JP2015172679A - 楽音発生装置、楽音発生方法及びプログラム - Google Patents

楽音発生装置、楽音発生方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】演奏操作に応じて早期に発音させながら、発音後の音高の変化による違和感の発生をより適切に抑制する電子弦楽器を提供する。
【解決手段】電子ギターにおいて、静電容量センサCSは、複数の弦それぞれに対応する指板の位置のうち、一部の選択された弦でかつ複数のフレットのうちの一部の選択されたフレットに対応する位置にのみ備えられ、選択された弦が押弦された位置に対応する選択されたフレットの位置を検出する。ヘキサピックアップは、複数の弦のいずれかが弾弦されたことを検出すると共に、弾弦された弦の振動を検出する。マイコンは、弾弦の検出された弦が選択された弦で、押弦位置に対応するフレットの位置が検出された場合、検出されたフレットの位置及び弾弦された弦に基づいて発音すべき楽音の音高を決定し、その他の場合は、検出された振動に基づいて、発音すべき楽音の音高を決定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、楽音発生装置、楽音発生方法及びプログラムに関する。
従来、自然楽器の演奏操作によって発生する波形信号からピッチ(基本周波数)を抽出し、電子回路で構成された音源装置を制御して、人工的に楽音等の音響を得るようにした楽音生成装置が開発されている。
このような楽音生成装置を備えた電子ギター等の電子弦楽器においては、弦を指で押さえるフレット操作と、弦を弾くピッキングとが演奏操作として行われ、これらの演奏操作に応じた楽音を発生させる。
例えば、フレット操作が行われた押弦位置が検出され、この押弦位置に対応した音高が決定される。また、ピッキングによって弦に発生した振動波形の周波数が検出され、この周波数に応じた音高に逐次補正が行われる。
なお、フレット操作及びピッキングを検出して楽音を発生させる電子弦楽器は、例えば、特許文献1に記載されている。
特開平8−129378号公報
しかしながら、フレット操作が行われた押弦位置に対応した音高を発生し、ピッキングによって弦に発生した振動波形の周波数に応じた音高に補正を行う場合、発音後の音高の変化によって違和感を生じる場合がある。これに対し、単にピッキングによって弦に発生した振動波形の周波数を検出して発音を行うこととすると、発音が遅れる可能性がある。
このように、従来の電子弦楽器においては、演奏操作に応じて早期に発音させながら、発音後の音高の変化による違和感の発生を適切に抑制することが困難であった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、電子弦楽器において、演奏操作に応じて早期に発音させながら、発音後の音高の変化による違和感の発生をより適切に抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様の電子弦楽器は、
複数の弦が張設された指板部に設置された複数のフレットと、
前記複数の弦それぞれに対応する前記指板部の位置のうち、一部の選択された弦でかつ前記複数のフレットのうちの一部の選択されたフレットに対応する位置にのみ備えられ、当該選択された弦が押弦された位置に対応する前記選択されたフレットの位置を検出する押弦位置検出手段と、
前記複数の弦のいずれかが弾弦されたことを検出すると共に、当該弾弦された弦の振動を検出する弦振動検出手段と、
前記弦振動検出手段により弾弦の検出された弦が選択された弦でかつ、前記押弦位置検出手段によって押弦位置に対応するフレットの位置が検出された場合、当該検出されたフレットの位置及び弾弦された弦に基づいて発音すべき楽音の音高を決定すると共に、
弾弦の検出された弦が選択された弦でない場合及び前記押弦位置検出手段によって押弦位置に対応するフレットの位置が検出されない場合の少なくとも一方の場合は、前記弦振動検出手段によって検出された振動に基づいて、発音すべき楽音の音高を決定する音高決定手段と、
を有する。
本発明によれば、電子弦楽器において、演奏操作に応じて早期に発音させながら、発音後の音高の変化による違和感の発生をより適切に抑制することが可能となる。
本実施例に係る電子ギターの主要部の構成を示す模式図である。 本実施例に係る電子ギターのネックの構成例を示す模式図である。 ネックにおける指板部分の構造を示す模式図である。 ネックにおける指板部分の構造を示す模式図である。 フレットの配置と静電容量センサの設置状態との関係を示す模式図である。 全体の回路を示すブロック図である。 ピッチ抽出回路及びマイコンの具体的な機能構成を示すブロック図である。 マイコンが楽音を発生する際の処理の概要を示す模式図である。 マイコンが楽音を発生する際に実行する処理のメインルーチンを示すフローチャートである。 ステップSTP1のサブルーチンを示すフローチャートである。 ステップSTP3のサブルーチンを示すフローチャートである。 ステップSTP4のサブルーチンを示すフローチャートである。 金属製のフレット及び弦によって押弦を検出する構成例を示す模式図である。 フレットの押弦状態を検出するためのフレット検出回路FDCを示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明するが、ここではこの発明を電子ギター(ギターシンセサイザ)に適用した場合を例に挙げて説明する。なお、これに限らず他のタイプの電子弦楽器であっても同様に適用できる。
[全体構成]
図1は、本実施例に係る電子ギター1の主要部の構成を示す模式図である。
