JP6580272B2 - 電動倍力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動アクチュエータが発生する推力を倍力源として利用する電動倍力装置に関する。
例えば、特許文献1には、電動モータが発生する回転力をボールねじ機構に伝達して推力伝達部材(ブースタピストン)の直動推力に変換する電動倍力装置が開示されている。このような電動倍力装置は、ボールねじ機構で構成される回転直動変換機構が入力ロッドに対して同軸上に配置されており、このレイアウトの制約により小型化が困難であった。そこで、入力ロッドに対して別軸で構成した回転直動変換機構の適用が検討されたが、主に構成部品の組み付け誤差に起因して直動部材に余分なモーメントやラジアル荷重が作用し、作動に関する信頼性が低下する課題がある。
特開2007−191133号公報
本発明は、信頼性を確保し得る電動倍力装置を提供することを課題としてなされたものである。
本発明の一実施形態による電動倍力装置は、ブレーキペダルの操作に伴い進退移動する入力部材と、該入力部材に対して相対移動可能に設けられる推力伝達部材と、該推力伝達部材を進退させる電動アクチュエータと、前記推力伝達部材に接続され、前記電動アクチュエータから前記推力伝達部材へ付与される推力をマスタシリンダのピストンへ伝達する出力部材と、を備える。前記電動アクチュエータは、電動機と、該電動機により回転駆動される少なくとも2つのねじ軸部材と、前記ねじ軸部材の各々に噛み合わされ、各々が前記推力伝達部材に接続されるナット部材と、を備える。前記推力伝達部材は、前記ナット部材と前記出力部材とのうちの少なくとも一方に揺動可能に接続される。
また、本発明の他の実施形態による電動倍力装置は、ブレーキペダルの操作に伴い進退移動する入力部材と、該入力部材に対して相対移動可能に設けられる推力伝達部材と、該推力伝達部材を進退させる電動アクチュエータと、前記推力伝達部材に接続され、前記電動アクチュエータから前記推力伝達部材へ付与される推力をマスタシリンダのピストンへ伝達する出力部材と、を備える。前記電動アクチュエータは、電動機と、該電動機により回転駆動される少なくとも2つのねじ軸部材と、前記ねじ軸部材の各々に噛み合わされ、各々が前記推力伝達部材に接続されるナット部材と、を備える。前記推力伝達部材は、前記ナット部材と前記出力部材とのうちの少なくとも一方に弾性部材を介して接続される。
また、本発明の他の実施形態による電動倍力装置は、マスタシリンダが取り付けられるハウジングと、該ハウジングに取り付けられる電動機と、該電動機により回転駆動され、前記マスタシリンダの中心軸線と異なる位置に回転軸線を有する回転直動変換機構と、該回転直動変換機構から伝達される直動推力を受けて前記マスタシリンダのピストンを移動させる出力部材と、該出力部材と前記回転直動変換機構とに係合して前記出力部材と前記回転直動変換機構とに跨って配置され、前記回転直動変換機構の直動推力を前記出力部材に伝達する推力伝達部材と、を備える。前記出力部材と前記回転直動変換機構との係合部において、前記出力部材と前記回転直動変換機構とのうちのいずれか一方が球面形状を有している。
本発明の実施形態によれば、電動倍力装置の信頼性を確保することができる。
第1実施形態の電動倍力装置に連結されたマスタシリンダの断面図である。 第1実施形態の電動倍力装置に連結されたマスタシリンダの側面図である。 図1におけるA部の拡大図である。 第1実施形態における推力伝達部材とナット部材との連結構造を示す正面図である。 第1実施形態における推力伝達部材とナット部材との連結構造を示す側面図である。 第2実施形態の電動倍力装置に連結されたマスタシリンダの断面図である。
[第1実施形態] 本発明の第1実施形態を添付した図を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係る電動倍力装置1の軸平面による断面図である。以下においては、便宜的に、図1における左方向および右方向を電動倍力装置1における前方向(前側)および後方向(後側)とし、図1における上方向および下方向を電動倍力装置1における上方向および下方向として説明する。
電動倍力装置1は、タンデム型のマスタシリンダ2の後端部が連結される。マスタシリンダ2は、有底のシリンダボア4が形成されたシリンダ本体3を有する。シリンダボア4の開口側(後側)には、電動倍力装置1が発生する動力により推進されるプライマリピストン5(ピストン)のカップ状に形成された前端部が挿入される。プライマリピストン5の後端部は、マスタシリンダ2の開口から電動倍力装置1のハウジング41内へ延びる。シリンダボア4の底側(前側)には、前側が開口したカップ状のセカンダリピストン6が嵌装される。
