JP7097193B2 - 料金収受システム、及び料金収受方法 - Google Patents
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Description
また、処理装置として、収受員が常駐する有人ブース内に料金収受機が設置されている場合がある。収受員は、料金収受機に利用者から受領した通行券を挿入して利用料金の計算を行わせるとともに、利用者から利用料金を収受する。
しかしながら、近年ではクレジットカードの不正使用対策の強化が求められている。このため、有料道路の料金所においても、サービスタイムに影響を与えない新たな本人確認の技術が求められている。
本発明の第1の態様によれば、有料道路の利用者から利用料金を収受する処理装置(1A、1A´)は、車線の路側に設置され、前記利用者が所持するカードに記録されたカード情報を読み出すカード処理機(10)と、前記車線に進入した車両に搭乗する前記利用者に関連する利用者情報をセンサから取得する利用者情報取得部(152)と、前記カード処理機(10)により読み出された前記カード情報と、前記利用者情報取得部(152)により取得された前記利用者情報とを関連付けて記録する記録処理部(153)と、を備える。
このようにすることで、処理装置は、PIN又はサインに代わる本人確認用の利用者情報を、カード情報と関連付けて記憶することができる。
このようにすることで、処理装置は、本人確認用の利用者情報として、利用者の顔を含む画像を記録することができる。これにより、処理装置は、例えばクレジットカードの不正使用が疑われる場合、クレジットカード会社、警察等に対し、クレジットカードの使用者が所有者本人であるか否かを特定可能な利用者情報として、利用者の顔を含む画像を提供することができる。
このようにすることで、処理装置は、本人確認用の利用者情報として、利用者が搭乗する車両のナンバープレートを含む画像、及びナンバープレート情報のうち少なくとも一方を記録することができる。これにより、処理装置は、例えばクレジットカードの不正使用が疑われる場合、クレジットカード会社、警察等に対し、クレジットカードの使用者が所有者本人であるか否かを特定可能な利用者情報として、ナンバープレートを含む画像及びナンバープレート情報のうち少なくとも一方を提供することができる。
このようにすることで、料金自動収受機は、本人確認用の利用者情報として、利用者が搭乗する車両全体を含む画像を記録することができる。これにより、処理装置は、例えばクレジットカードの不正使用が疑われる場合、クレジットカード会社、警察等に対し、クレジットカードの使用者が所有者本人であるか否かを特定可能な利用者情報として、利用者が搭乗する車両全体を含む画像を提供することができる。
このようにすることで、処理装置は、本人確認用の利用者情報として、利用者が搭乗する車両の車種区分を記録することができる。これにより、処理装置は、例えばクレジットカードの不正使用が疑われる場合、クレジットカード会社、警察等に対し、クレジットカードの使用者が所有者本人であるか否かを特定可能な利用者情報として、利用者が搭乗する車両の車種区分を提供することができる。
このようにすることで、処理装置は、本人確認用の利用者情報として、利用者が搭乗する車両の車種区分を記録することができる。これにより、処理装置は、例えばクレジットカードの不正使用が疑われる場合、クレジットカード会社、警察等に対し、クレジットカードの使用者が所有者本人であるか否かを特定可能な利用者情報として、利用者が搭乗する車両の車種区分を提供することができる。
このようにすることで、処理装置は、カードを使用した利用者に対し、利用者情報を取得して記録していることを、出力部を介して認識させることができる。これにより、カードの不正使用を抑制することができる。
このようにすることで、料金収受システムは、PIN又はサインに代わる本人確認用の利用者情報を、カード情報と関連付けて記憶することができる。
このようにすることで、料金収受システムは、カードと、当該カードを使用した利用者との組み合わせの傾向に基づいて、当該カードが不正使用された可能性があることを検出することができる。
以下、本発明の第1の実施形態に係る料金収受システム100について、図1~図5を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施形態に係る料金収受システムの概略図である。
図1に示すように、料金収受システム100は、有料道路の入口料金所又は出口料金所に設けられ、当該有料道路を利用する車両Aから利用料金を収受するための料金収受設備1と、上位装置2とを備えている。
