JP6927730B2 - 椅子用荷重支持部材 - Google Patents
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Description
ランバーサポートの荷重支持面材は、外周縁部が枠材などに支持されているため、着座者から荷重を受ける方向以外の方向には弾性変形しにくいように構成されている。
また、特許文献2に開示されたランバーサポートでは、着座者の腰があたる突出部材の後方に壁となる部材が存しないため、特許文献1の構成と比べると突出部材自体の変形許容範囲が改善されている。しかし、その方向性は前後方向に限られているため、変形量の大きさという点ではさらなる改善の余地がある。
このため、荷重を受けて弾性変形した際の変形量の許容範囲が大きい椅子用荷重支持部材が望まれている。
荷重支持面材は、外周枠部よりも弾性変形しやすく構成されていることにより、椅子用荷重支持部材が荷重を受けると、まず、小さい荷重で荷重支持面材が弾性変形し、更に荷重が大きくなると、荷重支持面材から外周枠部に荷重が伝達し、外周枠部が弾性変形することになる。外周枠部に伝達する荷重は、荷重支持面材が弾性変形する方向の荷重となるため、外周枠部が荷重支持面材が弾性変形する方向に弾性変形する。これにより、外周枠部が荷重支持面材の弾性変形を拘束する拘束力が弱まるため、荷重支持面材もさらに弾性変形することができる。このように、荷重支持面材の荷重を受けて弾性変形した際の変形量の許容範囲を向上させることができる。弾性変形しやすいとは、例えば、相対的に剛性が低く荷重が作用すると容易に変形できる、または変形量が大きいなどの性質を示している。
荷重支持面材の弾性変形によって外周枠部に伝達する荷重の方向は、主に一の方向の一方側から他方側に向かう方向、および外周枠部の内側から外側に向かう方向である。このため、荷重支持面に着座者の荷重が作用した際に荷重支持面材から外周枠部に効率的に荷重を伝達することができ、外周枠部を効率的に弾性変形させることができる。その結果、荷重支持面材がさらに弾性変形することができて、荷重支持面材の荷重を受けて弾性変形した際の変形量の許容範囲を向上させることができる。
これにより、椅子用荷重支持部材がその荷重に合せて大きく弾性変形した状態で着座者の例えば腰や頭部などの対象部位を支持することができ、着座者が快適に着座することができる。
このような構成とすることにより、接続部が外周枠部と確実に接続され、荷重支持面材が外周枠部から外れることを防止できる。
本発明では、椅子用荷重支持部材に着座者の荷重が作用すると、一の方向の一方側に突出している荷重支持面材の荷重支持面に荷重が作用し、荷重支持面材の接続部を介して外周枠部に荷重が作用する。
荷重支持面材は、外周枠部よりも弾性変形しやすく構成されていることにより、椅子用荷重支持部材が荷重を受けると、まず、小さい荷重で荷重支持面材が弾性変形し、更に荷重が大きくなると、荷重支持面材から外周枠部に荷重が伝達し、外周枠部が弾性変形することになる。外周枠部に伝達する荷重は、荷重支持面材が弾性変形する方向の荷重となるため、外周枠部が荷重支持面材が弾性変形する方向に弾性変形する。これにより、外周枠部が荷重支持面材の弾性変形を拘束する拘束力が弱まるため、荷重支持面材もさらに弾性変形することができる。このように、荷重支持面材の荷重を受けて弾性変形した際の変形量の許容範囲を向上させることができる。弾性変形しやすいとは、例えば、相対的に剛性が低く荷重が作用すると容易に変形できる、または変形量が大きいなどの性質を示している。
ここで、本発明では、荷重支持面材の外周枠部と接続されている接続部が、外周枠部に対して一の方向の一方側から接続された第1接続部と、外周枠部に対して内側から接続された第2接続部と、を有している。これにより、第1接続部から外周枠部に対して一の方向の一方側から他方側に向かって荷重が伝達しやすく、第1接続部から外周枠部に対して内側から外側に向かって荷重が伝達しやすい。
荷重支持面材の弾性変形によって外周枠部に伝達する荷重の方向は、主に一の方向の一方側から他方側に向かう方向、および外周枠部の内側から外側に向かう方向である。このため、荷重支持面に着座者の荷重が作用した際に荷重支持面材から外周枠部に効率的に荷重を伝達することができ、外周枠部を効率的に弾性変形させることができる。その結果、荷重支持面材がさらに弾性変形することができて、荷重支持面材の荷重を受けて弾性変形した際の変形量の許容範囲を向上させることができる。
