JP2829987B2 - 音高決定装置 - Google Patents

音高決定装置

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JP2829987B2
JP2829987B2 JP63262919A JP26291988A JP2829987B2 JP 2829987 B2 JP2829987 B2 JP 2829987B2 JP 63262919 A JP63262919 A JP 63262919A JP 26291988 A JP26291988 A JP 26291988A JP 2829987 B2 JP2829987 B2 JP 2829987B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、楽器に対するメカニカルな調律作業を必
要とすることなく、自動的に所望の音高(調律された音
高)の楽音を得ることが可能な音高決定装置に関する。
[従来技術とその問題点] 近年、電子技術の急速な発展に伴い、東洋の琴、イン
ドのシタール、西洋のバイオリン、ギターなどの伝統的
な自然弦楽器の代わりに、電子技術を応用した各種形態
の電子弦楽器、例えば、エレキギター、電子バイオリ
ン、ギターシンセサイザーなどが各種開発されている。
この電子弦楽器は、一般に、張設されている弦の振動を
電気信号に変換し、その電気信号に基づいて、所要の音
色、音量で楽音を発音させる点において、前述した自然
弦楽器の場合と顕著に相違するが、自然弦楽器の場合と
同様、弦押圧操作面(フィンガーボード面)上に、所定
の張力で張設されている弦の所定フレット位置を押弦操
作することにより、弦の振動可能有効長、すなわち、弦
長を指先で適宜規定した状態のもとで、対応する弦を弾
弦操作しながら、前述した押弦フレット位置で規定され
た音高の楽音を発音させることにおいて共通的な特徴を
有する。したがって、電子弦楽器においても、自然弦楽
器の場合と同様、張設されている全弦とも、各弦ごと
に、適正な張力で張られていること、フィンガーボー
ド上に固定的に配設されている各フレット位置との関係
で、そのフィンガーボード上に張設されている全弦と
も、各弦ごとに、適正な弦長で張られていること、すな
わち、以上2つのように、適正なチューニング状態で各
弦が張設されていることが必要である。もしも、各弦が
適正な張力で、かつ、各フレット位置との関係において
適正な弦長で張られていないと、誤った音高で楽音を発
音することになる。特に、多種多様な音色の楽音を弾弦
操作で発音するタイプのギターシンセサイザーの場合、
弦の有効振動長により規定される弦振動周期情報を抽出
し、その弦振動周期情報に基づいて、対応する音高の楽
音を発音制御するようにしている関係上、適正なチュー
ニング状態で各弦が張られていないと、誤った弦振動周
期情報を抽出することとなり、その結果、誤った音高の
楽音を発音する原因となる。そのため、適正なチューニ
ング状態で各弦が張られていることが特に必要となる。
従来、こうした各弦のチューニング状態を適正化する
方策として、二つの調弦法が知られている。一つは、ピ
ッチ調弦法またはファイン調弦法と呼ばれる方法であ
る。この調弦法は、ヘッドや胴部上に設けられている糸
巻装置(ペグなどと呼ばれている)などを用いて、張設
されている弦の緊張度を増減変更して、その弦の張力の
度合いを変更する方法である。もう一つは、ハーモニッ
ク調弦法または弦長調弦法と呼ばれる方法である。この
調弦法は、張設されている弦の両端を支持する一対の弦
支持部材(一般に、ブリッジ、駒、ナットなどと呼ばれ
ている。)の間の距離を変更して、その弦の弦長を変え
る方法である。
ところで、最近、前述した二つの調弦法に従って、そ
の二つの調弦法をほぼ同時に実現し得る新規なチューニ
ング装置が開発されている(たとえば、特開昭58−1639
97号公報記載のもの。)。このチューニング装置は、従
来、各弦の張力や弦長を変更しようとする場合、弦の張
力変更機構と弦長変更機構を別個独立に作動させて適正
なチューニング状態を設定するようにしているため、そ
のチューニング作業に多大な手間と時間を要しているこ
とに鑑みてなされたものである。このチューニング装置
によれば、各弦の弦長を適正に設定した後、その弦の一
端を強固に拘束したままの状態で、すなわち、適正な弦
長に設定されている各弦の弦長を変更しない状態で、各
弦の緊張度合を増減変更することができる結果、従来の
チューニング装置と比較して、適正なチューニング状態
を比較的に迅速かつ容易に設定することができる利点が
ある。
しかしながら、上述したチューニング装置を用いて、
適正なチューニング状態を得るようにする場合において
も、各弦ごとに、それの張力を変更する部材や各弦を支
持する弦支持部材を、各弦ごとに適宜微調整したり、ネ
ック長手方向に移動したりするというメカニカルなチュ
ーニング作業を必要とするという問題点があった。
また、演奏前に、各弦を適正なチューニング状態に調
弦した場合であっても、演奏中において、たとえば、ビ
ブラート・アームによるアーミング操作(発生楽音の各
音高を一律に上げ下げして変調をかける操作)や、指先
によるチョーキング操作(ピッキング後、押さえている
弦を押し上げ、または下へ引っ張って発生楽音の音高を
上げ下げする操作で、ベンディング操作ともいう。)、
スライディング操作(ピッキング後、押弦中の指を弦の
長手方向に沿ってスライドさせて、発音中の楽音の周波
数を変調させる操作)、フィンガリング操作(同様に、
ピッキング後、またはピッキング前に、押弦中の指の位
置を変えながら、異なる音高の楽音を得る操作)などを
頻繁に行うと、その操作に起因して、弦のチューニング
状態が狂うことが多々ある、このような事態が生じてき
た場合、次の演奏までの短い時間内に、直ちに、適正な
チューニング状態に是正することが出来ず、その結果、
演奏者の意図しない音高(チューニング状態が狂った音
高)で楽音を発生させ続けてしまわざるを得ないという
問題点もあった。
更にまた、弦のチューニング状態を各弦ごとに適正な
状態に設定することは、初心者には難しく、とかく弦を
強く張り過ぎて、弦を切断してしまうということがあ
る。このような事態を未然に防止するため、弦のチュー
ニング作業を専門家に依頼したり、あるいはチューニン
グ設定器を特に用いて行ったりしなければならないこと
が有るという問題点があった。
[発明の目的] この発明は、上記従来の問題点を解決するためになさ
れたもので有り、弦が適正なチューニング状態で張られ
ていない場合でも、簡単なチューニング初期設定操作を
行うだけで、適正なチューニング状態で弾弦演奏をした
場合と同様な、正確な音高の楽音の発生を行いうる音高
決定装置を得ることを目的とする。更に、この発明の他
の目的は弾弦後においてしばしば行われる。スライディ
ング操作、フィンガリング操作、チョーキング操作、ア
ーミング操作などのように弦の振動周波数を変化させる
操作に対しても追従して調律のとれた音高制御が可能な
音高決定装置を提供することである。更にこの発明の目
的は、入力された振動信号に対し、調律のとれたイニシ
ャルとアフターの音高制御が可能な音高決定装置を提供
することである。
[発明の要点] この発明は、上記の目的を達成するため、演奏に先立
