JP2006182129A - 車線逸脱防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】後方車両の運転者に違和感を与えることなく車線逸脱回避制御を行うことができる。
【解決手段】車線逸脱防止装置は、自車両100が車線逸脱傾向がある場合において、隣車線で後側方車両101が自車両100に接近しているとき、通常の値よりも小さい値のヨーモーメントMsを、通常よりも早いタイミングで自車両100に付与する。
【選択図】図14

Description

本発明は、車両が走行車線から逸脱傾向にあるとき、その逸脱を防止する車線逸脱防止装置に関する。
従来の車線逸脱防止装置として、車両が走行車線から逸脱傾向にあるとき、逸脱推定量に基づいて自車両にヨーモーメントを付与して逸脱回避制御を行う装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−112540号公報
しかし、自車両の後方に車両がいる場合に、車線逸脱回避のためにヨーモーメントを付与してしまうと、そのときの自車両の車両挙動が当該後方車両の運転者に違和感を与えてしまう場合ある。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、後方車両の運転者に違和感を与えることなく車線逸脱回避制御を行うことができる車線逸脱防止装置の提供を目的とする。
本発明に係る車線逸脱防止装置は、走行車線に対する自車両の逸脱傾向を判定する車線逸脱傾向判定手段と、車線逸脱傾向判定手段が逸脱傾向があると判定した場合、自車両にヨーモーメントを付与して走行車線に対する自車両の逸脱を回避する逸脱回避制御手段とを備える。この車線逸脱防止装置は、自車両の後方の他の車両を後方車両検出手段により検出し、後方車両検出手段が自車両の後方の他の車両を検出した場合、逸脱回避制御手段が与えるヨーモーメントを抑制するとともに、ヨーモーメントを与える時間を長くする補正を制御補正手段により行う。
本発明によれば、自車両の後方に他の車両を検出した場合、逸脱回避制御手段が与えるヨーモーメントを抑制するとともに、ヨーモーメントを与える時間を長くすることで、自車両の挙動が後方車両の運転者に違和感を与えてしまうのを防止できる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
実施形態は、本発明に係る車線逸脱防止装置を搭載した後輪駆動車両である。この後輪駆動車両は、自動変速機とコンベンショナルディファレンシャルギヤとを搭載し、前後輪とも左右輪の制動力を独立制御可能な制動装置を搭載している。
図1は、本実施形態を示す概略構成図である。
図中の符号1はブレーキペダル、2はブースタ、3はマスタシリンダ、4はリザーバであり、通常は運転者によるブレーキペダル1の踏込み量に応じて、マスタシリンダ3で昇圧された制動流体圧を各車輪5FL〜5RRの各ホイールシリンダ6FL〜6RRに供給する。また、マスタシリンダ3と各ホイールシリンダ6FL〜6RRとの間には制動流体圧制御部7が介装されており、この制動流体圧制御部7によって、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を個別に制御することも可能となっている。
制動流体圧制御部7は、例えばアンチスキッド制御やトラクション制御に用いられる制動流体圧制御部を利用したものである。制動流体圧制御部7は、単独で各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を制御することも可能であるが、後述する制駆動力コントロールユニット8から制動流体圧指令値が入力されたときには、その制動流体圧指令値に応じて制動流体圧を制御するようにもなっている。
例えば、制動流体圧制御部7は、液圧供給系にアクチュエータを含んで構成されている。アクチュエータとしては、各ホイールシリンダ液圧を任意の制動液圧に制御可能な比例ソレノイド弁が挙げられる。
また、この車両には、駆動トルクコントロールユニット12が設けられている。駆動トルクコントロールユニット12は、エンジン9の運転状態、自動変速機10の選択変速比及びスロットルバルブ11のスロットル開度を制御することにより、駆動輪である後輪5RL,5RRへの駆動トルクを制御する。駆動トルクコントロールユニット12は、燃料噴射量や点火時期を制御したり、同時にスロットル開度を制御することで、エンジン9の運転状態を制御する。この駆動トルクコントロールユニット12は、制御に使用した駆動トルクTwの値を制駆動力コントロールユニット8に出力する。
なお、この駆動トルクコントロールユニット12は、単独で後輪5RL,5RRの駆動トルクを制御することも可能であるが、制駆動力コントロールユニット8から駆動トルク指令値が入力されたときには、その駆動トルク指令値に応じて駆動輪トルクを制御するようにもなっている。
また、この車両には、画像処理機能付きの撮像部13が設けられている。撮像部13は、自車両の車線逸脱傾向検出用として、走行車線内の自車両の位置を検出するために備えられている。例えば、撮像部13は、CCD(Charge Coupled Device)カメラからなる単眼カメラで撮像するように構成されている。この撮像部13は車両前部に設置されている。