本実施形態では、料金収受設備1が有料道路の出口料金所に設けられている態様を例として説明する。図1に示すように、出口料金所に到来した車両Aは、有料道路から退出する際、有料道路側から一般道路側へと通じる料金所車線(以下、「車線L」と称する)を走行する。車線Lの幅方向の少なくとも一方側には、車線Lに沿ってアイランドIが敷設されており、料金収受設備1を構成する各種機器が設置されている。
本実施形態に係る処理装置1Aは、アイランドI上に設けられ、利用者の操作を受け付けて、利用料金を自動的に収受する料金収受処理を実行する料金自動収受機である。以下、処理装置1Aのことを「料金自動収受機1A」とも記載する。
なお、本実施形態に係る料金自動収受機1Aは、利用者から現金又はクレジットカードによる利用料金の支払いを受け付ける。また、クレジットカードは、ICが組み込まれたクレジットカード(ICカード)と、磁気ストライプが組み込まれたクレジットカード(磁気ストライプカード)とを含む。
車両特徴情報とは、車両Aの外観上、構造上の特徴に基づく種々の情報である。車種判別装置1Bは、車両検知器、踏板、車高検知器、車長検知器等の装置群を通じて得られる種々の検知信号に基づいて、車両Aの車軸数、車長、車高、車幅等の情報を車両特徴情報として取得する。
車種区分とは、車両特徴情報が示す車両の大きさ、車軸数等に応じて車両を分類するための情報である。有料道路別に異なる車種区分が設定されていてもよく、例えばある有料道路では「普通車(TYPE1)」、「大型車(TYPE2)」の二つの車種区分に分類され、他の有料道路では三つ以上の車種区分に分類されてもよい。
また、車種判別装置1Bは、車両Aの車両特徴情報に基づき、複数の車種区分のうち、どの車種区分に属するかを特定する。車種判別装置1Bが特定した車両Aの車種区分は、料金自動収受機1Aに送信され、車両Aの利用料金を計算する際に用いられる。
また、NP読取機1Cは、取得した画像に所定の画像処理を施すことにより、車両Aのナンバープレート情報(以下、「NP情報」とも記載する)を読み取るようにしてもよい。NP情報には、例えばナンバープレートのサイズ及び色、ナンバープレート上に表記されている分類番号等が含まれる。なお、NP情報は、車種判別装置1Bに出力され、車種区分を特定するための車両特徴情報として使用されてもよい。
監視カメラ1Fは、常時継続的に撮影を行うようにしてもよいし、車両Aが車線Lに進入してから退出するまでの期間(即ち、車種判別装置1Bの車両検知器が車両Aの存在を検出してから、発進検知器1Eが車両Aの退出を検出するまでの期間)のみ撮影を行うようにしてもよい。
なお、図1には、上位装置2が一台の料金自動収受機1Aと接続されている例が示されているが、これに限られることはない。上位装置2は、複数の料金収受設備1それぞれに設置された複数の料金自動収受機1Aと接続されていてもよい。
図2は、第1の実施形態に係る料金収受設備の機能構成を示す図である。
図2に示すように、料金収受設備1の料金自動収受機1Aは、カード処理機10と、利用者撮影部11と、表示部12と、スピーカ13と、接続インタフェース14と、CPU15と、記録媒体16と、を備えている。
利用者撮影部11は、利用者が料金を支払う際(カード処理機10にクレジットカードを挿入する際、又は、不図示の現金投入部に現金を投入する際)、利用者の顔を撮影可能な位置に設けられている。
スピーカ13は、料金収受処理に係る各種情報(利用料金、利用者情報等)を音声出力する。
本実施形態において、表示部12及びスピーカ13は、利用者情報を料金収受処理中の利用者に向けて出力する出力部として機能する。
料金収受処理部150は、利用者から利用料金を収受する料金収受処理を行う。このとき、料金収受処理部150は、車種判別装置1Bから接続インタフェース14を介して取得した車両Aの車種区分に基づいて、車両Aの利用料金を計算する。
また、料金収受処理部150は、利用者から現金又はクレジットカードによる利用料金の支払いを受け付けると、発進制御機1Dにゲートの開指令を出力して車両Aの退出を許可する。その後、料金収受処理部150は、発進検知器1Eから車両Aの退出を示す検知信号を受信すると、発進制御機1Dに閉指令を出力してゲートの閉塞動作を実行させる。
また、カード情報取得部151は、取得したカード情報を表示部12及びスピーカ13の少なくとも一方に出力させる。
