JP6858529B2 - 保持テーブルの保持面形成方法、研削装置及び研削ホイール - Google Patents

保持テーブルの保持面形成方法、研削装置及び研削ホイール Download PDF

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Description

本発明は、保持テーブルの保持面形成方法、研削装置及び研削ホイールに関する。
ウエーハの表面を研削する研削装置の保持テーブルでは、研削砥石の研削面と保持テーブルの保持面とを平行な関係にするため、研削砥石により保持面が研削される(セルフグラインド(例えば、特許文献1参照))。
保持テーブルは、ポーラス板と、ポーラス板の外側面及び下面をシールする枠体と、で構成される。枠体には、ポーラス板を収容するための底面及び内側面を有する凹部が形成されており、ポーラス板の下面と凹部の底面とは、接着剤によって接着される。また、底面は吸引源に連通可能に構成される。底面と吸引源とが連通されることで、保持面上に負圧が生じ、ウエーハを保持面で吸引保持することができる。
保持面を研削する場合、研削屑が保持面に吸引されるのを防止するため、保持面(凹部の底面)と吸引源とを連通させないで研削を実施する。すなわち、ポーラス板が吸引されない状態で保持面が研削される。具体的に特許文献1では、ポーラス板が研削屑で目詰まりしないように、保持面から水を噴出しながら保持面が研削される。
特開2008−114336号公報
ところで、ポーラス板の下面と凹部の底面とは、機械加工によって精度が出されているが、ポーラス板と枠体との間には、僅かな隙間が存在する。ポーラス板の下面と凹部の底面とは、上記隙間に入り込んだ接着剤によって接着されるため、保持面上に吸引力が生じている場合は、接着剤が僅かに変形することで保持面の沈み込みが発生することがある。
このように、保持面を研削する場合とウエーハWを研削する場合とでは、吸引力の有無によってポーラス板の形状に違いが生じる。このため、保持面を研削した後のウエーハ研削では、その形状修正のために余分な研削工程が必要となる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、セルフグラインド後のウエーハの形状修正を不要とすることができる保持テーブルの保持面形成方法、研削装置及び研削ホイールを提供することを目的の1つとする。
本発明の一態様の保持テーブルの保持面形成方法は、保持テーブルの保持面で吸引保持したウエーハを円環状に研削砥石を配置した研削ホイールを回転させ保持面に向かって研削送りされる研削砥石で研削する研削装置において、保持テーブルの保持面を研削砥石の研削面で研削して保持面と研削面とを平行にする保持テーブルの保持面形成方法であって、保持テーブルは、上面が保持面となるポーラス板と、ポーラス板を収容する凹部を有する枠体と、凹部の底部を貫通して吸引源に連通する貫通孔とを備え、研削砥石で保持面を研削する際は、貫通孔を吸引源に接続しないで、保持面を塞いで貫通孔を吸引源に連通させて吸引源の吸引力によって、保持面から枠体の底部に向かう方向に保持面を覆うウエーハで押さえる力以上の大きさの力で、研削砥石が保持面を押さえながら保持面を研削する。
本発明の一態様の研削装置は、保持テーブルの保持面で吸引保持したウエーハを円環状に研削砥石を配置した研削ホイールで研削する研削装置であって、保持テーブルは、上面が保持面となるポーラス板と、ポーラス板を収容する凹部を有する枠体と、ポーラス板の下面と枠体の底面とを接着する接着剤とで構成され、ポーラス板には、吸引源が接続され、研削砥石で保持面を研削する際貫通孔を吸引源に接続しないで、ウエーハを保持面で保持させ吸引源による吸引力によりウエーハが保持面を押さえる力以上の研削荷重で研削砥石を保持面に押し付け研削荷重を接着剤に付与させながら保持面を研削する。
