JP7122436B1 - 銅粉 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた低温焼結性を有する銅粉を提供する。【解決手段】銅粒子を含む銅粉であって、固めかさ密度が1.30g/cm3~2.96g/cm3であり、銅粒子の体積基準の粒子径ヒストグラムで累積頻度が50%になるときの50%粒子径D50と、当該銅粉に対する粉末X線回折法で得られるX線回折プロファイル中のCu(111)面の回折ピークから、シェラーの式を用いて求めた結晶子径Dとが、D/D50≧0.060を満たす。【選択図】なし

Description

この明細書は、銅粉に関する技術を開示するものである。
銅粉を含み、印刷による基材上での回路形成や半導体素子と基材との接合等に用いられる導電性ペーストには、使用に際し、当該銅粉を構成する銅粒子どうしを加熱により焼結させる焼結型のものがある。
焼結型の導電性ペーストは、比較的低温の加熱で銅粉が焼結することが求められる。これはすなわち、加熱時の温度が高い場合、その熱が基材や半導体素子に影響を及ぼすおそれがあるからである。また、高温で加熱した後の冷却時に基材ないし半導体素子に大きな熱応力が生じ、このことが回路や半導体素子の電気的特性を変化させる懸念もある。
これに関し、特許文献1は、「大面積の部材を比較的低温で接合する場合であっても、充分な接合強度を得ることができる導電性塗布材料を提供する」ことを目的として、「半導体素子を基材に接合するための導電性塗布材料であって、金属粉と、非加熱硬化型樹脂と、分散媒とを含み、25℃において、せん断速度が0.01~100[/s]の範囲におけるせん断応力が、せん断速度に対して単調増加であり、金属粉のかさ密度が、3[g/cm3]未満である、導電性塗布材料」を開示している。
特許文献2には、「複数の銅粒子を含み、前記複数の銅粒子の体積基準の粒子径ヒストグラムにおける累積頻度が50%になるときの粒子径D50が100nm以上500nm以下であり、前記D50に対する前記複数の銅粒子の平均結晶子径Dの比D/D50が0.10以上0.50以下である、銅粉体」が記載されている。
特許第6563617号公報 特開第2020-180328号公報
銅粉の低温焼結については様々な研究開発が進められているものの、より一層低温で焼結することが求められる場合がある。
この明細書では、優れた低温焼結性を有する銅粉を開示する。
この明細書で開示する銅粉は、銅粒子を含むものであって、固めかさ密度が1.30g/cm3~2.96g/cm3であり、銅粒子の体積基準の粒子径ヒストグラムで累積頻度が50%になるときの50%粒子径D50と、当該銅粉に対する粉末X線回折法で得られるX線回折プロファイル中のCu(111)面の回折ピークから、シェラーの式を用いて求めた結晶子径Dとが、D/D50≧0.060を満たすものである。
上述した銅粉は、優れた低温焼結性を有するものである。
実施例の銅粉の固めかさ密度とTMA5%収縮温度との関係を示すグラフである。 実施例の銅粉のD/D50とTMA5%収縮温度との関係を示すグラフである。
以下に、上述した銅粉の実施の形態について詳細に説明する。
一の実施形態の銅粉は、銅粒子を含み、固めかさ密度が1.30g/cm3~2.96g/cm3であり、銅粒子の体積基準の粒子径ヒストグラムで累積頻度が50%になるときの50%粒子径D50と、当該銅粉に対する粉末X線回折法で得られるX線回折プロファイル中のCu(111)面の回折ピークから、シェラーの式を用いて求めた結晶子径Dとが、D/D50≧0.060を満たすものである。
実施例の項目にて示すように、銅粉は、固めかさ密度が1.30g/cm3~2.96g/cm3であり、かつD/D50≧0.060であれば、熱機械分析(TMA)による線収縮率が5%になるときの温度が有効に低くなるとの新たな知見が得られた。熱機械分析における5%の線収縮率のときの温度は、銅粉の焼結が進んで電気抵抗がある程度下がるときの温度を意味する。したがって、熱機械分析の5%線収縮率の温度が低い銅粉は、そのような低い温度で十分に焼結し、低温焼結性に優れるものであるとみなすことができる。
