JPH0310835A - 紋り缶用両面塗装鋼板およびその製造法 - Google Patents

紋り缶用両面塗装鋼板およびその製造法

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JPH0310835A
JPH0310835A JP14422589A JP14422589A JPH0310835A JP H0310835 A JPH0310835 A JP H0310835A JP 14422589 A JP14422589 A JP 14422589A JP 14422589 A JP14422589 A JP 14422589A JP H0310835 A JPH0310835 A JP H0310835A
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resin film
polyester resin
steel sheet
saturated polyester
film
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Yashichi Oyagi
大八木 八七
Tomohiko Hayashi
林 知彦
Hiroshi Nishida
浩 西田
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、魚肉、各種スープ、その他の一般食品を保存
する缶容器に使用される製缶用表面処理鋼板、なかでも
多段成形により製造される絞り缶用両面塗装鋼板および
その製造法に関するものである。
[従来の技術] 近年の製缶方法は、製缶作業性・缶体品質・内容物保持
性等の面より缶体側面に継目のない2ピ一ス缶が好んで
用いられる傾向にある。絞り缶用両面塗装鋼板は、ブリ
キ(錫めっき鋼板)・ティンフリースチール(電解クロ
ム酸処理鋼板)あるいはアルミニウムを素材とし、コイ
ルあるいは切り板の状態にて、有機溶媒をベースとした
溶剤型塗料が塗布・乾燥され、製造されている。この鋼
板を3回程度の絞り加工あるいは必要に応じて軽度のし
ごき加工を行い、缶体側面に継目のない深いカップ状容
器に成形し、上・蓋を巻締めて容器とするものである。
このような用途に対し、缶内面側には熱硬化性ビニル系
塗料の厚膜を、缶外面側にはエポキシ系塗膜を有する3
回絞り缶が使用されている現状にあるが、その生産工程
が多工程に跨って製造されるためコスト的に高いことと
、品質面でも完全でなく、絞り加工時に塗膜欠陥が発生
し易い等の問題があり、新しい発想に基いた製品が必要
とされている。
製造工程としては、ブリキ・ティンフリースチールある
いはアルミニウム素材は、鉄鋼メーカーあるいはアルミ
・メーカーにて製造され、塗装作業は化メーカーにて行
なわれているのが一般的である。従って、いわゆる素材
である表面処理鋼板の製造と、その後の塗装作業は、全
く別個の設備にて行われている現状にある。更に、切り
板塗装の場合、鋼板の表裏を同時に塗装することが出来
ず、片面ずつに分けて塗装せざるを得ない現状にある。
更には、現行の塗装作業スピードは高々150m/mi
n程度であり、生産性の面でも優れているとは言えない
現状にある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、良好な耐食性を有する絞り缶用両面塗装鋼板
を、極めて安価で、生産性良く、簡潔な方法で製造する
ことを目的になされたものである。即ち、前述するごと
く、多工程に跨り低い生産性で製造され、性能的にも問
題のある現在の絞り缶用両面塗装鋼板に替わるものとし
て、一つの高速製造ライン内にて、安価な設備費で製造
可能な、優れた性能を有する新しい製品およびその製造
法を提供するのが本発明の目的とするところである。
[課題を解決するための手段] この目的に合致する製品として、本発明では、缶内面側
に相当する面に非晶質構造を有する飽和ポリエステル樹
脂皮膜を適用する。飽和ポリエステル樹脂皮膜を選定し
た理由は、耐熱性・耐食性・フレーバー保持性・耐レト
ルト性および経済性等の面より最も優れた特性を有して
いるためである。
厳しい加工に耐えつる皮膜を得るためには、積層される
飽和ポリエステル樹脂皮膜の結晶構造および樹脂特性に
