JP6493982B2 - サセプタ - Google Patents

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Description

本発明はサセプタに関し、例えば、半導体基板上に成膜する際に用いられるサセプタに関する。
従来から半導体基板上に成膜する際、半導体基板を載置するためのサセプタが用いられる。図7に示すように、サセプタ50は、一般的に円板状の板状体からなり、この板状体の主面50aには半導体基板を載置するための、いわゆる座グリ(凹部)50bが設けられている。尚、図示しないが、半導体基板を載置するための手段として、座グリ(凹部)50b以外に、ポケット、複数のピンなどが設けられたものもある。
ところで、図7に示すように、サセプタ50には座グリ(凹部)50bを形成することによって、座グリ(凹部)50b側が凹曲面となるような反りが生じる。しかも、このサセプタ50の反りは、半導体基板上に成膜する際の熱により、より増大し、半導体基板上に形成される膜厚の均一性の悪化、半導体基板のスリップの発生数の増大等、悪影響を及ぼすことが知られている。
特に、近年、半導体基板は大口径化の傾向にあり、これに伴いサセプタも大径化の傾向にある。またサセプタの厚さ(肉厚)については、サセプタの熱伝導性を高めるために、より薄肉化の傾向にある。このように、サセプタの径はより大きく、厚さはより薄くなり、サセプタはより一層反り易く、反り量が大きくなるという問題を抱えている。
この反りを抑制するサセプタとしては、例えば、特許文献1に示されたサセプタが提案されている。このサセプタを図8に示すと共に、図8に基づいて説明する。図8に示すように、サセプタ60は円板状体に形成され、一の主面60a上(上面上)には、半導体基板を載置する、基板載置窪み部61(図8では6個の窪み部の場合を図示)が形成されている。また、前記一の主面60aと相対向する前記他の主面60b(下面)には、裏面窪み部62が設けられている。
基板載置窪み部61及び裏面窪み部62の形状寸法は、同一であり、前記基板載置窪み部61と裏面窪み部62は、表裏面対称に形成されている。このような形状のサセプタ60は、表裏面対称に形成されているため、製作する際の加工歪、反りを抑制できる。また、半導体基板上に成膜する際の熱によりサセプタ60の内部には内部応力が生じるが、表裏面対称形に形成されているため、内部応力が相殺されて、反りの発生が抑制される。
特開平11−16991号公報
しかしながら、特許文献1に示されたサセプタにあっては、裏面側に、基板載置窪み部と形状寸法を同一にした裏面窪み部を、基板載置窪み部と表裏面対称に形成する必要があり、高精度の加工が必要となるばかりでなく、コストが嵩むという技術的課題があった。
また、サセプタの裏面から輻射熱を受けて加熱される場合は、サセプタの裏面に大きい凹凸があると、サセプタの均熱性が低下するので、特に大口径基板用としては適切でないと言える。
さらに、表裏の形状を同一にして厚さ方向の体積を同じにすると、サセプタ自身が本来有する歪みや反りが顕在化して、サセプタが単純な反りではなく、半導体基板を載置する主面内で凹凸を有する歪みの大きい形状となり、気相成長用サセプタとしては好ましくないものとなる。
本発明者らは、上記技術的課題を解決するために、上記したような、表裏面対称に凹部(窪み部)を形成することなく、主としてサセプタの主面側に加工を施すことによって、サセプタを製作する際の反りを抑制すること、また半導体基板上に成膜する際の反りを抑制することを鋭意研究した。その結果、サセプタの主面側に特定の凹部を形成し、所定の仮想平面と前記一の主面との間の体積と、前記サセプタ全体の体積から前記体積を差し引いた体積との比が特定の範囲にある場合に、サセプタを製作する際の反りは存在するものの、半導体基板上に成膜する際の反りを抑制することができることを想到し、本判明を完成するに至った。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、コストを抑制でき、しかも成膜時における反りを抑制したサセプタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明にかかるサセプタは、一の主面上に半導体基板を載置する凹部を有し、かつ前記一の主面に対して垂直方向の回転軸を有する板状体からなる、成膜装置に用いられるサセプタであって、前記凹部の底面と前記一の主面と対向する他の主面との間で最小厚さ寸法を有する位置において、前記最小厚さ寸法の中間点を通り、前記回転軸と垂直な仮想平面を設定し、前記仮想平面と前記一の主面との間の体積をVaとし、前記サセプタ全体の体積から前記体積Vaを差し引いた体積をVbとした際、前記体積Vaが前記体積Vbの1.03倍以上1.45倍以下となるように、前記一の主面上の前記凹部の外側に、前記凹部とは別に、一の主面を削り取った削り部が形成されていることを特徴としている。
