JP6387643B2 - 電子弦楽器、楽音発生方法及びプログラム - Google Patents

電子弦楽器、楽音発生方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、電子弦楽器、楽音発生方法及びプログラムに関する。
従来、フレットに対する押弦操作を検出し、フレットに張設された弦が弾弦された場合に、押弦操作の検出結果に応じた楽音を発生させる電子弦楽器が知られている。
このような方式は、指板上のスイッチやセンサで、押弦された位置を認識することが必要なため、弦楽器としての外観を損ねること、さらには発音後の音高の変化に対応できない問題がある。
また、弾弦された弦の振動をマイクで拾い、電気信号として周波数や振幅を認識する方式も従来から提案されている(特許文献1)。この方式では、指板上にスイッチやセンサを設ける必要がないため、弦楽器としての外観を損ねることもなく、発音後の音高の変化にも忠実に対応できるが、弦の振動からその周波数や振幅を抽出するまで時間がかかるため、弾弦してから実際に発音するまで若干の遅延が生じる問題がある。
そこで近年では、金属フレットと金属弦とを用い、この両者の電気的な接触を検出することにより押弦位置を検出し、金属弦の弾弦と同時にこの押弦位置により決定された音高の楽音を発音させ、その後弾弦から抽出した周波数で発音中の楽音の音高を補正する、という方式が提案されている。
このような方式によれば、弦楽器としての外観を損ねることもなく、かつ発音の遅延も生じない。
特開昭63−136088公報公報
楽音の発音後にその音高を補正するために、楽音を生成する音源に対して、検出された弦の振動周波数に基づいて音高を補正すべき旨の指示を行うコマンドを送付する方式が取られる。そして、弦の振動に忠実な楽音を発生させようとすれば、楽音が発音されている間中に弦の振動周波数検出、音高補正のためのコマンド送付、という処理を所定間隔毎にかつ連続的に行わねばならない。
特に、弦楽器の楽音の音高の変化は比較的少ないものの、発音当初は音高の変化が早く安定していないこと、かつできる限り早く正確な音高に補正しなければならないことから、この音高補正のためのコマンド送付も比較的短い間隔で頻繁に行わねばならない。
しかしながら、あまりに短い間隔でコマンド送付を行うことは、音源との通信データ量及び制御系統の処理負担が増大することとなり、特に複数の弦が同時に弾弦された場合などは、その処理に対応できなくなる恐れがある。
一方、複数張設される弦の太さは夫々異なり、太さが太くなるほどその振動周波数が小さくなることは知られている。したがって、細い弦は振動周波数が高く周期が短いうえに振動周波数の変化も生じやすいが、逆に太い弦は振動周波数が低いので周期が長く、かつ振動周波数の変化も生じにくい。この点を考慮すると、太さが異なる弦を同一の時間間隔で弦の振動周波数検出及び音高補正のためのコマンド送付の処理を行うのは不合理である。つまり、細い弦に合わせた時間間隔で処理を行えば、太い弦で無駄な処理を行うことになり、太い弦に合わせれば細い弦で発生する楽音の音高の変化が忠実に再現できなくなる。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、電子弦楽器における音高の補正をより効率的に行うことを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様の電子弦楽器は、指板部上に張設された複数の弦のいずれが弾弦されたかを検出する弾弦検出手段と、前記弾弦検出手段によって弾弦が検出された弦の振動ピッチを検出する弦振動検出手段と、前記弦振動検出手段によって検出された振動ピッチに応じて、発音中の楽音の音高を補正するためのコマンドを、弾弦された弦に対応して設定されている時間間隔で連続的に音源に出力するコマンド出力手段と、を有し、前記時間間隔は、前記複数の弦夫々に対して異なる時間間隔となるように設定されていることを特徴とする。
本発明の他の態様の電子弦楽器は、弾弦された弦の振動ピッチを検出する弦振動検出手段と、指板部上の複数のフレットそれぞれに設けられ、前記指板部上に張設された複数の弦と前記複数のフレットとの接触状態を検出する複数のセンサと、前記弦振動検出手段によって検出された振動ピッチに応じて、発音中の楽音の音高を補正するためのコマンドを、設定された時間間隔で連続的に音源に出力するコマンド出力手段と、を有し、前記コマンド出力手段は、各弦について前記フレットの位置に対応して設定された前記コマンドの出力の時間間隔に基づいて、前記センサによって検出された前記フレットとの接触状態に応じた前記コマンドの出力を行うことを特徴とする。
本発明の他の態様の電子弦楽器は、弾弦された弦の振動ピッチを検出する弦振動検出手段と、前記弦振動検出手段によって検出された弦の振動ピッチの変化が所定以下の状態であるか否かを判定する振動状態判定手段と、前記弦振動検出手段によって検出された振動ピッチに応じて、発音中の楽音の音高を補正するためのコマンドを、設定された時間間隔で連続的に音源に出力するコマンド出力手段と、を有し、前記コマンド出力手段は、前記振動状態判定手段によって前記弦の振動ピッチの変化が所定以下の状態であると判定された場合は、前記弦の振動ピッチの変化が所定以下の状態でないと判定された場合と比べて、前記コマンドの出力の時間間隔を長くすることを特徴とする。
本発明によれば、電子弦楽器における音高の補正をより効率的に行うことが可能となる。
