JPH0198672A - 粉体塗料組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、粉体塗料の硬化時に、′塗料成分からのヤニ
の発生がなく、耐黄変性に優れ、かつ平滑性、耐衝撃性
、可とう性、耐食性、耐候性などにも優れた塗膜を形成
する粉体塗料組成物に関するものである。

〔従来の技術〕

粉体塗装は、無公害、省資源、省力化といった点におけ
る長所から金属塗装全般に使用されており、平滑性、耐
食性が重要な洗濯機、冷蔵庫、クーラーなどの家電製品
や、耐食性、耐候性が重要な橋梁、高欄、門扉、フェン
スなどの道路資材に広く使用されている。

そして、粉体塗料の一例として、カルボキシル基および
水酸基を有するポリエステル樹脂、グリシジル基および
／またはβ−メチルグリシジル基を含有する重合物およ
びブロックイソシアネート化合物からなる粉体塗料用樹
脂組成物が、特開昭６０−１２０７６４号公報に開示さ
れている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、この粉体塗料用樹脂組成物は、平滑性、耐衝撃
性、耐候性には優れているが、塗料硬化時にブロックイ
ソシアネートのブロック剤が解離して、焼付炉内にブロ
ック剤によるヤニが発生し、塗装品に落下して塗装品が
不良となったり、塗膜が黄変しやすかったり、またブロ
ック剤のガスが公害的に問題があるなどの欠点があった
。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者らは、これら従来の問題点を解決し、平滑性、
耐衝撃性、可どう性、耐食性、耐候性などに優れ、かつ
塗膜の黄変や塗料硬化時のヤニの発生のない粉体塗料組
成物を得るべく鋭婁研究した結果、カルボキシル基およ
び水酸基を有するポリエステル樹脂、グリシジル基およ
び／またはβ−メチルグリシジル基を含有するアクリル
樹脂およびウレトジオン化合物からなる組成物により、
その目的を達し得ることを見いだし、本発明を完成する
に至った。

すなわち、本発明は、酸価が１０〜３０、水酸基価が５
〜４０．ガラス転移温度（以下、Ｔｇと称する）が５５
〜７０℃で、かつ数平均分子量が２０００〜６０００で
あるポリエステル樹脂（Ａ）を７０〜９５重量部、グリ
シジルアクリレート。

グリシジルメタクリレート、β−メチルグリシジルアク
リレートおよびβ−メチルグリシジルメタクリレートか
らなる群から選ばれた一種以上のモノマーを２０〜６０
重量％含有し、かつ数平均分子量が５００〜６０００で
あるグリシジル基および／またはβ−メチルグリシジル
基を含有するアクリル樹脂（Ｂ）を５〜３０重量部およ
びウレトジオン化合物（Ｃ）を１〜２０重量部の割合で
含んで成る粉体塗料組成物に関する。

本発明に用いられるポリエろチル樹脂（Ａ）は、テレフ
タル酸を主体とするポリエステル形成可能なカルボン酸
と、エチレングリコールを主体とする多価アルコールと
の縮合物であって、カルボン酸成分としては１例えば、
フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸およびそれ
らの無水物；テレフタル酸、イソフタル酸、メチルテレ
フタル酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、フマル
酸、β−オキシプロピオン酸、蓚酸、グルタル酸などが
あげられる。

また、多価アルコール成分としては、例えば。

エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオー
ル、ベンタンジオール、　１，６−ヘキサンジオール、
ネオペンチルグリコール、　２．２　’　−ジエチルプ
ロパンジオール、シクロヘキサンジオール、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリトリットなどがあげられる。

“ このようなポリエステル樹脂（Ａ）としては、例えば市
販品として、大日本インキ化学工業株式会社製のファイ
ンデイックＡ−２３９−Ｊ、ファインデイックＡ−２３
９−Ｗ、ファインデイックＡ−２３９−Ｘ、７フインデ
イツクＡ−２３９−Ｙ（いずれも商品名）などをあげる
ことができる。

