JP6255725B2 - 楽音発生装置、楽音発生方法及びプログラム - Google Patents

楽音発生装置、楽音発生方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、楽音発生装置、楽音発生方法及びプログラムに関する。
従来、入力される波形信号のピッチを抽出し、抽出したピッチに対応する楽音の発音を指示する入力制御装置が知られている(特許文献1)。このような技術を用いた電子弦楽器においては、各弦をヘキサピックアップで検出し、第1弦から第6弦に順次レベルが上がっていくと弾き下ろし、逆に第6弦から第1弦に順次レベルが上がっていくと弾き上げであると判断するものがあった。
特開昭63−136088号公報
しかしながら、上述の手法で判断すると、弦を飛ばして往復で行う奏法や、弦を弾く時の指使いによる複数弦の同時弾弦を行う奏法は検知することができないという問題があった。
また、単音を演奏するという観点で、上述した奏法を捉えた場合には、弦に対してどの方向(アップかダウンかの方向)から弾かれたことを検知することができない。このため、現状では、弾弦方向が異なるにも関わらず、弾弦方向を加味しない音源を用いたり、それぞれの方向に適したエフェクトを付加したりしていなかった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、実際の弾弦に即した楽音を生成することができることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様の楽音発生装置は、
張設された複数の弦を弾弦操作することにより生じる各弦の振動を検出する弦振動検出手段と、
前記弦振動検出手段により検出された各弦の振動に基づき、前記各弦に対する弾弦方向を検出する弾弦方向検出手段と、
前記検出された各弦の弾弦方向全てが同じ方向の場合はピッキング奏法と判別する奏法判別手段と、
前記奏法判別手段により判別された奏法に基づいた楽音を生成する楽音生成手段と、
を有する。
本発明によれば、実際の弾弦に即した楽音を生成することができることを目的とする。
本発明の楽音発生装置の一実施形態である電子弦楽器の外観を示す正面図である。 ヘキサピックアップの構造を説明するための図である。 アップ・ピッキングを説明するための図である。 ダウン・ピッキングを説明するための図である。 電子弦楽器を構成する電子部のハードウェア構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る電子弦楽器において実行されるメインフローを示すフローチャートである。 本実施形態に係る電子弦楽器において実行される波形検知処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る電子弦楽器において実行される演奏解析処理を示すフローチャートである。 弾弦パターンマップを説明するための図である。 本実施形態に係る電子弦楽器において実行される音源・エフェクト制御処理を示すフローチャートである。 音源制御パラメータマップ及びエフェクトパラメータマップを説明するための図である。 本実施形態に係る電子弦楽器において実行される波形検知処理の変形例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る電子弦楽器において実行される音源・エフェクト制御処理の変形例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
[電子弦楽器1の概要]
初めに、図1を参照して、本発明の楽音発生装置の一実施形態である電子弦楽器1の概要について説明する。
図1は、電子弦楽器1の外観を示す正面図である。図1に示す如く、電子弦楽器1は、本体10と、ネック20と、ヘッド30とに大別される。
ヘッド30には、スチール製の弦22の一端が巻かれる糸巻き31が取り付けられており、ネック20は、指板21に複数のフレット23が埋め込まれている。なお、本実施形態において、弦22は6本、フレット23は22個、設けられている。6本の弦22は、各々弦番号と対応付けられている。一番固有の振動周波数が高く細い弦22が、弦番号「1番」であり、弦22の太さが太くなる順番で弦番号が大きくなる。22個のフレット23は、各々フレット番号と対応付けられている。最もヘッド30寄りのフレット23は、フレット番号「1番」であり、ヘッド30側から遠ざかるに連れて、配置されたフレット23のフレット番号が大きくなる。
本体10には、弦22の他端が取り付けられるブリッジ15と、各々の弦22の振動を独立して検出するヘキサピックアップ11と、放音されるサウンドにトレモロ効果を付加するためのトレモロアーム16と、本体10の内部に内蔵されている電子部12と、各々の弦22と電子部12とを接続するケーブル13と、が設けられている。
[ヘキサピックアップ11の構造]
ここで、各弦22の振動方向を電気信号として取得するヘキサピックアップ11の構造について説明する。
