JP6368634B2 - 電力変換装置及びこれを備えた鉄道車両 - Google Patents

電力変換装置及びこれを備えた鉄道車両 Download PDF

Info

Publication number
JP6368634B2
JP6368634B2 JP2014249493A JP2014249493A JP6368634B2 JP 6368634 B2 JP6368634 B2 JP 6368634B2 JP 2014249493 A JP2014249493 A JP 2014249493A JP 2014249493 A JP2014249493 A JP 2014249493A JP 6368634 B2 JP6368634 B2 JP 6368634B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
terminal
wiring
capacitor
negative electrode
positive electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014249493A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016111883A (ja
Inventor
和俊 小川
和俊 小川
正登 安東
正登 安東
石川 勝美
勝美 石川
紺野 哲豊
哲豊 紺野
田中 健
健 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2014249493A priority Critical patent/JP6368634B2/ja
Publication of JP2016111883A publication Critical patent/JP2016111883A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6368634B2 publication Critical patent/JP6368634B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Description

本発明は電力変換装置に関する。
電力変換装置は、直流電源から供給された電力を回転機などの交流電気負荷に供給するための交流電力に変換する機能、あるいは回転機により発電された交流電力を直流電力に変換する機能を備えている。この電力変換装置は複数の半導体素子を有し、この半導体素子が導通動作や遮断動作を繰り返すことにより電力を効率良く変換する。このため、ハイブリッド自動車や鉄道車両システムなどに適用され、特に鉄道車両システムの多くは架線から得られた電力のみで駆動用のモータを動作するため、電力変換装置の高効率化が重要になる。また鉄道車両システムでは車両を駆動するためのモータだけでなく、車両内の照明や空調設備へ電力を供給するためにも用いられ、多くの電力変換装置が搭載されている。
電力変換装置の高効率化には前述のように半導体素子により構成されることから、半導体の低損失化が重要である。半導体素子を電力変換装置に適用した場合には、導通動作時に発生する導通損失(順方向導通損失、逆方向導通損失)、遮断動作時に発生するスイッチング損失(ターンオン損失、ターンオフ損失、リカバリ損失)があり、低損失化にはそれぞれの低減が必要となる。特に鉄道車両用システムの駆動用モータに用いられる電力変換装置では全損失の内、スイッチング損失の占める割合が、7割以上になる動作モードを有し、スイッチング損失低減が重要である。
スイッチング損失を低減するにはスイッチング速度の高速化が有効である。電力変換回路の回路部はキャパシタセルが複数個内蔵されたキャパシタユニットと半導体素子が複数実装された半導体モジュールと前記キャパシタユニットと半導体モジュールを電気的に接続する直流配線から構成される。高速化した場合には、電流の変化率(di/dt)と、前述のキャパシタユニットと半導体モジュール、直流配線の寄生インダクタンスLsに起因する跳ね上がり電圧Vpが上昇し、半導体素子の耐圧以上になった場合には半導体素子の破壊を招く恐れがある。
そこで、寄生インダクタンス低減の技術としては、特開2011-258848(特許文献1)がある。特許文献1には、キャパシタセルのケース内のキャパシタの電極方向を互い違いにすることで、配線インダクタンスを低減する方法が記載されている。しかし特許文献1内の図1に記載の配線構造では各キャパシタセルとケースの正極極端子及び負極端子までの配線長が異なる。これにより、各キャパシタセルとケースの端子間のインピーダンスにばらつきが生じ、電流アンバランスが発生するため、電流が集中するキャパシタセルで発熱、劣化の恐れがある。
インピーダンスばらつきを低減する手法としては、特開2004-165309(特許文献2)がある。インピーダンスばらつきを低減する手法として、特許文献2内の図10、図11が紹介されている。図10では各キャパシタセルと正極側外部端子及び負極側外部端子の配線長は近い値になるが、キャパシタセル数が更に多い場合には各キャパシタセルと正極側外部端子及び負極側外部端子の配線長のばらつきが大きくなる。また図11の構成では図10に比べばらつきが大きくなる傾向にある。
