JPH02141536A - 耳発生の小さい絞り缶用鋼板の製造方法 - Google Patents
耳発生の小さい絞り缶用鋼板の製造方法Info
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- JPH02141536A JPH02141536A JP29322588A JP29322588A JPH02141536A JP H02141536 A JPH02141536 A JP H02141536A JP 29322588 A JP29322588 A JP 29322588A JP 29322588 A JP29322588 A JP 29322588A JP H02141536 A JPH02141536 A JP H02141536A
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Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は絞り加工時に耳発生が小さい缶用鋼板の製造法
に関するものである。
に関するものである。
(従来の技術)
食品を詰める食缶は、天部、地部、胴部を溶接、接着等
の方法で接合して製缶されたスリーピース缶が主流をな
しているが、最近では消費者の好みや、製缶能率、製缶
コストなどの点からツーピース缶、すなわち絞り加工に
より成型された胴部、地部を有する容器に上蓋を接合し
た缶が普及してきた。このツーピース缶はその製造法に
より2種類に大別される。すなわち絞り成型のみにより
製造される比較的缶高さの低い絞り缶または再絞り缶、
絞りおよびその後のしごき加工により製造されるDI缶
である。
の方法で接合して製缶されたスリーピース缶が主流をな
しているが、最近では消費者の好みや、製缶能率、製缶
コストなどの点からツーピース缶、すなわち絞り加工に
より成型された胴部、地部を有する容器に上蓋を接合し
た缶が普及してきた。このツーピース缶はその製造法に
より2種類に大別される。すなわち絞り成型のみにより
製造される比較的缶高さの低い絞り缶または再絞り缶、
絞りおよびその後のしごき加工により製造されるDI缶
である。
このような絞り加工が施される素材は一般に鋼板から缶
を製造する際の鋼板歩留りを上げるため絞り加工におけ
る耳発生が小さいこと、つまりr値の面内異方性(Δr
)が小さいことが要求されている。同時に製缶コスト低
減のため素材自体の薄手化の要求も強くなっており、内
容物を保護するため硬質素材が要求される。
を製造する際の鋼板歩留りを上げるため絞り加工におけ
る耳発生が小さいこと、つまりr値の面内異方性(Δr
)が小さいことが要求されている。同時に製缶コスト低
減のため素材自体の薄手化の要求も強くなっており、内
容物を保護するため硬質素材が要求される。
これらの特性を要求される缶用鋼板の製造についてこれ
までにも検討され提案がなされている。
までにも検討され提案がなされている。
例えば特開昭58−151426号公報では低炭素Al
キルド鋼をAr3変態点以上の高温仕上げとし、また巻
取温度も高くした熱延と、80〜95%の高圧下率の冷
延を行ないr値の向上とΔrの改善を図っている。前記
公報記載の方法によると、それなりの作用効果があり面
内異方性が減少されている。
キルド鋼をAr3変態点以上の高温仕上げとし、また巻
取温度も高くした熱延と、80〜95%の高圧下率の冷
延を行ないr値の向上とΔrの改善を図っている。前記
公報記載の方法によると、それなりの作用効果があり面
内異方性が減少されている。
しかし耳発生の抑制が十分であるとは言い難く、特に高
冷延圧下率の場合その傾向が大きく、さらに改良を図る
必要がある。
冷延圧下率の場合その傾向が大きく、さらに改良を図る
必要がある。
ところで、耳はいわゆるr値の面内異方性、Δrに起因
しており鋼板の結晶集合組織と密接な関係がある。この
Δrは 1)熱延仕上げ温度 2)冷延圧下率 3)炭化物又はAZNなどの析出物の再結晶過程におけ
る析出挙動や分散状態等 により大きく変化することが知られている。従来、絞り
缶用鋼板の熱延はAr3変態点以上の仕上げ温度で行わ
れてきたが、これは熱延仕上げ温度をAr3変態点未満
にすると(100)組織が発達し耳が大きくなるためで
ある。また冷延圧下率も大きな要因であり約85%を境
に圧下率が低過ぎると(110)組織が、高過ぎると(
100)組織が発達し耳を大きくする。このように耳発
生を小さくするための最適な製造条件を考える上で集合
組織の制御は重要である。
しており鋼板の結晶集合組織と密接な関係がある。この
Δrは 1)熱延仕上げ温度 2)冷延圧下率 3)炭化物又はAZNなどの析出物の再結晶過程におけ
る析出挙動や分散状態等 により大きく変化することが知られている。従来、絞り