って、決められた押弦位置において弦を弾弦操作した場
合に、ピッチ抽出手段にて抽出された弦振動の基本周期
に基づいて、基準となる調律に関する弦の張設状態を判
別、検査しておき、発音開始指示時には、ピッチ抽出手
段で抽出されている基本周期を弦状態の判別結果に基づ
いて調律された音高指定データに変換してイニシャルの
音高を制御し、発音開始指示後においてピッチ抽出手段
にて新しい基本周期が抽出された場合には、これに応答
してその周期を弦状態の判別結果に基づいて調律された
音高指定データに変換してアフターの音高を制御するよ
うにしたことを特徴とする。
更に、この発明によれば、入力された振動信号から、
この振動信号の基本周期に相当するピッチ情報を抽出す
るピッチ抽出手段と、所望の基準音高を表わす所望の基
準ピッチ情報を記憶する基準ピッチ記憶手段と、演奏前
において、前記ピッチ抽出手段により抽出されたピッチ
情報をピッチサンプル情報として記憶するピッチサンプ
ル情報記憶手段と、演奏中において、前記振動信号の立
上りに応答して、前記ピッチ抽出手段からピッチ情報が
抽出されると、このピッチ情報を前記所望の基準ピッチ
情報と前記ピッチサンプル情報とに基づいて変更するイ
ニシャル音高制御手段と、演奏中において、前記イニシ
ャル音高制御手段の動作後に、前記ピッチ抽出手段から
新たなピッチ情報が抽出されると、このピッチ情報を前
記所望の基準ピッチ情報と前記ピッチサンプル情報とに
基づいて変更するアフター音高制御手段と、を有するこ
とを特徴とする音高決定装置が提供される。
[実施例] 以下、この発明の実施例について図面を参照しながら
述べる。
<第1実施例> 第1実施例に係る電子弦楽器の外観を第1図に示す。
この電子弦楽器は、主としてボディ101とフィンガーボ
ード102aを有するネック102とから構成されている。上
記フィンガーボード102a上には、多数(この実施例の場
合、24個)のフレット102b……が12平均律に従った不均
等間隔、すなわち、通常のギターと同様に、ヘッド124
からボディ101側に向うに従ってフレット間隔FLが徐々
に短くなるように配設されている。また、ボディ101の
上には、電子弦楽器の弦107の張力に変化をつけるため
のビブラート・アーム(トレモノ・アーム)103を有す
るトレモロ基板104が支軸105を支点として回動可能に取
り付けられている。この基板104の上部には、弦支持部1
10が一体形成されており、ここに、電子弦楽器の弦107
の一端が固定される。更に、トレモロ基板104上のほぼ
中央部には、弦振動検出手段として、各弦独立型のピッ
クアップ111が設けられており、各々のピックアップ111
により、電子弦楽器の弦107の振動が検出されるように
なっている。
一方、第1図のネック102の先端に取り付けられたヘ
ッド124の基端126には、弦支持部110と同様な弦支持部1
27が形成されており、ここに、弦107の他端が固定され
る。弦支持部110から弦支持部127までの弦107の長さGL
は開放状態で弦107が振動する長さを規定する。
次にこの電子弦楽器に用いられる電子回路構成につい
て、第2図を参照しながら述べる。
第2図において、第1弦〜第6弦107……までの各弦
ごとに独立して設けられたピックアップ手段111である
ヘキサピックアップ1……は、各弦107……の振動を検
出して電気信号に変換するものである。このヘキサピッ
クアップ1の出力である弦振動信号は、アンプ2を介し
てローパスフィルタ3に加えられ、ここで高次の倍音信
号が除去される。このローパスフィルタ3のカットオフ
周波数は、各弦ごとに異なるように設定されるのが望ま
しい。このローパスフィルタ3の出力は、ピッチ抽出手
段としてのピッチ抽出回路4に加えられ、このピッチ抽
出回路4において各弦107……の振動の基本周期である
ピッチ情報を抽出し、その抽出ピッチ情報をマイクロコ
ンピュータのCPUから成る処理回路5に送出するように
なっている。このピッチ抽出回路4は、この実施例で
は、各弦独立型のピックアップ1……にて検出された弦
振動信号の正ピーク値と負ピーク値とを比較し、その値
の大きい方のピーク点に関連する点を始点とし、次に同
様にして検出される同じ側(すなわち、正側または負
側)のピーク点で、所定条件を満足するピーク点に関連
する点(例えば、正ピーク点または負ピーク点通過直後
のゼロクロス点)を終点とする時間間隔を、当該弦振動
の周期として検知する、いわゆるピーク点・ゼロクロス
点併用方式を採用しているが、このような方式に限定さ
れず、各種の方式のものを採用することができる。
また、各ローパスフィルタ3からの弦振動信号は振動
レベル検出回路35にも加えられ、ここで、弦振動信号の
レベルが検出され、デジタル形式で処理回路5に送出さ
れる。処理回路5では送られてきた弦振動レベルが所定
のONレベル以上となったときに、楽音の発音開始(弾弦
操作の開始)と判断し、所定のFFレベル以下となったと
きに楽音の終了(弾弦操作の終了)と判断する。更に、
処理回路5は弦振動レベルの最大値(ピークレベル)を
弾弦の強さとして測定する。
この実施例の電子弦楽器では、その特徴としてプリセ
ットとプレイの2種類のモードを切換えるモード切換ス
イッチ6が設けられている。このモード切換スイッチ6
は、演奏前に、電子弦楽器の各弦107……の状態を検査
する際に用いられるプリセットモードと、検査結果から
電子調律された音高制御が行われる演奏中に用いられる
プレイモードとにモードを切換えるためのものである。
そして、第2図に示すようにモード切換スイッチ6をプ
リセット側に切換えると、プリセットモードが設定さ
れ、プレイ側に切換えるとプレイモードが設定される。
また、この実施例の構成の特徴として、上記プリセッ
トモード設定時において用いられる、第1弦の開放周期
レジスタ7a〜第6弦開放周期レジスタ7f、換算係数演算
回路8、第1弦の換算係数レジスタ9a〜第6弦の換算係
数レジスタ9f、及び押弦位置対周期テーブルメモリ10が
設けられている。この第1弦から第6弦までの各弦107
……ごとに対応して設けられた第1弦開放周期レジスタ
7a〜第6弦開放周期レジスタ7fは、プリセットモードの
設定下において、各弦107……ごとに、弦振動の長さが
所定長となる所定の押弦位置、この実施例の場合は開放
弦フレット位置(第0フレット位置)にて弾奏操作され
た場合に測定される開放弦周期データTMを記憶するもの
である。たとえば、ピッチ抽出回路4により、ある弦10
7の開放弦ピッキングにより所定のピッチが抽出される
と、処理回路5によって、その弦107の開放弦周期デー
タTMが弦状態判別情報として、対応する開放周期レジス
タ7a〜7fに書き込まれる。
換算係数周期演算回路8は、上述した第1弦〜第6弦
の開放周期レジスタ7a〜7fに記憶された各々の開放弦周
期データTMを、押弦位置対周期テーブルメモリ10の先頭
にある開放弦に対する周期データTOと比較し、両者の比
TO/TMを計算し、その結果を第1弦の換算係数レジスタ9
a〜第6弦の換算係数レジスタ9fに書き込む。これによ
り、測定された各弦の周期TMが各弦の開放弦の状態に対
する周期であることが確認される。
ここで、第3図を参照して押弦位置対周期テーブルメ
モリ10の内容を説明する。図示のテーブルにおいて、X
