JP7442376B2 - マルチ電子ビーム検査装置及びマルチ電子ビーム検査方法 - Google Patents

マルチ電子ビーム検査装置及びマルチ電子ビーム検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、マルチ電子ビーム検査装置及びマルチ電子ビーム検査方法に関する。例えば、電子線によるマルチビームを照射して放出されるパターンの2次電子画像を用いて検査する検査装置に関する。
近年、大規模集積回路(LSI)の高集積化及び大容量化に伴い、半導体素子に要求される回路線幅はますます狭くなってきている。そして、多大な製造コストのかかるLSIの製造にとって、歩留まりの向上は欠かせない。しかし、1ギガビット級のDRAM(ランダムアクセスメモリ)に代表されるように、LSIを構成するパターンは、サブミクロンからナノメータのオーダーになっている。近年、半導体ウェハ上に形成されるLSIパターン寸法の微細化に伴って、パターン欠陥として検出しなければならない寸法も極めて小さいものとなっている。よって、半導体ウェハ上に転写された超微細パターンの欠陥を検査するパターン検査装置の高精度化が必要とされている。その他、歩留まりを低下させる大きな要因の一つとして、半導体ウェハ上に超微細パターンをフォトリソグラフィ技術で露光、転写する際に使用されるマスクのパターン欠陥があげられる。そのため、LSI製造に使用される転写用マスクの欠陥を検査するパターン検査装置の高精度化が必要とされている。
検査手法としては、半導体ウェハやリソグラフィマスク等の基板上に形成されているパターンを撮像した測定画像と、設計データ、あるいは基板上の同一パターンを撮像した測定画像と比較することにより検査を行う方法が知られている。例えば、パターン検査方法として、同一基板上の異なる場所の同一パターンを撮像した測定画像データ同士を比較する「die to die(ダイ-ダイ)検査」や、パターン設計された設計データをベースに設計画像データ(参照画像)を生成して、これとパターンを撮像した測定データとなる測定画像とを比較する「die to database(ダイ-データベース)検査」がある。撮像された画像は測定データとして比較回路へ送られる。比較回路では、画像同士の位置合わせの後、測定データと参照データとを適切なアルゴリズムに従って比較し、一致しない場合には、パターン欠陥有りと判定する。
上述したパターン検査装置には、レーザ光を検査対象基板に照射して、この透過像或いは反射像を撮像する装置の他、検査対象基板上を1次電子ビームで走査(スキャン)して、1次電子ビームの照射に伴い検査対象基板から放出される2次電子を検出して、パターン像を取得する検査装置の開発も進んでいる。電子ビームを用いた検査装置では、さらに、マルチ電子ビームを用いた装置の開発も進んでいる。マルチ電子ビームを用いた検査装置では、マルチ1次電子ビームの各ビームの照射に起因する2次電子を検出するセンサを配置して、ビーム毎の画像を取得する。しかしながら、マルチ1次電子ビームを同時に照射するために、ビーム毎のセンサに他のビームの2次電子が混入する、いわゆるクロストークが発生してしまうといった問題があった。クロストークはノイズ要因となり、測定画像の画像精度を劣化させてしまい、ひいては検査精度を劣化させてしまう。クロストークを回避するためには、試料面上での1次電子ビームの電子エネルギーを小さくする等が必要となるが、これにより発生する2次電子数が減少してしまう。このため、所望の画像精度に必要な2次電子数を得るために照射時間を長くすることが必要となりスループットが劣化してしまう。
ここで、複数の2次電子ビーム間のクロストークを無くすために1次電子ビーム間の間隔を2次光学系の収差よりも大きくするといった手法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002-260571号公報
そこで、本発明の一態様は、ビーム毎のセンサに他のビームの2次電子が混入する、いわゆるクロストークが発生する場合でも高精度に検査可能な検査装置および方法を提供する。
本発明の一態様のマルチ電子ビーム検査装置は、
パターンが形成された試料にマルチ1次電子ビームを照射して、マルチ1次電子ビームが前記試料に照射されたことに起因して放出されるマルチ2次電子ビームを検出し、クロストーク成分が含まれた2次電子画像を取得する2次電子画像取得機構と、
2次電子画像からクロストーク成分を除去するための予め設定されたゲイン情報を用いて、2次電子画像から前記クロストーク成分を除去した補正2次電子画像を生成する補正部と、
補正2次電子画像と所定の画像とを比較する比較部と、
を備えたことを特徴とする。
また、2次電子画像取得機構は、マルチ1次電子ビームが試料に照射されたことに起因して放出されるマルチ2次電子ビームのうち、それぞれ予め設定された1次電子ビームが試料に照射されたことに起因して放出される2次電子ビームを検出するための複数のセンサを配置したマルチ検出器を有し、
1次電子ビーム毎に、前記試料とは異なる評価基板に対して、当該1次電子ビームを照射し、当該1次電子ビームが前記評価基板に照射されたことに起因して放出される2次電子ビームを検出し、
複数のセンサのセンサ毎、かつマルチ1次電子ビームの1次電子ビーム毎に、当該1次電子ビームの照射に起因する2次電子ビームを検出するためのセンサで検出される当該1次電子ビームの照射に起因する2次電子ビームの強度値に対する同じセンサで検出される別の1次電子ビームに起因する2次電子ビームの強度値の割合をゲイン値として演算するゲイン演算部をさらに備えると好適である。
また、ゲイン情報として、複数のセンサのセンサ毎、かつマルチ1次電子ビームの1次電子ビーム毎のゲイン値を要素とするゲイン行列の逆行列を演算する逆行列演算部をさらに備え、
補正部は、取得された2次電子画像に逆行列を乗じることによりクロストーク成分を除去した補正2次電子画像を生成すると好適である。
また、マルチ1次電子ビームから1本の1次電子ビームを選択するビーム選択アパーチャ基板をさらに備えると好適である。
本発明の一態様のマルチ電子ビーム検査方法は、
パターンが形成された試料にマルチ1次電子ビームを照射して、マルチ1次電子ビームが試料に照射されたことに起因して放出されるマルチ2次電子ビームを検出し、クロストーク成分が含まれた2次電子画像を取得する工程と、
2次電子画像からクロストーク成分を除去するための予め設定されたゲイン情報を用いて、2次電子画像からクロストーク成分を除去した補正2次電子画像を生成する工程と、
前記補正2次電子画像と所定の画像とを比較し、結果を出力する工程と、