図1に示すように、電子ギター1は、指板FB上に張設された6つの弦STG1〜STG6を備えており、各弦に対して、フレット及びピッキングを行うことにより、アコースティックギター等の自然楽器と同様の操作でユーザの演奏を可能とするものである。図1に示すように、電子ギター1は、指板FB上に張設された6つの弦STG1〜STG6にそれぞれ設けられ、各弦にスキャンパルスを入力するスキャンパルス発生器PGを備えている。また、電子ギター1は、弦STG1〜STG6の振動を検出するヘキサピックアップHPUを備えている。そして、電子ギター1は、各弦に対するフレットあるいはピッキングが行われた場合に、フレットスキャン部FS及びピッチ抽出回路PCによって、各操作を検出する。なお、本実施形態において、フレット番号1のフレットが最もヘッド側のフレットであり、フレット番号22のフレットが最もヘッド側のフレットである。
[ネックの構成]
図2は、本実施例に係る電子ギター1のネックの構成例を示す模式図である。
図2に示すように、電子ギター1のネックは、ヘッドとボディとを連結する竿状の部分を構成し、ヘッドに近い程、ネックの幅が狭く、ボディに近い程、ネックの幅は広くなっている。また、ネックの表側(弦STG1〜STG6が設置される側)には、指板FBが形成されている。指板FBにおいては、ヘッドに近い程、隣接するフレットの間隔が狭くなっており、ボディに近い程、隣接するフレットの間隔が広くなっている。本実施形態においては、指板FBが形成されているネックの部分に、押弦を検出するセンサが内蔵されている。
図3及び図4は、ネックにおける指板FB部分の構造を示す模式図である。なお、図3は、ネックにおける低音部側(ヘッド側)の指板FB部分の構造を示し、図4は、ネックにおける高音部側(ボディ側)の指板FB部分の構造を示している。
図3及び図4に示すように、ネックにおける指板FBには、押弦を検出するためのセンサが埋め込まれている。押弦を検出するためのセンサは、例えば、静電容量センサによって構成される。
図3において、低音部側の指板FB部分には、弦STG3〜STG6に対応する位置に、押弦を検出する静電容量センサCSが各フレットに個別に、弦毎に設置されている。なお、静電容量センサCSは、金属製の弦が押下された場合に変化する静電容量を利用して押弦の有無及び押弦量を検出することができる。
一方、図4において、高音部側の指板FB部分には、STG3〜STG6に対応する位置に、押弦を検出する静電容量センサCSが複数フレット毎に、弦毎に設置されている。
なお、本実施形態においては、低音側の弦STG4〜STG6についてのみ、静電容量センサCSを設置し、高音側の弦STG1〜STG3については、静電容量センサCSが設置されていない。これは、高音側の弦STG1〜STG3については、弦の振動周波数が比較的高く、ピッチ抽出による音高の決定が速やかに行えるため、弾弦された場合には、ピッチ抽出の結果のみを用いて音高等を決定するためである。
一方、低音側の弦STG4〜STG6については、弦の振動周波数が比較的低いことから、ピッチ抽出のためにより長い時間を要し、ピッチ抽出の結果を得た後に発音した場合、初期の発音が遅れることとなる。そのため、低音側の弦STG4〜STG6については、押弦されたフレット位置を静電容量センサCSによって検出し、その検出結果によって初期の音高を決定する。そして、弾弦された場合には、静電容量センサCSによって検出されたフレット位置に対応する音高で暫定的な発音を行った後、ピッチ抽出の結果によって音高を補正することとしている。
図5は、フレットの配置と静電容量センサの設置状態との関係を示す模式図である。なお、図5においては、各フレットに割り当てられたMIDI音程コードの一例を併せて示している。
なお、以下、静電容量センサCSが設置されていないフレットを「押弦非検出フレット」、個別に静電容量センサCSが設置されているフレットを「第1押弦検出フレット」、複数フレット毎に静電容量センサCSが設置されているフレットを「第2押弦検出フレット」と呼ぶ。
図5に示すように、指板FBにおいて、弦STG1〜STG3に対応する部分は、静電容量センサCSが設置されていない押弦非検出フレットとなっている。
一方、指板FBにおいて、弦STG4〜STG6に対応する部分は、一部のフレットについては、各フレットに個別に静電容量センサCSが設置された第1押弦検出フレット、残りのフレットについては、複数フレット毎に静電容量センサCSが設置された第2押弦検出フレットとなっている。
具体的には、弦STG4については、フレット番号1〜5のフレットは第1押弦検出フレットとなっており、個別に静電容量センサCSが設置されている。また、フレット番号6〜22のフレットは第2押弦検出フレットとなっており、これらのフレットが押されていることを検出するための少なくとも1つの静電容量センサCSが設置されている。本実施形態においては、フレット番号6,7の2フレットに1つの静電容量センサ、フレット番号8〜12、フレット番号13〜17及びフレット番号18〜22の各5フレットにそれぞれ1つの静電容量センサが設置されている。
また、弦STG5については、フレット番号1〜10のフレットは第1押弦検出フレットとなっており、個別に静電容量センサCSが設置されている。また、フレット番号11〜22のフレットは第2押弦検出フレットとなっており、これらのフレットが押されていることを検出するための少なくとも1つの静電容量センサCSが設置されている。本実施形態においては、フレット番号11,12の2フレットに1つの静電容量センサ、フレット番号8〜12、フレット番号13〜17及びフレット番号18〜22の各5フレットにそれぞれ1つの静電容量センサが設置されている。
さらに、弦STG6については、フレット番号1〜15のフレットは第1押弦検出フレットとなっており、個別に静電容量センサCSが設置されている。また、フレット番号16〜22のフレットは第2押弦検出フレットとなっており、これらのフレットが押されていることを検出するための少なくとも1つの静電容量センサCSが設置されている。本実施形態においては、フレット番号17,18の2フレットに1つの静電容量センサ、フレット番号18〜22の5フレットに1つの静電容量センサCSが設置されている。