セントは押弦位置を表わしており、0セントが第0フレ
ット位置(開放弦フレット位置)、100セントが第1フ
レット位置、200セントが第2フレット位置……を表わ
している。図示の例では、押弦位置の分解能を10セント
としているため、テーブルのアドレス0が開放弦フレッ
ト位置に対応し、テーブルのアドレス10が第1フレット
位置に対応する。Y周期の欄がテーブルのデータであ
り、ここに各押弦位置Xに対する周期のデータY(=10
00×2−x/1200)が記憶される。押弦位置の取り得る範
囲が第0フレット位置(開放弦フレット位置)〜第28フ
レット位置となっているのは第1図の電子弦楽器のフィ
ンガーボード102a上に24個のフレットがあることと関連
している。テーブルの方が4フレット分大きいのは、ト
レモノアーム103の操作や、弦107に対するチョーキング
(ベンディング)操作により、弦107の振動周波数が上
昇することを考慮したものである。
第2図に戻って、キーコード変換回路11は、プレイモ
ード設定中に用いられるものであり、弾弦操作により発
生した各々の弦107……の振動に対して測定した周期
を、調律された弦における周期を指定するためのキーコ
ードデータ(音高指定データ)に変換して調律制御を行
う。詳細には、キーコード変換回路11は測定周期が与え
られた場合に、先のプリセットモードにおいて判別され
ている弦の状態の情報、ここでは、換算係数レジスタ9a
〜9fの換算係数データを読み出し、この換算係数を測定
周期に乗じて、周期を変換する。この変換された周期
は、キーコード変換回路11が押弦位置対周期変換テーブ
ルメモリ10を検索する場合のキーとなる。すなわち、変
換された周期のデータをもつテーブルアドレスが測定周
期に係る弦の押弦位置を表わす。キーコード変換回路11
はテーブル検索によって検出した押弦位置データに、調
律された弦の開放状態に対するキーコード(開放弦キー
コードレジスタ12(12a〜12f)に記憶されている)を加
算することにより、目的のキーコードデータを生成す
る。
この実施例ではキーコード変換回路11の生成する調律
キーコードの分解能は楽音の発音開始時と後とで異なる
ようにしている。詳細には、キーコード変換回路11は発
音開始時には半音(100セント)の分解能でキーコード
を生成し、発音中はそれより細かい10セントの分解能
(テーブルメモリ10の分解能と等しい)でキーコードを
生成する。いずれの分解能を選択するかを判別するた
め、処理回路5からキーコード変換回路11にRUN FLAG信
号が与えられる。RUN FLAG信号は、発音開始時には論理
“0"をとり、発音中は“1"をとる。また、キーコード変
換回路11において各々の弦に対する換算係数レジスタ9a
〜9f、開放弦キーコードレジスタ12a〜12fを選択するた
めに、処理回路5からキーコード変換回路に弦番号のデ
ータが測定周期データ(演奏ピッチ情報)とともに転送
される。
ここで第4図を参照して開放弦キーコードレジスタ12
に置かれるキーコードのデータフォーマットについて説
明する。
この実施例では第1図の電子弦楽器は適正な調律状態
の下で通常の6弦ギターと同様の開放弦音高(周波数)
をとることを想定してある。したがって、調律された第
1弦の開放状態での音名はE4、第2弦の開放弦音名はB
3、第3弦はG3、第4弦はD3、第5弦はA2、第6弦はE2
である。この各開放弦の音名に対応するキーコードが第
4図(a)に示すように開放弦キーコードレジスタに記
憶されている。これらのキーコードは音名C0に対するキ
ーコードをゼロとし、1オクターブを120とした直線的
に変化する数値で音高を表現する(第4図(b)参
照)。式で表わすと、キーコードKCは、周波数の対数 KC=120log2(K×F) で与えられる。ただし、Fは周波数、Kは定数であり、
音名C0のときの周波数F(=16,352Hz)においてKF=1
となる。このような対数で音高を表現すると、可聴周波
数の範囲に対して、キーコードの範囲を小さくすること
ができ、データ長を小さくしてデータ圧縮できる利点が
あるので、多くの電子楽器または楽器間インターフェイ
ス(例えば、MIDI規格)で採用されている。もっとも、
このデータ表現には限定されず、他の任意の音高表現が
可能である。
第2図に戻り、キーコード変換回路11の生成した調律
弦に対するキーコードは音高指定データとして音源回路
13に供給される。更に音源回路13には、処理回路5から
発音開始/終了指示の信号(発音時には弾弦力のタッチ
パラメータとしての弦振動のピークレベルのデータも含
まれる)が供給される。音源回路13は、発音開始時に
は、キーコード変換回路11からの半音きざみのキーコー
ドデータから周波数または位相信号を生成し、各位相の
楽音波形を生成することにより、指定された音高の楽音
を形成し、発音中に弦107の振動周波数に変化があった
場合には、そのことを表わすキーコード変換回路11から
の10セント分解能のキーコードに応答し、変化した新た
な音高の楽音を形成する。音源回路13の形成した楽音は
オーディオシステム14に供給され、音響信号として外部
に出力される。
以上の構成を有する実施例の動作について以下説明す
る。
まず、調弦に対する各弦107の状態が判別、検査され
るプリセットモードから説明する。プリセットモードは
モード切換スイッチ6をプリセット側に切り換えること
により設定される。このモードにおいて、演奏者は各々
の弦107を開放した状態で弾弦する。この結果、ピッチ
抽出回路4にて、各弦107の開放周期が抽出され、処理
回路5に渡される。処理回路5はピッチ抽出回路4から
送られてくる各弦の開放周期を直接あるいは、間接的に
(例えば周期データを内部バッファにサンプルし、平均
化処理を行った結果TMを)対応する弦の開放周期レジス
タ7a〜7fに格納する。開放周期の測定が完了すると、換
算係数演算回路8が起動し、第5図のフローに従って換
算係数を演算する。すなわちステップA2で、弦STに対す
る開放周期レジスタ7a〜7fをアクセスし、そのデータTM
を取り込む。次のステップA3で押弦位置対周期テーブル
メモリ10の先頭アドレスをアクセスして、テーブルに置
かれた開放弦の周期TOをロードする。そして、測定され
た開放周期TMとテーブルの開放周期TMとの比CALを計算
し(ステップA4)、その結果を弦STの換算係数として換
算係数レジスタ9a〜9fに格納する(ステップA5)。
以上の説明からわかるように、プリセットモードで
は、各弦107の張設状態が、測定開放周期データあるい
は、換算係数データの形式で判別される。後者の換算係
数は、後のプレイモードにおいて、測定した周期を押弦
位置対周期テーブルメモリ10上の対応周期に変換して、
押弦位置を検出するのに利用される。なお、換算係数の
計算はプレイモード中に適宜実行するようにしてもよ
い。
次にプレイモード中の電子調律制御について説明す
る。第6図にプレイモードにおける実施例の動作のフロ
ーを示す。図示のフローは任意の1つの弦に対するもの
である。第7図には任意の弦に対する弾弦操作の結果生
じる弦振動の波形とともにこの弦振動に基づいて音源回
路11で生成される楽音波形を例示してある。まず、弦10
7が静止している間は、ON FLAG=0なので、処理回路5
によるステップB−1のチェックは成立する。また、弦