を備え
複数のセンサを配置したマルチ検出器を用いて、前記マルチ1次電子ビームが前記試料に照射されたことに起因して放出されるマルチ2次電子ビームのうち、それぞれ予め設定された1次電子ビームが前記試料に照射されたことに起因して放出される2次電子ビームを検出し、
1次電子ビーム毎に、前記試料とは異なる評価基板に対して、当該1次電子ビームを照射し、当該1次電子ビームが前記評価基板に照射されたことに起因して放出される2次電子ビームを検出し、
前記複数のセンサのセンサ毎、かつ前記マルチ1次電子ビームの1次電子ビーム毎に、当該1次電子ビームの照射に起因する2次電子ビームを検出するための前記センサで検出される当該1次電子ビームの照射に起因する2次電子ビームの強度値に対する同じセンサで検出される別の1次電子ビームに起因する2次電子ビームの強度値の割合をゲイン値として演算する工程と、
前記ゲイン情報として、前記複数のセンサのセンサ毎、かつ前記マルチ1次電子ビームの1次電子ビーム毎のゲイン値を要素とするゲイン行列の逆行列を演算する工程と、
をさらに備え、
取得された2次電子画像に前記逆行列を乗じることにより前記クロストーク成分を除去した補正2次電子画像を生成する
ことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、ビーム毎のセンサに他のビームの2次電子が混入する、いわゆるクロストークが発生する場合でも高精度に検査ができる。
実施の形態1におけるパターン検査装置の構成の一例を示す構成図である。 実施の形態1における成形アパーチャアレイ基板の構成を示す概念図である。 実施の形態1における半導体基板に形成される複数のチップ領域の一例を示す図である。 実施の形態1におけるマルチビームのスキャン動作を説明するための図である。 実施の形態1における1次電子ビーム1本あたりの2次電子ビームの広がりの一例を示す図である。 実施の形態1における検査方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1におけるサブ照射領域の走査と、測定される2次電子強度を説明するための図である。 実施の形態1における2次電子強度マップの一例を示す図である。 実施の形態1におけるゲイン行列の一例を示す図である。 実施の形態1における各ゲイン値の構成の一例を示す図である。 実施の形態1におけるクロストーク像成分が含まれた2次電子画像P’、ゲイン行列G、及びクロストーク像成分が含まれない2次電子画像Pの関係式を示す図である。 実施の形態1におけるゲイン逆行列の一例を示す図である。 実施の形態1におけるクロストーク像成分が含まれた2次電子画像P’、ゲイン逆行列G-1、及びクロストーク像成分が除去された2次電子画像Pの関係式を示す図である。 実施の形態1における比較回路内の構成の一例を示す構成図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1におけるパターン検査装置の構成の一例を示す構成図である。図1において、基板に形成されたパターンを検査する検査装置100は、マルチ電子ビーム検査装置の一例である。検査装置100は、画像取得機構150(2次電子画像取得機構)、及び制御系回路160を備えている。画像取得機構150は、電子ビームカラム102(電子鏡筒)及び検査室103を備えている。電子ビームカラム102内には、電子銃201、電磁レンズ202、成形アパーチャアレイ基板203、ビーム選択アパーチャ基板219、電磁レンズ205、一括ブランキング偏向器212、制限アパーチャ基板213、電磁レンズ206、電磁レンズ207(対物レンズ)、主偏向器208、副偏向器209、ビームセパレーター214、偏向器218、電磁レンズ224、電磁レンズ226、及びマルチ検出器222が配置されている。図1の例において、電子銃201、電磁レンズ202、成形アパーチャアレイ基板203、ビーム選択アパーチャ基板219、電磁レンズ205、一括ブランキング偏向器212、制限アパーチャ基板213、電磁レンズ206、電磁レンズ207(対物レンズ)、主偏向器208、及び副偏向器209は、マルチ1次電子ビームを基板101に照射する1次電子光学系を構成する。ビームセパレーター214、偏向器218、電磁レンズ224、及び電磁レンズ226は、マルチ2次電子ビームをマルチ検出器222に照射する2次電子光学系を構成する。
検査室103内には、少なくともXYZ方向に移動可能なステージ105が配置される。ステージ105上には、検査対象となる基板101(試料)が配置される。基板101には、露光用マスク基板、及びシリコンウェハ等の半導体基板が含まれる。基板101が半導体基板である場合、半導体基板には複数のチップパターン(ウェハダイ)が形成されている。基板101が露光用マスク基板である場合、露光用マスク基板には、チップパターンが形成されている。チップパターンは、複数の図形パターンによって構成される。かかる露光用マスク基板に形成されたチップパターンが半導体基板上に複数回露光転写されることで、半導体基板には複数のチップパターン(ウェハダイ)が形成されることになる。以下、基板101が半導体基板である場合を主として説明する。基板101は、例えば、パターン形成面を上側に向けてステージ105に配置される。また、ステージ105上には、検査室103の外部に配置されたレーザ測長システム122から照射されるレーザ測長用のレーザ光を反射するミラー216が配置されている。マルチ検出器222は、電子ビームカラム102の外部で検出回路106に接続される。
制御系回路160では、検査装置100全体を制御する制御計算機110が、バス120を介して、位置回路107、比較回路108、参照画像作成回路112、ステージ制御回路114、レンズ制御回路124、ブランキング制御回路126、偏向制御回路128、2次電子強度測定回路129、ゲイン演算回路130、補正回路132、逆行列演算回路134、磁気ディスク装置等の記憶装置109、モニタ117、メモリ118、及びプリンタ119に接続されている。また、偏向制御回路128は、DAC(デジタルアナログ変換)アンプ144,146,148に接続される。DACアンプ146は、主偏向器208に接続され、DACアンプ144は、副偏向器209に接続される。DACアンプ148は、偏向器218に接続される。
