JPH01120398A - 同時成形転写印刷用転写フィルム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、樹脂成形品の成形と同時にその表面に所定の
図柄を転写印刷する同時成形転写印刷において用いられ
る転写フィルムに関する。　　−（従来の技術） 各種樹脂成形品の成形及びその表面への図柄の印刷に用
いられる同時成形転写印刷法は、一対の金型間に予めベ
ースフィルムに転写すべき図柄を印刷してなる転写フィ
ルムを供給した状態で、これらの金型によって形成され
るキャビティに溶融樹脂を注入し、その熱と圧力とによ
って上記転写フィルムの図柄を硬化しつつある樹脂（成
形品）の表面に転写するようにしたもので、型開き後に
上記転写フィルムのベースフィルムを剥離すれば、表面
に所定の図柄が転写印刷された成形品が得られることに
なる。その場合に、上記転写フィルムとしては、第９図
に示すように、ベースフィルムｂの一方の面に、少なく
とも、型開き後に該ベースフィルムｂを剥離するための
剥離層Ｃ１所定の図柄を印刷した転写層ｄ及び該転写層
ｄを成形品の表面に接着させるための接着層ｅとを順次
積層してなるフィルムａが用いられる。また、図柄中に
金属色を使用する場合には、上記転写層ｄと接着層ｅと
の間に金属蒸着層が設けられる。

一方、上記のような転写フィルムから転写される図柄に
加えて、成形品の表面になし地模様等の凹凸模様を付し
、この凹凸模様と上記図柄とを複合させることによって
成形品表面の美感を向上させることがある。その場合、
第１０図に示すように、キャビティｆを構成する一対の
金型ｇ、ｈのうちの転写フィルムａが対接する側、即ち
成形品の図柄を転写する面を形成する金型ｇの内面ｇ′
に予め凹凸模様ｉを刻設しておき、溶融樹脂ｊを、その
圧力により転写フィルムａを凹凸模ａｌｉに沿わせなが
ら該模様ｉの凹部ｉ′内まで充填することにより、成形
品の表面に、図柄の転写と同時に、金型内面ｇ′の凹凸
模様ｉと凹凸が反対の凹凸模様を形成するといった方法
が用いられる。

（発明が解決しようとする問題点） しかし、このような凹凸模様の形成方法においては、第
１０図に示す金型ｇは１つの凹凸模様にしか対応できな
いので、多種多様の凹凸模様を付したい場合には、成形
品が同一形状であっても、上記金型ｇとして多数の金型
を用意しなければならず、また、金型ｇの内面ｇ′に上
記の如き凹凸模様ｉを刻設する場合には一般にエツチン
グ法が用いられるが、これは極めて面倒で大掛りな設備
が必要であり、その結果、コストが著しく高くなってし
まうのである。更に、上記の如き凹凸模様を転写フィル
ムａから転写される図柄に対応させて設ける場合におい
ては、転写フィルムａの供給位置のわずかなずれによっ
ても、凹凸模様と図柄のパターンがずれて、美感が著し
く損なわれることになり、不良品が発生し易いという問
題がある。

そこで、本発明は、上記の如き同時成形転写印刷におい
て、成形品の成形と同時に、その表面に対する図柄の転
写と凹凸模様の付与とを行う場合に、この凹凸模様を転
写フィルムによって形成し得るようにし、もって成形品
の形状が同一であれば金型の交換を不要として、コスト
の低減を図り、また凹凸模様と図柄のずれによる美感の
低下ないし不良品の発生を防止することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 上記目的達成のため、本発明に係る同時成形転写印刷用
転写フィルムは次のように構成したことを特徴とする。

即ち、ベースフィルムの一方の面に、少なくとも、転写
後に該ベースフィルムを剥離するための剥離層、転写す
べき図柄を印刷してなる転写層、及び該転写層を成形品
の表面に接着させるための接着層がこの順序で順次積層
されてなる転写フィルムにおいて、上記剥離層の反転写
層側に、所定のパターンでインキを印刷してなる凹凸模
様形成用の印刷層を設ける。この印刷層は、具体的には
上記ベースフィルムと剥離層との間、又はベースフィル
ムの反剥離層側の面に設けられる。また、インキの厚み
としては数μ〜数１０μが望ましく、特に成形品表面に
比較的深い凹凸模様を付したい場合は、該印刷層をイン
キが比較的厚く印刷されるスクリーン印刷法で印刷する
のが良い。