図2は、ヘキサピックアップ11の構造を説明するための図である。なお、図2(a)は、ヘキサピックアップ11の外観を示す図で、図2(b)は、図2(a)中のA−A線断面図である。
本実施形態の電子弦楽器1では、一般的なヘキサピックアップが使用され、例えば、ハムバッキングのマグネティックピックアップ方式のピックアップが採用される。このヘキサピックアップ11は、弾弦による弦の振動を検出して電気信号に変換する。
ヘキサピックアップ11は、図2(a)に示すように、弦22の下側の本体10に取り付けられ、第1弦から第6弦の各弦22に対応して検出手段であるピックアップ110が一列に配置される。
ピックアップ110の構造は、図2(b)に示すように、カバー111、マグネット112、導磁板113、コイル114、ボビン115等から構成される。
カバー111は、板金アルミ製であり、マグネット112やコイル114等の振動を検出する機構を内包する。
マグネット112の上方には、エナメル製のコイル114が巻き付けられたABS樹脂製のボビンが配置される。コイルには、コイルからPCB(Printed Circuit Board:プリント回路基板)への配線116が取り付けられている。また、マグネット112には、アルニコ磁石が用いられる。マグネット112の側部には、2つの導磁板113が一端をカバー111から露出させた状態で配置される。導磁板113の間には、スペーサ117が配置される。
このように構成されるヘキサピックアップ11のピックアップ110においては、弾弦によって弦22とピックアップ110の位置関係が変化することで、コイル114から生じる磁界に変化が生じる。この磁界の変化から振動方向を電気信号として取得する。電気信号の波形方向は、自在に設定可能であるが、本実施形態においては、配線116等の設定により、弦22がピックアップ110に近づくとプラス方向の波形を検出するように設定され、弦22がピックアップ110に遠ざかるとマイナス方向の波形を検出するように設定される。
上述したように弦22の振動方向を電気信号として取得することで、電気信号の波形(以下、単に「波形」という)の有無から弾弦の有無と、波形の遷移から弾弦方向が検出可能となる。
次に、弾弦方向の検出について説明する。
弾弦方向の検出は、取得した振動方向を示す波形が所定の波形となるか否かを判断することで行う。
弾弦方向には、アップ・ピッキングによる方向と、ダウン・ピッキングによる方向との2種類の方向がある。実際の弦楽器においては、弾弦方向の違いで、音色が異なってくる。
ここで、アップ・ピッキングにおける弦22の動きについて説明する。本例では、ダウン・ピッキングの場合と同様に、ピックによって弾弦される場合を例として示す。
図3は、アップ・ピッキングを説明するための図である。
アップ・ピッキングは、演奏者がピックにより弦を引き上げ、所定の弦の引っ張り力に達したら、ピックを弦から外す動作により行われる。この動作により、弦がピックアップ側に急激に近づくことでピックアップはプラス側に発電することになる。
詳細には、アップ・ピッキングは、図3(a)に示すように、ピックPで弦22を下方からすくい上げ、その後、弦22を弾くことで行われる。即ち、アップ・ピッキングでは、非弾弦状態となる元位置からピックPで弦22が押し上げられることで、弦22の引っ張り力に抗して弦22がピックアップから遠ざかる方向に移動する。そして、ピックPを弦22から離して弦22を外すことで、弦22が開放されて勢いよくすくい上げ位置から元位置側へ戻るピックアップ110に近づく方向に移動する。その後、弦22は元位置付近を移動し、最終的に元位置で停止する。
上述したような弦の位置変化が生じる理由は、人間の手や骨格の構造に起因している。例えば、自転車のペダルを戻すような動作をした場合には、ペダルを動かす足がすくい上げるように動くことになる。仮にペダルを手で動かすと同様の動きになる。弾弦は、極小のペダルを指先で往復運動しようとすると、運動が容易な方向にシフトしペダルに準じた回転運動になる。このため、多くの演奏者は、ペダルを逆に動作させているようにアップ・ピッキングの動作を行っている。したがって、アップ・ピッキングでは、弦、手首の位置、ピックの位置の関係により、弦をすくい上げるような弾弦する動作となる。なお、ダウン・ピッキングでは、逆に、押し込むような弾弦の動作となる。
アップ・ピッキングで弾弦した場合には、弦が上述したような原理から変化をするために、ダウン・ピッキングで弾弦した場合とは異なる音色が出ることになる。
このようなアップ・ピッキングでの弦の位置変化を波形として取得した場合、図3(b)に示すようなものとなる。即ち、波形は、ピックPが弦22を引っ張り力に抗してすくい上げることでピックアップ110から離れて、マイナス方向に若干発電する。なお、アップ・ピッキングにおけるこのような初期のマイナス方向への微少な発電を、「ピックノイズ」という。
その後、ピックPを弦22から外すことで、弦22の引っ張り力によりすくい上げ位置から元位置に戻ろうと大きくプラス方向に発電し、その後、元位置に戻るまで、プラス方向マイナス方向を繰り返して収束していく。