シリンダ本体3は、シリンダボア4、プライマリピストン5、およびセカンダリピストン6により画定されるプライマリ室7と、シリンダボア4の底とセカンダリピストン6との間に形成されるセカンダリ室8と、を有する。プライマリ室7およびセカンダリ室8は、シリンダ本体3に設けられたポート(図示省略)を介して、車両の各車輪のホイールシリンダへ作動流体圧(便宜的に「液圧」と称する)を供給する2系統の液圧回路に接続される。シリンダ本体3は、プライマリ室7をリザーバ9に接続させるポート10と、セカンダリ室8をリザーバ9に接続させるポート11と、を有する。
シリンダボア4の内周面には、前後方向に一定の間隔をあけて設けられる環状のシール溝12、13が形成される。各シール溝12、13には、シリンダボア4とプライマリピストン5との間をシールするシールリング14、15が設けられる。シリンダボア4の内周面には、前後方向に一定の間隔をあけて設けられる環状のシール溝16、17が形成される。各シール溝16、17には、シリンダボア4とセカンダリピストン6との間をシールするシールリング18、19が設けられる。なお、非制動状態(図1参照)において、ポート10はシールリング14、15間に開口し、ポート11はシールリング18、19間に開口する。
ここで、プライマリピストン5が非制動位置(図1参照)に位置するとき、プライマリ室7は、プライマリピストン5の前側の側壁に設けられたポート20およびシリンダ本体3のポート10を経由してリザーバ9に連通される。プライマリピストン5が非制動位置から前進してポート20がシールリング15に達すると、プライマリ室7とポート10との連通、延いてはプライマリ室7とリザーバ9との連通が遮断される。これにより、プライマリ室7の液圧が上昇する。プライマリピストン5の非制動位置からプライマリ室7とポート10(リザーバ9)との連通が遮断されるまでの当該プライマリピストン5の移動量は、いわゆる、無効ストロークと呼ばれるものである。
セカンダリピストン6が非制動位置(図1参照)に位置するとき、セカンダリ室8は、セカンダリピストン6の前側の側壁に設けられたポート21およびシリンダ本体3のポート11を経由してリザーバ9に連通される。セカンダリピストン6が非制動位置から前進してポート21がシールリング19に達すると、セカンダリ室8とポート11との連通、延いてはセカンダリ室8とリザーバ9との連通が遮断される。これにより、セカンダリ室8の液圧が上昇する。
プライマリピストン5とセカンダリピストン6との間には、非制動状態(図1参照)における当該ピストン5、6間の距離(間隔)を定めるプライマリばねアセンブリ22が設けられる。プライマリばねアセンブリ22は、戻しばねとしての圧縮コイルばね23と、セカンダリピストン6の後端の凹部に設けられる係止部材24と、プライマリピストン5の前側の凹部に設けられる係止部材25と、一端が係止部材24に固定されて他端の係止部材25に対する前後方向への移動が規制された軸部材26と、を有する。圧縮コイルばね23は、係止部材24、25間に介装され、プライマリばねアセンブリ22は、当該圧縮コイルばね23のばね力に抗して圧縮可能である。
セカンダリピストン6とシリンダ本体3との間には、非制動状態(図1参照)における当該セカンダリピストン6とシリンダボア4の底との間の距離(間隔)を定めるセカンダリばねアセンブリ27が設けられる。セカンダリばねアセンブリ27は、戻しばねとしての圧縮コイルばね28と、シリンダボア4の底に設けられる係止部材29と、セカンダリピストン6の前側の凹部に設けられる係止部材30と、一端が係止部材30に固定されて他端の係止部材29に対する前後方向への移動が規制された軸部材31と、を有する。圧縮コイルばね28は、係止部材29、30間に介装され、セカンダリばねアセンブリ27は、当該圧縮コイルばね28のばね力に抗して圧縮可能である。
電動倍力装置1は、後述する電動アクチュエータ61の機構部を収容するハウジング41を有する。ハウジング41は、フロントハウジング42とリアハウジング43とに分割して構成される。フロントハウジング42の中央には、マスタシリンダ2のシリンダボア4に対して同軸の孔44が設けられ、当該孔44には、後述するベース部材45の円筒部46の前端部分が嵌合される。
ベース部材45の円筒部46の前端部分の内側面には、マスタシリンダ2のシリンダ本体3の後端部3Aが嵌合(圧入)される。換言すると、フロントハウジング42は、ベース部材45の円筒部46を介してマスタシリンダ2のシリンダ本体3に連結される。フロントハウジング42には、当該フロントハウジング42に立設された2本のスタッドボルト47とナット48と(図2参照)を用いてマスタシリンダ2のシリンダ本体3が固定される。さらに、フロントハウジング42とベース部材45の円筒部46との間は、シール部材49によりシールされる。
リアハウジング43の中央には、マスタシリンダ2のシリンダボア4に対して同軸の円筒部50が形成される。円筒部50の内側のシリンダ51には、略円筒形の出力ピストン62(出力部材)が摺動可能に嵌装される。出力ピストン62の内側には、当該出力ピストン62に対して同軸の入力ピストン64(入力部材)が設けられる。入力ピストン64の後端部には、入力ロッド33の球状の前端部が嵌合され、当該入力ロッド33の後端部は、クレビス34を介してブレーキペダル(図示省略)に接続される。
