JP6477194B2 - ポリアミドエラストマーと積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリアミドエラストマーと積層体に関する。
ポリアミドエラストマーとゴムとの積層体は、自動車用部品、靴用部品、スポーツ用部品,ベルト用部品などに用いられている。例えば、特許文献1には、ゴムとポリアミドエラストマーが溶融接合された構造を有するアウトソールが開示されている。特許文献2には、ポリアミドエラストマーを、加熱下で、加硫ゴム部材と接触させて得られるポリアミドエラストマー/ゴム複合体が開示されている。
特開2004−161964号公報 特開2004−352789号公報 特開2004−352790号公報 特開2004−352794号公報
しかしながら、これらのポリアミドエラストマーは、耐熱性、耐薬品性が高く、ゴムに対する接着強度が高いものはなく、いずれかが不十分であった。
本発明は、耐熱性、耐薬品性に優れ、ゴムに対する接着強度が高いポリアミドエラストマーを提供する事を目的とする。
本発明者らは、
ポリアミド単位(A)と、ポリエーテルジアミン単位(B)を含むポリアミドエラストマー(X)であって
前記ポリアミド単位(A)は、一般式(1)で表わされる単位及び一般式(2)で表わされる単位を含み、
前記ポリエーテルジアミン単位(B)が、一般式(3)で表わされる単位を含む積層体用ポリアミドエラストマーが上記課題を解決することを見出した。
Figure 0006477194
Figure 0006477194
(ここで、R1は炭素数1〜20の炭化水素の分子鎖又は炭素原子1〜20を有するアルキレン基を示す。)
Figure 0006477194
(ここで、x及びzは1〜20であり、yは4〜50を示す。)
本発明のポリアミドエラストマーは、耐熱性、耐薬品性に優れ、ゴムに対する接着強度が高い。
本発明のポリアミドエラストマーは、ポリアミド単位(A)とポリエーテルジアミン単位(B)を含み、
ポリアミド単位(A)は、一般式(1)で表わされる単位及び一般式(2)で表わされる単位を含み、
ポリエーテルジアミン単位(B)は、一般式(3)で表わされる単位を含む。
[ポリアミド単位(A)]
ポリアミド単位(A)は、一般式(1)で表わされる単位及び一般式(2)で表わされる単位を含む。
ポリアミドエラストマー(X)の全量中のポリアミド単位(A)の割合は、強度、弾性率などの機械的物性に影響を与えるポリアミド成分の結晶性を低下させない観点とゴム弾性や柔軟性などのエラストマーとしての機能、性能が発現する観点から、好ましくは10〜95重量%、より好ましくは20〜95重量%、さらに好ましくは25〜85重量%、特に好ましくは30〜80重量%である。
一般式(1)で表わされる単位を提供する化合物としては、蓚酸若しくはその塩、蓚酸モノエステル若しくはその塩、又は蓚酸ジエステル等を挙げることができる。(これらの化合物を以下、蓚酸化合物と称する場合がある。)
蓚酸化合物は、ポリアミドエラストマー(X)の原料にでき、重縮合反応における副反応を抑制する観点から、蓚酸ジエステルを用いるのが好ましい。
蓚酸ジエステルとしては、炭素数が1から6であるアルコキシ基を有する蓚酸ジエステル、炭素数が2から6であるシクロアルコキシ基を有する蓚酸ジエステル及び/又は蓚酸ジアリールエステルが好ましい。
炭素数が1から6であるアルコキシ基を有する蓚酸ジエステルとしては、蓚酸ジメチル、蓚酸ジエチル、蓚酸ジ(n若しくはiso)プロピル、蓚酸ジ(n、iso、sec若しくはtert)ブチル、蓚酸ジヘキシル等が挙げられる。
炭素数が2から6であるシクロアルコキシ基を有する蓚酸ジエステルとしては、蓚酸ジシクロヘキシルが挙げられる。
蓚酸ジアリールエステルとしては、蓚酸ジフェニル等が挙げられる。
これらの中でも、蓚酸ジブチル及び/又は蓚酸ジフェニルが好ましく、蓚酸ジブチルがより好ましい。
ポリアミド単位(A)全量中に、一般式(1)で表わされる単位が含まれる割合は、耐熱性の観点から、好ましくは18〜50重量%、より好ましくは20〜45重量%、さらに好ましくは22〜40重量%である。
ポリアミド単位(A)に含まれる一般式(2)で表わされる単位を提供する化合物としては、蓚酸化合物とアミド結合を形成しうる化合物であればよく、脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、芳香族ジアミン等をあげることができる。