特開2011-258848号公報 特開2004-165309号公報
前述のようにスイッチング速度を高速化した場合に課題となる寄生インダクタンスの低減と、各キャパシタセルの電流アンバランスの低減を両立する技術は未だ発明されていない。そこで、本発明では上記二つの課題を解決するキャパシタ配線構造を提案する。
上記課題を解決するために、インダクタンスの低減と電流アンバランスの低減を実現する配線構造を提案する。
具体的には、キャパシタセルを複数格納したキャパシタユニットと、スイッチング素子を備えた半導体モジュールと、キャパシタユニットと半導体モジュールを接続する配線を有する電力変換装置において、キャパシタユニットは、キャパシタユニットの第一の面に配置された第一の正極端子及び第一の負極端子を、第一の面と異なる第二の面に配置された第二の正極端子及び第二の負極端子を備え、複数のキャパシタセルの一部は、一方側の端面に正極、他方側の端面に負極を有し、他の前記キャパシタセルは、一方側の端面に負極、他方側の端面に正極を有し、キャパシタセルの一方側の端面の正極と第一の正極端子は、第一の正極配線で接続され、キャパシタセルの一方側の端面の負極と前記第一の負極端子は第一の負極配線で接続され、キャパシタセルの他方側の端面の正極と第二の正極端子は第二の正極配線で接続され、キャパシタセルの他方側の端面の負極と第二の負極端子は第二の負極配線で接続され、第一の正極配線及び第一の負極配線は、互いに並行な平板で構成され、かつ、第二の正極配線及び第二の負極配線は、互いに並行な平板で構成されることを特徴とする。
キャパシタのインダクタンス低減と、各キャパシタセル間の電流アンバランス低減を両立する。
本発明の適用例となる鉄道車両概略図である。 鉄道車両の駆動装置の回路図の一例である。 図2に記載の回路図の動作波形の一例である。 実施例1におけるキャパシタユニットの構成図である。 実施例2におけるキャパシタユニットの構成図である。 実施例3における電力変換装置の分解傾斜図である。 実施例3における電力変換装置の傾斜図である。 実施例4における電力変換装置の分解傾斜図である。 実施例4における電力変換装置の傾斜図である。 実施例5における駆動装置の回路図の一例である。 実施例5における電力変換装置の分解傾斜図である。 実施例5における電力変換装置の傾斜図である。
以下、図1から図3を用いて本発明が対象とするシステムとその回路動作を説明する。なお、各図面及び各実施例では半導体モジュールとしてMOSFETを例に説明するが、IGBTにも適用可能である。また、スイッチング素子及び前記ダイオードのいずれかの母材として、シリコン又はシリコンより大きいバンドギャップを有する半導体材料を利用することができる。
図1は本発明の適用先の一例となる鉄道車両の電力変換装置の一つであるモータ駆動装置の概略図である。鉄道車両のモータ駆動装置には架線2から電力が供給され、電力変換装置1は可変電圧可変周波数の交流電圧を出力することによりモータ111を駆動する。モータ111は、鉄道車両の車軸と機械的に連結されており、鉄道車両の車軸を駆動する。電気的なグランドはレール3を介して接続されている。ここで、架線2の電圧は直流および交流のどちらでもよいが、以下では架線2の電圧が直流電圧1500Vであるものとして説明する。
図2は単相電力変換装置4の回路図である。ここでは電力変換装置1の一例として単相電力変換装置を示しているが、三相電力変換装置でも良い。また単相電力変換装置に用いられるインダクタンス記号は配線の寄生インダクタンスを示している。
単相電力変換装置4は、直流電源101により電力変換装置に印加される直流電圧を平滑するキャパシタセル102a、102bとキャパシタセル102aと102bをユニット化したキャパシタユニット103と、4つのスイッチング素子Q1〜Q4で構成されている。スイッチング素子Q1及びQ2は直列に接続され、スイッチング素子Q1、Q2の接続点はモータ111への交流出力点となる。同様に、スイッチング素子Q3及びQ4は直列に接続され、スイッチング素子Q3、Q4の接続点はモータ111への交流出力点となる。
ここで、スイッチング素子Q1〜Q4がIGBTである場合には、ダイオードD1〜D4をスイッチング素子Q1〜Q4にそれぞれ逆並列接続する必要があり、スイッチング素子Q1〜Q4がMOSFETである場合には、ダイオードD1〜D4としてMOSFETの寄生ダイオードを利用することができる。ここで、キャパシタユニット103は、キャパシタセルを二つ並列接続した回路で構成されているが、並列数は2つ以上でも構わない。
スイッチング素子Q1、Q2およびQ3、Q4がそれぞれ同一のパッケージである2in1パッケージを適用する場合、単相電力変換装置4は、スイッチング素子Q1、Q2(とダイオードD1、D2)を備える半導体モジュール108、及びスイッチング素子Q3、Q4(とダイオードD3、D4)を備える半導体モジュール109で構成される。なお、キャパシタセル102a、102bは電解コンデンサ、フィルムコンデンサのどちらでも良い。また、スイッチング素子Q1のドレイン電極をD、ゲート電極をG、ソース電極をSで記載している。