出力ピストン62は、マスタシリンダ2側(前側)から順に小径部63A、中径部63B、および大径部63Cが形成された軸孔63を有する。出力ピストン62の後端面の軸孔63の開口、すなわち、大径部63Cの開口部には、ばね受部材36が装着される。入力ロッド33は、当該入力ロッド33に形成されたばね受部37とばね受部材36との間に介装された圧縮コイルばね35により、出力ピストン62に対して後方向へ付勢される。
出力ピストン62の大径部63Cには、入力ピストン64のつば67(後端部)が摺動可能に嵌合され、出力ピストン62の中径部63Bには、入力ピストン64のプランジャ部66が挿通される。出力ピストン62の小径部63A、すなわち、軸孔63の前端部には、入力ピストン64のピストン部65が摺動可能に嵌合される。入力ピストン64のプランジャ部66には、ストッパ68が装着される。ストッパ68は、出力ピストン62に形成されたストッパ溝69に係合される。これにより、入力ピストン64は、ストッパ68とストッパ溝69との間の前後方向のクリアランス分だけ、出力ピストン62に対する前後方向への相対移動が許容される。さらに、入力ピストン64は、当該ストッパ68がリアハウジング43の円筒部50の前側の開口周縁部50Aに当接されることにより、リアハウジング43に対する後方向への移動が規制される(図1参照)。
電動倍力装置1は、マスタシリンダ2のプライマリピストン5を押圧する(推進させる)出力ロッド70を有する。出力ロッド70は、前端がプライマリピストン5の後側の凹部の擂鉢状の底部32に当接される軸部71と、当該軸部71の後端部に連結される受圧部72と、により構成される。受圧部72は、後側が開口された有底円筒形の基部73と、当該基部73の中央から前方向(マスタシリンダ2側)へ延びて軸部71を支持する支柱74と、を有する。基部73の内側には、出力ピストン62の前端部62Aが摺動可能に嵌合される。出力ロッド70の軸部71と支柱74(受圧部72)とは、ねじ75により連結される。換言すると、出力ロッド70の軸長(全長)は、当該ねじ75により調整することができる。
出力ピストン62と出力ロッド70との間には、弾性材料からなるリアクションディスク76が設けられる。リアクションディスク76は、出力ロッド70の受圧部72の基部73の内側に収容され、当該基部73と出力ピストン62の前端部62Aとにより密閉される。非制動状態(図1参照)において、リアクションディスク78の後側の端面と、前端部が円錐形に形成された入力ピストン64の頂部との間には、いわゆる、ジャンプインクリアランスと呼ばれる隙間が設けられている。
出力ロッド70の受圧部72の基部73を被うように設けられたばね受部材78と、ベース部材45の円筒部46の内周面に形成された環状のばね受部59との間には圧縮コイルばね77が介装されており、出力ピストン62は、当該圧縮コイルばね77により後方向へ付勢される。これにより、出力ピストン62は、後述する推力伝達部材81に当接される。プレート79を挟んだマスタシリンダ2側(円筒部46の内側)の空間とリアハウジング43側(ハウジング4内側)の空間とは、環状のシール部材80によりシールされる。
図1に示されるように、電動倍力装置1は、電動アクチュエータ61が発生した推力を出力ピストン62へ伝達させる推力伝達部材81を有する。推力伝達部材81は、出力ピストン62(出力部材)と後述する回転直動変換機構60とに係合され、当該回転直動変換機構60を跨ぐように配置される。推力伝達部材81は、ボス部82と、当該ボス部82から上方向および下方向へ延びるアーム83、84とを有する。推力伝達部材81は、当該推力伝達部材81のボス部82の内側に形成されたばね受部86とベース部材45の後端面に装着された環状のプレート79との間に介装された圧縮コイルばね85により後方向へ付勢される。これにより、推力伝達部材81は、非制動状態(図1参照)において、ボス部82の後端面87(図3参照)が、リアハウジング43の円筒部50の前側の開口周縁部50Aに当接される。
図3に示されるように、推力伝達部材81のボス部82の内側には、出力ピストン62のフランジ部88を受けるフランジ受部89が設けられる。フランジ受部89は、ボス部82の後端面に開口する軸孔82Aとばね受部86との間に設けられ、後方向へ向かって縮径される漏斗状の傾斜面により構成される。出力ピストン62のフランジ部88の後側の面90、すなわち、出力ピストン62における推力伝達部材81のフランジ受部89との当接面90は、球面形状、換言すると、当該出力ピストン62の軸平面による断面が円弧形の凸状の面90により構成される。すなわち、出力ピストン62は、球面形状の当接面90で、推力伝達部材81(他方の部材)のフランジ受部89に当接される。