脂肪族ジアミンとしては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,9−ノナンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、1,13−トリデカンジアミン、1,14−テトラデカンジアミン、1,15−ペンタデカンジアミン、1,16−ヘキサデカンジアミン、1,18−オクタデカンジアミン、3−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、5−メチル−1,9−ノナンジアミン等が挙げられる。
脂環式ジアミンとしては、シクロヘキサンジアミン、メチルシクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミン等が挙げられる。
芳香族ジアミンとしては、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−キシレンジアミン、m−キシレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル等が挙げられる。
これらジアミンは、一種または二種以上を用いることができる。
これらのジアミンの中でも、本発明のポリアミドエラストマーの分解温度以下で重合できる1,5−ペンタンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,9−ノナンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン及び1,12−ドデカンジアミンよりなる群から選ばれる1種以上のジアミンが好ましく、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミンおよび1,12−ドデカンジアミンよりなる群から選ばれる1種以上のジアミンがより好ましく、1,12−ドデカンジアミンがさらに好ましい。
ポリアミド単位(A)全量中に、一般式(2)で表わされる単位が含まれる割合は、耐熱性の観点から、好ましくは50〜90重量%、より好ましくは55〜85重量%、さらに好ましくは60〜80重量%である。
ポリアミド単位(A)は、本発明の効果を損なわない範囲で、一般式(1)で表わされる単位及び一般式(2)で表わされる単位以外の単位を含んでもよい。そのような単位を提供する化合物としては、直鎖脂肪族ジカルボン酸、ダイマー酸、脂環式ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
直鎖脂肪族ジカルボン酸としては、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、3,3−ジエチルコハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、スベリン酸等が挙げられる。
ダイマー酸は、トリグリセリドの分留により得られる不飽和脂肪酸を二量化した二量化脂肪族ジカルボン酸を指す。
水添ダイマー酸は、ダイマー酸の水素添加物を指す。
ダイマー酸及び水添ダイマー酸としては、「プリポール1004」、「プリポール1006」、「プリポール1009」、「プリポール1013」などを用いることができる。
脂環式ジカルボン酸としては、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、ジ安息香酸、4,4’−オキシジ安息香酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等挙げられる。これらの化合物の一種又は二種以上を加えて、重縮合反応時に添加することができる。さらに、上記の化合物以外にも、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸を溶融成形が可能な範囲内で、ポリアミド単位(A)に含まれる一般式(1)で表わされる単位及び一般式(2)で表わされる単位以外の単位を提供する化合物(原料)として、用いることもできる。
[ポリエーテルジアミン単位(B)]
ポリエーテルジアミン単位(B)は、一般式(3)で表わされる単位を含む。
一般式(3)で表わされる単位を提供する化合物としては、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコールなどの両末端にプロピレンオキシドを付加することによりポリプロピレングリコールとした後、このポリプロピレングリコールの末端にアンモニアなどを反応させることによって製造されるポリエーテルジアミンなどを用いることができる。
一般式(3)で表わされる単位において、x及びzは1〜20であり、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜16、さらに好ましくは1〜14、特に好ましくは1〜12であり、yは4〜50であり、好ましくは5〜45、より好ましくは6〜40、さらに好ましくは7〜35、特に好ましいのは8〜30である。