これにより、椅子用荷重支持部材がその荷重に合せて大きく弾性変形した状態で着座者の例えば腰や頭部などの対象部位を支持することができ、着座者が快適に着座することができる。
また、本発明に係る椅子用荷重支持部材では、前記外周枠部は、少なくとも一部に外側に湾曲する湾曲部を有している。
このような構成とすることにより、外周枠部が湾曲部において外側に弾性変形しやすくなる。また、外周枠部に対して所望の位置に湾曲部を設けることにより、外周枠部の変形性状を調整することができる。例えば、外周枠部の一部に湾曲部を設けることで、一定の方向に対して弾性変形して湾曲しやすい形態としたり、外周枠部の全体に湾曲部を設けることで均等に弾性変形して湾曲しやすい形態としたりすることができる。
このような構成とすることにより、第1外周枠部の一方の端部と第2外周枠部の一方の端部との接合部、および第1外周枠部の他方の端部と第2外周枠部の他方の端部との接合部を起点として、第1外周枠部および第2外周枠部をそれぞれ互いに離間する方向に弾性変形して湾曲させることができる。そして、第1外周枠部および第2外周枠部の位置を調整することにより、第1外周枠部と第2外周枠部とを所望の方向に離間させるように弾性変形して湾曲させることができる。
例えば、第1外周枠部を上側に配置し、第2外周枠部を下側に配置することにより、第1外周枠部と第2外周枠部とを上下に離間させるように湾曲させることができる。
このような構成とすることにより、外周枠部が幅方向よりも上下方向に弾性変形しやすくなる。このため、荷重支持面材を幅方向よりも上下方向に弾性変形しやすい構成とすることができる。
このような構成とすることにより、使用者が操作部を把持して位置調整を行った際に、外周枠部が操作部から受ける負荷は、第1外周枠部と第2外周枠部との接合部分に作用する。この第1外周枠部と第2外周枠部との接合部分は、第1外周枠部および第2外周枠部における他の部分と比べて高強度となる。このため、使用者が操作部を把持して行う位置調整が頻繁に行われたとしても、外周枠部が操作部から受ける負荷によって損傷したり変形したりすることを防止できる。
図1に示す椅子11は、床面12の上に設置される脚部13と、脚部13の上部に設置されたボックス状の支基14と、支基14の上部に取り付けられた座受け部材15と、座受け部材15にスライド可能に支持され着座者が着座可能な座体16と、支基14から延び座体16に着座した着座者の背中を支持可能な背凭れ1と、を有している。この椅子11の背凭れ1が有するランバーサポート4が椅子用荷重支持部材となっている。
脚柱132の下部を構成する外筒133は、多岐脚131に回転不能に嵌合して支持されている。脚柱132の上部を構成する内筒134は、上端部に支基14を固定して支持するとともに、下部が外筒133に水平方向で回転可能に支持されている。
座受け部材15は、支基14の上部に取り付けられた4本のリンクアーム(不図示)と、リンクアームどうしを連結する左右一対の固定フレーム(不図示)と、を有している。
座体16は、座フレーム161と、座フレーム161に張設された面材162と、を有している。
ランバーサポート4は、椅子11に着座した着座者の腰にあたる位置に配置されている。本実施形態では、ランバーサポート4は、前後方向(一の方向)の前側(一方側)から後側(他方側)に向かう着座者の荷重を受けるように構成されている。
側辺部212は、2つの下辺部211部の上端部それぞれに連続して形成されて2つ設けられている。側辺部212は、それぞれ上方に向かうに従って漸次幅方向の外側(互いに離間する側)に向かうように傾斜している。
側辺部212の下部側は、上方に向かうに従って漸次前方に向かうように傾斜している。側辺部212の上部側は、上方に向かうに従って漸次後方に向かうように傾斜している。2つの側辺部212の上部どうしは、上辺部213によって連結されている。
図2に示すように、一対の縦枠材221それぞれの上部と下部には、それぞれ、後方に向かって延びる上部連結部225および下部連結部226が一体に形成されている。上部連結部225および下部連結部226の先端部(後端部)は、それぞれ背凭れ支持部材21の側辺部212に連結されている。