撮像部13は、自車両前方の撮像画像から例えば白線等のレーンマーカを検出し、その検出したレーンマーカに基づいて走行車線を検出している。さらに、撮像部13は、その検出した走行車線に基づいて、自車両の走行車線と自車両の前後方向軸とのなす角(ヨー角)φ、走行車線中央からの横変位X及び走行車線曲率β等を算出する。この撮像部13は、算出したこれらヨー角φ、横変位X及び走行車線曲率β等を制駆動力コントロールユニット8に出力する。
また、この車両には、自車両の周囲の障害物検出用レーダが設けられている。具体的には、後方の障害物検出用レーダ31、後側方の障害物検出用レーダ32,33、及び側方の障害物検出用レーダ34が設けられている。
後方の障害物検出用レーダ31は、自車両の後方の障害物(車両等)を検出するとともに、当該障害物との相対速度Vbr、相対距離Lbrを検出する。また、後方の障害物検出用レーダ31は、衝突時間TTC(Time To Collision)を算出する。衝突時間TTCは、自車両からの後方の障害物までの距離(相対距離Lbr)と後方の障害物との相対速度(Vbr)との比(距離/相対速度)として得られる値であり、何秒後に自車両に後方の障害物が衝突する危険性があるかを示す指標となる。以下、後方の障害物検出用レーダ31で算出する衝突時間TTCを第1衝突時間TTCbrとする。
また、後側方の障害物検出用レーダ32,33は、自車両の後左右側方の障害物(車両等)を検出するとともに、当該障害物との相対速度Vbsr、相対距離Lbsrを検出する。後側方の障害物検出用レーダ32,33は、衝突時間TTC(Time To Collision)を算出する。ここで、後側方の障害物検出用レーダ32,33で算出する衝突時間TTCは、自車両からの後側方の障害物までの距離(相対距離Lbsr)と後側方の障害物との相対速度(Vbsr)との比(距離/相対速度)として得られる値である。以下、後側方の障害物検出用レーダ32,33で算出する衝突時間TTCを第2衝突時間TTCbsとする。
また、側方の障害物検出用レーダ34,35は、自車両の左右側方の障害物(車両等)を検出するとともに、当該障害物との相対速度Vbsr、相対距離Lbsrを検出する。
そして、これら障害物検出用レーダ31〜35は、その検出結果及び算出結果を制駆動力コントロールユニット8に出力する。
また、この車両には、ナビゲーション装置14が設けられている。ナビゲーション装置14は、自車両に発生する前後加速度Yg或いは横加速度Xg、又は自車両に発生するヨーレイトφ´を検出する。このナビゲーション装置14は、検出した前後加速度Yg、横加速度Xg及びヨーレイトφ´を、道路情報とともに、制駆動力コントロールユニット8に出力する。ここで、道路情報としては、車線数や一般道路か高速道路かを示す道路種別情報がある。
なお、専用のセンサにより各値を検出するようにしても良い。すなわち、加速度センサにより前後加速度Yg及び横加速度Xgを検出し、ヨーレイトセンサによりヨーレイトφ´を検出するようにしても良い。
また、この車両には、マスタシリンダ3の出力圧、すなわちマスタシリンダ液圧Pmf,Pmrを検出するマスタシリンダ圧センサ17、アクセルペダルの踏込み量、すなわちアクセル開度θtを検出するアクセル開度センサ18、ステアリングホイール21の操舵角δを検出する操舵角センサ19、方向指示器による方向指示操作を検出する方向指示スイッチ20、及び各車輪5FL〜5RRの回転速度、所謂車輪速度Vwi(i=fl,fr,rl,rr)を検出する車輪速度センサ22FL〜22RRが設けられている。そして、これらセンサ等が検出した検出信号は制駆動力コントロールユニット8に出力される。
なお、検出された車両の走行状態データに左右の方向性がある場合には、いずれも左方向を正方向とする。すなわち、ヨーレイトφ´、横加速度Xg及びヨー角φは、左旋回時に正値となり、横変位Xは、走行車線中央から左方にずれているときに正値となる。また、前後加速度Ygは、加速時に正値となり、減速時に負値となる。
次に、制駆動力コントロールユニット8で行う演算処理手順について、図2を用いて説明する。この演算処理は、例えば10msec.毎の所定サンプリング時間ΔT毎にタイマ割込によって実行される。なお、この図2に示す処理内には通信処理を設けていないが、演算処理によって得られた情報は随時記憶装置に更新記憶されると共に、必要な情報は随時記憶装置から読出される。
先ずステップS1において、前記各センサやコントローラ、コントロールユニットから各種データを読み込む。具体的には、ナビゲーション装置14が得た前後加速度Yg、横加速度Xg、ヨーレイトφ´及び道路情報、障害物検出用レーダ31〜35が得た障害物の検出情報及びその障害物との相対速度や相対距離、衝突時間、各センサが検出した、各車輪速度Vwi、操舵角δ、アクセル開度θt、マスタシリンダ液圧Pmf,Pmr及び方向スイッチ信号、並びに駆動トルクコントロールユニット12からの駆動トルクTw、撮像部13からヨー角φ、横変位X及び走行車線曲率βを読み込む。
続いてステップS2において、車速Vを算出する。具体的には、前記ステップS1で読み込んだ車輪速度Vwiに基づいて、下記(1)式により車速Vを算出する。