利用者情報は、利用者又は利用者が搭乗する車両Aを特定可能な情報、車両Aの車種区分を示す情報等を含む。具体的には、本実施形態に係る利用者情報は、車種判別装置1Bから出力された「車種区分」、NP読取機1Cから出力された「NP画像」及び「NP情報」、監視カメラ1Fから出力された「車両画像」、利用者撮影部11から出力された「利用者画像」のうち少なくとも一つを含む。したがって、車種判別装置1B、NP読取機1C、監視カメラ1F、及び利用者撮影部11は、それぞれ利用者情報を出力するセンサとして機能する。
また、記録処理部153は、利用履歴情報を上位装置2に送信する。
図3は、第1の実施形態に係る料金収受設備の処理の一例を示すフローチャートである。
図4は、第1の実施形態に係る料金収受設備の機能を説明するための図である。
図5は、第1の実施形態に係る利用履歴情報の一例を示す図である。
以下、図3~図5を参照して、料金収受設備1の処理の一例について説明する。
図3に示すように、まず、車種判別装置1Bは、車両検知器により車両Aが出口料金所に到来したことを検知すると、踏板、車高検知器、及び車長検知器から出力された検知信号、NP読取機1Cから出力されたNP画像及びNP情報等に基づいて、車両Aの車種区分を特定する(ステップS10)。
車種判別装置1Bが特定した車両Aの車種区分、NP読取機1Cが読み取ったNP画像及びNP情報は、料金自動収受機1Aに接続インタフェース14を介して入力される。このとき、料金自動収受機1Aの利用者情報取得部152は、「車種区分」、「NP画像」、及び「NP情報」を利用者情報として取得する。
また、料金収受処理部150は、例えば図4に示すように、算出した利用料金を表示部12に表示させて、利用者に支払いを促すようにしてもよい。更に、料金収受処理部150は、算出した利用料金をスピーカ13から音声で出力させるようにしてもよい。
このとき、カード情報取得部151は、取得したカード情報に基づいて、クレジットカードの有効期限の確認、クレジットカード発行元によるオンライン認証等の処理を同時に行ってもよい。
カード情報取得部151は、例えば図4に示すように、カード情報に含まれる「カード番号」を表示部12に表示させる。このとき、カード情報取得部151は、他者にカード番号を知られないように、カード番号の一部を隠した状態で表示部12に表示させる。
また、カード情報取得部151は、カード情報に含まれる「カード番号」の一部のみ(例えば末尾4桁のみ)をスピーカ13から音声で出力させるようにしてもよい。
具体的には、利用者情報取得部152は、監視カメラ1Fにより撮影された「車両画像」、及び、利用者撮影部11により撮影された「利用者画像」を利用者情報として取得する。
利用者情報取得部152は、例えば図4に示すように、NP読取機1Cから取得した「NP画像」、利用者撮影部11から取得した「利用者画像」、監視カメラ1Fから取得した「車両画像」等を表示部12に表示させる。なお、利用者情報取得部152は、車種判別装置1Bから取得した「車種区分」、NP読取機1Cから取得した「NP情報」を表示部12に表示させてもよい。
また、利用者情報取得部152は、例えば車種判別装置1Bから取得した「車種区分」、NP読取機1Cから取得した「NP情報」等をスピーカ13から音声で出力させるようにしてもよい。
図5に示すように、利用履歴情報D1には、車両Aの料金収受処理を行った「処理日時」と、「利用区間」と、料金収受処理部150が算出した「利用料金」と、カード情報取得部151が取得した「カード情報(カード番号及び有効期限)」と、利用者情報取得部152が取得した「利用者情報(NP情報、NP画像、車種区分、利用者画像、車両画像)」とが含まれる。このとき、カード情報は、表示部12に表示されるときと同様に、カード番号の一部を隠した状態で利用履歴情報D1に記録されてもよい。
以上のように、本実施形態に係る料金収受システム100(料金自動収受機1A)は、車線Lの路側に設置され、利用者が所持するクレジットカードに記録されたカード情報を読み出すカード処理機10と、車線Lに沿って設置されたセンサから、利用者に関連する利用者情報を取得する利用者情報取得部152と、カード処理機10により読み出されたカード情報と、利用者情報取得部152により取得された利用者情報とを関連付けた利用履歴情報D1を記録する記録処理部153と、を備える。
このようにすることで、料金収受システム100(料金自動収受機1A)は、PIN又はサインに代わる本人確認用の利用者情報を、カード情報と関連付けて記憶することができる。