図1に示されるように、電動アクチュエータ61は、電動機としての電動モータ91(図2参照)と、当該電動モータ91の動力(回転力)を推力伝達部材81の推力に変換する回転直動変換機構60とを有する。回転直動変換機構60は、マスタシリンダ2の中心軸線と異なる位置に回転軸線を有する2つのねじ軸部材92、93と、各ねじ軸部材92、93に噛み合わされるナット部材94、95と、有する。ねじ軸部材92は、マスタシリンダ2の中心軸線に対して上側に配置され、かつ当該マスタシリンダ2の中心軸線に対して平行に配置される。ねじ軸部材92の後端部97は、ラジアル軸受98を介してリアハウジング43により支持される。ねじ軸部材92の後端部97は、スラスト軸受99を介してリアハウジング43により支持される。すなわち、ねじ軸部材92の後端部97は、ラジアル軸受98と当該ラジアル軸受98に対して同軸のスラスト軸受99との組み合わせにより、回転可能に支持される。
ねじ軸部材92の前端部100には、ハブ101が固定される。ハブ101、延いてはねじ軸部材92の前端部100は、ラジアル軸受102を介してベース部材45により回転可能に支持される。すなわち、ねじ軸部材92は、一対のラジアル軸受98、102および1つのスラスト軸受99により、当該ねじ軸部材92の回転軸線を中心に回転可能に支持される。ハブ101の前端部103には、従動プーリ104が相対回転不可能に取り付けられる。換言すると、ねじ軸部材92の前端部100には、ハブ101を介して従動プーリ104が取り付けられる。ラジアル軸受102は、ベース部材45に設けられた軸受収容部52に収容される。ラジアル軸受98およびスラスト軸受99は、リアハウジング43に設けられた軸受収容部56に収容される。ベース部材45の上端部53および下端部54は、ボルト55によりリアハウジング43に固定される。
図4、図5に示されるように、ナット部材94は、後端にフランジ部106が形成されたフランジ付六角ナットの形状を成す。フランジ部106の前側の側面107(便宜的に「押圧面107」と称する)は、当該ナット部材94の軸線(ねじ軸部材92の回転軸線に一致)に対して直角を成す平面、延いてはねじ軸部材92の回転軸線が直交する平面に対して平行を成す。図4に示されるように、ナット部材94の六角部108の二面幅を定める一対の面109、110は、推力伝達部材81のアーム83の上端部に形成された一定幅の溝部111に、摺動可能に嵌合される。溝部111は、上下方向へ延びて上端が開口されている。すなわち、ナット部材94は、推力伝達部材81に対して上下方向へ相対移動可能である。
図5に示されるように、推力伝達部材81における、ナット部材94のフランジ部106の押圧面107との当接面112、換言すると、推力伝達部材81の、アーム83の上端部の後側の面112は、当該推力伝達部材81の軸平面による断面が凸状の円弧形に形成される。すなわち、推力伝達部材81は、軸平面による断面が凸状の円弧形に形成された当接面112で、ナット部材94(他方の部材)の押圧面107と当接される。従って、推力伝達部材81の当接面112がナット部材94の押圧面107に当接された状態で、推力伝達部材81のアーム83は、ナット部材94に対して摺動かつ揺動可能である。
図1に示されるように、ねじ軸部材93は、マスタシリンダ2の中心軸線に対して下側に配置され、かつ、ねじ軸部材92に対して平行に配置される。ねじ軸部材93の後端部117は、ラジアル軸受118を介してリアハウジング43により支持される。また、ねじ軸部材93の後端部117は、スラスト軸受119を介してリアハウジング43により支持される。すなわち、ねじ軸部材93の後端部117は、ラジアル軸受118と当該ラジアル軸受118に対して同軸のスラスト軸受119との組み合わせにより、回転可能に支持される。
ねじ軸部材93の前端部120には、ハブ121が固定される。ハブ121、延いてはねじ軸部材93の前端部120は、ラジアル軸受122を介してベース部材45により支持される。すなわち、ねじ軸部材93は、一対のラジアル軸受118、122および1つのスラスト軸受119により、当該ねじ軸部材93の回転軸線を中心に回転可能に支持される。ハブ121の前端部123には、従動プーリ124が相対回転不可能に取り付けられる。換言すると、ねじ軸部材93の前端部120には、ハブ121を介して従動プーリ124が取り付けられる。ラジアル軸受122は、ベース部材45に設けられた軸受収容部57に収容される。ラジアル軸受118およびスラスト軸受119は、リアハウジング43に設けられた軸受収容部58に収容される。
ナット部材95は、前述のナット部材94と同一形状である。そして、ナット部材95と推力伝達部材81のアーム84との連結構造は、前述したナット部材94と推力伝達部材81のアーム83との連結構造と同一構造である。よって、明細書の記載を簡潔にすることを目的に、ナット部材95および当該ナット部材95と推力伝達部材81のアーム84との連結構造の説明を省略し、かつ、対応する構成については同一の名称および符号を付与する。