これらの構成によれば、ウエーハを研削加工する際にウエーハが保持面を押さえる力以上の力で、研削砥石が保持面を押さえながら保持面が研削される。よって、ウエーハを保持面で吸引保持する際の吸引力を考慮して保持面研削を実施することができる。このため、ポーラス板の下面と凹部の底面との間に隙間があったとしても、隙間に応じてポーラス板を変形させた状態(隙間を矯正した状態)で保持面を研削することができる。すなわち、保持面を研削する際に、ウエーハ研削時の保持面形状が再現される。このように、ウエーハ研削時とセルフグラインド時の保持面の状態(保持面の形状)を一致させることで、適切に保持面を研削することが可能である。この結果、セルフグラインド後のウエーハの形状修正を不要とすることができる。
本発明の一態様の研削ホイールは、上記の保持テーブルの保持面形成方法又は研削装置で用いられる研削ホイールであって、研削砥石の砥粒径を変更することで、研削砥石で保持面を押さえる力を調整して保持面を研削する。
本発明によれば、セルフグラインド後のウエーハの形状修正を不要とすることができる。
本実施の形態の係る保持テーブルの保持面形成方法が適用される研削装置の斜視図である。 本実施の形態に係る研削装置でウエーハを研削する際の模式図である。 本実施の形態に係る研削装置で保持面を研削する際の模式図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態の研削装置について説明する。図1は、本実施の形態の係る保持テーブルの保持面形成方法が適用される研削装置の斜視図である。また、研削装置は、図1に示すように研削加工専用の装置構成に限定されず、例えば、研削加工、研磨加工、洗浄加工等の一連の加工が全自動で実施されるフルオートタイプの加工装置に組み込まれてもよい。
図1に示すように、研削装置1は、多数の研削砥石47を円環状に配置した研削ホイール46を用いて、保持テーブル20に保持されたウエーハWを研削するように構成されている。ウエーハWは、保護テープ(不図示)が貼着された状態で研削装置1に搬入され、保持テーブル20に保持される。なお、ウエーハWは、研削対象となる板状部材であればよく、シリコン、ガリウム砒素等の半導体ウエーハでもよいし、セラミック、ガラス、サファイア等の光デバイスウエーハでもよいし、デバイスパターン形成前のアズスライスウエーハでもよい。
研削装置1の基台10の上面には、X軸方向に延在する矩形状の開口が形成され、この開口は保持テーブル20と共に移動可能な移動板11及び蛇腹状の防水カバー12に覆われている。防水カバー12の下方には、保持テーブル20をX軸方向に移動させるボールねじ式の進退手段(不図示)が設けられている。保持テーブル20は回転手段(不図示)に連結されており、回転手段の駆動によって回転可能に構成されている。また、保持テーブル20の上面には、多孔質のポーラス材によってウエーハWを吸引保持する保持面21aが形成されている。
具体的に、保持テーブル20は、ウエーハWを吸引保持するポーラスチャックであり、円板状のポーラス板21をボディとなる枠体22に取り付けて構成されている(図2参照)。ポーラス板21は、セラミックス等の多孔質材であり、吸引用の微細な気孔が全体に亘って形成されている。枠体22は、ポーラス板21より大径の円形状を有し、中央にポーラス板21を収容する円形凹部23が形成されている。円形凹部23の内側面は、ポーラス板21の外径と同一の内径に形成されている。また、円形凹部23の深さは、ポーラス板21の厚みと略同一に形成される。
円形凹部23の底面23a(底部)の中心には、吸引源25に連なる貫通孔22aが形成されている。貫通孔22aの上端は、底面23aに露出される円形穴22bに連なっている。また、円形凹部23の底面23aには、円形穴22bを中心に複数(図2では2つ)の環状溝22cが形成されている。各環状溝22cは、枠体22内に形成される連通路22dを通じて貫通孔22aに接続される。
円形凹部23内にはポーラス板21が嵌め込まれ、ポーラス板21の下面と円形凹部23の底面23aとは、接着剤Aによって接着される。これにより、枠体22とポーラス板21とが一体化され、保持テーブル20上には、ポーラス板21の上面が露出された保持面21aが形成される。詳細は後述するが、保持面21aは、保持テーブル20の回転中心を頂点とし外周が僅かに低い円錐状に形成されている(図2参照)。