固めかさ密度が1.30g/cm3~2.96g/cm3の範囲内であっても、D/D50が0.060未満である場合や、D/D50が0.060以上でも、固めかさ密度が1.30g/cm3~2.96g/cm3の範囲から外れる場合は、熱機械分析での5%線収縮率の温度がある程度高くなり、所期した低温焼結性を実現することができない。この実施形態の銅粉は、固めかさ密度が1.30g/cm3~2.96g/cm3で、D/D50≧0.060であるので、優れた低温焼結性を有するものであるといえる。
(固めかさ密度)
銅粉の固めかさ密度は、1.30g/cm3~2.96g/cm3である。50%粒子径D50と結晶子径Dとの比(D/D50)が0.060以上で、固めかさ密度がこの範囲内であれば、熱機械分析による線収縮率が5%になるときの温度が、290℃以下と十分に低くなる。
なお、銅粉の固めかさ密度については、先述した特許文献1にも記載されているように、固めかさ密度が低いほうが低温焼結性に優れると考えられていた。これに対し、実施例の項目で示す結果から解かるように、D/D50≧0.060である場合、固めかさ密度は低くなるに従って2.00g/cm3程度になるまでは焼結温度が低下するも、それよりも低くなると焼結温度が上昇し、特に1.30g/cm3を下回ると焼結温度が急増し得る。また、固めかさ密度が2.96g/cm3よりも高い場合も、焼結温度が大きく上昇する。
このような知見から、固めかさ密度は、1.30g/cm3~2.96g/cm3とし、好ましくは1.80g/cm3~2.80g/cm3とする。
固めかさ密度を測定するには、たとえばホソカワミクロン株式会社製のパウダテスタPT-Xを用いて、10ccのカップにガイドを取り付けて銅粉を入れ、1000回タップする。その後、ガイドを外して、カップの10ccの容積を上回っている部分を摺り切り、カップに入っている銅粉の重量を測定する。この重量を用いることで、固めかさ密度を求めることができる。
(50%粒子径と結晶子径の比)
銅粉の50%粒子径D50に対する結晶子径Dの比(D/D50)は、0.060以上とする。固めかさ密度が上述した所定の範囲内である場合は、D/D50が0.060以上であれば、焼結温度が十分に低くなる。
固めかさ密度が所定の範囲であってもD/D50が0.060未満である銅粉は、熱機械分析での線収縮率が5%になるときの温度が290℃以下という低温焼結性を達成することができない。この観点から、D/D50は0.065以上であることが好適である。D/D50は、0.065~0.095である場合がある。
50%粒子径D50は、レーザ回折/散乱式粒径分布測定装置を用いて銅粉中の銅粒子の粒子径を測定し、それにより得られる粒子径ヒストグラム(粒子径分布グラフ)で、銅粒子の体積基準の頻度の累積が50%になる粒子径を意味し、JIS Z8825(2013)に基づいて測定する。より詳細には、50%粒子径D50の測定では、Malvern製のMASTERSIZER3000を用いることができ、分散媒:ヘキサメタりん酸ナトリウム水溶液、光学パラメーター:粒子吸収率5.90、粒子吸収率(青)0.92、粒子屈折率3.00、粒子屈折率(青)0.52、散乱強度:6-8%の条件とすることができる。
結晶子径Dは、単結晶とみなせる結晶子の平均直径を意味し、銅粉に対する粉末X線回折法で得られるX線回折プロファイル中のCu(111)面の回折ピークから、シェラーの式を用いて求められる。結晶子径を求めるに当っては、株式会社リガク製のRINT-2200Ultimaを用いてCuKα線、加速電圧45KV、200mAの条件とし、解析ソフトPDXL2を使用することができる。
(BET比表面積)
銅粉のBET比表面積は、0.5m2/g~10.0m2/gであることが好ましい。BET比表面積が10.0m2/gを超える場合は、耐酸化性を担保することが難しく、また吸湿や凝集などにより、ペースト特性に問題が生じることが懸念される。一方、BET比表面積が0.5m2/g未満である場合は、銅粉の粒径が大きく、ペーストを印刷した回路や接合面の平滑性が充分ではないことが懸念される。この観点から、銅粉のBET比表面積は、0.5m2/g~10.0m2/gであることが好ましく、さらに2.0m2/g~7.0m2/gであることがより一層好ましい。