図1に示されるように、電動アクチュエータ61は、電動モータ91(図2参照)の回転軸に取り付けられた駆動プーリ(図示省略)、ねじ軸部材92に取り付けられた従動プーリ104、ねじ軸部材93に取り付けられた従動プーリ124、およびテンションプーリ(図示省略)に巻き掛けられる無端ベルト126を有する。これにより、電動モータ91の動力は、無端ベルト126を介して各ねじ軸部材92、93に伝達される。各ナット部材94、95は、各ねじ軸部材92、93に対する相対回転が阻止されており、各ねじ軸部材92、93の回転に伴い、各ねじ軸部材92、93に沿って前方向(或いは後方向)へ移動(便宜的に「前進(或いは後退)」と称する)される。換言すると、電動モータ91の動力(回転力)は、各ナット部材94、95の推力に変換される。
すると、各ナット部材94、95の押圧面107により、推力伝達部材81のアーム83、84の各当接面112が押圧され、これにより、圧縮コイルばね85のばね力に抗して推力伝達部材81が推進(前進)される。換言すると、各ナット部材94、95の推力が推力伝達部材81へ伝達される。さらに、推力伝達部材81のフランジ受部89により、出力ピストン62のフランジ部88の当接面90が押圧され、これにより、圧縮コイルばね77のばね力に抗して出力ピストン62が推進(前進)される。換言すると、推力伝達部材81の推力が出力ピストン62へ伝達される。そして、出力ピストン62の推力は、リアクションディスク76を介して出力ロッド70へ伝達される。
第1実施形態において、ねじ軸部材92、93に形成されるねじは台形ねじである。また、図2に示されるように、電動倍力装置1は、電動モータ91を制御するための電子制御ユニット114(便宜的に「ECU114」と称する)を備えている。
第1実施形態の電動倍力装置1においては、ブレーキペダルを操作すると、圧縮コイルばね35の付勢力に抗して入力ロッド33が前進する。このときのブレーキペダルの操作量、すなわち、入力ロッド33の変位は、ストロークセンサ等により検出される。そして、ECU114は、当該入力ロッド33の変位に基づき電動アクチュエータ61の電動モータ91(電動機)を制御し、各ナット部材94、95、延いては推力伝達部材81を推進(前進)させる。推力伝達部材81の推力は、出力ピストン62(出力部材)、リアクションディスク76、および出力ロッド70を介してプライマリピストン5に伝達される。
これにより、プライマリピストン5が前進すると、ECU114は、プライマリピストン5の移動量が入力ロッド33の変位、すなわち、ブレーキペダルの操作量に追従するように電動モータ91を制御する。プライマリピストン5の前進により、プライマリ室7の液圧が上昇して当該液圧がセカンダリピストン6を介してセカンダリ室8に伝達される。そして、マスタシリンダ2で発生した液圧は、2系統の液圧回路を介して車両の各車輪のホイールシリンダへ供給され、これにより、摩擦制動による制動力が発生する。当該制動時に発生するマスタシリンダ2の液圧による反力は、プライマリピストン5、出力ロッド70、リアクションディスク76を介して、入力ピストン64(入力部材)および出力ピストン62に伝達される。そして、出力ピストン62の前端面の受圧面積と、入力ピストン64のピストン部65の受圧面積との比が、倍力比(ブレーキペダルの操作入力に対する液圧出力の比)となって所望の制動力を発生させることができる。
ブレーキペダルの操作を解除すると、ECU114は、入力ロッド33の変位に基づき電動モータ91を制御し、各ナット部材94、95、延いては推力伝達部材81を後退させる。これに伴い、出力ピストン62、リアクションディスク76、出力ロッド70を介してプライマリピストン5およびセカンダリピストン6が後退し、マスタシリンダ2の液圧が減少して制動力が解除される。
ここで、前述した特許文献1に示されるように回転直動変換機構60にボールねじ機構を適用した場合、装置(電動アクチュエータ)が高価になる。そこで、ボールねじ機構に代えて入力ロッドに対して別軸で構成した回転直動変換機構60の適用が検討されたが、作動に関する信頼性が低下するという問題があった。その要因の一つとして、主に構成部品の組み付け誤差に起因して直動部材に余分なモーメントやラジアル荷重が作用することが挙げられる。
これに対して、第1実施形態は、電動アクチュエータ61の組み付け誤差に起因して出力ピストン62に作用する偏荷重を、出力ピストン62の当接面90に対して推力伝達部材81のフランジ受部89を揺動させることで吸収するので、電動モータ91の動力伝達時に、ねじ軸部材94、95に余分なモーメントおよびラジアル荷重が発生することを抑止することができる。これにより、伝達効率の低下およびナット部材94、95のねじ軸部材92、93に対する固着を防ぐことができ、作動に関する信頼性が高い電動倍力装置1を提供することができる。
以上、第1実施形態の詳細について説明したが、第1実施形態の作用効果を以下に示す。