[回路構成]
図6は、全体の回路を示すブロック図である。
ピッチ抽出回路PCは、各弦の振動を電気信号に変換し、振動波形のゼロクロス点及び振幅の絶対値を取得して、マイコンMCPに出力する。
マイコンMCPは、後述する音程データ変換テーブル(ピッチテーブル)を含むメモリ例えばROM及びRAMを有すると共に、タイマーTMRを有し、音源発生装置SOBに与える為の信号を制御するものである。音源発生装置SOBは音源SSとデジタル−アナログ変換回路D/Aと、増幅回路AMPと、スピーカSPとからなり、マイコンMCPからのノートオン(発音)、ノートオフ(消音)、周波数を変える音高指示信号に応じた音高の楽音を放音するものである。なお、音源SSの入力側とマイコンMCPのデータバスBUSとの間に、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のインターフェースが設けられている。勿論、ギター本体に音源SSを設けるときは、別のインターフェースを介してもよい。アドレスデコーダDCDは、マイコンMCPからのアドレス読み出し信号ARが入力されたとき、弦番号の読込み信号RDI、時刻読込み信号RDj(j=1〜6)とMAX,MINのピーク値及びその時点その時点の瞬時値読込み信号RDAI(I=1〜18)をピッチ抽出回路PCに出力する。
マイコンMCPは、一定時間毎(例えば1ms毎)の割り込み処理として、弦STG4〜STG6におけるフレットの押弦状態を検出する押弦状態検出処理を実行している。押弦状態検出処理は、各弦のピッキングによるピッチ抽出とは別に並列処理として実行されている。
即ち、図3及び図4に示す指板FBに埋め込まれた静電容量センサCSそれぞれの検出信号は、マイコンMCPに入力されている。そして、マイコンMCPは、押弦状態検出処理を実行することにより、弦STG4〜弦STG6に対応する指板FBの位置に設置された静電容量センサCSの検出値それぞれを、弦番号の小さい弦から順に、また、高音側の静電容量センサCSから順に読み出す。その結果、一定時間毎に弦STG4〜STGにおける押弦状態が検出される。
図7は、ピッチ抽出回路PC及びマイコンMCPの具体的な機能構成を示すブロック図である。ピッチ抽出は、主にピッチ抽出回路PC及びマイコンMCPの以下に説明する機能によって実行される。
図7に示すように、ピッチ抽出回路PCは、ローパスフィルタLPFと、増幅回路AMCと、ゼロクロス点取込回路ZCRと、絶対値取込回路ABSとを備えている。
ローパスフィルタLPFには、ピッキングが行われることにより各弦において発生する波形の信号がヘキサピックアップHPUから入力され、ローパスフィルタLPFは、入力された信号の高周波成分をカットし、低周波成分のみを通過させる。
増幅回路AMCは、ローパスフィルタLPFの出力信号を設定されたゲインに応じて増幅し、ゼロクロス点取込回路ZCR及び絶対値取込回路ABSに出力する。
ゼロクロス点取込回路ZCRは、入力された波形の信号のゼロクロス点を検出し、ゼロクロス点より正側の場合にハイレベル信号、負側の場合にローレベル信号を出力する。なお、ゼロクロス点取込回路ZCRの出力信号は、反転したもの(反転出力)と非反転のもの(非反転出力)との両方がマイコンMCPに入力される。
絶対値取込回路ABSは、入力された波形の信号の正負両側におけるピーク値をそれぞれ検出し、ピーク値の絶対値及び符号をマイコンMCPに入力する。
マイコンMCPは、割込制御回路ICと、タイマーTMRと、アナログ−デジタル変換回路A/Dと、メモリMEMとを備えている。
割込制御回路ICは、ゼロクロス点取込回路ZCRの非反転出力及び反転出力が入力され、これらの立ち上がりエッジで割り込み信号を発生させる。即ち、割込制御回路ICは、ピッキングによって各弦に発生した波形の信号がゼロクロスするタイミングで、割り込み信号を発生させる。割込制御回路ICは、発生した割り込み信号をタイマーTMRに出力する。
タイマーTMRは、割込制御回路ICから割り込み信号が入力されると、入力された時間t(非反転出力による割り込み信号の場合)及び時間T(反転出力による割り込み信号の場合)をメモリMEMに出力する。
アナログ−デジタル変換回路A/Dは、絶対値取込回路ABSから入力されたピーク値の絶対値をデジタル信号に変換し、メモリMEMに出力する。なお、アナログ−デジタル変換回路A/Dは、ピーク値の絶対値と共に入力される符号をデジタル化されたピーク値と併せてメモリMEMに出力する。
メモリMEMは、タイマーTMRから入力された時間t,Tと、ピーク値の絶対値(デジタル値)及び符号を記憶する。メモリMEMに記憶された時間t,Tは、マイコンMCPが前回記憶された時間t,Tと今回記憶された時間t,Tの差分を算出して周波数(発生させる楽音の音程であるピッチ)を求める際に用いられる。
また、メモリMEMは、各弦のフレットと周波数との関係を示すフレット−周波数データテーブル(不図示)を記憶している。
フレット−周波数データテーブルでは、スケールA4を442Hzとし、各弦がいずれの周波数に対応するか、また、フレット位置による音程のコード(キーコード)が関連付けて記憶されている。
また、メモリMEMは、ピッチ抽出によって取得された周波数を音程データ(キーコード)に変換するための音程データ変換テーブル(不図示)を記憶している。
音程データ変換テーブルでは、ピッチ抽出によって得られた周波数が、cent比例した音程データ(キーコード)と対応付けて記憶されている。
マイコンMCPは、メモリMEMに記憶されたこれらのデータを参照ながら、ピッキングが行われた場合に、フレットスキャンの結果及びピッチ抽出の結果に応じて、音程を決定し、楽音を発生する。
また、マイコンMCPは、押弦状態検出処理を実行することにより、各弦について押弦状態の変化があるか否かを判定し、押弦状態の変化がある場合に、押弦されているフレットをボディ側から順に検出した上で、最初に検出されたフレットの位置に対応する音高で、弾弦された場合の暫定的な発音を行う。