（作　　用） 上記の如き構成の転写フィルムによれば、これを一対の
金型間に供給し、その接着層側の面に接触するように溶
融樹脂をキャビティ内に注入して転写フィルムに圧力を
がけな時、該転写フィルムにおける印刷層を構成するイ
ンキの厚みにより、そのパターンに従って該フィルムの
少なくとも剥離層から接着層までの部分が凹凸状となる
。従って、該フィルムの接着層に接触する溶融樹脂も、
その凹凸に従って充填されると共に、これに伴って成形
品の転写フィルム側の面に凹凸が形成されることになる
。そして、型開き後に転写フィルムのベースフィルムを
剥離層がら剥離した時、上記凹凸模様成形用の印刷層も
Ｍ離されて、成形品の表面には転写層によって得られる
図柄と、上記印刷層のパターンを構成するインキが存在
していた部分が凹部となる凹凸模様が付されることにな
る。

（実　施　例） 以下、本発明の詳細な説明する。

まず、第１図により同時成形転写印刷を行う装置の概略
構成を説明すると、該装置１は、互いに対向する面が凸
状及び凹状のキャビティ構成面２．３とされた一対の雄
型４と雌型５とを有すると共に、雄型４の背部には溶融
樹脂の射出ノズル６が配備され、また両型４，５のいず
れか一方はシリンダ等の駆動手段（図示せず）によって
前後方向（図面の左右方向）に往復動され、他方の型に
対して対接離反可能とされている。そして、第２図に示
すように両型４，５が対接した時に上記キャビティ構成
面２．３により所定形状のキャビティ７が形成され、こ
のキャビティ７内に上記射出ノズル６から射出された溶
融樹脂が雄型４に設けられた射出ゲート８を通って注入
されるようになっている。

また、この装＝１には、第１図に示すように、雄型４と
雌型５との間に対して、所定の図柄を一定間隔で多数印
刷してなる帯状の転写フィルムＡを供給するフィルム供
給装置１０が設けられている。この転写フィルム供給装
置１０は、雌型５の上方に設けられた繰り出し部１１と
５該雌型５の下方に設けられた巻き取り部１２とで構成
されていると共に、繰り出し部１１には、転写フィルム
ＡのロールＡ′を支持するロール支持軸１３と、モータ
１４により駆動されて上記ロールＡ′から繰り出された
転写フィルムＡを型４．５側に供給する送りローラ１５
及び該ローラ１５に対接して転写フィルムＡを挟持する
押えローラ１６と、該フィルムＡを所定方向に案内する
ガイドローラ１７とが備えられている。また、巻き取り
部１２には、型４，５間から送り出される転写フィルム
Ａを案内するガイドローラ１８と、モータ１９により駆
動されて該フィルムＡを上記両型４，５間から引き出す
送りローラ２０及び該ローラ２０に対接して転写フィル
ムＡを挟持する押えローラ２１と、使用済みの転写フィ
ルムＡを再びロール状に巻き取る巻き取り軸２２とが備
えられている。

一方、上記転写フィルムＡは、第３図に拡大して示すよ
うに、例えば２軸延伸のポリエステル等でなる柔軟なベ
ースフィルムＢの一方の面に、剥離層Ｃ１転写すべき図
柄を印刷してなる転写層り及び接着層Ｅをこの順序で順
次積層すると共に、該ベースフィルムＢの他方の面には
、スクリーン印刷法等により、例えば上記転写層りの印
刷に用いられるインキと同種のインキで所定のパターン
を印刷してなる印刷層Ｆが設けられている。そして、こ
の転写フィルムＡが、印刷層Ｆを第１図に示す雌型５側
に向けて、両型４，５間に供給されるようになっている
。