第1実施形態は、ブレーキペダルの操作に伴い進退移動する入力部材と、該入力部材に対して相対移動可能に設けられる推力伝達部材と、該推力伝達部材を進退させる電動アクチュエータと、推力伝達部材に接続され、電動アクチュエータから推力伝達部材へ付与される推力をマスタシリンダのピストンへ伝達する出力部材と、を備える電動倍力装置であって、電動アクチュエータは、電動機と、該電動機により回転駆動される少なくとも2つのねじ軸部材と、各ねじ軸部材に噛み合わされ、各々が推力伝達部材に接続されるナット部材と、を有し、推力伝達部材は、ナット部材と出力部材との少なくとも一方と、揺動可能に接続されるので、電動アクチュエータの組み付け誤差によるナット部材間の前後方向への位置ずれに起因して出力部材に作用する偏荷重を吸収することができる。これにより、電動機の動力伝達時に、ねじ軸部材に余分なモーメントおよびラジアル荷重が発生することがなく、伝達効率の低下およびナット部材のねじ軸部材に対する固着を防ぐことができる。その結果、作動に関する信頼性が高い電動倍力装置を提供することができる。
第1実施形態では、マスタシリンダの中心軸線と異なる位置に回転軸線を有する回転直動変換機構を適用したので、回転直動変換機構に単一のボールねじを適用した従来技術に対してレイアウトの自由度が高まり、電動アクチュエータ、延いては電動倍力装置を小型化することができる。加えて、高価なボールねじに代えて安価な台形ねじを有するねじ軸部材を用いることが可能となり、電動アクチュエータ、延いては電動倍力装置の製造コストを削減することができる。
第1実施形態では、出力部材を断面が円弧形の凸状の当接面で推力伝達部材に揺動可能に当接させたので、電動アクチュエータの組み付け誤差によるナット部材間の前後方向への位置ずれに起因して出力部材に作用する偏荷重を、出力部材の当接面に対して推力伝達部材を揺動させることにより吸収することができる。これにより、電動機の動力伝達時に、ねじ軸部材に余分なモーメントおよびラジアル荷重が発生することを抑止することができ、伝達効率の低下およびナット部材のねじ軸部材に対する固着を防ぐことが可能である。これにより、作動に関する信頼性が高い電動倍力装置を提供することができる。
第1実施形態では、各ナット部材を推力伝達部材に対して上下方向へ相対移動可能に接続し、かつ推力伝達部材における各ナット部材との当接面を、当該推力伝達部材の軸平面による断面が凸状の円弧形に形成し、推力伝達部材の凸状の各当接面を、各ナット部材の押圧面に揺動可能に当接させたので、前述した電動アクチュエータの組み付け誤差によるナット部材間の前後方向への位置ずれに起因して出力部材に作用する偏荷重を、各ナット部材の押圧面に対して推力伝達部材の対応する各当接面を揺動させることにより吸収することができる。これにより、電動機の動力伝達時に、ねじ軸部材に余分なモーメントおよびラジアル荷重が発生することを抑止することができる。
以上、第1実施形態について説明したが、第1実施形態では、推力伝達部材81のフランジ受部89に漏斗状の傾斜面(図3参照)を形成し、出力ピストン62のフランジ部88に球面形状(断面が円弧形の凸状)の当接面90を形成した。これに対し、出力ピストン62のフランジ部88に漏斗状の傾斜面を形成し、推力伝達部材81のフランジ受部89に球面形状の当接面90を形成し、推力伝達部材81の球面形状の当接面90を、出力ピストン62の漏斗状のフランジ部88に摺動可能に当接させるように構成してもよい。
また、第1実施形態では、推力伝達部材81における各ナット部材94、95のフランジ部106の押圧面107との当接面112を、当該推力伝達部材81の軸平面による断面が凸状の円弧形に形成したが、各ナット部材94、95の押圧面107を球面形状に形成し、各ナット部材94、95の球面形状の各押圧面107を、推力伝達部材81の対応する各アーム83、84の平坦な当接面112に揺動可能に当接させるように構成することができる。
すなわち、推力伝達部材に対する出力部材と回転直動変換機構との係合部は、出力ピストン62のフランジ部88の当接面90と各ナット部材94、95のフランジ部106の押圧面107とのいずれか一方を球面形状とすることができる。
[第2実施形態] 次に、第2実施形態を図6に基づいて主に第1実施形態との相違部分を中心に説明する。ここで、図6は、第2実施形態における推力伝達部材に対する出力部材と回転直動変換機構との係合部の断面図である。なお、第1実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
図6に示されるように、第2実施形態は、出力ピストン62(出力部材)と推力伝達部材81とが弾性部材131を介して接続され、ナット部材94、95(回転直動変換機構60)と推力伝達部材81とが弾性部材132を介して接続される。その他の部分は、第1実施形態と同様である。また、ナット部材94とナット部材95とは同一形状の部品であるため、ここではナット部材95の図示を省略する。