また、検出回路106は、チップパターンメモリ123及び2次電子強度測定回路129に接続される。チップパターンメモリ123は、比較回路108に接続されている。また、ステージ105は、ステージ制御回路114の制御の下に駆動機構142により駆動される。駆動機構142では、例えば、ステージ座標系におけるX方向、Y方向、θ方向に駆動する3軸(X-Y-θ)モータの様な駆動系が構成され、XYθ方向にステージ105が移動可能となっている。これらの、図示しないXモータ、Yモータ、θモータは、例えばステップモータを用いることができる。ステージ105は、XYθ各軸のモータによって水平方向及び回転方向に移動可能である。さらに、駆動機構142では、例えば、ピエゾ素子等を用いて、Z方向(高さ方向)にステージ105を移動可能に制御している。そして、ステージ105の移動位置はレーザ測長システム122により測定され、位置回路107に供給される。レーザ測長システム122は、ミラー216からの反射光を受光することによって、レーザ干渉法の原理でステージ105の位置を測長する。ステージ座標系は、例えば、マルチ1次電子ビームの光軸(電子軌道中心軸)に直交する面に対して、X方向、Y方向、θ方向が設定される。
電磁レンズ202、電磁レンズ205、電磁レンズ206、電磁レンズ207(対物レンズ)、電磁レンズ224、電磁レンズ226、及びビームセパレーター214は、レンズ制御回路124により制御される。また、一括ブランキング偏向器212は、2極以上の電極により構成され、電極毎に図示しないDACアンプを介してブランキング制御回路126により制御される。副偏向器209は、4極以上の電極により構成され、電極毎にDACアンプ144を介して偏向制御回路128により制御される。主偏向器208は、4極以上の電極により構成され、電極毎にDACアンプ146を介して偏向制御回路128により制御される。偏向器218は、4極以上の電極により構成され、電極毎にDACアンプ148を介して偏向制御回路128により制御される。
また、ビーム選択アパーチャ基板219は、例えば、中心部にビーム1本分が通過可能な通過孔が形成され、図示しない駆動機構によりマルチ1次電子ビームの軌道中心軸(光軸)に直交する方向(2次元方向)に移動可能に構成される。
電子銃201には、図示しない高圧電源回路が接続され、電子銃201内の図示しないフィラメント(カソード)と引出電極(アノード)間への高圧電源回路からの加速電圧の印加と共に、別の引出電極(ウェネルト)の電圧の印加と所定の温度のカソードの加熱によって、カソードから放出された電子群が加速させられ、電子ビーム200となって放出される。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。検査装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。
図2は、実施の形態1における成形アパーチャアレイ基板の構成を示す概念図である。図2において、成形アパーチャアレイ基板203には、2次元状の横(x方向)m列×縦(y方向)n段(m,nは、一方が2以上の整数、他方が1以上の整数)の穴(開口部)22がx,y方向に所定の配列ピッチで形成されている。図2の例では、23×23の穴(開口部)22が形成されている場合を示している。各穴22は、理想的には共に同じ寸法形状の矩形で形成される。或いは、理想的には同じ外径の円形であっても構わない。これらの複数の穴22を電子ビーム200の一部がそれぞれ通過することで、m×n本(=N本)のマルチ1次電子ビーム20が形成されることになる。
次に、検査装置100における画像取得機構150の動作について説明する。
電子銃201(放出源)から放出された電子ビーム200は、電磁レンズ202によって屈折させられ、成形アパーチャアレイ基板203全体を照明する。成形アパーチャアレイ基板203には、図2に示すように、複数の穴22(開口部)が形成され、電子ビーム200は、すべての複数の穴22が含まれる領域を照明する。複数の穴22の位置に照射された電子ビーム200の各一部が、かかる成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22をそれぞれ通過することによって、マルチ1次電子ビーム20が形成される。通常の画像取得時において、ビーム選択アパーチャ基板219は、マルチ1次電子ビーム20に干渉しない位置に退避している。
形成されたマルチ1次電子ビーム20は、電磁レンズ205、及び電磁レンズ206によってそれぞれ屈折させられ、中間像およびクロスオーバーを繰り返しながら、マルチ1次電子ビーム20の各ビームのクロスオーバー位置に配置されたビームセパレーター214を通過して電磁レンズ207(対物レンズ)に進む。そして、電磁レンズ207は、マルチ1次電子ビーム20を基板101にフォーカス(合焦)する。電磁レンズ207(対物レンズ)により基板101(試料)面上に焦点が合わされた(合焦された)マルチ1次電子ビーム20は、主偏向器208及び副偏向器209によって一括して偏向され、各ビームの基板101上のそれぞれの照射位置に照射される。なお、一括ブランキング偏向器212によって、マルチ1次電子ビーム20全体が一括して偏向された場合には、制限アパーチャ基板213の中心の穴から位置が外れ、制限アパーチャ基板213によって遮蔽される。一方、一括ブランキング偏向器212によって偏向されなかったマルチ1次電子ビーム20は、図1に示すように制限アパーチャ基板213の中心の穴を通過する。かかる一括ブランキング偏向器212のON/OFFによって、ブランキング制御が行われ、ビームのON/OFFが一括制御される。このように、制限アパーチャ基板213は、一括ブランキング偏向器212によってビームOFFの状態になるように偏向されたマルチ1次電子ビーム20を遮蔽する。そして、ビームONになってからビームOFFになるまでに形成された、制限アパーチャ基板213を通過したビーム群により、検査用(画像取得用)のマルチ1次電子ビーム20が形成される。
基板101の所望する位置にマルチ1次電子ビーム20が照射されると、かかるマルチ1次電子ビーム20が照射されたことに起因して基板101からマルチ1次電子ビーム20の各ビームに対応する、反射電子を含む2次電子の束(マルチ2次電子ビーム300)が放出される。
基板101から放出されたマルチ2次電子ビーム300は、電磁レンズ207を通って、ビームセパレーター214に進む。
ここで、ビームセパレーター214はマルチ1次電子ビーム20の中心ビームが進む方向(電子軌道中心軸)に直交する面上において電界と磁界を直交する方向に発生させる。電界は電子の進行方向に関わりなく同じ方向に力を及ぼす。これに対して、磁界はフレミング左手の法則に従って力を及ぼす。このため電子の侵入方向によって電子に作用する力の向きを変化させることができる。ビームセパレーター214に上側から侵入してくるマルチ1次電子ビーム20には、電界による力と磁界による力が打ち消し合い、マルチ1次電子ビーム20は下方に直進する。これに対して、ビームセパレーター214に下側から侵入してくるマルチ2次電子ビーム300には、電界による力と磁界による力がどちらも同じ方向に働き、マルチ2次電子ビーム300は斜め上方に曲げられ、マルチ1次電子ビーム20から分離する。