図1に示すように、上枠材222は、幅方向に延びていて幅方向の両端部が一対の縦枠材221の上端部と連結されている。上枠材222は、幅方向の中央部が両端部よりも上側に突出するように湾曲している。
図3および図4に示すように、下枠材223は、下部側に配置され溝部224が形成された基部23と、基部23の後縁部から上方に向かうに従って漸次前方に向かうように突出する突出部24と、基部23と突出部24に囲まれた凹状の凹部25と、を有している。基部23、突出部24および凹部25は、それぞれ下枠材223の長さ方向(幅方向)全体にわたって形成されている。
基部23は、幅方向の両端部がそれぞれ縦枠材221の基部221aの下端部と連続していて一体に形成されている。
板状部26の前側かつ下側を向く面を前面26aとし、後側かつ上側を向く面を後面26bとする。板状部26の前面26aは、基部23の上面23aと連続している。
膨出部27の前面は、前側に突出するように湾曲している。
突出部24は、幅方向の両端部がそれぞれ縦枠材221の突出部221bの下端部と連続していて一体に形成されている。
突出部24のうちの下枠材223の幅方向の中間部に形成された部分に、後述する第1被係止部63が係止されている。突出部24のうちの幅方向の中間部で第1被係止部63が係止される部分を第1係止部24aとする。
凹部25のうちの下枠材223の幅方向の中間部に形成された部分に、後述する第2被係止部512が係止されている。凹部25のうちの幅方向の中間部で第2被係止部512が係止される部分を第2係止部25aとする。
壁部25bは、板面が略幅方向を向く板状に形成されていて、前縁部以外が凹部25の内面と連続している。壁部25bは、基部23および突出部24と一体に形成されている。
荷重支持面材8は、ウレタン系エラストマなどを材料として形成され、弾性変形可能に構成されている。外周枠部9は、ナイロンなどの荷重支持面材8よりも硬質の樹脂を材料として形成され、弾性変形可能に構成されている。荷重支持面材8は、外周枠部9よりも軟質であり、弾性変形しやすく構成されている。
荷重支持面材8と外周枠部9とは、例えばインサート成形などの手段により一体に成形され、互いに離間しないように構成されている。
本実施形態では、外周枠部9は、第1外周枠部91および第2外周枠部92を有している。本実施形態では、第1外周枠部91が第2外周枠部92の上側に配置されている。
第1外周枠部91は、幅方向に対称となる形状の部材で、幅方向の中央部から幅方向の両側それぞれに向かって漸次下側に向かうように延びる棒状に形成されている。第1外周枠部91は、幅方向の中央部が上側に突出するように湾曲している。第1外周枠部91は、延在方向(延びる方向)の全体にわたって湾曲していて、本発明の湾曲部(符号95で示す)が延在方向の全体にわたって形成されている。第1外周枠部91は、上下方向よりも幅方向の寸法が長くなるように形成されている。
第1外周枠部91の表面のうち、前面91aの下縁部と連続し切欠き部911まで後側に延びる面を内面91bとし、前面91aの上縁部と連続し突出部912まで後側に延びる面を外面91cとする。
第2外周枠部92の幅方向の中央部(下端部)には、アーム部413が接続されている。
なお、第1外周枠部91と第2外周枠部92との間には互いを接続する部材が設けられていない。第1外周枠部91と第2外周枠部92とは、角部93,94以外では接続されていない。外周枠部9は、上下方向よりも幅方向の寸法が長くなるように形成されている。
第1外周枠部91と第2外周枠部92との接合部分となる角部93,94には、それぞれ昇降操作部412が接続されている。
本体部82における幅方向を向く鉛直面による本体部の断面形状は、本体部内側部分822の高さ方向の中間部の一点が最前端に位置するように前側に突出している。図11に示すように、本体部82における水平面による本体部の断面形状は、本体部内側部分822が本体部外側部分821よりも前側に突出しているが、本体部内側部分822における幅方向の中央部822aが、この中央部に隣接する本体部内側部分822における幅方向の両側の部分822bよりも後側にやや凹んでいる。