振動レベル検出回路35から与えられる弦振動レベルもゼ
ロまたはゼロに近いのでステップB−2で弦振動レベル
が所定のONレベルに達していないことが確認される。弾
弦があると第7図(a)に示すように弦振動が立ち上
る。同図(a)の振動レベルL1はONレベルよりも高い。
したがって、この振動レベルL1が発生した次のパスでは
ステップB−2のチェックが成立し、ステップB−3で
発音開始のためのON FLAGを立てる。
弦振動の発生に伴い、その周期の計算が、ピッチ抽出
回路4で実行され、その結果を受けて、処理回路5によ
り最初のピッチ(周期)の確定処理が行われる。すなわ
ち、ステップB−1のチェックON FLAG=0が不成立で
あり、次のステップB−4のチェックRUN FLAG=0が成
立するのでステップB−5に進み、ここで最初のピッチ
が確定したかどうかを調べる。いま、第7図(a)に示
す周期T1を最初の確定周期とすると、この周期T1が得ら
れた次のパスのステップB−5のチェックが成立する。
この場合、処理回路5はこの演奏ピッチ情報を弦番号、
RUN FLAGとともにキーコード変換回路11に渡す。この結
果、ステップB−6に示すように、キーコード変換回路
11において半音単位(100セントきざみ)の調律キーコ
ードが生成される。更に処理回路5はステップB−7に
示すように、タッチパラメータとして振動レベルのピー
ク(第7図(a)の場合、振動レベルL1とL2の大きい方
の値)を生成する。
このようにして生成されたキーコードとピークレベル
はステップB−8に示すように発音開始信号とともに音
源回路13に送出され、その結果、第7図(b)に示すよ
うに調律された音高の楽音が音源回路13にて生成され
る。その後、処理回路5は楽音が発音中であることを示
すため、RUN FLAGを立てる(ステップB−9)。
したがって、発音開始後は、ステップB−4のチェッ
クRUN FLAG=0が不成立となり、次のステップB−10で
振動レベルがOFFレベル以下になったかどうかが調べら
れる。そして、OFFレベル以上の間は、ステップB−11
で周期が変化したかどうかが処理回路5によって検査さ
れる。いま、第7図(a)の周期T2が変化した周期だと
すれば、このステップB−11の条件が成立し、処理回路
5は、この新しい周期T2を弦番号ST、RUN FLAGとともに
キーコード変換回路11に送る。これを受けて、キーコー
ド変換回路11は調律されたキーコードを発音開始のとき
よりも高い10セントの分解能で計算する(ステップB−
12)。この高分解能のキーコードは音源回路13に供給さ
れ(ステップB−13)、これによって発音開始後は細か
いピッチ変更が可能となる。
いったん発生した弦振動は、弾弦操作後、時間の経過
とともに減衰する。第7図(a)では、時刻OFFで振動
レベルが所定のOFFレベル以下になっている。このと
き、第6図のフローのステップB−10に示す条件が成立
し、処理回路5はステップB−14で音源回路13に対し発
音終了信号を送出して音源回路13で発生している楽音を
消音させる。更に処理回路5は弦107が静止状態に移行
したことを示すため、RUN FLAGとON FLAGをリセットす
る(ステップB−15)。
第6図のステップB6とB−12で実行されるキーコード
変換回路11の処理の詳細を第8図に示す。C−1に示
す、抽出ピッチ(測定周期)INと弦番号STとRUN FLAGは
処理回路5から入力されるデータである。これらのデー
タを受け、キーコード変換回路11はステップC−2で弦
STに対する換算係数レジスタ9a〜9fを内部のCALレジス
タにロードする。次にこの換算係数CALを測定周期INに
乗じてテーブルメモリ10に対応する換算周期INを得る
(ステップC−3)、この換算周期INをもつアドレスが
弦STの押弦位置を表わしている。したがって、続くステ
ップC−4〜C−12において、押弦位置対周期テーブル
メモリ10を検索して、換算周期INに最も良く一致する周
期データをもつアドレスを検出する。第3図に例示する
ように、押弦位置対周期テーブルメモリ10の内容は、ア
ドレス順に値が減少する。これを利用して、第8図では
テーブルメモリ10の2分岐検索を行っている。すなわ
ち、ステップC−4で、L0レジスタに“−1"、H1レジス
タにテーブルメモリ10のサイズN(第3図の場合280)
を初期設定する。このL0の値とH1の値の1/2がテーブル
メモリ10に対するポインタPとなり(C−9)、このポ
インタPの指すアドレスにある周期データ[P]が換算
周期INと比較される(C−7)。換算周期INの方が長い
場合、目的のアドレスは現在のポインタPより若い番地
であり、逆の場合にはより高い番地に目的のアドレスが
あるはずである。したがって、前者の場合は、PをH1に
代入し(C−8)、後者の場合はPをL0に代入する。こ
の結果、C−5からC−9のループを回る都度、H1とL0
との差は半分となり、やがてステップC−5でL0+1≧
H1が成立する。この時点で、H1の値またはL0の値が、テ
ーブルメモリ10のなかで、換算周期に最も近い周期デー
タをもつアドレス、すなわち、測定周期を与えた弦の押
弦位置を示していることになる。
いずれのアドレスH1、L0がより換算周期INに近いかを
判別し、その結果をNレジスタに格納している部分が続
くステップC−10〜C−12である。
以上の処理によって得られたNレジスタの値は、弦ST
の押弦位置をテーブルメモリ10の分解能である10セント
単位で表現したものである。
上述したように、この実施例では発音中は10セント単
位の高分解能でキーコードを生成するが、発音開始時に
は、通常、トレモロアーム103やチョーキングによるピ
ッチベンド操作が行われないことを考慮し、半音単位、
すなわち、100セント単位の低分解能でキーコードを得
る。これを実現するため、次のステップC−13でRUN FL
AGを調べ、発音開始時か否かを判別し、発音開始時には
続くステップC−14〜C−17で、10セント分解能の押弦
位置Nをフレット対応の半音単位の押弦位置に変換して
いる。すなわち、K=INT(N/10)により、100セントに
満たない数値を切り捨ててフレットKを得(ステップC
−14)、前後のフレットK、K+1のいずれに10セント
分解能の押弦位置Nが近いかを判別し(ステップC−1
5)、近い方のフレットKに対する値10KをNレジスタに
格納している(ステップC−16、C−17)。
ここまでで、測定周期INを与えた弦の押弦位置Nが、
発音中は10セントの分解能、発音開始時は100セントの
分解能で得られている。
したがって、次のステップC−18で弦STに対する調律
された弦の開放弦キーコードを開放弦キーコードレジス
タ12から取り出し、その値Rを次のステップC−19で押
弦位置Nに加算することにより測定周期に対する調律周
期を表わすキーコードNを得ている。
以上の説明からわかるように、この第1実施例では、
プリセットモード時に電子弦楽器の各弦107を開放弦フ
レット位置において弾弦してみることにより、調律に関
する各弦の開放弦状態を検査、判別する。そして、プレ
イモード時において任意の位置で弾弦された弦107の弦
振動状態について測定した周期から、適正に調律された
周期を指示するためのキーコードに変換するために、プ
リセットモード時に得た判別結果に基づいて、測定周期