缶用鋼板の熱延はAr3変態点以上の仕上げ温度で行わ
れてきたが、これは熱延仕上げ温度をAr3変態点未満
にすると(100)組織が発達し耳が大きくなるためで
ある。また冷延圧下率も大きな要因であり約85%を境
に圧下率が低過ぎると(110)組織が、高過ぎると(
100)組織が発達し耳を大きくする。このように耳発
生を小さくするための最適な製造条件を考える上で集合
組織の制御は重要である。
(発明が解決しようとする課題)
製缶素材の薄手化を図るには
(1)冷延圧下率を高くする
(2)熱延板の板厚を薄くする
という二つの手段が考えられるが、絞り缶用鋼板のよう
な極薄板は冷延圧下率が90%以上に及んでいるため、
冷延圧下率をより以上に高くする(1)の手段は前述の
理由から耳発生抑制の点で問題がある。また(2)の手
段は熱延生産性の低下という問題が生ずる。
な極薄板は冷延圧下率が90%以上に及んでいるため、
冷延圧下率をより以上に高くする(1)の手段は前述の
理由から耳発生抑制の点で問題がある。また(2)の手
段は熱延生産性の低下という問題が生ずる。
その上一般に極薄鋼板を連続焼鈍する際には、ヒートバ
ックルと呼ばれる現象が起こり鋼板に疵が発生しやすい
という繰業上の問題がある。
ックルと呼ばれる現象が起こり鋼板に疵が発生しやすい
という繰業上の問題がある。
本発明はかかる実情に鑑み、冷延圧下率をより高圧下率
としても耳発生が小さい絞り缶用鋼板を製造すべく種々
の研究を行った結果なされたもので、熱延生産性を低下
させることのないよう高冷延圧下率で製造され、硬度(
II R3゜ア)61以上、板厚0.22 mm以下、
連続焼鈍で製造可能でがっ耳発生の小さい絞り缶用極薄
鋼板の製造法の提供を課題とする。
としても耳発生が小さい絞り缶用鋼板を製造すべく種々
の研究を行った結果なされたもので、熱延生産性を低下
させることのないよう高冷延圧下率で製造され、硬度(
II R3゜ア)61以上、板厚0.22 mm以下、
連続焼鈍で製造可能でがっ耳発生の小さい絞り缶用極薄
鋼板の製造法の提供を課題とする。
(課題を解決するための手段)
本発明者らはかかる課題の解決手段について鋭意検討し
た結果、低C,P、N成分とし、1100″C未満の低
温でスラブ加熱したものは、再冷延を組合せることによ
り耳発生が最小となる全冷延圧下率が上昇すること、す
なわち85%以上の高圧下率領域においては全冷延圧下
率が同じであれば再冷延を組合せた方が耳の発生は小さ
いことを知見した。この現象は集合組織的に見ると再冷
延を組合せると、全冷延圧下率の上昇に伴なう(100
)集合組織の発達が抑えられることに起因していること
が分かった。
た結果、低C,P、N成分とし、1100″C未満の低
温でスラブ加熱したものは、再冷延を組合せることによ
り耳発生が最小となる全冷延圧下率が上昇すること、す
なわち85%以上の高圧下率領域においては全冷延圧下
率が同じであれば再冷延を組合せた方が耳の発生は小さ
いことを知見した。この現象は集合組織的に見ると再冷
延を組合せると、全冷延圧下率の上昇に伴なう(100
)集合組織の発達が抑えられることに起因していること
が分かった。
さらに低C,P、N成分の素材では熱延仕上げ温度を従
来耳の発生に不利といわれていたArs変態点未満とす
ることにより冷延、焼鈍後においては熱延仕上げ温度を
Arl変態点以上としたものに比して耳発生が小さくな
ることを見出した。この現象はC,P、Nの含有量を低
減し、スラブ加熱温度を1100℃未満としたことによ
る(110)集合組織の発達が原因となっていることが
分かった。
来耳の発生に不利といわれていたArs変態点未満とす
ることにより冷延、焼鈍後においては熱延仕上げ温度を
Arl変態点以上としたものに比して耳発生が小さくな
ることを見出した。この現象はC,P、Nの含有量を低
減し、スラブ加熱温度を1100℃未満としたことによ
る(110)集合組織の発達が原因となっていることが
分かった。
また(110)組織の発達を促進し本発明の目的を達成
するには N/Nを特定することも極めて重要である。
するには N/Nを特定することも極めて重要である。
鋼成分、熱延仕上げ温度および再冷延が耳発生率(イヤ
リング率)に及ぼす効果を第1図に示す。
リング率)に及ぼす効果を第1図に示す。
従来鋼(成分はivt%、C: 0.030X、Si:
0.012X、Mn:0.20χ、P:0.013χ、
S:0.011χ、Aj:0.050χ、N:0.00
23χ。
0.012X、Mn:0.20χ、P:0.013χ、
S:0.011χ、Aj:0.050χ、N:0.00
23χ。
14/N: 21.8、スラブ加熱温度:1150°0
1巻取温度=650℃、Hot板厚:1.8+am、連
続焼鈍=640”c >および本発明鋼(低C,P、