斜め上方に曲げられ、マルチ1次電子ビーム20から分離したマルチ2次電子ビーム300は、偏向器218によって、さらに曲げられ、電磁レンズ224,226によって、屈折させられながらマルチ検出器222に投影される。マルチ検出器222は、投影されたマルチ2次電子ビーム300を検出する。マルチ検出器222には、反射電子及び2次電子が投影されても良いし、反射電子は途中で発散してしまい残った2次電子が投影されても良い。マルチ検出器222は、後述する2次元センサを有する。そして、マルチ2次電子ビーム300の各2次電子が2次元センサのそれぞれ対応する領域に衝突して、電子を発生し、2次電子画像データを画素毎に生成する。言い換えれば、マルチ検出器222には、マルチ1次電子ビーム20の1次電子ビーム10i(iは、インデックスを示す。23×23本のマルチ1次電子ビーム20であれば、i=1~529)毎に、検出センサが配置される。そして、各1次電子ビーム10iの照射によって放出された対応する2次電子ビームを検出する。よって、マルチ検出器222の複数の検出センサの各検出センサは、それぞれ担当する1次電子ビーム10iの照射に起因する画像用の2次電子ビームの強度信号を検出することになる。マルチ検出器222にて検出された強度信号は、検出回路106に出力される。
図3は、実施の形態1における半導体基板に形成される複数のチップ領域の一例を示す図である。図3において、基板101が半導体基板(ウェハ)である場合、半導体基板(ウェハ)の検査領域330には、複数のチップ(ウェハダイ)332が2次元のアレイ状に形成されている。各チップ332には、露光用マスク基板に形成された1チップ分のマスクパターンが図示しない露光装置(ステッパ)によって例えば1/4に縮小されて転写されている。各チップ332の領域は、例えばy方向に向かって所定の幅で複数のストライプ領域32に分割される。画像取得機構150によるスキャン動作は、例えば、ストライプ領域32毎に実施される。例えば、-x方向にステージ105を移動させながら、相対的にx方向にストライプ領域32のスキャン動作を進めていく。各ストライプ領域32は、長手方向に向かって複数のフレーム領域33に分割される。対象となるフレーム領域33へのビームの移動は、主偏向器208によるマルチ1次電子ビーム20全体での一括偏向によって行われる。
図4は、実施の形態1におけるマルチビームのスキャン動作を説明するための図である。図4の例では、5×5列のマルチ1次電子ビーム20の場合を示している。1回のマルチ1次電子ビーム20の照射で照射可能な照射領域34は、(基板101面上におけるマルチ1次電子ビーム20のx方向のビーム間ピッチにx方向のビーム数を乗じたx方向サイズ)×(基板101面上におけるマルチ1次電子ビーム20のy方向のビーム間ピッチにy方向のビーム数を乗じたy方向サイズ)で定義される。各ストライプ領域32の幅は、照射領域34のy方向サイズと同様、或いはスキャンマージン分狭くしたサイズに設定すると好適である。図3及び図4の例では、照射領域34がフレーム領域33と同じサイズの場合を示している。但し、これに限るものではない。照射領域34がフレーム領域33よりも小さくても良い。或いは大きくても構わない。そして、マルチ1次電子ビーム20の各ビームは、自身のビームが位置するx方向のビーム間ピッチとy方向のビーム間ピッチとで囲まれるサブ照射領域29内に照射され、当該サブ照射領域29内を走査(スキャン動作)する。マルチ1次電子ビーム20を構成する各1次電子ビーム10は、互いに異なるいずれかのサブ照射領域29を担当することになる。そして、各ショット時に、各1次電子ビーム10は、担当サブ照射領域29内の同じ位置を照射することになる。サブ照射領域29内の1次電子ビーム10の移動は、副偏向器209によるマルチ1次電子ビーム20全体での一括偏向によって行われる。かかる動作を繰り返し、1つの1次電子ビーム10で1つのサブ照射領域29内を順に照射していく。そして、1つのサブ照射領域29のスキャンが終了したら、主偏向器208によるマルチ1次電子ビーム20全体での一括偏向によって照射位置が同じストライプ領域32内の隣接するフレーム領域33へと移動する。かかる動作を繰り返し、ストライプ領域32内を順に照射していく。1つのストライプ領域32のスキャンが終了したら、ステージ105の移動或いは/及び主偏向器208によるマルチ1次電子ビーム20全体での一括偏向によって照射位置が次のストライプ領域32へと移動する。以上のように各1次電子ビーム10iの照射によってサブ照射領域29毎の2次電子画像が取得される。これらのサブ照射領域29毎の2次電子画像を組み合わせることで、フレーム領域33の2次電子画像、ストライプ領域32の2次電子画像、或いはチップ332の2次電子画像が構成される。
なお、例えばx方向に並ぶ複数のチップ332を同じグループとして、グループ毎に例えばy方向に向かって所定の幅で複数のストライプ領域32に分割されるようにしても好適である。そして、ストライプ領域32間の移動は、チップ332毎に限るものではなく、グループ毎に行っても好適である。
ここで、ステージ105が連続移動しながらマルチ1次電子ビーム20を基板101に照射する場合、マルチ1次電子ビーム20の照射位置がステージ105の移動に追従するように主偏向器208によって一括偏向によるトラッキング動作が行われる。このため、マルチ2次電子ビーム300の放出位置がマルチ1次電子ビーム20の軌道中心軸に対して刻々と変化する。同様に、サブ照射領域29内をスキャンする場合に、各2次電子ビームの放出位置は、サブ照射領域29内で刻々と変化する。このように放出位置が変化した各2次電子ビームをマルチ検出器222の対応する検出領域内に照射させるように、偏向器218は、マルチ2次電子ビーム300を一括偏向する。