電子弦楽器の外観を示す正面図である。 電子部のハードウェア構成を示すブロック図である。 押弦センサの信号制御部を示す模式図である。 電子弦楽器において実行されるメインフローを示すフローチャートである。 割り込み処理を示すフローチャートである。 メインフローのステップS3においてサブフローとして実行される弦状態認識処理を示すフローチャートである。 メインフローのステップS9においてサブフローとして実行されるピッチ抽出処理を示すフローチャートである。 弦の振動波形を示す模式図である。 メインフローのステップS14においてサブフローとして実行されるコマンド出力判定処理を示すフローチャートである。 不安定時間テーブルの一例を示す模式図である。 安定時インターバルテーブルの一例を示す模式図である。 電子弦楽器の動作の概念を示す模式図である。 B5の音高における弦の振動波形の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
[電子弦楽器1の概要]
初めに、図1を参照して、本発明の一実施形態としての電子弦楽器1の概要について説明する。
図1は、電子弦楽器1の外観を示す正面図である。図1に示す如く、電子弦楽器1は、電子ギターとして構成され、本体10と、ネック20と、ヘッド30とに大別される。
ヘッド30には、スチール製の弦22の一端が巻かれる糸巻き31が取り付けられており、ネック20は、指板21に複数のフレット23が埋め込まれている。なお、本実施形態において、弦22は6本、フレット23は22個、設けられている。6本の弦22は、各々弦番号と対応付けられている。一番細い弦22が、弦番号「1番」であり、弦22の太さが太くなる順番で弦番号が大きくなる。22個のフレット23は、各々フレット番号と対応付けられている。最もヘッド30寄りのフレット23は、フレット番号「1番」であり、ヘッド30側から遠ざかるに連れて、配置されたフレット23のフレット番号が大きくなる。
本体10には、弦22の他端が取り付けられるブリッジ16と、弦22の振動を検出するノーマルピックアップ11と、各々の弦22の振動を独立して検出するヘキサピックアップ12と、放音されるサウンドにトレモロ効果を付加するためのトレモロアーム17と、本体10の内部に内蔵されている電子部13と、各々の弦22と電子部13とを接続するケーブル14と、音色の種類等を表示するための表示部15と、が設けられている。
図2は、電子部13のハードウェア構成を示すブロック図である。電子部13は、CPU(Central Processing Unit)41と、ROM(Read Only Memory)42と、RAM(Random Access Memory)43と、押弦センサ44と、音源45と、ノーマルピックアップ11と、ヘキサピックアップ12と、アナログフィルタ12aと、A/D(アナログデジタルコンバータ)12bと、スイッチ48と、表示部15と、I/F(インターフェース)49と、がバス50を介して接続されている。
さらに、電子部13は、DSP(Digital Signal Processor)46と、D/A(デジタルアナログコンバータ)47と、を備える。
CPU41は、ROM42に記録されているプログラム、または、記憶部(図示せず)からRAM43にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM43には、CPU41が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。例えば、RAM43には、コードとフレット23の押弦位置との関係が対応付けられたコード定義テーブルが記憶されている。コード定義テーブルを参照することで、演奏される曲で使用されるコードが判明すれば、CPU41において、演奏者によって押弦されるフレット23の位置を特定することが可能となる。
押弦センサ44は、押弦が何番の弦の何番のフレットに対して行われたかを検出する。この押弦センサ44は、弦22とフレット23との電気的接触を検出することにより、押弦位置を検出する。
音源45は、例えばMIDI(Musical Instrument Digital Interface)データで発音が指示された楽音の波形データを生成し、その波形データをD/A変換して得られるオーディオ信号を、DSP46及びD/A47を介して外部音源53に出力して、発音及び消音の指示を出す。なお、外部音源53は、D/A47から出力されたオーディオ信号を増幅して出力するアンプ回路(図示せず)と、アンプ回路から入力されたオーディオ信号により楽音を放音するスピーカ(図示せず)と、を備える。
ノーマルピックアップ11は、検出された弦22の振動を電気信号に変換してCPU41に出力する。
ヘキサピックアップ12は、検出された各々の弦22の独立した振動を電気信号に変換してアナログフィルタ12aに出力する。
アナログフィルタ12aは、ヘキサピックアップ12によって検出された弦の振動波形において、設定された周波数領域の成分を通過させる。
A/D12bは、アナログフィルタ12aを通過した振動波形をアナログ信号からデジタル信号に変換し、CPU41に出力する。
スイッチ48は、本体10に設けられた各種スイッチ(図示せず)からの入力信号をCPU41に出力する。
表示部15は、発音対象となる音色の種類等を表示する。
図3は、押弦センサ44の信号制御部を示す模式図である。
図3に示すように、押弦センサ44においては、フレット23の数に対応する22の選択線KI0〜KI21と、弦22の数に対応する6の信号線KC0〜KC5とがマトリクス状に配列された構成を有している。
各弦22に対応する各信号線KC0〜KC5は、所定時間(例えば0.1ms)毎に順次アクティブな状態(ここではローレベル)にスイッチングされる。また、選択線KI0〜KI21は、ハイレベル(例えば5v)にプルアップされている。アクティブな状態とされた信号線KC0〜KC5が、押弦によりフレット23に接触すると、その弦が接触しているフレット23に対応する選択線KI0〜KI21からは、信号線KC0〜KC5の状態に対応する信号(ここではローレベルの信号)が読み出される。