このように前記体積Vaが前記体積Vbの1.03倍以上1.45倍以下である場合には、サセプタを製作する際の反りは存在するものの、半導体基板上に成膜する際の反りは抑制される。また、従来のように表裏面対称に凹部(窪み部)を形成する必要がないため、高精度な加工は必要とならず、安価にサセプタを製作することができる。
前記体積Vaが体積Vbの1.03倍未満である場合には、厚さ方向における体積差に起因する反りはほとんどなくなるが、サセプタ自身が本来有する歪みが顕在化してしまい、サセプタが単純な反りではなく、ウェーハを保持する面が凸になりウェーハを外周で安定的に保持できなくなるため、好ましくない。
また、体積Vaが体積Vbの1.45倍を超える場合には、反りが120μm以上発生し、気相成長工程での成膜均一性に問題が発生するため、好ましくない。
尚、本発明にあっては、前記体積Vaが前記体積Vbの1.03倍以上1.45倍以下であれば良く、サセプタの一の主面の凹部の深さ、直径を調整することによって、体積Vaの体積Vbに対する割合が調整される。
また、前記体積Vaの体積Vbに対する割合の調整は、一の主面を削り取った削り部を形成することにより行われる。この場合、サセプタの裏面を平坦面に設計することもでき、サセプタの均熱性も確保することができる。
更に、前記他の主面上に、前記回転軸を中心とするリング状に削り取った削り部を形成することにより行っても良い。この他の主面上に削り部を形成する場合にも、従来のように表裏面対称に凹部(窪み部)を形成する必要がないため、高精度な加工は必要とならず、安価にサセプタを製作することができる。
更に、前記体積Vaは、前記体積Vbの1.26倍以下であることが望ましい。サセプタの反りを50μm程度に抑制でき、好ましい。
尚、本発明にかかるサセプタは、化合物半導体層の気相成長法で好適に用いることができる。
本発明によれば、コストを抑制でき、しかも成膜時における反りを抑制したサセプタを得ることができる。
図1は本発明にかかる第1の形態にかかるサセプタを示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のI−I線断面図である。 図2は、第2の形態を示すサセプタを示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のII−II線断面図である。 図3は、第3の形態を示すサセプタを示す断面図である。 図4は、サセプタ(比較例1)を示す断面図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のIV−IV線断面図である。 図5は、図4に示すサセプタ(比較例1)の半径方向における変位と温度を示す図である。 図6は、比較例2〜12、実施例1〜15、参考例1における体積比と反りの関係を示す図である。 図7は、従来のサセプタの断面図である。 図8は、従来の他のサセプタの斜視図である。
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。尚、図面は模式的または概念的なものであり、各部位の厚みと幅との関係、部位間の大きさの比率等は、正確に図示されていない。
図1に示すように、第1の形態のサセプタ1は、一の主面2と前記一の主面2と相対向する他の主面3を有した円板状体に形成され、前記主面2上には、半導体基板を載置する一つの凹部4が形成されている。
前記凹部4は平面視上円形に形成され、その中心が前記回転軸L上に位置している。即ち、サセプタ1は、その中心に回転軸Lを有し、サセプタ1の前記回転軸Lによる回転対称性は円対称性に形成されている。
このサセプタ1の材質は一般的に用いられている材質を用いることができ、例えば、カーボン(C)基体に炭化ケイ素(SiC)を被覆したものを用いることができる。