また単相電力変換装置4内の寄生インダクタンスは、キャパシタユニット103の内部の各キャパシタセルの配線寄生インダクタンス104a、104bと、キャパシタユニット103と半導体モジュール108、109間の配線の寄生インダクタンス105と、半導体モジュール108、109の内部配線の寄生インダクタンス106a、106bが存在する。
ここで、架線2の電圧が交流である場合には、電力変換装置1と架線2の間に交流を直流に変換するコンバータ装置が接続され、コンバータ装置が直流電源101となる。
図3は本発明の実施例1の動作波形である。単相電力変換装置4の動作としては、スイッチング素子Q1〜Q4がスイッチング動作することで、直流電源101から供給される直流電力を交流電力に変換し、モータ111を駆動する。以下ではスイッチング素子Q1を例にして具体的な動作を説明する。
t=t0において、スイッチング素子Q1のゲート−ソース間電圧VGSは0Vである。このときスイッチング素子Q1はオフ状態であるため、ドレイン−ソース間電圧VDSは直流電源101の1500Vが印加されており、ドレイン電流IDは流れていない。
t=t1において、ゲート−ソース間電圧VGSがスイッチング素子Q1のターンオンのしきい値電圧以上の電圧、例えば15Vが印加されると、スイッチング素子Q1はオン状態となりドレイン電流IDが流れ始める。スイッチング素子Q1のオン時間はモータ111に流れる電流によって制御され、例えばPWM(Pulse Width Modulation)制御される。
t=t2において、スイッチング素子Q1のゲート−ソース間電圧VGSが0Vとなり、オフ状態へ移行する。このとき、ドレイン電流IDは電流変化率di/dtに伴って電流が0Aへ減少するため、配線の寄生インダクタンス104、105、106には誘導起電力が発生する。すなわち、スイッチング素子Q1のドレイン−ソース間電圧VDSは瞬間的なサージ電圧11が発生し、スイッチング素子Q1の最大定格電圧を超過すると単相電力変換装置4が故障する。
t=t3〜t8の期間もスイッチング素子Q1のゲート電圧VGSがターンオンしきい値電圧から0Vとなりオン状態からオフ状態へ移行するタイミング(t=t4,t6,t8)で、t=t2と同様に、サージ電圧11が発生する。
このサージ電圧は電流変化率di/dtと各寄生インダクタンス(104、105、106)の加算値である寄生インダクタンス110の乗算で計算される。そのため、スイッチング損失を低減するためにスイッチング速度を高速化、すなわち電流変化率di/dtを大きくすると、寄生インダクタンス110に生じる誘導起電力が大きくなるため、サージ電圧が大きくなり、単相電力変換装置4が故障する原因となることから、寄生インダクタンスを低減する必要がある。
またスイッチング時の電流波形は図3に示すように急峻な電流変化を伴うため、高周波成分を含む。一般的に鉄道用インバータの電流変化時間dtは数百μsであり、数MHzの周波数を含む電流となり、この高周波電流がキャパシタセル102に流れる。各キャパシタセルまでの配線の寄生インダクタンスが異なると各キャパシタセルに流れる電流にも偏りが生じるため、キャパシタセルの発熱、低寿命化を引き起こす。
本発明は上記課題を解決するために生まれた発明であり、以下実施例を用いて本発明を説明する。
図4は前述の図2内のキャパシタユニット103の内部構造を示している。キャパシタユニット103は複数のキャパシタセル102a、102bが内蔵される。キャパシタセル102aには、キャパシタセル正端子112aが一方側の端面に設けられ、他方側の端面にはキャパシタセル負端子113aが設けられる。キャパシタセル102bには、キャパシタセル正端子112bが他方側の端面に設けられ、一方側の端面にはキャパシタセル負端子113bが設けられている。つまり、キャパシタセル102aとキャパシタセル102bは、極の向きが反対方向となるように配置されている。
またキャパシタユニット103の第一の面201には正極端子114と負極端子118、第一の面とは反対側の第二の面202には正極端子115と負極端子119が設けられ、各面の各端子114、115、118、119は、極が対になるように配置されている。つまり、キャパシタユニットの正極端子114,115、及び負極端子118,119をそれぞれ対角線上に配置することにより、各キャパシタセル間の総配線長を更に均一化させることが可能となる。
前記キャパシタセル正端子112aと正極端子114は正極配線120で接続され、前記キャパシタセル正端子112bと正極端子115は正極配線121で接続され、前記キャパシタセル負端子113aと負極端子119は負極配線122で接続され、前記キャパシタセル負端子113bと負極端子118は負極配線123で接続される。
図4のように、一方の正極端子を一方端面のキャパシタセル正端子に接続した場合には、他方の正極端子を他方端面のキャパシタセル正端子に接続し、同様に、一方の負極端子を一方端面のキャパシタセル負端子に接続した場合には、他方の負極端子を他方端面のキャパシタセル負端子に接続する。このような構造にすることで、キャパシタユニット103の正極端子からキャパシタセル正端子までの配線長と、キャパシタユニット103の負極端子からキャパシタセル負端子までの配線長を合計したキャパシタユニット内の総配線長を各キャパシタセル間で同一にする(総配線長のばらつきを抑える)ことが可能となり、各キャパシタセルにおける配線の寄生インダクタンスはほぼ同じになるため、キャパシタセル間の電流アンバランスを低減できる。