これに対して、ダウン・ピッキングにおける弦の動きについて説明する。本例では、ピックによって弾弦される場合を例として示す。
図4は、ダウン・ピッキングを説明するための図である。
ダウン・ピッキングは、演奏者がピックにより押し下げ、所定の弦の引っ張り力に達したら、ピックを弦から外す動作により行われる。この動作により、弦がピックアップ側から急激に遠ざかることでピックアップはマイナス側に発電することになる。
詳細には、ダウン・ピッキングは、図4(a)に示すように、ピックで弦を押さえ付け、その後に弦を弾くことで行われる。即ち、ダウン・ピッキングでは、非弾弦状態となる元位置からピックで弦が押さえ付けられることで、弦の張力に抗して弦がピックアップに近づく方向に移動する。そして、ピックを弦から離して弦を弾くことで、弦が開放されて勢いよく押し下げ位置から元位置側へ戻るピックアップ側から離れる方向に移動する。その後、弦は元位置付近を移動し、最終的に元位置で停止する。
ダウン・ピッキングで弾弦した場合には、弦が上述したような原理から変化をするために、アップ・ピッキングで弾弦した場合とは異なる音色が出ることになる。
このようなダウン・ピッキングでの弦の位置変化を波形として取得した場合、図4(b)に示すようなものとなる。即ち、波形は、ピックPが弦22を引っ張り力に抗して押し下げることでピックアップ110に近づいて、プラス方向に若干発電する。なお、ダウン・ピッキングにおけるこのような初期のプラス方向への微少な発電を、「ピックノイズ」という。
その後、ピックPを弦22から外すことで、弦22の引っ張り力により押し下げ位置から元位置に戻ろうと大きくマイナス方向に発電し、その後、元位置に戻るまで、プラス方向マイナス方向を繰り返して収束していく。
図5は、電子部12のハードウェア構成を示すブロック図である。
電子部12は、図5に示すように、CPU(Central Processing Unit)41と、ROM(Read Only Memory)42と、RAM(Random Access Memory)43と、HEX,PU11(以下、ヘキサピックアップ11という)と、操作部44と、音源部45と、エフェクト部46と、サウンドシステム47と、がバス48を介して接続されている。
CPU41は、ROM42に記録されているプログラム、又は、記憶部(図示せず)からRAM43にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM43には、CPU41が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。また、RAM43には、後に詳述する弾弦波形パターン,弾弦パターンマップ,音源制御パラメータマップ,エフェクトパラメータマップ等の各種データが記憶される。また、RAM43には、ピッキング方向フラグ,弾弦パターンフラグ等の各種設定フラグデータの領域(弦ピッキングレジスタ領域)が設けられる。
ヘキサピックアップ11は、検出された各々の弦22(図1参照)の独立した振動を電気信号に変換してCPU41に出力する。
音源部45は、例えばMIDI(Musical Instrument Digital Interface)データで発音が指示された楽音の波形データを生成する。
エフェクト部46は、音源部45により生成された楽音の波形データに音響効果を付加する。本実施形態において、エフェクト部46は、楽音の波形データに対して、不安定さを付加するコーラス,抑揚の効果を付加するコンプレッサ,音程感の効果を付加するリバーブ等の音響効果を付加する。
サウンドシステム47は、音源部45及びエフェクト部46から取得した波形データをD/A変換(デジタルアナログ変換)して得られるオーディオ信号を、外部の音源に出力して、楽音を出力する指示を出す。なお、外部の音源は、サウンドシステム47から出力されたオーディオ信号を増幅して出力するアンプ回路(図示せず)と、アンプ回路から入力されたオーディオ信号により楽音を放音するスピーカ(図示せず)と、を備える。
ヘキサピックアップ11は、検出された各々の弦22(図1参照)の独立した振動を電気信号に変換してCPU41に出力する。
操作部44は、本体10(図1参照)に設けられた各種スイッチ(図示せず)からの入力信号をCPU41に出力する。
以上のような構成を有する電子弦楽器1は、ヘキサピックアップ11から取得した弦の振動する方向(以下、「振動方向」という)から弦が弾かれた方向(以下、「弾弦方向」という)を検出し、検出した弾弦方向に対応した楽音を出力することができる機能を有する。また、電子弦楽器1は、検出した第1弦から第6弦の各弦の弾弦方向から、総合的に奏法を判別し、判別した奏法に応じた楽音を生成することができる機能を有する。さらに、電子弦楽器1は、生成した楽音に対して、検出した弾弦方向や判別した奏法から、音響効果(エフェクト)を付加することができる機能を有する。
[メインフロー]