貫通孔22aには、バルブ24を介して吸引源25が接続されており、バルブ24が開かれることにより、吸引源25と貫通孔22aが連通される。この結果、保持面21a上に負圧が生じ、ウエーハWを保持面で吸引保持することが可能になっている。
基台10上のコラム15には、研削手段40を保持テーブル20に対して接近及び離反させる方向(Z軸方向)に研削送りする研削送り手段30が設けられている。研削送り手段30は、コラム15に配置されたZ軸方向に平行な一対のガイドレール31と、一対のガイドレール31にスライド可能に設置されたモータ駆動のZ軸テーブル32とを有している。Z軸テーブル32の背面側には図示しないナット部が形成され、これらナット部にボールネジ33が螺合されている。ボールネジ33の一端部に連結された駆動モータ34によりボールネジ33が回転駆動されることで、研削手段40がガイドレール31に沿ってZ軸方向に移動される。
研削手段40は、ハウジング41を介してZ軸テーブル32の前面に取り付けられており、スピンドルユニット42で研削ホイール46を中心軸回りに回転させるように構成されている。スピンドルユニット42は、いわゆるエアスピンドルであり、ケーシングの内側で高圧エアを介してスピンドル軸44を回転可能に支持している。
スピンドル軸44の先端にはマウント45が連結されており、マウント45には多数の研削砥石47が円環状に配設された研削ホイール46が装着されている。本実施の形態に係る研削砥石47は、例えば、砥粒径が2μmから10μmのダイヤモンド砥粒をビトリファイドボンドで結合して構成される。なお、研削砥石47は、これに限定されず、ダイヤモンド砥粒をメタルボンドやレジンボンド等の結合剤で固めて形成してもよい。
また、研削装置1には、装置各部を統括制御する制御手段90が設けられている。制御手段90は、各種処理を実行するプロセッサやメモリ等により構成される。メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体で構成される。
この研削装置1では、研削ホイール46に配設された研削砥石47をウエーハWの上面に押し付けながら回転させることでウエーハWが所定厚みまで薄化される。このとき、研削手段40は、制御手段90によって研削送り量が制御されながらウエーハWを研削する。詳細は後述するが、研削砥石47で保持面21aを研削する場合、制御手段90は、ウエーハWを研削する際にウエーハWが保持面21aを押さえる力以上の研削荷重で研削砥石47を保持面21aに押し付けるように、研削送り手段30の研削送り量、研削送り速度等(その他、例えば研削ホイールの回転速度)を制御する。
また、研削装置1においては、研削ホイール46の交換時や、所定回数ウエーハWを研削加工した後等、研削砥石47の研削面47aと保持テーブル20の保持面21aとが平行となるように、保持面21aを研削砥石47の研削面47aで研削する、いわゆるセルフグラインドが実施される。研削面47aと保持面21aとが平行に均されることで、ウエーハWの研削を適切に実施することが可能となる。
また、保持面21aを研削砥石47で研削するセルフグラインドでは、研削中に研削屑が保持面21aに混入しないように、保持面21aを吸引源25に連通させないで研削を実施する。具体的には、バルブ24が閉じられた状態で保持面21aが研削砥石47によって研削される。すなわち、保持面21aは、吸引力によって引き下げられていない。
これに対し、保持面21aでウエーハWを吸引保持してウエーハWを研削する際には、バルブ24が開かれており、保持面21aが吸引源25に連通されている。また、保持面21aは、ウエーハWによって全体が覆われている。すなわち、保持面21aがウエーハWに塞がれているため、保持面21aが吸引力によって下方に引き下げられた状態でウエーハWの研削が実施される。
ところで、ポーラス板21の下面と円形凹部23の底面23aとは、機械加工によって精度が出されているものの、ポーラス板21と枠体22との間には僅かな隙間が存在する。また、上記したように、ポーラス板21の下面と円形凹部23の底面23aとは、接着剤Aによって接着される。接着剤Aは、ポーラス板21と枠体22との僅かな隙間を埋めるように充填された後、硬化することでポーラス板21と枠体22とを一体的に固定(接着)する。
