JPH01313573A - 粉体塗料組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、粉体塗料の硬化時に、塗料成分からのヤニの
発生がなく、耐黄変性に優れ、かつ平滑性、耐衝撃性、
可とう性、耐汚染性、耐食性、耐候性などにも優れた塗
膜を形成する粉体塗料組成物に関するものである。

〔従来の技術〕

粉体塗装は、無公害、省資源、省力化といった点におけ
る長所から金属塗装全般に使用されており、平滑性、耐
食性が重要な洗濯機、冷蔵庫、クーラーなどの家電製品
や、耐食性、耐候性が重要な橋梁、高欄、門扉、フェン
スなどの道路資材に広く使用されている。

そして、粉体塗料の一例として、カルボキシル基含有ポ
リエステル樹脂と、グリシジル基および／またはβ−メ
チルグリシジル基含有アクリル樹脂とからなる粉体塗料
用栢脂組成物が、特開昭５６−１３６８５６号公報に開
示されている。

また、カルボキシル基および水酸基を有するポリエステ
ル樹脂、グリシジル基および／またはβ−メチルグリシ
ジル基を含有する重合物およびブロックイソシアネート
化合物からなる粉体塗料用樹脂組成物が、特開昭６０−
１２０７６４号公報に開示されている。

さらに、グリシジルブタレートと、カルボキシル基を含
有するポリエステル樹脂とからなる粉末塗料が、特開昭
５９−１０８０６５号公報に開示されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、特開昭５６−１３６８５６号公報に示されるカ
ルボキシル基含有ポリエステル樹脂と、グリシジル基お
よび／またはβ−メチルグリシジル基含有アクリル樹脂
とからなる粉体塗料用樹脂組成物は、これら両樹脂の相
溶性が悪く、しかもカルボキシル基とグリシジル基およ
び／またはβ−メチルグリシジル基との硬化反応が速い
ため、加熱時に急激な増粘現象を示す。そのため、この
ような構成になる粉体塗料用樹脂組成物を塗布し焼付け
た際には、溶融流動性が不十分となり、得られる硬化塗
膜は、十分な物性ならびに外観を示さないという欠点を
有するものであった。

また、特開昭６０−１２０７６４号公報に示される粉体
塗料用樹脂組成物は、平滑性、耐ｒ＃撃性には優れてい
るが、耐候性、耐汚染性に劣り、さらに塗料硬化時にブ
ロックイソシアネートのブロック剤が解離して、焼付炉
内にブロック剤によるヤニが発生し、そのヤニが炉壁か
ら塗装品に落下して塗装品が不良となったり、塗膜が黄
変しやすかったり、加えてブロック剤のガスが副生揮発
物として発生するなどの欠点があった。

さらに、特開昭５９−１０８０６５号公報に示される粉
末塗料は、硬化剤として２官能のジグリシジルテレフタ
レートを使用するため、硬化時の架橋密度が低く、その
ため平滑性、耐ｍ撃性、可どう性には優れているが、耐
汚染性、耐食性、耐候性などに劣るという欠点があった
。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者らは、これら従来の問題点を解決し。

平滑性、耐衝撃性、可どう性、耐候性に優れ、かつ塗膜
の黄変や塗料硬化時のヤニの発生のない粉体塗料組成物
を得るべく鋭意研究した結果、カルボキシル基を含有す
るポリエステル樹脂、グリシジル基および／またはβ−
メチルグリシジル基を含有するアクリル便脂および低分
子量のグリシジル基を含有する化合物からなる組成物に
より、その目的を達し得ることを見いだし、本発明を完
成するに至った。