一般式(3)で表わされる単位において、x及びzが上記の範囲より小さい場合には、得られるエラストマーの特性のうち特に透明性が劣るために好ましくなく、yが上記範囲より小さい場合には、ゴム弾性が低くなるので好ましくない。また、xおよびzが上記範囲より大きい場合と、yが上記範囲より大きい場合、ポリアミド成分との相容性が低くなり強靭なエラストマーが得られにくいために好ましくない。
一般式(3)で表わされる単位を提供する化合物の市販品としては、米国HUNTSMAN社製XTJ−533(式(1)において、xがおよそ12、yがおよそ11、zがおよそ11)、XTJ−536(式(1)において、xがおよそ8.5、yがおよそ17、zがおよそ7.5)、XTJ−542(式(1)において、xがおよそ3、yがおよそ9、zがおよそ2)、そしてXTJ−559(式(3)において、xがおよそ3、yがおよそ14、zがおよそ2)などを用いることができる。
また、一般式(3)で表わされる単位を提供する化合物として、XYX型トリブロックポリエーテルジアミンが挙げられ、例えば、XYX−1(式(1)において、xがおよそ3、yがおよそ14、zがおよそ2)、XYX−2(式(1)において、xがおよそ5、yがおよそ14、zがおよそ2)、そしてXYX−3(式(1)において、xがおよそ3、yがおよそ19、zがおよそ2)なども用いることができる。
ポリアミドエラストマー(X)の全量中のポリエーテルジアミン単位(B)の割合は、屈曲疲労性などのエラストマーとしての特性とポリアミドに特徴的な優れた力学的な強度を発現する観点から、好ましくは2〜87重量%、特に好ましくは7〜78重量%である。
ポリエーテルジアミン単位(B)全量中に含まれる一般式(1)で表わされる単位の割合は、エラストマーとしての特性を発現する観点から、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは60〜100重量%、さらに好ましくは70〜100重量%である。
[ポリアミドエラストマー(X)]
ポリアミド単位(A)と、ポリエーテルジアミン単位(B)を含むポリアミドエラストマー(X)であって
前記ポリアミド単位(A)は、一般式(1)で表わされる単位及び一般式(2)で表わされる単位を含み、
前記ポリエーテルジアミン単位(B)が、一般式(3)で表わされる単位を含む。
ポリアミドエラストマー(X)を十分に高分子量にさせる観点から、使用する化合物(原料)の酸末端基数とアミノ末端基数が、化合物全体として、同じになるようにすることが好ましい。すなわち、ポリアミド単位(A)を提供する化合物とポリエーテルジアミン単位(B)を提供する化合物のアミノ末端基の合計モル数が、ポリアミド単位(A)を提供する化合物の酸末端基のモル数と同じになるようにすることが好ましい。
ポリアミドエラストマー(X)は、エラストマー特性の発現と成形性の観点から、1.0g/dlトリフルオロ酢酸溶液を用い、25℃で測定した相対粘度(ηr)が、好ましくは1.0〜4.0、より好ましくは1.2〜3.0である。
ポリアミドエラストマー(X)は、耐熱性の観点から、融点(Tm)が好ましくは180℃以上、より好ましくは200℃以上である。
ポリアミドエラストマー(X)は、エラストマー特性の発現の観点から、弾性率が好ましくは900MPa以下、より好ましくは800MPa以下のものである。
ポリアミドエラストマー(X)は、エラストマー特性の発現の観点から、20%伸長条件で測定した伸長回復率が、好ましくは45%以上、さらに好ましくは55%以上のものである。
ポリアミドエラストマー(X)の製造方法としては、知られている任意の方法を用いて製造することができるが、高分子量化および生産性の観点から、好ましくは一般式(1)、(2)、(3)であらわされる単位を提供する化合物をバッチ式又は連続式で重縮合反応させることにより得ることができる。
具体的には、前重縮合工程と後重縮合工程からなる(i)二段重合法もしくは、(ii)一段重合法もしくは、(iii)プレポリマー法によって得ることができる。
(i−1)二段重合法:前重縮合工程
まず反応器内を窒素置換した後、一般式(1)、(2)、(3)であらわされる単位を提供する化合物を混合する。混合する場合に上記3成分が共に可溶な溶媒を用いても良い。3成分が共に可溶な溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、トリクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、フェノール、クレゾール等のフェノール系溶媒、2,2,2−トリフルオロエタノール等のハロゲン化アルコール系溶媒を挙げることができ、好ましい溶媒としては、トルエンを挙げることができる。このように仕込んだ反応器内を攪拌及び/又は窒素バブリングしながら、常圧下で昇温する。反応温度は、最終到達温度が80〜150℃、好ましくは100〜140℃の範囲になるように制御するのが好ましい。最終到達温度での反応時間は3時間〜6時間である。