しかしながら、接着剤Aは、硬化した後であっても僅かに弾性を有している。このため、保持面21aが吸引されることで、接着剤Aが僅かに押し潰される。すなわち、ウエーハWを研削する際は、接着剤Aが押し潰される分だけ保持面21aが枠体22に対して下方に沈み込んだ状態で加工が実施される。
このように、保持面21aを研削する場合とウエーハWを研削する場合とでは、吸引力の有無によってポーラス板21(保持面21a)の形状に違いが生じる。したがって、保持面21aを研削して保持面21aと研削面47aとを平行に均したとしても、その後ウエーハWを研削する場合には、形状修正のために余分な研削工程(面内厚み差の修正)が必要となる。
そこで、本発明者は、ウエーハ研削時に比べてセルフグラインド時の研削荷重を上げることにより、ウエーハ研削時の保持面形状を再現することを着想した。具体的に本実施の形態では、ウエーハWを研削する際にウエーハWが保持面21aを押し付ける力以上の研削荷重でセルフグラインドが実施される。
この構成によれば、ウエーハWを保持面21aで吸引保持する際の吸引力を考慮して保持面研削が実施される。このため、ポーラス板21の下面と円形凹部23の底面23aとの間に隙間があったとしても、隙間を矯正した状態で保持面21aを研削することができる。すなわち、保持面21aを研削する際に、ウエーハ研削時の保持面形状が再現される。このように、ウエーハ研削時とセルフグラインド時の保持面21aの形状を一致させることで、適切に保持面21aを研削することが可能である。この結果、セルフグラインド後のウエーハWの形状修正を不要とすることができる。
次に、図2及び図3を参照して、本実施の形態に係る保持テーブルの保持面形成方法について説明する。図2は、本実施の形態に係る研削装置でウエーハを研削する際の模式図である。図3は、本実施の形態に係る研削装置で保持面を研削する際の模式図である。
先ず、ウエーハWを研削砥石47で研削する場合について説明する。図2に示すように、ウエーハWは、保持テーブル20に吸引保持されている。具体的にウエーハWは、保持面21a全体を覆うように載置され、保持面21aは、ウエーハWによって塞がれた状態となる。また、バルブ24が開かれることにより、貫通孔22aが吸引源25に連通される。ポーラス板21は、円形穴22b、複数の環状溝22c、連通路22d等を介して吸引源25に吸引される。この結果、保持面21a上に負圧が発生し、ウエーハWが保持面21aに吸引保持される。
上記したように、保持面21aは、中心から外周に向かって僅かに下方に傾斜する円錐状に形成されるため、ウエーハWは、保持面21aに吸引されることで保持面21aの形状に倣って緩傾斜の円錐形状となる。
このように、ウエーハWが保持面21aに吸引保持された状態では、ポーラス板21(保持面21a)には、吸引源25の吸引力によって、保持面21aから枠体22の底面23a(底部)に向かう方向(下方)に、ウエーハWで押さえる力が働いている。この力を押圧力(吸引力)F1とする。
この押圧力F1により、ポーラス板21は、ウエーハWによって下方に押し付けられ、接着剤Aが僅かに押し潰される。この結果、保持面21aは、接着剤Aが変形した分だけ枠体22の上面22eに対して沈み込む(変形する)。すなわち、保持面21aは、枠体2の底面23aに向かって沈み込む。
また、保持テーブル20は、研削手段40の下方に位置付けられる。このとき、保持テーブル20の回転軸は、研削砥石47の回転軸から偏心した位置に位置付けられる。更に保持テーブル20は、研削砥石47の研削面47aと保持面21aとが平行となるように、図示しない傾き調整機構によって回転軸の傾きが調整される。
そして、保持テーブル20が回転されると共に、研削手段40は、研削砥石47を回転させながら、研削送り手段30によって保持面21aに向かって下降(研削送り)される。研削砥石47の研削面47aは、ウエーハWの中心から外周に至る半径部分に円弧状に接触される。