すなわち、本発明は、酸価が１０〜１００、ガラス転移
温度（以下、Ｔｇと称する）が５０〜８０℃で、かつ数
平均分子量が２０００〜８０００であるポリエステル樹
脂（Ａ）を７０〜９５重量部、グリシジルアクリレート
、グリシジルメタクリレート、β−メチルグリシジルア
クリレートおよびβ−メチルグリシジルメタクリレート
からなる群から選ばれた一種以上のモノマーを２０〜６
０重量％含有し、かつ数平均分子量が５００〜６０００
であるグリシジル基および／またはβ−メチルグリシジ
ル基を含有するアクリル樹脂（Ｂ）を５〜３０重景部滑
部び分子量が１００〜２９８のグリシジル基含有化合物
（Ｃ）を１〜１０重量部の割合で含んでなる粉体塗料組
成物に関する。

本発明に用いられるポリエステル樹脂（Ａ）は。

テレフタル酸を主体とするポリエステル形成可能なカル
ボン酸と、エチレングリコールを主体とする多価アルコ
ールとの縮合物であって、カルボン酸成分としては、例
えば、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸およ
びそれらの無水物；テレフタル酸、イソフタル酸、メチ
ルテレフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、
フマル酸、β−オキシプロピオン酸、蓚酸、グルタル酸
などがあげられる。

また、多価アルコール成分としては、例えば、エチレン
グリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ベン
タンジオール、　】、６−ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール、　２．２’−ジエチルプロパンジオー
ル、シクロヘキサンジオール、トリメチロールプロパン
、ペンタエリトリットなどがあげられる。

このようなポリエステル樹脂（Ａ）としては、例えば市
販品として、大日本インキ化学工業株式会社製のファイ
ンデイックＭ−８９００、日本エステル株式会社製のエ
ステルレジンＥＲ−８２００、エステルレジンＥＲ−８
１０７（いずれも商品名）などをあげることができる。

そして、本発明の粉体塗料組成物におけるポリエステル
樹脂（Ａ）の含有量が７０重量部未満の場合は、アクリ
ル樹脂（Ｂ）との相溶性が悪くなり、架ｗｉ密度も高く
なりすぎて、塗膜外観が不良となり、耐？＃撃性、可ど
う性などの機械的強度も低下する。また、９５重量部を
超える場合は、アクリル樹脂（Ｂ）との反応性が不十分
となるために、耐衛撃性、可どう性などの機械的強度お
よび耐汚染性、耐候性が不良となる。

本発明に用いられるグリシジル基および／またはβ−メ
チルグリシジル基を含有するアクリル樹脂（Ｂ）のモノ
マーの含有量は、２０〜６０重量％、好ましくは３０〜
５０重量％である。この量が２０重量％未満の場合には
、前記ポリエステル樹脂（Ａ）との相溶性が悪くなり、
しかもポリエステル樹脂（Ａ）との反応性が不十分とな
るために、塗膜外観が不良となり、耐衝撃性、可どう性
などの機械的強度が不十分となる。また、６０重滑部を
超える場合には、架橋密度が高くなりすぎて、得られる
塗膜の耐衝撃性、可どう性などの機械的強度が低下し不
適当である。

アクリル樹脂（Ｂ）の数平均分子量が５００未満の場合
には、得られる塗膜の耐衝撃性、可どう性などの機械的
強度が不十分になり、また６０００を超える場合には、
得られる塗膜の平滑性や鮮映性などの塗膜外観が劣るの
みならず、反応が十分に進行しなくなって耐衝撃性、可
どう性などの機械的強度も低下するので、いずれの場合
も不適当である。

そして、このアクリル樹脂（Ｂ）は、前記モノマーと、
それと共重合可能なモノマーとを共重合せしめることに
よって得られ、その共重合可能なモノマーとしては、例
えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ノル
マルブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、メ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート、ノルマル
ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、シ
クロへキシルメタクリレート、セロソルブメタクリレー
ト、スチレンなどのモノマーがあるが、特にメチルメタ
クリレートおよびセロソルブメタクリレートなどは、前
記ポリエステル樹脂（Ａ）との相溶性に優れるので好適
なものである。