即ち、押弦センサ44は、所定時間毎に信号線KC0〜KC5を1つずつアクティブな状態に切り替え、選択線KI0〜KI21の状態(ハイレベルまたはローレベル)を読み出して、すべてのフレット23について、いずれの位置が押弦されているかを検出する。
[メインフロー]
図4は、本実施形態に係る電子弦楽器1において実行されるメインフローを示すフローチャートである。
図4に示すメインフローは、電子弦楽器1の動作中、CPU41によって繰り返し実行される。
メインフローが開始されると、ステップS1において、CPU41は、処理対象の弦番号Nに1をセットし(N=1)、振動波形をサンプリングするためのタイマTsの動作を開始する。
ステップS2において、CPU41は、発音中であるか否かの判定を行う。
ステップS2において、発音中でない(NO)と判定された場合、処理はステップS3に移行する。
一方、ステップS2において、発音中であると判定された場合、処理はステップS9に移行する。
ステップS3において、CPU41は、弦22の振動状態を認識するためのサブフローである弦状態認識処理(図6参照)を実行する。
ステップS4において、CPU41は、弦22の振動状態が正ゼロクロス(負から正へのゼロクロス)中であるか否かの判定を行う。具体的には、ステップS4において、CPU41は、正ゼロクロス中を示すフラグがオンであるか否かの判定を行う。
ステップS4において、弦22の振動状態が正ゼロクロス中でない(NO)、即ち、正ゼロクロス中を示すフラグがオフであると判定された場合、処理はステップS16に移行する。
一方、ステップS4において、弦22の振動状態が正ゼロクロス中である(YES)、即ち、正ゼロクロス中を示すフラグがオンであると判定された場合、処理はステップS5に移行する。
ステップS5において、CPU41は、弦22の振幅が発音を行うための閾値Th1を超えているか否かの判定を行う。具体的には、CPU41は、弦22の正の振幅値の絶対値または負の振幅値の絶対値が閾値Th1を超えているか否かの判定を行う。
ステップS5において、弦22の振幅が発音を行うための閾値Th1を超えていない(NO)と判定された場合、処理はステップS6に移行する。
一方、ステップS5において、弦22の振幅が発音を行うための閾値Th1を超えている(YES)と判定された場合、処理はステップS7に移行する。
ステップS6において、CPU41は、発音開始からの時間をカウントするための波形タイマTcの値(波形タイマ値)をクリアし、ゼロに設定する。なお、波形タイマ値は、メインフローと並行して実行される割り込み処理(図5参照)によって、所定時間(例えば、1ms)毎に更新される。波形タイマTcは、振動波形をサンプリングするためのタイマTsよりも低い周波数である。そのため、波形タイマTcを用いることにより、より低い処理負荷で振動波形と同期するタイマを実現することができる。
ステップS7において、CPU41は、音源45に対して発音を開始させるコマンド(発音コマンド)を出力する。このとき、CPU41は、各弦の発音すべき音高をフレット23の押弦位置に対応する音高とし、発音すべきベロシティを弦22の正の振幅値の絶対値または負の振幅値の絶対値のうち、閾値Th1を超えているものに対応するベロシティとして、発音コマンドを出力する。なお、発音すべきベロシティを弦22の正の振幅値の絶対値または負の振幅値の絶対値の平均値としてもよい。
ステップS8において、CPU41は、波形タイマ値を1に設定する。
ステップS9において、CPU41は、弦22の振動波形におけるピッチを抽出するためのサブフローであるピッチ抽出処理(図7参照)を実行する。
ステップS10において、CPU41は、弦22の振動状態が正ゼロクロス中であるか否か(即ち、正ゼロクロス中を示すフラグがオンであるか否か)の判定を行う。
ステップS10において、弦22の振動状態が正ゼロクロス中である(YES)、即ち、正ゼロクロス中を示すフラグがオンであると判定された場合、処理はステップS11に移行する。
一方、ステップS10において、弦22の振動状態が正ゼロクロス中でない(NO)、即ち、正ゼロクロス中を示すフラグがオンでないと判定された場合、処理はステップS16に移行する。
ステップS11において、CPU41は、弦22の振幅がピッチ抽出を行うための閾値Th2を超えているか否かの判定を行う。具体的には、CPU41は、弦22の正の振幅値の絶対値または負の振幅値の絶対値が閾値Th2を超えているか否かの判定を行う。
なお、本実施形態において、ピッチ抽出を行うための弦22の振幅の閾値Th2は、発音を行うための弦22の振幅の閾値Th1と同一であるものとする。ただし、ピッチ抽出を行うための弦22の振幅の閾値Th2は、発音を行うための弦22の振幅の閾値Th1と異なるものとしてもよい。
ステップS11において、弦22の振幅がピッチ抽出を行うための閾値Th2を超えている(YES)と判定された場合、処理はステップS12に移行する。
一方、ステップS11において、弦22の振幅がピッチ抽出を行うための閾値Th2を超えていない(NO)と判定された場合、処理はステップS6に移行する。
ステップS12において、CPU41は、今回の正ゼロクロスにおけるタイマTsの値(ゼロクロスタイマ値)から前回の正ゼロクロスにおけるゼロクロスタイマ値を減算し、弦22の振動のピッチを算出する。
ステップS13において、CPU41は、今回の正ゼロクロスにおけるゼロクロスタイマ値を前回の正ゼロクロスにおけるゼロクロスタイマ値に設定する。
ステップS14において、CPU41は、コマンドの出力を許可するか否かを判定するためのサブフローであるコマンド出力判定処理(図9参照)を実行することにより、音高を補正するコマンドを出力するか否かの判定を行う。コマンド出力判定処理が実行される結果、コマンドの送信が許可され、コマンドを出力すると判定される場合と、コマンドの送信が許可されず、コマンドを出力しないと判定される場合とに分岐する。