次に、この実施例の作用を説明する。

先ず、フィルム供給装置１０の繰り出し部１１における
送りローラ１５、及び巻き取り部１２における送りロー
ラ２０をモータ１４，１９により夫々所定方向に駆動し
て、ロールＡ′から操り出された転写フィルムＡの今回
転写部分を離反状態にある雄型４と雌型５のキャビティ
構成面２．３間に送給し、これらの構成面２．３に対し
て所定の位置関係となった時点で移送を停止する。ここ
で、巻き取り側の送りローラ２０は繰り出し側の送りロ
ーラ１５より周速度が若干速くなるように駆動され、両
送りローラ１５，２０間で転写フィルム９が緊張状態を
維持しながら移送されるようになっていると共に、巻き
取り側のＨ，１つローラ２０より前方の部分は、巻き取
り軸２２が常に巻き取り方向にｆ寸勢されていることに
より、該軸２２に自動的に巻き取られるようになってい
る。また、送りローラ１５，２０は、転写フィルムＡの
今回転写部分が所定位置まで移送されて、該フィルムＡ
に設けられた位置決めマークをセンサ（図示せず）が検
出した時に停止されるようになっている。

このようにして、転写フィルムＡの今回転写部分が一対
の雄型４と雌型５との間に送給されて位１決めされると
、一方の型を他方の型に対接させて、両型４．５の型締
めを行い、次いで射出ノズル６から溶融樹脂Ｘを射出し
、これを雄型４の射出ゲート８から上記キャビデイ７内
に注入する。

そして、この樹脂Ｘがキャビティ７内で硬化することに
より、該キャビティ７の形状に対応する形状の成形品が
得られることになり、また、これと同時に、上記溶融樹
脂Ｘの熱と圧力とによって、転写フィルムＡにおける転
写層りが接着層Ｅにより成形品に接着される。これによ
り、型開き後に該転写フィルムＡのベースフィルムＢを
剥離層Ｃから剥離すれば、上記転写層りを構成する図柄
が表面に転写された成形品が得られることになる。

然して、上記転写フィルムＡには、ベースフィルムＢの
反剥離層ＣｒＭ、即ち雌型５のキャビティ構成面３に対
接する面に所定のパターンでインキを印刷してなる印刷
層Ｆが設けられているので、該転写フィルムＡがキャビ
、ティア内で溶融樹脂Ｘの圧力により上記キャビティ構
成面３に押し付けられた時に、第４図に示すように印刷
層Ｆのパターンを構成するインキＦ１・・・Ｆｌの厚み
により、そのパターンに従ってベースフィルムＢから接
着層Ｅまでの部分が凹凸状となり、これに伴って溶融樹
脂Ｘもこの凹凸に従って充填されることになる。そのた
め、該樹脂Ｘが硬化して成形品となった時に、その表面
に上記印刷層ＦにおけるインキＦ１・・・Ｆｌが存在し
ていた部分が凹部となる凹凸が形成されることになり、
剥離層ＣからベースフィルムＢを印刷層Ｆと共に剥離す
れば、第５図に示すように、成形品Ｙの表面には上記印
刷層Ｆのパターンに対応する凹凸模様と転写層りに印刷
されていた図柄とが付されることになる。その場合に、
この凹凸模様を形成する印刷層Ｆと図柄を形成する転写
層りとは、いずれも転写フィルムＡに設けられていたも
のであるから、該フィルムＡのキャビティ構成面２，３
に対する供給位置が多少ずれても、凹凸模様と図柄とは
ずれることがなく、例えば第５図に示すように、成形品
Ｙの凹部Ｙ１と凸部Ｙ２とが正しく色分けされた模様が
付与されることになる。

尚、第６図は他の実施例を示すもので、この実施例に係
る転写フィルムＡ′においては、ベースフィルムＢ′の
一方の面に剥離層Ｃ′、転写層Ｄ′及び接着層Ｅ′が順
次積層されていると共に、上記ベースフィルムＢ′と剥
離層Ｃ′との間に凹凸模様形成用の印刷層Ｆ′が設けら
れている。

従って、この転写フィルムＡ′の場合は、これを第１．
２図に示す雄型４と雌型５との間に接着層Ｅ′を雄型４
側に向けて供給した状悪で、両型４．５によって形成さ
れるキャビティ７内に溶融樹脂Ｘを注入した時に、その
圧力により剥離層Ｃ′、転写層Ｄ′及び接着層Ｅ′が上
記印刷層Ｆ′のインキの厚みによりそのパターンに従っ
て凹凸状となり、これに伴って上記樹脂Ｘが硬化して得
られる成形品Ｙの表面に、前記実施例と同様に、第５図
に示すような図柄と凹凸とが組合された模様が付される
ことになる。

