JP6661213B2 - 車両の運転支援制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車線からの逸脱や立体物との衝突を操向制御により回避する車両の運転支援制御装置に関する。
近年、車両においては、運転を支援する様々な装置が開発、実用化されており、車線からの逸脱を防止する車線逸脱防止制御装置もそのような装置の一つである。例えば、特開平11−189166号公報(以下、特許文献1)では、走行車線に対して車両の進行方向がなす対車線ヨー角を算出し、ヨー角に基づいて操舵用制御トルクを算出し、操舵用制御トルクがヨー角を減らす方向に発生するように操舵アクチュエータを制御する車線逸脱防止装置の技術が開示されている。
特開平11−189166号公報
ところで、実際の走行環境は様々であり、自車両の走行車線と同じ車線や隣接車線の並走車や対向車等の車両、人、その他立体物の存在も無視することができない。従って、ドライバの安全運転を適切に支援するためには、上述の特許文献1に開示されるような車線逸脱防止機能に加え、走行環境の立体物との衝突を確実に回避できる衝突回避機能を有することが必要である。上述の特許文献1に開示されるような車線逸脱防止機能では、車線逸脱防止機能に特化しているため、立体物を回避することは困難で、また、立体物の回避のみを考慮した場合には、状況によっては本来走行可能な道路から逸脱してしまい、例えば転落してしまう等の虞がある。これら車線逸脱防止機能と立体物回避機能とを適切に協調させて運転支援する制御装置が求められている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、車線逸脱防止機能と立体物回避機能とを適切に協調させて車線からの逸脱を確実に防止し、かつ、立体物との衝突を確実に防止して、汎用性が高く安全性を向上させることができる車両の運転支援制御装置を提供することを目的としている。
本発明の車両の運転支援制御装置の一態様は、少なくとも走行する車線の車線情報と自車両の周辺立体物情報を認識する周辺環境認識手段と、上記車線情報に基づいて操舵制御により自車両が走行する車線から逸脱することを防止する車線逸脱防止目標旋回量を算出する車線逸脱防止目標旋回量算出手段と、少なくとも上記周辺立体物情報に基づいて操舵制御により自車両が立体物と衝突することを回避する立体物回避目標旋回量を算出する立体物回避目標旋回量算出手段と、算出した上記車線逸脱防止目標旋回量と上記立体物回避目標旋回量とを比較して大きい方の目標旋回量に応じて操舵制御の制御量を算出する制御手段と、を備え、上記立体物回避目標旋回量算出手段は、自車両と立体物とが衝突する衝突余裕時間を算出し、少なくとも上記立体物回避目標旋回量を、上記衝突余裕時間と立体物の進行方向の自車両の進行方向に対するなす角度とに基づいて算出し、自車両と立体物とが衝突する衝突余裕時間を算出し、少なくとも上記立体物回避目標旋回量を、上記衝突余裕時間と自車両の走行車線に対して自車両の進行方向がなす対車線ヨー角とに基づいて算出するとともに、少なくとも上記立体物回避目標旋回量を、自車両が横方向に立体物に近づく接近速度と立体物の横方向の位置と自車両の走行車線に対して自車両の進行方向がなす対車線ヨー角とに基づいて算出し、上記制御手段は、立体物回避目標旋回量算出手段から複数の立体物回避目標旋回量が入力されている場合、算出した上記車線逸脱防止目標旋回量と上記複数の立体物回避目標旋回量とを比較して最も大きな目標旋回量に応じて操舵制御の制御量を算出するものである。
本発明による車両の運転支援制御装置によれば、車線逸脱防止機能と立体物回避機能とを適切に協調させて車線からの逸脱を確実に防止し、かつ、立体物との衝突を確実に防止して、汎用性が高く安全性を向上させることが可能となる。