大きな制約条件が存在する。
まず第1に、飽和ポリエステル樹脂皮膜の結晶構造は非
晶質構造とする必要があり、その理由は成形加工性にあ
る。但し、非晶質構造を有する皮膜であっても、結晶性
の強い構造を有するポリエステル樹脂皮膜では、加工の
進展と共に加工性が劣化し、塗膜欠陥を発生する事があ
り、特定の樹脂構造を有するものが必要である。
本発明者等の知見によれば、積層された樹脂皮膜の結晶
構造が非晶質構造であっても、数次の加工途中にてその
構造が変化し、加工による結晶化が起こり易い樹脂の場
合には品質の劣る缶体になる。これを回避するための条
件として、非晶性結晶構造を有すると共に、冷結晶化熱
・融解熱の特定された樹脂を使用する事が必要とされる
積層されたポリエステル樹脂皮膜の特性として、その冷
結晶化熱が(示差走査熱量計にて5℃/分の加熱速度で
測定)6cal/g以下であること、融解熱がa ca
t/g以下であること、いずれか一方または双方を満足
することを必要とする。この条件を満足していれば、数
次の絞り加工を受けても、加工途中での加工性低下が少
なく、良好な!!!膜健全健全性する製品を得ることが
可能である。
本発明の基本思想を成す第2の要件は、容器用表面処理
鋼板として多用されているブリキあるいはティンフリー
スチールの製造ラインを、めりきと共に塗装をも可能な
複合化された機能を有するものとする事にある。
周知のごとく、既存の容器用表面処理鋼板製造ラインの
構成は、脱脂・酸洗等のめっき前処理部、Ni、 Sn
、 (:r等の金属あるいはその合金を単層あるいは多
層にめっきする電気めっき部、ブリキの場合には光沢を
出すための加熱溶湯処理部、塗装下池としての性能を確
保することを主目的に行う化学処理部、潤滑防錆用の表
面油塗布部より成っている。
塗装鋼板の製造を、既存の容器用表面処理鋼板の製造ラ
イン内で行うためには、少なくとも化学処理部までは同
一の工程を採用せざるを得ないことは容易に理解される
。従って、塗装作業は金属めっきおよび化学処理作業が
完了したのちの後工程にて行われる事になる。その際に
解決されねばならない事は、ライン速度が極めて速いた
め、従来の塗装鋼板の製造技術をそのまま適用出来ない
ことである。
溶剤型塗料を300〜b することは容易ではなく、適当な方法は見いだされてい
ない。もし、有効な塗布方法が見いだされたにしてもこ
わを乾燥・成膜するために必要とされる焼成炉だけで2
00〜300mの長さを有する非常に大仕掛のものとな
り、現実的ではない。
本発明省らは、既存の容器用表面処理鋼板の製造ライン
内にて、前述するような特性を有する飽和ポリエステル
樹脂液ri鋼板の製造方法につき種々検討を行った結果
、予めフィルム状に成形されたものを高速にて積層する
方法が最適であることを知見した。
使用されるポリエステル樹脂フィルムは、分子鎖中に二
重結合を含まない飽和ポリエステル樹脂で、周知のよう
に飽和多価カルボン酸と飽和多価アルコールとの重合体
である。飽和多価カルボン酸としてテレフタル酸、イソ
フタル酸、フタル酸、アジピン酸、セバシン酸等が、ま
た飽和多価アルコールとしてエチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、1.4ブ
タンジオール、ポリアルキレングリコールの誘導体等が
あり、これらのホモポリマー コポリマーの単体及びブ
レンド物が使用される。
本発明にて積層される樹脂フィルムの厚みは、使用され
る缶体によって耐食性への効果・影響は異なり、状況に
応じて設計する必要があることは言うまでもない。また
、缶に充填する内容物の腐食性の程度によっての適用す
る厚みは違ってくる。例えば、1回絞りの缶体へ使用す
る場合などは、12〜18μ程度の厚みで十分であり、
3回絞りの缶へ使用する場合でも、しごき加工の有無に
もよるが20〜30μ程度の厚みで十分である。
本発明においては、脱脂・酸洗等のめつき前処理された
薄鋼板の表面に、Ni、 Sn、 Cr、 AM等の金
属あるいはその合金めっきを行ったのち、その上層にク
ロメート処理を施し、次いで該鋼板の片面に飽和ポリエ
ステル樹脂フィルムを熱圧着する。
その後、樹脂の溶融温度以上にまで加熱・急冷すること
により非晶性の結晶構造を有する飽和ポリエステル樹脂