図6は、本実施形態に係る電子弦楽器1において実行されるメインフローを示すフローチャートである。
まず、ステップS1では、CPU41は、電源の投入によりイニシャライズを実行する。ステップS2では、CPU41は、波形検知処理(図7で後述する)を実行する。ステップS3では、CPU41は、演奏解析処理(図8で後述する)を実行する。ステップS4では、CPU41は、音源・エフェクト制御処理(図10で後述する)を実行する。ステップS4の処理が終了すると、CPU41は、処理をステップS2に移行させて、ステップS2〜S4の処理を繰り返す。
[波形検知処理]
図7は、本実施形態に係る電子弦楽器1において実行される波形検知処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS11では、CPU41は、ヘキサピックアップ11からの出力を受信し、各々の弦の振動レベルを生波形(W)として取得する。
ステップS12では、CPU41は、ヘキサピックアップ11からの出力に基づいた各々の弦の振動レベルである、取得した波形(W)の絶対値(|W|)が、所定の閾値(Th)より大きいか否かを判断する。この判断がYESの場合、CPU41は、処理をステップS13に移行させ、NOの場合、CPU41は、波形検知処理を終了する。
ステップS13では、CPU41は、波形が直前0クロスよりプラス方向か否かを判断する。即ち、図3(b)及び図4(b)に示す弾弦波形パターンに基づいて、ピックノイズに相当する位置の波形がプラス方向であるか否かを判断する。この判断がYESの場合、CPU41は、処理をステップS14に移行させ、NOの場合、CPU41は、処理をステップS15に移行させる。
ステップS14では、CPU41は、ピッキング方向フラグ(P)を、アップ・ピッキング(Up)に設定する。ステップS14の処理が終了すると、CPU41は、波形検知処理を終了する。
ステップS15では、CPU41は、ピッキング方向フラグ(P)を、アップ・ピッキング(Up)に設定する。ステップS15の処理が終了すると、CPU41は、波形検知処理を終了する。
なお、ステップS14又はステップS15で設定されるピッキング方向フラグ(P)は、RAM43の一領域に設けられる弦ピッキングレジスタ領域に各弦毎に記憶される。
[演奏解析処理]
図8は、本実施形態に係る電子弦楽器1において実行される演奏解析処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS21では、CPU41は、図7のステップS14又はステップS15で設定された各弦のピッキング方向フラグ(P)から、弾弦パターンを決定する。詳細には、CPU41は、RAM43に記憶されている弾弦パターンマップに基づいて、弾弦パターンを決定する。
ステップS22では、CPU41は、決定された弾弦パターンに弾弦パターンフラグを設定する。ステップS22の処理が終了すると、CPU41は、演奏解析処理を終了する。
ここで、弾弦パターンについて説明する。
図9は、弾弦パターンマップを説明するための図である。弾弦パターンを決定する弾弦パターンマップは、RAM43に記憶される。
弾弦パターンは、奏法を決定するための各弦の弾弦方向を示すものであり、本実施形態においては、4つの弾弦パターンを例とする。
第1の弾弦パターンは、第1弦から第6弦全てがダウン(Down)の弾弦方向となり、かつ、固有の振動周波数が低い第6弦側から順に弾弦されるパターンである。
第1の弾弦パターンに該当した場合には、「ピッキングダウン奏法」であると決定して弾弦パターンフラグを、ピッキングダウン奏法(第1の弾弦パターン)を示す「1」に設定する。
第2の弾弦パターンは、第1弦から第6弦全てがアップ(Up)の弾弦方向となり、かつ、固有の振動周波数が高い第1弦側から順に弾弦されるパターンである。
第2の弾弦パターンに該当した場合には、「ピッキングアップ奏法」であると決定して弾弦パターンフラグを、ピッキングアップ奏法(第2の弾弦パターン)を示す「2」に設定する。
なお、本実施形態においては、全弦が同一方向から弾弦された場合を、指ではなくピックを使用して弾弦したピッキング奏法であると決定する。
第3の弾弦パターンは、第1弦から第3弦の細い弦が全てアップ(Up)の弾弦方向となり、第4弦から第6弦の太い弦が全てダウン(Down)の弾弦方向となるパターンである。即ち、第3の弾弦パターンは、張設された複数の弦のうち、固有の振動周波数が高い弦のグループ(第1弦から第3弦)がアップ(Up)となり、張設された複数の弦のうち、固有の振動周波数が低い弦のグループ(第4弦から第6弦)がダウン(Down)となるパターンである。
第3の弾弦パターンに該当した場合には、「フィンガリング奏法」であると決定して弾弦パターンフラグを、フィンガリング奏法(第3の弾弦パターン)を示す「3」に設定する。