N成分鋼、成分はwt%:C:0.020X、Si:0
.012χ、Mn:0.20χ、 P :o、oosχ
、 S :0.0111. Aj:0.050X、 N
:0.0016X、 A// N :31.3、スラ
ブ加熱温度:1050°01巻取温度:658”C,1
(ot Fi、厚:2.4mm、連続焼鈍二640℃)
について示しているが、スラブ低温加熱を行った低C,
P、N成分鋼は冷延、焼鈍後(ICR)において、従来
鋼に比べ高冷延圧下率領域でイヤリング率が小さくなっ
ている。またスラブ低温加熱を行った低C,P、N成分
鋼は再冷延(2CR)を組合せること、または熱延仕上
げ温度をAr3変態点未満にすること、さらにそれらを
複合させることによりイヤリング率が低減することがわ
かる。
1巻取温度=650℃、Hot板厚:1.8+am、連
続焼鈍=640”c >および本発明鋼(低C,P、
N成分鋼、成分はwt%:C:0.020X、Si:0
.012χ、Mn:0.20χ、 P :o、oosχ
、 S :0.0111. Aj:0.050X、 N
:0.0016X、 A// N :31.3、スラ
ブ加熱温度:1050°01巻取温度:658”C,1
(ot Fi、厚:2.4mm、連続焼鈍二640℃)
について示しているが、スラブ低温加熱を行った低C,
P、N成分鋼は冷延、焼鈍後(ICR)において、従来
鋼に比べ高冷延圧下率領域でイヤリング率が小さくなっ
ている。またスラブ低温加熱を行った低C,P、N成分
鋼は再冷延(2CR)を組合せること、または熱延仕上
げ温度をAr3変態点未満にすること、さらにそれらを
複合させることによりイヤリング率が低減することがわ
かる。
第1図でFT≧Ar3とは熱延仕上げ温度:890〜9
10℃,FT<Ar3とは熱延仕上げ温度二820℃で
あった。
10℃,FT<Ar3とは熱延仕上げ温度二820℃で
あった。
以上のように、耳発生に及ぼす成分、熱延条件、冷延条
件の影響を詳細に調査した結果、本発明者らは熱延生産
性を低下させることなく、つまり冷延圧下率をより高圧
下率としながらも従来材より耳発生の小さい、かつ必要
とする硬度を持つ絞り缶用鋼板の製造法を見出したもの
である。
件の影響を詳細に調査した結果、本発明者らは熱延生産
性を低下させることなく、つまり冷延圧下率をより高圧
下率としながらも従来材より耳発生の小さい、かつ必要
とする硬度を持つ絞り缶用鋼板の製造法を見出したもの
である。
(作 用)
以下、本発明の詳細な説明する。
Cは強度を高める作用があり目的とする硬度を確保する
ためo、oio%以上含有させるが、一方その含有量が
多くなると、(t t O)組織の発達が妨げられ、同
時に(100)組織が発達して本発明の効果が得られな
いばかりか鋼中の炭化物が増え缶絞り加工性を劣化する
ので0.040%以下にする。
ためo、oio%以上含有させるが、一方その含有量が
多くなると、(t t O)組織の発達が妨げられ、同
時に(100)組織が発達して本発明の効果が得られな
いばかりか鋼中の炭化物が増え缶絞り加工性を劣化する
ので0.040%以下にする。
Siは缶用鋼板の耐食性を劣化させるため、0.03%
以下とする。
以下とする。
Mnは熱延時の耳割れを防ぐため0.05%以上必要な
成分であるが、0.35%を越えると加工性の劣化およ
び(110)組織の発達が抑制される結果耳発生の増大
を招くので上限を0.35%とする。より好ましい範囲
は0.08〜0.25%である。
成分であるが、0.35%を越えると加工性の劣化およ
び(110)組織の発達が抑制される結果耳発生の増大
を招くので上限を0.35%とする。より好ましい範囲
は0.08〜0.25%である。
Pは絞り缶用材料のような極薄材の缶絞り加工性、さら
に本発明の要点である(110)組織の発達を介して耳
発生に大きな影響を与えることを知見した。本発明の目
的を達成するため0.015%以下に制限するが、好ま
しくは0.010%、さらに好ましくは0.008%以
下とする。
に本発明の要点である(110)組織の発達を介して耳
発生に大きな影響を与えることを知見した。本発明の目
的を達成するため0.015%以下に制限するが、好ま
しくは0.010%、さらに好ましくは0.008%以
下とする。
Sは熱延時の耳割れ、および製品の缶絞り加工性の点か
らも少ない方が好ましく 0.015%以下とする。
らも少ない方が好ましく 0.015%以下とする。
Alは脱酸のため添加される成分であり、0.03%以
上含有させる。一方その含有量が多くなるとスリパー疵
等の表面欠陥を生じるので0.15%以下とする。好ま
しくは0.04〜0.12%である。
上含有させる。一方その含有量が多くなるとスリパー疵
等の表面欠陥を生じるので0.15%以下とする。好ま
しくは0.04〜0.12%である。