例えばクレジットカードが盗難された後、盗難届が出される前に当該クレジットカードが料金収受設備1において不正使用される可能性がある。このようにクレジットカードが不正使用された疑いがある場合、料金収受システム100は、利用履歴情報D1に含まれる利用者情報に基づいて、当該クレジットカードが所有者本人により使用されたのか、他者により不正使用されたのかを特定することができる。具体的には、料金収受システム100は、クレジットカードの所有者本人と、利用者情報の「利用者画像」とを照らし合わせることにより、クレジットカードの使用者が所有者本人であるか否かを特定することができる。また、料金収受システム100は、クレジットカードの所有者が有する車両と、利用者情報の「車種区分」、「NP画像」、「NP情報」、「車両画像」とを照らし合わせることにより、クレジットカードの使用者が所有者本人であるか否かを特定することができる。
また、料金収受システム100は、例えばクレジットカード会社、警察等から不正使用の疑いがあるクレジットカードについて、利用履歴情報D1の提供を求められる可能性がある。この場合、料金収受システム100は、料金自動収受機1Aの記録媒体16又は上位装置2に蓄積された複数の利用履歴情報D1から、不正使用の疑いがあるクレジットカードのカード番号及び使用日に基づき、該当する利用履歴情報D1を抽出して、クレジットカード会社、警察等に提供することができる。
このようにすることで、料金収受システム100(料金自動収受機1A)は、本人確認用の利用者情報として、利用者の顔を含む「利用者画像」を記録することができる。これにより、料金収受システム100は、クレジットカードの所有者本人と、「利用者画像」とを照らし合わせることにより、クレジットカードの使用者が所有者本人であるか否かを特定することができる。
このようにすることで、料金収受システム100(料金自動収受機1A)は、本人確認用の利用者情報として、利用者が搭乗する車両Aの「NP画像」、及び「NP情報」のうち少なくとも一方を記録することができる。これにより、料金収受システム100は、クレジットカードの所有者が有する車両と、「NP画像」又は「NP情報」とを照らし合わせることにより、クレジットカードの使用者が所有者本人であるか否かを特定することができる。
このようにすることで、料金収受システム100(料金自動収受機1A)は、本人確認用の利用者情報として、利用者が搭乗する車両A全体を含む「車両画像」を記録することができる。これにより、料金収受システム100は、クレジットカードの所有者が有する車両と、「車両画像」とを照らし合わせることにより、クレジットカードの使用者が所有者本人であるか否かを特定することができる。
なお、「車両画像」には、車両Aに搭乗する利用者の顔が含まれていてもよく、この場合、クレジットカードの所有者本人と、「車両画像」に含まれる利用者の顔とを照らし合わせることにより、クレジットカードの使用者が所有者本人であるか否かを特定することができる。
このようにすることで、料金収受システム100(料金自動収受機1A)は、本人確認用の利用者情報として、利用者が搭乗する車両Aの「車種区分」を記録することができる。これにより、料金収受システム100は、クレジットカードの所有者が有する車両と、「車種区分」とを照らし合わせることにより、クレジットカードの使用者が所有者本人であるか否かを特定することができる。
このようにすることで、料金収受システム100(料金自動収受機1A)は、本人確認用の利用者情報として、複数の情報及び画像を記録することができるので、本人確認の精度を向上させることができる。
このようにすることで、料金収受システム100(料金自動収受機1A)は、クレジットカードを使用した利用者に対し、利用者情報を取得して記録していることを、出力部を介して認識させることができる。これにより、クレジットカードの不正使用を抑制することができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る料金収受システム100について、図6~図7を参照しながら説明する。
第1の実施形態と共通の構成要素には同一の符号を付して詳細説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態に係る料金収受設備1は、第1の実施形態の処理装置1A(料金自動収受機1A)に代えて、処理装置1A´を備えている。また、処理装置1A‘は、料金収受機1Gと、カード処理機10と、利用者撮影部11と、表示部12と、スピーカ13とを備えている。