を押弦位置対周期テーブルメモリ10上の周期に換算し、
テーブルメモリ10を検索することにより、押弦位置を求
め、この押弦位置に開放弦のキーコードを加え、そのキ
ーコードによって音源回路13における音高の制御を行っ
ているので、弦107がいかなる状態で張設されているか
にかからず、常に、適正に調律された音高の楽音を得る
ことができる。
<第2実施例> 次に第2実施例について説明する。この実施例では、
キーコードを生成する上での対数処理を直接的な計算で
行っている。第2実施例の全体回路構成を第9図に示
す。第2図と同様な要素については同様の参照符号を付
してあり、その説明は省略する。
較正係数演算回路15は第1実施例の換算係数演算回路
8に対応するものであり、第1弦〜第6弦開放周期レジ
スタ7a〜7fの各々に記憶された測定開放周期を読み出し
て基準の開放周期との比(較正係数)を計算し、その結
果を第1弦〜第6弦較正係数レジスタ17a〜17fの各々に
書込む。ただし、第1実施例の換算係数演算回路8と異
なり、較正係数演算回路15はプレイモード中にキーコー
ド変換回路11Aからの演算指示に応答して動作するよう
になっている。また、基準の開放周期として、各々の弦
107が適正に調律されているとした場合の周期が使用さ
れる。この調律された開放周期のデータを各々の弦107
について記憶する部分が第1弦〜第6弦調律開放周期レ
ジスタ16(16a〜16f)である。第10図に示すように、第
1弦の調律開放周期は3034μsec、第2弦は4050μsec、
第3弦は5102μsec、第4弦は6811μsec、第5弦は9091
μsec、第6弦は12135μsecとなっている。
第2実施例のキーコード変換回路11AはLOG(対数)演
算部11A−1を有しており、このLOG演算部11A−1にお
いて、対数が近似多項式演算によって直接的に計算され
る。したがって、第2実施例の場合には、第1実施例の
押弦位置対周期テーブルメモリ10のような対数変換テー
ブルは不要である。第2実施例のキーコード変換回路10
Aは、発音開示時には半音(100セント)分解能でキーコ
ードを生成し、発音中は1セント分解能でキーコードを
生成する。このキーコードのフォーマットは、1オクタ
ーブを1200(セント)とし、1セントに付き1数値と
し、音名C0に対するキーコードがゼロになるように選ば
れている。したがって、周波数Fに対するキーコードKC
は、 KC=1200log2(F/K) で与えられる。ここにKは音名C0の周波数16.352Hzに対
応する定数である。
動作を説明すると、プリセットモード時は、第1実施
例の場合と同様にして、各弦107の開放弦状態のもとで
弾弦が行われ、ピッチ抽出回路4にて各開放周期が抽出
され、その結果が処理回路5にて第1弦〜第6弦開放周
期レジスタ7a〜7fの各々に記録される。ただし、この時
点では較正係数は演算されない。
プレイモード中はキーコード計算処理以外は、第1実
施例とほぼ同様に動作する。第2実施例のキーコード計
算処理の詳細を第11図に示す。
D−1に示すデータTM、ST、RUN FLUGは処理回路5よ
りキーコード変換回路11Aに供給される測定周期、弦番
号、発音中フラグのデータである。これを受けてキーコ
ード変換回路11Aは較正係数演算回路15に較正係数の演
算指示を出す。そこで、較正係数演算回路15はステップ
D−2に示すように、弦STの測定開放周期(プリセット
モード時に判別した弦の状態を表わす)を選択したレジ
スタ7a〜7fからT(M、0)にロードし、ステップD−
3に示すように、弦STの調律開放周期を選択したレジス
タ16からT(t、0)にロードし、次のステップD−4
で両者の比T(M、0)/T(t、0)計算して弦STの較
正係数レジスタCALF(17a〜17f)にロードする。これに
対し、キーコード変換回路11Aは定数Cをロードして
(ステップD−5)、CALF/(TM×C)を計算して結果
をZレジスタにロードする(ステップD−6)。ここ
に、TM/CALFは、測定周期に対する調律周期を表わす。
次のステップD−7でLOG演算部11A−1が動作して、Z
の対数を多項式計算によって求め、結果をYレジスタに
ロードする。次にキーコード変換回路11A−1は2つの
対数(log2)をXレジスタにロードし(ステップD−
8)、キーコードN=1200×(Y−X)をセント単位の
分解能で計算する(D−9)。
以上のステップD−2〜D−9を実行することによ
り、調律された弦の音高を指示するキーコードNが1セ
ント単位の分解能で得られている。したがってこのキー
コードNは、 で与えられる。ここに、 T(M、0):開放弦状態で測定した弦の開放周期 T(t、0):適正に調律された弦の開放周期 TM :測定周期 C :定数 である 一例として、第1弦の開放周期がプリセットモードに
おいて、3304μsecで測定されたとしてみる。第1弦の
調律開放周期は3034μsecである。いま、プレイモード
において、第1弦の測定周期として、1500μsecが得ら
れたとする。これに対し、適正に調律された弦のキーコ
ードNは、定数Cが16.352×10-6(1/C=61154.5)であ
るので、 となる。すなわち、音名F5より67セント高い音高を表わ
している。
第11図のステップD−10〜D−14は第8図のC−13〜
C−17に似た処理であり、RUN FLAG=0のとき、すなわ
ち、発音開始のときにイニシャルキーコードを半音(10
0セント)の分解能で計算する処理である。上記の例の
場合では、N=6600(セント)となり、F#5が指定さ
れることになる。
このように、第2実施例の場合は、キーコードを生成
する際に、対数変換テーブルを必要としないので、その
ための記憶容量を節約することができる。
<変形例> 以上で実施例の説明を終えるが、この発明はこれらの
実施例には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施例では、音源回路13に対し、音高を
指定するためのキーコードのフォーマットを、適正に調
律された周期または周波数を対数変換した形式で与えて
いる。この代りに、データ圧縮のために、他の形式のキ
ーコードを、エンコーダあるいは変換メモリ等で実現さ
れるテーブル手段を用いて生成してもよい。あるいは、
適正に調律された周波数または周期を直接表現するキー
コード(音高指定データ)を用いてもよい。この場合、
キーコード変換回路における対数変換処理は不要とな
る。例えば、周波数表現のキーコードKCは、 で計算できる。ここに、 T(M、0):プリセット時に測定した弦の開放周期 T(t、0):適正に調律した弦の開放周期 TM :プレイモード時に得た弦の測定周期 である。また、音源回路13は受信した周波数キーコード
を累算することによって、楽音の位相信号を得ることが
でき、上述した実施例の場合に要求されるキーコード/
周波数変換処理を必要としない。
また、上記実施例では、プリセットモード時の押弦位
置として開放弦フレット位置(第0フレット位置)を使
用しているが、他の任意の所定位置を弦状態判別のため
の押弦位置として使用できる。
上記実施例では、第12図に示すように、開放弦状態に
おいて弦107が振動する長さGLと、所定のフレット位置