また、前記サセプタ1の特定な平面(仮想平面)Fと前記一の主面2との間の体積、即ち、特定な平面(仮想平面)Fよりも上方の体積をVaとする。また前記サセプタ全体の体積から前記体積Vaを差し引いた体積、即ち、特定な平面(仮想平面)Fよりも下方の体積をVbとする。このとき、前記サセプタ1にあっては、前記体積Vaは前記体積Vbの1.03倍以上1.45倍以下に構成されている。
前記特定な平面(仮想平面)Fとは、一の主面2上に半導体基板を載置する凹部4の底面と、前記一の主面2と対向する他の主面3との間で最小厚さ寸法を有する位置Pにおいて、前記最小厚さ寸法(前記底面上の位置Pと他の主面3)の中間点Mを通り、前記回転軸Lと垂直な仮想の平面をいう。
尚、サセプタ1に、一の主面2から他の主面3に貫通する貫通穴が形成されている場合には、前記貫通穴を埋設した状態を仮想し、最小厚さ寸法を有する位置Pを特定する。
このように、前記サセプタ1の主面2上に、半導体基板を載置する凹部4が形成されたサセプタ1において、前記体積Vaが前記体積Vbの1.03倍以上1.45倍以下に構成されている場合には、サセプタ1の反りを120μm以下になすことができる。
また、前記サセプタ1の体積Vaを体積Vbの1.03倍以上1.45倍以下になすために、前記サセプタ1には、前記凹部4の外周部に、前記一の主面2を削り取ることによって形成された、平面視上リング状の削り部5が形成される。 前記削り部5は、半導体基板を載置する凹部4側の主面に形成され、その深さt1、幅t2は、体積Vaが体積Vbの1.03倍以上1.45倍以下の範囲内になるように調整される。
尚、前記凹部4、削り部5はサセプタ1の表面に加工を施すことによって形成でき、サセプタ1の裏面は平坦面に設計できる(他の主面を平坦面になすことができる)ので、サセプタの均熱性も確保することができる。
ここで、体積Vaが体積Vbの1.03倍未満である場合には、サセプタの反りが安定せず、ウェーハを保持する面が凸(いわゆる上凸)になりウェーハを外周で安定的に保持できなくなるため、好ましくない。半導体基板を保持するためには、サセプタは下凸形状が望ましく、これが上凸になると、半導体基板中央部がサセプタと接触し易くなり、半導体基板の成膜面が安定せず、均一な成膜が得られない。また、前記のように接触した場合は、半導体基板の裏面にLPD(Light Point Defects)等の傷が発生し、後工程で平坦度に影響が出るおそれがある。なお、体積Vaが体積Vbの1倍である上下対称構造では、サセプタの反り自体は低減するがサセプタにうねりが発生するので、これも好ましくない。また、体積Vaが体積Vbの1.45倍を超える場合には、反りが120μm以上発生し、気相成長工程での成膜均一性に問題が発生するため、好ましくない。特に、前記体積Vaが、前記体積Vbの1.26倍以下である場合には、反りが50μm程度となるため、より好ましい。
具体的に説明すると、サセプタ1の直径D1は、例えば300mm以上1500mm以下に設定される。サセプタ1の直径D1(一の主面の最大径)を300mm以上1500mm以下としたのは、半導体基板の寸法に対応させたものである。
一例を挙げれば、サセプタ1の直径D1を340mm、前記一の主面2と他の主面3との間の寸法(厚さ)T1を2.4mmとし、凹部4の直径D2を202.5mm、凹部4の深さt3(回転軸L上の深さ、図1では明確化のため回転軸Lからずらして図示している)を0.84mmとし、削り部5の深さt1を0.84mm、幅t2を115mmとした場合には、前記仮想平面Fは、前記一の主面2から1.62mmの位置にあり、体積Vaは体積Vbの1.26倍となる。
次に、図2に基づいて第2の形態について説明する。
第1の形態では、主面2上に半導体基板を載置する1つの凹部4が形成されているサセプタを示したが、この第2の形態は、主面2上に半導体基板を載置する3つの凹部13が形成されている点に特徴がある。
図2に示すように、第2の形態のサセプタ10の主面11上には、前記したように、3つの半導体基板を載置するために3つの凹部13が形成されている。前記凹部13は第1の実施形態の凹部4に相当するものである。
また、前記サセプタ10の主面11上には、前記凹部13の間とサセプタ10の外縁部との間に、平面視上、円弧状の3つの削り部14が形成されている。前記削り部14は、第1の実施形態の削り部5に相当するものである。