本発明の実施の一形態に係る車両の操舵系の構成説明図である。 本発明の実施の一形態に係る運転支援制御プログラムのフローチャートである。 図2から続くフローチャートである。 本発明の実施の一形態に係る衝突余裕時間算出ルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の一形態に係るX−Y座標上における自車両及び車線と各パラメータの説明図である。 本発明の実施の一形態に係る自車両に対する他車両(前方立体物)の各パラメータの説明図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1において、符号1は操舵角をドライバ入力と独立して設定自在な電動パワーステアリング装置を示し、この電動パワーステアリング装置1は、ステアリング軸2が、図示しない車体フレームにステアリングコラム3を介して回動自在に支持されており、その一端が運転席側へ延出され、他端がエンジンルーム側へ延出されている。ステアリング軸2の運転席側端部には、ステアリングホイール4が固設され、また、エンジンルーム側へ延出する端部には、ピニオン軸5が連設されている。
エンジンルームには、車幅方向へ延出するステアリングギヤボックス6が配設されており、このステアリングギヤボックス6にラック軸7が往復移動自在に挿通支持されている。このラック軸7に形成されたラック(図示せず)に、ピニオン軸5に形成されたピニオンが噛合されて、ラックアンドピニオン式のステアリングギヤ機構が形成されている。
また、ラック軸7の左右両端はステアリングギヤボックス6の端部から各々突出されており、その端部に、タイロッド8を介してフロントナックル9が連設されている。このフロントナックル9は、操舵輪としての左右輪10L,10Rを回動自在に支持すると共に、車体フレームに転舵自在に支持されている。従って、ステアリングホイール4を操作し、ステアリング軸2、ピニオン軸5を回転させると、このピニオン軸5の回転によりラック軸7が左右方向へ移動し、その移動によりフロントナックル9がキングピン軸(図示せず)を中心に回動して、左右輪10L,10Rが左右方向へ転舵される。
また、ピニオン軸5にアシスト伝達機構11を介して、電動パワーステアリングモータ(電動モータ)12が連設されており、この電動モータ12にてステアリングホイール4に加える操舵トルクのアシスト、及び、設定された目標旋回量(本実施の形態では、目標ヨーレートγt)となるような操舵トルクの付加が行われる。電動モータ12は、後述する操舵制御部20から制御出力値(制御量)としての目標トルクTpがモータ駆動部21に出力されてモータ駆動部21により駆動される。
操舵制御部20には、少なくとも走行する車線の車線情報と自車両の周辺立体物情報を認識する周辺環境認識手段としての前方認識装置31が接続され、また、(自)車速Vを検出する車速センサ32、ヨーレートγを検出するヨーレートセンサ33が接続されている。
前方環境認識装置31は、例えば、車室内の天井前方に一定の間隔をもって取り付けられ、車外の対象を異なる視点からステレオ撮像する1組のカメラと、このカメラからの画像データを処理するステレオ画像処理装置とから構成されている。
前方環境認識装置31のステレオ画像処理装置における、カメラからの画像データの処理は、例えば以下のように行われる。まず、カメラで撮像した自車両の進行方向の1組のステレオ画像対に対し、対応する位置のずれ量から距離情報を求め、距離画像を生成する。
白線等の車線区画線のデータの認識では、白線は道路面と比較して高輝度であるという知得に基づき、道路の幅方向の輝度変化を評価して、画像平面における左右の車線区画線の位置を画像平面上で特定する。この車線区画線の実空間上の位置(x,y,z)は、画像平面上の位置(i,j)とこの位置に関して算出された視差とに基づいて、すなわち、距離情報に基づいて、周知の座標変換式より算出される。自車両の位置を基準に設定された実空間の座標系は、本実施の形態では、図5に示すように、カメラの中央真下の道路面を原点として、車両前後方向をX軸、車幅方向(車両横方向)をY軸、車高方向をZ軸とする。このとき、z=0のx−y平面は、道路が平坦な場合、道路面と一致する。道路モデルは、道路上の自車両の走行レーンを距離方向に複数区間に分割し、各区間における左右の車線区画線を所定に近似して連結することによって表現し、取得される。