ステップS14において、コマンドを出力しない(NO)と判定された場合、処理はステップS16に移行する。
一方、ステップS14において、コマンドを出力する(YES)と判定された場合、処理はステップS15に移行する。
ステップS15において、CPU41は、ステップS12において算出されたピッチに応じて、音源45に対して音高を補正するためのコマンド(ピッチ変更コマンド)を出力する。このとき、CPU41は、各弦の変更すべき音高を算出されたピッチに対応する音高とし、補正すべきベロシティを弦22の正の振幅値の絶対値または負の振幅値の絶対値のうち、閾値Th2を超えているものに対応するベロシティとして、ピッチ変更コマンドを出力する。なお、変更すべきベロシティを弦22の正の振幅値の絶対値または負の振幅値の絶対値の平均値としてもよい。
ステップS16において、CPU41は、弦番号Nを1インクリメントする(N=N+1)。
ステップS17において、CPU41は、弦番号Nが6より大きいか否かの判定を行う。
ステップS17において、弦番号Nが6より大きい(YES)と判定された場合、処理はステップS18に移行する。
一方、ステップS17において、弦番号Nが6以下である(NO)と判定された場合、処理はステップS2に移行する。
ステップS18において、CPU41は、処理対象の弦番号Nに1をセットする(N=1)。
ステップS18の後、処理はステップS2に移行する。
[割り込み処理]
次に、割り込み処理について説明する。
図5は、割り込み処理を示すフローチャートである。
割り込み処理は、CPU41によって、メインフローと並行して所定時間(例えば、1ms)毎に実行される。
割り込み処理が開始されると、ステップS101において、CPU41は、波形タイマ値がゼロであるか否かの判定を行う。
ステップS101において、波形タイマ値がゼロである(YES)と判定された場合、割り込み処理は終了となる。
一方、ステップS101において、波形タイマ値がゼロでない(NO)、即ち、1以上であると判定された場合、処理はステップS102に移行する。
ステップS102において、CPU41は、波形タイマ値を1インクリメントする。
ステップS102の後、割り込み処理は終了となる。
[弦状態認識処理]
次に、弦状態認識処理について説明する。
図6は、メインフローのステップS3においてサブフローとして実行される弦状態認識処理を示すフローチャートである。
弦状態認識処理が開始されると、ステップS201において、CPU41は、弦番号Nの弦22をアクティブとするためのスキャンパルスを印加する。
ステップS202において、CPU41は、弦番号Nの弦22がいずれのフレット23に接触しているかを表すフレット情報を取得する。このとき、フレット情報は、押弦センサ44の出力信号から取得される。
ステップS203において、CPU41は、弦番号Nの弦22の振幅を取得する。このとき、弦22の振幅は、A/D12bの出力信号から取得される。
ステップS204において、CPU41は、正ゼロクロス中であることを示すフラグをオフにする。
ステップS205において、CPU41は、今回取得した振幅値がゼロまたは正であるか否かの判定を行う。
ステップS205において、今回取得した振幅値がゼロまたは正でない(NO)と判定された場合、処理はステップS206に移行する。
一方、ステップS205において、今回取得した振幅値がゼロまたは正である(YES)と判定された場合、処理はステップS209に移行する。
ステップS206において、CPU41は、前回取得した振幅値がゼロまたは正であるか否かの判定を行う。
ステップS206において、前回取得した振幅値がゼロまたは正でない(NO)と判定された場合、処理はステップS207に移行する。
一方、ステップS206において、前回取得した振幅値がゼロまたは正である(YES)と判定された場合、処理はメインフローに戻る。
ステップS207において、CPU41は、今回の振幅値の方が前回までに取得された負の振幅値の最大値よりも絶対値が大きいか否かの判定を行う。
ステップS207において、今回の振幅値の方が前回までに取得された負の振幅値の最大値よりも絶対値が大きい(YES)と判定された場合、処理はステップS208に移行する。
一方、ステップS207において、今回の振幅値の方が前回までに取得された負の振幅値の最大値よりも絶対値が大きくない(NO)と判定された場合、処理はメインフローに戻る。
ステップS208において、CPU41は、今回の振幅値を負の振幅値の最大値とする。
ステップS208の後、処理はメインフローに戻る。
ステップS209において、CPU41は、前回の振幅値がゼロまたは正であるか否かの判定を行う。
ステップS209において、前回の振幅値がゼロまたは正でない(NO)と判定された場合、処理はステップS210に移行する。
一方、ステップS209において、前回の振幅値がゼロまたは正である(YES)と判定された場合、処理はステップS211に移行する。
ステップS210において、CPU41は、正ゼロクロス中であることを示すフラグをオンにする。
ステップS210の後、処理はメインフローに戻る。
ステップS211において、CPU41は、今回の振幅値の方が前回までに取得された正の振幅値の最大値よりも絶対値が大きいか否かの判定を行う。
ステップS211において、今回の振幅値の方が前回までに取得された正の振幅値の最大値よりも絶対値が大きい(YES)と判定された場合、処理はステップS212に移行する。
一方、ステップS211において、今回の振幅値の方が前回までに取得された正の振幅値の最大値よりも絶対値が大きくない(NO)と判定された場合、処理はメインフローに戻る。
[ピッチ抽出処理]
次に、ピッチ抽出処理について説明する。
図7は、メインフローのステップS9においてサブフローとして実行されるピッチ抽出処理を示すフローチャートである。