料金収受機1Gは、アイランドI上に設けられた有人ブース内に設置されており、当該有人ブース内に駐在する収受員が車両Aに搭乗する利用者から利用料金を収受する処理を行うために用いられる装置である。
カード処理機10は、利用者が利用料金を支払う際に使用するクレジットカード(ICクレジットカード)からカード情報を読み出す。
利用者撮影部11は、有人ブース近傍において、収受員に利用料金を支払う利用者の顔を含む利用者画像を撮影するカメラである。
表示部12は、料金収受処理に係る各種情報(利用料金、利用者情報等)を利用者に向けて表示するディスプレイである。
スピーカ13は、料金収受処理に係る各種情報(利用料金、利用者情報等)を音声出力する。
本実施形態において、表示部12及びスピーカ13は、利用者情報を料金収受処理中の利用者に向けて出力する出力部として機能する。
図7に示すように、本実施形態に係る料金収受機1Gは、接続インタフェース14と、CPU15と、記録媒体16と、入力受付部17と、ディスプレイ18とを備えている。
収受員は、有人ブースに到来した車両Aの車体を目視確認して判別した車種区分を、入力受付部17を介して料金収受機1Gに入力する操作を行うとともに、車両Aの車種区分に応じた利用料金の収受処理を行う。
なお、入力受付部17には、車種判別装置1Bが特定した車種区分が入力されてもよい。このとき、収受員は、車種判別装置1Bが特定した車種区分に誤りがある場合、又は、車両Aが有人ブースに到達した時点で車種判別装置1Bによる車種区分の特定が完了していない場合、目視確認して判別した車種区分を、入力受付部17を介して入力する(訂正する)操作を行う。
したがって、本実施形態において、入力受付部17は利用者情報を出力するセンサとして機能する。
なお、CPU15のその他の機能構成は第1の実施形態と同様であるため、説明を割愛する。
このようにすることで、料金収受システム100(処理装置1A´)は、本人確認用の利用者情報として、利用者が搭乗する車両Aの「車種区分」を記録することができる。これにより、料金収受システム100は、クレジットカードの所有者が有する車両と、「車種区分」とを照らし合わせることにより、クレジットカードの使用者が所有者本人であるか否かを特定することができる。
このようにすることで、料金収受システム100(処理装置1A´)は、本人確認用の利用者情報として、複数の情報及び画像を記録することができるので、本人確認の精度を向上させることができる。
次に、本発明の第3の実施形態に係る料金収受システム100について、図8を参照しながら説明する。
第1及び第2の実施形態と共通の構成要素には同一の符号を付して詳細説明を省略する。
本実施形態に係る料金収受システム100は、第1又は第2の実施形態に記載の料金収受設備1と、図8に示す上位装置2とを備えている。
履歴情報記憶部21には、少なくとも一つの処理装置1A、1A´から収集した利用履歴情報D1(図5)が蓄積される。
例えばクレジットカードが不正使用された疑いがある場合、料金収受システム100の管理者(有料道路の事業者等)は、当該クレジットカードの「カード番号」及びクレジットカードの「処理日」を条件として指定する。そうすると、利用者情報抽出部200は、指定された条件(カード番号及び使用日)と一致する利用履歴情報D1を検索して抽出する。管理者は、クレジットカードの所有者本人と、抽出された利用履歴情報D1に含まれる利用者情報(「利用者画像」、「車種区分」、「NP画像」、「NP情報」、「車両画像」)とを照らし合わせることにより、クレジットカードの使用者が所有者本人であるか否かを特定することができる。また、管理者は、クレジットカード会社、警察等の要求に応じて、抽出された利用履歴情報D1をクレジットカード会社、警察等に提供してもよい。
例えば、分析処理部201は、利用者情報に含まれる「利用区間」に基づいて、あるクレジットカードが、どの地点(区間)を利用する利用者により使用される傾向があるか(利用頻度が高いか)を分析する。
また、分析処理部201は、利用履歴情報D1(利用者情報)に含まれる「車種区分」、「NP画像」、「NP情報」、「車両画像」に基づいて、あるクレジットカードが、どの車両で使用される傾向があるかを分析する。
更に、分析処理部201は、複数の利用履歴情報D1(利用者情報)に含まれる「利用者画像」及び「車両画像」に既知の画像解析技術を行うことにより、画像それぞれが同一利用者のものであるか否かを判断する。そして、分析処理部201は、あるクレジットカードがどの利用者により使用される傾向があるかを分析する。
分析処理部201は、このように分析した結果を組み合わせてクレジットカード別、車両別、利用者別の使用傾向を分析する。