前輪駆動の場合
V=(Vwrl+Vwrr)/2
後輪駆動の場合
V=(Vwfl+Vwfr)/2
・・・(1)
ここで、Vwfl,Vwfrは左右前輪それぞれの車輪速度であり、Vwrl,Vwrrは左右後輪それぞれの車輪速度である。すなわち、この(1)式では、従動輪の車輪速の平均値として車速Vを算出している。なお、本実施形態では、後輪駆動の車両であるので、後者の式、すなわち前輪の車輪速度により車速Vを算出する。
また、このように算出した車速Vは好ましくは通常走行時に用いる。例えば、ABS(Anti-lock Brake System)制御等が作動している場合には、そのABS制御内で推定している推定車体速度を前記車速Vとして用いるようにする。また、ナビゲーション装置14でナビゲーション情報に利用している値を前記車速Vとして用いても良い。
続いてステップS3において、自車両の周囲の車両検出フラグを設定する。この処理の処理手順は具体的には図3に示すようになる。
先ずステップS21において、後方車両検出用しきい値を用いて後方車両の検出を行う。具体的には、前記ステップS1で読み込んだ後方障害物検出用レーダ31で算出した第1衝突時間TTCbrが後方車両検出用しきい値Tbrthよりも大きい場合(TTCb>Tbrth)、自車両近くに後方車両がいると判断し、それ以外の場合(TTCbr≦Tbrth)、自車両近くに後方車両がいないと判断する。
続いてステップS22において、後方車両検出フラグを設定する。具体的には、前記ステップS21で自車両近くに後方車両がいると判断した場合、後方車両検出フラグFbrを1に設定し、自車両近くに後方車両がいないと判断した場合、後方車両検出フラグFbrを0に設定する。
続いてステップS23において、後側方車両検出用しきい値を用いて後側方車両の検出を行う。具体的には、前記ステップS1で読み込んだ後側方障害物検出用レーダ32,33で算出した第2衝突時間TTCbsが後方車両検出用しきい値Tbsthよりも大きい場合(TTCbs>Tbsth)、自車両近くに後側方車両がいると判断し、それ以外の場合(TTCbs≦Tbsth)、自車両近くに後側方車両がいないと判断する。
続いてステップS24において、後側方車両検出フラグを設定する。具体的には、前記ステップS23で自車両近くに後側方車両がいると判断した場合、後側方車両検出フラグFbsrを1に設定し、自車両近くに後側方車両がいないと判断した場合、後測方車両検出フラグFbsrを0に設定する。
続いてステップS25において、後側方車両検出フラグを設定する。具体的には、前記ステップS1で読み込んだ側方障害物検出用レーダ34,35の検出結果から自車両の側方に車両を検出している場合、側車両検出フラグFsrを1に設定し、自車両の側方に車両を検出していない場合、側方車両検出フラグFsrを0に設定する。
続いてステップS4において、車線逸脱傾向の判定を行う。この判定処理の処理手順は具体的には図4に示すようになる。また、図5には、この処理で用いる値の定義を図示している。
先ずステップS31において、所定時間T後の車両重心横位置の推定横変位Xsを算出する。具体的には、前記ステップS1で得たヨー角φ、走行車線曲率β及び現在の車両の横変位X0、及び前記ステップS2で得た車速Vを用いて、下記(2)式により推定横変位Xsを算出する。
Xs=Tt・V・(φ+Tt・V・β)+X0 ・・・(2)
ここで、Ttは前方注視距離算出用の車頭時間であり、この車頭時間Ttに自車速Vを乗じると前方注視点距離になる。すなわち、車頭時間Tt後の走行車線中央からの横変位推定値が将来の推定横変位Xsとなる。
この(2)式によれば、推定横変位Xsは、例えばヨー角φに着目した場合、ヨー角φが大きくなるほど、大きくなる。
続いてステップS32において、前記ステップS3(ステップS24)で設定した後側方車両検出フラグFbsrが1か否か、すなわち自車両近くに後側方車両がいるかを判定する。ここで、後側方車両検出フラグFbsrが1の場合、ステップS35に進み、後側方車両検出フラグFbsrが1でない場合(Fbsr=0)、ステップS33に進む。
続いてステップS33において、前記ステップS3(ステップS25)で設定した側方車両検出フラグFsrが1か否か、すなわち自車両の側方に車両がいるかを判定する。ここで、側方車両検出フラグFsrが1の場合、ステップS35に進み、側方車両検出フラグFsrが1でない場合(Fsr=0)、ステップS34に進む。
ステップS34では、逸脱傾向判定用しきい値Xを所定値XL0に設定する。所定値XL0は、一般的に車両が車線逸脱傾向にあると把握できる値であり、実験等で得る。例えば、所定値XL0は、走行路の境界線の位置を示す値であり、下記(3)式により算出する。
L0=(L−H)/2 ・・・(3)
ここで、Lは車線幅であり、Hは車両の幅である。車線幅Lについては、撮像部13が撮像画像を処理することで得ている。また、ナビゲーション装置14から車両の位置を得たり、ナビゲーション装置14の地図データから車線幅Lを得ても良い。
そして、逸脱傾向判定用しきい値を所定値XL0に設定した後、ステップS36に進む。
一方、ステップS35では、逸脱傾向判定用しきい値を所定値XLdに設定する。所定値XLdは、前記ステップS34で逸脱傾向判定用しきい値に設定する所定値XLdよりも小さい値である(XLd<XL0)。