また、図8は、弦22の振動波形を示す模式図である。
ピッチ抽出処理が開始されると、ステップS301において、CPU41は、A/D12bから出力される弦番号Nの弦における波形の振幅を取得する。
ステップS302において、CPU41は、正ゼロクロス中であることを示すフラグをオフにする。
ステップS303において、CPU41は、今回取得した振幅値がゼロまたは正であるか否かの判定を行う。
ステップS303において、今回取得した振幅値がゼロまたは正でない(NO)と判定された場合、処理はステップS304に移行する。
一方、ステップS303において、今回取得した振幅値がゼロまたは正である(YES)と判定された場合、処理はステップS307に移行する。
ステップS304において、CPU41は、前回取得した振幅値がゼロまたは正であるか否かの判定を行う。
ステップS304において、前回取得した振幅値がゼロまたは正でない(NO)と判定された場合、処理はステップS305に移行する。
一方、ステップS304において、前回取得した振幅値がゼロまたは正である(YES)と判定された場合、処理はメインフローに戻る。
ステップS305において、CPU41は、今回の振幅値の方が前回までに取得された負の振幅値の最大値よりも絶対値が大きいか否かの判定を行う。
ステップS305において、今回の振幅値の方が前回までに取得された負の振幅値の最大値よりも絶対値が大きい(YES)と判定された場合、処理はステップS306に移行する。
一方、ステップS305において、今回の振幅値の方が前回までに取得された負の振幅値の最大値よりも絶対値が大きくない(NO)と判定された場合、処理はメインフローに戻る。
ステップS306において、CPU41は、今回の振幅値を負の振幅値のピーク値とする。
ステップS306の後、処理はメインフローに戻る。
ステップS307において、CPU41は、前回の振幅値がゼロまたは正であるか否かの判定を行う。
ステップS307において、前回の振幅値がゼロまたは正でない(NO)と判定された場合、処理はステップS308に移行する。
一方、ステップS307において、前回の振幅値がゼロまたは正である(YES)と判定された場合、処理はステップS310に移行する。
ステップS308において、CPU41は、現在のタイマTsの値をゼロクロスタイマ値とする。
ステップS309において、CPU41は、正ゼロクロス中であることを示すフラグをオンにする。
ステップS309の後、処理はメインフローに戻る。
ステップS310において、CPU41は、今回の振幅値の方が前回までに取得された正の振幅値の最大値よりも絶対値が大きいか否かの判定を行う。
ステップS310において、今回の振幅値の方が前回までに取得された正の振幅値の最大値よりも絶対値が大きい(YES)と判定された場合、処理はステップS311に移行する。
一方、ステップS310において、今回の振幅値の方が前回までに取得された正の振幅値の最大値よりも絶対値が大きくない(NO)と判定された場合、処理はメインフローに戻る。
このような処理により、図8に示す振動波形において、負のピーク値と正のピーク値とが検出され、これらに挟まれた正ゼロクロス点のゼロクロスタイマ値Tbが検出される。そして、ゼロクロスタイマ値Tbと、次に検出された正ゼロクロス点のゼロクロスタイマ値Tとの差分(T−Tb)からピッチが算出される。
[コマンド出力判定処理]
次に、コマンド出力判定処理について説明する。
図9は、メインフローのステップS14においてサブフローとして実行されるコマンド出力判定処理を示すフローチャートである。
なお、コマンド出力判定処理では、弦振動が不安定であると判定する経過時間(不安定時間It)を各弦及び各フレットについて示すテーブル(以下、「不安定時間テーブル」と呼ぶ。)が用いられる。また、コマンド出力判定処理では、弦振動が安定した後に、ピッチ変更コマンドを出力する時間間隔(安定時インターバル時間St)を各弦及び各フレットについて示すテーブル(以下、「安定時インターバルテーブル」と呼ぶ。)が用いられる。
図10は、不安定時間テーブルの一例を示す模式図である。
図10に示すように、不安定時間テーブルには、弦番号1〜6の弦22それぞれについて、押弦されたフレットに対応する弦振動が不安定であると判定する不安定時間Itが設定されている。不安定時間Itは、電子弦楽器1における弦の振動を実測して得られる実験値や理論値を基に設定される。
例えば、弦番号4の弦22では、フレット番号1〜5で押弦された場合、波形タイマ値=7までが不安定時間Itであり、フレット番号6〜11で押弦された場合、波形タイマ値=6までが不安定時間Itである。同様に、フレット番号12〜17で押弦された場合、波形タイマ値=5までが不安定時間Itであり、フレット番号18〜22で押弦された場合、波形タイマ値=4までが不安定時間Itである。
図10に示す不安定時間テーブルでは、弦が細いほど、また、低音側のフレットで押弦されるほど、不安定時間Itが長くなっている。これは、弦が細いほど、また、低音側のフレットで押弦されるほど、弦の振動が安定するまでにより長い時間を要するためである。
なお、図10に示すフレットのグループは一例であり、より少ないグループ数に分割したり、それぞれのフレット毎に設定する場合を含め、より多いグループ数に分割したりすることが可能である。
図11は、安定時インターバルテーブルの一例を示す模式図である。
図11に示すように、安定時インターバルテーブルには、弦番号1〜6の弦22それぞれについて、押弦されたフレットに対応する弦振動が安定した後に、ピッチ変更コマンドを出力する安定時インターバル時間Stが設定されている。
例えば、弦番号4の弦22では、フレット番号1〜5で押弦された場合、波形タイマ値=40の時間間隔が安定時インターバル時間Stであり、フレット番号6〜11及びフレット番号12〜17で押弦された場合、波形タイマ値=30の時間間隔が安定時インターバル時間Stである。同様に、フレット番号18〜22で押弦された場合、波形タイマ値=40の時間間隔が安定時インターバル時間Stである。