なお、「フィンガリング奏法」とは、ピック等を用いずに、指で弾弦する奏法である。「フィンガリング奏法」では、第4弦から第6弦までの太い弦を親指で弾弦し、細い弦である第3弦を人差し指、第2弦を中指、第1弦を薬指で弾弦するルールにより弾弦を行う。「フィンガリング奏法」における弾弦の指のルールに則ると、必然的に、親指で弾弦する第4弦から第6弦をダウン(Down)で弾弦することになり、第1弦から第3弦までをアップ(Up)で弾弦することになる。
このため、本実施形態においては、全弦が同一方向から弾弦されない第3の弾弦パターンに該当する場合には、「フィンガリング奏法」と決定する。
第4の弾弦パターンは、第1弦から第3弦の固有の振動周波数が高く細い弦が全てダウン(Down)の弾弦方向となり、第4弦から第6弦の固有の振動周波数が低く太い弦が全てアップ(Up)の弾弦方向となるパターンである。即ち、第4の弾弦パターンは、張設された複数の弦のうち、固有の振動周波数が高い弦のグループ(第1弦から第3弦)がダウン(Down)となり、張設された複数の弦のうち、固有の振動周波数が低い弦のグループ(第4弦から第6弦)がアップ(Up)となるパターンである。
第4の弾弦パターンに該当した場合には、「アポヤンド奏法」であると決定して弾弦パターンフラグを、アポヤンド奏法(第4の弾弦パターン)を示す「4」に設定する。
なお、「アポヤンド奏法」とは、クラシックギター等での通常の弾弦の場合に比して、大きな音量とクリアな音を得るために用いられる奏法であって、弦を指の腹側で弾いた直後に次の弦の上で停止させる奏法である。
このため、本実施形態においては、第4の弾弦パターンに該当する場合には、「アポヤンド奏法」と決定する。
[音源・エフェクト制御処理]
図10は、本実施形態に係る電子弦楽器1において実行される音源・エフェクト制御処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS31では、CPU41は、弾弦パターンフラグに応じた音源制御パラメータを音源部45に送信する。詳細には、CPU41は、RAM43に記憶される音源制御パラメータマップの中から選択した弾弦パターンフラグの値に合致する音源制御パラメータを音源部45に送信する。
ステップS32では、CPU41は、弾弦パターンフラグに応じたエフェクトパラメータを音源部45に送信する。詳細には、CPU41は、RAM43に記憶されるエフェクトパラメータマップの中から選択した弾弦パターンフラグの値に合致するエフェクトパラメータを音源部45に送信する。
ステップS32の処理が終了すると、CPU41は、音源・エフェクト制御処理を終了する。
ここで、音源制御パラメータ及びエフェクトパラメータについて説明する。
図11は、音源制御パラメータマップ及びエフェクトパラメータマップを説明するための図である。音源制御パラメータ及びエフェクトパラメータは、音源制御パラメータマップ及びエフェクトパラメータマップとして、RAM43に記憶される。
音源制御パラメータは、図11に示すように、各弾弦パターンにおける各弦で生成する音源を割り当てるパラメータである。
具体的には、ピッキングダウン奏法を示す第1の弾弦パターンでは、第1弦から第6弦までの全弦において「ディストーションギター」を割り当てる。
また、ピッキングアップ奏法を示す第2の弾弦パターンでは、第1弦から第6弦までの全弦において「クリアエレキギター」を割り当てる。
また、フィンガリング奏法を示す第3の弾弦パターンでは、第1弦から第3弦までの細い弦に「アコースティックギター」を割り当て、第4弦から第6弦までの太い弦に「アコースティックベース」を割り当てる。
また、アポヤンド奏法を示す第4の弾弦パターンでは、第1弦から第3弦までの細い弦に「クラシックギター」を割り当て、第4弦から第6弦までの太い弦に「ウッドベース」を割り当てる。
エフェクトパラメータは、各弾弦パターンにおける全弦の楽音に付加するエフェクトを割り当てるパラメータである。
具体的には、ピッキングダウン奏法を示す第1の弾弦パターンでは、「コーラス:OFF」,「コンプレッサ:OFF」,「リバーブ:ON」に割り当てる。
また、ピッキングアップ奏法を示す第2の弾弦パターンでは、「コーラス:ON」,「コンプレッサ:ON」,「リバーブ:ON」に割り当てる。
また、フィンガリング奏法を示す第3の弾弦パターンでは、「コーラス:ON」,「コンプレッサ:OFF」,「リバーブ:ON」に割り当てる。
また、アポヤンド奏法を示す第4の弾弦パターンでは、「コーラス:OFF」,「コンプレッサ:OFF」,「リバーブ:ON」に割り当てる。
以上のように、電子弦楽器1では、音源とエフェクトを、弾弦方向から導き出される弾弦パターンに対応させて割り当てることにより、各奏法で実際に演奏した場合の演奏効果を得ることができる。また、演奏者がピックで弾弦したり、指で弾弦したりしても、弾く方向を変えるだけで、その演奏に適した音源とエフェクトの制御が行える。このため、電子弦楽器1では、ピックや指で弾弦した場合の音源とエフェクトを設定しておく必要がなくスイッチ操作等が不要になり音楽思考を中断しない演奏が可能となる。
また、電子弦楽器1では、初心者の演奏においても、適切な音の設定を自動で提供することができるようになる。
[波形検知処理(変形例)]