図5は、実施の形態1における1次電子ビーム1本あたりの2次電子ビームの広がりの一例を示す図である。図5の例では、5×5列のマルチ1次電子ビーム20の場合を示している。マルチ検出器222には、マルチ1次電子ビーム20の数に応じた複数の検出センサ223が2次元状に配置される。複数の検出センサ223は、マルチ1次電子ビーム20が基板101に照射されたことに起因して放出されるマルチ2次電子ビーム300のうち、それぞれ予め設定された1次電子ビーム10が基板101に照射されたことに起因して放出される2次電子ビーム12を検出するためのセンサである。しかしながら、検査装置100を用いた検査処理に所望のスループットを得るためには、スループットに応じた電子エネルギーで基板101を照射する必要がある。この場合、1次電子ビーム10毎の検出センサ223に他の1次電子ビーム10の2次電子が混入する、いわゆるクロストークが発生してしまうといった問題があった。図5の例では、左から2列目、下から4段目の検出センサ223に入射予定の2次電子ビーム12が周囲の他の検出センサ223に一部の2次電子が混入してしまう状態を示している。当該1次電子ビーム10用に予め設定された検出センサ223に当該1次電子ビーム10の照射に起因する2次電子ビーム12の多くは入射するものの、一部の2次電子は周囲の他のビーム用の検出センサ223に入射する。マルチ1次電子ビーム20の基板101上での電子エネルギーが大きくなるほど、2次電子の分布は広がってしまう。マルチビームでのスキャン動作では、マルチ1次電子ビーム20を同時に照射するために、ビーム毎の検出センサ223で検出された2次電子データには、他の1次電子ビームの照射に起因する2次電子情報も含まれてしまう。このようなクロストークはノイズ要因となり、測定画像の画像精度を劣化させてしまう。
一方、測定画像を検査する際に用いる比較対象となる参照画像は、例えば基板101に形成された図形パターンの基となる設計データに基づいて作成される。よって、クロストーク像が含まれた測定画像(被検査画像:2次電子画像)と、設計データに基づいて作成された参照画像とを比較すると、欠陥ではないにも関わらず、画像に違いがあるため欠陥として判定してしまう、いわゆる疑似欠陥が発生し得る。このように、クロストークは、検査精度を劣化させてしまう。クロストークを回避するためには、基板101面上での1次電子ビーム10の電子エネルギーを小さくする等が必要となるが、これにより発生する2次電子数が減少してしまう。そのため、所望の画像精度に必要な2次電子数を得るために照射時間を長くすることが必要となりスループットが劣化してしまう。そこで、実施の形態1では、クロストーク成分のゲイン行列を求め、かかるゲインの逆行列を予め演算しておくことで、スキャン画像を逆行列で補正して、クロストーク成分を除去する。以下、具体的に説明する。
図6は、実施の形態1における検査方法の要部工程を示すフローチャート図である。図6において、実施の形態1における検査方法は、2次電子強度測定工程(S102)と、ゲイン演算工程(S104)と、逆行列演算工程(S108)と、2次電子画像取得工程(S110)と、画像補正工程(S112)と、参照画像作成工程(S114)と、位置合わせ工程(S120)と、比較工程(S122)と、いう一連の工程を実施する。
2次電子強度測定工程(S102)として、2次電子強度測定回路129は、マルチ1次電子ビーム20の1次電子ビーム10毎に、マルチ検出器222における各検出センサ223で検出される2次電子強度を測定する。具体的には以下のように動作する。まずは、ビーム選択アパーチャ基板219を移動させて、マルチ1次電子ビーム20のうち、ビーム選択アパーチャ基板219の通過孔を通過する1本の1次電子ビーム10を選択する。他の1次電子ビーム10はビーム選択アパーチャ基板219によって遮蔽される。そして、かかる1本の1次電子ビーム10を使って、評価基板のサブ照射領域29内を走査する。走査の仕方は、上述したように、副偏向器209による偏向によって1次電子ビーム10の照射位置(画素)を順に移動させる。ここでは、同じ1次電子ビームの照射による各検出センサ223で検出される2次電子強度の違いが分かればよいので、例えば、パターンが形成されていない評価基板1に1次電子ビーム10を照射すればよい。このようにパターンが形成されていない評価基板とすることにより、サブ照射領域毎の特性が均一になるという効果が得られる。但し、評価パターンが形成された評価基板2を用いても構わない。
図7は、実施の形態1におけるサブ照射領域の走査と、測定される2次電子強度を説明するための図である。図7では、例えば、N×N本のマルチ1次電子ビーム20のうち、ビーム1でサブ照射領域29内を走査する場合を示している。サブ照射領域29は、例えば、n×n画素のサイズで構成される。例えば、1000×1000画素で構成される。画素サイズとして、例えば、1次電子ビーム10のビームサイズと同サイズ程度に構成されると好適である。但し、これに限るものではない。画素サイズが1次電子ビーム10のビームサイズよりも小さくても構わない。或いは、画像の解像度が低くなるが、画素サイズが1次電子ビーム10のビームサイズよりも大きくても構わない。ビーム1で各画素を順に照射すると、各画素へのビーム1の照射に起因する2次電子ビームが、マルチ検出器222のビーム1用の検出センサ223で順に検出される。2次電子ビームの分布が図5に示すように対象ビーム用の検出センサ223の領域よりも広がっていれば、同時に、他のビーム用の検出センサ223でも順に検出され得る。マルチ検出器222にて検出された強度信号は、測定順に検出回路106に出力される。検出回路106内では、図示しないA/D変換器によって、アナログの検出データがデジタルデータに変換され、2次電子強度測定回路129に出力される。2次電子強度測定回路129は、入力した強度信号を使って、各画素の2次電子強度i(1,1)~i(n,n)を要素とするマップで構成される2次電子強度I(1,1)を測定する。各画素の2次電子強度i(a,b)の(a,b)は各画素の座標を示す。a=1~n、b=1~nのいずれかの値になる。
図8は、実施の形態1における2次電子強度マップの一例を示す図である。図8において、2次電子強度マップの要素となる2次電子強度I(A,B)のAはビーム番号、Bは検出センサ番号を示す。A=1~N、B=1~Nのいずれかの値になる。ビーム1を用いてビーム1用のサブ照射領域29内を走査することで、2次電子強度I(1,1)~I(1,N)を測定できる。ビーム選択アパーチャ基板219を移動させて、対象の1次電子ビーム10を順に選択することで、例えば、ビーム2を用いて、2次電子強度I(2,1)~I(2,N)を測定でき、ビーム3を用いて、2次電子強度I(3,1)~I(3,N)を測定できる。同様に各1次電子ビーム10を用いて測定することで、2次電子強度測定回路129は、サブ照射領域29単位(1次電子ビーム単位)の2次電子強度I(1,1)~I(N,N)を測定できる。測定された2次電子強度I(1,1)~I(N,N)の情報は、ゲイン演算回路130に出力される。