次に、マイコンMCPが楽音を発生する際の処理の概要について説明する。
図8は、マイコンMCPが楽音を発生する際の処理の概要を示す模式図である。なお、図8においては、(a)ピッチ抽出回路PCに入力される信号の波形とステップ番号、(b)ピッチ抽出のみによって楽音を発生する場合の工程、(c)押弦の検出及びピッチ抽出によって楽音を発生する場合の工程とを対応付けて示している。
図8において、ピッチ抽出回路PCに(a)に示す波形の信号が入力されたとする。なお、ステップSTP0,STP1において、振幅a及びbは、弾弦されたと判定するための閾値TH0,TH1をそれぞれ超えているものとする。
図8において、(b)に示すように、ピッチ抽出のみによって楽音を発生する場合、マイコンMCPは、ステップSTP3において、ピッチが確定した後に、入力された信号の振幅a,a,b,b及びピッチTP_a,TP_bを用いて、以下のようなベロシティ及び音高で発音を開始する。ただし、nは整数である。
ベロシティ=(a+b)/2または(b+an+1)/2
音高=(TP_a+TP_b)/2
そして、マイコンMCPは、ステップSTP4以降において、順次入力される信号のピッチによって、以下のように音高を補正する。
音高=(TP_a+TP_b)/2
一方、図8において、(c)に示すように、押弦の検出及びピッチ抽出によって楽音を発生する場合、マイコンMCPは、ステップSTP1において、押弦が検出されたフレット位置及び入力された信号の振幅a,a,b,bを用いて、以下のようなベロシティ及び音高で発音を開始する。
ベロシティ=(a+b)/2またはb
音高=(押弦が検出されたフレット位置に対応する音高)
そして、マイコンMCPは、ステップSTP3において、ピッチが確定した後に、ピッチTP_a,TP_bを用いて、以下のように音高を補正する。
音高=(TP_a+TP_b)/2
さらに、マイコンMCPは、ステップSTP4以降において、順次入力される信号のピッチによって、以下のように音高を補正する。
音高=(TP_a+TP_b)/2
次に、マイコンMCPが楽音を発生する際に実行する処理の流れについて具体的に説明する。
[メインルーチン]
図9は、マイコンMCPが楽音を発生する際に実行する処理のメインルーチンを示すフローチャートである。
図9に示す処理は、電子ギター1の電源投入と共に一定時間毎(例えば1ms毎)に繰り返し実行される。
図9において、処理が開始されると、ステップM1において、マイコンMCPは、電子ギター1のイニシャライズを実行し、ステップSTPを「0」に設定する。
ステップM2において、マイコンMCPは、各弦に入力された信号の波形(図8(a)参照)におけるゼロクロス点の時間t,T、ピーク値の絶対値及び符号を取得する。
ステップM3において、マイコンMCPは、入力された信号の波形の推移に応じたステップSTPを設定する。本実施形態においては、マイコンMCPは、最初に正の振幅が入力された後、正から負へゼロクロスしたときに、ステップSTP0を設定する。そして、マイコンMCPは、次の半波が入力されて負から正へゼロクロスしたときに、ステップSTP1を設定し、さらに次の半波が入力されて正から負へゼロクロスしたときにステップSTP2を設定する。また、マイコンMCPは、さらに次の半波が入力されて負から正へゼロクロスしたときに、ステップSTP3を設定し、ステップSTP3の設定後、1.5波が入力されて正から負へゼロクロスしたときに、ステップSTP4を設定する。そして、以後はステップSTP4が維持される。
ステップM4において、マイコンMCPは、いずれのステップSTPであるかを判定する。
ステップM4において、ステップSTPが「1」であると判定した場合、マイコンMCPは、ステップM5の処理(ステップSTP1のサブルーチン)に移行する。
ステップM4において、ステップSTPが「2」であると判定した場合、マイコンMCPは、ステップM2の処理に移行する。
ステップM4において、ステップSTPが「3」であると判定した場合、マイコンMCPは、ステップM6の処理(ステップSTP3のサブルーチン)に移行する。
ステップM4において、ステップSTPが「4」であると判定した場合、マイコンMCPは、ステップM7の処理(ステップSTP4のサブルーチン)に移行する。
ステップM5〜M7の後、マイコンMCPは、ステップM2の処理に移行する。
[ステップSTP1の処理]
図10は、ステップSTP1のサブルーチンを示すフローチャートである。
ステップSTP1のサブルーチンでは、ステップS11において、マイコンMCPは、信号の波形が入力された弦が弦STG4〜STG6であるか否かの判定を行う。
ステップS11において、信号の波形が入力された弦がSTG4〜STG6でない(NO)と判定した場合、マイコンMCPは、メインルーチンに戻る。
一方、ステップS11において、信号の波形が入力された弦がSTG4〜STG6である(YES)と判定した場合、マイコンMCPは、ステップS12の処理に移行する。
ステップS12において、マイコンMCPは、第1押弦検出フレットが押されているか否かの判定を行う。
ステップS12において、第1押弦検出フレットが押されていない(NO)と判定した場合、マイコンMCPは、ステップS13の処理に移行する。
一方、ステップS12において、第1押弦検出フレットが押されている(YES)と判定した場合、マイコンMCPは、ステップS15の処理に移行する。
ステップS13において、マイコンMCPは、第2押弦検出フレットが押されているか否かの判定を行う。
ステップS13において、第2押弦フレットが押されている(YES)と判定した場合、マイコンMCPは、メインルーチンに戻る。
一方、ステップS13において、第2押弦フレットが押されていない(NO)と判定した場合、マイコンMCPは、ステップS14の処理に移行する。
ステップS14において、マイコンMCPは、発音する音高を開放弦の音高に設定する。