皮膜を得、その後、他の片面上に該ポリエステル樹脂皮
膜の冷結晶化温度以下にて乾燥・成膜可能な水溶性ポリ
オレフィン系樹脂(水分散性をも含む)皮膜を適用する
事を特徴としている。
この方法で製造される両面塗装鋼板は、その片面に5を
以下の結晶化度を有する飽和ポリエステル樹脂皮膜を、
もう片面にはポリオレフィン系樹脂皮膜を有する製品と
なり、缶体として成形される場合には、ポリオレフィン
系樹脂皮膜面を缶外面に、飽和ポリエステル樹脂皮膜面
を缶内面に使用することにより最も存用な効果を期待で
きる。
本発明を構成する第1の要因は下地のめっき層であるが
、旧、 Sn、 Cr、 Al等の金属あるいはその合
金をめっきすることを特徴としてる。めっき金属の種類
は、使用される缶内容物により異なるが、高度の耐食性
を必要とする内容物の場合、Sn、 AQ等の厚めつき
材(0,1〜数μ)、その他の内容物にはNi、 Cr
等の薄めつき材(< 0.3μ)が使用される。クロメ
ート処理としては、クロム酸を主成分とする溶液中に硫
酸あるいはフッ化物を少量添加した浴を調整し、鋼板を
陰極として電解処理することにより必要なりロメート皮
膜を得ることが出来る。必要なりロメート皮@量として
は、水和酸化クロム(C「として)4〜30mg/m”
 、望ましくは10〜20B/+I!’が必要とされる
。金属クロム皮膜はより優れた接着強度および耐食性を
得るために、lO〜2001g/ln2、望ましくは3
0〜120mg/m2の量を水和酸化クロム皮膜の下に
存在させると良い。
次に、ポリエステル樹脂フィルムを積層した後にもう片
方の鋼板表面上に施される水溶性樹脂としてはポリオレ
フィン系樹脂が使用される。本発明で使用される水溶性
ポリオレフィン系樹脂は、カルボキシル基をその分子鎖
中に含有するポリオレフィンのアンモニウム塩ないしア
ミン塩からなる自己乳化型樹脂に架橋剤を添加したもの
である。
ポリオレフィン系樹脂を選定した理由は、低温での成膜
が可能であり、乾燥・成膜のための必要設備が極めて簡
素なもので可能な点にある。缶外面用塗料としては必要
な特性は、素地への密着性に優れると共に、耐水性・耐
油性・耐薬品性あるいは優わた潤滑特性が必要とされる
この自己乳化性ポリオレフィン樹脂は、飽和ポリエステ
ル樹脂が積層された鋼板のもう片方の表面上にスプレー
塗布・ロールコータ−・静電塗布等の方法で塗布される
。その塗布量は乾燥膜厚として2〜lOμ、望ましくは
3〜6μ程度の量で塗布される。塗布後の成膜は、水お
よびアンモニアを揮散させることにより、樹脂の親水性
が失われ耐水性が著しく向上する。水およびアンモニア
を揮散させるための温度は極めて低いものでよく、80
〜180℃、更に望ましくは 110〜140℃の温度
に短時間加熱するだけでよい。加熱方法としては、熱風
乾燥・電気抵抗加熱・高周波加熱・火炎加熱等の単独あ
るいは組合せにより行われる。
この際に重要なことは、既に片方の鋼板表面上に存在す
る非晶質構造の飽和ポリエステル樹脂皮膜の結晶構造に
大きな変化を与えないことである。従って、ポリオレフ
ィン樹脂の加熱乾燥は出来るだけ低温・短時間の条件に
設定される事が望ましい。
一般的には、非晶質構造の飽和ポリエステル樹脂が加熱
されると、 130〜140℃にて熱結晶が生成してく
るが、極めて短時間の加熱の場合、高分子の動きは束縛
され、比較的高温まで結晶化を避けることは可能である
。いずれにしろ、飽和ポリエステル樹脂の結晶化度を出
来るだけ変化させずにポリオレフィン樹脂の加熱乾燥を
完了させることが必要である。低温・短時間の加熱処理
によっても非晶性飽和ポリエステル樹脂の結晶化が進行
することが有り得るが、結晶化の目安として5零以下に
制限されることが必要である。
最後に、飽和ポリエステル樹脂フィルムの積層を先行し
て行い、その後でポリオレフィン樹脂皮膜を形成させる
ように順序を限定した理由であるが、この方法の採用に
より、既存の表面処理ラインに極めてわずかな設備を付
加するだけで、高品質の両面塗装鋼板の製造が可能にな
るためである。例えば、従来のブリキラインには、めっ
きした錫を溶融するための通電加熱設備が内蔵されてあ
り、この設備は極めて細かな温度制御が可能であるため
飽和ポリエステル樹脂フィルムの積層を行うのに最適で
ある。熱風加熱等では、ライン速度が変化した場合に対