ゲイン演算工程(S104)として、ゲイン演算回路130は、検出センサ223毎、かつ1次電子ビーム10毎に、ゲイン値を演算する。具体的には、ゲイン演算回路130は、ゲイン値として、当該1次電子ビーム10の照射に起因する2次電子ビーム12を検出するための検出センサ223で検出される当該1次電子ビーム10の照射に起因する2次電子ビーム12の強度値に対する同じ検出センサ223で検出される別の1次電子ビーム10に起因する2次電子ビーム12の強度値の割合を演算する。
図9は、実施の形態1におけるゲイン行列の一例を示す図である。図9において、ゲイン行列Gの各要素となるゲイン値G(A,B)のAは、ビーム番号を示す。Bは、検出センサ番号を示す。A=1~N、B=1~Nのいずれかの値になる。ビームk(1次電子ビーム)用の検出センサkでのビームm(1次電子ビーム)のゲイン値G(m,k)は、以下の式(1)で定義される。
(1) G(m,k)=I(m,k)/I(k,k)
検出センサ223毎、かつ1次電子ビーム10毎に、ゲイン値を演算することで、図9に示すように、ゲイン値G(1,1)~G(N,N)を取得できる。そして、かかるゲイン値G(1,1)~G(N,N)を要素とするゲイン行列を作成できる。なお、ビーム番号と検出センサ番号が同じゲイン値G(1,1),G(2,2),・・・,G(N,N)は、式(1)からも明らかなように、いずれも1になるため、演算を省略しても構わない。
図10は、実施の形態1における各ゲイン値の構成の一例を示す図である。各2次電子強度I(1,1)~I(N,N)は、図7に示したように、それぞれ各画素の2次電子強度i(1,1)~i(n,n)を要素とするマップで構成されるため、図10に示すように、各ゲイン値G(1,1)~G(N,N)についてもそれぞれ各画素のゲイン値g(1,1)~g(n,n)を要素とするマップで構成される。言い換えれば、画素毎にゲイン値が異なり得る。作成されたゲイン行列Gの情報は、記憶装置109に格納される。
図11は、実施の形態1におけるクロストーク像成分が含まれた2次電子画像P’、ゲイン行列G、及びクロストーク像成分が含まれない2次電子画像Pの関係式を示す図である。図11において、各1次電子ビーム10のサブ照射領域29毎のクロストーク像成分が含まれた2次電子画像の集合P’=(P1’,P2’,・・・,PN’)は、ゲイン行列Gと、各1次電子ビーム10のサブ照射領域29毎のクロストーク像成分が含まれていない2次電子画像の集合P=(P1,P2,・・・,PN)との積で定義できる。簡単に記載すると、クロストーク像成分が含まれた2次電子画像P’、ゲイン行列G、及びクロストーク像成分が含まれない2次電子画像Pの関係は以下の行列式(2)で定義できる。
(2) P’=G・P
よって、ゲイン行列Gの逆行列であるゲイン逆行列G-1を求めることで、以下の式(3)に示すように、クロストーク像成分が含まれた2次電子画像P’からクロストーク像成分が含まれない2次電子画像Pを求めることができる。
(3) P=G-1・P’
逆行列演算工程(S108)として、逆行列演算回路134(逆行列演算部)は、ゲイン情報として、前記複数のセンサのセンサ毎、かつ前記マルチ1次電子ビームの1次電子ビーム毎のゲイン値を要素とする図9に示したゲイン行列Gから、このゲイン行列Gの逆行列であるゲイン逆行列G-1(ゲイン情報)を演算する。逆行列演算の手法は、従来の手法を用いればよい。
図12は、実施の形態1におけるゲイン逆行列G-1の一例を示す図である。図12において、ゲイン逆行列G-1の各要素となる逆ゲイン値G-1(A,B)のAは、ビーム番号を示す。Bは、検出センサ番号を示す。A=1~N、B=1~Nのいずれかの値になる。かかる演算により、図12に示すように、検出センサ223毎、かつ1次電子ビーム10毎の逆ゲイン値G-1(1,1)~G-1(N,N)を要素とするゲイン逆行列G-1を取得できる。この演算されたゲイン逆行列G-1のゲイン情報は、メモリ118や記憶装置109に記憶される。
以上の工程を前処理として実施した後、被検査対象の基板101をステージ105上に配置して、実際の検査処理を行う。
2次電子画像取得工程(S110)として、画像取得機構150(2次電子画像取得機構)は、複数の図形パターンが形成された基板101にマルチ1次電子ビーム20を照射して、マルチ1次電子ビーム20が基板101に照射されたことに起因して放出されるマルチ2次電子ビーム300を検出し、サブ照射領域29毎のクロストーク成分が含まれた2次電子画像を取得する。上述したように、マルチ検出器222には、反射電子及び2次電子が投影されても良いし、反射電子は途中で発散してしまい残った2次電子が投影されても良い。
画像の取得は、上述したように、マルチ1次電子ビーム20を照射して、マルチ1次電子ビーム20の照射に起因して基板101から放出される反射電子を含むマルチ2次電子ビーム300をマルチ検出器222で検出する。マルチ検出器222によって検出された各サブ照射領域29内の画素毎の2次電子の検出データ(測定画像データ:2次電子画像データ:被検査画像データ)は、測定順に検出回路106に出力される。検出回路106内では、図示しないA/D変換器によって、アナログの検出データがデジタルデータに変換され、チップパターンメモリ123に格納される。そして、得られた測定画像データは、位置回路107からの各位置を示す情報と共に、補正回路132に転送される。ここで得られた画素毎の2次電子画像データには、クロストーク像成分が含まれたままであることは言うまでもない。
画像補正工程(S112)として、補正回路132(補正部)は、予め逆行列演算工程(S108)にてメモリ118や記憶装置109に記憶されたゲイン情報(ゲイン逆行列G-1)を用いて、2次電子画像からクロストーク成分を除去した補正2次電子画像を生成する。具体的には、補正回路132は、取得されたサブ照射領域29毎のクロストーク像成分が含まれた2次電子画像に、メモリ118や記憶装置109から読出したゲイン逆行列G-1を乗じることによりクロストーク成分を除去したサブ照射領域29毎の補正2次電子画像を生成する。
図13は、実施の形態1におけるクロストーク像成分が含まれた2次電子画像P’、ゲイン逆行列G-1、及びクロストーク像成分が除去された2次電子画像Pの関係式を示す図である。図13において、各1次電子ビーム10のサブ照射領域29毎のクロストーク像成分が除去された2次電子画像の集合P=(P1,P2,・・・,PN)は、ゲイン逆行列G-1と、各1次電子ビーム10のサブ照射領域29毎のクロストーク像成分が含まれた2次電子画像の集合P’=(P1’,P2’,・・・,PN’)との積で定義できる。簡単に記載すると、クロストーク像成分が除去された補正2次電子画像Pは、式(3)に従って、ゲイン逆行列G-1、及びクロストーク像成分が含まれた2次電子画像P’から求めることができる。補正された補正2次電子画像Pの画像データは、位置回路107からの各位置を示す情報と共に、比較回路108に転送される。