ステップS14の後、マイコンMCPは、ステップS16の処理に移行する。
ステップS15において、マイコンMCPは、発音する音高を、押されていることが検出されたフレットの位置に対応する音高に設定する。
ステップS16において、マイコンMCPは、発音するベロシティを、(a+b)/2またはbに設定する。なお、発音するベロシティを(a+b)/2またはbのいずれに設定するかについては、例えば、両者のうち、より大きい値に設定すること等が可能である。
ステップS17において、マイコンMCPは、ステップS15において設定した音高及びステップS16において設定したベロシティを用いて、暫定的な発音を開始(ノートオン)する。
ステップS17の後、マイコンMCPは、メインルーチンに戻る。
[ステップSTP3の処理]
図11は、ステップSTP3のサブルーチンを示すフローチャートである。
ステップSTP3のサブルーチンでは、ステップS31において、マイコンMCPは、信号の波形が入力された弦が弦STG4〜STG6であるか否かの判定を行う。
ステップS31において、信号の波形が入力された弦がSTG4〜STG6でない(NO)と判定した場合、マイコンMCPは、ステップS36の処理に移行する。
一方、ステップS31において、信号の波形が入力された弦がSTG4〜STG6である(YES)と判定した場合、マイコンMCPは、ステップS32の処理に移行する。
ステップS32において、マイコンMCPは、第1押弦検出フレットが押されているか否かの判定を行う。
ステップS32において、第1押弦検出フレットが押されていない(NO)と判定した場合、マイコンMCPは、ステップS33の処理に移行する。
一方、ステップS32において、第1押弦検出フレットが押されている(YES)と判定した場合、マイコンMCPは、ステップS34の処理に移行する。
ステップS33において、マイコンMCPは、第2押弦検出フレットが押されているか否かの判定を行う。
ステップS33において、第2押弦検出フレットが押されていない(NO)と判定した場合、マイコンMCPは、ステップS34の処理に移行する。
一方、ステップS33において、第2押弦検出フレットが押されている(YES)と判定した場合、マイコンMCPは、ステップS36の処理に移行する。
ステップS34において、マイコンMCPは、発音する音高を、(TP_a+TP_b)/2に設定する。
ステップS35において、マイコンMCPは、発音中の音を、ステップS34において設定した音高に補正(ピッチ補正)する。音高を補正する場合には、例えば、MIDIピッチベンドコマンドを用いて、音源に対して音高の補正を指示することができる。
ステップS36において、マイコンMCPは、発音する音高を、(TP_a+TP_b)/2に設定する。
ステップS37において、マイコンMCPは、発音するベロシティを、(a+b)/2または(b+an+1)/2に設定する。なお、発音するベロシティを(a+b)/2または(b+an+1)/2のいずれに設定するかについては、例えば、両者のうち、より新しい要素を用いて算出した値に設定すること等が可能である。
ステップS38において、マイコンMCPは、ステップS36において設定した音高及びステップS37において設定したベロシティを用いて、発音を開始(ノートオン)する。
ステップS38の後、マイコンMCPは、メインルーチンに戻る。
[ステップSTP4の処理]
図12は、ステップSTP4のサブルーチンを示すフローチャートである。
ステップSTP4のサブルーチンでは、ステップS41において、マイコンMCPは、発音する音高を、(TP_a+TP_b)/2に設定する。
ステップS42において、マイコンMCPは、発音中の音高を、ステップS41において設定した音高に補正(ピッチ補正)する。
以上のように、本実施形態に係る電子ギター1は、低音側の弦においては、押弦位置を検出する静電容量センサCSをフレットに個別に備え、高音側の弦においては、静電容量センサCSを備えていない。また、低音側の弦において、高音側のフレットにおいては、押弦位置を検出する静電容量センサCSをフレットに個別に備え、高音側のフレットにおいては、押弦位置を検出する静電容量センサCSを複数フレット毎に備えている。
そのため、ピッチ抽出に比較的長い時間を要さない弦及びフレットの位置については、ピッチ抽出の結果を用いて初期の音高を決定し、ピッチ抽出に比較的長い時間を要する弦及びフレットの位置については、検出された押弦位置を用いて初期の音高を決定することができる。
そして、初期の発音後には、各弦及び各フレットの位置について、ピッチ抽出の結果を用いて音高が補正される。
したがって、電子弦楽器において、演奏操作に応じて早期に発音させながら、発音後の音高の変化による違和感の発生をより適切に抑制することが可能となる。
また、すべてのフレットに静電容量センサCSを設置する必要がないため、電子ギター1の構造を簡単にすることができる。
さらに、フレットに個別に静電容量センサCSを設置する位置は、フレットの間隔が広い低音側に限られるため、設置が容易であると共に、静電容量センサCSが密集することによる検出精度の低下が抑制され、より高い精度での検出が可能となる。
[応用例1]
上記実施形態において、指板FBにおける押弦を検出するセンサとして、静電容量センサCSを用いることとして説明した。これに対し、指板FBにおける押弦を検出するセンサを以下のように構成することも可能である。
図13は、金属製のフレット及び弦によって押弦を検出する構成例を示す模式図である。
図13に示すように、フレット及び弦を金属によって構成し、これらによってマトリクス回路を構成することで、フレットと弦の接触を利用したセンサを実現することができる。
図14は、フレットの押弦状態を検出するためのフレット検出回路FDCを示す図である。フレット検出回路FDCは、フレットスキャン部FSに備えられている。