そして、逸脱傾向判定用しきい値を所定値XLdに設定した後、ステップS36に進む。
ステップS36では、逸脱判定をする。具体的には、推定横変位Xsと前記ステップS34又はステップS35で設定した逸脱傾向判定用しきい値Xとを比較する。ここで、推定横変位Xsが逸脱傾向判定用しきい値X以上の場合(|Xs|≧X)、車線逸脱傾向ありと判定し、推定横変位Xsが所定の逸脱傾向判定用しきい値X未満の場合(|Xs|<X)、車線逸脱傾向なしと判定する。
続いてステップS37において、逸脱判断フラグFoutを設定する。すなわち、前記ステップS36において、車線逸脱傾向ありと判定した場合(|Xs|≧X)、逸脱判断フラグFoutをONにする(Fout=ON)。また、前記ステップS36において、車線逸脱傾向なしと判定した場合(|Xs|<X)、逸脱判断フラグFoutをOFFにする(Fout=OFF)。
このステップS36及びステップS37の処理により、例えば自車両が車線中央から離れていき、推定横変位Xsが逸脱傾向判定用しきい値X以上になったとき(|Xs|≧X)、逸脱判断フラグFoutがONになる(Fout=ON)。また、自車両(Fout=ONの状態の自車両)が車線中央側に復帰していき、推定横変位Xsが逸脱傾向判定用しきい値X未満になったとき(|Xs|<X)、逸脱判断フラグFoutがOFFになる(Fout=OFF)。例えば、車線逸脱傾向がある場合に、後述する逸脱回避のための制動制御が実施されたり、或いは運転者自身が回避操作をすれば、逸脱判断フラグFoutがONからOFFになる。
また、自車両近くに後側方車両や側方車両がいる場合(Fbsr=1又はFsr=1)、脱傾向判定用しきい値Xが小さい値(XLd)に設定されることから、自車両が車線中央から離れていったときに早期に逸脱判断フラグFoutがONに設定されるようになる。
続いてステップS38において、横変位Xに基づいて逸脱方向Doutを判定する。具体的には、車線中央から左方向に横変位している場合、その方向を逸脱方向Doutにし(Dout=left)、車線中央から右方向に横変位している場合、その方向を逸脱方向Doutにする(Dout=right)。
以上のようにステップS4において車線逸脱傾向を判定する。
続いてステップS5において、運転者の車線変更の意図を判定する。具体的には、前記ステップS1で得た方向スイッチ信号及び操舵角δに基づいて、次のように運転者の車線変更の意図を判定する。
方向スイッチ信号が示す方向(ウインカ点灯側)と、前記ステップS4で得た逸脱方向Doutが示す方向とが同じである場合、運転者が意識的に車線変更していると判定し、逸脱判断フラグFoutをOFFに変更する(Fout=OFF)。すなわち、車線逸脱傾向なしとの判定結果に変更する。
また、方向スイッチ信号が示す方向(ウインカ点灯側)と、前記ステップS4で得た逸脱方向Doutが示す方向とが異なる場合、逸脱判断フラグFoutを維持し、逸脱判断フラグFoutをONのままにする(Fout=ON)。すなわち、車線逸脱傾向ありとの判定結果を維持する。
また、方向指示スイッチ20が操作されていない場合には、操舵角δに基づいて運転者の車線変更の意図を判定する。すなわち、運転者が逸脱方向に操舵している場合において、その操舵角δとその操舵角の変化量(単位時間当たりの変化量)Δδとの両方が設定値以上のときには、運転者が意識的に車線変更していると判定し、逸脱判断フラグFoutをOFFに変更する(Fout=OFF)。
このように、逸脱判断フラグFoutをONである場合において運転者が意識的に車線変更していないときには、逸脱判断フラグFoutをONに維持している。
続いてステップS5において、前記逸脱判断フラグFoutがONの場合、車線逸脱回避のための警報として、音出力又は表示出力をする。
続いてステップS7において、減速制御判定をする。具体的には、この判定処理の処理手順は図6に示すようになる。
先ず、ステップS41において、前記ステップS4で算出した推定横変位Xsから横変位限界距離Xを減じて得た減算値(|Xs|−X)が減速制御判定用しきい値Xβ以上か否かを判定する。
ここで、減速制御判定用しきい値Xβは、走行車線曲率βに応じて設定される値であり、その関係は、例えば図7に示すようになる。
この図7に示すように、走行車線曲率βが小さいときには、減速制御判定用しきい値Xβはある一定の大きい値となり、走行車線曲率βがある値より大きくなると、走行車線曲率βに対して減速制御判定用しきい値Xβは反比例の関係となり、走行車線曲率βがさらに大きくなると、減速制御判定用しきい値Xβはある一定の小さい値となる。さらに、減速制御判定用しきい値Xβは、車速Vが大きいほど、小さい値になるようにしても良い。
このステップS41において、前記減算値(|Xs|−X)が減速制御判定用しきい値Xβ以上の場合、減速制御を行うと決定し、前記減算値(|Xs|−X)が減速制御判定用しきい値Xβ未満の場合、減速制御を行わない決定をする。