また、前方環境認識装置31は、三次元の距離分布を表す距離画像のデータを基に周知のグルーピング処理を行い、側壁データ、立体物データ等の枠(ウインドウ)と比較し、道路に沿って存在するガードレール、縁石等の側壁データを抽出すると共に、立体物を、歩行者、二輪車、四輪車(車両)、その他の立体物の種類に分類して抽出する。また、認識された車両の中で、例えば、自車両1に最も近く、同じ車両として設定時間以上連続して認識された車両を先行車として抽出する。これら立体物の情報としては、図6に示すように、上述の自車両を基準とするX−Y座標の原点を、自車両の立体物に最も近い部位(図6では、左前端部を例としている)にオフセットした座標において、上述の立体物の種類、自車両からの距離、方向、中心位置の他に、当該立体物の自車両に最も近い部位の相対的な位置(xobj,yobj)、速度Vobj、立体物の進行方向の自車両の進行方向に対するなす角度θobjの各情報が入力される。
また、上述の車線区画線情報、立体物情報については、それぞれ信頼度が前方環境認識装置31において設定され、これら信頼度情報も共に、操舵制御部20入力される。
車線区画線情報の信頼度は、例えば、カメラにて撮像された画像上のレーンの中で判定された処理領域内に存在する車線区画線の特徴量が画像上で線上に並ぶ多さによって信頼度を算出する。エリアの中に理想的な直線実車線区画線がある場合に存在する車線区画線の特徴量の多さを1と設定し、まったく特徴量が存在しない場合、もしくは線上に並んでいると判定できない場合に0と設定される。そして、予め設定しておいた閾値以上の信頼度で車線が検出される場合に車線が存在すると判定する。
また、立体物の信頼度は、例えば、設定した領域内で検出された立体物が同じ立体物と連続して認識される時間に応じて設定され、同じ立体物と連続して認識されるほど信頼度が高く1に設定され、連続して認識される時間が少ないほど信頼度が低く0に設定される。そして、予め設定しておいた閾値以上の信頼度で立体物が検出される場合に立体物が存在すると判定される。立体物が存在すると認識された場合、立体物に関する情報の立体物の自車両に対する前後方向の位置xobj、立体物の自車両に対する横方向の位置yobj、立体物の進行方向の自車両の進行方向に対するなす角度θobjは、検出される安定度(例えば、連続して認識される時間)に応じてそれぞれ信頼度が設定される。そして、それぞれのパラメータ毎に予め設定された信頼度の閾値以上の場合に、当該パラメータの検出が行われたと判定され、信頼度の閾値に達しない場合は、当該パラメータの検出が行われないと判定される。
尚、本実施の形態では、前方情報を認識するためにステレオカメラを用いた例について説明したが、他に、単眼カメラ等を用いるようにしても良い。
そして、操舵制御部20は、図2に示す運転支援制御プログラムに従って、上述の車線区画線位置情報、立体物情報、各センサ信号を基に、車線情報に基づいて操舵制御により自車両が走行する車線から逸脱することを防止する車線逸脱防止目標旋回量γ0を算出し、少なくとも立体物情報に基づいて操舵制御により自車両が立体物と衝突することを回避する立体物回避目標旋回量(γ1、γ2、γ3)を算出し、算出した車線逸脱防止目標旋回量γ0と立体物回避目標旋回量(γ1、γ2、γ3)とを比較して最も大きい目標旋回量を基に、制御量としての目標トルクTpを算出して電動パワーステアリング装置1のモータ駆動部21に出力して電動パワーステアリングモータ12を駆動制御する。このように、操舵制御部20は、車線逸脱防止目標旋回量算出手段、立体物回避目標旋回量算出手段、制御手段として設けられている。
以下、図2のフローチャートを基に、操舵制御部20で実行される運転支援制御を説明する。