図12は、本実施形態に係る電子弦楽器1において実行される波形検知処理(図6のステップS2の処理)の変形例を示すフローチャートである。
ステップS41及び44の処理は、上述した図7のステップS11及び12の処理と同様である。
ステップS42では、CPU41は、ヘキサピックアップ11からの出力に基づいた各々の弦の振動レベルである、取得した波形(W)の絶対値(|W|)が、第1の閾値(Th)と第2の閾値(Th)の間にある値か否かを判断する。この判断がYESの場合、CPU41は、処理をステップS43に移行させ、NOの場合、CPU41は、波形検知処理を終了する。
ステップS43では、CPU41は、取得した波形(W)の絶対値(|W|)が、第1の閾値(Th)と第2の閾値(Th)の間にある値であるため、取得した波形をピックノイズと認定する。そして、CPU41は、認定したピックノイズの方向をノイズフラグ(Noise)に設定する。ピックノイズの波形の方向がプラス側であった場合には、アップ(Up)と設定し、ピックノイズの波形の方向がマイナス側であった場合には、ダウン(Down)と設定する。
ステップS45では、CPU41は、取得した波形が第1の閾値(Th)よりも大きかったため、ピックノイズ以外の波形(弦波形)と認定する。そして、CPU41は、ピックノイズの波形の方向と逆か否かを判断する。この判断がYESの場合、CPU41は、処理をステップS46に移行させ、NOの場合、CPU41は、波形検知処理を終了する。
ステップS46では、CPU41は、正しく波形が検知されたと認定して、ピックノイズの波形方向からピッキング方向フラグをアップ(Up)かダウン(Down)かに設定する。ステップS45の処理が終了すると、CPU41は、波形検知処理を終了する。
本変形例では、弦がピックや指に当たって引っ張られるときのピックノイズの波形と、実際に弾弦されたときの波形の向きが逆であれば、正しい方向として検出する。このため、電子弦楽器1では、弾弦方向の検出の精度を高めることができる。
また、電子弦楽器1では、引っ張られた方向と逆方向に弦が移動する原理を利用しているため、微妙なすくい上げか押し込みかがわかりにくいときにも、精度よく弾弦方向を見分けることができる。
[音源・エフェクト制御処理(変形例)]
図13は、本実施形態に係る電子弦楽器1において実行される音源・エフェクト制御処理(図6のステップS4の処理)の変形例を示すフローチャートである。
ステップS51及び52の処理は、上述した図10のステップS31及び32の処理と同様である。即ち、音源・エフェクト制御処理の変形例である本処理は、ステップS53以降の処理が追加されたものである。
ステップS53では、CPU41は、弾弦方向がダウン(Down)に変わったか否かを判断する。この判断がYESの場合、CPU41は、処理をステップS54に移行させ、NOの場合、CPU41は、処理をステップS55に移行させる。
ステップS54では、CPU41は、リバーブを付加する時間(リバーブタイム)を長くするように音源に指示をする。本処理では、例えば、リバーブタイムを500msecにするように指示する。ステップS54の処理が終了すると、CPU41は、音源・エフェクト制御処理を終了する。
ステップS55では、CPU41は、リバーブタイムを短くするように音源に指示をする。本処理では、例えば、リバーブタイムを100msecにするように指示する。ステップS55の処理が終了すると、CPU41は、音源・エフェクト制御処理を終了する。
本変形例では、弾弦方向を検出する度にリバーブの長さを変えるように構成される。このため、電子弦楽器1では、例えば、ダウン・ピッキングの直後にアップ・ピッキングが検出されるような場合、ダウン・ピッキングを検出したときには長い残響の音を響かせておいて、残響が響いている中で直後のアップ・ピッキングでメロディが際立つような演奏が可能となる。また、電子弦楽器1では、弾弦方向で音の設定を変えることで、一人で演奏している場合でもリッチな音楽表現が可能となる。
以上、本実施形態の電子弦楽器1の構成及び処理について説明した。
また、本実施形態においては、電子弦楽器1には、ヘキサピックアップ11と、CPU41と、音源部45と、を備える。
ヘキサピックアップ11は、張設された複数の弦を弾弦操作することにより生じる各弦の振動を検出する。
CPU41は、ヘキサピックアップ11により検出された各弦の振動方向に基づき、各弦に対する弾弦方向を検出する。また、音源部45は、検出された各弦の弾弦方向及び検出された複数の弦夫々の振動に基づいた楽音を生成する。
したがって、電子弦楽器1においては、実際の弾弦に即した楽音を出力することができる。
また、本実施形態においては、CPU41は、検出された各弦の弾弦方向に基づいて奏法を判別する。
したがって、電子弦楽器1においては、実際の奏法に即した楽音を出力することができる。
また、本実施形態においては、電子弦楽器1には、判別された奏法に対応した種類の効果を、生成された楽音に対して付与するエフェクト部46を備える。