さらに、アクリル樹脂（Ｂ）の製造法としては、周知の
方法を採用することができるが１分子量の調整が容易で
あることなどから、特に溶液重合法が最適である。

また１本発明の粉体塗料組成物には、分子量が１００〜
２９８のグリシジル基含有化合物（Ｃ）を１〜１０重量
部含有することが必要である。グリシジル基含有化合物
（Ｃ）の含有量が１重量部未満の場合には、ポリエステ
ル樹脂（Ａ）とアクリル樹脂（Ｂ）との間の相溶性が不
十分となり。

しかも硬化反応が速いため、塗膜外観が悪く、耐ＷＩ撃
性、可どう性などの機械的強度も不十分となり、耐候性
も劣るようになる。また、１０重量部を超える場合には
、硬化時の架橋密度が低くなりすぎて、耐汚染性、耐食
性、耐候性などに劣ることになり好ましくない。

すなわち、グリシジル基含有化合物（Ｃ）を１〜１０重
量部含有することによって、ポリエステル樹脂（Ａ）と
アクリル樹脂（Ｂ）との閏の相溶性を改善し、さらに硬
化反応と架橋密度とをコントロールすることができるた
め、塗膜外観、光沢度、耐衝撃性や可どう性などの機械
的強度および耐汚染性、耐食性、耐候性に優れた塗膜を
得ることができる。

このようなグリシジル基含有化合物（Ｃ）としては、例
えば、テレフタル酸ジグリシジルエステル、パラオキシ
安息香酸ジグリシジルエステル。

トリグリシジルイソシアヌレートなどをあげることがで
きる。

本発明の粉体塗料組成物には、上記３成分以外に、必要
に応じて着色顔料（例えば、二酸化チタン、べんがら、
黄色酸化鉄、カーボンブラックなどの無機顔料、フタロ
シアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリド
ン系赤色顔料、イソインドリノン系黄色顔料などの有機
顔料）；タルク、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、マイカなどの体質顔料；銅粉、ステンレス粉、アル
ミニウム粉などの金属粉；表面調整剤、紫外線吸収剤、
熱劣化防止剤、発泡防止剤などの添加剤などを適宜配合
することができる。

本発明の粉体塗料組成物の製造は、公知の粉体塗料製造
法と同様の方法で実施することができる。

以上のようにして製造された粉体塗料組成物は。

鉄、アルミニウム、銅、亜鉛あるいはこれらの合金類例
えば不銹鋼、真ちゅうなどの金属に、例えば市販の静電
粉体塗装機によって均一に塗装したのち、熱風炉、赤外
炉、誘導加熱炉などで焼付けて良好な塗膜を形成するこ
とができる。

〔発明の効果〕

本発明の粉体塗料組成物により得られる塗膜は。

平滑性や鮮映性などの塗膜外観、光沢度、耐ＶＲ＠性や
可どう性などの機械的強度、耐汚染性、耐食性、耐候性
に優れるとともに、塗料硬化時に塗料からのヤニの発生
がなく、シかも塗膜の黄変度も非常に少ないという工業
的に有用なものである。

〔製造例、実施例および比較例〕

次に、本発明の製造例、実施例および比較例をあげて、
さらに詳細に説明する。これらの例中において部は重量
部を示す。

製造例〔グリシジル基含有アクリル樹脂（Ｂ）の製造〕 グリシジルメタクリレート４０部、β−メチルグリシジ
ルメタクリレート２０部、メチルメタクリレート３０部
、セロソルブメタクリレート１０部およびｔ−ブチルパ
ーベンゾエート　０．５部からなる混合物を、加圧下で
１５５℃に加温されている１００部のキシレンに滴下し
１重合させたのちキシレンを除去し、数平均分子量が１
００００のアクリル樹脂（Ｂ−１）を得た。

