JPH02301413A - 樹脂成形品の同時成形転写方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野〉 本発明は、樹脂成形品の成形と同時に、該樹脂成形品の
表面に所要の図柄を転写する同時成形転写方法に関し、
さらに詳しくは、樹脂成形時に、上記の図柄転写に加え
、凹凸模様を成形品表面に行形する樹脂成形品の同時成
形転写方法に関する。

（従来の技術〉 上記のような樹脂成形品の同時成形転写方法は、ベース
フィルムに転写すべき図柄の転写層が積層された転写フ
ィルムを樹脂成形用金型間に供給した状態から、金型同
士を接合させ、かつ金型間に形成されるキャビティに溶
融樹脂を注入し、その熱と注入圧とによって転写フィル
ムの図柄を成形される樹脂の表面に転写するもので、使
用された転写フィルムは、型開き後にベースフィルムを
樹脂成形品から剥離することによって取り去られる。

この場合の転写フィルムとしては第１１図に示すように
、ベースフィルムｂの一方の面に少なくとも、型開き後
に該ベースフィルムｂを樹脂成形品から剥離するための
剥離層Ｃと、文字、図形。

模様等で描かれた所要の図柄を印刷した転写層ｄ、およ
び該転写層を成形品の表面に接着させるための接着層ｅ
とを順次積層してなるフィルムａが用いられる。

さらに上記のような図柄転写時に、図柄に加えて、成形
樹脂の表面にたとえばヘアライン模様や梨地模様、ある
いは皮シボ模様のような凹凸模様（地模様）を行形する
ことも行われている。

そのための方法として、従来は第１２図に示すように、
キャビティｆを形成する一対の樹脂成形用金型ｇ、ｈの
うち、樹脂成形時に転写フィルムａのベースフィルムｂ
が接する側の金型ｇとして、その内面ｇ″に成形品に行
形すべき凹凸模様ｉが刻設された金型を用い、樹脂成形
時に溶融樹脂の注入圧により転写フィルムａを上記の凹
凸模様ｉにそって変形させ、かつ溶融樹脂の表面に凹凸
を付けることで、図形の転写と凹凸模様の行形とを同時
処理することが行われている。

しかし、第１２図のような凹凸模様成形方法では、金型
ｇはその内面ｇ°に刻設された単一の凹凸模様ｉしか樹
脂成形品に行形できないので、製造する成形品自体の形
状が不変であっても、これに行形しようとする凹凸模ｉ
ｆのデザインが変われば、それに合わせた凹凸模様の金
型を用意せねばならず、したがって金型数が増大し、コ
ストアップを招くことになっていた。

そのため本発明の出願人は、特願昭６２−２８０１４２
号に示される同時成形転写フィルムを出願するに至って
いる。この先願発明は転写フィルム自体に凹凸模様付形
用の印刷層を設けたものであって、詳しくは第１１図の
ベースフィルムｂに、前記のような剥離層Ｃ１転写層ｄ
、接着層ｅに加えて、かつこれらの積層面とは反対側の
フィルム面に、インキ印刷による凹凸模様付形用の印刷
層を積層して形成した、凹凸模様一体型の転写フィルム
である。

これによれば、転写フィルム自体が凹凸模様を備えてい
るから、従来のように金型に凹凸模様を刻設する必要が
なくなる結果、同一形状の樹脂成形品であれば、転写フ
ィルムを代えるだけで、同一の金型を使用して異なるデ
ザインの凹凸模様がはいった樹脂成形品を製造でき、し
たがって金型数の増大を抑え、かつコスト上昇を防ぐこ
とができることになる。

（発明が解決しようとする課題） ところで、上記の先願発明における転写フィルムの凹凸
模様付形用の印刷層の形成は、通常パッド印刷、グラビ
ア印刷、スクリーン印刷のような印刷方法を用いて行わ
れる。

すなわちパッド印刷においては、ベースフィルムの表面
に既述した剥離層、転写層、接着層が積層されている転
写フィルムを素材フィルムとして用い、これをベースフ
ィルムの裏面を上向きとして移送する過程で、この裏面
に転写パッドにより紫外線硬化型インキを転写させる。

このインキは選択されたデザインパターンで転写パッド
に付着されており、したがってベースフィルムにもその
パターンどおりにインキが転写されることになる。そし
て、その後に素材フィルムに対し紫外線を照射すること
により、ベースフィルムに移されたインキを硬化させて
前記の印刷層を形成する。

ところが、このような印刷方法で製作した凹凸模様一体
型の転写フィルムを用いて、樹脂成形品の同時成形転写
を行う場合、次に述べるような不具合の発生が考えられ
る。

つまり、ベースフィルムに転写パッドからインキを転写
するためには、素材フィルムを下から受は台のようなバ
ックアツプ材で支えつつ、上から転写パッドを押し付け
ねばならないから、素材フィルムには大きな転写圧が印
加されてしまう。