この結果、研削砥石47とウエーハWとが回転接触され、ウエーハWの表面が研削加工される。特に、ウエーハ研削時において、保持面21aは、上記した押圧力F1に加え、研削手段40から所定の研削荷重F2を受けた状態となっている。すなわち、保持面21aは、ウエーハ研削中、ウエーハWによって、押圧力F1+研削荷重F2の力で押さえられている。
次に、保持テーブル20の保持面形成方法について説明する。図3に示すように、保持面21aを研削砥石47で研削する場合、バルブ24は閉じられており、吸引源25と保持面21aとは連通されていない。このため、保持面21aには、図2で示した押圧力F1に相当する力が加わっていない。また、図2と同様に、保持テーブル20は、研削手段40の下方に位置付けられ、保持テーブル20は、保持面21aと研削面47aとが平行となるように傾きが調整されている。
そして、保持テーブル20が回転されると共に、研削手段40は、研削砥石47を回転させながら、研削送り手段30によって保持面21aに向かって下降(研削送り)される。研削砥石47の研削面47aは、保持面21aの中心から外周に至る半径部分に円弧状に接触される。
この結果、研削砥石47と保持面21aとが回転接触され、保持面21aが研削加工(セルフグラインド)される。特に、保持面研削時において、研削手段40は、ウエーハWを研削する際にウエーハWが保持面21aを押さえる力以上の研削荷重F3で研削砥石47を保持面21aに押し付ける。
具体的に、研削手段40は、ウエーハ研削時の保持面21aの吸引力(上記した押圧力F1)に加え、ウエーハ研削時の研削荷重F2以上の大きさの力で、研削砥石47で保持面21aを押さえながら研削を実施する。すなわち、保持面研削時の研削荷重F3は、F3≧F1+F2という関係が成立するように、研削送り量や研削送り速度が調整される。
このように、保持面研削時は、ウエーハ研削時の保持面21aの吸引力(押圧力F1)を考慮して、ウエーハ研削時の研削荷重F2に比べて当該吸引力の分だけ研削荷重F3を上げている。これにより、保持面研削時は、バルブ24を閉じて保持面21a上に吸引力が生じていない状態であっても、ウエーハWが保持面21aを押圧する力と同等、又はそれ以上の力で保持面21aを研削砥石47で押さえることができる。
したがって、保持面21aを吸引せずに研削加工を実施するセルフグラインドの場合であっても、保持面21aに吸引力が発生した状態を再現することが可能になっている。このため、ポーラス板21は、ウエーハWによって下方に押し付けられ、接着剤Aが僅かに押し潰される結果、保持面21aは、接着剤Aが変形した分だけ枠体22の上面22eに対して沈み込む。すなわち、保持面21aは、枠体2の底面23aに向かって沈み込む。
よって、ポーラス板21の下面と円形凹部23の底面23aとの間に隙間があったとしても、隙間の分だけポーラス板を変形させた状態(隙間を矯正した状態)で保持面21aを研削することができる。すなわち、保持面21aを研削する際に、ウエーハ研削時の保持面形状が再現される。このように、ウエーハ研削時とセルフグラインド時の保持面の状態(保持面の形状)を一致させることで、適切に保持面21aを研削することが可能である。この結果、セルフグラインド後のウエーハWの形状修正を不要とすることができる。
なお、本実施の形態では、保持面研削時の研削荷重F3を、研削送り量や研削送り速度を制御手段90で制御することで調整する構成としたが、この構成に限定されない。研削荷重F3は、上記したF1+F2以上の力でセルフグラインドを実施できれば、どのように調整されてもよい。例えば、研削荷重F3は、研削ホイール46の回転速度や保持テーブル20の回転速度を制御手段90で制御することで調整してもよい。その他、制御手段90に限らず、研削砥石47の砥粒径や結合剤の種類、研削砥石47の集中度や結合度を適宜変更することで、研削荷重F3を調整してもよい。
ここで、研削砥石47の集中度は、研削砥石47に含まれる砥粒の量(密度)を表している。また、研削砥石47の結合度は、研削砥石47の硬さを表している。例えば、集中度を下げると保持面21aを削れ難くすることができる。結合度を上げると、砥粒が結合剤から脱落し難くなり、この結果、保持面21aを削れ難くすることができる。