また、図4に矢印で示している通り、正極配線120と負極配線123、正極配線121と負極配線122同士は電流の向きが逆方向になる。そのため、正極配線120と負極配線123、正極配線121と負極配線122をそれぞれ互いに並行な平板で構成することで、キャパシタユニット内部配線の低インダクタンス化が可能となる。
なお、図4において、各キャパシタセルの端子方向とキャパシタユニットの端子方向が略直交している例を示したが、本発明はこれに限られるものでは無く、各キャパシタセルの端子方向とキャパシタユニットの端子方向は、略同一方向でも良く、どのような関係であっても上記した本発明の効果を得ることができる。
図5は図4のキャパシタセル個数を多数個に増やした場合の配線構造の例である。図5では、キャパシタセルを8個備える例を示している。図4と同様に、4つのキャパシタセル102aは上側にキャパシタセル正端子112aが、下側にキャパシタセル負端子113aが設けられ、他の4つのキャパシタセル102bは、下側にキャパシタセル正端子112bが、上側にキャパシタセル負端子113bが設けられる。また、キャパシタユニット103の左側の面には一対の端子(正極端子114と負極端子118)が設けられ、右側の面にも一対の端子(正極端子115と負極端子119)が設けられる。
さらに、正極配線120は、上側の4つのキャパシタセル正端子112aとキャパシタユニットの左側面の正極端子114を接続する。また、負極配線123は、上側の4つのキャパシタセル負端子113bとキャパシタユニットの左側面の負極端子118を接続する。更に、正極配線121は、下側の4つのキャパシタセル正端子112bとキャパシタユニットの右側面の正極端子115を接続する。また、負極配線122は、下側の4つのキャパシタセル負端子113aとキャパシタユニットの右側面の負極端子119を接続する。
このような構造にすることで、キャパシタユニット103の正極端子からキャパシタセル正端子までの配線長と、キャパシタユニット103の負極端子からキャパシタセル負端子までの配線長を合計したキャパシタユニット内の総配線長を各キャパシタセル間で同一にする(総配線長のばらつきを抑える)ことが可能となり、各キャパシタセルにおける配線の寄生インダクタンスはほぼ同じになるため、キャパシタセル間の電流アンバランスを低減できる。
また、キャパシタユニットの正極端子114,115、及び負極端子118,119をそれぞれ対角線上に配置することにより、各キャパシタセル間の総配線長を更に均一化させることが可能となる。
また、図4に矢印で示した電流の流れと同様に、正極配線120と負極配線123、正極配線121と負極配線122はそれぞれ電流の向きが逆方向になる。そのため、正極配線120と負極配線123、正極配線121と負極配線122をそれぞれ互いに並行な平板で構成することで、キャパシタユニット内部配線の低インダクタンス化が可能となる。ここで、左右端部に極が逆方向となるキャパシタセル102a、102bを配置することにより、正極配線と負極配線の重なり合う面積が増加するため、インダクタンスの低減効果が増加する。
図6は第3の実施形態における単相電力変換装置4の分解傾斜図、図7は単相電力変換装置4の傾斜図である。
図6及び図7では、図4及び図5に示すキャパシタユニット103と半導体モジュール108、109をP側配線124とN側配線125で接続し、単相電力変換装置4を構成した場合の実施例である。
キャパシタユニット103の両端の正極端子114,115と半導体モジュール108,109のP側端子126、127はP側配線124で接続され、キャパシタユニット103の両端の負極端子118,119と半導体モジュール108,109のN側端子128と129はN側配線125で接続される。このように、キャパシタユニットの両端の正極端子同士及び負極端子同士が配線で接続され、当該配線に半導体モジュールが接続される構成としたため、半導体モジュールのP側端子からキャパシタセルを介して半導体モジュールのN側端子に戻る電流経路の配線長が、各キャパシタセル間で均等となるため、各キャパシタセルにおける配線の寄生インダクタンスはほぼ同じになり、キャパシタセル間の電流アンバランスを低減できる。
本実施例では、キャパシタユニットの左右方向に正極端子114,115と負極端子118,119を設け、キャパシタユニットの下側に半導体モジュールを配置する構成としたが、半導体モジュールの接続位置に関わらず上記した効果が得られるため、半導体モジュールはキャパシタユニットの下側以外の位置に配置しても良い。
ここで、P側端子127からP側配線124を介して正極端子115に流れ込む電流は、キャパシタユニット103内を流れて、負極端子118からN側配線125を介してN側端子129に戻る。また、P側端子127からP側配線124を介して正極端子114に流れ込む電流は、キャパシタユニット103内を流れて、負極端子119からN側配線125を介してN側端子129に戻る。このように、P側配線124とN側配線125に流れる電流は逆向きとなる。そのため、P側配線124とN側配線125を互いに並行な平板構造にすることで、寄生インダクタンス105を低減可能である。