このように印刷時に素材フィルムに大きな転写圧が働く
のは、パラ・ド印刷に限らず先に述べたグラビア印刷お
よびスクリーン印刷でも同じである。

その結果、場合によっては該フィルムの剥離層、転写層
、接着層は変形、欠損その他の損傷を受け、樹脂成形品
の同時成形転写に用いるも、有用な働きをしなくなり、
図柄転写および凹凸模様の行形が阻害されることになる
。

そこで、本発明は樹脂成形品の同時成形転写にあたって
、従来のような凹凸模様が刻設された金型を用いること
なく、また先願発明のような凹凸模様付形層の印刷層を
備えた転写フィルムを用いることなく、樹脂成形品にそ
の成形時に、図柄転写と同時に凹凸模様を付形すること
ができる、樹脂成形品の同時成形転写方法を提供するこ
とを課題とする。

（課題を解決するための手段） 上記の課題を解決するため、本発明は次のように構成さ
れていることを特徴とする。

すなわち本発明は、ベースフィルムの一方の面に少なく
とも、剥離層と、所要の図柄を印刷した転写層と、接着
層とがこの順序で積層されている転写フィルムを、一対
の金型の間に供給したのち、両金型を接合させて金型キ
ャビティに溶融樹脂を注入することにより、樹脂成形と
同時に該成形樹脂の表面に上記転写層の図柄を転写させ
る方法において、上記転写フィルムのベースフィルム側
の面と、該面に対向する金型との間に、凹凸模様を一方
の面に形成してなる凹凸模様付形フィルムを、上記両金
型の接合に先行して、かつ転写フィルムと共に供給する
。

（作　　　用） 本発明によれば、成形樹脂に対し図柄を付与するフィル
ムと、凹凸模様を付形するフィルムとが別異のものであ
って、これら２枚のフィルムを金型間に供給した状態か
ら両金型の接合と溶融樹脂の８入とを実行することによ
って、キャビティ内で硬化していく成形樹脂に、一方の
転写フィルムから図柄を転写し、同時に他方の凹凸模様
付形フィルムから凹凸模様を付形することができる。

（実　　施　　例） 以下、本発明の詳細な説明する。

第１図は本発明方法を具現する、樹脂成形品の同時成形
転写装置の概略構成を示し、この装置１は、支架台２に
装架された雌型３と、これに対向して配置された雄型４
とを備え、両金型３．４はいずれか一方が他方に対して
離接する方向に移動可能に構成され、かつ両金型の対向
面に凸状と凸状との対をなすキャビティ構成面５．６が
設けられると共に、雄型４の背部に溶融樹脂の射出ノズ
ル７が接続され、かつ該ノズル７が射出ゲート８に連通
されている。

上記の支架台２には、雄型４と雌型３との両金型を挟ん
で、上方箇所に２基のフィルム送り込み手段９．１０が
装備され、かつ下方箇所に同じく２基のフィルム巻き取
り手段１１．１２が装備され、フィルム送り込み手段の
一方９とフィルム巻き取り手段の一方１１とにより金型
に対する転写フィルム供給装置が構成され、またフィル
ム送り込み手段の他方１０とフィルム巻き取り手段の他
方１２とにより金型に対する凹凸模様付形フィルム供給
装置が構成されている。

転写フィルム供給装置は第２図に示す転写フィルムＡを
、金型による樹脂成形動作に同期して、かつ両金型３．
４の接合に先行して定量ずつ、フィルム送り込み手段９
からフィルム巻き取り手段１１側に送るものであって、
該フィルム送り込み手段９はフィルムロール１３から繰
り出した転写フィルムＡを繰り出しローラ１４とフリー
ローラ１５との間を通し、かつガイドローラ１６を経て
雄型４と雌型３の間に供給する。この供給に対応してフ
ィルム巻き取り手段１１が使用済みの転写フィルムをガ
イドローラ１７を経て、巻き込みローラ１８とフリーロ
ーラ１９との間を通しフィルムロール２０に巻き取る。

凹凸模様付形フィルム供給装置は第２図に示す凹凸模様
付形フィルムＢを、金型による樹脂成形動作に同期して
、かつ両金型３．４の接合に先行して定量ずつ、フィル
ム送り込み手段１０がらフィルム巻き取り手段１２側に
むけて送るもので、フィルム送り込み手段１０はフィル
ムロール２１から繰り出した凹凸模様付形フィルムＢを
繰り出しローラ２２とフリーローラ２３との間を通し、
かつガイドローラ２４を経て両金型３．４の闇に供給す
る。この供給に対応してフィルム巻き取り手段１２は使
用済みの凹凸模様付形フィルムをガイドローラ２５を経
て、巻き込みローラ２６とフリーローラ２７との間を通
し、フィルムロール２８に巻き取る。