まず、ステップ(以下、「S」と略称)101で、車線が認識されているか否か判定し、車線が認識されている場合は、S102に進み、車線逸脱予想時間t_tlcを算出する。
ここで、前方環境認識装置31で認識された車線区画線から求めることができるパラメータの導出について説明する。
自車両の左側の車線区画線は最小自乗法により、以下の(1)式により近似される。
y=AL・x+BL・x+CL …(1)
また、自車両の右側の車線区画線は最小自乗法により、以下の(2)式により近似される。
y=AR・x+BR・x+CR …(2)
ここで、上述の(1)式、(2)式における、「AL」と「AR」は、それぞれの曲線における曲率を示し、左側の白線の曲率κは、2・ALであり、右側の白線の曲率κは、2・ARである。また、(1)式、(2)式における、「BL」と「BR」は、それぞれの曲線の自車両の幅方向における傾きを示し、「CL」と「CR」は、それぞれの曲線の自車両の幅方向における位置を示す(図5参照)。
このため、自車両の走行車線に対して自車両の進行方向がなす対車線ヨー角(以下、自車両の対車線ヨー角)θyawを、上述の(1)、(2)の近似式により、以下の(3)式により算出する。
θyaw=tan−1((BL+BR)/2) …(3)
また、車線の中央からの自車両位置である車線幅方向車両横位置yvを、以下の(4)式により算出する。
yv=(CL+CR)/2 …(4)
以上により、現在の走行状態で車線から逸脱する車線逸脱予想時間t_tlcは、例えば、以下の(5)式により算出できる。
t_tlc=(L−y_offset)/(V・sin(θyaw) …(5)
ここで、Lは車線区画線から自車両までの距離であり、例えば、以下の(6)式により算出する。また、y_offsetは、例えば、路面カント、道路幅、車線曲率等の条件により、予め実験・計算等により設定しておいたマップやテーブルを参照して設定する値である。
L=((CL−CR)−W)/2−yv …(6)
ここで、Wは車幅である。
次に、S103に進み、車線逸脱防止目標旋回量(本実施の形態では、車線逸脱防止目標ヨーレート)γ0を、例えば、以下の(7)式により算出する。
γ0=−θyaw/t_tlc …(7)
また、S101の判定で、車線が認識されていない場合は、S104に進み、車線逸脱防止目標ヨーレートγ0を0(γ0=0:車線逸脱防止の目標旋回量は0)に設定する。
S103、或いは、S104で車線逸脱防止目標ヨーレートγ0の設定を行った後は、S105に進み、立体物が認識されているか否か判定される。
このS105の判定の結果、立体物が認識されていると判定された場合は、S106に進み、後述する図4に示す衝突余裕時間算出ルーチンに従って、衝突余裕時間t_ttcの算出を実行する。
S106で衝突余裕時間t_ttcの算出を実行した後はS107に進み、S106の衝突余裕時間t_ttcの算出処理の結果、衝突余裕時間t_ttcが算出されたか否か判定される。
このS107で、衝突余裕時間t_ttcが算出されたと判定された場合はS108に進み、立体物の進行方向の自車両の進行方向に対するなす角度θobjが検出されているか否か判定される。
そして、立体物の進行方向の自車両の進行方向に対するなす角度θobjが検出されている場合は、S109に進み、第1の立体物回避目標旋回量(本実施の形態では、第1の立体物回避目標ヨーレート)γ1を、例えば、以下の(8)式により算出する。
γ1=−θobj/t_ttc …(8)
すなわち、第1の立体物回避目標ヨーレートγ1は、自車両が立体物と衝突するまでに、自車両の進行方向を立体物の進行方向と同一方向になるように操舵制御し、自車両と立体物とが衝突することを確実に防止できる制御量となっている。
また、S108の判定の結果、立体物の進行方向の自車両の進行方向に対するなす角度θobjが検出されていない場合は、S110に進み、第1の立体物回避目標ヨーレートγ1を0(γ1=0:第1の立体物回避の目標旋回量は0)に設定する。