内側接続部812は、本体部82の後縁部と連続して形成され、内側の面および外側の面が本体部82と段差なく滑らかに接続されている。
前側接続部811は、本体部82と連続して形成され、本体部82と内側接続部812との境界部分から外側に突出している。
突出部813は、内側接続部812の後端部から外側に突出するように形成されている。
外側接続部814は、前側接続部811の外側の端部から後側に延びるように前側接続部811に連続して形成されている。外側接続部814は、外周枠部9の突出部912と対向する部分は、突出部912の前面と当接している。
接続部81は、本体部82および外周枠部9と一体に成形され、本体部82および外周枠部9と互いに離間しないように構成されている。
第1取付部材5と、第2取付部材6とは、互いの幅方向の中心が一致するように前後方向に重なって配置されている。
第1延出部51は、突出部24の膨出部27の前面および下面と当接するように配置される第1当接部511と、第1当接部511から下側に向かって漸次に後側に向かうように延びて凹部25の内部に配置される第2被係止部512と、を有している。
回動拘束面28は、凹部25の内部に配置された第2被係止部512が膨出部27を中心として前側に回動した際の第2被係止部512の軌跡L1と交差するように形成されている。
第1基部52には、背面カバー43と係合される背面カバー係合部(不図示)が適宜形成されている。
図7に示すように、スリット53およびガイド壁54の前方には、ランバーサポート本体部41のアーム部413が配置され、スリット53およびガイド壁54の後方には高さ調整部7が配置されるように構成されている。ランバーサポート本体部41のアーム部413と、高さ調整部7とは、スリット53を介して連結されている。
第2当接部611およびフック部612は、それぞれの上端部が第2基部62と接続されている。第2当接部611とフック部612とは直接連結されていない。
第1被係止部63には、膨出部27が嵌合する後側に開口する凹部631が形成されている。
なお、第2当接部611は、幅方向の両端部分それぞれを除いた幅方向の中央部近傍では、突出部24の板状部26の後面26bとは当接しているが、突出部24の膨出部27とは当接していない。
第2基部62の前面には、幅方向の略中央部に後側に凹んだ溝部621が高さ方向全体にわたって形成されている。溝部621は、第1基部52のスリット53およびガイド壁54の後側に配置される。
第2基部62には、第1基部52と第2基部62とを連結するボルト522が挿通されるボルト孔622が形成されている。第2基部62の前面には、第1取付部材5の第1基部52の後面に形成された第1基部側当接部523と当接する第2基部側当接部623が形成されている。なお、第1基部側当接部523と第2基部側当接部623とは、互いに平面状に形成されていてもよいし、互いに嵌合する形状に形成されていてもよい。
第2基部62には、背面カバー43と係合される背面カバー係合部(不図示)が適宜形成されている。
図5、図7および図に示すように、高さ調整部7は、スライドプレート71(図5および図7参照)と、スライドプレート71の前後方向から見た外周部に接合されるポジショナー72と、を有している。
ポジショナー72には、幅方向の両側に前側に突出する突起部722が形成されている。ポジショナー72は、一対のノッチ面543に沿って上下方向にスライド可能に構成され、突起部722がノッチ面543の複数のノッチ542にそれぞれ係合可能に構成されている。
高さ調整部7のポジショナー72の突起部722が所望の高さのノッチ542に係合することで、アーム部413および高さ調整部7がスリット53に沿った複数段階の所望の高さ位置に固定される。このようにして、ランバーサポート本体部41を所望の高さに配置することができる。
まず、第1取付部材5および第2取付部材6を下枠材223に取り付ける。
第1取付部材5を、下枠材223の前側に配置し、第1当接部511を下枠材223の突出部24の膨出部27に当接させるとともに、第2被係止部512を下枠材223の凹部25に挿入する。
第1取付部材5の設置と前後して、図15および図16に示すように、第2取付部材6を下枠材223の後側に配置し、第2当接部611を下枠材223の突出部24の板状部26の後面26bに当接させる。なお、図15および図16では第1取付部材5の図示を省略している。