続いてステップS42において、前記ステップS41の判定結果に基づいて、減速制御作動判断フラグFgsを設定する。すなわち、前記ステップS41で減速制御を行うと決定した場合((|Xs|−X)≧Xβ)、減速制御作動判断フラグFgsをONにして、前記ステップS41で減速制御を行わないと決定した場合((|Xs|−X)<Xβ)、減速制御作動判断フラグFgsをOFFにする。
続いてステップS8において、車線逸脱回避制御として車両に付与する目標ヨーモーメントMsを算出する。
具体的には、前記ステップS4で得た推定横変位Xsと横変位限界距離Xとに基づいて下記(4)式により目標ヨーモーメントMsを算出する。
Ms=K1・K2・(|Xs|−X) ・・・(4)
ここで、K1,K2は車速Vに応じて変動するゲインである。図8はそのゲインK2の例を示す。この図8に示すように、例えばゲインK2は、低速域で大きい値になり、車速Vがある値になると、車速Vと反比例の関係となり、その後ある車速Vに達すると小さい値で一定値となる。これにより、推定横変位Xsと横変位限界距離Xとの差分が大きくなるほど、目標ヨーモーメントMsは大きくなる。
また、逸脱判断フラグFoutがONの場合に、前記(4)式により目標ヨーモーメントMsは算出され、逸脱判断フラグFoutがOFFの場合、目標ヨーモーメントMsは0に設定される。この目標ヨーモーメントMsは、車線(所定の基準位置)からの逸脱量が多いほど、大きい値として設定されるようになる。
さらに、前記ステップS3(ステップS22)で設定した後方車両検出フラグFbrが1である場合、すなわち自車両近くに後方車両がいる場合、前記(4)式により算出した目標ヨーモーメントMsにゲインKaを乗じた値(Ms・Ka)に補正する。それ以外の場合(Fbr=0)、前記(4)式により算出した目標ヨーモーメントMsの補正は行わない。
ここで、ゲインKaは、0から1の値であり(0<Ka≦1)、前記相対距離Lbrや第1衝突時間TTCbrに応じて決定される値である。具体的には、前記相対距離Lbrや第1衝突時間TTCbrの値が小さくなるほど、ゲインKaは小さい値に設定される。
また、前記ステップS3(ステップS24)で設定した後側方車両検出フラグFbsrが1である場合、すなわち自車両近くに後側方車両がいる場合、前記(4)式により算出した目標ヨーモーメントMsにゲインKpを乗じた値(Ms・Kp)に補正する。それ以外の場合(Fbsr=0)、前記(4)式により算出した目標ヨーモーメントMsの補正は行わない。
ここで、ゲインKpは、0から1の値であり(0<Kp≦1)、前記相対距離Lbsrや第2衝突時間TTCbsに応じて決定される値である。具体的には、前記相対距離Lbsrや第2衝突時間TTCbsの値が小さくなるほど、ゲインKpは小さい値に設定される。
よって、自車両近くに後方車両や後側方車両がいる場合、目標ヨーモーメントMsは小さい値に補正される。
ここで、図9は、相対距離Lbr,Lbsrに応じた目標ヨーモーメントMsの変化の一例を示す。この図9に示すように、相対距離Lbr,Lbsrが小さくなると、目標ヨーモーメントMsも段階的に小さくなる。また、図10は、衝突時間TTCbr,TTCbsに応じた目標ヨーモーメントMsの変化の一例を示す。この図10に示すように、衝突時間TTCbr,TTCbsが小さくなると、目標ヨーモーメントMsも段階的に小さくなる。
よって、例えば相対距離Lbr,Lbsrや衝突時間TTCbr,TTCbsが時間Tに応じて段階的に小さくなっていった場合、図11に示すように、目標ヨーモーメントMsも段階的に小さくなっていく。
続いてステップS9において、車線逸脱回避制御として車両に減速させるための減速度を算出する。すなわち、自車両を減速させる目的として左右両輪に与える制動力を算出する。ここでは、そのような制動力を左右両輪に与える目標制動液圧Pgf,Pgrとして算出する。前輪用の目標制動液圧Pgfについては下記(5)式により算出する。
Pgf=Kgv・V+Kgx・dx ・・・(5)
ここで、Kgv,Kgxはそれぞれ、車速V及び横変化量dxに基づいて設定する、制動力を制動液圧に換算するための換算係数である。図12はその換算係数Kgv,Kgxの例を示す。この図12に示すように、例えば換算係数Kgv,Kgxは、低速域で大きい値になり、車速Vがある値になると、車速Vの増加に対応して小さくなり、その後ある車速Vに達すると一定値になる。
また、前記ステップS3(ステップS22)で設定した後方車両検出フラグFbrが1である場合、すなわち自車両近くに後方車両がいる場合、前記(5)式により算出した前輪用の目標制動液圧Pgfにゲインδを乗じた値(Pgf・δ)に補正する。それ以外の場合(Fbr=0)、前記(5)式により算出した前輪用の目標制動液圧Pgfの補正は行わない。ここで、ゲインδは、0から1の間の値である(0<δ≦1)。よって、自車両近くに後方車両がいる場合、前輪用の目標制動液圧Pgfは小さい値に補正される。
そして、このように算出した前輪用の目標制動液圧Pgfに基づいて、前後配分を考慮した後輪用の目標制動液圧Pgrを算出する。
このようにステップS9において、逸脱回避用の減速度(具体的には目標制動液圧Pgf,Pgr)を得る。
続いてステップS10において、各車輪の目標制動液圧を算出する。すなわち、車線逸脱回避の制動制御の有無に基づいて最終的な制動液圧を算出する。具体的には次のように算出する。