なお、事業用車両、レンタカー等には、多数の異なる利用者が搭乗する可能性が高い。このため、分析処理部201は、「NP画像」又は「NP情報」を参照し、事業用車両(例えばナンバープレートの色が「緑」である車両)、及びレンタカー(例えば用途コードにレンタカーを示す特定の文字が含まれる車両)を分析対象から除外するようにしてもよい。
分析処理部201が分析した分析結果は、履歴情報記憶部21に記憶されて蓄積される。
具体的には、不正検出部202は、クレジットカードが使用された利用区間、クレジットカードが使用された車両、クレジットカードを使用した利用者の傾向のうち少なくとも一つに変化が生じた場合、不正使用の可能性があると判断する。
例えば、不正検出部202は、あるクレジットカードが、以前は「車種区分=TYPE1」の車両で使用される傾向があったが、ある時点から「車種区分=TYPE2」の車両で使用される傾向に変化した場合、当該クレジットカードが本来の所有者以外の者により不正使用されている可能性があると判断する。
また、不正検出部202は、あるクレジットカードが、以前は特定の一人の利用者により使用される傾向があったが、ある時点から他の利用者により使用される傾向に変化した場合、又は、複数の利用者により使用される傾向に変化した場合、当該クレジットカードが本来の所有者以外の者により不正使用されている可能性があると判断する。
警告情報には、不正使用された可能性があるクレジットカードのカード情報(カード番号及び有効期限)と、利用者情報(「利用者画像」、「車種区分」、「NP画像」、「NP情報」、「車両画像」のうち少なくとも一つ)とが含まれる。
警告出力部203は、上位装置2の表示部(不図示)により管理者に対して警告情報を表示してもよいし、複数の料金自動収受機1Aそれぞれに警告情報を送信するようにしてもよい。このとき、警告情報を受信した料金自動収受機1Aは、警告情報に示されるクレジットカードが使用された場合、又は、警告情報に示される車両A又は利用者が到来した場合、クレジットカードによる支払いを受け付けないようにしてもよい。また、料金自動収受機1Aは、表示部12又はスピーカ13を介してクレジットカードが使用できないことを利用者に通知するようにしてもよい。
このようにすることで、料金収受システム100は、クレジットカードと、当該クレジットカードを使用した利用者との組み合わせの傾向に基づいて、当該クレジットカードが不正使用された可能性があることを検出することができる。
このようにすることで、不正検出部202は、あるクレジットカードが以前とは違う利用区間、車両、利用者に使用された場合、当該クレジットカードが不正使用された可能性があることを検出することができる。
このようにすることで、料金収受システム100は、クレジットカードの不正使用による被害を抑制することができる。
図9は、少なくとも一つの実施形態に係る処理装置及び上位装置のハードウェア構成を示す図である。
以下、図9を参照して、上述の少なくとも一つの実施形態に係る処理装置1A(料金自動収受機1A)、処理装置1A´の料金収受機1G、及び上位装置2のハードウェア構成の一例について説明する。
図9に示すように、コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、インタフェース904を備える。
上述の料金自動収受機1A、料金収受機1G、及び上位装置2は、コンピュータ900に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。CPU901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU901は、プログラムに従って、料金自動収受機1A、料金収受機1G、及び上位装置2が各種処理に用いる記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域(料金自動収受機1A及び料金収受機1Gの記録媒体16、上位装置2の履歴情報記憶部21)を補助記憶装置903に確保する。
更に、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置903に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