Nは本発明において重要な成分で耳発生を抑えるために
、0.0025%以下とするが含有量は少ない程(11
0)組織の発達が促進され耳の発生は小さくなる。好ま
しくは0.0020%以下とする。
、0.0025%以下とするが含有量は少ない程(11
0)組織の発達が促進され耳の発生は小さくなる。好ま
しくは0.0020%以下とする。
また本発明の効果はIU/N≧30に特定することによ
って安定して得られるので/14/N≧30とする。I
V/N<30の場合は(110)組織の発達が不十分な
ため本発明の効果が失われる。
って安定して得られるので/14/N≧30とする。I
V/N<30の場合は(110)組織の発達が不十分な
ため本発明の効果が失われる。
以上の成分組成からなる鋼は、転炉、電気炉などで溶製
され、連続鋳造にてスラブとされ、次いで加熱炉に挿入
される。
され、連続鋳造にてスラブとされ、次いで加熱炉に挿入
される。
スラブ加熱温度は(110)組織の発達を促し耳発生の
抑制効果を十分に得るため1100℃未満とする。
抑制効果を十分に得るため1100℃未満とする。
熱延仕上げ温度は必ずしも特定の必要はないが、特に耳
発生の低減を重視する場合は800℃〜Ar3変態点未
満とすることが、また高r値を得る場合はAr、変態点
以上とすることが好ましい。
発生の低減を重視する場合は800℃〜Ar3変態点未
満とすることが、また高r値を得る場合はAr、変態点
以上とすることが好ましい。
巻取温度は低過ぎると冷延、焼鈍後の缶絞り加工性が劣
化し同時に(110)組織の発達を妨げ耳を大きくする
。また高過ぎるとスゲールが厚くなり酸洗性が悪化する
ため630℃以上750℃以下とする。
化し同時に(110)組織の発達を妨げ耳を大きくする
。また高過ぎるとスゲールが厚くなり酸洗性が悪化する
ため630℃以上750℃以下とする。
その後、第1回目の冷延が施される。この冷延圧下率は
ユーザーからの薄手化の要望に応え、かつ熱延板板厚を
厚くし熱延生産性を阻害しないようにするには高圧下は
ど望ましい。しかし、あまり高圧下率とすると本発明特
定の成分、熱延条件としても耳の発生が大きくなるため
上限を95%とする。逆に低過ぎると耳発生が大きくな
るだけでなく熱延板板厚を薄<シなければならないため
熱延生産性を低下させる。そのため下限を85%とする
。
ユーザーからの薄手化の要望に応え、かつ熱延板板厚を
厚くし熱延生産性を阻害しないようにするには高圧下は
ど望ましい。しかし、あまり高圧下率とすると本発明特
定の成分、熱延条件としても耳の発生が大きくなるため
上限を95%とする。逆に低過ぎると耳発生が大きくな
るだけでなく熱延板板厚を薄<シなければならないため
熱延生産性を低下させる。そのため下限を85%とする
。
焼鈍温度は再結晶温度以上であればそれほど高温としな
くても十分な効果が得られることと、目標とする硬度を
得るためには低い方が好ましいため再結晶温度以上、6
70℃以下に制限した。焼鈍方法は箱焼鈍でも連続焼鈍
でもかまわないがより硬質の素材を得るためには連続焼
鈍が望ましい。
くても十分な効果が得られることと、目標とする硬度を
得るためには低い方が好ましいため再結晶温度以上、6
70℃以下に制限した。焼鈍方法は箱焼鈍でも連続焼鈍
でもかまわないがより硬質の素材を得るためには連続焼
鈍が望ましい。
さらに再冷延を行なうがこれは材料に必要な強度を付与
することと、本発明における重要な知見つまり製造条件
を前述のように規制した時、同じ全冷延圧下率であれば
再冷延を組合せた方が耳発生が小さくなるという知見に
基づいて行なわれるものである。この際、再冷延圧下率
が低過ぎると必要な硬度が得られず、また高過ぎると(
100)組織の発達が顕著になり耳発生が大きくなるた
め8〜30%に限定する。
することと、本発明における重要な知見つまり製造条件
を前述のように規制した時、同じ全冷延圧下率であれば
再冷延を組合せた方が耳発生が小さくなるという知見に
基づいて行なわれるものである。この際、再冷延圧下率
が低過ぎると必要な硬度が得られず、また高過ぎると(
100)組織の発達が顕著になり耳発生が大きくなるた
め8〜30%に限定する。
(実施例)
表1に示す条件で絞り缶用鋼板を製造した。焼鈍はすべ
て連続焼鈍である。この結果かられがるように本発明範
囲内の条件で製造された鋼板は最終製品のイヤリング率
3%以下となっており耳が小さくなっている。また硬度
についても本発明範囲内のものは目的とする硬度を達成
している。鋼8と9を比べると熱延仕上げ温度の効果が
、鋼6と7または8と11を比べると再冷延の効果が明
らかである。
て連続焼鈍である。この結果かられがるように本発明範
囲内の条件で製造された鋼板は最終製品のイヤリング率
3%以下となっており耳が小さくなっている。また硬度