S109、或いは、S110で、第1の立体物回避目標ヨーレートγ1を設定した後はS111に進み、自車両の対車線ヨー角θyawが検出されているか否か判定する。
そして、自車両の対車線ヨー角θyawが検出されている場合は、S112に進み、第2の立体物回避目標旋回量(本実施の形態では、第2の立体物回避目標ヨーレート)γ2を、例えば、以下の(9)式により算出する。
γ1=−θyaw/t_ttc …(9)
すなわち、第2の立体物回避目標ヨーレートγ2は、少なくとも自車両が立体物と衝突しないように、自車両の走行車線から逸脱しないように操舵制御し、自車両と立体物とが衝突することを確実に防止できる制御量となっている。
また、S111の判定の結果、自車両の対車線ヨー角θyawが検出されていない場合は、S113に進み、第2の立体物回避目標ヨーレートγ2を0(γ2=0:第2の立体物回避の目標旋回量は0)に設定する。
また、前述のS107の判定の結果、衝突余裕時間t_ttcが算出されていないと判定された場合は、S114に進み、第1の立体物回避目標ヨーレートγ1を0(γ1=0:第1の立体物回避の目標旋回量は0)に設定し、S115に進んで、第2の立体物回避目標ヨーレートγ2を0(γ2=0:第2の立体物回避の目標旋回量は0)に設定する。
そして、S112、或いは、S113、或いは、S115で第2の立体物回避目標ヨーレートγ2を設定した後は、S116に進み、自車両の対車線ヨー角θyawと立体物の自車両に対する横方向の位置yobjとが検出されているか否か判定される。
S116の判定の結果、自車両の対車線ヨー角θyawと立体物の自車両に対する横方向の位置yobjとが検出されている場合は、S117に進み、第3の立体物回避目標旋回量(本実施の形態では、第3の立体物回避目標ヨーレート)γ3を、例えば、以下の(10)式により算出する。
γ3=−θyaw/((yobj−y_offset)/(V・sin(θyaw))
…(10)
すなわち、第3の立体物回避目標ヨーレートγ3は、たとえ自車両の走行車線内であっても、立体物に接近していく走行は、ドライバにとって恐怖感を与える可能性があるため、そのような車両の走行を防止する制御量となっている。
また、前述のS116の判定の結果、自車両の対車線ヨー角θyawと立体物の自車両に対する横方向の位置yobjとが検出されていない場合は、S118に進み、第3の立体物回避目標ヨーレートγ3を0(γ3=0:第3の立体物回避の目標旋回量は0)に設定する。
一方、前述のS105の判定の結果、立体物が認識されていないと判定された場合は、S119に進み、第1の立体物回避目標ヨーレートγ1を0(γ1=0:第1の立体物回避の目標旋回量は0)に設定し、S120に進んで、第2の立体物回避目標ヨーレートγ2を0(γ2=0:第2の立体物回避の目標旋回量は0)に設定し、S121に進み、第3の立体物回避目標ヨーレートγ3を0(γ3=0:第3の立体物回避の目標旋回量は0)に設定する。
そして、S117、或いは、S118、或いは、S121で第3の立体物回避目標ヨーレートγ2を設定した後は、S122に進み、目標旋回量(本実施の形態では、目標ヨーレート)γtを、例えば、以下の(11)式により算出する。
γt=MAX(|γ0|,|γ1|,|γ2|,|γ3|) …(11)
ここで、MAX(|γ0|,|γ1|,|γ2|,|γ3|)は、|γ0|,|γ1|,|γ2|,|γ3|の中で、最大値を求めるMAX関数であり、すなわち、各目標ヨーレートの中で、絶対値の最も大きな値が目標ヨーレートγtとして算出される。
そして、S123に進み、例えば、以下の(12)式により、目標トルクTpを算出して出力する。
Tp=Gff・γt+(Gp・(γt−γ)+Gd・d(γt−γ)/dt
+Gi・∫(γt−γ)dt) …(12)
ここで、Gffはフィードフォワードゲイン、Gpはフィードバック項の比例ゲイン、Gdはフィードバック項の微分ゲイン、Giはフィードバック項の積分ゲインであり、それぞれ予め設定しておいた値である。