で押弦した状態において弦107が振動する長さGNとの
比、したがって、各長さGL、GNにおける弦振動周期の比
は一定であって既知であることを仮定している。しかし
ながら、なんらかの理由で、弦支持部110、または127の
位置が正規の位置からずれている場合にはこの仮定が成
立しなくなる。この場合は、プリセットモードにおいて
2点以上の押弦位置で周期を測定(サンプル)すること
により、弦支持部110、127のずれを判別でき、プレイモ
ード時における音高の電子調律制御が可能となる。その
原理を第12図を参照して説明する。第12図において、A
とBEは各弦支持部127、110による弦107の支点を表わし
ている。図の例では支点BEが正規の支点Bの位置からず
れている。すなわち、支点Aから支点Bまでの距離GL
が、正規の開放弦の長さであり、支点BEは正規な支点B
よりプラス方向にEだけずれている。この場合、プリセ
ットモードにおいて2点をサンプルする場合の2点とし
て、開放弦フレット位置と第24フレット位置とを選んだ
とする。開放弦フレット位置で測定した周期は図中、T
(M、0)で示され、第24フレット位置で測定した周期
はT(M、24)で示されている。測定開放周期T(M、
0)は、ずれた開放弦の弦長(GL+E)で測定されるの
で、両者は比例する。また、第24フレット測定周期T
(M、24)は第24フレットから支点BEまでの弦の長さに
比例する。弦が正規の長さより、長い長さで振動するの
で、開放測定周期T(M、0)と第24フレット測定周期
T(M、24)との比T(M、0)/T(M、24)は4より
小さくなる。このような弦状態の下で、任意のフレット
Nと測定周期T(M、N)との関係が判別できれば、電
子調弦は可能である。支点Aが正規の位置にあることと
フレット間隔の規則性とから、支点Aから第Nフレット
までの距離はGL であり、支点Aから第24フレットまでの距離はGL である。後者の距離GL はプリセットモードで測定した開放周期T(M、0)と
第24フレット測定周期T(M、24)との差に比例し、距
離GL は開放測定周期T(M、0)とフレットNに対する測定
周期T(M、N)との差に比例する。したがって、 が成立する。これをフレット位置Nについて解くと、 となる。[ ]内は正しい弦長GLの場合に想定される開
放周波数とフレットNに対する周波数との比を表わして
いる。このNに開放弦にキーコードを加算すれば、実施
例と同様なキーコードが得られる。ヘッド側の支点Aも
ずれている場合には、プリセットモード時に開放弦フレ
ット位置を含む3点で周期を測定すればよい。例えば、
第1フレットの周期をT(M、1)、第24フレットの周
期をT(M、24)とすると、これらのデータと、第Nフ
レット(N>0)の測定周期T(M、N)との間には、
フレット間隔の規則性から の関係があり、Nについて解くと、 となる。したがって、プレイモード中に測定周期T
(M、N)が得られたら、そのデータを、プリセットモ
ードで測定した開放周期T(M、0)と比較し、一致す
れば、押弦位置Nは0(=開放位置)とし、不一致なら
ば上記Nの式に測定周期T(M、N)を代入して、押弦
位置Nを求めることができる。
ある種の電子弦楽器では高音域におけるフィンガリン
グ操作を容易にするため、フレット間隔を等間隔で形成
したフィンガーボードを用いる。この発明はこの種の電
子弦楽器にも応用可能である。この場合、測定周期と押
弦位置との間には一次(比例)関係がある。すなわち、
上記のT(M、0)、T(M、24)、T(M、N)、N
の間に、 が成立する(T(M、24)は波長GLが一定であればT
(M、0)から計算できる)。したがって、測定周期T
(M、N)から押弦位置Nを得るために、周期の対数変
換を行う必要はなくなる。
更に、この発明はギター系の電子弦楽器のようにフレ
ットを有するフィンガーボードをもつ電子弦楽器のみな
らず、バイオリン系(チェロ、ベース等)のようにフレ
ットなしのフィンガーボードをもつ電子弦楽器にも応用
できる。したがって、この発明は弓で擦弦する電子擦弦
楽器にも応用できる。
[発明の効果] 請求項1によれば、演奏に先立って、決められた押弦
位置において弦を振動させた場合に、ピッチ抽出手段で
抽出された基本周期に基づいて、演奏前の上記弦の張設
状態を弦状態検査手段にて判別検査しておき、発音開始
指示時には、ピッチ抽出手段で抽出されている基本周期
を、弦状態の判別結果に基づいて調律された音高指定デ
ータに変換する制御をイニシャル音高制御手段にて行
い、発音中においてピッチ抽出手段にて新しい基本周期
が抽出されたときには、これに応答し、その基本周期を
弦状態の判別結果に基づいて調律された音高指定データ
に変換する制御をアフター音高制御手段にて行っている
ので、機械的に弦の調律を行う必要なしに、適正に調律
された音高による楽音の制御を、発音開始時にとどらま
ず、発音開始後に演奏者がフィンガリング操作、チョー
キング操作、アーミング操作などのように、弦の振動数
を変動させるような行為を行った場合にも、それに追従
する調律された音高による楽音の制御が可能である。こ
のような電子的調律機能をもっているので電子弦楽器に
張設する全ての弦の種類、材質、太さ等を弦別に選定す
る必要はなくなり、たとえば、同一の太さの弦が使用で
きるという利点も生じる。
請求項2、3は上記弦状態検査手段とイニシャル音高
制御手段とアフター音高制御手段とによる電子調律制御
の構成例を示したものである。請求項2では弦の任意の
押弦位置とそれに対応する基本周期との関係を演奏前に
おける基本周期抽出結果から特定し、演奏中に抽出され
た基本周期データに対してはこの関係を適応して対応す
る押弦位置データを得、しかる後、押弦位置データを調
律された音高指定データに変換することにより電子調律
を行っている。一方、請求項3では演奏前において得た
基本周期データとそれに対する調律された基本周期デー
タとの比を算出し、演奏中に抽出された基本周期データ
に対してはこの比によって修正して調律された基本周期
データを得、しかる後、調律された基本周期データを対
応する音高指定データに変換することによって電子調律
を行っている。
請求項4と5は演奏前において、基本周期の抽出が弦
の1つの押弦位置ではなく弦の複数の決められた押弦位
置について行われるようにしており、請求項4ではこれ
ら複数の基本周期抽出結果から、弦の任意の押弦位置と
それに対応する基本周期との関係を特定し、請求項5で
はこれら複数の基本周期抽出結果から、演奏中にピッチ
抽出手段によって抽出されることになる任意の基本周期
データとそれに対する調律された基本周期データとの関
係を特定することによって弦の張設状態を規定してい
る。したがって、より正確に弦の張設状態を知ることが
でき、信頼性の高い電子調律が可能となる。また、弦の
支点が正規の位置からずれているような場合にも有効で
ある。
請求項6では発音開始指示時にはイニシャル音高制御
手段にて第1の分解能で調律された音高指定データが生
成され、発音開始指示後はアフター音高制御手段にて第
1の分解能よりも高い第2の分解能で調律された音高指
定データが生成されるようにしているので、弾弦後に行
われるチョーキング操作、アーミング操作などによる微
少な弦の振動周波数の変化に追従する音高制御ができ
る。
請求項7は音高決定装置が調律された音高の楽音を発