したがって、電子弦楽器1においては、弾弦操作に応じたエフェクトを付加することができる。
また、本実施形態においては、音源部45は、接続された外部の音源に対して、判別された奏法に対応した種類の楽音の生成を指示する。
したがって、電子弦楽器1においては、実際の弾弦に即した楽音を出力することができる。
また、本実施形態においては、複数の弦はそれぞれ固有の振動周波数を有するとともに、当該固有の振動周波数順に張設される。
また、CPU41は、検出された各弦の弾弦方向全てが同じか否か判別し、同じ方向の場合は、ピッキング奏法と判別する。
したがって、電子弦楽器1においては、ピッキング奏法に対応した楽音を生成することができる。
また、本実施形態においては、CPU41は、ピッキング奏法と判別された場合に、弾弦方向が固有の振動周波数が高い弦側からか否かを判別し、固有の振動周波数が高い弦側の方向であると判別された場合はピッキングアップ奏法と判別し、それ以外の場合は、ピッキングダウン奏法と判別する。
したがって、電子弦楽器1においては、ピッキングアップ奏法及びピッキングダウン奏法に対応した楽音を生成することができる。
また、本実施形態においては、CPU41は、検出された各弦の弾弦方向全てが同じでないと判別された場合に、張設された複数の弦のうち、固有の振動周波数が高い弦のグループと固有の振動周波数が低い弦のグループとで弾弦方向が異なるか否か判別するとともに、当該両グループそれぞれに対する弾弦方向が、固有の振動周波数が高い弦側の方向であるか、あるいは高い弦側の方向であるかを判別することにより、フィンガリング奏法かアボヤンド奏法かを判別する。
したがって、電子弦楽器1においては、フィンガリング奏法及びアボヤンド奏法に対応した楽音を生成することができる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上述の実施形態では、検出された全弦の弾弦方向をもって、奏法を判別していたがこれに限られない。例えば、奏法を判別可能な所定の弦の弾弦方向が検出できた時点で、奏法を判別してもよい。
また、上述の実施形態では、ピックノイズ以降の振動方向やピックノイズ及びピックノイズ以降の振動方向から弾弦方向を検出したがこれに限られない。例えば、ピックノイズのみで以降の振動方向を予測して弾弦方向を検出するように構成してもよい。この場合、弾弦方向の検出速度を速めることができる。
また、上述の実施形態では、弾弦の都度、弾弦方向を検出して、奏法を判別し、楽音の生成やエフェクトの付加を行っていたが、これに限られない。例えば、初回の弾弦方向から以降の弾弦方向や奏法を決定し、弾弦方向や奏法に応じた楽音の生成やエフェクトの付加を行うように構成してもよい。
また、上述の実施形態では、ピッキングダウン奏法,ピッキングアップ奏法,フィンガリング奏法,アポヤンド奏法を例としたがこれに限られず、例えば、和音を構成する音を一音ずつ低いものから(又は、高いものから)順番に弾いていくアルベジオ奏法等の奏法を採用してもよい。アルベジオ奏法の場合、例えば、予めピッキング奏法かフィンガリング奏法であるかを設定しておくこともできる。
また、上述の実施形態では、全弦が同一方向から弾弦された場合を、指ではなくピックを使用して弾弦したピッキング奏法であると決定していたがこれに限られない。例えば、ピックでの弾弦と、指での弾弦による波形の相違から閾値等を用いて、ピッキング奏法及びフィンガリング奏法を決定してもよい。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体で構成される。当該記録媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図5のRAM43に含まれるハードディスク等で構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
張設された複数の弦を弾弦操作することにより生じる各弦の振動を検出する弦振動検出手段と、
前記弦振動検出手段により検出された各弦の振動に基づき、前記各弦に対する弾弦方向を検出する弾弦方向検出手段と、
前記検出された各弦の弾弦方向及び前記検出された前記複数の弦夫々の振動に基づいた楽音を生成する楽音生成手段と、
を有する楽音発生装置。
[付記2]
前記楽音発生装置は、
前記検出された各弦の弾弦方向に基づいて奏法を判別する奏法判別手段をさらに有する付記1に記載の楽音発生装置。
[付記3]
前記楽音生成手段は、前記判別された奏法に対応した種類の効果を、前記生成された楽音に対して付与する効果付与手段を有する付記2に記載の楽音発生装置。
[付記4]
前記楽音生成手段は、接続された音源に対して、前記判別された奏法に対応した種類の楽音の生成を指示する楽音生成指示手段を有する付記2又は3に記載の楽音発生装置。
[付記5]
前記複数の弦はそれぞれ固有の振動周波数を有するとともに、当該固有の振動周波数順に張設され、
前記奏法判別手段は、前記検出された各弦の弾弦方向全てが同じか否か判別する第1の判別手段を有し、同じ方向の場合は、ピッキング奏法と判別する付記2に記載の楽音発生装置。