本発明に用い′られるグリシジル基および／またはβ−
メチルグリシジル基を含有するアクリル樹脂（Ｂ）のモ
ノマーの含有量は、２０〜６０重量％、好ましくは４０
〜５０重量％である。この量が２０重量％未満の場合に
は、前記ポリエステル樹脂（Ａ）との相溶性が悪くなり
、しかもポリエステル樹脂（Ａ）との反応が不十分゛と
なるために、塗膜外観が不良となり、耐衝撃性、可どう
性などの機械的強度が不十分となる。また、６０重量％
を超える場合には、架橋密度が高くなりすぎて。

得られる塗膜の耐衝撃性、可どう性などの機械的強度が
低下し不適当である。

アクリル樹脂（Ｂ）の数平均分子量が５００未満の場合
には、得られる塗膜の耐衝撃性、可どう性などの機械的
強度が不十分になり、また６０００を超える場合には、
得られる塗膜の平滑性や鮮映性などの塗膜外観が劣るの
みならず１反応が十分に進行しなくなって耐衝撃性、可
どう性などの機械的強度も低下するので、いずれの場合
も不適当である。

そして、このアクリル樹脂（Ｂ）は、前記モノマーと、
それと共重合可能なモノマーとを共重合せしめることに
よって得られ、その共重合可能なモノマーとしては、例
えば、メチルアクリレート。

エチルアクリレート、ノルマルブチルアクリレート、イ
ソブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチル
メタクリレート、ノルマルブチルメタクリレート、イソ
ブチルメタクリレート、シクロへキシルメタクリレート
、セロソルブメタクリレート、スチレンなどのモノマー
があるが、特にメチルメタクリレートおよびセロソルブ
メタクリレートなどは、前記ポリエステル樹脂（Ａ）と
の相溶性に優れるので好適なものである。

さらに、アクリル樹脂（Ｂ）の製造法としては。

周知の方法を採用することができるが９分子量の調整が
容易であることなどから、特に溶液重合法が最適である
。

本発明に用いられるウレトジオン化合物（Ｃ）として代
表的なものは、トリレンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートおよび
ヘキサメチレンジイソシアネートなどのような芳香族、
脂環式または脂肪族のイソシアネートのウレトジオン環
を持つ化合物があげられ、具体的には１例えば、Ｈｉｉ
ｌｓ社製のアダクトＢＦ−１５４０（商品名）などがあ
る。

本発明の粉体塗料組成物に配合されるウレトジオン化合
物（Ｃ）が１重量部未満の′場合には、得られる塗膜の
耐衝撃性、可どう性などの機械的強度が不十分となり、
また２０重量部を超える場合には、耐衝撃性、可どう性
などの機械的強度、耐食性、耐候性などが劣る。

本発明の粉体塗料組成物には、上記３成分以外に、必要
に応じて着色顔料（例えば、二酸化チタン、べんがら、
黄色酸化鉄、カーボンブラックなどの無機顔料、フタロ
シアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリド
ン系赤色顔料、イソインドリノン系黄色顔料などの有機
顔料）：タルク、シリカ、炭酸カルシウムなどの体質顔
料；アルミニウム粉などの金属粉；マイカ粉；表面調整
剤、紫外線吸収剤、熱劣化防止剤１発泡防止剤などの添
加剤；有機スズ化合物などの触媒などを適宜配合するこ
とができる。

本発明の粉体塗料組成物の製造は、公知の粉体塗料製造
法と同様の方法で実施することができる。

以上のようにして製造された粉体塗料組成物は。

鉄、アルミニウム、銅、亜鉛あるいはこれらの合金類例
えば不銹鋼、真ちゅうなどの金属に１例えば市販の静電
粉体塗装機によって均一に塗装したのち、熱風炉、赤外
炉、誘導加熱炉などで焼付けて良好な塗膜を形成するこ
とができる。

〔発明の効果〕

本発明の粉体塗料組成物により得られる塗膜は、平滑性
、鮮映性などの塗膜外観、光沢度、耐衝撃性、可どう性
などの機械的強度、耐食性、耐候性に優れるとともに、
塗料硬化時に塗料からのヤニの発生がなく、しかも塗膜
の黄変度も非常に少ないという工業的に有用なものであ
る。