参照画像作成工程(S114)として、参照画像作成回路112は、基板101に形成された複数の図形パターンの元になる設計データに基づいて、マスクダイ画像に対応する参照画像を作成する。具体的には、以下のように動作する。まず、記憶装置109から制御計算機110を通して設計パターンデータを読み出し、この読み出された設計パターンデータに定義された各図形パターンを2値ないしは多値のイメージデータに変換する。
上述したように、設計パターンデータに定義される図形は、例えば長方形や三角形を基本図形としたもので、例えば、図形の基準位置における座標(x、y)、辺の長さ、長方形や三角形等の図形種を区別する識別子となる図形コードといった情報で各パターン図形の形、大きさ、位置等を定義した図形データが格納されている。
かかる図形データとなる設計パターンデータが参照画像作成回路112に入力されると図形ごとのデータにまで展開し、その図形データの図形形状を示す図形コード、図形寸法などを解釈する。そして、所定の量子化寸法のグリッドを単位とするマス目内に配置されるパターンとして2値ないしは多値の設計パターン画像データに展開し、出力する。言い換えれば、設計データを読み込み、検査領域を所定の寸法を単位とするマス目として仮想分割してできたマス目毎に設計パターンにおける図形が占める占有率を演算し、nビットの占有率データを出力する。例えば、1つのマス目を1画素として設定すると好適である。そして、1画素に1/2(=1/256)の分解能を持たせるとすると、画素内に配置されている図形の領域分だけ1/256の小領域を割り付けて画素内の占有率を演算する。そして、8ビットの占有率データとなる。かかるマス目(検査画素)は、測定データの画素に合わせればよい。
次に、参照画像作成回路112は、図形のイメージデータである設計パターンの設計画像データに、所定のフィルタ関数を使ってフィルタ処理を施す。これにより、画像強度(濃淡値)がデジタル値の設計側のイメージデータである設計画像データをマルチ1次電子ビーム20の照射によって得られる像生成特性に合わせることができる。作成された参照画像の画素毎の画像データは比較回路108に出力される。
図14は、実施の形態1における比較回路内の構成の一例を示す構成図である。図14において、比較回路108内には、磁気ディスク装置等の記憶装置52,56、位置合わせ部57、及び比較部58が配置される。位置合わせ部57、及び比較部58といった各「~部」は、処理回路を含み、その処理回路には、電気回路、コンピュータ、プロセッサ、回路基板、量子回路、或いは、半導体装置等が含まれる。また、各「~部」は、共通する処理回路(同じ処理回路)を用いてもよい。或いは、異なる処理回路(別々の処理回路)を用いても良い。位置合わせ部57、及び比較部58内に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度図示しないメモリ、或いはメモリ118に記憶される。
実施の形態1では、1つの1次電子ビーム10iのスキャン動作によって取得されるサブ照射領域29をさらに複数のマスクダイ領域に分割して、マスクダイ領域を被検査画像の単位領域として使用する。なお、各マスクダイ領域は、画像の抜けが無いように、互いにマージン領域が重なり合うように構成されると好適である。
比較回路108内では、転送された補正2次電子画像データが、マスクダイ領域毎のマスクダイ画像(被検査画像)として記憶装置56に一時的に格納される。同様に転送された参照画像データが、マスクダイ領域毎の参照画像として記憶装置52に一時的に格納される。
位置合わせ工程(S120)として、位置合わせ部57は、被検査画像となるマスクダイ画像と、当該マスクダイ画像に対応する参照画像とを読み出し、画素より小さいサブ画素単位で、両画像を位置合わせする。例えば、最小2乗法で位置合わせを行えばよい。
比較工程(S122)として、比較部58は、マスクダイ画像(補正2次電子画像)と参照画像(所定の画像の一例)とを比較する。言い換えれば、比較部58は、参照画像データと、クロストーク像成分が除去された補正2次電子画像データと、画素毎に比較する。比較部58は、所定の判定条件に従って画素毎に両者を比較し、例えば形状欠陥といった欠陥の有無を判定する。例えば、画素毎の階調値差が判定閾値Thよりも大きければ欠陥と判定する。そして、比較結果が出力される。比較結果は、記憶装置109、モニタ117、若しくはメモリ118に出力される、或いはプリンタ119より出力されればよい。
上述した例では、ダイ-データベース検査を行う場合を説明したが、これに限るものではない。被検査画像は、クロストーク像成分が除去されているので、ダイ-ダイ検査を行う場合であっても構わない。ダイ-ダイ検査を行う場合について説明する。
位置合わせ工程(S120)として、位置合わせ部57は、ダイ1のマスクダイ画像(補正被検査画像)と、同じパターンが形成されたダイ2のマスクダイ画像(補正被検査画像)とを読み出し、画素より小さいサブ画素単位で、両画像を位置合わせする。例えば、最小2乗法で位置合わせを行えばよい。
比較工程(S122)として、比較部58は、ダイ1のマスクダイ画像(補正被検査画像)と、ダイ2のマスクダイ画像(補正被検査画像)とを比較する。比較部58は、所定の判定条件に従って画素毎に両者を比較し、例えば形状欠陥といった欠陥の有無を判定する。例えば、画素毎の階調値差が判定閾値Thよりも大きければ欠陥と判定する。そして、比較結果が出力される。比較結果は、記憶装置109、モニタ117、若しくはメモリ118に出力される。
以上のように、実施の形態1によれば、ビーム毎のセンサに他のビームの2次電子が混入する、いわゆるクロストークが発生する場合でも高精度に検査ができる。