図8は第4の実施形態における単相電力変換装置4の分解傾斜図、図9は単相電力変換装置4の傾斜図である。
図8では図4及び図5に示すキャパシタユニット103を複数個並列に接続した場合の実施例である。
本実施例においても、実施例3と同様に、半導体モジュールのP側端子からキャパシタセルを介して半導体モジュールのN側端子に戻る電流経路の配線長が、各キャパシタセル間で均等となるため、各キャパシタセルにおける配線の寄生インダクタンスはほぼ同じになり、キャパシタセル間の電流アンバランスを低減できる。また、P側配線124とN側配線125を互いに並行な平板で構成することで、寄生インダクタンス105を低減可能である。キャパシタユニットを複数個使用する場合にはキャパシタユニット103aとキャパシタユニット103bの正極端子と負極端子が千鳥状になるようにキャパシタユニットを配置することで、P側配線124とN側配線125の全体を電流が流れるため、寄生インダクタンス105を低減する効果が向上する。
図10〜図12に、第5の実施形態を示す。図10は、鉄道車両の駆動装置として三相電力変換装置及び三相モータ130を適用した場合の回路図を示している。説明しない部分の構成は、図2と同じ構成である。三相電力変換装置は、キャパシタユニット103と、6つのスイッチング素子Q1〜Q6で構成されている。スイッチング素子Q1及びQ2は直列に接続され、スイッチング素子Q1、Q2の接続点は三相モータ130への交流出力点となる。同様に、スイッチング素子Q3とQ4、スイッチング素子Q5とQ6、はそれぞれ直列に接続され、スイッチング素子の接続点は三相モータ130への交流出力点となる。
ここで、スイッチング素子Q1〜Q6がIGBTである場合には、ダイオードD1〜D6をスイッチング素子Q1〜Q6にそれぞれ逆並列接続する必要があり、スイッチング素子Q1〜Q6がMOSFETである場合には、ダイオードD1〜D6としてMOSFETの寄生ダイオードを利用することができる。
スイッチング素子Q1、Q2およびQ3、Q4及びQ5、Q6がそれぞれ同一のパッケージである2in1パッケージを適用する場合、三相電力変換装置は、スイッチング素子Q1、Q2(とダイオードD1、D2)を備える半導体モジュール108、及びスイッチング素子Q3、Q4(とダイオードD3、D4)を備える半導体モジュール109、及びスイッチング素子Q5、Q6(とダイオードD5、D6)を備える半導体モジュール110で構成される。
また三相電力変換装置内の寄生インダクタンスは、キャパシタユニット103の内部の各キャパシタセルの配線寄生インダクタンス104a、104bと、キャパシタユニット103と半導体モジュール108、109間の配線の寄生インダクタンス105と、半導体モジュール108、109、110の内部配線の寄生インダクタンス106a、106b、106cが存在する。
図11は第5の実施形態における三相電力変換装置の分解傾斜図、図12は三相電力変換装置の傾斜図である。言及しない部分の構成は、図6及び図7と同様の構成である。
図11と図12は、図4及び図5に示したキャパシタユニット103と半導体モジュール108、109、110をP側配線124とN側配線125で接続し、三相電力変換装置を構成した例を示している。
本実施例のように、三相電力変換装置を構成する3つの半導体モジュールをP側配線124とN側配線125に接続した場合であっても、半導体モジュールのP側端子126,127,131から、キャパシタユニットを介して半導体モジュールのN側端子128,129,132へ戻る電流経路の配線長は、各キャパシタセルの間でほぼ均一となるため、各キャパシタセルにおける配線の寄生インダクタンスはほぼ同じになり、キャパシタセル間の電流アンバランスを低減できる。
また、図6,7に示した実施例3と同様に、P側配線124とN側配線125に流れる電流は逆向きとなるため、P側配線124とN側配線125を互いに並行な平板で構成することで、寄生インダクタンス105を低減可能である。
1 電力変換装置
2 架線
3 レール
11 サージ電圧
Q1〜Q6 スイッチング素子
D1〜D6 ダイオード
101 直流電源
102 キャパシタセル
102a キャパシタセル
102b キャパシタセル
103 キャパシタユニット
103a キャパシタユニット
103b キャパシタユニット
104a 寄生インダクタンス
104b 寄生インダクタンス
105 寄生インダクタンス
106a 寄生インダクタンス
106b 寄生インダクタンス
108〜110 半導体モジュール
111 単相モータ
112a キャパシタセル正端子
112b キャパシタセル正端子
113a キャパシタセル負端子
113b キャパシタセル負端子
114〜115 正極端子
118〜119 負極端子
120〜123 配線
124 P側配線
125 N側配線
126,127,131 P側端子
128,129,132 N側端子
130 三相モータ