第2実施形態における推力伝達部材81のボス部82の軸孔82Aは、後端面87側から前方向に段階的に拡径される段付孔である。当該段付孔の前端の孔は、軸平面による断面が矩形の弾性部材131を収容する溝部133として用いられる。すなわち、溝部133は、弾性部材131の後端面を受ける環状の受面134と、当該弾性部材131の外周面を受ける環状の受面135とを有する。
出力ピストン62は、フランジ部88の外周縁部の後側の角部に形成された溝部136を有する。溝部136には、溝部133に装着された弾性部材131の前端面に当接される当接面137、換言すると、溝部133の受面134に対して一定間隔を有して対向する当接面137が形成される。溝部136には、当接面137が弾性部材131の前端面に当接された状態(図6参照)で、弾性部材131の内周面に対して一定の間隔を有する逃げ面138が形成される。すなわち、溝部136の逃げ面138と弾性部材131の内周面との間には、一定の隙間139が形成される。逃げ面138の高さ(前後方向長さ)は、弾性部材131の厚さ(受面135の高さ)に対して僅かに小さく設定される。
第2実施形態におけるナット部材94のフランジ部106は、前側にボス部140が設けられた段形状に形成されている。フランジ部106の前端面141の内周部分には、ボス部140を囲うようにして環状の溝部142が設けられている。溝部142には、環状の弾性部材132が装着される。弾性部材132は、断面が矩形に形成されており、前端面132Aが前後方向(軸線方向)のボス部140の前端面140Aとフランジ部106の前端面141との間に位置する。換言すると、弾性部材132の前端面132Aは、フランジ部106の前端面141よりも前側に位置している。
第2実施形態における推力伝達部材81のアーム83には、溝部111(図4参照)の代わりに六角孔144が形成されており、当該六角孔144には、ナット部材94の六角部108が挿入される。六角孔144と六角部108との間の嵌め合いは、電動アクチュエータ61の組み付け誤差によるナット部材94、95間の前後方向への位置ずれに起因するがたつきを許容するように設定される。推力伝達部材81のアーム83の後側面145には、六角孔144の周囲に設けられた環状凸部146が形成される。
図6に示されるように、環状凸部146は、内周面がナット部材94のボス部140の外周面に一定の隙間をあけて対向する。環状凸部146には、弾性部材132の前端面132Aに当接される環状の当接面147が形成される。推力伝達部材81のアーム83の後側面145とナット部材94のボス部140の前端面との間には、当該当接面147が弾性部材132の前端面132Aに当接された状態でねじ軸部材92とナット部材94との間のがたつきを許容する隙間が形成されている。
そして、第1実施形態同様、第2実施形態におけるナット部材95と推力伝達部材81のアーム84との接続構造は、前述したナット部材94と推力伝達部材81のアーム83との弾性部材132を介した接続構造と同一の構造である。よって、明細書の記載を簡潔にすることを目的に、ナット部材95および当該ナット部材95と推力伝達部材81のアーム84との接続構造の説明を省略し、かつ対応する構成については同一の名称および符号を付与する。
このように第2実施形態では、出力ピストン62(出力部材)と推力伝達部材81とが弾性部材131を介して接続される。すなわち、出力ピストン62の当接面137が推力伝達部材81の溝部133に装着された弾性部材131に当接して出力ピストン62と推力伝達部材81とが接続される。よって、電動アクチュエータ61の作動時に弾性部材131を変形させることにより、当該電動アクチュエータ61の組み付け誤差によるナット部材94、95間の前後方向への位置ずれに起因して出力ピストン62に作用する偏荷重を吸収することができる。
また、第2実施形態では、ナット部材94、95(回転直動変換機構)と推力伝達部材81とが弾性部材132を介して接続される。すなわち、推力伝達部材81の各アーム83、84の当接面147が各ナット部材94、95に装着された弾性部材132に当接してナット部材94、95と推力伝達部材81とが接続される。よって、電動アクチュエータ61の作動時に弾性部材132を変形させることにより、当該電動アクチュエータ61の組み付け誤差によるナット部材94、95間の前後方向への位置ずれに起因して出力ピストン62に作用する偏荷重を吸収することができる。
これにより、伝達効率の低下およびナット部材94、95のねじ軸部材92、93に対する固着を防ぐことができ、作動に関する信頼性が高い電動倍力装置1を提供することができる。
なお、第2実施形態では、出力ピストン62(出力部材)と推力伝達部材81とを弾性部材131を介して接続し、一方で各ナット部材94、95(回転直動変換機構)と推力伝達部材81とを弾性部材132を介して接続したが、推力伝達部材81は、出力部材62と、ナット部材94、95との少なくとも一方と、弾性部材131あるいは弾性部材132を介して接続するように構成してもよい。