以上の説明において、一連の「~回路」は、処理回路を含み、その処理回路には、電気回路、コンピュータ、プロセッサ、回路基板、量子回路、或いは、半導体装置等が含まれる。また、各「~回路」は、共通する処理回路(同じ処理回路)を用いてもよい。或いは、異なる処理回路(別々の処理回路)を用いても良い。プロセッサ等を実行させるプログラムは、磁気ディスク装置、磁気テープ装置、FD、或いはROM(リードオンリメモリ)等の記録媒体に記録されればよい。例えば、位置回路107、比較回路108、参照画像作成回路112、ステージ制御回路114、レンズ制御回路124、ブランキング制御回路126、偏向制御回路128、2次電子強度測定回路129、ゲイン演算回路130、補正回路132、及び逆行列演算回路134は、上述した少なくとも1つの処理回路で構成されても良い。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。図1の例では、1つの照射源となる電子銃201から照射された1本のビームから成形アパーチャアレイ基板203によりマルチ1次電子ビーム20を形成する場合を示しているが、これに限るものではない。複数の照射源からそれぞれ1次電子ビームを照射することによってマルチ1次電子ビーム20を形成する態様であっても構わない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのマルチ電子ビーム検査装置及びマルチ電子ビーム検査方法は、本発明の範囲に包含される。
10 1次電子ビーム
12 2次電子ビーム
20 マルチ1次電子ビーム
22 穴
29 サブ照射領域
32 ストライプ領域
33 フレーム領域
34 照射領域
52,56 記憶装置
57 位置合わせ部
58 比較部
100 検査装置
101 基板
102 電子ビームカラム
103 検査室
105 ステージ
106 検出回路
107 位置回路
108 比較回路
109 記憶装置
110 制御計算機
112 参照画像作成回路
114 ステージ制御回路
117 モニタ
118 メモリ
119 プリンタ
120 バス
122 レーザ測長システム
123 チップパターンメモリ
124 レンズ制御回路
126 ブランキング制御回路
128 偏向制御回路
129 2次電子強度測定回路
130 ゲイン演算回路
132 補正回路
134 逆行列演算回路
142 駆動機構
144,146,148 DACアンプ
150 画像取得機構
160 制御系回路
200 電子ビーム
201 電子銃
202 電磁レンズ
203 成形アパーチャアレイ基板
205,206,207,224,226 電磁レンズ
208 主偏向器
209 副偏向器
212 一括ブランキング偏向器
213 制限アパーチャ基板
214 ビームセパレーター
216 ミラー
218 偏向器
219 ビーム選択アパーチャ基板
222 マルチ検出器
223 検出センサ
300 マルチ2次電子ビーム
330 検査領域
332 チップ

Claims (3)

  1. パターンが形成された試料にマルチ1次電子ビームを照射して、前記マルチ1次電子ビームが前記試料に照射されたことに起因して放出されるマルチ2次電子ビームを検出し、クロストーク成分が含まれた2次電子画像を取得する2次電子画像取得機構と、
    前記2次電子画像から前記クロストーク成分を除去するための予め設定されたゲイン情報を用いて、前記2次電子画像から前記クロストーク成分を除去した補正2次電子画像を生成する補正部と、
    前記補正2次電子画像と所定の画像とを比較する比較部と、
    を備え
    前記2次電子画像取得機構は、前記マルチ1次電子ビームが前記試料に照射されたことに起因して放出されるマルチ2次電子ビームのうち、それぞれ予め設定された1次電子ビームが前記試料に照射されたことに起因して放出される2次電子ビームを検出するための複数のセンサを配置したマルチ検出器を有し、
    1次電子ビーム毎に、前記試料とは異なる評価基板に対して、当該1次電子ビームを照射し、当該1次電子ビームが前記評価基板に照射されたことに起因して放出される2次電子ビームを検出し、
    前記複数のセンサのセンサ毎、かつ前記マルチ1次電子ビームの1次電子ビーム毎に、当該1次電子ビームの照射に起因する2次電子ビームを検出するための前記センサで検出される当該1次電子ビームの照射に起因する2次電子ビームの強度値に対する同じセンサで検出される別の1次電子ビームに起因する2次電子ビームの強度値の割合をゲイン値として演算するゲイン演算部と、
    前記ゲイン情報として、前記複数のセンサのセンサ毎、かつ前記マルチ1次電子ビームの1次電子ビーム毎のゲイン値を要素とするゲイン行列の逆行列を演算する逆行列演算部と、
    をさらに備え、
    前記補正部は、取得された2次電子画像に前記逆行列を乗じることにより前記クロストーク成分を除去した補正2次電子画像を生成する
    ことを特徴とするマルチ電子ビーム検査装置。
  2. 前記マルチ1次電子ビームから1本の1次電子ビームを選択するビーム選択アパーチャ基板をさらに備えたことを特徴とする請求項記載のマルチ電子ビーム検査装置。
  3. パターンが形成された試料にマルチ1次電子ビームを照射して、前記マルチ1次電子ビームが前記試料に照射されたことに起因して放出されるマルチ2次電子ビームを検出し、クロストーク成分が含まれた2次電子画像を取得する工程と、
    前記2次電子画像から前記クロストーク成分を除去するための予め設定されたゲイン情報を用いて、前記2次電子画像から前記クロストーク成分を除去した補正2次電子画像を生成する工程と、
    前記補正2次電子画像と所定の画像とを比較し、結果を出力する工程と、
    を備え
    複数のセンサを配置したマルチ検出器を用いて、前記マルチ1次電子ビームが前記試料に照射されたことに起因して放出されるマルチ2次電子ビームのうち、それぞれ予め設定された1次電子ビームが前記試料に照射されたことに起因して放出される2次電子ビームを検出し、
    1次電子ビーム毎に、前記試料とは異なる評価基板に対して、当該1次電子ビームを照射し、当該1次電子ビームが前記評価基板に照射されたことに起因して放出される2次電子ビームを検出し、
    前記複数のセンサのセンサ毎、かつ前記マルチ1次電子ビームの1次電子ビーム毎に、当該1次電子ビームの照射に起因する2次電子ビームを検出するための前記センサで検出される当該1次電子ビームの照射に起因する2次電子ビームの強度値に対する同じセンサで検出される別の1次電子ビームに起因する2次電子ビームの強度値の割合をゲイン値として演算する工程と、
    前記ゲイン情報として、前記複数のセンサのセンサ毎、かつ前記マルチ1次電子ビームの1次電子ビーム毎のゲイン値を要素とするゲイン行列の逆行列を演算する工程と、
    をさらに備え、
    取得された2次電子画像に前記逆行列を乗じることにより前記クロストーク成分を除去した補正2次電子画像を生成する
    ことを特徴とするマルチ電子ビーム検査方法。
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