前記サセプタ10は、その中心に回転軸Lを有し、サセプタ10の前記回転軸Lによる回転対称性は3回対称性である。即ち、前記凹部13及び削り部14は、回転軸L(サセプタ10の中心)に対して、120度の間隔をもって形成されている。
この第2の形態における、前記特定な平面(仮想平面)Fは、一の主面11上に半導体基板を載置する3つの凹部13の底面と、前記一の主面11と対向する他の主面12との間で最小厚さ寸法を有する位置Pにおいて、前記最小厚さ寸法(前記底面上の位置Pと他の主面3)の中間点Mを通り、前記回転軸Lと垂直な仮想の平面をいう。
尚、3つの凹部13の凹部深さ(底面位置)が異なる場合には、3つの凹部13のうち最も深い凹部底面と他の主面12との間が最小厚さ寸法となるため、当該底面上に位置Pが存在する。
この第2の形態にあっても、前記サセプタ10の特定な平面(仮想平面)Fと前記一の主面11との間の体積をVaとし、前記サセプタ全体の体積から前記体積Vaを差し引いた体積をVbとすると、前記サセプタ10では、前記体積Vaは前記体積Vbの1.03倍以上1.45倍以下に構成されている。
前記体積Vaが前記体積Vbの1.03倍以上1.45倍以下に構成されているため、サセプタの反りが安定し、ウェーハを外周で安定的に保持でき、反りを120μm以下に抑制することができる。
特に、前記体積Vaが、前記体積Vbの1.26倍以下に構成されている場合には、反りを50μm以下に抑制することができるため、より好ましい。
前記サセプタ10の体積Vaを体積Vbの1.03倍以上1.45倍以下になすために、第2の形態のサセプタ10では、前記凹部13の外周部に削り部14が形成される。
前記削り部14は、半導体基板を載置する凹部13側の主面に形成され、その径r、深さt5は、体積Vaが体積Vbの1.03倍以上1.45倍以下の範囲内になるように調整される。
また、前記体積Vaの体積Vbに対する割合の調整は、前記凹部13の深さを調整することにより行っても良い。
尚、前記凹部13、削り部14はサセプタ10の表面に加工を施すことによって形成できるため、サセプタ10の裏面は平坦面に設計すること(他の主面を平坦面になすことができる)ができ、サセプタの均熱性も確保することができる。
具体的に説明すると、サセプタ10の直径D3は、例えば300mm以上1500mm以下に設定される。
一例を挙げれば、サセプタ10の直径D3を340mm、前記一の主面11と他の主面12との間の寸法(厚さ)T2を2.4mmとし、凹部13の直径D4を151.3mm、凹部13の深さt4を0.725mmとし、削り部14の径rを70mm、深さt5を0.725mmとした場合には、前記仮想平面Fは、前記一の主面11から1.5625mmの位置にあり、前記体積Vaは体積Vbの1.16倍となる。
次に、図3に基づいて第3の形態について説明する。
第1の形態では、主面2上に1つの削り部5が形成されている場合を示したが、この第3の形態は、前記サセプタの主面と相対向する他の主面にも、削り部を形成した点に特徴がある。
図3に示すように、前記サセプタ20の主面21上には、半導体基板を載置する一つの凹部25が形成されている。前記凹部25は第1の形態の凹部4に相当するものである。また、前記サセプタ20の主面21上には、前記凹部25の外周部に、前記一の主面21を削り取ることによって形成された、平面視上リング状の第1の削り部23が形成される。前記第1の削り部23は第1の形態の削り部5に相当するものである。
また、前記主面21に相対向する他の主面22上には、前記凹部25の対応する位置から外側の領域に、前記他の主面22を削り取ることによって形成された、平面視上リング状の第2の削り部24が形成される。
また、サセプタ10は、その中心に回転軸Lを有し、サセプタ10の前記回転軸Lによる回転対称性は円対称性である。
また、この第3の形態においても、前記一の主面21と前記一の主面21と対向する他の主面22との間の最小厚さ寸法は、図3に示すように、前記凹部25と他の主面22との間に存在し、仮想平面Fは、最小厚さ寸法を有する位置Pにおいて、前記最小厚さ寸法(前記底面上の位置Pと他の主面22)の中間点Mを通り、前記回転軸Lと垂直な平面である。
また、この第3の形態の場合、前記サセプタ20の特定な平面(仮想平面)Fと前記一の主面21との間の体積をVaとし、前記サセプタ全体の体積から前記体積Vaを差し引いた体積をVbとすると、前記サセプタ20においても、前記体積Vaは前記体積Vbの1.03倍以上1.45倍以下に構成されている。