また、弾性部材131を推力伝達部材81に装着したが、弾性部材131を出力ピストン62に装着するように構成してもよい。同様に、弾性部材132を各ナット部材94、95に装着したが、弾性部材132を推力伝達部材81に装着するように構成してもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明してきたが、上述した発明の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその均等物が含まれる。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
本願は、2016年9月28日出願の日本特許出願番号2016−189786号に基づく優先権を主張する。2016年9月28日出願の日本特許出願番号2016−189786号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書を含む全ての開示内容は、参照により全体として本願に組み込まれる。
1 電動倍力装置、2 マスタシリンダ、5 プライマリピストン(ピストン)、61 電動アクチュエータ、62 出力ピストン(出力部材)、64 入力ピストン(入力部材)、81 推力伝達部材、91 電動モータ(電動機)、92、93 ねじ軸部材、94、95 ナット部材

Claims (6)

  1. 電動倍力装置であって、
    ブレーキペダルの操作に伴い進退移動する入力部材と、
    該入力部材に対して相対移動可能に設けられる推力伝達部材と、
    該推力伝達部材を進退させる電動アクチュエータと、
    前記推力伝達部材に接続され、前記電動アクチュエータから前記推力伝達部材へ付与される推力をマスタシリンダのピストンへ伝達する出力部材と
    を備え、
    前記電動アクチュエータは、
    電動機と、
    該電動機により回転駆動される少なくとも2つのねじ軸部材と、
    前記ねじ軸部材の各々に噛み合わされ、各々が前記推力伝達部材に接続されるナット部材と
    を備え、
    前記推力伝達部材は、前記ナット部材と前記出力部材とのうちの少なくとも一方に揺動可能に接続される
    電動倍力装置。
  2. 請求項1に記載の電動倍力装置であって、
    前記推力伝達部材と前記出力部材とのうちの一方は、軸平面に沿った断面において円弧形の凸状形状を有する面の部位で他方の部材と当接する
    電動倍力装置。
  3. 請求項1または2に記載の電動倍力装置であって、
    前記推力伝達部材と前記ナット部材とのうちの一方は、軸平面に沿った断面において円弧形の凸状形状を有する面の部位で他方の部材と当接する
    電動倍力装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の電動倍力装置であって、
    前記ねじ軸部材の各々の中心線は、前記出力部材の中心線に対して平行であり、かつ、該出力部材の中心線と同一平面上に配置される
    電動倍力装置。
  5. 電動倍力装置であって、
    ブレーキペダルの操作に伴い進退移動する入力部材と、
    該入力部材に対して相対移動可能に設けられる推力伝達部材と、
    該推力伝達部材を進退させる電動アクチュエータと、
    前記推力伝達部材に接続され、前記電動アクチュエータから前記推力伝達部材へ付与される推力をマスタシリンダのピストンへ伝達する出力部材と
    を備え、
    前記電動アクチュエータは、
    電動機と、
    該電動機により回転駆動される少なくとも2つのねじ軸部材と、
    前記ねじ軸部材の各々に噛み合わされ、各々が前記推力伝達部材に接続されるナット部材と
    を備え、
    前記推力伝達部材は、前記ナット部材と前記出力部材とのうちの少なくとも一方に弾性部材を介して接続される
    電動倍力装置。
  6. 電動倍力装置であって、
    マスタシリンダが取り付けられるハウジングと、
    該ハウジングに取り付けられる電動機と、
    該電動機により回転駆動され、前記マスタシリンダの中心軸線と異なる位置に回転軸線を有する回転直動変換機構と、
    該回転直動変換機構から伝達される直動推力を受けて前記マスタシリンダのピストンを移動させる出力部材と、
    該出力部材と前記回転直動変換機構とに係合して前記出力部材と前記回転直動変換機構とに跨って配置され、前記回転直動変換機構の直動推力を前記出力部材に伝達する推力伝達部材と
    を備え、
    前記出力部材と前記回転直動変換機構との係合部において、前記出力部材と前記回転直動変換機構とのうちのいずれか一方が球面形状を有している
    電動倍力装置。
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