図11に示す安定時インターバルテーブルでは、弦が細いほど、また、高音側のフレットで押弦されるほど、安定時インターバル時間Stが短くなっている。これは、弦が細いほど、また、高音側のフレットで押弦されるほど、発音される音が高く、より高い頻度でピッチ変更コマンドを出力することが求められるためである。
なお、図11に示すフレットのグループは一例であり、より少ないグループ数に分割したり、それぞれのフレット毎に設定する場合を含め、より多いグループ数に分割したりすることが可能である。
図9において、コマンド出力判定処理が開始されると、ステップS401において、CPU41は、波形タイマ値が、対象となる弦22について設定されている不安定時間Itを経過しているか否かの判定を行う。具体的には、ステップS401において、CPU41は、弾弦された弦22の波形タイマ値が、図10において、その弦22について設定されている不安定時間Itを経過しているか否かの判定を行う。
ステップS401において、波形タイマ値が、対象となる弦22について設定されている不安定時間Itを経過している(YES)と判定された場合、処理はステップS402に移行する。
一方、ステップS401において、波形タイマ値が、対象となる弦22について設定されている不安定時間Itを経過していない(NO)と判定された場合、処理はステップS404に移行する。
ステップS402において、CPU41は、今回の波形タイマ値から前回のコマンド出力時間を減算し、前回のコマンド出力からの経過時間を算出する。
ステップS403において、CPU41は、前回のコマンド出力からの経過時間が、対象となる弦22について設定されている安定時インターバル時間St以下であるか否かの判定を行う。
ステップS403において、前回のコマンド出力からの経過時間が、対象となる弦22について設定されている安定時インターバル時間St以下である(YES)と判定された場合、処理はメインフローに戻る。
一方、ステップS403において、前回のコマンド出力からの経過時間が、対象となる弦22について設定されている安定時インターバル時間St以下でない(NO)と判定された場合、処理はステップS404に移行する。
ステップS404において、CPU41は、コマンド送信を許可する状態に設定する。
ステップS405において、CPU41は、今回の波形タイマ値を前回のコマンド出力時間に設定する。
ステップS405の後、処理はメインフローに戻る。
図12は、電子弦楽器1の動作の概念を示す模式図である。
図12においては、フィルタ処理によって整形された弦の振動波形と、ピッチ変更コマンドが送信されるタイミングとが、波形タイマ値と対応付けて示されている。
図12に示すように、上述のような処理が実行される結果、電子弦楽器1においては、弾弦が行われて発音コマンドが出力された場合、各弦について設定された不安定時間Itが経過するまでは、正ゼロクロス点が検出される毎(即ち、1周期毎)にピッチ変更コマンドが出力される。
そして、弾弦された弦について設定された不安定時間Itが経過した後には、その弦について設定された安定時インターバル時間Stが経過した後に正ゼロクロス点が検出される毎に、ピッチ変更コマンドが出力される。
そのため、音高の変化に対して速やかに音高を補正するピッチ変更コマンドが出力されると共に、音高の変化が小さい場合には、ピッチ変更コマンドが出力される頻度が低下される。
また、ピッチ変更コマンドは、各弦及び押弦位置に応じた頻度で出力される。
したがって、電子弦楽器1における音高の補正をより効率的に行うことが可能となる。
図13は、B5の音高における弦の振動波形の一例を示す図である。
図13に示す振動波形の場合、波形の周期は1.01ms程度である。
ここで、例えば、MIDIにおけるコマンドは、1つのコマンドの送信に1ms程度を要することから、ピッチ変更コマンドを1周期毎に出力すると、コマンドの送信によって通信データ量が飽和する可能性が高い。特に、複数の弦を弾弦した場合には、コマンドの送信によって通信データ量が飽和する可能性がさらに高いものとなる。
これに対し、本実施形態における電子弦楽器1の場合、弦の振動が安定した後には、ピッチ変更コマンドを出力する頻度が低下することから、通信データ量が飽和することを抑制できる。
[変形例1]
上述の実施形態において、波形タイマTcのカウント値が不安定時間Itを経過しているか否かによって不安定期間と安定期間とを識別し、ピッチ変更コマンドを出力する頻度を変更することとしたが、ピッチ抽出の結果によって弦振動の安定性を判定し、ピッチ変更コマンドの頻度を変えることとしてもよい。即ち、ピッチ抽出によって取得されたピッチの変化がピッチの安定性を判定するための閾値Pth1(第1の閾値)以下となった場合に、弦の振動が安定したものと判定してもよい。
これにより、弦の振動波形の直接的な状態に対応して、より速やかに、かつ、より正確に弦振動の安定性を判定することが可能となる。
[変形例2]
上述の実施形態において、ピッチ抽出の結果から、チョーキング奏法等により発音後のピッチが変化されたか否かを判定し、ピッチ変更コマンドを出力する頻度を変化させてもよい。即ち、不安定時間Itを経過した後に、ピッチ抽出によってピッチが閾値Pth2(第2の閾値)以上変化したと判定された場合に、CPU41は、ピッチ変更コマンドを出力する頻度をより高める(時間間隔をより小さくする)制御を行うことができる。また、このとき、ピッチが閾値Pth2以上変化したと判定された場合、直ちにピッチ変更コマンドを出力することとしてもよい。
これにより、演奏者の奏法に応じて、より適切に音高を補正することが可能となる。
[変形例3]