応できないため、細かな温度制御が必要な場合には不適
である。
一方、ポリオレフィン樹脂皮膜の成膜には温度制御はそ
れほど厳密なものである必要がないため、熱風加熱等の
方式の採用が可能である。しかも特定温度での保持等も
必要ないため、高速ラインでの適用が可能である。
以上のごとく、本発明は既存の表面処理ラインに極めて
わずかな設備を付加するだけで高品質の両面塗装鋼板の
製造を行うことを可能とするものである。
[実施例] (実施例1) 焼鈍・調圧された0 、 l 8n+mの薄鋼板を、脱
脂・酸洗後、少量の硫酸を含むクロム酸溶液中にて陰極
電解し、金属クロム1250g/12および水和酸化ク
ロム16mg/m2(Crとして)より成るクロメート
皮膜を形成させた。水洗・乾燥後、該m板を通電加熱に
より加熱し、低温にてポリエステルフィルム(フィルム
厚み20μ)を予備圧着後、鋼板温度が235℃になっ
たところで水中に急冷した。OSC(示差走査熱量計、
加熱速度5℃/分にて測定)によりこの樹脂の融点は2
10℃であり、融解熱5.0cal/g・冷結晶化熱4
.5g/calの樹脂皮膜であることが確認された。X
線および赤外スペクトルにて、ラミネート後の皮膜構造
は完全な非晶性を有することも確認された。
ラミネート皮膜は鋼板の片面のみに施され、もう片面に
は、2096の固形分(自己乳化性ポリオレフィン樹脂
)を有する水溶液をスプレー塗布し、鋼板温度が140
℃になるまで加熱された。この際の加熱方法としては、
熱風加熱方式が採用され、加熱開始より完了までの時間
は8秒以内であった。
この様にして製造された片面にポリエステル樹脂皮膜、
もう片面にポリオレフィン樹脂皮膜を有する鋼板を、ポ
リエステル樹脂皮膜面が缶内面になるようにして3回の
絞り加工により缶径65mm、缶高さJ15n+mの絞
り缶を作成し、クリームチキンスーブを内容物とする実
缶試験を行った。
絞り缶の成形時には何等問題なく順調な成形が行われ、
55℃×6ケ月の貯蔵後缶内面を検査したが、腐食・変
色等に忘因する外観変化は全くなく優れた性能を示すも
のであった。
(実施例2) 焼鈍・2回目冷間圧延された0、18110の薄鋼板を
、脱脂・酸洗後、少量の硫酸およびフッ化物を含むクロ
ム酸溶液中で陰極電解処理し、金属クロム35mg/m
”−水和酸化クロム13ff1g/ll12より成るク
ロメート皮膜を鋼板両面に形成させた。
めフき後の鋼板を加熱し、錫めっき皮膜を有する鋼板表
面上に厚み30μの飽和ポリエステル樹脂フィルムを積
層した。積層された樹脂の融点は205℃、融解熱5.
4cal/g ・冷結晶化熱5.2g/calを示す非
晶質皮膜であった。25tの固形分(自己乳化性ポリオ
レフィン樹脂)を有する水溶液を静電塗布し、鋼板温度
が140℃になるまで熱風加熱し、ポリオレフィン樹脂
の成膜を短時間(8秒以内)で完了させた。
この様にして製造された片面にポリエステル樹脂皮膜、
もう片面にポリオレフィン樹脂皮膜を有する鋼板を、ポ
リエステル樹脂皮膜面が缶内面になるようにして、軽度
のしごき加工を含む3回の絞り加工により缶径65++
+m、缶高さ115n+mの絞り缶を作成し、トマトス
ープを内容物とする実缶試験を行った。
この方法により成形された缶体の側壁厚みは、原板厚み
より15零薄いものであったが、絞り缶の成形時には何
等問題なく順調な成形が行わわ、55”CX Sケ月の
貯蔵後缶内面を検査したが、腐食・変色等に起因する外
観変化は全くなく優れた性能を示すものであった。
(比較例1) 0.20mmの鋼板表面に、Nfめっき(500mg/
m”)およびクロメート処理(金属クロム50a+g/
m’ ・水和酸化クロムl13mg/m2.Orとして
)を施した後、自己乳化性ポリオレフィン樹脂をスプレ
ー塗布し、鋼板温度が目O℃になるまで加熱・成膜され
た。その後、もう片方の鋼板表面にポリエステル樹脂フ
ィルムを積層するため、高周波加熱により鋼板表面温度
が210℃になるまで加熱した。鋼板温度が200℃を
越えるころより、ポリオレフィン樹脂皮膜を有する鋼板
表面が変色しはじめ、その原因はポリオレフィン樹脂の
熱分解によるものであった。
(比較例2) 実施例1と同様の方法で片面にポリエステル樹脂皮膜、
もう片方の面にポリオレフィン樹脂皮膜を有する両面塗