前記体積Vaが前記体積Vbの1.03倍以上1.45倍以下に構成されているため、サセプタの反りが安定し、ウェーハを外周で安定的に保持でき、反りを120μm以下に抑制することができる。
特に、前記体積Vaが、前記体積Vbの1.26倍以下に構成されている場合には、反りを50μm以下に抑制することができるため、より好ましい。
具体的に説明すると、サセプタ20の直径D5は、例えば300mm以上1500mm以下に設定される。サセプタ20の直径D5(一の主面の最大径)を300mm以上1500mm以下としたのは、半導体基板の寸法に対応させたものである。
一例を挙げれば、サセプタ20の直径D5を340mm、前記一の主面21と他の主面22との間の寸法(厚さ)T3を2.4mmとし、凹部25の直径D6を202.5mm、凹部25の深さt10(図3では明確化のため回転軸Lからずらして図示している)を0.84mmとし、第1の削り部23の幅t6を58.75mm、深さt7を0.84mmとし、第2の削り部24の幅t8を10mm、深さt9を0.5mmとした場合には、前記仮想平面Fは、前記一の主面21から1.62mmの位置にあり、前記体積Vaは体積Vbの1.33倍となる。
本発明に係るサセプタ1,10,20は、下地となる基板上に化合物半導体層を気相成長させるプロセスにおいて、特に有効である。一例として、シリコンウェハの一の主面上に数種類のガリウム系窒化物半導体層を形成する窒化物半導体基板の気相成長用サセプタが挙げられる。
シリコンウェハ上にシリコンを気相成長する場合と比べて、上記の窒化物半導体の場合は、気相成長の過程で基板の反りが大きく変動する。かつ、気相成長層厚の面内均一性は、窒化物半導体の各層の厚さが薄い場合は、より精密な温度制御を必要とするが、基板の反りとサセプタの反りの両方が大きいと、この温度制御性が著しく損なわれる。
この点、本発明に係るサセプタ1,10,20は、サセプタ自身の反りが適切な範囲に収まっており、かつ、サセプタ1,10,20の裏面に、必要以上に複雑な凹部を形成する必要もないことから、サセプタ1,10,20裏面からの輻射熱の面内均一性も良好に保持され、その結果、サセプタ表面の温度の面内均一性が低下しないものといえる。
また、前記最小厚さ寸法が、前記一の主面の最大径の1/1000以上23/1000以下であって、かつ前記一の主面の最大径が300mm以上1500mm以下であることが望ましい。
前記一の主面の最大径を300mm以上1500mm以下としたのは、前記したように半導体基板の寸法に対応させたものであり、最小厚さ寸法が一の主面の最大径の1/1000以上23/1000以下の範囲内になされることにより、サセプタの熱伝導性を良くすることができ、サセプタの面内の温度均一性を向上させることができる。
よって、例えば、半導体基板に対する厳密な温度制御が求められる、気相成長法による高純度なエピタキシャル膜を形成する際に用いられるサセプタとして好適に用いることができる。
図4に示すような、図1における削り部5が形成されていないサセプタ30を用意した(比較例1)。このサセプタ1の材質はカーボン(C)基体に炭化ケイ素(SiC)を被覆したものとした。
このサセプタ30の直径は、340mm、前記一の主面31と他の主面32との間の寸法(厚さ)2.4mm、凹部33の直径は194.5mm、凹部33の深さは0.84mm、仮想平面Fは、前記一の主面31から1.62mmの位置にあり、前記体積Vaは体積Vbの1.8倍である。
このサセプタ30を1090℃まで加熱した際のサセプタの反りを測定した。その結果を、図5に示す。この図5から明らかなように、サセプタ30の外周部は約0.180mmの反りが生じ、表面温度も中心部と外周部と約20℃の差が認められた。
尚、図5の横軸は、サセプタ30の中心からの半径を示し、右側縦軸は反り量を示し、左側縦軸は、サセプタ表面温度を示している。また、図中、線分はサセプタ表面温度を、円は反り量を表している。
次に、図1、図2、図3に示す形態の各サセプタにおいて、体積Va、体積Vbの体積比を変化させたサセプタを製作した。各サセプタの材質はカーボン(C)基体に炭化ケイ素(SiC)を被覆したものとした。
図1に示したサセプタ1の直径D1を340mm、前記一の主面2と他の主面3との間の寸法(厚さ)T1を2.4mmとし、凹部4の直径D2を194.5mm、凹部4の深さt3(回転軸L上の深さ)を0.84mmとし、削り部5の幅t2を115mmとし、削り部5の深さを変化させ、表1に示すように体積比を変化させた(比較例2〜5、実施例1〜5)。