図14に示すように、フレット検出回路FDCは、フレットの数に対応する22の選択線KI0〜KI21と、弦STG4〜STG6に対応する3の信号線KC3〜KC5とがマトリクス状に配列された構成を有している。
図14に示す構成において、マイコンMCPは、一定時間毎(例えば1ms毎)の割り込み処理として、弦STG4〜STG6におけるフレットの押弦状態を検出する押弦状態検出処理を実行している。押弦状態検出処理は、各弦のピッキングによるピッチ抽出とは別に並列処理として実行されている。
弦STG4〜STG6に対応する信号線KC3〜KC5は、所定時間(例えば30μs)毎に順次アクティブな状態(ここではローレベル)にスイッチングされる。また、選択線KI0〜KI21は、ハイレベル(例えば5v)にプルアップされている。アクティブな状態とされた信号線KC3〜KC5が、押弦によりフレットに接触すると、その弦が接触しているフレットに対応する選択線KI0〜KI21からは、信号線KC3〜KC5の状態に対応する信号(ここではローレベルの信号)が読み出される。
即ち、フレット検出回路FDCは、所定時間毎に信号線KC3〜KC5を1つずつアクティブな状態に切り替え、選択線KI0〜KI21の状態(ハイレベルまたはローレベル)を読み出して、弦STG4〜STG6に対応するフレットについて、いずれの位置が押弦されているかを検出する。
ここで、上述の実施形態で説明したように、弦STG4〜STG6の低音側のフレット(第1押弦検出フレット)については、各フレットの押弦状態を個別に検出し、高音側のフレット(第2押弦検出フレット)については、複数フレット毎に押弦状態を検出する。そのため、図14に示すフレット検出回路FDCにおいては、第1押弦検出フレットについては、各フレットの押弦状態を表す選択線の信号が個別に読み出され、第2押弦検出フレットについては、複数フレットの押弦状態を表す選択線の信号がまとめて読み出される。即ち、第2押弦検出フレットについては、複数フレットに対応する選択線のうち、いずれかが押弦されている状態であるかが検出される。
また、図13に示す構成において、弦STG4〜STG6に対応するフレットについては、各弦が接触する部分毎に、フレットが絶縁体によって区分されている。即ち、弦STG4〜STG6がフレットに接触した場合であっても、フレットを介して、他の弦に電位が伝わることがない。
そのため、セーハが行われた場合であっても、弦STG4〜STG6の押弦状態を適切に検出することができる。
以上述べたように、本実施形態に係る電子ギター1は、フレット番号1〜22の複数のフレットと、静電容量センサCSと、ヘキサピックアップHPUと、マイコンMCPとを備えている。
複数のフレットは、複数の弦が張設された指板FBに設置されている。
静電容量センサCSは、複数の弦それぞれに対応する指板FBの位置のうち、一部の選択された弦でかつ複数のフレットのうちの一部の選択されたフレットに対応する位置にのみ備えられ、当該選択された弦が押弦された位置に対応する選択されたフレットの位置を検出する。
ヘキサピックアップHPUは、複数の弦のいずれかが弾弦されたことを検出すると共に、当該弾弦された弦の振動を検出する。
マイコンMCPは、ヘキサピックアップHPUにより弾弦の検出された弦が選択された弦でかつ、静電容量センサCSによって押弦位置に対応するフレットの位置が検出された場合、当該検出されたフレットの位置及び弾弦された弦に基づいて発音すべき楽音の音高を決定すると共に、弾弦の検出された弦が選択された弦でない場合及び静電容量センサCSによって押弦位置に対応するフレットの位置が検出されない場合の少なくとも一方の場合は、ヘキサピックアップHPUによって検出された振動に基づいて、発音すべき楽音の音高を決定する。
これにより、一部の弦については、ピッチ抽出の結果を用いて初期の音高を決定し、他の弦については、検出された押弦位置を用いて初期の音高を決定することが可能となる。
したがって、電子弦楽器において、演奏操作に応じて早期に発音させながら、発音後の音高の変化による違和感の発生をより適切に抑制することが可能となる。
また、選択された弦は、低音側の弦である。
これにより、ピッチ抽出に比較的長い時間を要する弦において、押弦位置を用いた初期の発音を行うことができるため、演奏操作に応じて早期に発音させることが可能となる。
また、選択されたフレットは、低音側のフレットである。
これにより、ピッチ抽出に比較的長い時間を要するフレット位置での押弦に対して、押弦位置を用いた初期の発音を行うことができるため、演奏操作に応じて早期に発音させることが可能となる。
また、選択された弦のうち所定の弦において、静電容量センサCSは、低音側においては、フレット毎に備えられ、高音側においては、複数のフレット毎に備えられている。
これにより、ピッチ抽出に比較的長い時間を要さないフレットの位置については、ピッチ抽出の結果を用いて初期の音高を決定し、ピッチ抽出に比較的長い時間を要するフレットの位置については、検出された押弦位置を用いて初期の音高を決定することができる。
したがって、電子弦楽器において、演奏操作に応じて早期に発音させながら、発音後の音高の変化による違和感の発生をより適切に抑制することが可能となる。
また、このような構成により、フレットの間隔が広い部分に容易に静電容量センサCSを設置することができる。さらに、静電容量センサCSが密集しないことから、押弦位置の検出精度を確保することができる。
また、複数のフレット毎に備えられている静電容量センサCSにおいて、押弦位置が検出された場合は、ヘキサピックアップHPUによって検出された振動に基づいて、発音された音高を補正する
これにより、複数のフレット毎に静電容量センサCSが備えられている弦については、高音側で押弦された場合、ピッチ抽出の結果を用いて音高が補正される。
そのため、ピッチ抽出に比較的長い時間を要さない場合には、ピッチ抽出の結果を用いて初期の音高を決定し、発音後の音高が補正される。