そのため、駆動源としてモータＭｌ、Ｍ２が支架台２の
上下に備えられており、一方のモータＭ１の回転力が両
フィルム送り込み手段９．１０のそれぞれの繰り出しロ
ーラ（駆動ローラ）１４．２２に回転力伝達機＄１１１
２９　ａ、２９ｂを介し入力され、これらローラ１４．
２２にてフィルム送りが行われ、また他方のモータＭ２
の回転力が両フィルム巻き取り手段１１．１２のそれぞ
れの巻き込みローラ（駆動ローラ）１８．２６に回転力
伝達機構３０ａ、３０ｂを介し入力され、これらローラ
１８．２６によってフィルム巻き込みが行われるように
構成されている。

転写フィルムＡは第２図のように、ベースフィルムｂの
一方の面に、剥離層Ｃ１転写すべき図柄を印刷してなる
転写層ｄ、および接着層ｅをこの順序で積層した構成と
されている。また凹凸模様付形フィルムＢはその一方の
フィルム面に付形すべき凹凸模様３１が形成された構成
とされている。そして転写フィルムＡはベースフィルム
ｂの上記した転写層ｄ等の積層面が雄型４にむき、凹凸
模様付形フィルムＢは転写フィルムＡと雌型３の間で、
かつ凹凸模様３１が転写フィルムＡにむいた位置関係を
保って、金型３．４間にそれぞれ供給されるようになさ
れている。

樹脂成形品の成形動作は次の手順で行われる。

まず、第１図のように雄型４と雌型３とが離間している
状態で、転写フィルムＡと凹凸模様付形フィルムＢとを
それぞれのフィルム繰り出し手段９．１０によって繰り
出し、雄型４と雌型３との間に新しいフィルム部分を供
給し、他方では、先行する成形動作時に使用された使用
済みフィルム部分をそれぞれのフィルム巻き取り手段１
１．１２によって巻き取る。この際、巻き込みローラ１
８．２６を繰り出しローラ１４．２２よりも若干速い周
速度で回転させることにより、転写フィルムＡ、凹凸模
様付形フィルムＢの双方を緊張状態に保って送りをかけ
るようにする。また両フィルムＡ、Ｂが定量送られたと
きに、これらフィルムに印刷等されている位置決めマー
クを図外のセンサが検出することによって、フィルム供
給を停止するように制御をかける。

尚、この場合の制御では、上記の位置決めマークを検出
した際、センサによるマーク検出位置が予め設定されて
いる定位置と合致しているか否かが判断され、ズレがあ
るときは、そのズレ方向に応じて、フィルムに横方向の
位置調整を加えたり、また供給過多であるときはフィル
ムを引き戻すなどの制御をかけて、フィルムが金型３．
４に対して正しくセットされるようにする。

次に雄型４と雌型３のいずれかをラム等の駆動手段によ
って前動させる。これによって両金型が接合され、両金
型３．４のキャビティ構成面５．６間に第３図のように
キャビティ３２が構成されると共に、このキャビティ３
２内に転写フィルムＡおよび凹凸模様付形フィルムＢが
所定量取り込まれ、この状態で射出ノズル７から射出ゲ
ート８を通し溶融樹脂Ｘをキャビティ３２内に射出かつ
注入させる。

キャビティ３２内では、溶融樹脂Ｘの注入圧によって転
写フィルムＡおよび凹凸模様付形フィルムＢの双方が雌
型３のキャビティ構成面５側に押し付けられ、転写フィ
ルムＡは凹凸模様付形フィルムＢの凹凸模様に倣って同
形状の変形をする。

その結果第４図のように転写フィルムＡに接する側の溶
融樹脂面も、上記の凹凸模様３１に倣った面形状となり
、その硬化でもって樹脂表面が該凹凸模様３１どおりの
面形状に成形される。同時に溶融樹脂Ｘの熱と圧力によ
って、転写フィルムＡの転写層ｄが接着層ｅによって樹
脂表面に接着される。したがって完全硬化後に型開きし
、転写フィルムＡのベースフィルムｂを剥離層Ｃに従っ
て剥離すれば、図柄と凹凸模様との双方が表面に転写お
よび付形された樹脂成形品Ｙが得られるに至る。

尚、上記の実施例では第２図のように、転写フィルムＡ
と凹凸模様付形フィルムＢとを、該凹凸模様付形フィル
ムの凹凸模様３１が転写フィルムＡ側にむｂ−た位置関
係を保って、金型３．４間に供給するようにしたが、こ
れとは反対に、第６図のように凹凸模様３１が形成され
ていない面を転写フィルムＡ側にむけた位置関係を保っ
て供給をしでもよい、この場合の樹脂成形では第７図の
ように、凹凸模様付形フィルムＢの凹凸模様３１側が雌
型３のキャビティ構成面５に押し当てられるから、注入
樹脂圧により凹凸模様３１における凹部のフィルム部分
が上記のキャビティ構成面５に倣って変形するに至り、
同様に転写フィルムＡも変形する。ゆえに完成品たる樹
脂成形品の表面には、なんら不都合なく第５図と同様な
凹凸模様が行形されることになる。