逸脱判断フラグFoutがOFFの場合(Fout=OFF)、すなわち車線逸脱傾向がないとの判定結果を得た場合、下記(6)式及び(7)式に示すように、各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を制動液圧Pmf,Pmrにする。
Psfl=Psfr=Pmf ・・・(6)
Psrl=Psrr=Pmr ・・・(7)
ここで、Pmfは前輪用の制動液圧である。また、Pmrは後輪用の制動液圧であり、前後配分を考慮して前輪用の制動液圧Pmfに基づいて算出した値になる。例えば、運転者がブレーキ操作をしていれば、制動液圧Pmf,Pmrはそのブレーキ操作の操作量に応じた値になる。
また、このとき、前輪目標制動液圧差ΔPsf及び後輪目標制動液圧差ΔPsrはいずれも0に設定する。
一方、逸脱判断フラグFoutがONの場合(Fout=ON)、すなわち車線逸脱傾向があるとの判定結果を得た場合、先ず目標ヨーモーメントMsに基づいて、前輪目標制動液圧差ΔPsf及び後輪目標制動液圧差ΔPsrを算出する。具体的には、下記(8)式〜(11)式により目標制動液圧差ΔPsf,ΔPsrを算出する。
|Ms|<Ms1の場合
ΔPsf=0 ・・・(8)
ΔPsr=Kbr・Ms/T ・・・(9)
|Ms|≧Ms1の場合
ΔPsf=Kbf・(Ms/|Ms|)・(|Ms|−Ms1)/T ・・・(10)
ΔPsr=Kbr・(Ms/|Ms|)・Ms1/T ・・・(11)
ここで、Ms1は設定用しきい値を示す。また、Tはトレッドを示す。なお、このトレッドTは、簡単のため前後で同じ値にする。また、Kbf,Kbrは、制動力を制動液圧に換算する場合の前輪及び後輪についての換算係数であり、ブレーキ諸元により定まる。
このように、目標ヨーモーメントMsの大きさに応じて車輪に与える制動力を配分している。そして、目標ヨーモーメントMsが設定用しきい値Ms1未満のときには、前輪目標制動液圧差ΔPsfを0として、後輪目標制動液圧差ΔPsrに所定値を与えて、左右後輪で制動力差を発生させようにして、また、目標ヨーモーメントMsが設定用しきい値Ms1以上のときには、各目標制動液圧差ΔPsr,ΔPsrに所定値を与え、前後左右輪で制動力差を発生させるようにしている。
そして、以上のように算出した目標制動液圧差ΔPsf,ΔPsr及び減速用の目標制動液圧Pgf,Pgrを用いて最終的な各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。具体的には、前記ステップS7で得ている減速制御作動判断フラグFgsをも参照して、最終的な各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。
すなわち、逸脱判断フラグFoutがONの場合(Fout=ON)、すなわち車線逸脱傾向があるとの判定結果を得ているが、減速制御作動判断フラグFgsがOFFの場合、すなわち車両にヨーモーメントだけを作用させる場合、下記(12)式により各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。
Psfl=Pmf
Psfr=Pmf+ΔPsf
Psrl=Pmr
Psrr=Pmr+ΔPsr
・・・(12)
また、逸脱判断フラグFoutがONであり(Fout=ON)、かつ減速制御作動判断フラグFgsがONの場合、すなわち車両にヨーモーメントを作用させつつも、車両を減速させる場合、下記(13)式により各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。
Psfl=Pmf+Pgf/2
Psfr=Pmf+ΔPsf+Pgf/2
Psrl=Pmr+Pgr/2
Psrr=Pmr+ΔPsr+Pgr/2
・・・(13)
また、この(12)式及び(13)式が示すように、運転者によるブレーキ操作、すなわち制動液圧Pmf,Pmrを考慮して各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出している。そして、制駆動力コントロールユニット8は、このようにして算出した各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を制動流体圧指令値として、制動流体圧制御部7に出力する。
次に一連の動作を説明する。
先ず、各種データを読み込むとともに、車速Vを算出する(前記ステップS1、ステップS2)。
続いて、自車両の周囲の車両検出フラグを設定する(前記ステップS3)。具体的には、後方車両検出用しきい値を用いて後方車両の検出を行い、自車両近くに後方車両がいると判断した場合、後方車両検出フラグFbrを1に設定し、自車両近くに後方車両がいないと判断した場合、後方車両検出フラグFbrを0に設定する。また、後側方車両検出用しきい値を用いて後側方車両の検出を行い、自車両近くに後側方車両がいると判断した場合、後側方車両検出フラグFbsrを1に設定し、自車両近くに後側方車両がいないと判断した場合、後測方車両検出フラグFbsrを0に設定する。また、自車両の側方に車両を検出している場合、側車両検出フラグFsrを1に設定し、自車両の側方に車両を検出していない場合、側方車両検出フラグFsrを0に設定する。