上述の実施形態において、図10に示す不安定時間テーブルに設定された不安定時間Itは、弾弦の強さに応じて変化させることとしてもよい。即ち、検出された弦の振動波形の振幅が大きい場合に、不安定時間Itをより大きくし、検出された弦の指導波形の振幅が小さい場合に、不安定時間Itをより小さくするよう変化させてもよい。この場合、図1に示す不安定時間テーブルに設定された不安定時間Itに対して、弦の振動波形の振幅の大きさに応じた係数を乗算して変化させることができる。あるいは、弦の振動波形の振幅の大きさに応じた複数の不安定時間テーブルを用意しておき、検出された弦の振動波形の振幅の大きさに応じて、いずれかの不安定時間テーブルを選択して用いることとしてもよい。
これにより、強く弾弦が行われた場合には、弦の振動が安定し難いという現象を加味して、より適切な不安定時間Itを設定することが可能となる。
以上のように構成される電子弦楽器1は、ヘキサピックアップ12と、CPU41と、を備える。
ヘキサピックアップ12は、指板21上に張設された複数の弦22のいずれかが弾弦されたか否かを検出する。
CPU41は、ヘキサピックアップ12によって弾弦が検出された弦22の振動ピッチを検出する。
また、CPU41は、検出した振動ピッチに応じて、発音中の楽音の音高を補正するためのピッチ変更コマンドを、前記複数の弦夫々に対応して設定された時間間隔で連続的に音源45に出力する。
これにより、ピッチ変更コマンドが、各弦に応じた頻度で出力される。
したがって、電子弦楽器1における音高の補正をより効率的に行うことが可能となる。
また、電子弦楽器1は、押弦センサ44を備える。
押弦センサ44は、指板21上の複数のフレット23それぞれに設けられ、当該指板21上に張設された複数の弦22と当該複数のフレット23との接触状態を検出する。
CPU41は、各弦22についてフレット23の位置に対応して設定されたピッチ変更コマンドの出力の時間間隔に基づいて、押弦センサ44によって検出されたフレット23との接触状態に応じたピッチ変更コマンドの出力を行う。
これにより、ピッチ変更コマンドが、各弦の押弦位置に応じた頻度で出力される。
したがって、電子弦楽器1における音高の補正をより効率的に行うことが可能となる。
CPU41は、検出した弦22の振動ピッチの変化が所定以下の状態であるか否かを判定する。
また、CPU41は、弦22の振動ピッチの変化が所定以下の状態であると判定された場合は、弦22の振動ピッチの変化が所定以下の状態でないと判定された場合と比べて、ピッチ変更コマンドの出力の時間間隔を長くする。
これにより、音高の変化に対して速やかに音高を補正するピッチ変更コマンドが出力されると共に、音高の変化が小さい場合には、ピッチ変更コマンドが出力される頻度が低下される。
したがって、電子弦楽器1における音高の補正をより効率的に行うことが可能となる。
CPU41は、発音開始からの時間をカウントする波形タイマTcを有する。
また、CPU41は、ピッチ変更コマンドの出力の時間間隔を波形タイマTcのカウント値によって制御する。
これにより、カウントされた波形タイマTcの値を用いて、簡単にピッチ変更コマンドの出力間隔を制御することができる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上述の実施形態において、図10における不安定時間テーブルに設定された不安定時間は一例であり、これに限られない。即ち、弦が細いほど、また、低音側のフレットで押弦されるほど、不安定時間Itが長くなれば、電子弦楽器1の仕様等に合わせて、不安定時間テーブルに設定される不安定時間Itは、種々変更することができる。
同様に、上述の実施形態において、図11における安定時インターバルテーブルに設定された安定時インターバル時間Stは一例であり、これに限られない。即ち、弦が細いほど、また、高音側のフレットで押弦されるほど、安定時インターバル時間Stが短くなれば、電子弦楽器1の仕様等に合わせて、安定時インターバルテーブルに設定される安定時インターバル時間Stは、種々変更することができる。
また、上述の実施形態では、本発明が適用される電子弦楽器として、電子ギターを例として説明したが、特にこれに限定されず、押弦操作されるものであれば、電子ギター以外の電子弦楽器としても構成することができる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体で構成される。当該記録媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、または光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu−ray(登録商標) Disc(ブルーレイディスク)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図2のROM42等で構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
指板部上に張設された複数の弦のいずれかが弾弦されたか否かを検出する弾弦検出手段と、
前記弾弦検出手段によって弾弦が検出された弦の振動ピッチを検出する弦振動検出手段と、
前記弦振動検出手段によって検出された振動ピッチに応じて、発音中の楽音の音高を補正するためのコマンドを、前記複数の弦夫々に対応して設定された時間間隔で連続的に音源に出力するコマンド出力手段と、
を有する電子弦楽器。
[付記2]
指板部上の複数のフレットそれぞれに設けられ、当該指板部上に張設された複数の弦と当該複数のフレットとの接触状態を検出する複数のセンサをさらに有し、
前記コマンド出力手段は、各弦について前記フレットの位置に対応して設定された前記コマンドの出力の時間間隔に基づいて、前記センサによって検出された前記フレットとの接触状態に応じた前記コマンドの出力を行う付記1に記載の電子弦楽器。
