存性が優れた写真用印画紙支持体を得ること
ができること、特に、内部結合力を2.0〜1.0(kg f・c
m)の範囲に調整した場合には、支持体を切断或いは穿
孔した場合の切口が極めて良好となり、外観の良好な写
真を得ることができることを見い出し本発明に到達し
た。
を保持しつつ優れた強度保存性を示す写真印画紙用支持
体を提供することである。
脂被膜層を設けてなる写真印画紙用支持体において、前
記原紙を構成するパルプの平均重合度が800以上且つ原
紙の内部結合力が2.0〜1.0(kg f・cm)であると共に、
原紙の紙面pHが6.0以上であることを特徴とする写真印
画紙用支持体によって達成された。
葉樹、広葉樹等から選ばれる天然パルプを主原料とし
て、後述する薬品を添加した試料を抄紙することによっ
て得られる。針葉樹及び広葉樹は、単独で使用しても両
者を任意の比率に混合して使用しても良いが、本発明に
おいては叩解後のパルプの平均重合度を800以上、好ま
しくは1,000以上、更に好ましくは1,200以上とすること
が必要である。尚、ここでパルプの平均重合度とは、粘
度法(TAPPI STANDARD T230OS−76及びJAPAN TAPPI紙パ
ルス試験法No.44−84)によって規定されたものであ
る。又、パルプのα−セルロース含有率は90%以上、特
に92%以上であることが好ましい。
るための方法について説明する。
(kg f・cm)、好ましくは1.8〜1.2(kg f・cm),更に
好ましくは1.6〜1.3(kg f・cm)の範囲である。尚、こ
こで内部結合力はTAPPI LSEFUL METHOD403で規定された
ものである。
せによって発現するものであるが、それを2.0〜1.0(kg
f・cm)とするためには、例えば次の条件に従って原紙
を製造することが必要である。
F.)の範囲にあることが望ましい。
り、優れた強度保存性を示さない。
くなり、印画紙を切断した場合に支持体切断面でひげ状
繊維が観察されるようになるので好ましくない。
重量比で0.5〜1.5倍の範囲にあることが望ましい。第三
に、ウエットプレスパートは通常複数のプレスロールを
用いてプレスするが、その総線圧が400〜100kg/cmの範
囲であることが望ましい。
ワックス、アルキルケテンダイマー、アルケニルコハク
酸、エポキシ化脂肪酸アミド等のサイズ剤、ポリアクリ
ルアミド等の紙力増強剤、硫酸バンド等の定着剤、pH調
整用薬品としてアルミン酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
ム等が使用される。又、填料としてクレー、タルク、炭
酸カルシウム、尿素樹脂微粒子等が用いられる。
ントロール剤、消合剤等が添加される。この時、抄造後
の紙面pHが6.0以上を示すように紙料のpHを調整するこ
とが必要である。
シメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニル
アルコール、ポリビニルアルコールの変性物等の皮膜形
成ポリマーにより表面サイズ処理することもできる。こ
の場合の、ポリビニルアルコール変性物としては、カル
ボキシル基変性物、シラノール変性物及びアクリルアミ
ドとの共重合物等が挙げられる。又、皮膜形成ポリマー
により表面サイズ処理する場合の皮膜形成ポリマーの塗
布量は0.1〜5.0g/m2、好ましくは0.5〜2.0g/m2に調整さ
れる。この際の皮膜形成ポリマーには、必要に応じて帯
電防止剤、蛍光増白剤、顔料、消泡剤等を添加すること
ができる。
良を目的として、皮膜形成ポリマーに無機還元剤は無機
還元剤付加物を添加することができる。ここで無機還元
剤とは例えば亜硫酸塩、重亜硫酸塩、亜ニチオン酸塩、
水酸化ホウ素ナトリウム、ヒドロキシメタスルホン酸塩
等の無機塩を、又、無機還元剤付加物とはアルデヒド重
亜硫酸塩等の、前記無機塩に対するアルデヒド等の還元
剤が付加した付加物をいう。
力増強剤、定着剤等の必要に応じて添加した添加剤を含
有したパルプスラリーを長網抄紙機等の抄紙機により抄
紙し、上記の条件でウエットプレス及び乾燥を行い巻き
取ることによって製造される。この乾燥の前後の何れか
において前記表面サイズが行われ、又、乾燥後から巻き
取りの間にカレンダー処理が行われる。この場合のカレ
ンダー処理においては、金属ロール、弾性ロールとも通
常の紙の製造に使用される公知のものが用いられる。上
記カレンダー処理によって、原紙の厚さは、最終的に、
50〜250μmに調整され、原紙の密度は、0.8〜1.3g/c
m3、好ましくは1.0〜1.2g/cm3に調整される。
た原紙にコロナ放電処理を行った後、原紙の両面にポリ
オレフィン樹脂を押し出しコーティングして作製され
る。
ポリプロピレン等のα−オレフィンの単独重合体及びこ
れら各種の重合体の混合物を挙げることができる。特に
好ましいポリオレフィンは高密度ポリエチレン、低密度
ポリエチレン及びそれらの混合物である。これらのポリ
オレフィンは押し出しコーティングすることが可能であ
る限りその分子量に特別の制限はないが、通常は20,000
〜200,000の範囲にあるポリオレフィンが用いられる。
く、従来の印画紙支持体用のポリオレフィン樹脂被覆層
の厚さに準じて決めることができるが、通常15〜50μm
が好適である。
いは蛍光増白剤、酸化防止剤等の公知の添加剤を添加す
ることが可能である。特に、写真乳剤を塗布するおもて
面のポリオレフィン樹脂被覆層中には、白色顔料、着色