銅粉のBET比表面積を測定するには、銅粉を真空中にて70℃の温度で5時間にわたって脱気した後、JIS Z8830:2013に準拠し、たとえばマイクロトラック・ベル社のBELSORP-mini IIを用いて行うことができる。
(炭素含有量)
銅粉は、炭素含有量が0.50質量%以下であること、さらに0.30質量%以下、特に0.15質量%以下であることが好適である。炭素分が多いと、焼成時に残留する固形炭素が焼結を妨げるおそれがあるからである。
炭素含有量は、高周波誘導加熱炉燃焼-赤外線吸収法により測定する。具体的には、LECO製CS844型等の炭素硫黄分析装置を用いて、助燃剤をLECO製LECOCEL II及びFeチップ等とし、検量線にスチールピンを使用して、銅粉の炭素含有量を測定することができる。
(水素還元減量)
銅粉の水素還元減量は、水素を2体積%~100体積%含有する雰囲気の下、銅粉を800℃で10分以上加熱したときの重量の減少分として測定することができる。水素還元減量が多い場合は、銅粉中の銅粒子の酸化が進んでいると考えられ、それにより焼結が進みにくくなることが懸念される。このことから、銅粉の水素還元減量は、1.5%以下、特に1.0%以下であることが好ましい。
(低温焼結性)
また、上記の銅粉は、それに含まれる銅粒子どうしが比較的低い温度で焼結することが可能なものである。かかる低温焼結性は、次のようにして確認することができる。約0.3gの銅粉を直径5mmの円柱状の型に充填してから一軸加圧を行い、高さが約3mmの円柱状であって密度が4.7±0.1g/ccである圧粉体ペレットを作製する。その後、熱機械分析装置(TMA)を用いて、水素(H2)を2体積%で含むとともに残部が窒素(N2)である雰囲気の下、上記の圧粉体ペレットを25℃から10℃/minの速度で昇温する。このとき、温度の上昇に伴い、圧粉体ペレットを構成する銅粒子が焼結し、圧粉体の体積は減少して、金属銅の密度(約8.9g/cm3)に近づく。そのような圧粉体ペレットの収縮方向の円柱高さの変化率を線収縮率と称すると、この線収縮率が5%になるときの温度が低い方が、優れた低温焼結性を有する銅粉であると評価することができる。特に、上記の線収縮率が5%になるときの温度が350℃以下であることが好ましい。
(製造方法)
以上に述べたような銅粉は、たとえば、化学還元法または不均化法を用いること等により製造することができる。銅粉の製造はそれらに限らないが、化学還元法の詳細については次のとおりである。
化学還元法による場合は、たとえば、原料溶液として、銅塩水溶液、アルカリ水溶液及び還元剤水溶液等を用意する工程と、それらの原料溶液を混合、反応させ、銅粒子を含むスラリーを得る工程と、銅粒子を洗浄する工程と、固液分離を行う工程と、乾燥する工程と、必要に応じて粉砕する工程とをこの順序で行う。
より具体的な一例では、硫酸銅水溶液を、適切な反応温度に昇温した後、水酸化ナトリウム水溶液やアンモニア水溶液でpHを調整した後、ヒドラジン水溶液を一気に添加して反応を行い、硫酸銅を粒径100nm程度の亜酸化銅粒子へ還元する。亜酸化銅粒子を含むスラリーを反応温度に昇温した後、水酸化ナトリウムとヒドラジンとを含む水溶液を滴下し、さらにその後にヒドラジン水溶液を滴下することで亜酸化銅粒子を銅粒子へ還元させる。反応終了後、得られたスラリーを濾過し、次いで純水及びメタノールで洗浄し、更に乾燥させる。これにより、銅粉が得られる。
硫酸銅水溶液に添加するヒドラジン等の還元剤は、2価の銅を1価の銅(亜酸化銅)に還元するためのものである。このとき、還元剤を一気に添加すると、それにより生成される亜酸化銅粒子が上記のように微細になりやすい。比較的微細な亜酸化銅粒子が生成した後は、還元剤を分けて添加することができる。亜酸化銅粒子の生成後、主として、1回目に添加する還元剤は、金属銅の核の生成に利用され、また2回目に添加する還元剤は、その金属銅の核の成長に利用され得る。その結果として、銅粉の固めかさ密度及び50%粒子径と結晶子径の比が好適に制御される傾向がある。