また、第2取付部材6のフック部612を下枠材223の突出部24の膨出部27に前側から引っ掛けて、第1取付部材5のフック部用開口部553の内部に配置する。
そして、第1基部52の第1基部側当接部523と第2基部62の第2基部側当接部623とを前後方向に当接させ、第1基部52と第2基部62とボルト522で締結する。
このように第1取付部材5と第2取付部材6とが接合されると、第1取付部材5および第2取付部材6の位置が固定され、第1取付部材5および第2取付部材6が下枠材223に取り付けられた状態となる。このとき、第2被係止部512の先端部分は、基部23の上面23a(回動拘束面28)と当接している。
第1基部52のスリット53の前側にランバーサポート本体部41を配置し、第1基部52のスリット53の後側に、高さ調整部7を配置する。そして、スリット53を介してランバーサポート本体部41のアーム部413と高さ調整部7とをボルト711で接合する。高さ調整部7のポジショナー72の突起部722をガイド壁54のノッチ542と係合させる。
このようにしてランバーサポート4が下枠材223に取り付けられる。
着座者が背凭れに寄りかかると、図17(a)に示すように、まず、ランバーサポート本体部41のメインサポート部411における荷重支持面材8が面材3を介して着座者から前側から後側に向かう荷重を受ける。これにより、荷重支持面材8が後側に潰されるように弾性変形する。荷重支持面材8は、外周枠部9と一体に形成されているが、外周枠部9よりも前側に配置されているとともに、外周枠部9よりも軟質で弾性変形しやすいため、外周枠部9よりも先に荷重支持面材8が弾性変形する。
これにより、外周枠部9が外側に広がるように弾性変形する。なお、外周枠部9は、後側に移動しようとするが、下側がアーム部413と接続されて前後方向の移動が規制されているため、上部側がやや後側に向かうように斜めに弾性変形する。
このため、荷重支持面材8からの前側から後側に向かう荷重が前側接続部811を介して外周枠部9に効率的に伝達し、内側から外側に向かう荷重が内側接続部812を外周枠部9に効率的に伝達する。
外周枠部9が外側に広がるように弾性変形することにより、外周枠部9の内部が広がるため、荷重支持面材8がさらに弾性変形して潰れた状態となる。
本実施形態によるランバーサポート4は、荷重支持面材8が外周枠部9よりも弾性変形しやすく構成されていることにより、前側からの荷重を受けると、まず、小さい荷重で荷重支持面材8が弾性変形し、更に荷重が大きくなると、荷重支持面材8から外周枠部9に荷重が伝達し、外周枠部9が弾性変形することになる。外周枠部9に伝達する荷重は、荷重支持面材8が弾性変形する方向の荷重となるため、外周枠部9が外側かつ後側に弾性変形する。これにより、外周枠部9が荷重支持面材8の弾性変形を拘束する拘束力が弱まるため、荷重支持面材8もさらに弾性変形することができる。このように、荷重支持面材8の荷重を受けて弾性変形した際の変形量の許容範囲を向上させることができる。
荷重支持面材8の弾性変形によって外周枠部9に伝達する荷重の方向は、主に前側から後側に向かう方向、および外周枠部の内側から外側に向かう方向である。このため、荷重支持面8aに着座者の荷重が作用した際に荷重支持面材8から外周枠部9に効率的に荷重を伝達することができ、外周枠部9を効率的に弾性変形させることができる。その結果、荷重支持面材8がさらに弾性変形することができて、荷重支持面材8の荷重を受けて弾性変形した際の変形量の許容範囲を向上させることができる。
例えば、上記の実施形態では、椅子用荷重支持部材はランバーサポート4であるが、ランバーサポート4以外のヘッドレストなどの荷重を支持する部材であってもよい。
また、上記の実施形態では、荷重支持面材8の接続部81は、外側接続部814および突出部813が設けられているが、外側接続部814および突出部813が設けられていなくてもよい。荷重支持面材8の接続部81は、少なくとも、外周枠部9に対して荷重支持面8aが荷重を受ける方向の基端側、および内側に接続されていればよい。