続いて、車線逸脱傾向の判定を行う(前記ステップS4)。具体的には、推定横変位Xsが逸脱傾向判定用しきい値X以上の場合(|Xs|≧X)、車線逸脱傾向ありと判定し、推定横変位Xsが逸脱傾向判定用しきい値X未満の場合(|Xs|<X)、車線逸脱傾向なしと判定する。ここで、自車両近くに後側方車両がいる場合や、自車両の側方に車両がいる場合は、逸脱傾向判定用しきい値Xが小さい値(XLd)に設定されるから、小さい推定横変位Xsでも車線逸脱傾向ありと判定され易くなる、すなわち車線逸脱制御の作動タイミングが早くなる。
また、横変位Xに基づいて逸脱方向Doutを判定する。そして、逸脱方向Doutと方向スイッチ信号が示す方向(ウインカ点灯側)とに基づいて運転者の車線変更の意図を判定し、それに基づいて逸脱判断フラグFoutを変更する(前記ステップS5)。そして、逸脱判断フラグFoutがONの場合、車線逸脱回避のための警報出力をする(前記ステップS6)。
続いて、減速制御判定(減速制御作動判断フラグFgsの設定)をする(前記ステップS7)。
続いて、車線逸脱回避制御として車両に付与する目標ヨーモーメントMsを算出する(前記ステップS8)。ここで、自車両近くに後方車両や後側方車両がいる場合(Fbr=1、Fbsr=1)、目標ヨーモーメントMsを小さい値に補正する。
続いて、車線逸脱回避制御として車両に減速させるための減速度(目標制動液圧Pgf,Pgr)を算出する(前記ステップS9)。ここで、自車両に後方車両が接触する可能性が高い場合(Fbr=1)、目標制動液圧Pgf,Pgrを小さい値に補正する。
そして、逸脱判断フラグFout及び減速制御作動判断フラグFgsに基づいて各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出し、その算出した目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を制動流体圧指令値として制動流体圧制御部7に出力している(前記ステップS10)。
制動流体圧制御部7では、制動流体圧指令値に基づいて、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を個別に制御する。これにより、自車両が逸脱傾向にある場合に、自車両は、車線逸脱回避挙動として、減速挙動や旋回挙動を示すようになる。
ここで、このような処理により自車両の動作を図13乃至図15を用いて説明する。
図13は、自車両100と同一車線内に後方車両101がある場合の当該自車両100の動作を示す。
この図13に示すように、自車両100が車線逸脱傾向がある場合において、後方車両101が自車両100に接近しているとき、通常の値よりも小さい値に補正した減速度Bで自車両100を減速させるとともに、通常の値よりも小さい値のヨーモーメントMsを通常よりも長い時間、自車両100に付与する。
このように減速度を小さくすることで、自車両に後方車両が近づきすぎてしまうのを防止するとともに、ヨーモーメントを小さくすることで自車両の挙動が後方車両の運転者に違和感を与えてしまうのを防止できる。
また、図14は、隣車線内に後側方車両101がある場合の当該自車両100の動作を示す。
この図14に示すように、自車両100が車線逸脱傾向がある場合において、隣車線で後側方車両101が自車両100に接近しているとき、通常の値よりも小さい値のヨーモーメントMsを、通常よりも早いタイミングで通常よりも長い時間、自車両100に付与する。これにより、自車両の挙動が後側方車両の運転者に違和感を与えてしまうのを防止できる。
なお、車線逸脱回避のための減速制御は、通常の作動タイミングで、かつ通常の大きさで行う。
また、図15は、隣車線内に側方車両101がある場合の当該自車両100の動作を示す。
この図15に示すように、自車両100が車線逸脱傾向がある場合において、隣車線を走行している車両101が自車両100の側方を走行している場合、通常の値よりも小さい値のヨーモーメントMsを、通常よりも早いタイミングで自車両100に付与する。これにより、自車両の挙動が後側方車両の運転者に違和感を与えてしまうのを防止できる。
なお、車線逸脱回避のための減速制御は通、通常の作動タイミングで、かつ通常の大きさで行う。
以上、本発明の実施形態を説明した。しかし、本発明は、前述の実施形態として実現されることに限定されるものではない。
すなわち、前記実施形態では、自車両に付与するヨーモーメントを小さくする場合を説明した。しかし、これに限定されるものではない。すなわち例えば、自車両にヨーモーメントを付与する際のヨー角加速度やヨーレイトを小さくするようにしても良い。例えば、ヨー角加速度を小さくすることで、自車両の初期のヨー運動が抑制されるようになるので、より効果的に後方車両の運転者に違和感を与えてしまうのを防止できる。なお、このようにヨー角加速度やヨーレイトを小さくすると、自車両が逸脱回避を完了するまでの時間が長くなる。