(i―2)二段重合法:後重縮合工程
さらに高分子量化を図るために、前重縮合工程で生成した重合物を常圧下において反応器内で徐々に昇温する。昇温過程において前重縮合工程の最終到達温度、すなわち好ましくは80〜150℃から、最終的に、好ましくは220℃以上280℃以下、より好ましくは230℃以上270℃以下の温度範囲にまで到達させ、昇温時間を含めて好ましくは1〜8時間、より好ましくは2〜6時間保持して反応を行うことが好ましい。さらに後重合工程において、必要に応じて減圧下での重合を行うこともできる。減圧重合を行う場合の好ましい最終到達圧力は0.1MPaG未満〜13.3PaGである。
(ii)一段重合法
まず一般式(2)、(3)であらわされる単位を提供する化合物を反応容器内に入れ窒素置換した後、常圧もしくは加圧条件において一次反応温度まで昇温する。一次反応温度は、一般式(1)であらわされる単位を提供する化合物の熱分解を阻止する観点から、好ましくは100℃から200℃、さらに好ましくは120℃から180℃である。その後、一次反応温度において、常圧もしくは加圧条件下、一般式(1)であらわされる単位を提供する化合物を反応容器内に注入し、重縮合反応を開始させる。
重縮合反応を開始させた後、常圧もしくは加圧条件を保ちながら二次反応温度に昇温する。二次反応温度は、生成物を均一に溶融混練させる観点から、好ましくは160℃以上270℃以下、より好ましくは180℃以上260℃以下である。二次反応温度に到達するまでの反応容器内の圧力は、0.1〜1MPaGに調整する。二次反応温度到達後は放圧し、三次反応温度まで昇温する。三次反応温度は、一般式(3)であらわされる単位を提供する化合物の熱分解を阻止する観点から、好ましくは200℃以上280℃以下、より好ましくは220℃以上270℃以下である。三次反応温度到達後は、必要に応じて常圧窒素気流下もしくは減圧下において0.5〜30時間継続して重縮合反応を行う。減圧重合を行う場合の好ましい最終到達圧力は0.1MPaG〜13.3PaGである。
(iii)プレポリマー法
上記(i−1)二段重合法:前重縮合工程もしくは(ii)一段重合法の手順により、一般式(1)、(2)であらわされる単位を提供する化合物を反応させプレポリマーを得る。次に、上記(i−1)二段重合法:後重縮合工程もしくは(ii−1)一段重合法の手順により製造されたプレポリマーと一般式(3)であらわされる単位を提供する化合物を反応させる。
ポリアミドエラストマー(X)の製造に当たり、原料(化合物)を仕込む方法に特に制限はないが、ポリアミド成分の結晶性を低下させない観点とエラストマーとしての機能、性能が発現する観点から、原料の仕込み比から計算されるポリアミド単位(A)は、ポリアミドエラストマー全量に対し、好ましくは10〜95重量%、より好ましく30〜80重量%であり、原料の仕込み比から計算されるポリエーテルジアミン単位(B)は、ポリアミドエラストマー全量に対し、好ましくは2〜87重量%、より好ましくは7〜78重量%である。また、ポリアミド単位(A)とポリエーテルジアミン単位(B)を提供する化合物全量のアミノ末端基の合計モル数が、ポリアミド単位(A)を提供する化合物の酸末端基の合計モル数と同じにすることが望ましい。
ポリアミドエラストマー(X)の製造は、回分式でも、連続式でも実施することができ、またバッチ式反応釜、一槽式ないし多槽式の連続反応装置、管状連続反応装置などを単独であるいは適宜組み合わせて用いることができる。
ポリアミドエラストマー(X)の製造において、必要に応じて分子量調節や成形加工時の溶融粘度安定のために、ラウリルアミン、ステアリルアミン、ヘキサメチレンジアミン、メタキシリレンジアミンなどのモノアミン、或いはジアミン、酢酸、安息香酸、ステアリン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などのモノカルボン酸、或いはジカルボン酸などを添加することができる。これらの使用量は、最終的に得られるエラストマーの相対粘度(ηr)が1.0〜4.0(1.0g/dlトリフルオロ酢酸溶液、25℃)の範囲になるように適宜添加することが好ましい。
ポリアミドエラストマー(X)の製造において、上記モノアミン及びジアミン、モノカルボン酸及びジカルボン酸などの添加量は、得られるポリアミドエラストマーの特性が阻害されない範囲とするのが好ましい。