また、図2に示すサセプタ10の直径D3を340mm、前記一の主面11と他の主面12との間の寸法(厚さ)T2を2.4mm、凹部13の直径D4を151.3mm、凹部13の深さt4を0.725mm、削り部14の径rを70mmとし、削り部14の深さt5を変化させ、表2に示すように体積比を変化させた(比較例6〜9、実施例6〜10)。
また、図3に示すサセプタ20の直径D5を340mm、前記一の主面21と他の主面22との間の寸法(厚さ)T3を2.4mmとし、凹部25の直径D6を202.5mm、凹部25の深さt10を0.84mmとし、第2の削り部24の幅t8を10mm、深さt9を0.5mmとし、第1の削り部23の幅t6を58.75mm、深さt7を変化させ、表3に示すように体積比を変化させた(比較例10〜12、実施例11〜15、参考例1)。
そして、体積比を変化させた各サセプタを1090℃まで加熱した際のサセプタの反りを測定した。その結果を、表1、表2、表3、図6に示す。尚、図6において、図1に示すサセプタ1を符号S1,図2に示すサセプタ10を符号S10,図3に示すサセプタ20を符号S20で示す
また、各サセプタの表面温度を測定したが、各サセプタの中心部の温度と外周部の温度差は、20℃以下であった。
Figure 0006493982
Figure 0006493982
Figure 0006493982
この結果から明らかなように、体積Vaが前記体積Vbの1.45倍以下に構成されている場合には、反り量が120μm以下であり、反り量が抑制されることを確認した。
尚、参考例1に見られるように、体積Vaが前記体積Vbの1.61である場合にも、反り量が102μmとなり120μm以下とすることができるが、参考例1では、座グリ部の裏面側を薄くすることで反りを低減しているので、その薄くなった部分の熱容量が低下し、座グリ部分と他の場所での温度差が大きくなり、サセプタの温度制御が困難になることが懸念される。さらに、サセプタの裏面側には、気相成長装置特有の支持用回転治具や熱電対等があり、座繰り表面と同様の構造を取ることが困難なので、これらの点からみれば、参考例1のような構造は、あまり好ましくない。
特に、前記体積Vaは、前記体積Vbの1.26倍以下である場合には、反り量が68μmとより反り量が抑制されることを確認した。更に、前記体積Vaは、前記体積Vbの1.2倍以下である場合には、反り量が50μmと極めて反り量が抑制されることを確認した。
1 サセプタ
2 一の主面
3 他の主面
4 凹部
5 削り部
10 サセプタ
11 一の主面
12 他の主面
13 凹部
14 削り部
20 サセプタ
21 一の主面
22 他の主面
23 第1の削り部
24 第2の削り部
25 凹部
F 仮想平面
P 最小厚さ寸法を有する位置
M 最小厚さ寸法の中間点
Va 仮想平面と一の主面との間の体積
Vb サセプタ全体の体積から体積Vaを差し引いた体積

Claims (4)

  1. 一の主面上に半導体基板を載置する凹部を有し、かつ前記一の主面に対して垂直方向の回転軸を有する板状体からなる、成膜装置に用いられるサセプタであって、
    前記凹部の底面と前記一の主面と対向する他の主面との間で最小厚さ寸法を有する位置において、前記最小厚さ寸法の中間点を通り、前記回転軸と垂直な仮想平面を設定し、前記仮想平面と前記一の主面との間の体積をVaとし、前記サセプタ全体の体積から前記体積Vaを差し引いた体積をVbとした際、
    前記体積Vaが前記体積Vbの1.03倍以上1.45倍以下となるように、
    前記一の主面上の前記凹部の外側に、前記凹部とは別に、一の主面を削り取った削り部が形成されていることを特徴とするサセプタ。
  2. 前記他の主面上に、前記回転軸を中心とするリング状に削り取った削り部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のサセプタ。
  3. 前記体積Vaは、前記体積Vbの1.26倍以下であることを特徴とする請求項1に記載のサセプタ。
  4. 化合物半導体層の気相成長法で用いられることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のサセプタ。
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