次に、凹凸模様付形フィルムＢの製作方法の具体例につ
いて述べる。

第８図は加圧ローラ３３とバックアップローラ３４とを
用いて、素材となる樹脂フィルムＢ１に凹凸模様３１を
加圧形成する例であって、加圧ローラ３３にはそのロー
ラ周面に、樹脂フィルムＢ１に対して施すべき凹凸模様
３１とは反転した凹凸形状の突起模様３５が形成されて
おり、加圧ローラ３３とバックアップローラ３４との間
に樹脂フィルムＢ１を通すことによって、該加圧ローラ
３３の突起模様３５がフィルム面を加圧し、該フィルム
Ｂ１の塑性変形によって凹凸模様３１が刻設される。こ
の場合、樹脂フィルムＢ１が耐熱性を具備したものであ
れば、加圧ローラ３３を加熱しておくことによって、加
圧と加熱との前作用によって刻印するようにしてもよい
。

第９図はインキ印刷によって凹凸模ａ！３１を形成した
ものであって、塩化ビニルシートのような樹脂フィルム
Ｂ２に対して既述したパッド印刷、グラビア印刷、スク
リーン印刷等で凹凸模様３１を印刷したものである。こ
のような印刷法によれば、第１図の同時成形転写装置１
において、凹凸模様付形フィルムＢを成形動作に同期し
て定量逼りする場合の位置決めマークも、凹凸模様３１
と同時に印刷できる。

第１０図は型紙３６を用いて製作する方法である。つま
り上面に凹凸模様３１とは反転した凹凸形状の突起模様
３７が形成された型紙３６をつ（す、この上に塩化ビニ
ルのような合成樹脂を流しこんで硬化させることにより
、凹凸模様付形フィルムＢを成形するのである。

以上の同時成形転写方法によれば、図柄転写のためのフ
ィルムＡと、凹凸模様付形のためのフィルムＢとを別異
のフィルムとし、この２枚のフィルムＡ、Ｂを金型３．
４間に供給して成形動作を行うから、凹凸模様一体型の
転写フィルムを使用する必要がなくなって、図柄の転写
および凹凸模様の行形が妨げられる虞がなく、しかも第
１２図のような凹凸模様付きの金型゛の使用を排除でき
るに至る。

（発明の効果） 以上、の説明から明らかなように、本発明にかかる樹脂
成形品の同時成形転写方法によれば、凹凸模様一体型の
フィルムの使用を排除することによって、成形樹脂に安
定した図柄の転写と凹凸模様の行形とが行え、良質の樹
脂成形品を製造することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図は本発明方法を具
現する同時成形転写装置の断面図、第２図は成形時のフ
ィルムの配置関係図、第３図はキャビティへの樹脂注入
状態の拡大図、第４図および第５図は成形動作の説明図
、第６図は成形時のフィルムの異なる配置関係を示す図
、第７図は第６図配置関係の場合の成形動作説明図、第
８図ないし第１０図は凹凸模様付形フィルムの製造方法
のそれぞれ具体例を示す図である。 第１１図および第１２図は転写フィルムと、これを用い
た従来の成形方法の説明に用いるそれぞれ断面図である
。 ３．４・・・金型、３１・・・凹凸模様、３２・・・キ
ャビティ、Ａ・・・転写フィルム、Ｂ・・・凹凸模様付
形フィルム、ｂ・・・ベースフィルム、Ｃ・・・剥離層
、ｄ・・・転写層、ｅ・・・接着層、Ｘ・・・溶融樹脂
、Ｙ・・・樹脂成形品。 第３図 第８図 萌９図 第１ｏ図 第１１図 Ｏ 第１２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）ベースフィルムの一方の面に少なくとも、剥離層
   と、所要の図柄を印刷した転写層と、接着層とがこの順
   序で積層されている転写フィルムを、一対の金型の間に
   供給したのち、両金型を接合させて金型キャビティに溶
   融樹脂を注入することにより、樹脂成形と同時に該成形
   樹脂の表面に上記転写層の図柄を転写させる方法であっ
   て、上記転写フィルムのベースフィルム側の面と、該面
   に対向する金型との間に、凹凸模様を一方の面に形成し
   てなる凹凸模様付形フィルムを、上記両金型の接合に先
   行して、かつ転写フィルムと共に供給することを特徴と
   する樹脂成形品の同時成形転写方法。