Claims (10)

  1. キャパシタセルを複数格納したキャパシタユニットと、スイッチング素子を備えた半導体モジュールと、前記キャパシタユニットと前記半導体モジュールを接続する配線を有する電力変換装置において、
    前記キャパシタユニットは、前記キャパシタユニットの第一の面に配置された第一の正極端子及び第一の負極端子を、前記第一の面と異なる第二の面に配置された第二の正極端子及び第二の負極端子を備え、
    前記複数のキャパシタセルの一部は、一方側の端面に正極、他方側の端面に負極を有し、他の前記キャパシタセルは、一方側の端面に負極、他方側の端面に正極を有し、
    前記キャパシタセルの一方側の端面の正極と前記第一の正極端子は、第一の正極配線で接続され、
    前記キャパシタセルの一方側の端面の負極と前記第一の負極端子は第一の負極配線で接続され、
    前記キャパシタセルの他方側の端面の正極と前記第二の正極端子は第二の正極配線で接続され、
    前記キャパシタセルの他方側の端面の負極と第二の負極端子は第二の負極配線で接続され、
    前記第一の正極配線及び前記第一の負極配線は、互いに並行な平板で構成され、かつ、第二の正極配線及び第二の負極配線は、互いに並行な平板で構成されることを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記半導体モジュールは、モジュール正極端子とモジュール負極端子を有し、
    前記キャパシタユニットの第一の正極端子と第二の正極端子と前記モジュール正極端子は第三の正極配線で接続され、前記キャパシタユニットの第一の負極端子と第二の負極端子と前記モジュール負極端子は第三の負極配線で接続されることを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項2に記載の電力変換装置において、
    前記第三の正極配線と第三の負極配線とは、互いに並行な平板で構成されることを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の電力変換装置において、
    前記第一の正極端子及び前記第一の負極端子が設けられた前記第一の面は、前記第二の正極端子及び前記第二の負極端子が設けられた前記第二の面の反対側の面であることを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の電力変換装置において、
    前記第一の正極端子と前記第二の正極端子は対角線上に配置され、かつ、前記第一の極端子と前記第二の極端子は対角線上に配置されることを特徴とする電力変換装置。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の電力変換装置において、
    前記電力変換装置は、前記半導体モジュールを3つ備えた三相電力変換装置であることを特徴とする電力変換装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電力変換装置において、
    前記キャパシタユニットを複数個有し、
    前記複数のキャパシタユニットの前記第一の正極端子と前記第一の負極端子が前記第一の面において千鳥状に配置され、かつ、前記複数のキャパシタユニットの前記第二の正極端子と前記第二の負極端子が前記第二の面において千鳥状に配置されることを特徴とする電力変換装置。
  8. 請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の電力変換装置において、
    前記スイッチング素子はIGBTもしくはMOSFETであることを特徴とする電力変換装置。
  9. 請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の電力変換装置において、
    前記スイッチング素子は、シリコン又はシリコンより大きいバンドギャップを有する半導体材料を母材とすることを特徴とする電力変換装置。
  10. 請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の電力変換装置と、前記電力変換装置により駆動されるモータを備えた鉄道車両。
JP2014249493A 2014-12-10 2014-12-10 電力変換装置及びこれを備えた鉄道車両 Active JP6368634B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014249493A JP6368634B2 (ja) 2014-12-10 2014-12-10 電力変換装置及びこれを備えた鉄道車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014249493A JP6368634B2 (ja) 2014-12-10 2014-12-10 電力変換装置及びこれを備えた鉄道車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016111883A JP2016111883A (ja) 2016-06-20
JP6368634B2 true JP6368634B2 (ja) 2018-08-01