次に、上述のS106で実行される衝突余裕時間算出ルーチンを、図4のフローチャートで説明する。
まず、S201で、立体物の自車両に対する前後方向の位置xobjが検出されているか否か判定される。
この判定の結果、立体物の自車両に対する前後方向の位置xobjが検出されている場合は、S202に進み、立体物の自車両に対する横方向の位置yobjが検出されているか否か判定される。
そして、S202の判定の結果、立体物の自車両に対する横方向の位置yobjが検出されている場合は、S203に進み、立体物と自車両との相対速度の前後方向成分Vrx_obj(=dxobj/dt)と、立体物と自車両との相対速度の横方向成分Vry_obj(=dyobj/dt)を算出する。
次いで、S204に進み、車両前後方向における衝突余裕時間t_ttc_x(=xobj/Vrx_obj)と、車両横方向における衝突余裕時間t_ttc_y(=yobj/Vry_obj)を算出する。
また、前述のS202で、立体物の自車両に対する横方向の位置yobjが検出されていない場合は、S205に進み、立体物の進行方向の自車両の進行方向に対するなす角度θobjが検出されているか否か判定される。
この判定の結果、立体物の進行方向の自車両の進行方向に対するなす角度θobjが検出されている場合は、S206に進み、立体物と自車両との相対速度の前後方向成分Vrx_obj(=dxobj/dt)を算出する。また、立体物と自車両との相対速度の横方向成分Vry_objは、Vrx_objとθobjを用いて、以下の(13)式で算出する。
Vry_obj=Vrx_obj・sin(θobj) …(13)
次いで、S207に進み、検出できない立体物の自車両に対する横方向の位置yobjを、立体物と自車両との相対速度の横方向成分Vry_objを検出できなくなってからの時間を乗算し、最後に検出された立体物の自車両に対する横方向の位置yobjに加算することで算出する。
次に、S208に進んで、車両前後方向における衝突余裕時間t_ttc_x(=xobj/Vrx_obj)と、車両横方向における衝突余裕時間t_ttc_y(=yobj/Vry_obj)を算出する。
S204、或いは、S208で、車両前後方向における衝突余裕時間t_ttc_xと、車両横方向における衝突余裕時間t_ttc_yを算出した後は、S209に進み、車両前後方向における衝突余裕時間t_ttc_xと、車両横方向における衝突余裕時間t_ttc_yとを比較する。
そして、このS209の比較の結果、小さい方の衝突余裕時間、すなわち、t_ttc_x≧t_ttc_yであれば、S210に進み、車両横方向における衝突余裕時間t_ttc_yを衝突余裕時間t_ttcとして設定し、t_ttc_x<t_ttc_yであれば、S211に進み、車両前後方向における衝突余裕時間t_ttc_xを衝突余裕時間t_ttcとして設定する。
また、前述のS205で、立体物の進行方向の自車両の進行方向に対するなす角度θobjが検出されていない場合は、S212に進み、立体物と自車両との相対速度の前後方向成分Vrx_obj(=dxobj/dt)を算出し、S213に進んで、車両前後方向における衝突余裕時間t_ttc_x(=xobj/Vrx_obj)を算出する。
そして、S214に進み、車両前後方向における衝突余裕時間t_ttc_xを衝突余裕時間t_ttcとして設定する。
一方、S201で、立体物の自車両に対する前後方向の位置xobjが検出されていない場合は、S215に進み、立体物の自車両に対する横方向の位置yobjが検出されているか否か判定される。
このS215の判定の結果、立体物の自車両に対する横方向の位置yobjが検出されている場合は、S216に進み、立体物と自車両との相対速度の横方向成分Vry_obj(=dyobj/dt)を算出し、S217に進んで、車両横方向における衝突余裕時間t_ttc_y(=yobj/Vry_obj)を算出する。
そして、S218に進み、車両横方向における衝突余裕時間t_ttc_yを衝突余裕時間t_ttcとして設定する。