したがって、電子弦楽器において、演奏操作に応じて早期に発音させながら、発音後の音高の変化による違和感の発生をより適切に抑制することが可能となる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上述の実施形態では、弦STG4〜STG6それぞれに対応するフレットが、第1押弦検出フレットと第2押弦検出フレットの両方を含むものとして説明したが、これに限られない。即ち、1つの弦に対応するフレットは、第1押弦検出フレットのみあるいは押弦非検出フレットのみとしてもよい。
また、弦STG4〜STG6それぞれに対応するフレットにおいて、第1押弦検出フレットと第2押弦検出フレットとを配置する場合、これらの境界位置は図5に示す例に限られず適宜変更してもよい。
さらに、上述の実施形態では、第1押弦検出フレットを設置する弦を弦STG4〜STG6であるものとして説明したが、これに限られない。即ち、低音側の弦に第1押弦検出フレットを設置する形態であれば、弦STG6のみ、弦STG5,STG6、弦STG3〜6といった種々の形態とすることができる。
なお、前記実施例においては、最大ピーク点、最小ピーク点の次のゼロクロス点毎の間隔から周期抽出を行うようにしたが、その他の方式、例えは最大ピーク点間や最小ピーク点間の時間間隔から周期抽出を行ってもよい。また、それに合わせて回路構成は種々変更し得る。
また、前記実施例においては、この発明を電子ギター(ギターシンセサイザ)に適用したものであったが、それに限らない。押弦位置を検出して、押弦位置に応じた音高の楽音を発生するタイプの楽器または装置であれば、種々適用可能である。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図6及び図7等の構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が電子ギター1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能構成及び回路構成とするかは特に図6及び図7の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディアは、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、または光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu−ray Disc(ブルーレイディスク)(登録商標)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されているROMやハードディスク等で構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
複数の弦が張設された指板部に設置された複数のフレットと、
前記複数の弦それぞれに対応する前記指板部の位置のうち、一部の選択された弦でかつ前記複数のフレットのうちの一部の選択されたフレットに対応する位置にのみ備えられ、当該選択された弦が押弦された位置に対応する前記選択されたフレットの位置を検出する押弦位置検出手段と、
前記複数の弦のいずれかが弾弦されたことを検出すると共に、当該弾弦された弦の振動を検出する弦振動検出手段と、
前記弦振動検出手段により弾弦の検出された弦が選択された弦でかつ、前記押弦位置検出手段によって押弦位置に対応するフレットの位置が検出された場合、当該検出されたフレットの位置及び弾弦された弦に基づいて発音すべき楽音の音高を決定すると共に、弾弦の検出された弦が選択された弦でない場合及び前記押弦位置検出手段によって押弦位置に対応するフレットの位置が検出されない場合の少なくとも一方の場合は、前記弦振動検出手段によって検出された振動に基づいて、発音すべき楽音の音高を決定する音高決定手段と、
を有する電子弦楽器。
[付記2]
前記選択された弦は、低音側の弦である付記1に記載の電子弦楽器。
[付記3]
前記選択されたフレットは、低音側のフレットである付記1に記載の電子弦楽器。
[付記4]
前記選択された弦のうち所定の弦において、前記押弦位置検出手段は、低音側においては、前記フレット毎に備えられ、高音側においては、複数のフレット毎に備えられている付記1に記載の電子弦楽器。
[付記5]
前記複数のフレット毎に備えられている前記押弦位置検出手段において、押弦位置が検出された場合は、前記弦振動検出手段によって検出された振動に基づいて、発音された音高を補正する付記4に記載の電子弦楽器。
[付記6]
複数の弦が張設された指板部に設置された複数のフレットと、前記複数の弦それぞれに対応する前記指板部の位置のうち、一部の選択された弦でかつ前記複数のフレットのうちの一部の選択されたフレットに対応する位置にのみ備えられ、当該選択された弦が押弦された位置に対応する前記選択されたフレットの位置を検出する押弦位置検出手段と、
前記複数の弦のいずれかが弾弦されたことを検出すると共に、当該弾弦された弦の振動を検出する弦振動検出手段と、を有する電子弦楽器に用いられる楽音制御方法であって、前記電子弦楽器は、
前記弦振動検出手段により弾弦の検出された弦が選択された弦でかつ、前記押弦位置検出手段によって押弦位置に対応するフレットの位置が検出された場合、当該検出されたフレットの位置及び弾弦された弦に基づいて発音すべき楽音の音高を決定し、
弾弦の検出された弦が選択された弦でない場合及び前記押弦位置検出手段によって押弦位置に対応するフレットの位置が検出されない場合の少なくとも一方の場合は、前記弦振動検出手段によって検出された振動に基づいて、発音すべき楽音の音高を決定する、楽音制御方法。
[付記7]
複数の弦が張設された指板部に設置された複数のフレットと、前記複数の弦それぞれに対応する前記指板部の位置のうち、一部の選択された弦でかつ前記複数のフレットのうちの一部の選択されたフレットに対応する位置にのみ備えられ、当該選択された弦が押弦された位置に対応する前記選択されたフレットの位置を検出する押弦位置検出手段と、