なお、前記実施形態の説明において、制駆動力コントロールユニット8によるステップS4の処理は、走行車線に対する自車両の逸脱傾向を判定する車線逸脱傾向判定手段を実現しており、制駆動力コントロールユニット8によるステップS7〜ステップS10の処理は、車線逸脱傾向判定手段が逸脱傾向があると判定した場合、自車両を走行制御して走行車線に対する自車両の逸脱を回避する逸脱回避制御手段を実現しており、後方の障害物検出用レーダ31及び後側方の障害物検出用レーダ32,33並びに制駆動力コントロールユニット8によるステップS21〜ステップS24の処理(ステップS3の処理)は、自車両の後方の他の車両を検出する後方車両検出手段を実現しており、制駆動力コントロールユニット8によるステップS32〜ステップS35の処理、ステップS8及びステップS9の処理内の補正処理は、後方車両検出手段が自車両の後方の他の車両を検出した場合、逸脱回避制御手段の制御を抑制すること及び制御作動タイミングを早くすることのうちの少なくとも一方を行う制御補正手段を実現している。
また、本発明において、後方とは、図16中に点線Aの境界線で示すように、自車両100の側方後部及び自車両100の後方の両側(例えば隣車線部分)も含むものとする。すなわち、本発明の目的は、自車両100を目視範囲内に入れている他の車両の運転者に、当該自車両に車線逸脱回避制御を作動させることでその車両挙動が違和感を与えてしまうのを防止するからである。
本発明の車線逸脱防止装置を搭載した車両の実施形態を示す概略構成図である。 前記車線逸脱防止装置を構成する制駆動力コントロールユニットの処理内容を示すフローチャートである。 前記制駆動力コントロールユニットにおける、自車両の周囲の車両検出フラグの設定の処理内容を示すフローチャートである。 前記制駆動力コントロールユニットの逸脱傾向判定の処理内容を示すフローチャートである。 前記制駆動力コントロールユニットの各種データ読み込み処理で読み込むヨー角φ及び横変位X0等の説明に使用した図である。 前記制駆動力コントロールユニットの減速制御判定の処理内容を示すフローチャートである。 減速制御判定用しきい値Xβと走行車線曲率βとの関係を示す特性図である。 比例係数K2と車速Vとの関係を示す特性図である。 相対距離Lbr,Lbsrに応じた目標ヨーモーメントMsの変化の一例を示す特性図である。 衝突時間TTCbr,TTCbsに応じた目標ヨーモーメントMsの変化の一例を示す。 相対距離Lbr,Lbsrや衝突時間TTCbr,TTCbsが経時的に小さくなっていった場合の目標ヨーモーメントMsの変化の一例を示す特性図である。 換算係数Kgv,Kgxと車速Vとの関係を示す特性図である。 自車両100と同一車線内に後方車両101がある場合の当該自車両100の動作を示す図である。 隣車線内に後側方車両101がある場合の当該自車両100の動作を示す図である。 隣車線内に側方車両101がある場合の当該自車両100の動作を示す図である。 本発明における「後方」の定義の説明に使用した図である。
符号の説明
6FL〜6RR ホイールシリンダ
7 制動流体圧制御部
8 制駆動力コントロールユニット
9 エンジン
12 駆動トルクコントロールユニット
13 撮像部
14 ナビゲーション装置
17 マスタシリンダ圧センサ
18 アクセル開度センサ
19 操舵角センサ
22FL〜22RR 車輪速度センサ
31 後方の障害物検出用レーダ
32,33 後側方の障害物検出用レーダ
34,35 側方の障害物検出用レーダ

Claims (5)

  1. 走行車線に対する自車両の逸脱傾向を判定する車線逸脱傾向判定手段と、
    前記車線逸脱傾向判定手段が逸脱傾向があると判定した場合、自車両をにヨーモーメントを付与して走行車線に対する自車両の逸脱を回避する逸脱回避制御手段と、
    自車両の後方の他の車両を検出する後方車両検出手段と、
    前記後方車両検出手段が自車両の後方の他の車両を検出した場合、前記逸脱回避制御手段が与えるヨーモーメントを抑制するとともに、前記ヨーモーメントを与える時間を長くする制御補正手段と、
    を備えることを特徴とする車線逸脱防止装置。
  2. 前記制御補正手段は、前記ヨーモーメントを付与する際のヨー角加速度を小さくすること及びヨーレイトを小さくすることのうちの少なくとも一方を行うことで、前記逸脱回避制御手段の制御を抑制していることを特徴とする請求項1記載の車線逸脱防止装置。
  3. 前記後方車両検出手段は、自車両と後方車両との車間距離を当該自車両と後方車両との相対距離で除して得た時間が第1のしきい値よりも小さい場合、前記他の車両の検出としていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車線逸脱防止装置。
  4. 前記後方車両検出手段は、自車両と後方車両との車間距離を当該自車両と後方車両との相対距離で除して得た時間が長い場合でも、前記車間距離が第2のしきい値よりも小さい場合、前記他の車両の検出としていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車線逸脱防止装置。
  5. 前記制御補正手段は、前記ヨーモーメントを抑制するとともに、前記ヨーモーメントを付与するタイミングを前記ヨーモーメントを抑制しないときに比べて早くすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車線逸脱防止装置。
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