例えば、上述の実施形態において、上位装置2の不正検出部202は、クレジットカードの使用傾向に変化が生じた場合、不正使用の可能性があると判断する態様について説明したが、これに限られることはない。他の実施形態では、上位装置2にはクレジットカードの所有者に関連する情報(所有者の顔を含む画像、所有者が搭乗する車両のNP情報、車種区分等)が予め登録されており、不正検出部202は、登録された情報と、利用履歴情報D1とが一致しない場合、当該クレジットが不正使用された可能性があると判断してもよい。このようにすることで、不正検出部202は、クレジットカードの不正使用の可能性を迅速且つ正確に判断することができる。
1A 処理装置(料金自動収受機)
1A´ 処理装置
10 カード処理機
11 利用者撮影部(センサ)
12 表示部(出力部)
13 スピーカ(出力部)
14 接続インタフェース
15 CPU
150 料金収受処理部
151 カード情報取得部
152 利用者情報取得部
153 記録処理部
16 記録媒体
17 入力受付部(センサ)
1B 車種判別装置(センサ)
1C ナンバープレート(NP)読取機(センサ)
1D 発進制御機
1E 発進検知器
1F 監視カメラ(センサ)
1G 料金収受機
2 上位装置
20 CPU
200 利用者情報抽出部
201 分析処理部
202 不正検出部
203 警告出力部
21 履歴情報記憶部
Claims (8)
- 有料道路の利用者から利用料金を収受する料金収受システムであって、
車線の路側に設置され、前記利用者が所持するカードに記録されたカード情報を読み出すカード処理機と、
前記車線に進入した車両に搭乗する前記利用者に関連する利用者情報をセンサから取得する利用者情報取得部と、
前記カード処理機により読み出された前記カード情報と、前記利用者情報取得部により取得された前記利用者情報とを関連付けて記録する記録処理部と、
前記カード情報及び前記利用者情報に基づいて、前記カードと、当該カードを使用した前記利用者との組み合わせの傾向を分析する分析処理部と、
前記傾向に基づいて、前記カードが不正使用された可能性の有無を検出する不正検出部と、
を備える料金収受システム。 - 前記センサは、前記利用者の顔を含む画像を撮影する利用者撮影部であり、
前記利用者情報取得部は、前記利用者撮影部により撮影された前記画像を前記利用者情報として取得する、
請求項1に記載の料金収受システム。 - 前記センサは、前記利用者が搭乗する前記車両のナンバープレートを含む画像を撮影し、撮影した前記画像、及び、当該画像から読み取った前記車両のナンバープレート情報のうち少なくとも一方を出力するナンバープレート読取機であり、
前記利用者情報取得部は、前記ナンバープレート読取機により出力された前記画像及び前記ナンバープレート情報のうち少なくとも一方を前記利用者情報として取得する、
請求項1又は2に記載の料金収受システム。 - 前記センサは、前記利用者が搭乗する前記車両全体を含む画像を撮影する監視カメラであり、
前記利用者情報取得部は、前記監視カメラにより撮影された前記画像を前記利用者情報として取得する、
請求項1から3の何れか一項に記載の料金収受システム。 - 前記センサは、前記利用者が搭乗する前記車両の車種区分を特定する車種判別装置であり、
前記利用者情報取得部は、前記車種判別装置により特定された前記車種区分を前記利用者情報として取得する、
請求項1から4の何れか一項に記載の料金収受システム。 - 前記センサは、前記利用者が搭乗する前記車両の車種区分の入力を受け付ける入力受付部であり、
前記利用者情報取得部は、前記入力受付部が受け付けた前記車種区分を前記利用者情報として取得する、
請求項1から5の何れか一項に記載の料金収受システム。 - 前記利用者情報を料金収受処理中の前記利用者に向けて出力する出力部を更に備える、
請求項1から6の何れか一項に記載の料金収受システム。 - 処理装置及び上位装置を用いて有料道路の利用者から利用料金を収受する料金収受方法であって、
前記処理装置が、前記利用者の所持するカードに記録されたカード情報を読み出すカード処理ステップと、
前記処理装置が、前記利用者に関連する利用者情報を取得する利用者情報取得ステップと、
前記処理装置が、前記カード情報と、前記利用者情報とを関連付けて記録する記録処理ステップと、
前記上位装置が、前記カード情報及び前記利用者情報に基づいて、前記カードと、当該カードを使用した前記利用者との組み合わせの傾向を分析するステップと、
前記上位装置が、前記傾向に基づいて、前記カードが不正使用された可能性の有無を検出するステップと、
を有する料金収受方法。
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