ポリアミドエラストマー(X)の製造において、必要に応じて触媒として、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸などを、また触媒と耐熱剤の両方の効果をねらって亜リン酸、次亜リン酸、及びこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などの無機系リン化合物を添加することができる。添加量は、通常、仕込み量に対して50〜3000ppmである。
ポリアミドエラストマー(X)は、その特性が阻害されない範囲で、可塑剤、耐衝撃改良剤耐熱剤、他の熱可塑性樹脂、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤、スリップ剤、結晶核剤、粘着性付与剤、シール性改良剤、防曇剤、離型剤、顔料、染料、香料などを添加することができる。
[積層体]
本発明の積層体は、本発明のポリアミドエラストマー(X)を含む層とジエン系ゴムを含む層を含む積層体であることが好ましい。
本発明で使用するジエン系ゴムとしては、特に制限なく、公知のものを使用することができる。例えば、天然ゴム、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴムなどのジエン系単量体の重合体;アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ニトリルクロロプレンゴム、ニトリルイソプレンゴムなどのアクリロニトリル−ジエン共重合ゴム;スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンクロロプレンゴム、スチレンイソプレンゴムなどのスチレン−ジエン共重合ゴム,エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)などが挙げられる。この中でも、ブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム,イソプレンゴムが好ましい。これらは単独で、または2種類以上を組み合わせて使用することができる。
ジエン系ゴムは、通常用いられる添加剤として加硫剤(ラジカル発生剤,硫黄系加硫剤,硫黄含有有機化合物,加硫酸塩など)、加硫促進剤、フィラー,可塑剤,軟化剤,加硫活性剤,共加硫剤,顔料,酸化防止剤,粘着付与剤,加工助剤,滑剤,着色剤,発泡剤,分散剤,難燃剤,帯電防止剤などを添加することができる。
ジエン系ゴムシートの製造方法としては、特に制限はなく、従来公知のロール、バンバリーミキサー等のゴム用混練装置を用いて、ジエン系ゴム及び上記添加剤を混合・混練し、得られた混合物を射出成形、押出成形、ブロー成形、真空成形などの公知の成形方法により、シート状成形物を得ることができる。
本発明の積層体は、ポリアミドエラストマー(X)を含む層と、ジエン系ゴムシートを含む層を1層又は2層以上有する。各層の厚さは特に制限されず、各層を構成する重合体の種類、積層体における全体の層数、用途などに応じて調節し得る。
また、積層体の層数は2層以上であるが、積層体における全体の層数は特に制限されず、いずれでもよい。積層体製造装置の機構から判断して、好ましくは7層以下、さらに好ましくは2層〜5層である。
また、本発明の積層体は、任意の基材、例えば、熱可塑性樹脂、紙、金属系材料、無延伸、一軸又は二軸延伸プラスチックフィルム又はシート、織布、不織布、金属綿状、木質等を積層することも可能である。
さらに、層間の接着性を向上させる目的で、接着層を設けてもよい。接着層としては、カルボキシ基及びその塩、酸無水物基、エポキシ基を含有するオレフィン系重合体が好ましく用いられる。オレフィン系重合体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、ポリブテン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリイソプレン、ブテン−イソプレン共重合体などが挙げられる。また、オレフィン系重合体中にカルボン酸エステルが共重合されたものであってもよく、例えば、オレフィン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体などが挙げられる。
カルボキシ基及びその塩、酸無水物基、エポキシ基はポリオレフィン分子中の主鎖に導入された共重合体、あるいは側鎖に導入されたグラフト重合体のどちらでもよい。