次に、ｔ−ブチルパーベンゾエートの添・前置を変化さ
せる以外は、アクリル樹脂（Ｂ　−１）に使用したモノ
マーと同量のモノマーを用い、ｔ−ブチルパーベンゾエ
ート　１．０部からは数平均分子量５０００のアクリル
樹脂（Ｂ−２）を、ｔ−ブチルパーベンゾエート　２，
０部からは数平均分子ｆｆ１１５００のアクリル樹脂（
Ｂ−３）を、ｔ−ブチルパーベンゾエート４．０部から
は数平均分子量５００のアクリル樹脂（Ｂ−４）を、ｔ
−ブチルパーベンゾエート　５．０部からは数平均分子
量３００のアクリル樹脂（Ｂ−５）を得た。

実施例１〜７．比較例１〜８ 第１表に示した実施例１〜７、比較例１〜８の組成物の
全成分をドライブレンダ−（三井化工機株式会社製、商
品名ヘンシェルミキサー）により、約１分間均一に混合
したのち、８０〜１００℃の温度条件で押出混練機（ブ
ス社製、商品名ブスコニーダーＰＲ−４６）を使用して
溶融混練し、冷却後、ハンマー式衝撃粉砕機で微粉砕し
た。次に、１５０メツシユの金網で”ｙ濾過し、それぞ
れの粉体塗料を得た。

得られた粉体塗料を厚さ　０　、８　ｍｍのリン酸亜鉛
処理を施した鉄板上に静電塗装し、第２表に示した条件
で焼付けて、それぞれの硬化塗膜を得た６得られた試験
片の塗膜性能を第２表に示した。

実施例１〜７の結果から明らかなように、本発明の粉体
塗料組成物から得られた塗膜は、塗膜外観、光沢度、耐
衝撃性、可どう性、耐汚染性、耐食性、耐候性に優れ、
揮発分（ヤニ）もなく、耐黄変性にも優れている。

これに対して、ポリエステル樹脂（Ａ）の含有量が９５
重量部を超える比較例１は、耐衝撃性。

可どう性、耐汚染性、耐食性、耐候性に劣り、ポリエス
テル樹脂（Ａ）の含有量が７０重量部未満の比較例２は
、塗膜外観、光沢度、耐ｒｔｒＮ性、可どう性、耐食性
に劣る。

アクリル樹脂（Ｂ）の数平均分子量が６０００を超える
比較例３は、塗膜外観、光沢度、耐衝撃性、可とう性、
耐汚染性、耐食性、耐候性に劣り、アクリル樹脂（Ｂ）
の数平均分子量が５００未満の比較碗４は、塗膜外観、
耐？＃撃性、可とう性。

耐食性に劣る。

グリシジル基含有化合物（Ｃ）の含有量が１０重量部を
超える比較例５は、耐汚染性、耐候性に劣り、グリシジ
ル基含有化合物（Ｃ）の含有量が１重量部未満の比較例
６は、塗膜外観、耐衝撃性、可どう性、耐汚染性、耐食
性、耐候性に劣る。

また、特開昭６０−１２０７６４号公Ｍｌ　ＬｕＩＪ　
示されたブロックイソシアネート化合物を使用した比較
例７は、耐汚染性、耐候性に劣り、かつ揮発分（ヤニ）
が多く、耐黄変性にも劣っている。

さらに、特開昭５９−１０８０６５号公報に開示された
グリシジルフタレートとカルボキシル基を含有するポリ
エステル樹脂とを使用した比較例８は、耐汚染性、耐食
性、耐候性に劣っている。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （Ａ）酸価が１０〜１００、ガラス転移温度が５０〜８
   ０℃で、かつ数平均分子量が２０００〜８０００である
   ポリエステル樹脂を７０〜９５重量部 （Ｂ）グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレ
   ート、β−メチルグリシジルアクリレートおよびβ−メ
   チルグリシジルメタクリレートからなる群から選ばれた
   一種以上のモノマーを２０〜６０重量％含有し、かつ数
   平均分子量が５００〜６０００であるグリシジル基およ
   び／またはβ−メチルグリシジル基を含有するアクリル
   樹脂を５〜３０重量部および （Ｃ）分子量が１００〜２９８のグリシジル基含有化合
   物を１〜１０重量部 の割合で含んでなる粉体塗料組成物。