装鋼板を製造した。但し、使用された樹脂フィルムは異
なり、ラミネート後の皮膜をDSCで測定したところ、
融解熱12.Oca】7g ・冷結晶化熱11.4g/
calの結晶性の強い樹脂皮膜であることが確認された
。得らえれた結晶構造は完全な非晶性のものであった。
この様にして製造された鋼板を、しごき加工を含む3回
絞りの成形に供したところ、成形作業は順調であったが
、成形後の缶体側面のポリエステル樹脂皮膜に微細な無
数の欠陥が生じ実用性のないものであワた。
(比較例3) 実施例1と同様の方法で片面にポリエステル樹脂皮膜、
もう片方の面にポリオレフィン樹脂皮膜を有する両面塗
装鋼板を製造した。使用されたポリエステル樹脂フィル
ムも全く同一のもので積層条件も全く同一に行われた。
ポリエステル樹脂積層後、ポリオレフィン樹脂の乾燥・
成膜条件として140℃にて10分間の加熱を行った。
この鋼板を実施例2と同様の条件にて絞り缶成形に供し
たところ、成形後の缶体側面のポリエステル樹脂皮膜に
微細な無数の欠陥が生じ実用性のないものであった。
また、成形前の積層皮膜構造を調べたところ、ポリエス
テル樹脂皮膜の結晶化度は約3096近くのもので、熱
結晶化により樹脂皮膜の加工性・密着性が低下したこと
に原因があるものと推定された。
[発明の効果] 本発明鋼板は既存の表面処理ライン内で極めて高速作業
条件にて、両面塗装鋼板が製造されるものであり、各種
の用途に利用される。即ち、一般の巻締め蓋、イージー
オープン蓋、各種の絞り缶胴、5ガロン缶その他の用途
に用いられ、特に内容物の腐食性か厳しい用途に最適で
ある。
また、製造コスト的にも、 めフきと塗装が同一ライン
内で行われるため、従来法に比べ大幅な工程短縮が可能
であり、固定費の削減効果が大きく期待される。
さらに、ポリエステル樹脂によるラミネート皮膜は優れ
た加工性を有するため、従来の塗装鋼板より品質特性も
優わた製品として期待される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、金属めっき層およびその上層にクロメート処理皮膜
    を有する薄鋼板の、片面には結晶化度5%以下の非晶性
    結晶構造を有する飽和ポリエステル樹脂皮膜を、他の片
    面には該飽和ポリエステル樹脂皮膜の冷結晶化温度以下
    にて成膜されるポリオレフィン系樹脂皮膜を有する事を
    特徴とする絞り缶用両面塗装鋼板。 2、積層されたポリエステル樹脂皮膜の融解熱が8ca
    l/g以下であること、冷結晶化熱が6cal/g以下
    であることのいずれか一方または双方を満足することを
    特徴とする請求項1記載の絞り缶用両面塗装鋼板。 3、脱脂・酸洗等のめっき前処理が施された薄鋼板の表
    面にNi、Sn、Cr、Al等の金属あるいはその合金
    をめっきしたのち、その上層にクロメート処理を施し、
    次いで該鋼板の片面に飽和ポリエステル樹脂フィルムを
    熱圧着し、樹脂の溶融温度以上にまで加熱・急冷するこ
    とにより実質的に非晶性の結晶構造を有する飽和ポリエ
    ステル樹脂皮膜を得、その後、他の片面上に該ポリエス
    テル樹脂皮膜の結晶化度が5%以上にならない温度条件
    にてポリオレフィン系樹脂皮膜を乾燥成膜する事を特徴
    とする絞り缶用両面塗装鋼板の製造法。
JP14422589A 1989-06-08 1989-06-08 紋り缶用両面塗装鋼板およびその製造法 Pending JPH0310835A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07195617A (ja) * 1993-12-28 1995-08-01 Toyo Seikan Kaisha Ltd 絞りしごき缶用樹脂被覆金属板およびこれからなる絞りしごき缶

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07195617A (ja) * 1993-12-28 1995-08-01 Toyo Seikan Kaisha Ltd 絞りしごき缶用樹脂被覆金属板およびこれからなる絞りしごき缶

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