〔製造例、実施例および比較例〕

次に１本発明の製造例、実施例および比較例をあげて、
さらに詳細に説明する。これらの例中において部は重量
部を示す。

製造例〔グリシジル基含有アクリル樹脂（Ｂ）の製造〕 グリシジルメタクリレート４０部、β−メチルグリシジ
ルメタクリレート２０部、メチルメタクリレート３０部
、セロソルブメタクリレート１０部およびｔ−プチルバ
ーベンゾエー゛ト　０．５部からなる混合物を、加圧下
で１５５℃に加温されている１００部のキシレンに滴下
し、重合させたのちキシレンを除去し、数平均分子量が
１００００のアクリル樹脂（Ｂ−１）を得た。

次に、ｔ−ブチルパーベンゾエートの添加量を変化させ
る以外は、アクリル樹脂（Ｂ　−１）に使用したモノマ
ーと同量のモノマーを用い、ｔ−ブチルパーベンゾエー
ト　１．０部からは数平均分子量５０００のアクリル樹
脂（Ｂ　−２）を、ｔ−ブチルパーベンゾエート　２．
０部からは数平均分子量１５００のアクリル樹脂（Ｂ　
−３）を、ｔ−ブチルパーベンゾエート４．０部からは
数平均分子量５００のアクリル樹脂（Ｂ−４）を、ｔ−
ブチルパーベンゾエート　５．０部からは数平均分子量
３００のアクリル樹脂（Ｂ　−５）を得た。

実施例１〜４．比較例１〜５ 第１表に示した実施例１〜４、比較ｉｓ１〜５の組成物
の全成分をドライブレンダ−（三井化工機株式会社製、
商品名ヘンシェルミキサー）により、約１分間均一に混
合したのち、８０〜１００℃の温度条件で押出混練機（
ブス社製、商品名ブスコニーダーＰＲ−４８）を使用し
て溶融混練し、冷却後、ハンマー式衝撃粉砕機で微粉砕
した０次に。

１５０メツシユの金網でｒ過し、それぞれの粉体塗料を
得た。

得られた粉体塗料を厚さ　０　、８　ｉ＋ｍのリン酸亜
鉛処理を施した鉄板上に静電塗装し、第２表に示した条
件で焼付けて、それぞれの硬化塗膜を得た。

得られた試験片の塗膜性能を第２表に示した。

実施例１〜４の結果から明らかなように１本発明の粉体
塗料組成物から得られた塗膜は、塗膜外観、光沢度、耐
衝撃性、可とう性、耐食性、耐候性に優れ１発揮分（ヤ
ニ）もなく、゛耐黄変性にも優れている。

これに対して、ポリエステル樹脂（Ａ）の含有量が７０
重量部未満の比較例１は、耐衝撃性、可どう性に劣り、
アクリル樹脂（Ｂ）の数平均分子量が５００未満の比較
例２は、耐衝撃性、可どう性、耐食性に劣り、アクリル
樹脂（Ｂ）の数平均分子量が６０００を超える比較例３
は、塗膜外観。

光沢度、耐衝撃性、可とう性、耐食性に劣る。

また、ウレトジオン化合物（Ｃ）の含有量が２０重量部
を超える比較例４は、耐衝撃性、可とう性、耐食性、耐
候性に劣り、さらに、ウレトジオン化合物（Ｃ）に代え
て、特開昭６０−１２０７６４号公報に開示されたブロ
ックイソシアネート化合物を使用した比較例５は１発揮
分（ヤニ）が多く、耐黄変性にも劣っている。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 必須成分として （Ａ）酸価が１０〜３０、水酸基価が５〜４０、ガラス
   転移温度が５５〜７０℃で、かつ数平均分子量が２００
   ０〜６０００であるポリエステル樹脂を７０〜９５重量
   部 （Ｂ）グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレ
   ート、β−メチルグリシジルアクリレートおよびβ−メ
   チルグリシジルメタクリレートからなる群から選ばれた
   一種以上のモノマーを２０〜６０重量％含有し、かつ数
   平均分子量が５００〜６０００であるグリシジル基およ
   び／またはβ−メチルグリシジル基を含有するアクリル
   樹脂を５〜３０重量部 および （Ｃ）ウレトジオン化合物を１〜２０重量部の割合で含
   んで成る粉体塗料組成物。