Family

ID=56122316

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014249493A Active JP6368634B2 (ja) 2014-12-10 2014-12-10 電力変換装置及びこれを備えた鉄道車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6368634B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6890750B6 (ja) * 2017-07-10 2021-07-28 株式会社アイシン 平滑コンデンサユニット
WO2019026337A1 (ja) * 2017-08-03 2019-02-07 株式会社日立製作所 電力変換装置、電力変換用半導体素子モジュール及び電力変換方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004165309A (ja) * 2002-11-12 2004-06-10 Mitsubishi Electric Corp コンデンサユニット及びこのコンデンサユニットを有する半導体電力変換装置
JP2006303050A (ja) * 2005-04-19 2006-11-02 Hitachi Ltd コンデンサユニット
JP2007299888A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Shizuki Electric Co Inc コンデンサ
JP2008061282A (ja) * 2006-08-29 2008-03-13 Hitachi Ltd 電力変換装置
JP2011258848A (ja) * 2010-06-11 2011-12-22 Hitachi Ltd コンデンサ
JP5906744B2 (ja) * 2012-01-06 2016-04-20 富士電機株式会社 半導体電力変換装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016111883A (ja) 2016-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6457800B2 (ja) 電力変換装置およびこれを備えた鉄道車両
JP5395280B2 (ja) スナバ回路を有する3レベルパルス幅変調インバータ
JP5002706B2 (ja) 電力変換装置
JP5457449B2 (ja) 電力変換装置
US8791662B2 (en) Power semiconductor module, electric-power conversion apparatus, and railway vehicle
US8213179B2 (en) Semiconductor element cooling structure
JP5321124B2 (ja) 半導体スイッチング装置
US9203323B2 (en) Very high efficiency uninterruptible power supply
JP5289536B2 (ja) パワー半導体モジュール
JP6421882B2 (ja) 電力変換装置
JP6555521B2 (ja) 電力変換装置
JP6368634B2 (ja) 電力変換装置及びこれを備えた鉄道車両
JP2015033222A (ja) 半導体素子の駆動装置およびそれを用いる電力変換装置
JP6896831B2 (ja) 半導体モジュールおよび電力変換装置
JP6906431B2 (ja) 減流装置
JP6601311B2 (ja) 電力変換装置
US10848049B2 (en) Main conversion circuit, power conversion device, and moving body
JP2018121475A (ja) 電力変換装置
JP6925444B2 (ja) 半導体モジュール、電力変換装置、および移動体
JP2018121472A (ja) 電力変換装置
TWI580343B (zh) Power conversion device
JP2018011496A (ja) 電力変換装置
TW201624909A (zh) 高電壓抑制方法及裝置
JP2012253916A (ja) 電力変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170110

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170112

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170802

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180508

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180612

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180709

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6368634

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150