尚、この転写フィルムＡ′の場合は、上記印刷層Ｆ′が
ベースフィルムＢ′の溶融樹脂Ｘ（＋１に位１すること
になるので、上記実施例に係る転写フィルムＡより、溶
融樹脂Ｘから熱を受は易くなり、またこの熱が雌型５側
に逃げにくくなる。

従って、この転写フィルムＡ′の場合は、印刷層Ｆ′を
構成するインキとして、例えば熱硬化型或は紫外線硬化
型等の耐熱性インキを用いることが望ましい。

更に、第７図に示す転写フィルムＡ″は、ベースフィル
ムＢ″の反剥離層Ｃ“側に２段階に印刷層Ｆｌ″、Ｆ２
″を設けたものであり、また第８図に示す転写フィルム
Ａ〜は、ベースフィルムＢ−と剥離層Ｃ〜との間に同じ
く２段階に印刷層Ｆ１′″、Ｆ２〜を設けたものであり
、これらによれば、成形品の表面に凸部が２段階に突出
し或は凹部が２段階に窪む凹凸模様が付されることにな
る。

（発明の効果） 以上のように本発明に係る転写フィルムによれば、樹脂
成形品の同時成形転写印刷において、該成形品の表面に
該フィルムの転写層による図柄と印刷層による凹凸模様
とが同時に付与されることになり、これら両者が相俟っ
て成形品の美的効果が向上することになる。そして、特
に本発明によれば、転写フィルムによって凹凸模様が付
されるので、従来のように金型に対する面倒な凹凸模様
の刻設が不要となり、また成形品の形状が同一であれば
、同一の金型で各種の凹凸模様を付することができるの
で、この種の成形品のコストが低減されることになる。

更に、転写フィルムの金型に対する供給位置が多少ずれ
ても、図柄と凹凸模様のずれを生じることがないから、
これら両者のずれによる美名の低下ないし不良品の発生
がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る転写フィルムが用いられる同時成
形転写印刷装置の縦断面図、第２図はその樹脂注入時の
要部拡大図である。第３〜８図は本発明に係る転写フィ
ルムの実施例を示すもので、第３図は該フィルム単体の
拡大断面図、第４図は該フィルムの甜脂注入時の状態を
示す拡大断面図、第５図は成形品の表面に転写された状
態を示す拡大断面図、第６〜８図は夫々他の実施例に係
る転写フィルムを夫々示す拡大断面図である。 また、第９図は従来の転写フィルムを示す拡大断面図、
第１０図は成形品に凹凸模様を付す従来の方法を示す断
面図である。 ４．５・・・金型、Ａ、Ａ’　、Ａ”　、Ａ″・・・転
写フィルム、Ｂ、Ｂ’　、Ｂ″、Ｂ〜・・・ベースフィ
ルム、ｃ、ｃ’　、ｃ″、Ｃ〜す・剥離層、Ｄ、Ｄ’・
・・転写層、Ｅ、Ｅ′・・・接着層、Ｆ。 Ｆ’、Ｆ１″、Ｆ２″、Ｆ１〜．Ｆ２′″・・・凹凸模
様形成用の印刷層。 第１図 第２図 第３図 ム 第４図　　　　　第５図 第６図 ｊ５９図 第１０図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）金型内に供給されて樹脂成形品の成形と同時にそ
   の表面に所定の図柄を転写する同時成形転写印刷用の転
   写フィルムであって、ベースフィルムの一方の面に、少
   なくとも、転写後に該ベースフィルムを剥離するための
   剥離層、転写すべき図柄を印刷してなる転写層、及び該
   転写層を成形品の表面に接着させるための接着層がこの
   順序で順次積層されていると共に、上記剥離層の反転写
   層側に、所定のパターンでインキを印刷してなる凹凸模
   様形成用の印刷層が設けられていることを特徴とする同
   時成形転写印刷用転写フィルム。
2. （２）凹凸模様形成用の印刷層が、ベースフィルムと剥
   離層との間に設けられている特許請求の範囲第１項記載
   の同時成形転写印刷用転写フィルム。
3. （３）凹凸模様形成用の印刷層が、ベースフィルムの反
   剥離層側の面に設けられている特許請求の範囲第１項記
   載の同時成形転写印刷用転写フィルム。