についても本発明範囲内のものは目的とする硬度を達成
している。鋼8と9を比べると熱延仕上げ温度の効果が
、鋼6と7または8と11を比べると再冷延の効果が明
らかである。
製造条件が本発明範囲外のものはいずれも耳が大きくな
っているか、または硬度が不足している。
っているか、または硬度が不足している。
例えば鋼4,7,10.11は熱延条件、冷延条件が本
発明範囲外であるため耳が大きいかまたは硬度が不足し
ており、鋼12,13.14は成分が条件外であるため
耳が大きくなっている。また鋼5は焼鈍温度が高過ぎた
ためヒートバックルが発生しており同時に硬度も不足し
ている。
発明範囲外であるため耳が大きいかまたは硬度が不足し
ており、鋼12,13.14は成分が条件外であるため
耳が大きくなっている。また鋼5は焼鈍温度が高過ぎた
ためヒートバックルが発生しており同時に硬度も不足し
ている。
(発明の効果)
本発明に従い絞り缶用素材を製造することで熱延生産性
を低下させることなく、耳が小さく、かつ硬度(H11
311T) 61以上、板厚0.22 mm以下の極薄
材料を得ることができる。本発明によれば熱延仕上げ温
度にかかわらず耳発生の小さな鋼板が得られるのでAr
+変態点以上の熱延仕上げ温度が確保しにくいような条
件、例えば抽出温度が低い、仕上げ板厚が薄いなどの条
件での熱延作業性が向上する。しかも抽出温度、焼鈍温
度は低くてもよいため大きなコスト削減も期待でき経済
的効果は極めて大きい。さらに再結晶焼鈍後8〜30%
の再冷延を行うため連続焼鈍時の板厚が厚くでき、極薄
板の連続焼鈍時に問題となるヒートバックルの解決にも
なる。
を低下させることなく、耳が小さく、かつ硬度(H11
311T) 61以上、板厚0.22 mm以下の極薄
材料を得ることができる。本発明によれば熱延仕上げ温
度にかかわらず耳発生の小さな鋼板が得られるのでAr
+変態点以上の熱延仕上げ温度が確保しにくいような条
件、例えば抽出温度が低い、仕上げ板厚が薄いなどの条
件での熱延作業性が向上する。しかも抽出温度、焼鈍温
度は低くてもよいため大きなコスト削減も期待でき経済
的効果は極めて大きい。さらに再結晶焼鈍後8〜30%
の再冷延を行うため連続焼鈍時の板厚が厚くでき、極薄
板の連続焼鈍時に問題となるヒートバックルの解決にも
なる。
第1図は全冷延圧下率とイヤリング率の関係を示す図で
ある。 9θ 9t92 Total kg圧下牟C%1
ある。 9θ 9t92 Total kg圧下牟C%1
Claims (2)
- (1)重量%で C:0.010〜0.040% Si≦0.03% Mn:0.05〜0.35% P≦0.015% S≦0.015% sol.Al:0.03〜0.15% N≦0.0025%ただしAl/N≧30 を含有し、残部鉄および不可避的不純物からなる鋼片を
1100℃未満の温度に加熱した後、熱間圧延を行い6
30〜750℃にて巻き取り、脱スケール後、85〜9
5%の圧下率で冷間圧延し、再結晶温度以上670℃以
下の温度で焼鈍し、次いで8〜30%の再冷延を行うこ
とを特徴とする耳発生の小さい絞り缶用鋼板の製造方法
。 - (2)重量%で C:0.010〜0.040% Si≦0.03% Mn;0.05〜0.35% P≦0.015% S≦0.015% sol.Al:0.03〜0.15% N≦0.0025%ただしAl/N≧30 を含有し、残部鉄および不可避的不純物からなる鋼片を
1100℃未満の温度に加熱した後、熱間圧延を仕上げ
温度800℃〜Ar_3変態点未満で行い630〜75
0℃にて巻き取り、脱スケール後、85〜95%の圧下
率で冷間圧延し、再結晶温度以上670℃以下の温度で
焼鈍し、次いで8〜30%の再冷延を行うことを特徴と
する耳発生の小さい絞り缶用鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29322588A JP2689149B2 (ja) | 1988-11-19 | 1988-11-19 | 耳発生の小さい絞り缶用鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29322588A JP2689149B2 (ja) | 1988-11-19 | 1988-11-19 | 耳発生の小さい絞り缶用鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02141536A true JPH02141536A (ja) | 1990-05-30 |
JP2689149B2 JP2689149B2 (ja) | 1997-12-10 |
Family
ID=17792046