カルボキシ基及びその塩、酸無水物基、エポキシ基としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エンドシス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸及びこれらカルボン酸の金属塩(Na、Zn、K、Ca、Mg)、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水フマル酸、エンドビシクロ−[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジル、シトラコン酸グリシジル等が挙げられる。
本発明の積層体は、(1)各層を同時に成形する方法、(2)各層を成形して貼り合わせる方法、(3)層の上にさらに層を成形しながら積層する方法(タンデム法)などにより、又はこれらを組み合わせて得ることができる。
ポリアミドエラストマー(X)を含む層とジエン系ゴムを含む層は、熱プレス成形や射出成形によって積層することができ、必要に応じて加圧してもよく、減圧雰囲気下で加圧成形してもよい。
成形温度としては、120〜250℃の範囲が好ましく、130〜230℃の範囲がさらに好ましく、130〜220℃の範囲が特に好ましい。
本発明の積層体におけるポリアミドエラストマー(X)を含む層(X層)と、ジエン系ゴムを含む層(Y層)の積層構成の例としては、X層/Y層、X層/Y層/X層、Y層/X層/Y層、X層/Y層/基材層、基材層/X層/Y層、X層/Y層/X層/基材層、Y層/X層/Y層/基材層、Y層/X層/接着層/基材層、X層/Y層/接着層/基材層、基材層/接着層/X層/Y層/X層/接着層/基材層、基材層/接着層/Y層/X層/Y層/接着層/基材層などを挙げることができる。
基材層は、X層及びY層のポリマーを除く、他のポリマー材料から得られるフィルム、シート、膜及び成形物など;天然・合成繊維、ガラス・セラミックスなどを原料とする無機繊維から得られる織物、編物、組み物及び不織布など;ガラス、金属、セラミックス、塗膜、紙など;皮革などを用いることができる。
接着層は、公知の各接着成分、接着性を有するシートやフィルムなどを用いることができ、本発明の特性を損なわないものを用いることが好ましい。
本発明の積層体のX層とY層との剥離強さは、好ましくは5N/mm以上、さらに好ましくは8N/mm以上であることが好ましい。
ポリアミドエラストマー(X)がジエン系ゴムに対して優れた熱溶着性を有するために、ポリアミドエラストマー(X)とジエン系ゴムとの強固な接着強度を有し、さらに、ポリアミドエラストマー(X)が、高い耐熱性、耐薬品性を有することから、本発明の積層体は、タイヤ部材,各種振動吸収部材,ドアロック部材,ラジエターマウントなどの自動車部品、スポーツシューズ,作業用靴,靴底などの靴用部品,防振ゴムなどの各種産業用部材などに有利に使用することができる。
[物性測定、成形、評価方法]
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。測定、成形、評価は以下の方法により行った。
(1)相対粘度(ηr)
相対粘度は、ポリアミドエラストマー濃度が1.0g/dlであるトリフルオロ酢酸溶液を使用して、オストワルド型粘度計にて、25℃で測定した。
(2)融点(Tm)
融点は、PerkinELmer社製PYRIS Diamond DSCを用いて窒素雰囲気下で測定した。
得られたポリアミドエラストマーを30℃から280℃まで10℃/分の速度で昇温し(昇温ファーストランと呼ぶ)、280℃で3分保持したのち、30℃まで10℃/分の速度で降温し(降温ファーストランと呼ぶ)、次に280℃まで10℃/分の速度で昇温した(昇温セカンドランと呼ぶ)。昇温セカンドランの吸熱ピーク温度を融点(Tm)とした。
(3)フィルム成形
東邦マシナリー社製真空プレス機TMB−10を用いて、以下の方法でポリアミドエラストマーのフィルム成形を行った。
得られたポリアミドエラストマーを、500〜700PaGの減圧雰囲気下240〜270℃で3分間加熱溶融させた後、10MPaGで1分間プレスを行い、次に減圧雰囲気を常圧まで戻した後、室温、5MPaGで3分間冷却させて厚さ0.25mmと1mmのフィルムを得た。
(4)弾性率
上記(3)で得た厚さ0.25mmのフィルムから、JISの引張8号形のダンベルを打ち抜き、ダンベル試験片を作製した。ORIENTEC社製TENSILON RTA−500を用いて、このダンベル試験片の引張試験を行った。23℃環境下、チャック間距離30mm、引張速度30mm/minの条件で引張試験を行い、伸度0.5%〜2%の間の応力歪み直線の傾きから弾性率を算出した。
(5)伸長回復率
上記(4)と同様にダンベル試験片を作製し、ORIENTEC社製TENSILON RTA−500の試験機で伸長回復率の測定を行った。23℃環境下、チャック間距離30mm、引張速度100mm/minの条件で、3.2mm引っ張り、3.2mm延伸されたところで直ちに同じ速度で元に戻し、応力がゼロになった時の残留ひずみA(mm)を求めた。伸長回復率は、求めた残留ひずみAを下記式(1)に、代入して、算出した。