また、第1外周枠部91に対して全体ではなく一部のみや部分的に複数個所に湾曲部95が形成されていてもよい。また、第2外周枠部92に対して全体ではなく一部のみや、部分的に複数個所に湾曲部95が形成されていてもよい。
また、外周枠部9は、円形や矩形の枠状に形成されていてもよく内側に空部が形成されていれば外形は適宜設定されてよい。
また、上記の実施形態では、外周枠部9は幅方向の寸法が、上下方向の寸法よりも大きく形成されているが、幅方向の寸法と上下方向の寸法の比率は適宜設定されてよい。
8 荷重支持面材
8a 荷重支持面
9 外周枠部
11 椅子
41 ランバーサポート本体部
81 接続部
82 本体部
91 第1外周枠部
92 第2外周枠部
95 湾曲部
411 メインサポート部
412 昇降操作部(操作部)
811 前側接続部(第1接続部)
812 内側接続部(第2接続部)
814 外側接続部(第3接続部)
Claims (4)
- 椅子に取り付けられて前記椅子の着座者の一の方向の一方側から他方側に向かう荷重を受ける椅子用荷重支持部材において、
前記一の方向の一方側に突出する凸曲面状に形成されて前記荷重を受ける荷重支持面を有する弾性変形可能な荷重支持面材と、
前記荷重支持面材の外周縁部に沿った環状に形成されて前記荷重支持面材を支持する弾性変形可能な外周枠部と、を有し、
前記荷重支持面材は、外周縁部に設けられて前記外周枠部と接続される接続部と、前記接続部の内側に前記接続部と連続して設けられて前記荷重支持面が形成された本体部と、を有するとともに、前記外周枠部よりも弾性変形しやすく構成され、
前記接続部は、前記外周枠部に対して前記一の方向の一方側から接続された第1接続部と、前記外周枠部に対して内側から接続された第2接続部と、を有し、
前記接続部は、前記外周枠部に対して外側から接続された第3接続部を有することを特徴とする椅子用荷重支持部材。 - 椅子に取り付けられて前記椅子の着座者の一の方向の一方側から他方側に向かう荷重を受ける椅子用荷重支持部材において、
前記一の方向の一方側に突出する凸曲面状に形成されて前記荷重を受ける荷重支持面を有する弾性変形可能な荷重支持面材と、
前記荷重支持面材の外周縁部に沿った環状に形成されて前記荷重支持面材を支持する弾性変形可能な外周枠部と、を有し、
前記荷重支持面材は、外周縁部に設けられて前記外周枠部と接続される接続部と、前記接続部の内側に前記接続部と連続して設けられて前記荷重支持面が形成された本体部と、を有するとともに、前記外周枠部よりも弾性変形しやすく構成され、
前記接続部は、前記外周枠部に対して前記一の方向の一方側から接続された第1接続部と、前記外周枠部に対して内側から接続された第2接続部と、を有し、
前記外周枠部は、少なくとも一部に外側に湾曲する湾曲部を有し、
前記外周枠部は、前記荷重支持面材の外周縁部の一部に沿って延びる第1外周枠部と、前記荷重支持面材の外周縁部の前記一部以外に沿って延びる第2外周枠部と、を更に有し、
前記第1外周枠部の一方の端部と前記第2外周枠部の一方の端部とが交差するように接合され、
前記第1外周枠部の他方の端部と前記第2外周枠部の他方の端部とが交差するように接合され、
前記第1外周枠部は、前記第2外周枠部と離間する側に湾曲する前記湾曲部を有し、
前記第2外周枠部は、前記第1外周枠部と離間する側に湾曲する前記湾曲部を有することを特徴とする椅子用荷重支持部材。 - 前記外周枠部は、一の方向に直交する水平方向となる幅方向の寸法が、上下方向の寸法よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項2に記載の椅子用荷重支持部材。
- 前記第1外周枠部と前記第2外周枠部との接合部分には、前記荷重支持面材および前記外周枠部の位置を調整する際に使用者が把持可能な操作部が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の椅子用荷重支持部材。
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JP2017074013A JP6927730B2 (ja) | 2017-04-03 | 2017-04-03 | 椅子用荷重支持部材 |
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