[付記3]
前記弦振動検出手段によって検出された弦の振動ピッチの変化が所定以下の状態であるか否かを判定する振動状態判定手段をさらに有し、
前記コマンド出力手段は、前記振動状態判定手段によって前記弦の振動ピッチの変化が所定以下の状態であると判定された場合は、前記弦の振動ピッチの変化が所定以下の状態でないと判定された場合と比べて、前記コマンドの出力の時間間隔を長くする付記1または2に記載の電子弦楽器。
[付記4]
発音開始からの経過時間をカウントする波形タイマをさらに備え、
前記コマンド出力手段は、前記コマンドの出力の時間間隔を前記波形タイマのカウント値によって制御する付記1から3のいずれか1つに記載の電子弦楽器。
[付記5]
指板部上に張設された複数の弦のいずれかが弾弦されたか否かを検出する弾弦検出手段を備える電子弦楽器に用いられる楽音発生方法であって、
前記電子弦楽器が、
前記弾弦検出手段によって弾弦が検出された弦の振動ピッチを検出し、
検出された振動ピッチに応じて、発音中の楽音の音高を補正するためのコマンドを、前記複数の弦夫々に対応して設定された時間間隔で連続的に音源に出力する、楽音発生方法。
[付記6]
指板部上に張設された複数の弦のいずれかが弾弦されたか否かを検出する弾弦検出手段を備える電子弦楽器として用いられるコンピュータに、
前記弾弦検出手段によって弾弦が検出された弦の振動ピッチを検出する弦振動検出ステップと、
前記弦振動検出ステップにおいて検出された振動ピッチに応じて、発音中の楽音の音高を補正するためのコマンドを、前記複数の弦夫々に対応して設定された時間間隔で連続的に音源に出力するコマンド出力ステップと、
を実行させるプログラム。
1・・・電子弦楽器、10・・・本体、11・・・ノーマルピックアップ、12・・・ヘキサピックアップ、12a・・・アナログフィルタ、12b・・・A/D、13・・・電子部、14・・・ケーブル、15・・・表示部、16・・・ブリッジ、17・・・トレモロアーム、20・・・ネック、21・・・指板、22・・・弦、23・・・フレット、30・・・ヘッド、31・・・糸巻き、41・・・CPU、42・・・ROM、43・・・RAM、44・・・押弦センサ、45・・・音源、46・・・DSP、47・・・D/A、48・・・スイッチ、49・・・I/F、50・・・バス、53・・・外部音源、KI0〜KI21・・・選択線、KC0〜KC5・・・信号線

Claims (6)

  1. 指板部上に張設された複数の弦のいずれが弾弦されたかを検出する弾弦検出手段と、
    前記弾弦検出手段によって弾弦が検出された弦の振動ピッチを検出する弦振動検出手段と、
    前記弦振動検出手段によって検出された振動ピッチに応じて、発音中の楽音の音高を補正するためのコマンドを、弾弦された弦に対応して設定されている時間間隔で連続的に音源に出力するコマンド出力手段と、
    を有し、
    前記時間間隔は、前記複数の弦夫々に対して異なる時間間隔となるように設定されている、電子弦楽器。
  2. 弾弦された弦の振動ピッチを検出する弦振動検出手段と、
    指板部上の複数のフレットそれぞれに設けられ、前記指板部上に張設された複数の弦と前記複数のフレットとの接触状態を検出する複数のセンサと、
    前記弦振動検出手段によって検出された振動ピッチに応じて、発音中の楽音の音高を補正するためのコマンドを、設定された時間間隔で連続的に音源に出力するコマンド出力手段と、
    を有し、
    前記コマンド出力手段は、各弦について前記フレットの位置に対応して設定された前記コマンドの出力の時間間隔に基づいて、前記センサによって検出された前記フレットとの接触状態に応じた前記コマンドの出力を行う、電子弦楽器。
  3. 弾弦された弦の振動ピッチを検出する弦振動検出手段と、
    前記弦振動検出手段によって検出された弦の振動ピッチの変化が所定以下の状態であるか否かを判定する振動状態判定手段と、
    前記弦振動検出手段によって検出された振動ピッチに応じて、発音中の楽音の音高を補正するためのコマンドを、設定された時間間隔で連続的に音源に出力するコマンド出力手段と、
    を有し、
    前記コマンド出力手段は、前記振動状態判定手段によって前記弦の振動ピッチの変化が所定以下の状態であると判定された場合は、前記弦の振動ピッチの変化が所定以下の状態でないと判定された場合と比べて、前記コマンドの出力の時間間隔を長くする、電子弦楽器。
  4. 発音開始からの経過時間をカウントする波形タイマをさらに備え、
    前記コマンド出力手段は、前記コマンドの出力の時間間隔を前記波形タイマのカウント値によって制御する請求項1から3のいずれか1項に記載の電子弦楽器。
  5. 電子弦楽器が、
    弾弦された弦の振動ピッチを検出し、
    複数の弦の弾弦状態、複数のフレットの接触状態、弦の振動ピッチの変化状態、のうちの少なくとも1つの状態を検出し、
    検出された振動ピッチに応じて、発音中の楽音の音高を補正するためのコマンドを、設定可能な複数の時間間隔のうち前記検出した状態に対応して決められた時間間隔で連続的に音源に出力する、楽音発生方法。
  6. コンピュータに、
    弾弦された弦の振動ピッチを検出する弦振動検出ステップと、
    複数の弦の弾弦状態、複数のフレットの接触状態、弦の振動ピッチの変化状態、のうちの少なくとも1つの状態を検出する状態検出ステップと、
    前記弦振動検出ステップにおいて検出された振動ピッチに応じて、発音中の楽音の音高を補正するためのコマンドを、設定可能な複数の時間間隔のうち前記状態検出ステップで検出した状態に対応して決められた時間間隔で連続的に音源に出力するコマンド出力ステップと、
    を実行させるプログラム。
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