Figure 0006477194
(6)各液体に対する耐久性試験
上記(3)で得た厚さ1mmのフィルムを1辺40mmの正方形に切り出し、切り出したフィルムを、23℃の各液体(イオン交換水、メタノール、10重量%硝酸、10重量%塩酸)中に浸漬し、所定時間ごとにフィルムを取り出し、フィルムの重量を測定した。フィルム重量の増加率が0.2%の範囲で3回続いた場合にポリアミド樹脂フィルムへの液体の吸収が飽和に達したと判断して、浸漬する前のフィルムの重量と飽和に達した時のフィルムの重量から重量変化率(%)を算出した。
(7)積層体
表1に示したゴム配合成分を表1に示した割合でバンバリーミキサーを用いて、90℃、4.5分間、混練した。
混練した物をプレス機で、165℃、10MPa、8分間の条件で厚さ1mmになるようした。
上記(3)で得られた1mmのフィルムを下側に、得られたジエン系ゴムの成形体を上側に、重ね、東邦マシナリー社製真空プレス機TMB−10で、上金型の温度を200℃、下金型の温度を260℃に設定し、20MPa、1分間の条件でプレスし、積層体を得た。
得られた積層体を幅10mm、長さ15cmに切削し、接着強度試験の試験片とした。
Figure 0006477194
(8)接着強度試験
上記(7)で得た試験片をORIENTEC社製TENSILON RTA−500の試験機で、23℃環境下、引張速度30mm/minの条件でT型剥離試験を行い、第一極大接着強度(N/mm)を測定した。
[製造例1]
撹拌機、還流冷却器、窒素導入管、原料投入口を備えた内容積が2Lのセパラブルフラスコの内部を窒素ガスで置換し、脱水済みトルエン1150ml、1,12−ドデカンジアミン156g(0.78モル)、XYX型のトリブロックポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製XTJ−542)91g(0.087モル)を仕込んだ。このセパラブルフラスコをオイルバス中に設置して50℃に昇温した後、蓚酸ジブチル175g(0.87モル)を仕込んだ。次にオイルバスの温度を130℃まで昇温し、還流下、5時間反応を行った。なお、原料仕込みから反応終了までの全ての操作は50ml/分の窒素気流下で行った。
上記操作によって得られた前重合物10gと次亜リン酸ナトリウム1水和物0.02gを撹拌機、空冷管、窒素導入管を備えた直径約35mmφのガラス製反応管に仕込み、反応管内を13.3PaG以下の減圧下に保ち、次に常圧まで窒素ガスを導入する操作を5回繰り返した後、50ml/分の窒素気流下250℃に保った塩浴に移し4時間反応させた。続いて常圧まで窒素ガスを導入したのち、塩浴から取り出し50ml/分の窒素気流下で室温まで冷却してポリアミドエラストマー(以下、PAE1と呼ぶ場合がある。)を得た。
[製造例2]
攪拌機、温度計、トルクメーター、圧力計、窒素ガス導入口、放圧口、ポリマー取出口、及び直径1/8インチのSUS316製配管によって原料フィードポンプを直結させた原料投入口を備えた5Lの耐圧容器に、1,12−ドデカンジアミン347g(1.7モル)とXYX型のトリブロックポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製XTJ−542)457g(0.43モル)、次亜リン酸ナトリウム1水和物2.50gを仕込み、耐圧容器内を窒素ガスで3.0MPaGに加圧した後、次に常圧まで窒素ガスを放出して窒素置換を行い、封圧下、系内を昇温した。一次反応温度(150℃)にした後、蓚酸ジブチル438g(2.2モル)を原料フィードポンプにより流速65ml/分で反応容器内に注入した。全量注入直後の耐圧容器内の内圧は、重縮合反応により生成した1−ブタノールによって0.65MPaGまで上昇し、内部温度は155℃まで上昇した。
注入直後から生成したブタノールの留去を開始し、内圧を0.50MPaGに保持したまま、二次反応温度(230℃)まで昇温させた。内部温度が230℃に達した直後から放圧口より重縮合反応によって生成した1−ブタノールを抜き出した。放圧後、260ml/分の窒素気流下において昇温を開始し、三次反応温度(245℃)まで昇温し、245℃において3時間保持した。その後、攪拌を止めて系内を窒素で3MPaGに加圧して10分間静置した後、内圧0.5MPaGまで放圧し、重合物を圧力容器下部より抜き出した。抜き出したポリアミドエラストマー(以下、PAE2と呼ぶ場合がある。)は、直ちに水で冷却し回収した。
[製造例3]
1,12−ドデカンジアミン264g(1.3モル)、蓚酸ジブチル380g(1.9モル)を用い、実施例2と同様に重合を行い、プレポリマーを回収した。