なお、上記の製造では、銅塩水溶液として、硫酸銅もしくは硝酸塩の水溶液を用いることができる。アルカリ水溶液は具体的には、NaOH、KOHもしくはNH4OH等の水溶液とすることがある。還元剤水溶液の還元剤としては、ヒドラジンの他に水素化ホウ素ナトリウムやグルコースなどの有機物を挙げることができる。
必要に応じて、銅粉を製造する過程の途中で、錯化剤や分散剤等の有機物を添加してもよい。たとえば、原料溶液を用意する工程から、銅粒子を含むスラリーを得る工程までの間に、ゼラチンやアンモニア、アラビアゴム等を一回以上添加することができる。
(用途)
このようにして製造された銅粉は、たとえば、樹脂材料及び分散媒等と混合してペースト状にし、半導体素子と基板との接合や配線形成に使用され得る導電性ペースト等に用いることに特に適している。
次に、上述した銅粉を試作し、その効果を確認したので以下に説明する。但し、ここでの説明は単なる例示を目的としたものであり、これに限定されることを意図するものではない。
(発明例1)
始めに硫酸銅五水和物2400gとクエン酸30gを8.7Lの純水に溶かした水溶液に、水酸化ナトリウム540gとヒドラジン一水和物144gの混合水溶液6.7Lを一気に混合し、亜酸化銅のナノ粒子(平均粒径が約100nm)を含むスラリーを合成した。次いで、この亜酸化銅粒子が懸濁したスラリーを50℃以上に加熱してから、ヒドラジン一水和物43gと水酸化ナトリウム409gの混合水溶液4.5Lを滴下し、水酸化ナトリウム水溶液を添加して、pHを調整してから、ヒドラジン一水和物101gの水溶液1.3Lを滴下した。反応終了後、デカンテーションを繰り返し水洗し、乾燥・粉砕を行って、銅粉を得た。
(発明例2、3)
亜酸化銅を含むスラリーを合成するまでは発明例1と同様とした。次いで、ヒドラジン一水和物29gと水酸化ナトリウム409gの混合水溶液4.5Lを滴下してから、pHを調整し、さらにヒドラジン一水和物115gの水溶液1.3Lを滴下して亜酸化銅を金属銅へ還元し、同様に水洗・乾燥・粉砕を行った。
(発明例4、5)
亜酸化銅を含むスラリーを合成するまでは発明例1と同様とした。次いで、ヒドラジン一水和物43gと水酸化ナトリウム409gの混合水溶液4.5Lを滴下してから、pHを調整し、さらにヒドラジン一水和物101gの水溶液1.3Lを滴下して亜酸化銅を金属銅へ還元し、同様に水洗・乾燥・粉砕を行った。
(発明例6、10、11)
亜酸化銅を含むスラリーを合成するまでは発明例1と同様とした。次いで、ヒドラジン一水和物72gと水酸化ナトリウム409gの混合水溶液4.5Lを滴下してから、pHを調整し、さらにヒドラジン一水和物72gの水溶液1.3Lを滴下して亜酸化銅を金属銅へ還元し、同様に水洗・乾燥・粉砕を行った。
(発明例7)
亜酸化銅を金属銅へ還元した後、膜ろ過で固液分離を繰り返して洗浄したことを除いて、発明例2と実質的に同様にして、銅粉を得た。
(発明例8)
亜酸化銅を含むスラリーを合成するまでは発明例1と同様とした。次いで、ヒドラジン一水和物101gと水酸化ナトリウム409gの混合水溶液4.5Lを滴下してから、pHを調整し、さらにヒドラジン一水和物43gの水溶液1.3Lを滴下して亜酸化銅を金属銅へ還元し、同様に水洗・乾燥・粉砕を行った。
(発明例9)
亜酸化銅を含むスラリーを合成するまでは発明例1と同様とした。次いで、ヒドラジン一水和物72gと水酸化ナトリウム409gの混合水溶液4.5Lを滴下してから、pHを調整し、さらにヒドラジン一水和物72gの水溶液1.3Lを滴下して亜酸化銅を金属銅へ還元し、同様に水洗・乾燥・粉砕を行った。
(発明例12、13)
亜酸化銅を含むスラリーを合成するまでは発明例1と同様とした。次いで、ヒドラジン一水和物72gと水酸化ナトリウム409gの混合水溶液4.5Lを滴下してから、pHを調整し、さらにヒドラジン一水和物72gの水溶液1.3Lを滴下して亜酸化銅を金属銅へ還元し、同様に水洗・乾燥・粉砕を行った。