また、保持面21aの削れ度合いは、研削砥石47の砥粒径を変更することによっても調整することが可能である。例えば、研削砥石47の砥粒径を小さくすると保持面21aが削れ難くなる。一方、研削砥石47の砥粒径を大きくすると保持面21aが削れ易くなる。このように、保持面21aを削れ難くすると、研削荷重をより高めることが可能である。したがって、研削砥石47の組成を変更することで研削荷重F3を調整する(上げる)場合、砥粒径を小さくする、集中度を下げる、及び/又は結合度を上げることが好ましい。
また、本実施の形態では、ウエーハ研削時と保持面研削時とで、同一の研削ホイール46、すなわち同じ砥粒径の研削砥石47を用いてそれぞれ研削加工を実施する構成としたが、この構成に限定されない。研削ホイール46(研削砥石47の砥粒径)は、ウエーハ研削時と保持面研削時とで異なって(変更して)もよい。この場合、ウエーハ研削時に比べて保持面研削時の研削砥石47の砥粒径を小さくすることが好ましい。これにより、保持面研削時の研削荷重をウエーハ研削時より高めることが可能である。
また、本実施の形態及び変形例を説明したが、本発明の他の実施の形態として、上記実施の形態及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
また、本発明の実施の形態は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施形態をカバーしている。
また、本実施の形態では、本発明を研削装置に適用した構成について説明したが、セルフグラインドが可能な他の装置に適用することが可能である。
以上説明したように、本発明は、セルフグラインド後のウエーハの形状修正を不要とすることができるという効果を有し、特に、研削装置に用いられる保持テーブルの保持面形成方法、研削装置及び研削ホイールに有用である。
1 研削装置
20 保持テーブル
21 ポーラス板
21a 保持面
22 枠体
22a 貫通孔
23 円形凹部(凹部)
24 バルブ
25 吸引源
46 研削ホイール
47 研削砥石
47a 研削面
A 接着剤
F1 吸引力(押圧力)
F2、F3 研削荷重
W ウエーハ

Claims (3)

  1. 保持テーブルの保持面で吸引保持したウエーハを円環状に研削砥石を配置した研削ホイールを回転させ該保持面に向かって研削送りされる該研削砥石で研削する研削装置において、該保持テーブルの該保持面を該研削砥石の研削面で研削して該保持面と該研削面とを平行にする保持テーブルの保持面形成方法であって、
    該保持テーブルは、上面が該保持面となるポーラス板と、該ポーラス板を収容する凹部を有する枠体と、該凹部の底部を貫通して吸引源に連通する貫通孔とを備え、
    該研削砥石で該保持面を研削する際は、該貫通孔を該吸引源に接続しないで、該保持面を塞いで該貫通孔を該吸引源に連通させて該吸引源の吸引力によって、該保持面から該枠体の該底部に向かう方向に該保持面を覆うウエーハで押さえる力以上の大きさの力で、該研削砥石が該保持面を押さえながら該保持面を研削する保持テーブルの保持面形成方法。
  2. 保持テーブルの保持面で吸引保持したウエーハを円環状に研削砥石を配置した研削ホイールで研削する研削装置であって、
    該保持テーブルは、上面が保持面となるポーラス板と、該ポーラス板を収容する凹部を有する枠体と、該ポーラス板の下面と該枠体の底面とを接着する接着剤とで構成され、
    該ポーラス板には、吸引源が接続され、
    該研削砥石で該保持面を研削する際は、該貫通孔を該吸引源に接続しないで、ウエーハを該保持面で保持させ該吸引源による吸引力によりウエーハが該保持面を押さえる力以上の研削荷重で該研削砥石を該保持面に押し付け該研削荷重を該接着剤に付与させながら該保持面を研削することを特徴とする研削装置。
  3. 請求項1に記載の保持テーブルの保持面形成方法又は請求項2に記載の研削装置で用いられる研削ホイールであって、
    該研削砥石の砥粒径を変更することで、該研削砥石で該保持面を押さえる力を調整して該保持面を研削することを特徴とする研削ホイール。
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