また、前述のS215で、立体物の自車両に対する横方向の位置yobjが検出されていない場合は、S219に進み、衝突余裕時間t_ttcは設定しない。
以上のように、本実施の形態によれば、車線区画線位置情報、立体物情報、各センサ信号を基に、車線情報に基づいて操舵制御により自車両が走行する車線から逸脱することを防止する車線逸脱防止目標旋回量γ0を算出し、少なくとも立体物情報に基づいて操舵制御により自車両が立体物と衝突することを回避する立体物回避目標旋回量(γ1、γ2、γ3)を算出し、算出した車線逸脱防止目標旋回量γ0と立体物回避目標旋回量(γ1、γ2、γ3)とを比較して最も大きい目標旋回量を基に、操舵制御を実行するようになっている。このため、車線逸脱防止機能と立体物回避機能とを適切に協調させて車線からの逸脱を確実に防止し、かつ、立体物との衝突を確実に防止して、汎用性が高く安全性を向上させることが可能となる。特に、立体物は、歩行者、二輪車、四輪車(車両)、その他の立体物により自車両との相対的な位置の変化が異なり、また、検出できる立体物情報の信頼度も様々であるため、立体物との衝突を確実に防止するためには、これらの変化や違いを考慮して制御することが必要となるが、本実施の形態では、第1の立体物回避目標ヨーレートγ1、第2の立体物回避目標ヨーレートγ2、第3の立体物回避目標ヨーレートγ3の複数の目標旋回量から最大のもので制御するようになっているので、車線からの逸脱を確実に防止し、確実に立体物との衝突を防止できるようになっている。
1 電動パワーステアリング装置
2 ステアリング軸
4 ステアリングホイール
5 ピニオン軸
10L、10R 車輪
12 電動モータ
20 操舵制御部(車線逸脱防止目標旋回量算出手段、立体物回避目標旋回量算出手段、制御手段)
21 モータ駆動部
31 前方認識装置(周辺環境認識手段)
32 車速センサ
33 ヨーレートセンサ

Claims (2)

  1. 少なくとも走行する車線の車線情報と自車両の周辺立体物情報を認識する周辺環境認識手段と、
    上記車線情報に基づいて操舵制御により自車両が走行する車線から逸脱することを防止する車線逸脱防止目標旋回量を算出する車線逸脱防止目標旋回量算出手段と、
    少なくとも上記周辺立体物情報に基づいて操舵制御により自車両が立体物と衝突することを回避する立体物回避目標旋回量を算出する立体物回避目標旋回量算出手段と、
    算出した上記車線逸脱防止目標旋回量と上記立体物回避目標旋回量とを比較して大きい方の目標旋回量に応じて操舵制御の制御量を算出する制御手段と、
    を備え
    上記立体物回避目標旋回量算出手段は、自車両と立体物とが衝突する衝突余裕時間を算出し、少なくとも上記立体物回避目標旋回量を、上記衝突余裕時間と立体物の進行方向の自車両の進行方向に対するなす角度とに基づいて算出し、自車両と立体物とが衝突する衝突余裕時間を算出し、少なくとも上記立体物回避目標旋回量を、上記衝突余裕時間と自車両の走行車線に対して自車両の進行方向がなす対車線ヨー角とに基づいて算出するとともに、少なくとも上記立体物回避目標旋回量を、自車両が横方向に立体物に近づく接近速度と立体物の横方向の位置と自車両の走行車線に対して自車両の進行方向がなす対車線ヨー角とに基づいて算出し、
    上記制御手段は、立体物回避目標旋回量算出手段から複数の立体物回避目標旋回量が入力されている場合、算出した上記車線逸脱防止目標旋回量と上記複数の立体物回避目標旋回量とを比較して最も大きな目標旋回量に応じて操舵制御の制御量を算出することを特徴とする車両の運転支援制御装置。
  2. 上記周辺環境認識手段は、上記車線情報と上記周辺立体物情報の信頼度を算出し、上記車線情報と上記周辺立体物情報の信頼度に応じて情報の検出を判断することを特徴とする請求項1に記載の車両の運転支援制御装置。
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