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29322588A Expired - Fee Related JP2689149B2 (ja) | 1988-11-19 | 1988-11-19 | 耳発生の小さい絞り缶用鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2689149B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0480345A (ja) * | 1990-07-19 | 1992-03-13 | Nippon Steel Corp | 加工性、肌荒れ性及びイヤリング性に優れた冷延鋼板及びその製造方法 |
FR2686815A1 (fr) * | 1991-07-29 | 1993-08-06 | Toyo Kohan Co Ltd | Procede pour produire un feuillard d'acier utile dans la production d'une boite par etirage et emboutissage profond. |
JPH0892642A (ja) * | 1994-09-29 | 1996-04-09 | Nippon Steel Corp | 耐イヤリング性の優れた容器用鋼板の製造方法 |
WO1996026295A1 (fr) * | 1995-02-24 | 1996-08-29 | Sollac | Procede d'elaboration d'une tole ou d'une bande en acier pour la realisation d'une boite et tole ou bande en acier obtenue par ce procede |
JPH09184018A (ja) * | 1995-12-28 | 1997-07-15 | Kawasaki Steel Corp | 面内異方性が小さい高強度容器用鋼板の製造方法 |
US5725697A (en) * | 1993-12-24 | 1998-03-10 | Kawasaki Steel Corporation | Method of manufacturing cold-rolled can steel sheet having less planar anisotropy and good workability |
-
1988
- 1988-11-19 JP JP29322588A patent/JP2689149B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0480345A (ja) * | 1990-07-19 | 1992-03-13 | Nippon Steel Corp | 加工性、肌荒れ性及びイヤリング性に優れた冷延鋼板及びその製造方法 |
FR2686815A1 (fr) * | 1991-07-29 | 1993-08-06 | Toyo Kohan Co Ltd | Procede pour produire un feuillard d'acier utile dans la production d'une boite par etirage et emboutissage profond. |
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FR2730942A1 (fr) * | 1995-02-24 | 1996-08-30 | Lorraine Laminage | Procede d'elaboration d'une tole ou d'une bande en acier pour la realisation d'une boite et tole ou bande en acier obtenue par ce procede |
US6056832A (en) * | 1995-02-24 | 2000-05-02 | Sollac | Method for producing a steel sheet or strip for making a can, and steel sheet or strip obtained by said process |
JPH09184018A (ja) * | 1995-12-28 | 1997-07-15 | Kawasaki Steel Corp | 面内異方性が小さい高強度容器用鋼板の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2689149B2 (ja) | 1997-12-10 |
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