生する楽音発生手段を具備する電子弦楽器において用い
られることを示している。したがって、他の請求項の音
高決定装置に関しては電子弦楽器自体に楽音発生手段を
内蔵することは必ずしも必要でない。
請求項8は、音高決定装置がピッチ抽出手段によって
抽出される基本周期データに変動をもたらすトレモロ操
作子を具備する電子弦楽器において用いられるものであ
ることを示している。したがってトレモロ操作子に対す
る操作に応じて音高を制御することができる。
請求項9、10、11、12は弦の張設状態を調べるために
選択される押弦位置の例を示したものである。例えば、
開放弦フレット位置(請求項9)、あるいは開放弦フレ
ット位置とこの開放弦フレット位置から所定の距離を隔
てた少なくとも1つの押弦位置(請求項10)、あるいは
フィンガーボード上に12平均律に従う不均等間隔で規定
されている多数のフレット位置のなかの少なくとも1つ
(請求項11)、フィンガーボード上に均等間隔で規定さ
れているフレット位置のなかの少なくとも1つ(請求項
12)が、弦の張設状態を調べるための押弦位置となる。
請求項13は音高決定装置が複数の弦を張設した電子弦
楽器において用いられることを示している。この場合、
複数の弦の各々について電子調律が行われる。
請求項14は複数の弦の実施例を示したものである。こ
の実施例では、連続した一本の弦素材を複数の箇所にお
いて折曲して複数の弦を形成している。
請求項15は弦振動検出手段の構成例を示したものであ
る。電磁型ピックアップ装置あるいは光学ピックアップ
装置、あるいは圧電素子型ピックアップ装置を弦振動検
出手段として使用することができる。
請求項16は弦振動検出手段として電磁型ピックアップ
装置を用いた場合の弦の構造を例示したものである。弦
の母材を非磁性弦部材とし、電磁型ピックアップ装置と
対応した部位に筒状の磁性部材を形成した構造としてい
る。
請求項17の構成では音高指定データとして、データ圧
縮のために、周期の所定の変換関数で音高を表現するキ
ーコードを使用し、該変換関数のデータを記憶する変換
テーブル手段を設け、イニシャルとアフターの各音高制
御手段にてこの変換テーブル手段を参照してキーコード
を生成するようにしているので、キーコードを利用する
手段(楽音発生手段)へのデータ転送が容易となり高速
化される利点がある。
一方、請求項18の構成では音高指定データとして、周
期の所定の対数関数で音高を表現するキーコードを用
い、イニシャルとアフターの各音高制御手段にて調律さ
れたキーコードを直接的に計算しているので、対数変換
テーブル手段が不要となる利点がある。
また、請求項19の構成では音高指定データとして音高
を周波数で表現するキーコードを使用しているので楽音
発生手段側の位相発生部において、キーコード/周波数
変換を行う必要がなくなり、楽音発生手段側の構成を簡
単にできる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例に係る電子弦楽器の外観図、
第2図は第1実施例の全体回路構成図、第3図は第2図
における押弦位置対周期テーブルメモリの内容を示す
図、第4図は第2図における開放弦キーコードレジスタ
12の内容とキーコードのデータフォーマットを示す図、
第5図は第2図の換算係数演算回路8の動作を示すフロ
ーチャート、第6図はプレイモード中における第1実施
例の動作を示すフローチャート、第7図は第6図の説明
に用いた弦振動波形と発音楽音波形のタイムチャート、
第8図は第2図におけるキーコード変換回路の動作を示
すフローチャート、第9図は第2実施例の全体回路構成
図、第10図は第9図における調律開放周期レジスタ16の
内容を示す図、第11図は第9図における較正係数演算回
路とキーコード変換回路の動作を示すフローチャート、
第12図は変形例に係り、正規の弦長をもたない弦に対す
る電子的調律を説明するのに用いた図である。 4……ピッチ抽出回路、5……処理回路、6……モード
切換スイッチ、7a〜7f……測定開放周期レジスタ、8…
…換算係数演算回路、9a〜9f……換算係数レジスタ、10
……押弦位置対周期テーブルメモリ、11……キーコード
変換回路、12……開放弦キーコードレジスタ、15……較
正係数演算回路、16……調律開放周期レジスタ、17a〜1
7f……較正係数レジスタ、11A……キーコード変換回
路、11A−1……対数演算部。

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィンガーボードと、 前記フィンガーボード上に張設された少なくとも一本の
    弦と、 前記弦の振動を検出する弦振動検出手段と、 前記弦振動検出手段にて検出された弦の振動から、その
    基本周期データを抽出するピッチ抽出手段と、 前記弦振動検出手段にて検出された弦の振動が所定の振
    動レベル以上となった場合に、楽音の発音開始を指示す
    る発音開始指示手段と、 を備える電子弦楽器において用いられる音高決定装置に
    おいて、 演奏に先立って、所定の押弦位置において前記弦を振動
    させた場合に、前記ピッチ抽出手段により抽出された基
    本周期に基づいて、前記弦の張設状態を判別検査する弦
    状態検査手段と、 演奏中において動作し、前記発音開始指示手段による発
    音開始指示時に、前記ピッチ抽出手段により抽出されて
    いる基本周期データを、前記弦状態検査手段にて判別さ
    れている前記弦の張設状態に従って、調律された対応の
    音高指定データに変換するようにするイニシャル音高制
    御手段と、 演奏中において動作し、前記発音開始指示手段による発
    音開始指示後に、前記ピッチ抽出手段により新たな基本
    周期データが抽出されたことに応答し、この新たな基本
    周期データを、前記弦状態検査手段にて判別されている
    前記弦の張設状態に従って、調律された対応の音高指定
    データに変換するように制御するアフター音高制御手段
    と、 を有することを特徴とする音高決定装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の音高決定装置において、 前記弦状態検査手段は、 前記弦の任意の押弦位置とそれに対応する基本周期との
    関係を特定し、この特定された関係に基づいて、前記弦
    の張設状態を規定する関係規定手段を有し、 前記イニシャル音高制御手段と前記アフター音高制御手
    段は、 前記ピッチ抽出手段によって抽出された基本周期データ
    を、前記関係規定手段によって特定された関係に従い、
    対応する押弦位置データに変換する第1変換手段と、 前記第1変換手段からの押弦位置データを、調律された
    対応の音高指定データに変換する第2変換手段と、 を有することを特徴とする音高決定装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の音高決定装置において、 前記弦状態検出手段は、 前記所定の押弦位置において前記弦を振動させた場合
    に、前記ピッチ抽出手段により抽出された基本周期デー
    タと該押弦位置における調律された基本周期データとの
    比を算出する比算出手段を有し、 前記イニシャル音高制御手段と前記アフター音高制御手