前記複数の弦のいずれかが弾弦されたことを検出すると共に、当該弾弦された弦の振動を検出する弦振動検出手段と、を有する電子弦楽器に用いられるコンピュータに、
前記弦振動検出手段により弾弦の検出された弦が選択された弦でかつ、前記押弦位置検出手段によって押弦位置に対応するフレットの位置が検出された場合、当該検出されたフレットの位置及び弾弦された弦に基づいて発音すべき楽音の音高を決定するステップと、
弾弦の検出された弦が選択された弦でない場合及び前記押弦位置検出手段によって押弦位置に対応するフレットの位置が検出されない場合の少なくとも一方の場合は、前記弦振動検出手段によって検出された振動に基づいて、発音すべき楽音の音高を決定するステップと、
を実行させるプログラム。
1・・・電子ギター、PG・・・スキャンパルス発生器、FS・・・フレットスキャン部、FDC・・・フレット検出回路、HPU・・・ヘキサピックアップ、PC・・・ピッチ抽出回路、STG1〜STG6・・・弦、CS・・・静電容量センサ、LPF・・・ローパスフィルタ、AMC,AMP・・・増幅回路、ZCR・・・ゼロクロス点取込回路、ABS・・・絶対値取込回路、FB・・・指板、MCP・・・マイコン、IC・・・割込制御回路、TMR・・・タイマー、A/D・・・アナログ−デジタル変換回路、MEM・・・メモリ、SOB・・・音源発生装置、SS・・・音源、D/A・・・デジタル−アナログ変換回路、DCD・・・アドレスデコーダ

Claims (7)

  1. 複数の弦が張設された指板部に設置された複数のフレットと、
    前記複数の弦それぞれに対応する前記指板部の位置のうち、一部の選択された弦でかつ前記複数のフレットのうちの一部の選択されたフレットに対応する位置にのみ備えられ、当該選択された弦が押弦された位置に対応する前記選択されたフレットの位置を検出する押弦位置検出手段と、
    前記複数の弦のいずれかが弾弦されたことを検出すると共に、当該弾弦された弦の振動を検出する弦振動検出手段と、
    前記弦振動検出手段により弾弦の検出された弦が選択された弦でかつ、前記押弦位置検出手段によって押弦位置に対応するフレットの位置が検出された場合、当該検出されたフレットの位置及び弾弦された弦に基づいて発音すべき楽音の音高を決定すると共に、弾弦の検出された弦が選択された弦でない場合及び前記押弦位置検出手段によって押弦位置に対応するフレットの位置が検出されない場合の少なくとも一方の場合は、前記弦振動検出手段によって検出された振動に基づいて、発音すべき楽音の音高を決定する音高決定手段と、
    を有する電子弦楽器。
  2. 前記選択された弦は、低音側の弦である請求項1に記載の電子弦楽器。
  3. 前記選択されたフレットは、低音側のフレットである請求項1に記載の電子弦楽器。
  4. 前記選択された弦のうち所定の弦において、前記押弦位置検出手段は、低音側においては、前記フレット毎に備えられ、高音側においては、複数のフレット毎に備えられている請求項1に記載の電子弦楽器。
  5. 前記複数のフレット毎に備えられている前記押弦位置検出手段において、押弦位置が検出された場合は、前記弦振動検出手段によって検出された振動に基づいて、発音された音高を補正する請求項4に記載の電子弦楽器。
  6. 複数の弦が張設された指板部に設置された複数のフレットと、前記複数の弦それぞれに対応する前記指板部の位置のうち、一部の選択された弦でかつ前記複数のフレットのうちの一部の選択されたフレットに対応する位置にのみ備えられ、当該選択された弦が押弦された位置に対応する前記選択されたフレットの位置を検出する押弦位置検出手段と、
    前記複数の弦のいずれかが弾弦されたことを検出すると共に、当該弾弦された弦の振動を検出する弦振動検出手段と、を有する電子弦楽器に用いられる楽音制御方法であって、前記電子弦楽器は、
    前記弦振動検出手段により弾弦の検出された弦が選択された弦でかつ、前記押弦位置検出手段によって押弦位置に対応するフレットの位置が検出された場合、当該検出されたフレットの位置及び弾弦された弦に基づいて発音すべき楽音の音高を決定し、
    弾弦の検出された弦が選択された弦でない場合及び前記押弦位置検出手段によって押弦位置に対応するフレットの位置が検出されない場合の少なくとも一方の場合は、前記弦振動検出手段によって検出された振動に基づいて、発音すべき楽音の音高を決定する、楽音制御方法。
  7. 複数の弦が張設された指板部に設置された複数のフレットと、前記複数の弦それぞれに対応する前記指板部の位置のうち、一部の選択された弦でかつ前記複数のフレットのうちの一部の選択されたフレットに対応する位置にのみ備えられ、当該選択された弦が押弦された位置に対応する前記選択されたフレットの位置を検出する押弦位置検出手段と、
    前記複数の弦のいずれかが弾弦されたことを検出すると共に、当該弾弦された弦の振動を検出する弦振動検出手段と、を有する電子弦楽器に用いられるコンピュータに、
    前記弦振動検出手段により弾弦の検出された弦が選択された弦でかつ、前記押弦位置検出手段によって押弦位置に対応するフレットの位置が検出された場合、当該検出されたフレットの位置及び弾弦された弦に基づいて発音すべき楽音の音高を決定するステップと、
    弾弦の検出された弦が選択された弦でない場合及び前記押弦位置検出手段によって押弦位置に対応するフレットの位置が検出されない場合の少なくとも一方の場合は、前記弦振動検出手段によって検出された振動に基づいて、発音すべき楽音の音高を決定するステップと、
    を実行させるプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108122550A (zh) * 2018-03-09 2018-06-05 北京罗兰盛世音乐教育科技有限公司 一种吉他以及音乐***

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