顔料を添加することが好ましい。
押し出しコーティング設備としては、通常のポリオレフ
ィン用押し出し機とラミネーターが使用される。
剤が塗布され、乾燥後に写真印画紙となるが、他面に、
例えば特開昭62−6256号に開示されている印字保存層を
設けることができるなど種々の態様が可能である。
のパルプから構成され、且つ内部結合力値が2.0〜1.0
(kg f・cm)の範囲である原紙を使用しているので、写
真用印画紙としての美麗さを保持することができると共
に優れた強度保存性を示す写真印画紙用支持体である。
発明はこれらの実施例によって限定されるものではな
い。
270(C.S.F.)に叩解した。叩解後のパルプの平均重合
度は1030であった。
ルアミドその他の薬剤を下記の如く添加した後、長網抄
紙機で秤量178g/m2、厚さ170μmの原紙を抄造した。
せるために、パルプスラリーのpHを水酸化ナトリウム水
溶液で調整しても良い。
には、10重量%のTiO2を含有する低密度ポリエチレン/
高密度ポリエチレン=70/30のポリエチレンを30μm、
裏面には低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン=20
/80のポリエチレンを25μm押出しコーティングした。
このようにして得られた支持体上にハロゲン化銀写真乳
剤を塗布し試料No.1を作製した。
において大きく変化する引っ張りエネルギー吸収値(TE
A値)を採用し、幅25mmに裁断した試料を、MD方向、ス
パン:200mm、引っ張りスピード25mm/分の条件でTEA値を
測定したところ163であった。更に、試料を80℃、相対
湿度50%の環境に30日間放置して劣化を促進した後上記
と同様の条件でTEA値を測定したところ165であり、強度
保存性の劣化は全く認められなかった。
ト、現像処理を行い裁断面のひげ状物の発生状況を肉眼
で観察したところ切断面に生じたひげ状物は、極めて良
好な結果であった。
度、乾燥紙力剤の添加量を夫々第1表の如くした他は実
施例1と全く同様にして試料を作製し、得られた試料に
ついてそれぞれ、実施例1と同様にして強度保存性及び
切断面のひげ状物についての評価を行った。
支持体は、美麗さを保持すると共に強度保存性が大幅に
改善されたことが実証された。
Claims (1)
- 【請求項1】原紙の両面にポリオレフィン樹脂被膜層を
設けてなる写真印画紙用支持体において、前記原紙を構
成するパルプの平均重合度が800以上且つ原紙の内部結
合力が2.0〜1.0(kg f・cm)であると共に、原紙の紙面
pHが6.0以上であることを特徴とする写真印画紙用支持
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1289374A JP2671154B2 (ja) | 1989-11-06 | 1989-11-06 | 写真印画紙用支持体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1289374A JP2671154B2 (ja) | 1989-11-06 | 1989-11-06 | 写真印画紙用支持体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03149542A JPH03149542A (ja) | 1991-06-26 |
JP2671154B2 true JP2671154B2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=17742384
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1289374A Expired - Fee Related JP2671154B2 (ja) | 1989-11-06 | 1989-11-06 | 写真印画紙用支持体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2671154B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
JP2687263B2 (ja) * | 1991-10-23 | 1997-12-08 | 富士写真フイルム株式会社 | ハロゲン化銀多層カラー写真感光材料 |
JP2799260B2 (ja) * | 1992-03-25 | 1998-09-17 | 富士写真フイルム株式会社 | 写真印画紙用原紙の製造方法 |
JP4703140B2 (ja) | 2003-10-29 | 2011-06-15 | 富士フイルム株式会社 | 電子写真材料用支持体及びその製造方法、並びに、電子写真材料 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61138798A (ja) * | 1984-12-11 | 1986-06-26 | 三菱製紙株式会社 | 乾燥強度のすぐれた中性紙 |
-
1989
- 1989-11-06 JP JP1289374A patent/JP2671154B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03149542A (ja) | 1991-06-26 |
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