    段は、 前記ピッチ抽出手段により抽出された基本周期データ
    を、前記比算出手段の算出した比によって修正し、この
    修正された基本周期データに従って、調律された基本周
    期データを導出する調律周期導出手段と、 前記調律周期導出手段により調律された基本周期データ
    を、対応する音高指定データに変換する変換手段と、 を有することを特徴とする音高決定装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の音高決定装置において、 前記弦状態検査手段は、前記弦の複数の異なる所定の押
    弦位置の各々について前記ピッチ抽出手段により抽出さ
    れた基本周期データから、前記弦の任意の押弦位置とそ
    れに対応する基本周期との関係を特定し、この特定され
    た関係に基づいて、前記弦の張設状態を規定する関係規
    定手段を有することを特徴とする音高決定装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の音高決定装置において、 前記弦状態検査手段は、前記弦の複数の異なる所定の押
    弦位置の各々について前記ピッチ抽出手段により抽出さ
    れた基本周期データから、演奏中に前記ピッチ抽出手段
    によって抽出されることになる任意の基本周期データと
    それに対する調律された基本周期データとの関係を特定
    し、この特定された関係に基づいて、前記弦の張設状態
    を規定する関係規定手段を有することを特徴とする音高
    決定装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の音高決定装置において、 前記発音開始指示手段により発音開始指示が行われたと
    きは、前記イニシャル音高制御手段に対し、前記ピッチ
    抽出手段により抽出された基本周期データを、第1の分
    解能で、調律された対応の音高指定データに変換するよ
    うに指示し、前記発音開始指示手段により発音開始指示
    が行われたあとは、前記アフタ音高制御手段に対し、前
    記ピッチ抽出手段により新たに抽出された基本周期デー
    タを、前記第1の分解能よりも高い第2の分解能で、調
    律された対応の音高指定データに変換するように指示す
    る分解能選択指示手段を有することを特徴とする音高決
    定装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載の音高決定装置において、 前記音高制御手段で変換制御された音高指定データに従
    って、対応する音高の楽音を発生する楽音発生手段を更
    に有することを特徴とする音高決定装置。
  8. 【請求項8】請求項1記載の音高決定装置において、 演奏中における操作に応じて、前記弦の張設状態を変化
    させるトレモロ操作子を更に有することを特徴とする音
    高決定装置。
  9. 【請求項9】請求項1記載の音高決定装置において、前
    記所定の押弦位置は、前記弦の開放弦フレット位置であ
    ることを特徴とする音高決定装置。
  10. 【請求項10】請求項1記載の音高決定装置において、
    前記所定の押弦位置は、前記弦の開放弦フレット位置と
    該開放弦フレット位置から所定の距離を隔てた少なくと
    も一つの押弦位置との複数の押弦位置であることを特徴
    とする音高決定装置。
  11. 【請求項11】請求項1記載の音高決定装置において、
    前記所定の押弦位置は、前記フィンガーボード上に12平
    均律に従って互いに不均等間隔で規定されている多数の
    フレット位置のなかの少なくとも一つの押弦位置である
    ことを特徴とする音高決定装置。
  12. 【請求項12】請求項1記載の音高決定装置において、
    前記所定の押弦位置は、前記フィンガーボード上に互い
    に均等間隔で規定されている多数のフレット位置のなか
    の少なくとも一つの押弦位置であることを特徴とする音
    高決定装置。
  13. 【請求項13】請求項1記載の音高決定装置において、
    前記弦は、複数の弦であることを特徴とする音高決定装
    置。
  14. 【請求項14】請求項13記載の音高決定装置において、
    前記複数の弦は、連続した一本の弦を、複数の箇所にお
    いて折曲して、複数の弦部分を構成したことを特徴とす
    る音高決定装置。
  15. 【請求項15】請求項1記載の音高決定装置において、
    前記弦振動検出手段は、電磁型ピックアップ装置、光学
    型ピックアップ装置、圧電素子型ピックアップ装置のな
    かから選択的に使用されることを特徴とする音高決定装
    置。
  16. 【請求項16】請求項1記載の音高決定装置において、
    前記弦振動検出手段は、電磁型ピックアップ装置からな
    り、前記弦は、両端が固定的に支持された非磁性弦部材
    と、この非磁性弦部材の前記電磁型ピックアップ装置と
    対向した部位に設けられた筒状の磁性部材とからなるこ
    とを特徴とする音高決定装置。
  17. 【請求項17】請求項1記載の音高決定装置において、 前記イニシャル音高制御手段と前記アフター音高制御手
    段の各々は、前記音高指定データのデータ圧縮のため
    に、音高を周期の所定の変換関数で表現するキーコード
    を、前記音高指定データとして発生するためのキーコー
    ド発生手段を有し、該キーコード発生手段は、前記所定
    の変換関数のデータを記憶する変換テーブル手段と、前
    記ピッチ抽出手段により抽出された基本周期データと前
    記弦状態検査手段により判別された弦の張設状態とか
    ら、調律されたキーコードを前記変換テーブル手段のデ
    ータを参照して発生する手段とを有することを特徴とす
    る音高決定装置。
  18. 【請求項18】請求項1記載の音高決定装置において、 前記イニシャル音高制御手段と前記アフター音高制御手
    段の各々は、音高を周期の所定の対数関数で表現するキ
    ーコードを、前記音高指定データとして発生するキーコ
    ード発生手段を有し、該キーコード発生手段は、前記ピ
    ッチ抽出手段により抽出された基本周期データと前記弦
    状態検査手段により判別された弦の張設状態とから、調
    律されたキーコードを直接的に計算するキーコード計算
    手段を有することを特徴とする音高決定装置。
  19. 【請求項19】請求項1記載の音高決定装置において、 前記イニシャル音高制御手段と前記アフター音高制御手
    段の各々は、音高を周波数で表現するキーコードを、前
    記音高指定データとして発生するためのキーコード発生
    手段を有し、該キーコード発生手段は、前記ピッチ抽出
    手段により抽出された基本周期データと前記弦状態検査
    手段により判別された弦の張設状態とから、調律された
    周波数を表わすキーコードを発生する手段を有すること
    を特徴とする音高決定装置。
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