[付記6]
前記奏法判別手段は、前記ピッキング奏法と判別された場合に、前記弾弦方向が前記固有の振動周波数が高い弦側からか否かを判別する第2の判別手段をさらに有し、前記固有の振動周波数が高い弦側の方向であると判別された場合はピッキングアップ奏法と判別し、それ以外の場合は、ピッキングダウン奏法と判別する付記5に記載の楽音発生装置。
[付記7]
前記奏法判別手段は、前記第1の判別手段により前記検出された各弦の弾弦方向全てが同じでないと判別された場合に、前記張設された複数の弦のうち、前記固有の振動周波数が高い弦のグループと前記固有の振動周波数が低い弦のグループとで弾弦方向が異なるか否か判別するとともに、当該両グループそれぞれに対する弾弦方向が、前記固有の振動周波数が高い弦側の方向であるか、あるいは高い弦側の方向であるかを判別することにより、フィンガリング奏法かアボヤンド奏法かを判別する第3の判別手段をさらに有する付記5又は6に記載の楽音発生装置。
[付記8]
張設された複数の弦を弾弦操作することにより生じる各弦の振動を検出する弦振動検出手段を有する楽音発生装置に用いられる楽音発生方法であって、
前記検出された各弦の振動に基づき、前記各弦に対する弾弦方向を検出し、
前記検出された各弦の弾弦方向及び前記検出された前記複数の弦夫々の振動に基づいた楽音を生成する、楽音発生方法。
[付記9]
張設された複数の弦を弾弦操作することにより生じる各弦の振動を検出する弦振動検出手段を有する楽音発生装置に用いられるコンピュータに、
前記検出された各弦の振動に基づき、前記各弦に対する弾弦方向を検出する弾弦方向検出ステップと、
前記検出された各弦の弾弦方向及び前記検出された前記複数の弦夫々の振動に基づいた楽音を生成する楽音生成ステップと、
を実行させるプログラム。
1・・・電子弦楽器,10・・・本体,11・・・HEX,PU(ヘキサピックアップ),12・・・電子部12・・・ケーブル,15・・・ブリッジ15・・・トレモロアーム,20・・・ネック,21・・・指板,22・・・弦,23・・・フレット,30・・・ヘッド,31・・・糸巻き,41・・・CPU,42・・・ROM,43・・・RAM,44・・・操作部,45・・・音源部,46・・・エフェクト部,47・・・サウンドシステム

Claims (7)

  1. 張設された複数の弦を弾弦操作することにより生じる各弦の振動を検出する弦振動検出手段と、
    前記弦振動検出手段により検出された各弦の振動に基づき、前記各弦に対する弾弦方向を検出する弾弦方向検出手段と、
    前記検出された各弦の弾弦方向全てが同じ方向の場合はピッキング奏法と判別する奏法判別手段と、
    前記奏法判別手段により判別された奏法に基づいた楽音を生成する楽音生成手段と、
    を有する楽音発生装置。
  2. 前記楽音生成手段は、前記判別された奏法に対応した種類の効果を、前記生成された楽音に対して付与する効果付与手段を有する請求項1に記載の楽音発生装置。
  3. 前記楽音生成手段は、接続された音源に対して、前記判別された奏法に対応した種類の楽音の生成を指示する楽音生成指示手段を有する請求項2に記載の楽音発生装置。
  4. 前記奏法判別手段は、前記弾弦方向が固有の振動周波数が高い弦側の方向であると判別された場合はピッキングアップ奏法と判別し、それ以外の場合は、ピッキングダウン奏法と判別する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の楽音発生装置。
  5. 前記奏法判別手段は、固有の振動周波数が高い弦のグループと前記固有の振動周波数が低い弦のグループとで弾弦方向が異なる場合に、フィンガリング奏法及びアボヤンド奏法の何れか一方と判別する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の楽音発生装置。
  6. 張設された複数の弦を弾弦操作することにより生じる各弦の振動を検出する弦振動検出手段を有する楽音発生装置に用いられる楽音発生方法であって、
    前記検出された各弦の振動に基づき、前記各弦に対する弾弦方向を検出し、
    前記検出された各弦の弾弦方向全てが同じ方向の場合はピッキング奏法と判別し、
    前記判別された奏法に基づいた楽音を生成する、楽音発生方法。
  7. 張設された複数の弦を弾弦操作することにより生じる各弦の振動を検出する弦振動検出手段を有する楽音発生装置に用いられるコンピュータに、
    前記検出された各弦の振動に基づき、前記各弦に対する弾弦方向を検出する弾弦方向検出ステップと、
    前記検出された各弦の弾弦方向全てが同じ方向の場合はピッキング奏法と判別する奏法判別ステップと、
    前記奏法判別ステップにより判別された奏法に基づいた楽音を生成する楽音生成ステップと、
    を実行させるプログラム。
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