続いて、得られたプレポリマーの全量、XYX型のトリブロックポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製XTJ−542)595g(0.56モル)、次亜リン酸ナトリウム1水和物2.42gを実施例2と同様に5Lの耐圧容器に仕込み窒素置換を行った。次に窒素気流下で槽内を200℃まで昇温し、200℃で1時間保持した後、さらに245℃まで昇温し、245℃で3時間保持した。その後、得られたポリアミドエラストマー(以下、PAE3と呼ぶ場合がある。)を圧力容器下部より抜き出し、直ちに水で冷却し回収した。
[製造例4]
12−アミノドデカン酸840g(3.9モル)、アジピン酸45g(0.31モル)、XYX型のトリブロックポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製XTJ−542)321g(0.30モル)を実施例2と同様に5Lの耐圧容器に仕込み窒素置換を行った。次に窒素気流下で槽内を180℃まで昇温し、180℃で1時間保持した後、さらに200℃まで昇温し、200℃で3時間保持した。その後、得られたポリアミドエラストマー(以下、PAE4と呼ぶ場合がある。)を圧力容器下部より抜き出し、直ちに水で冷却し回収した。
[製造例5]
12−アミノドデカン酸1042g(4.8モル)、アジピン酸38g(0.26モル)、数平均分子量Mn=989のポリテトラメチレングリコール257g(0.26モル)、テトラブチルチタネート4.10gを実施例2と同様に5Lの耐圧容器に仕込み窒素置換を行った。次に窒素気流下で槽内を200℃まで昇温し、200℃で4時間保持した後、さらに240℃まで昇温して減圧を行い、240℃、10Paで3時間保持した。その後、復圧し、得られたポリアミドエラストマー(以下、PAE5と呼ぶ場合がある。)を圧力容器下部より抜き出し、直ちに水で冷却し回収した。
製造例1〜5により得られたポリアミドエラストマーの相対粘度、融点、弾性率、伸長回復率の測定結果を表1に示す。表1中の構成単位の各単位は、原料の仕込み比より計算した値を示す。表2中のHSはハードセグメントの略称でポリアミド単位を指し、SSはソフトセグメントの略称でポリエーテルジアミン単位(B)を指す。表2中のHS/SSはポリアミド単位(A)とポリエーテルジアミン単位(B)の重量比を指す。
Figure 0006477194
製造例1〜5により得られたポリアミドエラストマーの各液体に対する耐久性試験の結果を表3に示す。
Figure 0006477194
[実施例1〜12、比較例1〜8]
表4に示す組み合わせの積層体を作成し、その積層体の剥離強度を測定した。その結果を表4に示す。
Figure 0006477194

Claims (5)

  1. ポリアミドエラストマーを含む層とジエン系ゴムを含む層を含む積層体であって、
    前記ポリアミドエラストマーが、ポリアミド単位(A)と、ポリエーテルジアミン単位(B)を含むポリアミドエラストマー(X)であって、
    前記ポリアミド単位(A)は、一般式(1)で表わされる単位及び一般式(2)で表わされる単位を含み、
    前記ポリエーテルジアミン単位(B)が、一般式(3)で表わされる単位を含む、ことを特徴とする積層体。
    Figure 0006477194

    Figure 0006477194
    (ここで、R1は炭素数1〜20の炭化水素の分子鎖又は炭素原子1〜20を有するアルキレン基を示す。)
    Figure 0006477194
    (ここで、x及びzは1〜20であり、yは4〜50を示す。)
  2. 前記ポリアミドエラストマーが、伸長回復率が55%以上あり、融点が200℃以上ある請求項1に記載の積層体。
  3. 前記一般式(2)で表わされる単位が、炭素数5〜18の脂肪族ジアミン成分由来の単位を含む請求項1又は2に記載の積層体
  4. 前記ポリアミドエラストマー(X)の相対粘度が1.2〜3.0(1.0g/dlトリフルオロ酢酸溶液、25℃)である請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
  5. 前記ジエン系ゴムが、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロ二トリルブタジエンゴム、天然ゴム及びイソプレンゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれかに記載の積層体。
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