(比較例1)
始めに硫酸銅五水和物500gとクエン酸6gを1.8Lの純水に溶かした水溶液に、水酸化ナトリウム113gとヒドラジン一水和物30gの混合水溶液1.3Lを一気に混合し、亜酸化銅のナノ粒子(平均粒径が約100nm)を含むスラリーを合成した。次いで、この亜酸化銅粒子が懸濁したスラリーを50℃以上に加熱してから、ヒドラジン一水和物3gと水酸化ナトリウム55gの混合水溶液0.5Lを滴下し、水酸化ナトリウム水溶液を添加して、pHを調整してから、ヒドラジン一水和物27gの水溶液0.28Lを滴下した。反応終了後、デカンテーションを繰り返し水洗し、乾燥・粉砕を行って、銅粉を得た。
(比較例2)
亜酸化銅を含むスラリーを合成するまでは比較例1と同様とした。次いで、ヒドラジン一水和物14.4gと水酸化ナトリウム409gの混合水溶液4.5Lを滴下してから、pHを調整し、さらにヒドラジン一水和物129.6gの水溶液1.3Lを滴下して亜酸化銅を金属銅へ還元し、同様に水洗・乾燥・粉砕を行った。
(比較例3)
比較例2と同じ条件で亜酸化銅を金属銅へ還元した後、該銅粒子600gに、マロン酸0.3gを含有する水溶液2Lを加え、室温下にて350rpmで60分攪拌して、洗浄・乾燥を行って銅粉を作製した。
(評価)
上記の発明例1~13及び比較例1~4のそれぞれの銅粉について、先述した方法に従い、固めかさ密度、50%粒子径、結晶子径、BET比表面積、水素還元減量、炭素含有量及び、熱機械分析(TMA)による線収縮率が5%になるときの温度をそれぞれ測定した。その結果を表1に示す。なお、比較例3の銅粉の結晶子径は測定していなかったので不明である。また、各銅粉の固めかさ密度とTMA5%収縮温度との関係及び、D/D50とTMA5%収縮温度との関係をそれぞれ、図1及び2にグラフで示す。
Figure 0007122436000001
表1より、固めかさ密度が1.30g/cm3~2.96g/cm3であり、かつ、D/D50≧0.060である発明例1~13は、それらのいずれかの条件を満たさない比較例1~4に比して、TMA5%収縮温度が290℃以下と十分に低いことが解かる。
また、図1に示すグラフによると、固めかさ密度が2.00g/cm3付近で最も低い焼結温度になることが解かる。固めかさ密度が1.30g/cm3~2.96g/cm3の範囲内にある場合、固めかさ密度が2.00g/cm3付近から増大し又は減少するに従って焼結温度が次第に上昇する二次関数的な傾向がある。一方、固めかさ密度が上記の範囲を外れると、焼結温度が顕著に急増することが解かる。但し、固めかさ密度が1.30g/cm3~2.96g/cm3の範囲内にある場合であっても、D/D50が0.060未満であった比較例2は、焼結温度が高くなっている。
また、固めかさ密度が1.30g/cm3~2.96g/cm3の範囲内にある発明例1~13の銅粉はいずれも、図2に示すように、D/D50が0.060以上であったことから、低い焼結温度になったことが解かる。
以上より、先述した銅粉は、優れた低温焼結性を有することが解かった。

Claims (4)

  1. 銅粒子を含む銅粉であって、
    固めかさ密度が1.30g/cm3~2.96g/cm3であり、
    銅粒子の体積基準の粒子径ヒストグラムで累積頻度が50%になるときの50%粒子径D50と、当該銅粉に対する粉末X線回折法で得られるX線回折プロファイル中のCu(111)面の回折ピークから、シェラーの式を用いて求めた結晶子径Dとが、D/D50≧0.060を満たす銅粉。
  2. BET比表面積が0.5m2/g~10.0m2/gである請求項1に記載の銅粉。
  3. 炭素含有量が0.50質量%以下である請求項1または2に記載の銅粉。
  4. 水素還元減量が1.5%以下である請求項1~3のいずれか一項に記載の銅粉。
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